JP2008502559A - 階層的に配置された物体の位置および状態を検査するための方法およびシステム - Google Patents

Abstract

階層において物理的かつ論理的に編成され得る複数のレベルが規定された複数のアイテムまたはアイテムの箱を追跡するための追跡システムを提供する。階層の各レベルは、次に階層的に低いレベル（存在するのであれば）および／または次に階層的に高いレベル（存在するのであれば）としか通信しない。最低の階層レベルは、複数のアイテムの各々に結合される無線タグを含む。無線タグの各々は、問合されると固有の識別子を供給するよう構成され得る。残りの階層レベルは各々、次に階層的に低いレベルの無線タグまたは計算装置に問合せ、当該問合された次に階層的に低いレベルによって供給される固有の識別子および他のいずれかの情報を含む情報を記憶し、（存在するのであれば）次に階層的に高いレベルの計算装置に当該記憶された情報を供給するよう構成される１つ以上の固有に識別される計算装置を含み得る。封止された箱または文書は階層の一部を形成し、導電性メッシュの状態を報告するよう構成される無線タグ、中継器または計算装置に結合されたシールメッシュとして導電性を含み得る。

Description

発明の背景
発明の分野
この発明は、概して、個々のアイテム、コンテナおよびその内容物の存在、位置および状態を、このようなアイテムおよびコンテナのためのロックおよび封止（シール）を含めて、追跡するための方法およびシステムに関する。

先行技術および関連情報の説明
封止されたコンテナ、箱および他のパッケージングにアイテムを（製造された大抵のアイテムと同様に）入れて遠距離にわたって輸送する場合、多種多様な問題が生じる恐れがある。

このような問題を説明する５つのシナリオの概略が以下に述べられる。
１．ベンダーが間違ったアイテムを輸送するかまたはアイテムを１つも輸送しない。
２．輸送会社の従業員または輸送中にアクセスできる他の人が、内容物のいくつかまたはすべてを取出し、パッケージまたはコンテナを再び封止してしまう。
３．返却許可および／または返却物が送られなければならないアドレスが、受取人によって誤って理解されるかまたは実行されてしまう。
４．受取人が、届けられたパッケージに注文したアイテムが含まれていなかったと（不正に）主張する。
５．受取人が、注文したアイテムを返却するかのように（不正に）パッケージを返却するが、注文したアイテムは保持し、似ているが別の偽のアイテムを代用する。

パッケージまたはコンテナがその内容物を隠しているので、品物が紛失した場合に誰が管理をし責任をもつかまたはそうすべきであるかを判断するのがしばしば難しくなる。盗難や不正は検出するのが難しく、箱の中に価値のあるものは何も入っていないという主張をくつがえすのは非常に難しい。これまでの（かつ不所望な）解決策は、電子商取引および通信販売の履行、ならびに、たとえば大陸間における船でのコンテナの輸送に関わる大規模で高額の取引における過失、盗難および不正に対処するのに、官僚主義による障害、交渉、調査、脅迫および単純な減価償却を含む非技術的なプロセスに依存してきた。

小売商に課されるクレジットカード手数料は、顧客が料金に異議を唱える場合に、紛失した商品のコストを支払うよう具体的に意図された料金を含む。大抵の場合、責任を負う人を見つけることができないので、このような紛失した商品の費用は、クレジットカードを使用するコストとして帳消しにされる。多くのクレジットカード会社は、拒否された料金について、面倒で官僚的な長期間にわたる手順を消費者に課すアピールプロセスを規定している。これは、正当化されようとされまいと、料金が拒否されるのを阻止することを意図している。

パッケージおよびコンテナを追跡するための改良された方法およびシステムは、これらの不利点および非能率性を軽減するのに役立つだろう。具体的には、コンテナおよびその内容物を、最初のベンダーから輸送プロセスを通じて最終的な買い手によって受取および受領されるまで追跡するための方法およびシステムが必要とされる。また、運送中の盗難
および不正を防ぐためにコンテナを封止およびロックするための方法、装置およびシステムが必要とされる。

発明の概要
この発明の実施例は、複数のアイテムを追跡するための追跡システムを含み、当該追跡システムは複数の無線タグを含み、当該複数の無線タグの各々は、複数のアイテムのうちの１つに結合し、固有のタグ識別子を記憶し、問合されたときに当該記憶された固有のタグ識別子を含むタグ情報を供給するよう構成され、当該追跡システムはさらに、複数の中継器を含み、当該複数の中継器は各々、固有の中継器識別子を有し、複数の無線タグのうちの選択されたものに関連付けられ、当該中継器は各々、問合せをその関連する無線タグに発行し、問合された無線タグによって供給されるタグ情報と、その固有の中継器識別子を含む中継器情報とを受信し、記憶し、そして、問合されたときにこれらを供給するよう構成され、当該追跡システムはさらに、少なくとも１つのハイレベルの装置を含み、その各々は、固有のハイレベルの識別子を有し、複数の中継器のうちの選択されたものにハイレベルの問合せを発行し、受信されたタグおよび中継器の情報ならびにその固有のハイレベルの識別子を含むハイレベルの情報を受信し、記憶し、そして、問合されたときにこれらを供給するよう構成され、当該追跡システムはさらに、トップレベルの装置を含み、当該トップレベルの装置は、トップレベルの問合せを少なくとも１つのハイレベルの装置に発行し、トップレベルの問合せに応答して、供給されたハイレベルの情報、供給された中継器情報および供給されたタグ情報を受信および記憶するよう構成され、当該追跡システムはさらに、無線タグのうちの１つ、中継器のうちの１つ、またはハイレベルの装置のうちの１つに結合される導電性メッシュを含み、当該導電性メッシュに結合された無線タグ、中継器またはハイレベルの装置は、導電性メッシュの状態について報告するよう構成されている。

複数の無線タグの各々は、アイテムから無線タグを取外すことによって無線タグが不能化されるような態様でアイテムに取付けられるよう構成され得る。複数の無線タグのうちの１つ以上は、一度しか使えないよう構成され得、使い捨て可能であり得る。複数の無線タグのうちの１つ以上は、リサイクルおよび再利用されるよう構成され得る。複数の無線タグのうちの１つ以上は、不正または偽造を防ぐために信頼性証明において用いられるよう構成され得る。これは、たとえば、タグが取外された場合に変更され得るワイヤメッシュまたは単一のストランドの電気的特性を検出するタグ上の回路によって実行されてもよい。ワイヤメッシュは、複数のアイテムのうちの１つ、または当該複数のアイテムのうちの少なくともいくつかを含むコンテナを少なくとも部分的に封じ込め得る。導電性メッシュに結合される無線タグ、中継器およびハイレベルの装置のうちの１つ以上は、導電性メッシュが破られたかどうかを検出するよう構成され得る。複数の中継器のうちの１つ以上は、複数の無線タグを封入する箱に結合されるよう構成されてもよく、各々の中継器は、当該中継器が結合される箱内に封入されたそれらの無線タグだけに問合せるよう構成されてもよい。中継器のうちの１つ以上は、バッテリから電力を得て、バッテリが消耗すると、ハイレベルの装置からの問合せに受動的に応答するよう構成され得る。バッテリは誘導的に再充電されるよう構成され得る。当該システムはさらにデータベースを含み得、トップレベルの装置は、供給されたハイレベルの情報、中継器情報およびタグ情報を当該データベースに記憶するよう構成され得る。１つ以上のハイレベルの装置はＧＰＳ装置を含み得、ＧＰＳから得られた地理的または位置的情報をハイレベルの情報に含むよう構成され得る。当該システムはさらに、所定の地理的区域内における複数のアイテムを追跡するよう構成され得る位置検知システム（ＬＰＳ）を含み得る。当該位置検知システムの少なくとも１つのノードは全地球測位システムに結合され得る。中継器は、問合せなしにタグ情報および中継器情報をハイレベルの装置に供給するよう構成され得る。ハイレベルの装置は、問合せなしにタグ情報、中継器情報およびハイレベルの情報をトップレベルの装置に
供給するよう構成され得る。無線タグはＲＦＩＤを含んでいてもよく、階層の最低レベル（レベル０）においては受動的であり得る。階層において能動的なタグを有するより高いレベルはすべて、より低いレベルをポーリングし、かつ信号をより高いレベルに送信するための電源を含み得る。当該システムは、無線タグが中継器にだけ報告し、中継器がハイレベルの装置にだけ報告し、ハイレベルの装置がトップレベルの装置にだけ報告する階層構造を形成し得る。供給されたハイレベルの情報、中継器情報およびタグ情報のうちの１つ以上はタイムスタンプを含み得る。当該システムはさらに、複数のアイテムのうちの１つ以上、および無線タグ、中継器のうちの１つ以上を含む筐体を含み得、ハイレベルの装置は、たとえば、コンテナの開口部に対するシール、または、当該コンテナの内部を囲む封じ込めるシールの破れから推測するなどして、筐体が開かれているかどうか検出するよう構成され得る。

