JP2008505337A - 電気化学センサのための電極 - Google Patents

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Abstract

本発明は、電気化学セルを含むデバイスに関する。デバイスは、その内部に形成されたレセプタクルまたは部分的なレセプタクルを有する試験片を含む。電気化学セルの作用電極はレセプタクルまたは部分的なレセプタクルの壁内にあり、電気化学セルの擬似作用電極は試験片の上面に層として存在する。本発明のデバイスは、電気化学検知手法に有用である。

Description

発明の分野
本発明は、電気化学セルを含む、通常は電気化学的な検出のための微小電極を含むデバイスと、そのようなデバイスを製造するためのプロセスと、本デバイスを使用した電気化学的検知方法とに関する。
発明の背景
微小電極を含む電気化学セルは、物質の各種パラメータの電気化学的な検出のために用いられる。たとえば、そのようなセルを用いて、被験物質中の特定の化合物を検出したり、またはその濃度を測定したりすることができる。微小電極を含む電気化学セルをサンプリングデバイスとして用いることにより、動作速度、精度および最低限の試料の所要量を含む、多くの潜在的利益がもたらされる。微小電極と、酵素またはその他の電気活性物質とを併用することにより、対応する電気活性物質との反応を通した、対象となるパラメータの定量的測定を提供するセンサを作成することができる。
微小電極を内蔵する電気化学セルは、WO03/056319に記載されている(当該文献は、全体として参照することにより本明細書に組み込まれる)。この文献中に記載された電気化学セルは、電気化学セルの作用電極を壁の内部に組み入れる、くぼみ様の構造を含む。通常、くぼみ内には、酵素またはその他の電気活性物質が存在する。くぼみ内部には、試験される物質を挿入することができ、電気活性物質との反応の後、電気化学的測定が実行される。
WO/056319に記載のセルはさらに、くぼみ様の構造内部に収容された参照電極または擬似参照電極を含む。また、記載の擬似参照電極は、対向電極の働きをすることができるため、したがって擬似参照電極が作用電極における電気化学的応答に影響を与えないことを確実にするために、好ましくは、作用電極よりも広い表面積を有するべきである。しかし、くぼみ内部で擬似参照電極の広い表面積を利用することができる場合、電極の表面が電気活性物質と接触する可能性がきわめて高い。これは、対向電極および参照電極として使用された多くの材料(たとえばAg/AgCl)が、酵素に変性を生じさせる可能性があるため、電気活性物質、特に酵素が用いられる場合に有害となり得る。
参照/擬似参照電極がくぼみの壁内にあるとき、さらなる困難が発生する。くぼみは通常、絶縁層の間に挟まれた、壁内に存在する任意の電極を含む積層を作り出すことにより形成される。その後、積層を通して孔を打ち抜くかまたは孔を開けるか、もしくは孔を切削して、くぼみの壁を作成する。この積層構造内に参照/擬似参照電極が存在する場合、積層に孔を形成するプロセスにより、電極材料がくぼみ内部に引き下ろされ、場合によっては、電極の短絡またはくぼみの内側の汚染が生じる。
したがって、参照/擬似参照電極の面積を最大にし、一方で参照/擬似参照電極と、あらゆる電気活性物質との間の接触が最小限になる、新しいデバイスが要求される。
発明の概要
本発明はゆえに、電気化学セルを含むデバイスを提供し、前記デバイスは、その内部に形成された少なくとも1個のレセプタクルまたは部分的なレセプタクルを有する試験片を含み、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルが、試験片の第1の面に第1の開口部を有して、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルに試料を進入させることを可能にし、
電気化学セルの作用電極が、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの壁内にあり、
電気化学セルの擬似作用電極が、試験片の第1の面の少なくとも一部分に形成された擬似参照電極層を含む。
本発明のデバイスは、その壁内に電気化学セルの作用電極を有する、くぼみ様の構造を含む試験片を含む。試験片の上部には、擬似参照電極が層の形状で存在する。したがって、擬似参照電極はくぼみ自体の内部にはなく、くぼみ内にあるいかなる電気活性物質とも接触しない。このようにして、電気活性物質への損傷を減少させるかまたは回避させることができる。
さらに、試験片の上部に擬似参照電極が位置付けられることにより、電極の広い表面積を用いることが可能となる。したがって、擬似参照電極は大きな通電容量を有し、これが擬似参照電極によりセル電流が制限されることを回避する助けとなる。また、測定における信号対ノイズの比率が向上する。
本発明の好ましい実施態様では、擬似参照電極層は、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部の外周部に接触しない。本実施態様では、電気活性物質をレセプタクルまたは部分的なレセプタクル内部へ挿入している間でさえも、電気活性物質と擬似参照電極層との間の接触は最小限にされる。
