JP2008509424A5 - - Google Patents

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圧力を感知するための装置
本発明は一般に圧力センサ技術に関し、より詳細には、良好な感度、向上した線形性、およびさらに低コストで、気体および液体ベースで圧力を感知するための圧力センサの使い捨てまたは高容量用途用の低コストの圧力センサに関する。本願は、参照により本明細書にその全体を組み込む、2003年12月30日出願の先行出願第10/748817号の一部継続出願である。
最近の工業、商業、宇宙、および軍事システムは、流体操作のための信頼性の高いポンプに決定的に依存している。気体および液体の流体は共に、計装および制御における有用性を高めるために、より小さく、より分散型で、より持ち運び易いシステムを利用する。米国特許第6,179,586号に記載されているように、改良型の静電ポンプが開発されている。同特許では、ポンプは、互いに直接重ねられた2つの薄いダイヤフラムを備える単一の成形プラスチックチャンバからなる。このダイヤフラムは、設計に応じて、静電法、電磁法、または圧電法によって作動される。同特許は、ポンプ輸送のための単一のチャンバの使用を記載している。
この技術から、単一の成形プラスチックチャンバから複数のダイヤフラム動作の速度および効率を利用することができる改良型の圧力センサが必要になってきた。しかし、圧力センサを最適に動作させるには、圧力変化への応答が、できる限り線形であるべきである。
メソポンプ構造を用いた圧力センサが改良された感度を有するならば、大いに有利となるはずである。
メソポンプ構造を用いた圧力センサがさらに厳密な線形化を有するならば、別の利点になるはずである。
メソポンプ技術を、センサとしてもバルブとしても使用できるよう、より低コストで製造されるように改変することができるならば、さらに別の利点になるはずである。
その他の利点および特徴は、下記に示される。
本発明は、装置がどのように構成されているかに応じて正圧でも負圧でも測定することができる、低コストで効果的なメソ圧力センサの改良をもたらす。この改良型のセンサは、多くの商業的供給源から容易に入手可能な、安価な射出成形されたプラスチックおよびプラスチックフィルムから製造される。
センサは、密封チャンバ画定部分と、一方の面で密封チャンバと連絡して取り付けられている第1の可撓性ダイヤフラムと、絶縁体で第1のダイヤフラムから分離された第2の可撓性ダイヤフラムとを含む。センサチャンバ画定部分が、第2のダイヤフラムの他方の面に、感知用雰囲気と連通するように取り付けられている。
本発明の一実施形態では、第1および第2の可撓性ダイヤフラムが、互いに非平行に位置合せして取り付けられ、一方の可撓性ダイヤフラムの撓み部分が他方に対して転動接触し、その結果線形の容量性応答が増加する。代替の実施形態では、非導電性スペーサ要素が、ダイヤフラムの少なくとも一方が変位するときにダイヤフラム間の転動接触を可能にしながらダイヤフラムを互いに分離するように、これらの間に位置決めされる。いずれの実施形態においても、スペーサは、中間にあろうと周辺にあろうと、ダイヤフラム間の接触部を互いに対してローリングさせて、線形の応答をもたらす。別の実施形態では、カンチレバーヒンジおよび剛性ポリマーディスクのタブが、チャンバ内で第1の可撓性ダイヤフラムとチャンバの間に取り付けられ、それによって、第1の可撓性ダイヤフラムが線形に撓むダイヤフラムに変換される。
本発明をより完全に理解するために、ここで図面を参照する。図面において、同じ参照文字は、複数の図面にわたって同一のまたは対応する構成要素およびユニットを示す。