その別の実施例に従うと、この発明はまた、階層内で論理的に編成され得る複数のアイテムについての追跡情報を更新する、コンピュータによって実現される方法である。当該方法は、トップレベルの問合せをトップレベルの装置から複数のハイレベルの装置のうちの１つ以上に発行するステップを含み、当該複数のハイレベルの装置はトップレベルの装置よりも階層的に低く、当該方法はさらに、トップレベルの問合せに応答して、ハイレベルの問合せを当該問合されたハイレベルの装置の各々から複数の中継器のうちの１つ以上に発行するステップを含み、当該複数の中継器は当該複数のハイレベルの装置よりも階層的に低く、当該方法はさらに、発行されたハイレベルの問合せに応答して、中継器問合せを当該複数の中継器のうちの１つ以上の各々から複数の無線タグのうちの１つ以上に発行するステップを含み、当該複数の無線タグの各々は、固有のタグ識別子を含み得るタグ情報を記憶し、複数のアイテムのうちの１つに取付けられ、当該複数の無線タグは当該複数の中継器よりも階層的に低く、当該方法はさらに、発行された中継器問合せに応答して、追跡情報を更新するために、階層を通じて各々の問合された無線タグの固有のタグ識別子を伝搬し返すステップを含む。

当該伝搬するステップは、タグ情報を当該問合された無線タグから問合せ中継器へ、問合せ中継器から、問合せするハイレベルの装置へ、そして、当該問合せするハイレベルの装置からトップレベルの装置へ送信するステップを含み得る。無線タグが中継器問合せに応答するのに失敗すると、追跡情報は、応答し損なった無線タグか取付けられ得るアイテムがなくなっているかまたは破損した可能性があることに留意するよう更新され得る。この失敗により、階層の１つ以上のノードにおいて適切なアラームがもたらされ得る。当該方法はさらに、トップレベルの装置に結合されたデータベースに当該更新された追跡情報を記憶するステップを含み得る。中継器のうちの１つ以上は固有の中継器識別子を有していてもよく、当該伝搬するステップは、問合せ中継器が、その固有の中継器識別子を、各々の問合された無線タグの固有のタグ識別子とともに、階層を通じてトップレベルの装置に伝搬し返し、伝搬された固有の中継器識別子で追跡情報を更新するステップを含み得る。ハイレベルの装置のうちの１つ以上は固有のハイレベルの装置識別子を有してもよく、当該伝搬するステップは、問合せするハイレベルの装置が、その固有のハイレベルの装置識別子を、各々の問合された無線タグの固有のタグ識別子とともに、トップレベルの装置に伝搬し、伝搬された固有のハイレベルの装置識別子で追跡情報を更新するステップを含み得る。当該伝搬するステップは、１つ以上のタイムスタンプを、各々の問合された無線タグの固有のタグ識別子とともに、階層を通じてトップレベルの装置に伝搬し返し、伝搬されたタイムスタンプで追跡情報を更新するステップを含み得る。ハイレベルの装置のうちの１つ以上は、その現在の地理的位置を固定するためのＧＰＳ受信機またはＬＰＳ装置を有してもよく、伝搬するステップは、問合せするハイレベルの装置が、その現在の地理的位置の印を、各々の問合された無線タグの固有のタグ識別子とともに、トップレベルの装置に伝搬するステップを含み得る。階層は組織的構造を含み得る。当該階層は地理的に線引きされた区域を含み得る。

この発明は、そのさらに別の実施例に従えば、複数のアイテムを追跡するための追跡システムであって、当該システムは、階層の各レベルが、次に階層的に低い既存のレベルおよび次に階層的に高い既存のレベルのうちの１つ以上とだけ通信する階層において論理的に編成された複数のレベルを含み、最低の階層レベルは、複数のアイテムの各々に結合された別個の無線タグを含み、当該無線タグは、問合された際に固有の識別子を提供するよう構成され、残りの階層レベルは各々、次に階層的に低い既存のレベルの無線タグまたは計算装置に問合せ、固有の識別子を含む情報と、問合された次に階層的に低いレベルによって供給される任意の他の情報とを記憶し、当該記憶された情報を、次に階層的に高い既存のレベルの１つ以上の計算装置に供給するよう構成された１つ以上の固有に識別された計算装置を含む。

追跡システムはさらに、計算装置のうちの１つ以上に結合されたデータベースを含み得る。計算装置のうちの１つ以上はＰＣを含み得る。当該計算装置は、次に階層的に低い既存のレベルおよび次に階層的に高いレベルと無線で通信するよう構成され得る。各々の無線タグは、アイテムから無線タグを取外すことによって無線タグが不能化されるような態様で、複数のアイテムのうちの１つに取付けられるよう構成され得る。各々の無線タグは、一度しか使えないよう構成され得、使い捨て可能であり得る。計算装置のうちの１つ以上は、バッテリから電力を得て、バッテリが消耗すると、次に階層的に高い既存のレベルの計算装置からの問合せに受動的に応答するよう構成され得る。計算装置のうちの１つ以上はＧＰＳまたはＬＰＳ装置を含み得、ＧＰＳから得られた地理的情報を計算情報に含むよう構成され得る。計算装置のうちの１つ以上は、問合せなしに、階層的により高い既存のレベルの装置の１つ以上の計算装置に情報を供給するよう構成され得る。計算装置のうちの１つ以上に供給された情報はタイムスタンプを含み得る。

この発明はまた、アイテムを追跡するための装置として見られてもよく、当該アイテムを少なくとも部分的に覆うよう構成された導電性メッシュと、当該導電性メッシュに結合された無線タグとを含み、当該無線タグは、第１の予め定められたＲＦ信号を発行することにより、当該導電性メッシュの破れまたは箱の開封を報告するよう構成され得る。

無線タグはＲＦＩＤ装置を含み得る。当該無線タグは、第２の予め定められたＲＦ信号を発行するよう構成され得、当該第２の予め定められた信号は、導電性メッシュおよび無線タグが損なわれていないことを示し得る。導電性メッシュおよび無線タグは、導電性メッシュから無線タグを取外すことによって無線タグが不能化されるように構成され得る。無線タグは受動的であってもよく、ポーリングされた場合にのみ、第１または第２の予め定められたＲＦ信号を発行するよう構成され得る。無線タグは、その電力をバッテリから得るよう構成され得る。当該アイテムは箱であってもよく、導電性メッシュは、当該箱を少なくとも部分的に封じ込めるよう構成され得る。当該アイテムは文書であってもよく、導電性メッシュは当該文書内に埋込まれてもよい。無線タグは、ＧＰＳから得られた地理的および／または位置的情報を計算情報に含むよう構成され得るＧＰＳまたはＬＰＳ装置を含み得る。第１および第２の予め定められたＲＦ信号はタイムスタンプを含む。当該無線タグは、アイテム内の電源から電力が供給されるよう構成され得る。

詳細な説明
この発明の実施例は、コンテナまたはパッケージ（およびこれらのコンテナまたはパッケージの内容物）の追跡を可能にする。この追跡は、これらのコンテナもしくはパッケージの有無の検出を含み得るか、または、その位置および／もしくは状態などの特徴をも含み得る。ここで用いられるように、「コンテナ」、「箱」、「パッケージ」などの語は同義で用いられ、１つ以上の物体を含むかまたは封入するよう構成されるいかなる筐体をも
含むよう意図されている。たとえば、コンテナは、海洋運送で一般に用いられる２０´×８´×８．５´の標準的なコンテナであり得る。

この発明の実施例は、別の装置からプログラミングされるかまたはポーリングされるものとして、階層的に配置された物体の位置および状態を伝えるのに、無線周波数（以後、ＲＦ）信号を用いる。この発明の一実施例に従うと、物体の階層の底部には、（階層における物体が、たとえば時計またはゴムタイヤなどのように個々に分離可能である場合）物体の単一のユニットが存在する。代替的には、階層の底部は、物体または材料（概して、たとえば小麦またはオイルなどの代替可能なアイテム）の所定の測定によって規定され得る。階層のトップレベルは、このような物体の最高レベルの群として規定され得る。階層のレベルは、たとえば、組織、政治的もしくは他の論理的な構造、および／または予め規定された地理的位置を含み得る。

