JP2008505665A - 耳保護装置 - Google Patents
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Abstract
2つの耳プロテクタを、バンド及びバンドと耳プロテクタとの間の摺動可能な連結器とともに含む、耳保護装置。バンドは、着用者の頭部の一部を囲み、2つの端を有する湾曲形状、湾曲内面、及び湾曲外面を有する。耳プロテクタそれぞれとバンドとの間に摺動可能な連結器があるため、耳プロテクタそれぞれがバンドに対して独立して摺動して、バンドに沿って2つの耳プロテクタ間の距離を調節できることにより、耳プロテクタが着用者の耳に当たることができる。バンドには、2つの端バンド部分にヒンジ式に連結される中央バンドが形成され得る。耳プロテクタは、端バンド部分に連結され、端バンド部分に対して摺動する。耳保護装置は、着用者の後頭部の周りに中央バンドを装着させるように設計される。
Description
本発明は、耳保護装置に関するものである。
本願は、2004年6月15日に出願された先行の仮特許出願第60/579,906号の優先権を主張する。
[発明の背景]
本発明は、包括的には耳保護装置に関し、特に、着用者の耳を覆うサイズ及び形状のカップ状領域で耳を覆う耳あて又は耳バンドとして知られる装置と、耳カップ間にあり着用者の頭部で耳あて又は耳バンドを支持するバンドとに関する。これまで、一般に知られている耳あては、耳あてバンドが着用者の頭頂部に概ね配置されることにより、耳あてが着用者の頭部に留まる力の大半が重力により与えられるものであった。しかしながら、多くの用途において、バンドが着用者の頭部に掛かることは、着用者の頭髪に影響を及ぼしたり帽子やヘルメットの着用を妨げたりする傾向があるか、又は概して着用者にとって不快であったため、バンドが着用者の頭部に掛からないことが望ましかった。当然ながら、従来の耳あてには、着用者の耳に耳カップを当てる軽い付勢力を与える金属のばね状バンドが形成されており、これは鉛直向きでは通常の歩行活動中に耳あてを定置しておくのにほぼ十分である。
本発明は、包括的には耳保護装置に関し、特に、着用者の耳を覆うサイズ及び形状のカップ状領域で耳を覆う耳あて又は耳バンドとして知られる装置と、耳カップ間にあり着用者の頭部で耳あて又は耳バンドを支持するバンドとに関する。これまで、一般に知られている耳あては、耳あてバンドが着用者の頭頂部に概ね配置されることにより、耳あてが着用者の頭部に留まる力の大半が重力により与えられるものであった。しかしながら、多くの用途において、バンドが着用者の頭部に掛かることは、着用者の頭髪に影響を及ぼしたり帽子やヘルメットの着用を妨げたりする傾向があるか、又は概して着用者にとって不快であったため、バンドが着用者の頭部に掛からないことが望ましかった。当然ながら、従来の耳あてには、着用者の耳に耳カップを当てる軽い付勢力を与える金属のばね状バンドが形成されており、これは鉛直向きでは通常の歩行活動中に耳あてを定置しておくのにほぼ十分である。
しかしながら、接続バンドが着用者の後頭部の周り又は首領域でほぼ水平になるように耳あてを約90°回転させた場合、重力は耳あてを所定位置に留まらせるのに役立たなくなり、適当な圧力を維持するのにバンドの付勢力に頼ることが必要であった。概して、この手法は、バンドがより大きな張力を有することを必要としていたが、これは耳あての着け心地を悪くする傾向があり、着用者の耳の周りに耳カップがぴったり嵌まらなければ耳あてが滑るか又は不快感をもたらす可能性があるため、耳バンドの調節が特に重要となっていた。
着用者の頭頂部ではなく着用者の後頭部の周りにバンドを掛けて装着するように設計された従来技術の耳あては、いくつかの問題を有する。第1に、従来技術におけるように、着用者の頭部に加わるバンドの付勢力を変える効果を有する調節システムが、バンド自体に含まれていた。これは、場合によっては耳あてをきつくしすぎる傾向があるため着用者にとって不快であり、また他の場合には、緩くしすぎる傾向があるため耳あてが滑る可能性が高い。さらに、これらの装置のほとんどは、特定の状況では使い心地が悪く使用が危険であり得る金属を有し、装置のフレームをポケット又は布の覆いで囲む必要がある。さらに、これらの装置は、概して、或る程度の保温及び温度保護(insulation and temperature protection)を提供する以外には、耳カップが耳を保護するように構成されていない。