さらなる好ましい実施態様では、擬似参照電極層は、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部の外周部に近づき、たとえば外周部から0.5mm以下にある。本実施形態では通常、作用電極と対向電極との双方が、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルおよび擬似参照電極層の縁により確定された体積を単に充填することにより湿らされる。したがって、双方の電極を湿らせるために、たいていはごく少量の試料(所望であれば1μl未満)が必要とされる。
本発明者らは驚くべきことに、膜がレセプタクルの上に配置されたとき、本発明のデバイスは非常に確実な結果をさらに提供することを発見した。本発明者らは、セルの作用電極と対向電極との間に膜が位置付けられている場合、おそらくはイオン電流の通過に対する膜の抵抗が高いために、不十分な結果をもたらす可能性があることを発見した。このことは、膜自体の両端の電位低下を生じさせるように見受けられ、作用電極と対向電極との間の電位を、確実に制御できないようになる。本発明のデバイスでは、レセプタクルの上に膜を位置付けて、たとえば、試験片の表面に、または擬似参照電極層に接着することができる。作用電極および擬似参照電極はともに、試料が膜を通過した後、試料と接触可能である。したがって、イオン電流は、膜を通過するかまたは膜に隣接した試料の薄層を通過する必要がない。したがって、作用電極と擬似参照電極との間の電位を、より確実に制御することができる。
また、本発明のデバイスを作るためのプロセスが提供され、このプロセスは、
(a)絶縁材料の2つの層の間に作用電極層を含む積層を形成するステップと、
(b)積層の第1の面の少なくとも一部分に、擬似参照電極層を付けるステップと、
(c)積層に孔を作成するステップと、
(d)任意的には、前記積層の第2の面に底面を付着させてレセプタクルを形成するステップと、
を含み、
ステップ(b)が、ステップ(c)および/または(d)の前または後に実行される。
本発明のプロセスは、作用電極層を含む積層に孔を打ち抜く(または孔を開けるか、もしくは切削する)ことにより、レセプタクルを形成することを含む。1つの実施態様では、孔は、積層の一面の一部分上に位置付けられた擬似参照電極層を通過しない。このように、孔を形成するプロセスは、最後のレセプタクルの内側に擬似参照電極材料を引き込むことにより汚染を生じさせない。このことがひいては電極の短絡の可能性を減少させる。
本発明は、
− 本発明のデバイスのレセプタクルまたは部分的なレセプタクル内部に試料を挿入することと、
− 電気化学セルの両端に電位を与えることと、
− その結果の電気化学的応答を測定することと、
を含む電気化学的検知方法をさらに提供する。
詳細な説明
本明細書での使用において、擬似参照電極は、参照電位を供給する能力がある電極である。また、擬似参照電極は対向電極の働きをすることができる。この場合、擬似参照電極は通常、参照電位を実質的に乱すことなく電流を通すことが可能である。代替的に、分離した対向電極を備えることができ、この場合、擬似参照電極は、一般的に真の参照電極の働きをし、たとえば標準水素電極またはカロメル電極である。
本明細書での使用において、レセプタクルは構成要素、たとえば容器であり、その内部に配置される液体を収容することが可能である。部分的なレセプタクルは、基板上に配置されたときにレセプタクルを形成する構成要素である。このように、基板上に配置されたとき、部分的なレセプタクルは液体を収容することが可能である。
本発明の第1の実施形態が図1に図示されている。本実施形態では、デバイスは試験片Sを含む。試験片Sは任意の形状およびサイズを有することができるが、通常は、実質的に平坦である第1の面61、62を有する。本デバイスは、微小電極を有する電気化学セルをさらに含む。微小電極は、50μmを超えない少なくとも1つの寸法を有する。本発明の微小電極は、大きめなサイズ、すなわち50μmを超える寸法を有することができる。
試験片は、底面1および1つまたは複数の壁2により境界が定められるレセプタクル10を含む。レセプタクルは、レセプタクルがその底面上に配置される間、内部に配置される液体を収容可能である限り、いかなる形状であってもよい。たとえば、レセプタクルは実質的に円筒状にすることができる。一般的に、レセプタクルは、第1の開口部3と、底面1と、第1の開口部を底面に接続する1つまたは複数の壁2とを含む。本発明の1つの実施形態では、試験片は部分的なレセプタクルを含む。本実施形態では、分離した基板に対向して配置されたとき、基板とともに部分的なレセプタクルがレセプタクルを形成するように、試験片が設計される。本実施形態では、部分的なレセプタクルは、第1の開口部3を第2の開口部に接続する1つまたは複数の壁2を含む。第2の開口部を基板に対向して配置してレセプタクルを形成することができ、基板は、このようにして形成されたレセプタクルの、本当の底部を形成するようになされている。このタイプのデバイスについての詳細は、WO03/056319(上記にて参照)から得ることができる。
レセプタクルは通常、0.1〜5mm、たとえば0.5〜2.0mm、たとえば0.5〜1.5mm、たとえば1mmの幅を有する。レセプタクルの断面の中間の点を横切って測定された、壁から壁までの最大距離として幅が画定される。円筒型のレセプタクルの場合、幅は断面の直径である。