たとえば、ステレオラジオは、それら自体のパッケージングに個々に包まれてもよく、このようなパッケージングおよびその内容物は、レベル０、すなわち階層の底部に属し得る。これらの包まれたステレオは、１００個のステレオを収容している箱にまとめられてもよい。１００個のステレオのこのような箱は、物体の階層において次に高いレベル、すなわちレベル１、に属することとなる。１００個のステレオを含む２つのこのような箱は、海洋輸送のための標準的なコンテナに包まれてもよい。このようなコンテナは、階層における次に高いレベル、すなわちレベル２、に属し得る。次いで、輸送船には、１２個のこのようなコンテナの積荷が積まれてもよく、これらの１２個のコンテナは次に高い階層レベル、すなわちレベル３、に集合的に属し得る。こうして、各々のより高いレベルが階層においてより低いレベルを論理的および／または物理的に囲む階層が形成される。この具体例においては、レベル３は１２個の輸送コンテナを含み、レベル２のコンテナは各々、レベル１と示される２つの箱を含み、このようなレベル１の箱は各々、１００個のステレオを含み、当該１００個のステレオは各々、階層における最低の物体を示すレベル０と示される。この発明の実施例は、上述の階層レベルのいずれにおいても、すなわち、コンテナ船に積込まれた１２個のコンテナの位置および状態から、この例示的な積荷の２４００個のステレオの各々の位置および配置に至るまで、（この例において用いられるステレオなどの）アイテムの位置および状態を可能化する。階層のレベルの数は、特定のアプリケーションのニーズに応じて異なる可能性があり、より低いかまたはより高いレベルは経済性または他の理由で省かれてもよい。階層の付加的なレベルがまた追加されてもよく、開示された発明は、理論上最大では、階層のレベルをいくつでも含むよう意図されているが、ただし、経済的かつ実用的には限られた数しか実行可能でないことが理解される。

ここで、添付の図面に示されるこの発明の好ましい実現例の構造および動作を詳細に参照する。この発明の好ましい実現例の以下の説明は、この発明の単なる具体例にすぎない。この発明はこれらの実現例に限定されないが、他の実現例によって実現され得る。

図１は、この発明の実施例の階層の性質の或る局面を示すブロック図である。この発明の実施例に従うと、箱に包まれた各々の物体または個々の物品は、固有の番号を含む（たとえば、ＲＦに基づくような）電子的な無線タグで最初にタグ付けされてもよい。この固有の番号は、タグ付けされた物体の連続番号（このような連続番号が存在するのであれば）に関連付けられ得るが、関連付けられなくてもよい。代替的には、ランダムな一連の番号が用いられてもよく、または、固有の番号が、買い手と売り手との間の取引を表し、タグ付された物品が一部を形成する積荷につながる取引番号に関連付けられてもよい。当該タグは、たとえば接着剤で物品に取付けられてもよく、または、物品自体の中に隠されてもよい。固有に識別される識別可能な無線タグは、このようなタグの論理ファミリ（たとえば、予め規定されたシーケンスまたは他の群）の一部を形成し得る。無線タグは、それに関連付けられる固有の番号を含む弱いＲＦ信号を送出するよう構成される。この弱いＲ
Ｆ信号は所与の距離内で読取り可能であり得る。他よりも強い信号を伝送するようさまざまなタグが構成され得、このため、当該さまざまなタグは、より遠く離れていても読取り可能となるだろう。より強い信号を送出するよう構成されるこれらの無線タグは、それらの構造がたとえ技術的に類似していても、比較的より弱いＲＦ信号を送出するよう構成された無線タグよりも比較的費用がかかると予想されるべきである。この発明の実施例に従うと、このような無線タグは、たとえば最終的な買い手が取外せるよう構成され得る。しかしながら、予め取付けられている無線タグが取外された場合、物品が返却できないかもしれないことが規定され得る。たとえば、物品に取付けられた無線タグを取外すことは、買い手が商品を受領し、基礎をなす取引の全体的な有効性に黙従することになり得る。

図１および図３を参照すると、数字１０２で参照されるこのような無線タグは、階層１００内におけるレベル０に属する。この発明の実施例に従うと、このような無線タグは、たとえば、送受信アンテナ、プリント回路基板（ＰＣＢ）、無線タグに関連付けられる固有の番号と随意には無線タグの連続番号とを記憶するための小さな不揮発性メモリを含み得る。レベル０の無線タグは、階層的により高いレベル（たとえば、レベル１）によってポーリングされた場合、無線タグに関連付けられる固有の番号を送出するために、送受信アンテナで受取られたエネルギを利用し得るという点で、受動的であり得る。図１には３つのレベル０の無線タグ１０２しか図示されないが、非常に多くのこのような無線タグを用いてもよいことが理解されるべきである。というのも、当該無線タグは、それらが保護する物体の価格に比べて安価に作製され得るからである。対照的に、非常に多くの無線タグ１０２が図３のピラミッド型構造で示される。図３におけるこのピラミッド型構造は、この発明の実施例に固有の階層構造を想起させることを意図している。レベル０の無線タグ１０２は、１度使用された後に廃棄されるよう構成され得る。さらに、レベル０の無線タグ１０２は、以下に詳細に述べられる理由で、それらが取付けられている物品から取外されると動作しなくなるよう構成され得る。上述の例においては、レベル０の無線タグ１０２は、ステレオの各々またはそのパッケージングに取付けられてもよい。

レベル０の無線タグはレベル１の装置１０４と通信する。たとえば、単一のレベル１のＲＦ中継装置は、レベル０の無線タグが取付けられている個々の物品を含む箱に取付けられてもよい。上述の例においては、レベル１のＲＦ中継装置１０４は、１００個のステレオの箱の各々に取付けられるか、または当該１００個のステレオの箱の各々の内部に組込まれており、１００個のステレオの各々（または選択されたステレオ）には無線タグ１０２が結合されている。レベル１のＲＦ中継装置１０４は、レベル０の無線タグ１０２をポーリングし、レベル０の無線タグ１０２によって伝送される固有の番号を読出し、これらの固有の番号を記憶し、階層的により高いＲＦ中継器または装置による受信のために当該記憶された固有の番号を繰返す能力を備えて構成され得る。加えて、固有の番号はまた、各々のレベル１の中継装置１０４に関連付けられ、レベル１の中継装置１０４はまた、階層的により高い位置を占める装置にこの固有の番号を送信するよう構成され得る。レベル１の中継装置１０４は、同期および非同期ＲＦＩＤ信号を受信し、これらを記憶し、階層的により高い中継器または装置への当該同期および非同期ＲＦＩＤ信号を繰返すよう構成され得る。レベル１の中継器１０４はまた、そのバッテリが消耗した場合、受動的な装置として、ＲＦＩＤで、受信された信号に応答し得るように構成されてもよい。レベル１の中継器１０４によって繰返される信号は、セキュリティの問題から、暗号化されてもよい。レベル１の中継器１０４は他のセキュリティの特徴を備えて構成されてもよい。レベル１の中継器１０４は使い捨て可能であり得る。しかしながら、レベル１の中継器１０４はまた、それらが取付けられている箱から取外され再利用されることが可能となるように構成され得る。さらに代替的には、レベル１の中継器１０４は箱に永久的に取付けられてもよい。当該箱は、少なくとも中継器１０４のコストを賄うことが意図された保証金で販売されてもよい。箱および中継器１０４が船舶会社に返却されると、当該保証金が返却されてもよい。図２に関してさらに詳述されるように、レベル１の中継器１０４は、レベル０
の物体、すなわち、無線タグ１０２が結合される物体、として箱の封止を報告し得る。すなわち、レベル１の中継器１０４およびそれらが取付けられている箱は、当該箱が封止されたままであるかまたは当該封止が破られたかどうかをレベル１の中継器１０４が報告するよう構成され得る。

無線タグおよび／またはよりハイレベルの装置にはバッテリによって電力が供給されてもよい。バッテリによって電力が供給される無線タグまたはよりハイレベルの装置は、この発明の実施例に従うと、最後の手段として、その低いバッテリ状態を通知するのに十分なエネルギを蓄えるよう構成され得る。代替的には、静的メモリ状態は、タグまたはよりハイレベルの装置上で変えられる可能性があり、当該タグまたはよりハイレベルの装置は、電力がなければ受動的になり得（すなわち、ポーリングされた場合にだけ応答し得る）、ポーリングされると、「存在しているがバッテリが損なわれている」ものとしてその状態を反映するよう構成され得る。バッテリは、能動的または半能動的なタグを維持するよう誘導によって再充電され得る。バッテリの誘導充電は、運搬中に、鮮度を維持するよう倉庫で機器を移動させることによって実行され得る。代替的には、タグはまた、タグが取外されると物体またはアイテムが機能できなくなるようにこれらの物体に一体化された状態でそれらタブが取付けられている物体によって電力が供給されるよう構成され得るか、または、物流、商業用または技術的なアプリケーションの特定の要件を満たすよう構成され得る。