したがって、着用者の後頭部の周りに掛かり、バンドとは別に調節可能であることにより、サイズを調節してもバンドが加える付勢力がほぼ実質的に影響を受けない、耳保護装置が必要である。さらに、耳カップの移動によって広範囲のサイズ調節を独立して可能にすることにより、着用者の頭部にある耳の位置に応じてバンドを後頭部に適切に定置したまま耳カップを独立して調節することができる、着用者の後頭部の周りで用いられる耳保護装置が必要である。耳を過熱させることなく風及び温度から着用者の耳により優れた保護を与えるように、耳カップを形成する必要もある。
[発明の概要]
本発明は概して、耳保護装置であって、2つの耳プロテクタと、2つの端を有する湾曲形状、湾曲内面、及び湾曲外面を有する、着用者の頭部の一部を囲むバンドとを備える耳保護装置に関する。摺動可能な連結器は、耳プロテクタのそれぞれをバンドに摺動可能に連結して、耳プロテクタがバンドに対してそれぞれ独立して摺動してバンドに沿って2つの耳プロテクタ間の距離を調節できることにより、耳プロテクタが着用者の耳に当たることができるようにする。
本発明は概して、耳保護装置であって、2つの耳プロテクタと、2つの端を有する湾曲形状、湾曲内面、及び湾曲外面を有する、着用者の頭部の一部を囲むバンドとを備える耳保護装置に関する。摺動可能な連結器は、耳プロテクタのそれぞれをバンドに摺動可能に連結して、耳プロテクタがバンドに対してそれぞれ独立して摺動してバンドに沿って2つの耳プロテクタ間の距離を調節できることにより、耳プロテクタが着用者の耳に当たることができるようにする。
本発明の別の目的は、バンドの端と耳プロテクタとの間で行われる耳保護装置の長さの調節により、着用者の耳の後ろがバンドで覆われるようにする、改良型の耳保護装置を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、耳プロテクタが布キャップとともに形状嵌合部品を利用して防風障壁を提供する、改良型の耳保護装置を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、非使用時には格納位置に折り畳める、着用者の後頭部に掛かるようになっている耳保護装置を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、バンドの一対のヒンジが、バンドの中央部分内の格納位置と、バンドの端部分がバンドの中央部分の湾曲とほぼ一続きで使用向けになっている展開位置との間で、耳プロテクタを移動させることができる、改良型の耳保護装置を提供することである。
本発明のさらにまた別の目的は、一体型の摺動可能連結手段がバンドの端部分に対する耳プロテクタそれぞれの独立調節を可能にする、耳保護装置の調節システムを提供することである。
本発明のさらにまた別の目的は、付加的な耳フックが耳カップに加えられて、大きな衝撃又は激しい活動の場合にさらなる安定性を与える、改良型の耳保護装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的及び利点は、一部は自明であり、また一部は明細書から明らかとなるであろう。
したがって、本発明は、本明細書で後述する構造で例示される構造の特徴、要素の組み合わせ、及び部品の配置を含み、本発明の範囲は特許請求の範囲に示される。
本発明をより十分に理解するために、添付図面とともに以下の説明を参照する。
本発明をより十分に理解するために、添付図面とともに以下の説明を参照する。
本発明によれば、耳プロテクタそれぞれとバンドとの間に摺動可能な連結手段があるため、耳プロテクタそれぞれがバンドに対して独立して摺動して、バンドに沿って2つの耳プロテクタ間の距離を調節できることにより、耳プロテクタが着用者の耳に当たることができる。