レセプタクルの幅は、実質的に一定であるか、または変化させてもよい。たとえば、レセプタクルの壁を傾斜させて、幅の変化を生じさせるようにしてもよい。変化する幅を有するレセプタクルの一例は、円錐または円錐台である。この場合、第1の開口部の幅は、レセプタクルの幅であると考えられる。
通常、レセプタクルは、25〜1000μmの深さ(すなわち、第1の開口部から底面まで)を有する。1つの実施形態では、深さは50〜500μmであり、たとえば100〜250μmである。代替的な実施形態では、深さは50〜1000μmであり、好ましくは200〜800μm、たとえば300〜600μmである。レセプタクルの体積は、壁、底部および第1の開口部により画定されるとおり、通常0.1〜5μl、たとえば0.1〜3μlまたは0.2〜2μlである。
作用電極4は、レセプタクルの壁内に置かれる。作用電極は、たとえば、レセプタクルの壁を取り巻く、連続的な帯状である。作用電極の厚さは、通常0.01〜25μmであり、好ましくは0.05〜15μm、たとえば0.1〜20μmであり、より好ましくは0.1〜10μmである。さらに、より厚みのある作用電極、たとえば、0.1〜50μmの、好ましくは5〜20μmの厚さを有する電極が想定される。作用電極の厚さは、レセプタクルが底面上に配置されている(すなわち、第1の開口部が上面である)とき、その垂直方向の寸法である。このように、作用電極の面積は通常5mm以下、たとえば1mm以下または0.5mm以下である。
作用電極は、好ましくは炭素、パラジウム、金、プラチナ、銀、または銅、特に炭素、パラジウム、金、またはプラチナであり、たとえば導電性のインク状である。導電性インクは、さらなる材料、たとえばプラチナおよび/またはグラファイトを含む改変されたインクにすることができる。作用電極を形成するために、2つ以上の層を用いることができ、各層は同一または異なる材料で形成される。
擬似参照電極は、試験片61、62の第1の面上に存在する擬似参照電極層5を含む。試験片の第1の面は外面であり、すなわちレセプタクルの内側に曝された面ではなく、デバイスの外側に曝された面である。図3に図示されたとおり、擬似参照電極層は通常、レセプタクルまたは部分的なレセプタクル10を実質的に取り囲む。図1に図示されたとおり、擬似参照電極層は、第1の開口部3の外周部と接触していないことが好ましい。通常、擬似参照電極層は、第1の開口部の外周部から、少なくとも0.1mm、好ましくは少なくとも0.2mmの距離にある。しかし、擬似参照電極の少なくとも一部分が、第1の開口部の外周部から通常は2mm以下、たとえば1mmまたは0.5mm以下、好ましくは0.4mm以下にある。1つの実施形態では、擬似参照電極は、第1の開口部の外周部から0.01〜1.0mm、たとえば0.1〜0.5mm、または0.2〜0.4mmの距離で、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルを実質的に取り囲む。代替的に、この距離は0.01〜0.3mm、または0.4〜0.7mmにすることができる。
擬似参照電極層の厚さは通常、作用電極の厚さと同様であるか、またはそれよりも厚い。好適な最小の厚さは0.1μmであり、たとえば0.5μm、1μm、5μm、または10μmである。好適な最大の厚さは50μmであり、たとえば20μmまたは15μmである。擬似参照電極層の厚さは、レセプタクルが底面上に配置されている(すなわち、第1の開口部が上面である)とき、その垂直方向の寸法である。
擬似参照電極5は通常、作用電極4の表面積と同様であるサイズの、またはより広い、たとえば実質的に広い表面積を有する。通常、作用電極の表面積に対する擬似参照電極の表面積の比率は、少なくとも1:1、たとえば少なくとも2:1または少なくとも3:1であり、好ましくは、少なくとも4:1である。擬似参照電極は、たとえばマクロ電極にすることができる。作用電極の表面積に対する擬似参照電極の表面積の比率が1:1よりも大きい場合、このことは、擬似参照電極で発生する電気化学反応が、電流を制限しないことを確実にする助けとなる。擬似参照電極の実際の面積は、たとえば0.0001mm〜150mm、たとえば100mmまで、または0.1mm〜60mm、たとえば1mm〜50mmである。
擬似参照電極は通常、Ag/AgSO、炭素、Ag/AgCl、パラジウム、金、プラチナ、Hg/HgClまたはHg/HgSOから作られる。炭素、Ag/AgCl、パラジウム、金、プラチナ、Hg/HgClまたはHg/HgSOから作られることが好ましい。Ag/AgClは好ましい材料である。これらの材料はそれぞれ、導電性のインク状で備えられていてもよい。導電性インクは、さらなる材料、たとえばプラチナおよび/またはグラファイトおよび/または電極触媒(たとえば酵素)および/またはメディエータを含む改変されたインクにすることができる。好適な電極触媒およびメディエータの例が、電気活性物質を参照して、以下に記載されている。