レベル１の中継器１０４は、ＲＦＩＤによって、または、ＷｉＦｉネットワーク（たとえば、８０２．１１Ｘ）などの無線ネットワークを介して、暗号化の有無に関わらず、レベル２のハイレベルの装置１０６と通信し得る。レベル２のハイレベルの装置１０６は、レベル１の中継器１０４が取付けられているいくつかの箱を保持するコンテナなどの次に大きなコンテナに取付けられてもよい。たとえば、海洋運送の場合、レベル２のハイレベルの装置１０６は、いくつかのこのような箱を収容している船舶コンテナに取付けられ得る。レベル２のハイレベルの装置１０６は、コンテナに永続的に取付けられ得るか、または、許可なしに取外そうとするとコンテナ上のシールが破壊されるようにコンテナに取外し可能に取付けられてもよい。代替的には、封じ込めるシールはコンテナの内容物を完全に囲んでもよく、それに穴を開けるかまたはそれを貫通することによりシールが破られることとなる。レベル２のハイレベルの装置１０６は、パーソナルコンピュータの機能を有してもよく、または、何らかの処理、記憶および通信能力を有してもよい。レベル２のハイレベルの装置１０６は送受信アンテナ、ＰＣＢを含んでもよく、レベル１の中継器１０４からの信号について繰返しポーリングする「常にオン（Always On）」の構成であってもよい。レベル２のハイレベルの装置１０６はまた、レベル１の中継器のバッテリが消耗し、レベル１の中継装置１０４が受動的に動作している場合、レベル１の信号からの信号についてポーリングするよう構成され得る。レベル２のハイレベルの装置１０６は、好ましくは、階層的により低い装置およびタグから受取ったすべてのＲＦＩＤを記憶し、これらを、階層内においてより高い位置を占めるレベル３のハイレベルの装置１０８に伝えるのに十分な記憶容量を備えて構成される。レベル２のハイレベルの装置１０６は、レベル２の信号をコンピュータネットワークに接続することを可能にする無線通信機能を有し得る。たとえば、レベル２のハイレベルの装置１０６は、安全な（すなわち、暗号化された）ＷｉＦｉまたは他の短距離無線ネットワークを介して通信し得る。レベル１の中継器１０４と同様に、レベル２のハイレベルの装置１０６は、レベル１の物体としてコンテナの封止を報告し得る。

レベル２のハイレベルの装置１０６は、無線で（たとえば、ＷｉＦｉネットワークを介して）および／またはインターネットなどの別のコンピュータネットワークを介して、階層的により高いレベル３のハイレベルの装置１０８と通信し得る。実現例に応じて、この階層は、ハイレベルの装置のうちの１つのレベルだけを有し得るか、または、ハイレベル
の装置のうちの２つ以上のレベルを有し得る。レベル３のハイレベルの装置１０８は、ＰＣもしくはより大きなコンピュータであり得るかまたはこれを含み得る。レベル３のハイレベルの装置１０８は、物流監視ステーションとして機能し得る。常にオンであれば、レベル３のハイレベルの装置１０８は、階層的により低いハイレベルの装置１０６、中継器１０４および無線タグ１０２から信号を受信し、これらを階層的により高いレベル４のトップレベルの装置１１０に、それ自体のＩＤとともに送信するよう構成される。レベル３のハイレベルの装置１０８は、物流ドメインの一部または全体に適用可能な物流データベースに結合され得る。たとえば、レベル３のハイレベルの装置１０８は、コンテナ船に配置されてもよく（図２を参照）、船に積まれレベル２のハイレベルの装置１０６を備えたコンテナのいくつかまたはすべてと無線で通信し得る。代替的には、レベル３のハイレベルの装置１０８は、造船所、鉄道駅、大型小売店または空港内に配置されてもよく、コンピュータネットワークを介して、レベル２のハイレベルの装置１０４からレベル４のトップレベルの装置１１０を備えたコンテナまたは他の容器の集団と、それ自体の識別子とともに、通信し得る。レベル３のハイレベルの装置１０８は、階層内における無線タグ１０２、中継器１０４およびハイレベルの装置１０６、１０８の存在および状態に関するデータを復号化するよう構成され得る。このような復号化能力は、たとえば、このような復号化能力を用いることを要求する人員の認証および許可を含む適切なセキュリティ制御を通じてアクセス可能である。

レベル４のトップレベルの装置１１０は、図１および図３に図示のとおり設けられ得る。レベル４のトップレベルの装置１１０は、階層的に最高の位置を占めるのでトップレベルの装置と称されるが、ロジスティック領域（Universe）ステーションとして機能し得る。（レベル５、レベル６およびレベルｎの領域が、特定のアプリケーション要件を満たすようもたらされ得ることに留意されたい。）レベル４のトップレベルの装置１１０は、ＰＣまたはより強力なコンピュータであり得るか、または、それと同等の機能を有し得る。レベル４のトップレベルの装置１１０は、レベル０〜３の無線タグ、中継器およびハイレベルの装置１０２、１０４、１０６、１０８から地理的に離れていてもよく、物流ドメインの全体または一部に適用可能な物流データベースに結合されてもよい。レベル４のトップレベルの装置１１０は、コンピュータネットワークを通じてレベル３のハイレベルの装置１０８と通信し得る。レベル４のトップレベルの装置１１０とレベル３のハイレベルの装置１０８との間の通信は、たとえばインターネットを介して仮想プライベートネットワーク（ＶＰＮ）を通じて達成され得る。レベル３のハイレベルの装置１０８とレベル２のハイレベルの装置１０６との間に確立される通信チャネルが同様に構成されてもよい。レベル４のトップレベルの装置１１０は、「常にオン」であってもよく、階層的により低い無線タグ１０２、中継器１０４およびハイレベルの装置１０６、１０８から信号を受信して記憶するよう構成され、そして、適切なセキュリティ対策によってこのようなデータへの安全なアクセスを可能にするよう構成され得る。たとえば、レベル４のトップレベルの装置１１０および関連する物流データベースは、輸送されるアイテムを、いつでも世界中のどこででも実時間もしくはほぼ実時間で追跡することを可能にするように、配置され得、および／または、製造業者、販売者または購入者の本部からアクセスされ得る。任意の数のレベル３のハイレベルの装置１０８がレベル４のトップレベルの装置１１０に報告し得る。これにより、たとえば貨物船団、列車、トラックまたは飛行機、ならびに、これらが搬送するすべてのコンテナの内容物を追跡し、これを実時間またはほぼ実時間で行なうことが可能となる。実際には、データベース２１８に記憶される情報は、レベル１の中継器１０４が、コンテナまたはパッケージの内容物に取付けられた無線タグ１０２を最後にポーリングし、階層を通じてこれらの結果を伝搬し返したときと同じぐらい古いものでしかない。このようなポーリングは、レベル１の、または階層的により高いいずれかの装置によって開始されてもよい。このようにして、タグ付されたすべてのアイテム、箱またはコンテナの現在の状態の「スナップショット」を、所望の頻度で随意に得ることができる。

図２は、この発明の実施例の例示的かつ具体的な実現例２００を示す図である。図示のとおり、参照番号１０２は、追跡すべき１つ以上のアイテムを含む箱またはパッケージングを、それに取付けられたレベル０の無線タグとともに示す。レベル０の無線タグ１０２は、アイテムもしくは物品自体に取付けられ得るか、または、アイテムまたは物品を封入する箱もしくはパッケージング材料に取付けられ得る。たとえば、レベル０の無線タグ１０２の各々は、ポーリングされるとＲＦＩＤをレベル１の中継器１０４に送信するレベル０の無線タグの能力が継ぎ目の破れ（たとえば箱の開封）によって損なわれるように、当該アイテムを封入するパッケージングまたは箱の継ぎ目に取付けられてもよい。代替的には、当該箱は、穴および穿通を報告する「シール」に包まれてもよい。このようにして、当該箱は、このようなシールの（たとえば、無傷であるかまたは破られている）状態について報告する能力を有する無線タグによって「封止」されている。レベル０の無線タグ１０２を備えた複数の箱は、２０３で示されるように、より大きな箱に封入されてもよい。図２に示される例においては、レベル０の無線タグ１０２を備えた３６個の箱が各々の箱２０３に封入される。レベル１の中継器１０４は取付けられているか、または、このような各々の箱−中継器１０４の一体部分である。レベル１の中継器１０４は、（図２において「Ｌ０」と示される）レベル０の無線タグ１０２の各々をポーリングし、ポーリングされた無線タグ１０２の各々から固有のＲＦＩＤを受信するよう構成される。レベル１の中継器１０４はまた、ポーリングされた無線タグ１０２の各々からのこれらの受信されたＲＦＩＤを記憶し、これらを、１０６で示されるレベル２のハイレベルの装置に安全に無線で送信するよう構成される。