本発明の全ての圧力センサは、参照によってその全体が上記で組み込まれた、本願の権利者が所有する、同じ発明者による2003年12月30出願の先行出願第10/748,817号に開示されている諸要素を有する。センサは、密封チャンバ画定部分と、2つの面を有し、一方の面で密封チャンバ画定部分のチャンバと連絡して取り付けられた第1の可撓性ダイヤフラムとを含む。第1の可撓性ダイヤフラムは導電性表面を有し、第1の可撓性ダイヤフラムの他方の面に絶縁体が取り付けられている。2つの面を有する第2の可撓性ダイヤフラムは、一方の面で絶縁体と連絡して取り付けられている。第2の可撓性ダイヤフラムもまた、導電性表面を有し、第2の可撓性ダイヤフラムの他方の面でセンサチャンバ画定部分と連絡して取り付けられている。このチャンバは、感知用雰囲気と連通する開口部を有する。ダイヤフラム間の容量の測定値は、開口部から導入され、一方の可撓性ダイヤフラムを可撓性ダイヤフラムの他方に対して動かす、センサチャンバ内の圧力の関数である。
図面を参照すると、図1は、密閉チャンバ13を画定する上側チャンバ形成要素11と、ポート19を有する開放チャンバ17を画定する下側チャンバ形成要素15とを有する圧力センサ10の全体を図示する。チャンバ形成要素11および15は、プラスチックまたは他の非導電性材料で製造されてよく、成形されても組み立てられてもよい。部分11または15はいずれも、いかなるメタライゼーションまたは他のパターニングも有していない。上側ダイヤフラム21が、密閉チャンバ形成要素11上に取り付けられ、スペーサ25によって垂直軸23に対してある角度で離間されている。
ダイヤフラム21は、メタライゼーションまたは誘電体膜を有するプラスチックフィルムでよい。ダイヤフラム21は、穴があいていてもよく、動作中、剛性のままである。下側ダイヤフラム27が、下側チャンバ形成要素15上およびスペーサ25の他方の面に取り付けられる。ダイヤフラム27は、メタライゼーションを有する、または誘電体膜から形成されるプラスチックフィルムでよく、密封空洞または密閉チャンバ13を形成する。スペーサ25はまた、プラスチックから製造されることが好ましく、メタライゼーションを含まない。スペーサ25は、軸23に対してある角度でダイヤフラム21と27を分離する。ダイヤフラム27は可撓性であるので、開放チャンバ17の圧力によってダイヤフラム21との接触が増加し、それによって線形の圧力センサをもたらす。
図2は、図1の部分の分解図を平面図で示す。上側チャンバ形成要素11は、空洞またはバックストップおよび電気接点要素用の開口した穴33を含む。ダイヤフラム21は、電気接点用の穴33を含み、また穴35を有してよく、かつ接点37を含む。図1に断面図でまた図2に平面図で示すようにパイ状であるスペーサ25もまた、電気接点用の穴33を含む。ダイヤフラム27は穴があけられておらず、電気接点要素との接触のための接点37を含む。最後に、下側チャンバ形成要素15は、ポート19を介する圧力のアクセスを提供し、空洞39を含む。任意選択の実施形態では、チャンバ形成要素15は、ダイヤフラム27をスペーサ25に取り付けるためのリング、または他の取付け手段で置き換えてもよい。
理解できるように、図1および2の装置は、最初に一方のダイヤフラムを他方に対してある角度で設定することによって線形のダイヤフラム撓みをもたらす。変形したダイヤフラムが撓むと、このダイヤフラムは他方のダイヤフラムに沿って転動し、従来技術の設計よりもより線形の容量性応答を生み出す。
図3では、本発明の追加の要素が示されている。図1のスペーサ25の代わりに、スペーサ要素45が、ダイヤフラム21とダイヤフラム27の間に取り付けられる。これらのダイヤフラムは、取付け要素47によってそれぞれの周辺端部で取り付けられ、電気接点49を含む。上側チャンバ要素11および下側チャンバ要素15は、説明を簡単にするためにこの図では示されていない。スペーサ45は、球状または立方体など任意の形状の非導電性要素であり、パターン付きのSU8製ピラーでよい。スペーサ45は、成形されるか、または別の方法で形成される。動作は図1と同じであるが、圧力源51からの圧力によって下側ダイヤフラム27が撓み、前と同じように従来技術の設計よりもさらに線形の容量性応答が引き起こされる。スペーサ45は、最初、ダイヤフラム21と27を分離した状態に保ち、被膜21と27が接触するとき転動接触を可能にする。転動接触作動により、変位に対する非常に大きな容量変化、および静電駆動のための非常に大きな力がもたらされる。どの実施形態のダイヤフラム21も、所望であれば読み取り53を可能にするための穴33を有する。