擬似参照電極として用いるために好ましい材料は、その表面において一定の電位降下を与えるもの、たとえばAg/AgClである。被験液中の電気化学的に活性な成分が、擬似参照電極において酸化/還元されないことは、さらに好ましい。このことは、作用電極と擬似参照電極との間での、電気化学的に活性な成分の循環を防止する助けとなる。Ag/AgCl擬似参照電極は、多くの電気化学的センサに好適である。
さらなる実施形態では、電気化学セルは、擬似参照電極に加え、対向電極を含むことができる。分離した対向電極が存在しない場合、擬似参照電極が対向電極の働きをする。分離した対向電極が存在する場合、レセプタクル内部かまたは試験片の表面上のどちらかに、電極を所望するとおりに位置付けることができる。対向電極は通常、Ag/AgSO、炭素、Ag/AgCl、パラジウム、金、プラチナ、Hg/HgClまたはHg/HgSOから作られる。炭素、Ag/AgCl、パラジウム、金、プラチナ、Hg/HgClまたはHg/HgSOから作られることが好ましい。これらの材料はそれぞれ、導電性のインク状で備えられていてもよい。導電性インクは、さらなる材料、プラチナおよび/またはグラファイトおよび/または電極触媒(たとえば酵素)および/またはメディエータを含む改変されたインクにすることができる。好適な電極触媒およびメディエータの例が、電気活性物質を参照して、以下に記載されている。
セルが稼動できるようにするためには、両電極は絶縁材7によりそれぞれ分離される必要がある。一般的に、絶縁材はポリマー、たとえばアクリレート、ポリウレタン、PET、ポリオレフィン、ポリエステル、PVCまたはその他のあらゆる安定した絶縁材である。たとえば、絶縁材はアクリレート、ポリウレタン、PET、ポリオレフィンまたはポリエステルにすることができる。ポリカーボネートおよびその他のプラスチックおよびセラミックスもまた、安定した絶縁材である。ポリマー溶液から溶媒を蒸発させることにより、絶縁層を形成することができる。また、付与後に固化する液体、たとえばワニスが用いられてもよい。代替的に、たとえば熱またはUVに曝されることにより、または2成分の架橋可能な系の活性成分とともに混合することにより架橋されている架橋性ポリマー溶液が用いられてもよい。さらに、適切であれば、誘電性インクを用いて絶縁層を形成してもよい。代替的な実施形態では、絶縁層はデバイスにラミネートされ、たとえば熱ラミネートされている。
電気化学セルの電極は、任意の好適な手段により、任意の求められる測定機器に接続されることができる。電極は通常、求められる測定機器にそれ自体が接続された電気的な導電トラックに接続される。電気的な導電トラックは、任意の好適な導電性材料、たとえば炭素から作られていてもよい。本発明の1つの実施形態では、トラックの抵抗を減少させるために、炭素トラックの下に金属被覆、たとえば銀被覆が付けられる。
レセプタクルは、電気活性物質8を収容することができる。電気活性物質8は、電気化学セル内で試料と接触した状態になったとき、電気化学的反応を受けることが可能である、任意の物質にすることができる。このように、たとえば、試料をセル内部に挿入し、試料を電気活性物質と接触させたとき、セルの両端に与えられた電位により、電気化学的反応が発生し、測定可能な電流が生ずる。
電気活性物質8は電極触媒を含む。通常、電気活性物質8は、電極触媒およびメディエータを含む。メディエータは、電極に電子/電荷を移動させる可逆機構を可能にする異なる電気活性な電位の、2以上の酸化状態を有する化学種である。メディエータは電気化学的な反応で試料と反応し、この反応は電解触媒により触媒される。
電解触媒の一般的な例は、酵素、たとえば乳酸オキシダーゼ、コレステロールデヒドロゲナーゼ、グリセロールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、グリセロールキナーゼ、グリセロール−3−リン酸オキシダーゼおよびコレステロールオキシダーゼである。さらに、イオン種および金属イオン、たとえばコバルトイオンを電解触媒として用いることができる。好適なメディエータの例は、フェリシアン化物/フェロシアン化物およびルテニウム化合物、たとえばルテニウム(III)ヘキサミン塩(たとえば塩化物塩)である。好ましい電気活性物質の例は、英国特許出願第0414551.2号およびそれにより優先権を主張する国際出願(本出願と同日付で出願され、発明の名称はELECTROCHEMICAL SENSOR)に記載されているものであり、これらの出願の内容は、全体として参照することにより本明細書に組み込まれる。
通常、電気活性物質8は、擬似参照電極と接触しないような位置で、レセプタクル内部に挿入される。電気活性物質は、確実に適所に留まるよう乾燥させることができる。擬似参照電極がレセプタクルの第1の開口部の外周部から離隔している場合、電気活性物質と擬似参照電極との間で発生する接触の機会は、液状の電気活性物質を挿入する間であっても、さらに減少する。
レセプタクルの第1の開口部は、第1の開口部の少なくとも一部分が覆われていないか、または透過性または半透過性材料、たとえば透過性または半透過性の膜で覆われている限り、不透過性材料で部分的に覆われていてもよい。