[好適な実施形態の詳細な説明]
まず、本発明の好適な一実施形態に従って構成され全体的に100として示す耳保護装置が示される、図1を参照する。耳保護装置100は、中央バンド101、2つの端バンド部102、2つのイヤピース103、イヤピース103に嵌まる2つのキャップ104、及び中央バンド101と端バンド部102それぞれとを接続する2つのヒンジ105を含む。イヤピース103は、端バンド部102に摺動可能に固定され、各イヤピースが端バンド部102それぞれに対して摺動可能に調節可能であることにより、バンド部101及び102にわたってイヤキャップ103間の距離の相対長さを調節することができる。各イヤピース103は、それに対応する端バンド部102に対して独立して調節可能である。
まず、本発明の好適な一実施形態に従って構成され全体的に100として示す耳保護装置が示される、図1を参照する。耳保護装置100は、中央バンド101、2つの端バンド部102、2つのイヤピース103、イヤピース103に嵌まる2つのキャップ104、及び中央バンド101と端バンド部102それぞれとを接続する2つのヒンジ105を含む。イヤピース103は、端バンド部102に摺動可能に固定され、各イヤピースが端バンド部102それぞれに対して摺動可能に調節可能であることにより、バンド部101及び102にわたってイヤキャップ103間の距離の相対長さを調節することができる。各イヤピース103は、それに対応する端バンド部102に対して独立して調節可能である。
次に、図1に示す耳保護装置100の異なる図が示される、図2、図3、及び図4を参照する。同じ参照符号は同じ要素を表す。図3に見られるように、中央バンド101及び端バンド102及び103は、イヤピース103の下端同士が接触するか又は近接する位置にキャップ104がある状態でイヤピース103からほぼ一続きの湾曲を形成する。使用時には、着用者は、イヤピース103間の距離を広げるようにイヤピース103同士を引き離してから、キャップ104を使用者の耳の周りに定置しなければならない。概して、耳保護装置100は、着用者の後頭部の周りに装着されるように設計され、バンド101及び102の3つの部分は、必要なサイズに伸ばされると着用者の耳の場所にイヤピースを維持するのに十分な張力を与える。中央バンド101の長さに沿ってリブ190、191が延びていることで、バンドが着用者の耳を覆うように伸ばされるときの剛性及び張力を高める。図3に見られるように、端バンド部102は、ヒンジ105によって中央バンド101に回転可能に接続され、ヒンジ105はこれらの部品を接続する。図4により分かりやすく見られるように、端バンド部102は、中央バンド部101の対応する凹状曲線形状(negative curved shape)と嵌まり合う正弦曲線形状(sinusoidally shaped:凸状形状)上面を有する。ヒンジは、図3のバンド101及び102の平面に対して垂直な、中央バンド101の内側に向かう方向への回転を可能にする。
図5、図6、及び図7は、イヤピース103及び端バンド部102が格納位置に内側に折り畳まれた、図2、図3、及び図4に示すものと同じ図である。図2、図3、及び図4に示す位置は展開位置と呼び、図5、図6、及び図7に示す折り畳まれた位置は格納位置とする。格納位置では、耳保護装置100は、大して大きな空間を占めることも格納問題を示すこともなく、ポケット又は小袋若しくは他の容器に収容することができる。
図5、図6、及び図7は、同じ側のイヤピース103が中央バンド101に近接しているように示されているが、これは選択の問題にすぎない。イヤピース103は、他方の側のイヤピース103を中央バンド101に近接させて収納してもよく、これが格納モードでの耳保護装置の最終サイズに影響を及ぼすことはない。