チャンバ要素11および15がポート19を介してのみ密封系との連通を可能にするときなど、ダイヤフラム21および27が共に密封され、いかなる穴35も有さないとき、本発明の装置は、絶対圧力センサとして働く。図3および4に示す第2の実施形態では、装置の両側で圧力を感知することができ、図1および2のような撓みダイヤフラムを1つだけ有する装置に比べて感度が増大することがある。両側からの圧力が異なる場合、ダイヤフラム21および27は非対称に動くので、図3および4に示す装置はまた、差異を感知することができる能力も有する。
次に図5および6を見ると、密閉チャンバ13を画定する上側チャンバ形成要素11とポート19を有する開放チャンバ17を画定する下側チャンバ形成要素15とを有する類似の実施形態が示されている。上側ダイヤフラム21が、密閉チャンバ形成要素13上に取り付けられ、下側ダイヤフラム27が下側チャンバ形成要素15上に取り付けられている。スペーサ55は、本出願の親特許出願におけると同様にダイヤフラム21と27を分離する。スペーサ55もまた、プラスチックから製造されることが好ましく、メタライゼーションを含まない。この実施形態はまたカンチレバー57を含み、このカンチレバー57は、カンチレバー57および剛性要素59が撓みダイヤフラム27の背後に位置するように、剛性要素59を支持する。剛性要素59は、従来の撓みダイヤフラム27の通常の膨れる動きを線形の偏向動作に変換する。
感知用雰囲気は、空気、気体ポンプ、化学反応、電解反応などの気体、または反応器、試験装置、ポンプなどの液体を含む、いかなる流体でもよい。
本発明の特定の実施形態について図示し説明してきたが、これらは単に例示的なものにすぎず、当業者は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の諸実施形態に変形および改変を加えることができる。このような等価な変形形態および改変形態は全て、本発明の範囲内に含まれるものであり、添付の特許請求の範囲によって定義される以外は、本発明を限定するものではない。
非平行のダイヤフラムセンサとしての本発明の一実施形態の側面断面図である。 図1に示す実施形態の分解平面図である。 二重ダイヤフラム式センサとしての本発明の別の実施形態の側面断面図である。 図3に示す実施形態の底面図である。 カンチレバースタイルセンサとしての本発明の一実施形態の側面断面図である。 図5に示す実施形態の分解平面図である。

Claims (3)

  1. 第1のチャンバ形成要素と、
    スペーサを介して前記第1のチャンバ形成要素に対向して配置される第2のチャンバ形成要素と、
    前記第1のチャンバ形成要素と前記スペーサとの間に挟持され、前記第1のチャンバ形成要素の内面に支持される第1のダイヤフラムと、
    前記第2のチャンバ形成要素と前記スペーサとの間に挟持され、前記第1のダイヤフラムと対向するように配置された、第2のダイヤフラムと、
    を備えた、圧力を感知するための装置において、
    前記第1のチャンバ画定要素と前記第2のダイヤフラムとの間には密閉チャンバが画定されており、
    前記第2のチャンバ形成要素には感知用雰囲気と連通する開口部が設けられており、前記第2のチャンバ形成要素と前記第2のダイヤフラムとの間には開放チャンバが画定されており、
    前記スペーサは、前記第1のダイヤフラムおよび前記第2のダイヤフラムを互いに非平行な状態で対向するように分離して保持するよう形状づけられており、