各々がレベル１の中継器１０４を備えている複数の箱は、さらに大きな筐体にグループ化され得る。図２においては、このようなより大きな筐体が、海洋運送のための標準的なコンテナ２０６として、例示だけを目的として図示される。当該コンテナ２０６は、その中に収容されている箱に取付けられたレベル１の中継器１０４と通信するよう構成されたレベル２のハイレベルの装置１０６を備え得る。図２においては、（たとえばパレットであり得る）２つのこのような箱２０３が各々のコンテナ２０６に収容されている。図示のとおり、数字２１０は、レベル２のハイレベルの装置１０６が取付けられた標準的なコンテナ２０６ならびにその内容物すべて、すなわち、箱２０３および取付けられたレベル１の中継器１０４および３６個のこのような箱、およびこのような箱２０３の中に含まれるレベル０の無線タグ１０２、を含むコンテナユニットをまとめて参照する。図２に示される例においては、貨物船２２６に積まれたこのような１２個のコンテナユニット２１０が示される。図２で示唆されるように、コンテナユニット２１０の各々は、そのレベル２のハイレベルの装置１０６を介してレベル３のハイレベルの装置１０８と安全に通信するよう構成される。レベル２のハイレベルの装置１０８は貨物船２２６内に配置されてもよく、当該レベル２のハイレベルの装置１０８を用いて、コンテナユニット２１０の各々を追跡し、その存在および状態を、陸上にある会社本部または他の追跡設備などのように遠隔地に位置する可能性が高いレベル４のトップレベルの装置１１０に報告し得る。レベル３のハイレベルの装置１０８は、たとえば貨物船内にも配置され得る物流データベース２１４に結合され得る。

レベル３のハイレベルの装置１０８は、船の通信システムを介して、遠隔のレベル４のトップレベルの装置１１０と（たとえばＴＣＰ／ＩＰプロトコルを介して）安全に通信し得る。たとえば、このような通信は、貨物船が、このような中継塔に十分に近接しているかまたは１つ以上の衛星２２４を介してレベル４のトップレベルの装置１１０と通信し得る場合、１つ以上の中継塔２２２を介して実行され得る。レベル４のトップレベルの装置１１０は物流データベース２１８に結合され得る。遠隔のレベル４のトップレベルの装置１１０により、許可された人員がハイレベルの装置１０８、１０６、中継器１０４および無線タグ１０２を階層を通じてポーリングして、輸送されるアイテムの存在および／また
は状態を、それらの位置に係らず、実時間またはほぼ実時間で判定することが可能になることが分かるだろう。この発明の実施例に従うと、少なくともレベル２のハイレベルの装置１０６（および、随意にはレベル３のハイレベルの装置１０８）はＧＰＳ受信機を含み得、位置決め信号を（たとえば、全地球測位衛星２２４（ＧＰＳ）の群またはＧＬＯＮＡＳＳシステムまたはＬＰＳから）受信して、その地理的位置を地上のほとんどどこにあっても正確に示すためにその地理的座標を固定し報告するよう構成され得る。階層のさまざまなレベルはまた、各レベルにおけるタグ付されたアイテムの個々の全体的な金銭的価値について報告するよう構成され得る。タグ付されたアイテムの金銭的価値は、階層内で局所的に記憶および報告され得るか、または、当該階層に結合された１つ以上のデータベースにおけるルックアップテーブルに記憶され得る。このような個々のまたは全体的な金銭的価値が、階層に対する問合せの基礎を形成し得る。

付加的なセキュリティ対策が実現され得る。たとえば、コンテナのうちの１つ以上およびそのレベル２のハイレベルの装置１０８は、コンテナユニット２１０を開ける動作が検出され、レベル２のハイレベルの装置１０８によって階層の上方まで報告されるように構成され得る。階層に取付けられたデータベースを通じて作動する認証および許可された代理人は、アラームを引起すことなくコンテナを開けることが許可され得る。コンテナを開ける人は許可されているかまたは許可されておらず、このようないかなる場合でも、イベントがデータベースにログされることとなる。アラームは、許可されていない人によるアクセスを追従する。たとえば、コンテナ２０６のうちの１つ以上は、誰かがコンテナ２０６を開けようとした場合に破られるかまたは乱される薄い導電性メッシュ２２８（たとえば、薄い導線の格子または配列または網）に覆われてもよい。このような薄い導電性メッシュ２２８は細いワイヤで形成され得、２次元のメッシュに配列され得、乱されるまで電流を通し得る。無線タグまたはよりハイレベルの装置は、メッシュ２２８に結合され得るかまたはメッシュ２２８の一体部分を形成し得、いつポーリングされたかを報告するよう構成され得る。たとえば、無線タグまたはよりハイレベルの装置は、コンテナが未開封であるかまたは乱されていない場合には０を報告し、それが取付けられているコンテナが開かれるかまたはメッシュが取付けられたコンテナの最初の状態から乱される場合には１を報告するよう構成され得る。無線タグまたはよりハイレベルの装置はまた、タグまたはよりハイレベルの装置自体の連続番号に対応するよう構成され得る。メッシュ２２８を構成するワイヤまたは他の導体が有するキャパシタンスおよび抵抗などの特徴は、それを固有に識別するのに用いることができ、さらに、シールが破られたかのようにワイヤがひどく乱された場合には変化することとなる。したがって、このようなメッシュ２２８は、コンテナから取外されると、および／または、コンテナが任意の態様で開かれると破壊されるよう構成され得る。メッシュを取外すか、破るか、破壊するかまたは引張ることで、ワイヤメッシュの特徴の変化がメッシュ２２８に結合された無線タグまたはよりハイレベルの装置によって検出され得、かつ階層的により高い装置に報告され得るという点で、報告すべきイベントについての基礎が形成され得る。このように、シールは、物理的なシールに埋めまれＲＦＩＤタグまたはよりハイレベルの装置が取付けられたワイヤメッシュまたは同等物を含み得る。タグまたはよりハイレベルの装置は、損なわれていないワイヤの特徴またはワイヤが乱されたという情報を示す信号を伝送し得る。この実施例を用いることにより、すべての物理的な箱、荷物などが、すぐ上に説明された態様で封止／ロックされ、タグ付けされ得る。

すべての種類のコンテナが、この実施例に従って、アイテムがいつコンテナから取出されるかを検出するだけでなく、当該アイテムがコンテナに追加されたかもしれないことをも検出し得ることに留意されたい。実際には、ワイヤメッシュ２２８が乱される場合、アイテムの追加および／またはコンテナからの当該アイテムの取外しが実行されている可能性がある。当該コンテナには、封じ込めるシールが用いられる場合、ワイヤメッシュ２２８が結合されている。したがって、この実施例により密輸が有効に防止されて、検査官が
コンテナの完全性について責任を負うことが可能になり、当該コンテナは、一旦封止されると、その宛先に到着するまでその完全性を維持し得る。コンテナの起点にいる検査官は、当該コンテナを封止し、メッシュ２２８が乱されないままである限りその内容物を保証し得る。コンテナを開ける動作、このような動作が行なわれた時間、コンテナの固有の識別または連続番号、およびこのような動作が行なわれた場合のコンテナの地理的座標はすべて、レベル３、レベル４、またはレベルｎのトップレベルの装置１０８、１１０に報告され得る。このような報告は、破られた後直ちに、または、１つ以上のハイレベルの装置１０８、１０６、中継器１０４および／もしくは無線タグ１０２がポーリングに応答し損なった後に行われてもよい。輸送されるアイテムの時間および位置の記録を維持することにより、所与のいかなる時または場所においても、箱およびその内容物を管理する（かまたは、管理すべきであった）人が固有に識別される。このような能力およびこのような報告に含まれる情報は、紛失もしくは損傷した場合に（保険業者にとって大いに関心のある）責任を決定するのを容易にし、および／または、許可なしにコンテナを開けてその中に保管された物体を取出そうと考えている人に対し抑止力として機能し得る。実際には、ハイレベルの装置１０８、１０６、中継器１０４または無線タグ１０２を備えた箱の盗難には、ほとんどの場合、中継器１０４の範囲外への箱の移動、ならびに／または、箱およびその内容物について計画された旅程にはない位置への箱の移動が含まれる。たとえば、無線タグまたはよりハイレベルの装置が、（以後「封止されたタグ」とも称される）コンテナの全体または一部を封じ込めるかまたは覆うワイヤメッシュ２２８に結合される場合、封止されたタグまたは封止されたよりハイレベルの装置に対して記録された動作のシーケンスは、封止されたコンテナに最後に関連付けられるかまたはそれに責任のある特定の人またはエンティティを、コンテナの開封前に明らかにし得る。

このような封止されたタグは、高価なアイテムを輸送する文脈において優れた有用性を提供し得る。たとえば、絵画には、輸送中に、封止されたタグを備えてもよい。すなわち、絵画またはその額縁は、タグまたはよりハイレベルの装置が結合されるワイヤメッシュ２２８に封じ込められてもよい。さらに、メッシュ２２８は、絵画の額縁およびキャンバスの両方に取付けられてもよい。このように、額縁からの絵画の取外しは、階層を通じて報告され、適切にログされるイベントである。絵画を輸送するコンテナはまた、（階層的により高い）封止されたタグまたは封止されたよりハイレベルの装置を備えていてもよい。このような封止されたタグおよび封止されたよりハイレベルの装置は、たとえば、美術館間での美術品の輸送にも適している。この発明の実施例の追跡およびセキュリティの特徴により、管理、責任、所有権、権限、規制状況、ならびに、封止されたアイテム、箱または文書の他の物理的および論理的特徴の移管が、この発明の予想される部分となる。上に展開された絵画の例においては、額縁はオリジナルの絵画を囲んでいてもよく、その額縁上の導電性メッシュ２２８を含むシールは、その絵画が本物であることを証明し得る。シール、額縁および絵画は、この発明の実施例と、返却またはさらなる移送のために保存される絵画の出所とに従って追跡され得る。

