JP2008508362A - 新規な工学的手法による生体電気リズムの調節 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図1
Description
本出願は、2004年8月2日出願の米国特許仮出願第60/598,170号の優先権を主張するものであり、その開示の全てを参照して本明細書に取り込む。
本発明の一部は、米国国立衛生研究所のグラント第HL72857号による米国連邦政府の助成によりなされたものである。従って、米国連邦政府は、本願の特許請求の範囲に係る発明に於いて/対して特定の権利を有している。
本発明は、遺伝子を改変した膜チャネルを用いた(心臓、ニューロン及び膵臓細胞等からの)生体電気インパルスを工学的に生成するための新規な手法に関する。
本発明者らは、タンパク質工学及び遺伝子工学を組合せた新規な手法を用いて、特定のイオンチャネルを標的とする、心臓、ニューロン及び膵臓細胞のような特殊な細胞での生体電気リズムを調節する又は「特注にて変更する(custom-tailor)」新規な方法を見出した。タンパク質工学と組み合わせることにより、正常な及び/又は人工的なイオンチャネルタンパク質を未変性の組織又は幹細胞由来の誘導物(細胞移植による)に、それぞれ、インビボ又はエキソビボで遺伝子導入することにより当該方法は達成され、インビボで望ましい生理学上の結果を得ることを可能にするものである。例えば、活性化の閾値を標準チャネルの値の上方又は下方のどちらかへ一定のレベルでシフトさせるようなHCNチャネルを先ず設計する。このような人工的な遺伝子組み換え構築物は、細胞に導入されると、生体電気の律動活性を変化させ、次いで細胞の生理的な応答(例えば、心臓の鼓動、痛みの感覚、食欲、インスリン分泌等)を増大又は減衰させることができる。要するに、本発明者らの手法は、不整脈(洞不全症候群)、てんかん、神経障害性の疼痛、肥満症、糖尿病等のような臨床上の問題に対し、新規で効果的な治療法をもたらすものである。この様な取り組みの有効性は、以下に記載のように、心臓の不整脈(洞不全症候群)を是正するための、本発明者らによるインビボでの遺伝子導入実験で検証されている。
本発明のその他の様態を以下に考察する。
本願は、未変性の結節Ifをプラスに活性化させる特性を模倣する単一の人工的なHCN構築物の過剰発現が、通常は静止状態である心室の心筋細胞を律動的なペースメーカー様の細胞(IK1阻害効果がなくても、またその阻害効果よりも優れている)に変換することができることを開示するものである。このことから、Ifは事実上、膜電位の重要な発振器であることを示唆している。この発見により、(心臓、ニューロン及び膵臓の)ペーシングにおいて、Ifの機能的な役割に新しい識見が提供された。今日まで、心臓における異所性のペースメーカー活性を誘導するのに、少なくとも3つの取り組みがされてきた。これらには、心房のβ2−アドレナリン作用の受容体を過剰発現させること30、及び心室のIK1を遺伝子的に抑制すること21、22、が包含される。具体的には、ドミナントネガティブ構築物であるKir2.1−AAAの体細胞遺伝子を成熟モルモットの心室筋細胞へ導入したところIK1の発現を(約80%)抑制したことにより、当該研究に記載のAd−HCN1−ΔΔΔ形質導入細胞と同様な方法により、静止状態の心室筋細胞を自発的に活性化する「ペースメーカー様」の細胞に変換させることが導かれた。しかしながら、Kir2.1−AAAに誘導される心室の自動能は、Ba2+によるIK1ブロックと同様に、通常の心拍数よりもかなり遅い。つまり、Kir2.1−AAAによるIK1抑制は、別な静止状態にある心室細胞に於けるペースメーカーとしての潜在的な活性を発揮させる単純なオン・オフスイッチとして働く。しかし、それは誘導された電気的な発火活性を調節する直接の手段を提供ものではない。本発明の成果は、インヒビターであるIK1を抑制するよりも本来のペースメーカー電流であるIfを調節することにより、異所性の心臓のペーシングが上守備で達成されることに関与するものである、。