    前記第1のダイヤフラムおよび前記第2のダイヤフラムは絶縁体を取り付けられた面を有しており、
    前記第1のダイヤフラムは、そこを通って流体が流れるのを可能にするための複数の開口を有しており、
    前記第2のダイヤフラムは、開口を有しておらず、
    前記開放チャンバ内の圧力が増加することによって、前記第2のダイヤフラムが撓んで前記第1のダイヤフラムに対して転動接触する領域を増加させることにより、前記開放チャンバ内の圧力変動と前記第1のダイヤフラムおよび前記第2のダイヤフラム間の容量との間に線形関係をもたらすことを特徴とする、
    圧力を感知するための装置。
  2. 第1のチャンバ形成要素と、
    前記第1のチャンバ形成要素に対向して配置される第2のチャンバ形成要素と、
    前記第1のチャンバ形成要素と前記第2のチャンバ形成要素との間に挟持されて互いに対向する第1のダイヤフラムおよび第2のダイヤフラムにして、中央に配置されたスペーサによって互いに分離されている第1のダイヤフラムおよび第2のダイヤフラムと、
    を備えた、圧力を感知するための装置において、
    前記第1のチャンバ形成要素と前記第1のダイヤフラムとの間には密閉チャンバが画定されており、
    前記第2のチャンバ形成要素には感知用雰囲気と連通する開口部が設けられており、前記第2のチャンバ形成要素と前記第2のダイヤフラムとの間には開放チャンバが画定されており、
    前記第1のダイヤフラムおよび前記第2のダイヤフラムは絶縁体を取り付けられた面を有しており、
    前記開放チャンバ内の圧力が増加することによって、前記第2のダイヤフラムが撓んで前記第1のダイヤフラムに対して転動接触する領域を増加させることにより、前記開放チャンバ内の圧力変動と前記第1のダイヤフラムおよび前記第2のダイヤフラム間の容量との間に線形関係をもたらすことを特徴とする、
    圧力を感知するための装置。
  3. 第1のチャンバ形成要素と;
    スペーサを介して前記第1のチャンバ画定要素に対向して配置される第2のチャンバ形成要素と;
    前記第1のチャンバ形成要素と前記スペーサとの間に挟持される第1のダイヤフラムにして、前記第1のチャンバ形成要素との間に密閉チャンバを画定する第1のダイヤフラムと;
    前記第2のチャンバ形成要素と前記スペーサとの間に挟持され、前記第1のダイヤフラムと対向するように配置された、第2のダイヤフラムと;
    を備えた、圧力を感知するための装置において:
    前記第2のチャンバ形成要素には感知用雰囲気と連通する開口部が設けられており、前記第2のチャンバ形成要素と前記第2のダイヤフラムとの間には開放チャンバが画定されており、
    前記スペーサは、前記第1のダイヤフラムおよび前記第2のダイヤフラムを互いに対向するように分離して保持するよう形状づけられており、
    前記第1のダイヤフラムおよび前記第2のダイヤフラムは絶縁体を取り付けられた面を有しており、
    前記第2のダイヤフラムは、そこを通って流体が流れるのを可能にするための複数の開口を有しており、
    前記第1のダイヤフラムは、開口を有しておらず、
    前記第2のダイヤフラムの背後には、カンチレバーヒンジと、該カンチレバーヒンジに支持された剛性要素とが配置されており、
    前記開放チャンバ内の圧力が増加することによって、前記剛性要素が前記カンチレバーヒンジを支点に動いて前記第2のダイヤフラムを撓ませ、該第2のダイヤフラムが前記第1のダイヤフラムに対して転動接触する領域を増加させることにより、前記開放チャンバ内の圧力変動と前記第1のダイヤフラムおよび前記第2のダイヤフラム間の容量との間に線形関係をもたらすことを特徴とする、
    圧力を感知するための装置。
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