ハイレベルの装置１０８、１０６、中継器１０４および無線タグ１０２は、予め定められた範囲にまで信号を伝送するよう構成され得る。その範囲は、レベル０の無線タグ１０２に対するように、レベル１の中継器１０４に対するように、レベル２のハイレベルの装置１０６に対して同じである必要はない。たとえば、すぐ近傍にはあり得ないレベル３のハイレベルの装置１０８と有効に通信するために、レベル０の無線タグ１０２は最短の範囲を有し、レベル１の中継器１０４はいくらかより長い範囲を有し、レベル２のハイレベルの装置１０６はさらにより長い範囲を有し得る。無線タグ１０２、中継器１０４またはハイレベルの装置１０６、１０８を備えた箱または他のコンテナを無許可で持ち去ることは、故意であろうとなかろうと、窃盗、箱もしくはコンテナを無許可で開けること、または、箱もしくはコンテナが間違った経路で送られていることの印と解釈される可能性があることに留意されたい。この発明の実施例では、アイテムの状態および位置の包括的な履
歴（実時間またはほぼ実時間に更新された）記録をデータベース２１４、２１８において維持することが可能となる。このような履歴記録の範囲は、場合によっては、アイテムの製造から、買い手またはエンドユーザによる販売および／または使用または消費に及び得る。

この発明の実施例は、売り手または製造業者に返却されなければならないアイテムの文脈において有用であり得る。実際には、レベル０の無線タグ１０２でタグ付されたアイテムまたは物品のいかなる返却も、レベル１の中継器１０４を備えた元の箱またはコンテナになされる必要があると特定され得る。この態様では、レベル１の中継器１０４は、タグ付された物品のＲＦＩＤを記録することができる。というのも、これは、返送のためにレベル１の中継器１０４を備えた箱またはコンテナに配置されているからである。次いで、レベル１の中継器１０４によって受信されたこのＲＦＩＤは、階層を通じて上方に伝搬され、最終的に、売り手または売り手のためのエージェントに伝達され得る。

この発明の別の実施例は、輸送されるアイテムと、輸送されるアイテムの入ったコンテナとの両方に取付けられるべき無線タグまたはハイレベルの装置を必要とする。この構成では、アイテムとそのコンテナとの間のシールは、当該アイテムがコンテナから取出されると破壊され、無線タグまたはよりハイレベルの装置は、このような破壊されたシールを報告するよう構成される。したがって、この実施例においては、シールが破壊されていないということは、そのコンテナの中にアイテムが存在しており、当該アイテムが、その最初の輸送中またはその返送中にコンテナから取出されなかったことを示す。この実施例は、アイテムをコンテナから取出し、空のコンテナおよびタグを供給者または製造業者に返送することによる不正を有効に防ぐ。

この発明の実施例はまた、購入されたアイテムが入った箱またはその中のアイテムではなく、空の箱が輸送されたという受取人の主張の信憑性を判断するのに有用性を見出す。この主張の別の例には、コンテナとラベルと内容と、および／または、積荷の請求書との間に不一致があると主張される場合が挙げられる。実際には、何らかの理由で箱が輸送時に空であったならば、その事実が、レベル１の中継器１０４によってそのように報告される。というのも、レベル１の中継器１０４が、箱の中にあると推定されるアイテムに取付けられたレベル０の無線タグ１０２からＲＦＩＤ応答を受信しないからである。

さらなる実施例に従うと、レベル１の中継器１０４および／またはレベル２もしくは３のハイレベルの装置１０６、１０８は、箱またはコンテナを開けるかまたは破ることによって発生する信号を検出および追跡する能力を有するよう構成され得る。これが重要であると考えられているのは、中継器１０４またはハイレベルの装置１０６、１０８を備えた箱またはコンテナが、封止された箱またはコンテナに有害または違法な内容物を追加したいと考えている人に対して抑止力として機能するからである。実際には、間隔を空けてレベル１の中継器１０４からの信号を読取る（たとえばポーリングする）と、レベル０の無線タグ１０２を含む箱またはコンテナのいかなる不正変更も明らかにされるだろう。任意のレベル０の無線タグ１０２または任意のレベル１の中継器１０４が悪意のある人によって取外されると、最後のチェック以後行なわれた違反について荷主または売り手または売り手の代理人に警告が出される。このようにして、関税についての検査は、たとえば、通関港ではなく始点において実行され得る。たとえば、予め封止された標準的な貨物コンテナに不法入国外国人を隠すという危険な行為は、この発明の実施例が当該コンテナに据付けられ、始点においてコンテナの内容物が検査された後には、困難または不可能になる。このようにして、所管官庁は、中継器１０４またはハイレベルの装置１０６、１０８を備えたコンテナ内に封止された内容物についての責任を免れることができなくなる。別の例には、テロリストまたは他の違法な材料を密輸するためのこのようなコンテナの違法な使用が含まれ得る。このようなコンテナはたとえ空であったとしても封止され、上述の手順
によって破れが検出され得る。こうして、空のコンテナの違法な使用が、この発明の実施例を具体化するかまたは含む応用例によって、検出され、暗に防止され得る。

この発明の他の実施例は上述の機能を拡張する。たとえば、封止されたコンテナを開けるために、中継器１０４またはハイレベルの装置１０６、１０８は、信頼性のある証書を発行する管轄官庁（ＣＡ）によって発行されるデジタル証書を受取るよう構成され得る。このような（限られた期間しか有効であり得ない）デジタル証書は、証書保持者のアイデンティティ、ならびに、予め封止されたコンテナの内容物を開封および／または検査する彼／彼女の許可を特定し得る。このような提示されたデジタル証書から得られる（証書が提示された時間および場所を含む）情報がまた、階層の上方まで伝搬され、これにより、コンテナの封止を破った証書保持者が確実に識別および許可され得る。このように、アイテムが最終的になくなってしまった場合、証書保持者が封止されたコンテナにアクセスしたことは周知の事実となる。中継器１０４またはハイレベルの装置１０６、１０８はまた、デジタル証書に加えて、またはデジタル証書の代わりに、個人識別番号（ＰＩＮ）の入力を必要とするよう構成され得る。当業者は代替的および／または付加的なセキュリティ対策を見出すだろう。

レベル３およびレベル４のトップレベルの装置１０６、１０８は、輸送または格納されたアイテムの状態の詳細な報告を可能にするように構成され得る。この状態の変化、たとえばアイテムまたはコンテナの紛失は例外として扱われ、即座に報告され得る。このような即座の報告は、破損または紛失した場合の責任の割当てを迅速化するだけでなく、買い手を助けることもする。たとえば、コンテナが船から水中に落ちるか、またはトラックが事故にあってタグ付されたコンテナが破壊されるといった不運な出来事があった場合には、買い手は、直ちにその状況について知らされ得る。実際には、紛失または破壊された無線タグが中継器１０４からの問合せに応答し損なうか、または、中継器１０４が階層的により高い装置１０６、１０８からの問合せに応答し損ない、その情報または当該情報の欠如が階層の上方まで伝搬し、最終的に、タグ付された商品の買い手または所期の受取人に伝達され得る。次いで、その買い手または所期の受取人は、紛失または破壊されたアイテムについての本来予定されていた配達日よりもかなり前に、紛失または破損したアイテムを再注文することを選択し得る。このようにして、買い手のサプライチェーンは乱されないか、または、このような迅速な報告がない場合よりも乱される度合いがはるかに小さくなる。

この発明の別の実施例に従うと、タグ付されたアイテムまたはアイテムの箱もしくはコンテナの個々の価格または一括した価格についての情報は、階層のいくつかのレベルのいずれかに記憶され、状態問合せのための基準として用いられ得る。

この発明の他の実施例に従うと、この明細書中に記載される階層は、規定された区域、複合施設または建物内のアイテムまたはアイテムのグループをＬＰＳで読取って局所的に位置決めするのに用いられてもよい。たとえば、図２において参照番号２２２で示されるような複数の通信アンテナを用いて、タグ付されたアイテムもしくはコンテナ（すなわち、無線タグ１０２、中継器１０４またはハイレベルの装置１０６、１０８が取付けられたアイテムまたはコンテナ）の位置を、空間的に離されたアンテナ２２２の各々において受信される信号のタイミングから得ることができる。たとえば、このようなアンテナ２２２は、空港全体にわたって戦略的に配置され（これにより、位置検知システムまたはＬＰＳの一部を構成し）得、紛失した特定の荷物の存在が、階層において装置、中継器および無線タグをポーリングすることによって確認され得る。応答が受信されない場合、迷子になっている荷物が紛失されたと宣言され得る。荷物（またはその存在）の３次元空間の位置が、空港内、航空機上、または倉庫もしくはＬＰＳを含む他の場所におけるその位置を固定するために決定され得る。位置検知システムは、当該位置検知システムによってサービ
スされる区域を突き止めるためにＧＰＳシステムに結合され得る。倉庫または格納庫はＧＰＳ信号を十分に遮蔽し得る。しかしながら、位置検知システムが適所にあれば、無線タグまたはよりハイレベルの装置を備えたコンテナ（たとえば、コンテナまたは荷物）の３次元位置が位置検知システムによって確認され得、これにより、ＬＰＳによってサービスされる区域内のコンテナの有無、および、コンテナの（たとえば、無傷であるかまたは損なわれた）状態に関する情報、ならびに／または他の（たとえば、タイムスタンプなどの）情報が提供され得る。