図8、図9、及び図10と併せて図4に見られるように、端バンド部102に対するイヤピース103の摺動可能な調節は、端バンド部102のスロット126に対してイヤピース103を摺動させることによって行われる。イヤピース103は、イヤピース103の一部として形成される支柱112に支持される、図4、図9、及び図10に見られるキャップ111を有する。図9は、イヤピース103の全体的構成が2つのローブ形開口110を含むことを示しており、これらの開口は、イヤピース103の重量を減らし、これらの開口の周りの領域におけるイヤピース103の可撓性を高め、且つ多くの場合に従来技術の耳あて及び耳バンドに付き物である過熱を防止する。支柱112の上に着座するイヤピースキャップ111は、イヤピース103が端バンド部102から離れるのを防止する。現在好適な一実施形態では、イヤピースキャップ111及びイヤピース支柱112は、イヤピース103の残りの部分と一体形成されるか、又はそこに本固定される。この固定構成に対応するために、端バンド部102は、図8に代表的に示すほぼU字形の形態に形成される。
端バンド部102は、垂直線で合わさる2つの合わせ面として示す対向端面121及び122を含み、これは図1の端バンド部分102の一方でも見ることができる。端バンド部102は、組み立てられるとスロット126の内面を形成する内側スロット面123、124も含む。対向端面121及び122が互いに接触することを可能にするように曲げることができる薄肉の屈曲可能スロット下面部125を有する屈曲可能なスロット下面125が、図8に示されている。さらに、端バンド部は、端バンド部102のうち対向端面121、122に近い両側にヒンジ構成部品105を有する。端バンドスロット壁127及び128があり、対向端面121及び122が図4に示すように接触しているときに中央バンド部101の湾曲端と嵌まり合うような形状にされる端バンドヒンジ隣接上面130、131もある。
端バンド部102へのイヤピース103の組み付けは、図8に示す本来の形態のU字形部材102を得て、イヤピースキャップ111の下でU字形部材102にイヤピース支柱112を囲ませてから、U字形部材102を閉じることにより、対向端面121、122が接触してスロット126が湾曲端及び比較的直線状の内側スロット壁123、124を有するほぼ楕円形となる図4に示すような狭い端バンド部102を形成するようにすることによって、行われる。好適な一実施形態では、対向端面121、122は、組み立て後に溶接、接着、又は他の従来の手段によって互いに本固定されるため、イヤピース103は端バンド部102に本固定されるが、これら2つの部品は、スロット126に沿ったイヤピース支柱112の摺動によって可能となる可動域内で相対運動可能である。
概して、イヤピース支柱112は、平滑な表面を有するか、又は要素間で或る程度の摩擦量を伴って摺動するように歯付きの表面を有するサイズにされるため、イヤピース103は着用者が設定した位置に留まる傾向がある。位置(positions of location)の固定をより明確にするデテント又は歯等、明確な間隔を提供する種々の手法を利用することができる。しかしながら、現在好適な実施形態では、バンドに対する着用者の頭部の圧力と中央バンド101及び端バンド部102の張力とによって、イヤピースを着用者の頭部に対して適当な場所に保つのに十分な付勢力がイヤピースから耳に対して加わるため、このような歯は必要とされない。さらに、図4は鉛直向きで描かれているが、使用時には、バンド101、102が水平の向きになるため、重力がイヤピース103を端バンド部102に対して移動させる傾向はない。
概して、イヤピース103が端バンド部102に固定されると、端バンド部102は続いて中央バンド部101に固定される。この接続は、ヒンジ105を用いてバンド部同士を結合することによって行われる。いくつかの異なる種類のヒンジを利用することができる。1つの手法は、中央バンド101の端と端バンド部102の接続端とに、ピン又は同様の部材によって互いに保持される2つの連動ヒンジ部が形成されたヒンジを用いることである。代替的に、現在好適な一実施形態では、ボールがソケットに押し込まれることで付加的なピン要素の必要なく同じ枢動運動を提供するボールソケット機構が可能になる、ピンなしヒンジ機構が形成される。図示のように、ヒンジ105の一部は、中央バンド101の各端に形成され、他の部分は、端バンド部102それぞれの端バンドヒンジ隣接上面130、131の隣にある。本発明のいくつかの現在好適な実施形態では、ボールソケット手法は、ボールがソケットから出るのを防止するように、ボール部分をソケット内に着座させるとソケットの開端の少なくとも一部がシールされることによって、さらに強化される。代替的なヒンジ機構は、別個の要素を用いて眼鏡又はヒンジを有する同様の装置におけるような従来の方法でヒンジを形成することを含む可能性がある。