ある特定のイオンチャネル、つまりHCNチャネルファミリーは、発振頻度を決定して、心臓、膵臓及びCNSにおける律動的な電気活性を顕著に調節する。「HCNチャネル」は、膜の過分極で活性化されて、cAMP及びcGMPにより調節される、ナトリウム/カリウムの浸透性カチオンチャネルである。HCNチャネルの活性化は、一般に膜電位の脱分極を導くナトリウム/カリウムによって運ばれる、内向きの電流を生み出すように導く。
実施例1〜3のための材料及び方法
分子生物学、アデノウイルス形質導入及び筋細胞単離
本発明者らの従前の刊行物23、24に記載のようにPCR法を利用してオーバーラッピングオリゴヌクレオチドにより、rbHCN1(京都大学(日本)の大森博士の好意により提供された)に突然変異を誘発した。HCN1−ΔΔΔを、pAdCGI−HCN1−ΔΔΔを生成するために、バイシストロニックなアデノウイルスベクターpAdCMV−GFP−IRES又はpAd−CGI25にサブクローンした。アデノウイルスは、以前に記載26のように精製したΨ5ウイルスのDNA及びシャトル・ベクターのDNAのクレロックス(Cre-lox)組み換えにより生成した。組み換え生成物はプラーク精製して、1010オーダー濃度のプラーク形成ユニット(PFU)ml−1を生成し、次いで、クロスクランプで一時的に大血管を止血した麻酔されたモルモットの左心室洞に注射した。左心室の心筋細胞は、電気生理学的な記録のため、インビボで形質導入した後、72〜94時間の酵素処理により単離した。GFP落射蛍光により測定された、形質導入の効率は通常約20%であった。
電気的な記録は、一体型の増幅器を用いた全細胞パッチクランプ手法27を用いて実施した。ピペットは、内液(internal solution)を満たした状態で、1〜3MΩの先端電気抵抗を保持している。この内液は、140mMのKCl、4mMのATP(マグネシウム塩)、5mMのEGTA、1mMのMgCl2及び10mMのHepes(pH7.4)を含む。外部の槽溶液は、140mMのN−メチル−D−グルカミン、5.4mMのKCl、10mMのグルコース、1mMのMgCl2、0.1mMのCaCl2、0.5mMのCdCl2、5mMの4−アミノピリジン及び10mMのHepes(pH7.4)を含む。全ての記録は、室温(約23℃)にて実施した。データは、統計的に有意であることを示すP<0.05で、平均値±S.E.M.として報告した。
ミニブタ(miniswine)(45〜55kg)は、(気管内)挿管及び人工呼吸器を備えて、プロポフォール及びイソフルレン(1%)の静脈注射で知覚麻痺とした。大腿の静脈切開により血管へのアクセスを確保した後、7Fの電気生理的なカテーテル(Biosense-Webster, CA, USA)をRAに導入して、上大静脈と上右心房の間にあるSA結節部へと操縦し、温度制御モード並びに50℃及び35ワットの最大出力セットをそれぞれ備えたStockert70RF発電機(Biosense-Webster, CA)を用いて発生させた高周波のエネルギーを、洞律動の間の心臓内の最初期の活性化部位に通電して洞の機能不全を導いた。アブレーション後に、本研究者らは、心拍数が60bpmより下に低下した場合にペーシングをサポートできるように、RAの上前外側壁部位に片方の電極を、右心室の先端にもう片方の電極を備えたデュアルチャンバー・ペースメーカー(Medtronic Inc. or Guidant Corp)を移植した。左の開胸術後に、pAdCGI−HCN1−ΔΔΔ(2x1010PFU)又は生理食塩水(2〜3ml)をLA付属部に注入した。注射部位をマークするために金属クリップを使用した。
注入処置の10〜14日後に、本発明者らは、SSS動物の心臓内の活性化パターンを心房の電気的解剖図で評価した。磁気技術での参考の電子グラフと関連した局部の心臓内の活性化時間の立体的分布を収集するために、特殊なマッピング・カテーテル(NAVI-STAR; Biosense Webstar)を用いた非蛍光透視の磁気電気解剖学的なシステム(non-fluoroscopic magnetic electroanatomic system: CARTO; Biosense Webster)を、Ben−Haim,1996 #388に記載されているのように採用した。このマッピング・カテーテルを自発性の又は心房の歩調取り律動の間にRA及びLAの異なった場所に移動して、カラーで色付けした3次元の心臓内活性化の地図を構築した(赤色:最初期の活性化部位、紫色:最終の活性化部位)。アブレーションを施していないの動物の平常の洞律動も対照として地図化した。