この発明のこのような実施例が始点の空港に設置されていれば、無線タグ、中継器および装置の階層が、その位置における荷物の有無を判断するようポーリングされ得るかまたはポーリングするようにされ得る。当該階層は所望のとおりに広く展開し得る。すべての主要な空港は、このように装備されていれば、紛失した荷物を固有に識別する信号がそれらの境界内にあるかどうか判断するようポーリングされ得る。この明細書中に開示される追跡システムは、タグ付けされた荷物、乗客、パスポート、チケット、または、これらもしくは他のタグ付けされた物体の規定された任意の組合せを追跡するよう構成されたいかなるＬＰＳシステムをも含み得る。空港、ターミナル、倉庫または他の物理的要素は、この明細書中の他の部分に記載される階層および構造にマッピングされ得るものと理解されるべきである。他の応用例は、（他の可能性の中でも）乗客もしくは荷物の予め規定された組合せ、または、チケット、パスポートまたは規定された通航もしくは通過権との規定された関係によって関連付けられ得る他の物体への無線タグの取付を含む。

予め規定された区域、論理エンティティまたは編成（たとえば、企業）自体は、仮想的または論理的なコンテナと考えられてもよい。（無線タグまたは他のよりハイレベルの装置に結合されるメッシュ２２８に少なくとも部分的に封じ込められた輸送コンテナなどの）物理的に封止されたコンテナとは異なり、仮想的または論理的なコンテナは、この明細書中に記載される階層内で或るレベルを占めるよう構成された予め規定された区域または組織的構造であってもよい。たとえば、空港全体が仮想的なコンテナと見られ、取扱われてもよく、この場合、箱およびコンテナならびに他の封止された物体の出入りおよび状態は、ここに開示される階層的なポーリング応答方法によって監視およびログされる。たとえば、保険業者は、所定の封止されたコンテナが封止された状態で空港または港に入り、同様の封止された状態で当該空港または港を出たことを示すログを通じて得られる有用な情報を見出し得る。

この発明の別の実施例に従うと、中継器１０４およびハイレベルの装置１０６、１０８は、予め定められた間隔で、すなわち、階層的により高い装置によってポーリングされるのを待たずに、階層的により低いレベル０の無線タグ１０２、中継器１０４および／またはハイレベルの装置１０６をポーリングするよう構成され得る。さらに、中継器１０４またはハイレベルの装置１０６、１０８は、最後のポーリング以降、階層的により低い中継器または装置から得られた情報に変化があった場合にのみ、当該階層を通じて上方に情報を伝搬するよう構成され得る。これは、階層内のトラフィックを減らす効果を及ぼし、データベース２１４、２１８に記憶された情報を減らすこととなる。無線タグ、中継器および装置の階層から情報を得るための他の報告方式および方法が当業者には明らかとなり、このようなすべての方式および方法は、ここに記載されるこの発明の実施例の精神および範囲内に収まるものと考えられる。

階層は、必要な限り多くのレベルに拡張されてもよく、いかなる地理的区域または論理的、専用の、政府の、もしくは組織の構造にわたって広範にわたって広がっていてもよい。実際には、上に詳述された階層は、パッケージングおよび小さな箱から、コンテナ、トラック、船、港、倉庫、担保状態（Bonding）、（仮想の箱、コンテナまたは規定されたレベルもしくは精査として見られ得る）検査状態まで、さらに、物流（または規定された
領域）チェーンのトップレベルにまで延在し得る。データベース２１４、２１８は、階層をポーリングすることによって得られる情報のすべてを記憶するよう構成され得、データベースソフトウェアは、このような情報へのアクセスを制御し、予め定められたイベントが発生するとアラームをトリガし、物流チェーン内に発生したトランザクションの履歴を含みかつ報告するよう構成されなければならない。この発明の実施例は、大型百貨店（たとえば、ウォールマート（Wal-Mart）、ターゲット（Target）など）の供給または在庫チェーンの文脈において特定の有用性を見出す。この場合、ここで述べられる階層は、供給チェーンまたは企業の組織的構造の全体または一部上において、ベンダーから個々の店へ、最終的には顧客自身にまで、にマッピングされ得る。この発明はまた、軍用の補給および物流の文脈において有用性を見出し得る。この場合、アイテムは、所望され得る細分性のいかなるレベルでも追跡され得る。他の応用例および実現例が当業者に明らかとなり得る。

この発明の実施例は、その内容物を判定するためにパッケージを「見て」、輸送または格納されたアイテムの有無およびその位置をいつでも判定する技術的手段を提供する。箱およびその所期の内容物（たとえば、販売または交換される物品）が近接していること（またはそれがないこと）がまた、この発明の実施例を用いて判断され得る。

この発明の別の実施例は、タグとして埋込まれ、不正、偽造または他の違法な商取引を防ぐために一般的な装置として無記名債券、通貨、有価証券などの金融商品を追跡するのに用いられ得る。たとえば、タグ付けされた通貨は、財布、店、銀行および連邦準備制度の階層を通過すると追跡され得る。これらの各々は、請求書のための論理的かつ物理的なコンテナとみなされてもよい。信用状などの保護された証券が制御され、その許可された使用がこの発明を用いる応用例によって監視され得ることにも留意されたい。ここに記載されるようなタグをパスポート、荷物または身分証明書に埋込むことにより、運送車両を迅速かつ安全に保護することが可能になり得る。検査された荷物、パスポートまたは証明書の違反をさらに防ぐことにより、検問所を通り、国境をわたり、航空機などの運送車両間でこのような荷物を移送することが可能になり得る。このような位置のチェックは、保護されたアイテム、たとえば、パスポート、無記名債券、記録された支払で用いられた通貨のアイテムまたは他のこのような保護されたアイテムなどの位置を決定するのに、特定の応用例において用いられてもよい。

一般にコンテナの階層、特に内容物、の検査、確認、完全性および安全性には、ここに記載されるような対策が必要とされる。１つの階層領域におけるその場所にかかわらず、追跡されるアイテムの移動は、ここに記載される階層的方式の影響を受ける領域間で行なわれてもよい。すなわち、管理、責任、所有権、権限、規制状況ならびに他の物理的および論理的特徴の移管は、ここに記載される発明の予想される部分である。たとえば、額縁はオリジナルの絵画を囲んでいてもよく、その額縁上のシールは、その絵画が本物であることを証明し得る。シール、額縁および絵画は、ここに記載される発明と、返却またはさらなる移送のために保存される絵画の出所とに従って追跡され得る。

絵画および美術品は、この発明に従った、封止されたコンテナについての代替的な用途の一例にすぎない。封止されたコンテナのその概念は、たとえばパスポート、身分証明書、運転免許証、法的文書および銀行券などの公式の重要な文書のセキュリティに適用され得る。このような封止された文書の例が図４に示される。実際には、無線タグ１０２（たとえば、受動的なレベル０のタグ）に結合され２２８で示されるようなワイヤメッシュが文書４００内に埋込まれてもよい。このように組込まれた各々の文書は、信用される認証局（ＣＡ）から発行された証明書に関連付けられてもよく、当該証明書は、このような文書とこのような文書に関連付けられる他のいずれかのデータとをポーリングすることによって生成されるデータに関して選択され認証された個人に与えられるアクセス権を規定す
るだろう。たとえば、メッシュ２２８および無線タグを備えた医師のＩＤカードは、薬剤供給番号、入会権利などの医師の職業上のデータへのアクセスおよび／または変更のための適切な権限をもつ選択された個人を認可する証明書に関連付けられてもよい。このような封止された文書（すなわち、ワイヤメッシュ２２８および無線タグが埋込まれた文書）は、図２および図３に示される階層などの階層内のいかなるレベルに割当てられてもよい。２２８で示されるワイヤメッシュを文書内に埋込むことにより、単にＲＦＩＤを文書に接着するのに比べて、より高いレベルのセキュリティが提供される。実際には、文書内に埋込まれたメッシュ２２８の物理的および／または電気的特徴は、文書の不正な変更によってこれらの特徴が変わってしまうようなものであり得、結果として、無線タグとメッシュ２２８との間の「シール」が破壊されることとなる。これは、文書が、階層的によりハイレベルの中継器または装置によって次にポーリングされたときに報告すべきイベントである。このようにして、４００で示されるような封止された文書は、このような文書の階層内、または、封止された物理的なコンテナと封止された文書との混合した階層内における封止された箱またはコンテナと見なされてもよい。たとえば、封止されたコンテナに付随する積荷の請求書自体は、メッシュ２２８および無線タグをそこに埋込むことによって、封止されたコンテナとして構成され得る。