イヤピース103の開口110は、イヤピース103を貫通している。イヤピース103に開いている開口が閉じていないことは不適切であるため、ライナ170がイヤピース103の内面に接着又は他の従来の方法で固定される。現在好適な実施形態では、ライナ170は、空気、風、降水がイヤピースを直接通り抜けないように障壁層を提供する、フリース材料の打ち抜き片で形成される。さらに、ライナ170は、イヤピースを完全に閉じることによる遮音効果を回避するように音の流れが増大する領域を提供し、概して、個人ごとの耳保護装置を識別するために色又はパターンモチーフが示される。また、防風性、防水性、及び/又は通気性のあるハイテク布を用いることができる。
次に、キャップ104が種々の図及び実施形態で示される図11〜図16を参照する。図11に見られるように、キャップ104は、伸縮可能なキャップフレーム140と、キャップ膜ステッチ142によって伸縮可能なキャップフレーム140に固定されるキャップ膜141とを含む。現在好適な実施形態は、ステッチを有するが、接着剤又は超音波溶接又は他の従来の取り付け具を利用してこれらの部材を固定してもよい。図12の断面図に見られるように、伸縮可能なキャップフレーム140は、図12の断面図で強調されているようにほぼV字形又はU字形の輪郭を有し、拡大図12A及び拡大図12Bに示すような現在好適な実施形態に形成され得る。図12Aでは、伸縮可能なキャップフレーム140は、ステッチ142によってキャップ膜141に縫い付けられ、キャップ104が所定位置にあるときにイヤピース103の縁を把持するほぼV字形の溝路151が形成される。いずれの実施形態も、キャップがイヤピース103から偶発的に滑り落ちる可能性を減らすための停止部を提供するリップ端ステッチ148を有するリップ端147を有する。図12Aの実施形態と図12Bの実施形態との相違点は、図12Aが、リップ146内に嵌まってステッチ150によって所定位置に保持される付加的な補強体149を有することである。図12Bの実施形態は、この付加的な補強部材を含まず、補強部材を有さない図12Bの実施形態は、現在好適な実施形態である。
図16に示すように、キャップ膜141は、伸縮可能なキャップフレーム140の内周144と伸縮可能なキャップフレーム140の外周145との間のキャップ膜ステッチ場所143と位置合わせされる。図14及び図15は、キャップ膜ステッチ142とともに図示のように伸縮可能なキャップフレーム140及びキャップ膜144を有するキャップ104の内側及び外側をそれぞれ示す。最後に、図13は、キャップ104の硬質体ステッチ150によって固定される硬質体149がある実施形態を示す。硬質体149は、石膏層のような軽量硬質材料で形成されることが好ましい。
現在好適な一実施形態では、伸縮可能なキャップフレーム140は、固有の伸縮性及び或る程度の構造記憶を有するスパンデックス又はライクラ材料で形成され、キャップ膜141は、天然又は合成材料であり得るが、着用者の耳に当たる構成部品であるため、現在好適な一実施形態では、着用者の耳に快適性を与えるブラッシュドポリエステル材料である。天然又は合成材料を用いてもよい。図11及び図12に見られるように、膜141のうちV字形の溝路151に面する部分は、着用者の耳と接触しない。