分子生物学及び非相同的な発現
マウスHCN1(SiegelbaumとSantoroの両博士の好意により提供された)を、pGHE発現ベクター(16)にサブクローンした。PCR法により変異誘発性のオーバーラッピングプライマーを用いて突然変異体を生成した。DNAの配列決定により望ましい突然変異体を確認した。cRNAは、T7RNAポリメラーゼ(Promega, Madison, WI)を用いてNheIで直線化されたDNA(NheI-linearized DNA)から転写した。HCN1チャネル構築物をアフリカツメガエルの卵母細胞に非相同に発現させて解析した。IV〜VIステージの卵母細胞を、0.3%の3−アミノ安息香酸エチルエステルに浸漬して知覚麻痺した雌のカエルから外科的に取り出し、次にOR−2溶液(88mMのNaCl、2mMのKCl、1mMのMgCl2及び5mMのHEPES(pH7.6)を含む)中の1.5mg/mlのコラゲナーザ(IA型)で、30〜40分間消化処理した。ND−96溶液(96mMのNaCl、2mMのKCl、1.8mMのCaCl2、1mMのMgCl2及び5mMのHEPES(pH7.6)を含む)中、10%のウシ胎仔血清と共に、15〜30分間細胞を培養することにより濾胞除去処理した。単離した卵母細胞は、cRNA(50ng/細胞)を注入して、96mMのNaCl、2mMのKCl、1.8mMのCaCl2、1mMのMgCl2及び5mMのHEPES(pH7.6)中で、室温にて1〜2日間、電気的記録の前のタンパク質発現のために保存した。
HCN1−GFP及びHCN1Δ232−234−GFPは、哺乳動物の発現ベクターpCIにサブクローンし、次に製造業者の手順に従ってLipofectAMINE Plus2000(Invitrogen, Carlsbad, CA)を用いてtsA−201細胞に形質導入する。形質導入した細胞は、トリプシン処理して、ガラス底の培養皿(MatTek Corporation, Ashland, MA)に4時間置き、そして488nmの励起波長で共焦点の顕微鏡検査(UltraView Confocal Imaging System, PerkinElmer life Sciences)を実施した。
WanerOC−725B増幅器を用いて、室温で、2電極の電圧固定法により記録を実施した。アガロースで栓をした電極(TW120-6, World Precision Instruments, Inc., sarasota, FL)を、3MのKClで満たした場合2〜4メガオームの最終の先端抵抗値を有する、NarishigePP−83垂直引き抜き器具を用いて引き抜いた。記録時の槽の溶液は、96mMのKCl、2mMのNaCl、10mMのHEPES及び2mMのMgCl2(pH7.6)を含むものであった。
定常状態の電流−電圧(I−V)関係は、テスト電位に対して−30mVの保持電位から、−140〜0mVの3−aパルス範囲の終点に測定されるHCN1の電流をプロットして決定した。電流は、野生型のチャネルに記録されている最大平均電流に正規化した。
M∞=1/(1+exp((Vt−V1/2)/k)
上記式において、Vtは、テスト電位であり;V1/2は、相関関係の中間点であり;k=RT/zFは、勾配要素であり、そしてR、T、z及びFは、それらの通常の意味で用いられている。
データは、平均値±S.E.として示した。統計的な有意性は、分散の一方向分析及び5%レベルでのチューキーHSDホストホック(post-hoc)テストを用いて、個々のデータポイント及び適合パラメーターに対して評価した。
(実施例)
本発明者らは、緑色蛍光タンパク質(GFP)及び人工的なHCN1構築物EVY235−7ΔΔΔチャネルをそれぞれ過剰発現させるアデノウイルスAd−CGI及びAd−CGI−HCN1−ΔΔΔを先ず生成した。そのS3−S4リンカーが235−237残基の欠失により短くなっている、HCN1−EVY235−7ΔΔΔチャネルが選択されたが、それは、それらが非相同の発現系23,24で発現した場合、野生型のHCN1〜4のアイソフォームのどれよりも容易に開口(活性化V1/2値を約20mV脱分極化している)するのからである。それで、本発明者らは、多様なHCNアイソフォームを同時発現させる又は操作する必要もなく、心筋細胞で過剰発現するEVY235−7ΔΔΔチャネルだけでヘテロ多量体の未変性の結節Ifを充分再現すると推測した。