1つの実施形態では、レセプタクルは1つ以上のさらなる開口部を含む。さらなる開口部は通常、レセプタクルの底面または1つまたは複数の壁内の小さな空気孔の形状を取る(図1に図示せず)。これらの孔は、試料がレセプタクルに進入したとき、レセプタクルから空気を逃がすことを可能にする。さらなる開口部が存在しない場合、試料は、開口端を超えて流れたときにレセプタクルへ進入することができないか、またはレセプタクルへ進入することがきわめて困難になる可能性がある。空気孔は通常、毛管の寸法を有し、たとえば、それらはおよそ1〜600μmの、たとえば100〜500μmの直径を有していてもよい。空気孔は通常、試料が表面張力のために、空気孔を通してレセプタクルから出ていくことを実質的に防止するような十分に小さなサイズであるべきである。通常、1つ以上の、たとえば1〜4個の空気孔が存在してもよい。
本発明の1つの実施形態では、レセプタクルの底面は、多孔質な親水性または疎水性の膜の形状である。本実施形態では、膜の複数の孔により第2の開口部が形成されている。当技術分野においては、適切な多孔質膜は既知であり、Pall社のVersaporTMはその一例である。
本装置は、試料、通常は液体試料の電気化学的分析に有用である。好適な試料には、水、ビール、ワイン、血液および尿試料を含む、生物学的および非生物学的物質が含まれる。本発明の目的のために、試料は、作用電極に接触する材料である。1つの実施形態では、試料を含む被検物が、本発明のデバイスに供給される。デバイス内には、被検物が作用電極に接触する前に濾過されるように、フィルタ、たとえば濾過膜が位置付けられている。たとえば、被検物は全血にすることができ、たとえば、血漿のみを通過させることができる血液濾過膜が存在していてもよい。この場合、試料は血漿である。
本発明のさらなる実施形態は、下記の記述を除き第1の実施形態と同一であり、図2に図示されている。本実施形態では、レセプタクルの第1の開口部3は、透過性または半透過性の膜9で覆われている。膜9は、塵またはその他の汚染物質がレセプタクルに進入することを防止する機能を果たし、レセプタクル内部に適所に挿入される可能性のある任意の電気活性物質が保持されるための助けとなる。
さらに、レセプタクルの第1の開口部を覆う膜の使用は、レセプタクルに進入して電気化学物質と反応できる試料の体積を、本質的に固定する。さらに膜は、いったん試料により取り込まれるとレセプタクルの外に拡散するという電気活性物質の傾向を減少させる。膜は通常、レセプタクルと膜とにより画定された体積内に、試料と反応させて電気化学的測定を行うことが可能となるのに十分な間、電気活性物質を閉じ込める。したがって、膜が存在することにより、試料との反応に利用可能である電気活性物質の量を、より正確に測定することが可能となる。本発明のこの態様は、英国特許出願第0414550.4号およびそれにより優先権を主張する国際出願(本出願と同日付で出願され、発明の名称はELECTROCHEMICAL SENSING METHOD)にさらに詳細に記載されており、これらの出願の内容は、全体として参照することにより本明細書に組み込まれる。
膜9は好ましくは、試験される試料が通過できる材料で作られる。たとえば、試料が血漿である場合、膜は血漿に対して透過性があるべきである。膜はさらに、好ましくは低いタンパク結合能力を有する。膜として用いるために好適な材料には、ポリエステル、ニトロセルロース、ポリカーボネート、ポリスルホン、微孔性のポリエーテルスルホンフィルム、PET、綿およびナイロン織布、被覆ガラス繊維およびポリアクリルニトリル織布が含まれる。
これらの織布は、任意的には、使用前に親水化または疎水化処理を受けてもよい。また、所望であれば、膜のその他の面の特徴は変更させることができる。たとえば、膜を通して所望する試料の流れを容易にするために、水中での膜の接触角度を変える処理が用いられる。膜は、1つか2つまたはそれ以上の材料の層を含むことができ、それぞれが同一または異なるもの、たとえば1つ以上の膜の複合体にすることができる。たとえば、膜の材料が異なる2つの層を含む従来の二重層膜を用いることができる。
さらに、膜を用いて、セルに進入することが望ましくないいくつかの成分を濾過して除去することができる。たとえば、いくつかの血液生成物、たとえば赤血球細胞または赤血球は、これらの粒子がセルに進入しないようなこの方法で分離され得る。血液濾過膜を含む好適な濾過膜は、当技術分野において既知である。血液濾過膜の例としては、Pall Filtration社のPresence 200、およびWhatman VF2、Whatman Cyclopore、Spectral NX、Spectral XおよびPall BTS、たとえばPall Filtration社のPresence 200、およびWhatman VF2、Whatman Cyclopore、Spectral NX、Spectral Xがある。ガラス繊維フィルタ、たとえばWhatman VF2は、全血から血漿を分離することができ、全血被検物がデバイスに供給され、試験される試料が血漿である場合に用いるために好適である。また、血液からLDLを取り除く活性膜を用いることもできる。
濾過膜の代替として、または一般的には濾過膜に加えて、展延した膜を用いることができる。このようにして、たとえば膜を展延した膜と濾過膜との複合体にすることができ、展延した膜は通常、最初に被検物に接触する外側の膜である。適切な展延した膜は、当技術分野において周知であり、Petexが一例である。1つの実施形態では、膜はPetex膜の層とPall BTS膜の層とを含む。