現在好適な一実施形態では、中央バンド101及び端バンド102は、耳保護装置が通常磨耗するような低温での脆性を有さずに、必要な可撓性、張力維持能力、及び連続可撓性及び張力を提供するナイロン材料で形成される。中央バンド101の長さと平行に両縁に沿って延びるリブ190、191は、中央バンドを補強して、重量を増やすことなく着用者の頭部に加える力を増大させる。同様のリブ192、193が端バンド部102に続く。ポリ塩化ビニル又はポリカーボネート、及び低温での適当な耐割れ性を有するともにバンドの全長にわたって適切な張力量を提供する他の同様の材料を含み得る、他の材料を適切に用いてもよい。
イヤピース103の中及び周りの種々の要素の概略図を示す図17を参照する。イヤピース103は、ライナ170が固定された状態で図17の下部に見られる。製造される耳保護装置100の特定のニーズに応じて、56.7グラム(2オンス)又は113.4グラム(4オンス)の保温材又は他のレベルの保温材であり得る保温層180を、ライナ層170の上に単に載せることができる。図示のライナ層170は、サイジングの信頼性を高めるために打ち抜かれることが好ましいが、他の手法によっても切断することができる。最後に、キャップ104が保温層180の上に来て、保温層180をキャップ140とイヤピース103との間の所定位置に維持する。特定の状況では、保温材は取り外してもよく、又は付加的な保温性のより高い材料を補ってもよい。概して、キャップ104をイヤピース103から取り外して、清掃するか又は新たなキャップ104と交換することができる。代替的に、キャップ104は、イヤピース103に本固定してもよい。
次に、本発明の別の好適な実施形態に従って構成される耳保護装置200が示される図18及び図19を参照するが、同じ参照符号は同じ要素を示す。耳保護装置200は、フォームインサート210が存在する点が耳保護装置100とは異なり、フォームインサート210は、イヤピース103の内側に押し当てられて、図18に最も分かりやすく見られるようにイヤピースの開口110内にぴったりと嵌まるサイズになっているインサートピース210のローブ部分によってほぼ所定位置に固定される。概して、部品の位置合わせを維持するには形状嵌合が適しているが、この嵌合によってイヤピース103とインサートピース210との間が確実に永久接続されるように、従来の接着法も用いることができる。フォームインサート210に利用される材料に応じて、耳保護装置200は、キャップの有無を問わず利用することができる。フォームインサート210は、十分に柔らかく着用者の耳に快適であるように選択され、いかなるキャップ104も有さずに用いてもよく、又は特定の状況では、フォームインサート210及び必要であれば保温層180の上にキャップを被せてもよい。
最後に、本発明の好適な一実施形態に従って構成される耳保護装置100が、着用者の頭髪が乱れないように又は帽子300を不自然な被り方をせずに着用できるように、着用者の後頭部50に装着されて示される、図20を参照する。
したがって、着用者の後頭部に装着でき、且つ異なるサイズの頭部に嵌まるように異なる長さに独立して調節できる改良型の耳保護装置が提供される。さらに、バンドに対するイヤピースの独立調節は、各耳に対する独立調節を可能にするため、着用者の耳が同じ場所に位置合わせされていない場合に、耳保護装置の全体的な嵌まり具合及び着用者の頭部へのバンドの掛かり方に影響を及ぼすことなく、耳保護装置を適宜調節できる。
したがって、上記の説明で明らかとなったものの中で、上述の目的が効率的に得られることが分かり、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに特定の変更を上記の構造に加えることができるため、上記の説明に含まれるか又は添付図面に示される事項は全て限定ではなく例示として解釈されるものとする。
添付の特許請求の範囲は、本明細書で説明される本発明の包括的又は具体的な特徴と、文言上それに含まれると考えられる本発明の範囲の全記載とを包含することが意図されることもまた理解すべきである。
100 耳保護装置
101 中央バンド
102 2つの端バンド部
103 2つのイヤピース
104 2つのキャップ
105 2つのヒンジ
101 中央バンド
102 2つの端バンド部
103 2つのイヤピース
104 2つのキャップ
105 2つのヒンジ
Claims (20)