図10(左側)に示すのは、自発的な活性が全くない平常の電気的に静止している、典型的な対照の心室細胞(図9A〜Bのものと同じ)である。安静時の膜電位、RMPは、−76±5mV(n=7)であった。刺激電流(約0.8nAで5ms間)を注入後、平常の興奮性を示す、単一の活動電位を生成した。IK1をブロックする1mMのBa2+の添加が、平常のRMPを不安定化し、続いて689±132msの平均サイクル長で、自発的な発火となった(図10A、右側)。このサイクル長さは、モルモットの結節細胞のそれよりも約3倍ゆっくりで、IK1遺伝子の抑制により誘導されるものと似ている(HB Nuss博士との個人的な交信)。即ち、これらの観察では、IK1性の抑制は心室の心筋細胞の潜在的なペ−スメーカー活性を開放するが、内在の結節ペーシングの平常の振動数を再生産するには不十分であることが示される。
本発明者らの遺伝子に基づくアプローチのインビボでの機能的な有効性及び治療的な可能性をより良くテストするために、次いで大型動物モデルに切り替えた。ヒトと生体構造及びベースラインの洞調律(78±14bpm)が似ていることからブタ(swines)が選ばれた。本発明者らは、洞の機能不全を導くSA結節のアブレーションによるSSSのブタモデルを最初に開発した(図11A〜B)。アブレーション後の心停止又は徐脈を防ぐために、本発明者らは、RAの上前外側壁の位置に電極及び右心房の先端に別な電極を備えた、デュアルチャンバー・ペースメーカーを移植した。アブレーション後の心電図(ECG)の記録は、自発的なHRが30bpmより下に低下した場合に、移植のデバイスのプログラムされた電気刺激の結果としての結合部回避リズム(図11C)又は心室のペーシングリズム(図11D)の存在を明らかにした。
HCN1のS3−S4リンカーの長さの構造的及び機能的役割を分析するため、本発明者らは、先ず、リンカーから、異なった範囲のものを系統的に欠失させた(図2&3)。KVチャネルに対する完全に対比させ、S4−S4リンカーの完全な欠失(Δ229−237)では、−140mVに過剰分極した後でさえ機能的な電流の発現は誘導されなかった。Δ229−237と同様に、Δ229−234、Δ232−234及びΔ232−237欠失も、平常の電流活性を完全に消失させた。このチャネル機能の喪失が、折り畳み、トラフィッキング(trafficking)又はゲーティング欠陥によるリンカー欠失によるものか調査するために、本発明者らは、野生型のC末端及びΔ232−234HCN1チャネルのそれぞれに結合する緑色蛍光タンパク質(GFP)を含む融合構築物HCN1−GFP及びHCN1Δ232−234−GFPを生成した。図3Aは、HCN1−GFP及びHCN1Δ232−234−GFPチャネルの両方のGFP蛍光シグナルが膜表面に局在しているこを示し、リンカーの欠失が折り畳み及びトラフィッキングよりもむしろゲーティングを妨害するらしいことを示唆した。興味深いことに、上記の欠失構築物と対比して、Δ229−231、Δ233−237、Δ234−237、Δ235−237、Δ229−231/Δ234−237及びΔ229−231/Δ235−237の全ては、大きな過分極の活性化の内向き電流を生じた。それらのS3−S4配列を調べると、M232がこれらの構築物に共通にあることを示し(図1Bを参照されたい)、このリンカー残基がチャネル機能の必須条件であることを示唆している。この考えに完全に従えば、Δ229−231/Δ233−237は、機能的なチャネルを生成し、リンカーの欠失による機能喪失が、M232の単一アミノ酸だけを保持することによって回復されたことを示す。