膜は、任意の好適な取り付け手段9Aにより、たとえば両面接着テープを用いて、デバイスに取り付けられてもよい。通常、取り付け手段は、試験片の第1の面に、または擬似参照電極層に膜を取り付ける。図2に図示されたとおり、好ましい実施形態では、膜は、レセプタクル自体の外周部から離隔した位置で、擬似参照電極層5に取り付けられる。さらに、取り付け手段は、擬似参照電極層よりも、レセプタクルの第1の開口部3からより離れた距離にあり、擬似参照電極層のレセプタクルに近接したまたは取り囲んでいる面の少なくとも一部が、膜を通過した試料に曝されるようになされている。好ましくは、取り付け手段は、レセプタクルの外周部から少なくとも0.2mm、たとえば少なくとも0.3mmまたは少なくとも0.4mmにある。
図2に図示された実施形態では、反応体積は、レセプタクルの底面1および壁2、試験片61、62の面の一部分、擬似参照電極層5、取り付け手段9Aおよび膜9により画定される。この反応体積は、レセプタクルの体積、擬似参照電極層の位置および厚さ、および取り付け手段9Aの位置および厚さの変化により変更することができる。好ましい反応体積は、少なくとも0.05μl、たとえば少なくとも0.1または少なくとも0.2μlである。反応体積が25μl以下、好ましくは5μl以下、たとえば3μl以下または2μl以下であることは、さらに好ましい。
さらなる実施形態では、デバイスは1つ以上の毛管路を含むことができ、レセプタクルに試料を進入させることができる。そのような毛管路を含むレセプタクルに関するさらなる詳細は、WO03/056319(上記参照)から引き出される。
1つの実施形態では、本発明は、2個以上のレセプタクルを含むデバイスに関する。図3には、このタイプのデバイスが平面図で図示されている。図示されたデバイスは4個のレセプタクル10を有する。それぞれのレセプタクルは通常作用電極を有し、好ましくは、上述の実施形態に従ったレセプタクルである。
デバイスは、それぞれのレセプタクル10に4個の電気化学セルを含むプレートまたは試験片Sを含む。それぞれのレセプタクルは、同一または異なる電気活性物質を収容でき、それぞれのレセプタクル内部に試料が挿入されたとき、行われた測定での誤差を検出または排除するために、いくつかの異なる試験を実行することができるか、または同一の試験を数回繰り返すことができる。さらに、それぞれのセルの両端に異なる電位を与えることができ、同一の試料について異なる測定が提供される。
それぞれのレセプタクルは、レセプタクルの壁内に位置付けられた独自の作用電極を含む。それぞれのレセプタクルの擬似参照電極5は、試験片61、62の表面にわたる擬似参照電極の単一の層により形成されることができる。代替的に、それぞれのレセプタクルには、擬似参照電極の分離された層が存在していてもよい。擬似参照電極層は通常、それぞれのレセプタクルを取り囲み、レセプタクルの外周部と擬似参照電極層の縁との間に、空白領域13を残す。
それぞれのレセプタクルは、幅xを有する。通常、擬似参照電極は、レセプタクルの外周部に接触せず、したがって空白領域13の幅yは通常、幅xよりも広い。
レセプタクルは通常、0.5〜10mm、たとえば1〜5mmまたは2〜4mmの距離だけ離されている。
電極は、電気トラック12により、任意の求められる測定機器に接続される。トラック12は通常、デバイスの上面にある。フィルドビアを用いて、擬似参照電極、任意的な分離した対向電極および作用電極が、測定機器と組み合わされた表面トラック12に接続される。
本発明のデバイスを作るためのプロセスが、図4に図示されている。このプロセスは、2つの絶縁層19bと19cとの間に作用電極層19aを含む積層19(A部)を形成することを含む。
スクリーン印刷、インクジェット印刷、熱転写、またはリソグラフもしくはグラビア印刷の手法、たとえばWO02/076160(その内容は全体として参照することにより本明細書に組み込まれる)に記載の手法を用いて、絶縁材料19b、19cの上に、たとえば、炭素またはその他のインクを印刷することができる。所望であれば、同一または異なる材料で形成された2つ以上の被覆を付けることができる。絶縁層19cはまた、作用電極層の上に絶縁材料を印刷することにより形成することもできる。絶縁層を形成するためのその他の手法は、絶縁材料の溶液の溶媒蒸発または架橋結合機構による絶縁性ポリマーの形成を含む。代替的に、絶縁層は、作用電極層19aに絶縁材料の層をラミネート、たとえば熱ラミネートすることにより形成することができる。
擬似参照電極層19dは、積層19の表面の少なくとも一部分に付けられる。通常、擬似参照電極層19dはあるパターンで積層に付けられ、このパターンが結果として、擬似参照電極材料により取り囲まれた空白領域19eを含む層となる。擬似参照電極層は、同様の手法により作用電極層に付けられてもよい。
それぞれの電極は通常、関連する絶縁層上に選ばれたパターンで印刷されるか、または被覆される。レセプタクルの壁内に形成される作用電極に対して、選択されたパターンは、孔19dが作成されたとき、電極層の少なくとも一部分が曝されるようなものであるべきである。好ましくは、選ばれたパターンは、孔19dの全外周部を囲んで電極層が曝されるようになされている。また、電極トラックは絶縁層上に被覆されていてもよい。