- 耳保護装置(protective ear appliance)であって、
2つの耳プロテクタと、
2つの端を有する湾曲形状、湾曲内面、及び湾曲外面を有する、着用者の頭部の一部を囲むバンドと、
前記耳プロテクタのそれぞれを前記バンドに摺動可能に連結する摺動可能な連結手段であって、前記耳プロテクタが前記バンドに対してそれぞれ独立して摺動して該バンドに沿って前記2つの耳プロテクタ間の距離を調節できることにより、該耳プロテクタが前記着用者の耳に当たることができるようにする、摺動可能な連結手段と
を備える、耳保護装置。 - 前記バンドの残りの部分に対して該バンドの端部分を折り畳むヒンジ手段をさらに含む、請求項1に記載の耳保護装置。
- 前記ヒンジ手段は、前記バンドの両端の端部分を折り畳んで、該バンドの中央部分及び2つの端部分を画定する、請求項2に記載の耳保護装置。
- 前記摺動可能な連結手段は、前記耳プロテクタのそれぞれを前記バンドの前記端部分の一方に連結する、請求項3に記載の耳保護装置。
- 前記摺動可能な連結手段は、前記バンドの前記端部分のそれぞれにスロットを含む、請求項4に記載の耳保護装置。
- 前記摺動可能な連結手段は、前記バンドの対応する端部分の対応するスロットを通って延びる係合部材を前記耳プロテクタのそれぞれにさらに含み、該係合部材が前記対応するスロットから出るのを防止するキャップを該係合部材上に有する、請求項5に記載の耳保護装置。
- 前記キャップは前記係合部材に本固定される、請求項6に記載の耳保護装置。
- 前記スロットはそれぞれ、前記バンドの前記端の方向に沿った該バンドの該端に対する対応する耳プロテクタの可動域を画定する、請求項6に記載の耳保護装置。
- 前記耳プロテクタは、前記着用者の耳を覆って嵌まり、前記バンドは、該耳間で該着用者の後頭部を囲む、請求項8に記載の耳保護装置。
- 前記摺動可能な連結手段は、前記耳プロテクタと前記バンドの前記端部分との間に固定相互作用点を提供する制限手段をさらに含むことにより、前記着用者の後頭部の周りでの前記耳プロテクタ間の距離の個別調節が可能になる、請求項9に記載の耳保護装置。
- 前記摺動可能な連結手段は、前記耳プロテクタと前記バンドの前記端部分との間に摩擦抵抗を提供する制限手段をさらに含むことにより、前記着用者の後頭部の周りでの前記耳プロテクタ間の距離の連続調整が可能になる、請求項9に記載の耳保護装置。
- 前記バンドの前記端部分はそれぞれ、該バンドの該端部分が該バンドの前記中央部分の前記湾曲形状と一続きになる展開位置と、前記バンドの前記端部分が前記中央部分の湾曲内面内に折り畳まれる格納位置との間で、ヒンジ手段を介して移動する、請求項3に記載の耳保護装置。
- 前記バンドの前記端部分それぞれに連結される前記耳プロテクタは、該バンドの対応する端部分とともに前記展開位置と前記格納位置との間で移動する、請求項12に記載の耳保護装置。
- 前記バンドの前記端部分及び前記耳プロテクタは、該バンドの該端部分が前記格納位置にあるときに該バンドの前記中央部分内に嵌まる、請求項13に記載の耳保護装置。
- 前記耳プロテクタは2部品の連動部材として形成される、請求項1に記載の耳保護装置。
- 前記連動部材の一方は、前記係合部材及び前記キャップを含み、該連動部材の他方は、前記着用者の耳に当たる前記耳プロテクタの一部を含む、請求項15に記載の耳保護装置。
- 前記耳プロテクタは、前記係合部材及び前記キャップを含む第1の部材、及び該第1の部材の周囲に保持される布キャップである第2の部材として形成される、請求項1に記載の耳保護装置。
- 前記第1の部材は、金型で作られ、内面から外面まで通じる少なくとも1つの開口を有する、請求項17に記載の耳保護装置。
- 前記ヒンジ手段は、前記中央バンドの両端及び該バンドの前記端部分それぞれの端に形成される、請求項3に記載の耳保護装置。
- 前記ヒンジ手段はまた、前記中央バンド部分に前記2つの端部分を固定させたままにする、請求項19に記載の耳保護装置。
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