定常状態の電流−電圧(I−V)関係(図3)で示されるように、本発明のS3−S4欠失構築物の異なった活性化閾値は機能性を有していたが、それらの活性化特性が異なっていることを暗示している。リンカー短縮による機能性への影響を詳細に調べるために、本発明者らは続いて、定常状態の活性化特性を検査した(図4)。Δ229−231/Δ233−237(つまり、M232のみが保持されている)は、(リンカーの完全な欠失がチャネル機能の全く消失させたのに対して)過分極方向に定常状態の活性化を、大きく約30mVシフトさせた。興味深いことに、M232のリンカーのC末端の段階的な延長は、連続的に脱分極化にシフトされていった(つまり、Δ229−231/Δ233−237<Δ229−231/Δ234−237<Δ229−231/Δ235−237<Δ229−231;p<0.05)。Δ229−231バックグラウンドでの長さ依存性の連続的なシフトも、リンカー上に存在する残基の数に正の相関があるように思われた(図8の■印;r=0.99)。同様に、229−231を含むのセグメントにN末端からM232まで(つまり、Δ233−237)を回復することは、脱分極化を生成させることにより、引き続き同じような傾向が起こった。Δ234−237とΔ235−237の定常状態の活性化曲線も、野生型(231−237残基を完全な列を含む)に対して相対的に正にシフトするが、脱分極効果は飽和するように表れ、そしてリンカーが更に延長されると、下降し始める(下記、図8も参照されたい)。本発明者らによる欠失構築物の定常状態のゲーティング・パラメーターは、表1に纏めた。総合すれば、これらの結果は、S3−S4リンカーの組成に加えてリンカーの長さの両方が、HCN1ゲーティングに決定的な影響を及ぼすことを示唆する。
上記リンカーを欠失させる実験を補足すべく、本発明者らは、HCN1活性化のゲーティングにおけるS3−S4リンカーを延長した場合の効果も検討した。先ず、D233側にグルタミンを挿入して、挿入構築物InsQ233Q、InsQQ233QQ及びInsQQQ233QQQを生成した。重大な意味を持つGME231−235クラスタの反対側に面していること、そしてその置換が機能に影響しない(45)ことから、D233を選んだ。更に、例えば、InsQQQ233QQQは、全体のリンカー荷電を変化させずに、元のグルタミン酸塩を235位にてグルタミンで置き換えることが期待される。Ins237QQQの効果もまたテストした。図5は、リンカーの延長と共に、HCN1活性化が、過分極方向に連続的にシフトした(p<0.05)。
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Claims (38)
- HCNチャネルの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物を投与することにより、細胞がカスタマイズされた自発性の反復性電気信号を生成すること、を含んでなる細胞の電気活性機能を調節する方法。
- HCNチャネルの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物を含有する電気的に活性な細胞を投与することにより、組織がカスタマイズされた自発性の反復性電気信号を生成すること、
を含んでなる組織の電気活性機能を調節する方法。 - 電気的に活性な細胞が心筋細胞である、請求項1又は2に記載の方法。
- 電気的に活性な細胞が神経細胞である、請求項1又は2に記載の方法。
- 電気的に活性な細胞が膵島細胞である、請求項1又は2に記載の方法。
- 電気的に活性な細胞又は組織が、その生理的機能が生体電気リズムに依存する何れかの細胞型又は組織型である、請求項1又は2に記載の方法。
- HCNチャネルの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物が、229位〜237位の(又は、より延長された間の)何れかのアミノ酸残基の欠失によりS3−S4リンカーが短縮されたHCN1であるか、又は野生型のHCNチャネルとは異なる表現型を示すように改変された何れかのHCN構築物である、請求項1又は2に記載の方法。
- アミノ酸残基の232位のメチニオンが欠失していない、請求項6に記載の方法。
- HCNの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物が、235位〜237位のアミノ酸残基の欠失によりS3−S4リンカーが短縮されたHCN1−EVY235−7ΔΔΔである、請求項1又は2に記載の方法。