孔は通常、対向電極で被覆されていない積層の一部、すなわち間隙19eを通して、積層19に作成される。このことは、孔が打ち抜かれたとき、対向電極が、根本的にレセプタクルの第1の部分の壁を形成する孔の内表面上に引き寄せられないという利点を有する。
孔は任意の好適な手段により作成することができる。たとえば、孔を打ち抜くかまたは孔を開けて、もしくは型抜き、超音波による切削またはレーザ穿孔、またはこれらの手法の組合せ(たとえば、英国特許出願第0413224.7号および英国特許出願第0413224.5号、ならびにそれらにより優先権を主張する国際出願に記載の手法を用いることであり、これらの出願の内容は、全体として参照することにより本明細書に組み込まれる)により形成することができる。このステップは、孔を作成する動作により電極の表面が自動的に洗浄されるという利点を有し、これにより、電極を洗浄する分離したステップへの要求が減少する。
孔を作成するために好適な手法は、空気圧式または油圧式ツールを用いて第2の部分に孔を打ち抜くことである。直径が0.1〜5mm、好ましくは0.5〜1.5mm、より好ましくはおよそ1mmの孔が好ましい。穿孔ツールは硬化性材料、たとえばチタンにより被覆されることができ、角度のついた刃先を有しているかまたは有していなくてもよい。たとえば、本ツールは、横方向の刃の先端から1°〜40°、好ましくは20°〜25°の角度、または代替の角度でTi被覆されてもよい。
試験片が部分的なレセプタクルではなく、むしろレセプタクルを含む場合、積層を底部、たとえば絶縁材料18(B部)に付着させて、絶縁材料18が底部を形成し、積層19が壁を形成するレセプタクルを形成する。付着は、任意の好適な手段により実行され得る。たとえば、加圧ローラを用いて付着を行うことができる。高温を要する場合には、感熱接着剤を用いてもよい。感圧接着剤には室温を用いることができる。
所望であれば、底部18と積層19との間の接合部に、空気路を作成してもよい。このことは、たとえば、積層19bの第2の表面または底部18の表面のいずれかに溝を、これら2つの部品をともに付着させる前に、作成することにより達成できる。
積層に擬似参照電極層を印刷するステップは、積層に孔を作成する前または後に、および絶縁材料に積層を付着させる前または後に実行されることができる。
レセプタクルが形成された後、たとえばマイクロピペットまたはインクジェット印刷を用いて、上述の電気活性物質をレセプタクル内部に挿入することができる。その後、電気活性物質は、任意の好適な手法、たとえば自然乾燥、凍結乾燥またはオーブンベーキングにより乾燥させることができる。
所望であれば、その後(図2のとおり)透過性または半透過性の膜9が、レセプタクルの上に配置されてもよい。たとえば両面接着剤またはスクリーン印刷された感圧接着剤を用いて、デバイスの上面に膜構造体が付けられる。膜9の取り付けは、たとえば、型抜きされてレセプタクル上の領域、通常は第1の開口部3から距離を置いて接着剤が位置付けられるようなより広い作用領域にわたって接着剤を取り除かれた(キャストされている)感圧接着剤を用いることにより実行することができる。
上述のような2個以上のレセプタクルを含むデバイスは、積層19と底部18とをともに付着させる前に、絶縁層上に作用電極層および擬似参照電極層の好適なパターンを印刷し、積層19に2個以上の孔を作成することにより作ることができる。
本発明のデバイスは、あるレセプタクルの、またはそれぞれのレセプタクルの内部に試験するための試料を挿入し、作用電極と擬似参照電極(または分離した対向電極)との間に電位を与え、その結果の電気化学的応答を測定することによる電気化学的検知方法に用いることができる。通常は電流が測定される。このように、本デバイスは、試料中の各種の物質の含有量を測定するために用いることができる。本デバイスは、たとえば、環境アセスメントのための試料のペンタクロロフェノールの含有量の測定や、心リスクの分析における使用のためのコレステロール、HDL、LDLおよびトリグリセリドのレベルの測定、またはたとえば糖尿病患者が使用するためのグルコースレベルの測定に用いることができる。本発明のデバイスの好適な使用のさらなる例は、腎臓病を患う患者の状態を測定するための腎臓モニタとしてである。この場合、本デバイスを、尿中のクレアチニン、尿素、カリウムおよびナトリウムのレベルをモニタするために用いることができる。本デバイスはさらに、血液または血漿試料中の虚血性変質アルブミンの存在を検出するために用いることもできる。
各種の特定の実施形態を参照して、本発明を上記に説明してきた。しかし、本発明はこれらの特定の実施形態に限るものではないことが理解されよう。
本発明の1つの実施形態によるデバイスの断面図を図示する。 本発明のその他の実施形態によるデバイスの断面図を図示する。 本発明のデバイスの平面図を図示する。 本発明のデバイスを作るためのプロセスを図示する。

Claims (21)

  1. 電気化学セルを含むデバイスであって、その内部に形成された少なくとも1個のレセプタクルまたは部分的なレセプタクルを有する試験片を含み、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルが、試験片の第1の面に第1の開口部を有して、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルに試料を進入させることを可能にし、