- HCNチャネルの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物の発現が、細胞の電気信号の出力頻度を少なくとも約10%変化させる、請求項1又は2に記載の方法。
- 遺伝子改変心筋細胞が、カスタマイズされた自発性の律動的な電気活性を生成する、請求項3に記載の方法。
- 遺伝子改変神経細胞が、カスタマイズされた自発性の律動的な電気活性を生成する、請求項4に記載の方法。
- 遺伝子改変膵島細胞が、カスタマイズされた自発性の律動的な電気活性を生成する、請求項5に記載の方法。
- 遺伝子が改変された電気的に活性な細胞又は組織(の何れかの型)が、カスタマイズされた自発性の律動的な電気活性を生成する、請求項5に記載の方法。
- HCNチャネルの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物の発現が、誘導プロモーターにより推進される、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記誘導プロモーターが、外的制御が可能な刺激により調整される、請求項14に記載の方法。
- HCNチャネルの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物を不適切な頻度で電気信号を生成している細胞に投与することにより、細胞が、投与前の細胞の電気信号の頻度と較べて増加又は減少した望ましい頻度の電気信号を生成することを含んでなる、電気的に活性な細胞の機能を調節する方法。
- 電気的に活性な細胞が心筋細胞である、請求項17に記載の方法。
- 電気的に活性な細胞が神経細胞である、請求項17に記載の方法。
- 電気的に活性な細胞が膵島細胞である、請求項17に記載の方法。
- 電気的に活性な細胞又は組織が、その生理的機能が生体電気リズムに依存する何れかの細胞型又は組織型である、請求項17に記載の方法。
- HCNチャネルの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物を含む電気的に活性な細胞を、不適切な頻度で電気信号を生成している細胞に投与することにより、細胞が、投与前の細胞の電気信号の頻度と較べて増加又は減少した望ましい頻度の電気信号を生成することを含んでなる、電気的に活性な組織の機能を調節する方法。
- 電気的に活性な細胞が心筋細胞である、請求項22に記載の方法。
- 電気的に活性な細胞が神経細胞である、請求項22に記載の方法。
- 電気的に活性な細胞が膵島細胞である、請求項22に記載の方法。
- 電気的に活性な細胞が、その生理的機能が生体電気リズムに依存する何れかの細胞型である、請求項22に記載の方法。
- HCNチャネルの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物を含む組成物の有効量を哺乳動物に投与することにより、望ましくない電気活性を有する哺乳動物の細胞が調節されること
を含んでなる、望ましくない電気活性を有する細胞が関与する疾病又は疾患に罹っている又は罹患する恐れのある哺乳動物を治療する方法。 - 疾病又は疾患が、心不整脈である、請求項27に記載の方法。
- 疾病又は疾患が、神経因性疼痛である、請求項27に記載の方法。
- 疾病又は疾患が、糖尿病である、請求項27に記載の方法。
- 疾病又は疾患が、肥満症である、請求項27に記載の方法。
- 疾病又は疾患が、易興奮性疾病である、請求項27に記載の方法。
- HCNチャネルの遺伝子改変ポリヌクレオチド構築物を含む、電気的に活性な細胞の有効量を哺乳動物に投与することにより、望ましくない電気活性を有する哺乳動物の細胞が調節されることを含んでなる、望ましくない電気活性を有する細胞が関与する疾病又は疾患に罹っている又は罹患する恐れのある哺乳動物を治療する方法。。
- 疾病又は疾患が、心不整脈である、請求項33に記載の方法。
- 疾病又は疾患が、神経因性疼痛である、請求項33に記載の方法。
- 疾病又は疾患が、糖尿病である、請求項33に記載の方法。
- 疾病又は疾患が、肥満症である、請求項33に記載の方法。
- 疾病又は疾患が、易興奮性疾病である、請求項33に記載の方法。
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