    電気化学セルの作用電極が、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの壁内にあり、
    電気化学セルの擬似作用電極が、試験片の第1の面の少なくとも一部分に形成された擬似参照電極層を含むデバイス。
  2. 擬似参照電極層が、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部を実質的に取り囲む、請求項1記載のデバイス。
  3. 擬似参照電極層が、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部の外周部と接触しない、請求項1または2記載のデバイス。
  4. 擬似参照電極層が、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部の外周部から、少なくとも0.2mmの距離にあり、および/または擬似参照電極層の少なくとも一部分が、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部の外周部から1mm以下にある、請求項3記載のデバイス。
  5. 試験片が少なくとも1個のレセプタクルを含む、請求項1〜4のいずれか一項記載のデバイス。
  6. 作用電極が50μm未満の1つの寸法を少なくとも有する、請求項1〜5のいずれか一項記載のデバイス。
  7. 作用電極の表面積に対する擬似参照電極の表面積の比率が、少なくとも3:1である、請求項1〜6のいずれか一項記載のデバイス。
  8. レセプタクルまたは部分的なレセプタクルが、任意的には乾燥した形態で電気活性物質を収容する、請求項1〜7のいずれか一項記載のデバイス。
  9. 電気活性物質が酵素を含む、請求項8記載のデバイス。
  10. レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部が、透過性または半透過性の膜で少なくとも一部分覆われている、請求項1〜9のいずれか一項記載のデバイス。
  11. 膜が、取り付け手段を介して試験片の第1の面または擬似参照電極層に取り付けられ、取り付け手段が、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部を実質的に取り囲み、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部の外周部から、少なくとも0.2mmの距離にある、請求項10記載のデバイス。
  12. 擬似参照電極が、電気化学セルの対向電極の働きをする、請求項1〜11のいずれか一項記載のデバイス。
  13. デバイスが、複数のレセプタクルおよび/または部分的なレセプタクルを含み、1個以上のレセプタクルおよび/または部分的なレセプタクルが請求項1〜12のいずれか一項に定められているとおりのものである、請求項1〜12のいずれか一項記載のデバイス。
  14. 実質的に、添付の図面を参照して先に記載したとおりの、請求項1〜13のいずれか一項記載のデバイス。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項記載のデバイスを作るためのプロセスであって、
    (a)絶縁材料の2つの層の間に作用電極層を含む積層を形成するステップと、
    (b)積層の第1の面の少なくとも一部分に、擬似参照電極層を付けるステップと、
    (c)積層に孔を作成するステップと、
    (d)任意的には、前記積層の第2の面に底面を付着させてレセプタクルを形成するステップと、
    を含み、
    ステップ(b)が、ステップ(c)および/または(d)の前または後に実行されるプロセス。
  16. 積層中の孔が擬似参照電極層を通過しない、請求項15記載のプロセス。
  17. 擬似参照電極層が、あるパターンで積層に付けられ、結果として層になったパターンが、擬似参照電極により取り囲まれた空白領域を含み、ステップ(c)で形成された孔が前記空白領域を通過する、請求項15または16記載のプロセス。
  18. 請求項8または9で定められたとおりの電気活性物質を、レセプタクルまたは部分的なレセプタクル内部に配置し、任意的には電気活性物質を乾燥させることをさらに含む、請求項15〜17のいずれか一項記載のプロセス。
  19. 膜を、レセプタクルまたは部分的なレセプタクルの第1の開口部の少なくとも一部分の上に配置することをさらに含む、請求項15〜18のいずれか一項記載のプロセス。
  20. 請求項13に定められたとおりのデバイスを作るためのプロセスであって、前記積層に2個以上の孔を作成することを含む、請求項15〜19のいずれか一項記載のプロセス。
  21. 電気化学的検知方法であって、
    − 請求項1〜14のいずれか一項記載のデバイスのレセプタクルまたは部分的なレセプタクル内部に、試料を挿入することと、
    − 電気化学セルの両端に電位を与えることと、
    − その結果の電気化学的応答を測定することと、
    を含む方法。
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