図５は、この発明の実施例が実現され得る計算装置５００のブロック図を示す。計算装置５００は、情報を伝達するためのバス５０１または他の通信メカニズムと、バス５０１に結合され情報を処理するためのプロセッサ５０２とを含む。計算装置５００はさらに、プロセッサ５０２によって実行されるべき情報および命令を記憶するための、バス５０１に結合されるランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）または他の動的記憶装置５０４（メインメモリと称される）を含む。メインメモリ５０４はまた、プロセッサ５０２による命令の実行中に一時的数値変数または他の中間情報を記憶するために用いられてもよい。計算装置５００はまた、バス５０１に結合されプロセッサ５０２のための静的情報および命令を記憶するための読出専用メモリ（ＲＯＭ）および／または他の静的記憶装置を含み得る。磁気ディスクまたは光ディスク等のデータ記憶装置５０７が、情報および命令を記憶するためにバス５０１に結合され得る。モデムまたはネットワーク（たとえば、イーサネット（登録商標）または８０２．１１Ｘデバイス）カードなどの通信装置５０８はまた、バス５０１に結合されて、コンピュータネットワーク（たとえば、ＷｉＦｉネットワークおよび／またはインターネット）にアクセスする。

計算装置５００はまた、コンピュータユーザに情報を表示するための表示装置５２１にバス５０１を介して結合され得る。英数字および他のキーを含む英数字入力装置５２２が典型的にはバス５０１に結合されて、情報およびコマンド選択をプロセッサ５０２に伝達する。別の種類のユーザ入力装置は、ユーザ自身の声であり得るか、または、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ５０２に伝達し、ディスプレイ５２１上でのカーソルの動きを制御するための、マウス、トラックボールもしくはカーソル方向キー等のカーソル制御５２３であり得る。

この発明は、この明細書中に記載および図示される複数のアイテムの追跡を可能にするよう計算装置５００を使用することに関する。一実施例に従うと、追跡するための方法は、メモリ５０４に含まれる命令のシーケンスを実行するプロセッサ５０２に応答して、この明細書中に記載される１つ以上の計算装置５００および他の装置によって実行される。このような命令は、データ記憶装置４０７などの別のコンピュータ読取可能媒体および／または遠隔に配置されたサーバからメモリ５０４に読出すことができる。メモリ４０４に含まれる命令のシーケンスを実行することにより、プロセッサ４０２が上述の追跡機能を実現する。代替的な実施例においては、ハードワイヤード回路は、ソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組合せて用いられて、この発明を実現し得る。こうして、この発明は、ハードウェア回路とソフトウェアとのいかなる特定の組合せにも限定さ
れない。

上述の詳細な説明でこの発明の好ましい実施例を説明してきたが、上述の説明が単に例示的なものであり、開示された発明を限定するものではないことが理解されるべきである。当業者は、他の代替的な実施例およびこのようなすべての実施例が、この発明の範囲内にあると考えられていると認識するだろう。こうして、この発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。

この発明の実施例に従った、複数のアイテムを追跡するための追跡システムの局面を示すブロック図である。 この発明の実施例の具体的な実現例を示す図である。 この発明の実施例の階層の性質の局面を示すブロック図である。 この発明の実施例に従った、例示的な封止された文書を示す図である。 この発明の実施例の局面が実施され得るコンピュータを示すブロック図である。

Claims (57)

1. 複数のアイテムを追跡するための追跡システムであって、
   複数の無線タグを含み、前記複数の無線タグの各々は、前記複数のアイテムのうちの１つに結合し、固有のタグ識別子を記憶し、問合されたときに前記記憶された固有のタグ識別子を含むタグ情報を供給するよう構成され、前記追跡システムはさらに、
   複数の中継器を含み、各々は固有の中継器識別子を有し、各々は、前記複数の無線タグのうちの選択されたものに関連付けられ、各中継器は、その関連する無線タグに問合せを発行し、問合せされた無線タグによって供給される前記タグ情報と、その固有の中継器識別子を含む中継器情報とを受信し、記憶し、かつ、問合されたときに供給するよう構成され、前記追跡システムはさらに、
   少なくとも１つのハイレベルの装置を含み、各々は固有のハイレベルの識別子を有し、前記複数の中継器のうちの選択されたものにハイレベルの問合せを発行し、前記受信されたタグおよび中継器情報と、その固有のハイレベルの識別子を含むハイレベルの情報とを受信し、記憶し、かつ、問合されたときに供給するよう構成され、前記追跡システムはさらに、
   トップレベルの装置を含み、前記トップレベルの装置は、前記少なくとも１つのハイレベルの装置にトップレベルの問合せを発行し、前記トップレベルの問合せに応答して、前記供給されたハイレベルの情報と、前記供給された中継器情報と、前記供給されたタグ情報とを受信し、かつ記憶するよう構成され、前記追跡システムはさらに、
   前記無線タグのうちの１つ、前記中継器のうちの１つ、または前記ハイレベルの装置のうちの１つに結合された導電性メッシュを含み、前記導電性メッシュに結合された無線タグ、中継器またはハイレベルの装置は、前記導電性メッシュの状態について報告するよう構成される、追跡システム。
2. 前記複数の無線タグの各々は、アイテムから前記無線タグを取外すことにより前記無線タグが不能化されるような態様で、前記アイテムに取付けられるよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
3. 前記複数の無線タグのうちの少なくとも１つは、一度しか使えないよう構成され、使い捨て可能である、請求項１に記載の追跡システム。
4. 前記複数の無線タグのうちの少なくとも１つは、リサイクルおよび再利用されるよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
5. 前記複数の無線タグのうちの少なくとも１つは、不正または偽造を防ぐために信頼性証明において用いられるよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
6. 前記ワイヤメッシュは、前記複数のアイテムのうちの１つ、または、前記複数のアイテムのうちの少なくともいくつかを含むコンテナを少なくとも部分的に封じ込める、請求項１に記載の追跡システム。
7. 前記ワイヤメッシュは単一の導電性ストランドであり、前記無線タグ、中継器またはハイレベルの装置は、前記単一の導電性ストランドの電気的特性について報告するよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
8. 前記導電性メッシュに結合される前記無線タグ、中継器およびハイレベルの装置のうちの少なくとも１つは、前記導電性メッシュが破られたかどうか検出するよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
9. 前記複数の中継器の各々は、前記複数の無線タグを封入する箱に結合されるよう構成され、各中継器は、前記中継器が結合されている箱内に封入されるそれらの無線タグだけに問合せるよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
10. 前記中継器の各々は、バッテリから電力を得て、前記バッテリが消耗すると、前記少なくとも１つのハイレベルの装置からの問合せに受動的に応答するよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
11. 前記バッテリは誘導的に再充電されるよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
12. 前記トップレベルの装置に結合されたデータベースをさらに含み、前記トップレベルの装置は、前記供給されたハイレベルの情報、前記中継器情報および前記タグ情報を前記データベースに記憶するよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
13. 前記少なくとも１つのハイレベルの装置はＧＰＳ装置を含み、ＧＰＳから得られた地理的または位置的情報を前記ハイレベルの情報に含むよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
14. 予め定められた地理的区域内における前記複数のアイテムを追跡するよう構成された位置検知システム（ＬＰＳ）をさらに含み、前記位置検知システムは、全地球測位システムに結合される、請求項１３に記載の追跡システム。
15. 前記複数の中継器の各々は、問合せなしに、前記タグ情報および前記中継器情報を前記少なくとも１つのハイレベルの装置に供給するよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
16. 前記ハイレベルの装置の各々は、問合せなしに、前記タグ情報、前記中継器情報および前記ハイレベルの情報を前記トップレベルの装置に供給するよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
17. 前記複数の無線タグの各々はＲＦＩＤを含む、請求項１に記載の追跡システム。
18. 前記システムは、無線タグが中継器にだけ報告し、中継器がハイレベルの装置にだけ報告し、ハイレベルの装置が前記トップレベルの装置にだけ報告する階層構造を形成する、請求項１に記載の追跡システム。
19. 前記供給されたハイレベルの情報、前記中継器情報および前記タグ情報のうちの少なくとも１つはタイムスタンプを含む、請求項１に記載の追跡システム。
20. 前記複数のアイテムのうちの少なくとも１つを含む筐体をさらに含み、前記無線タグ、中継器およびハイレベルの装置のうちの少なくとも１つは、前記筐体が開かれたかどうか検出するよう構成される、請求項１に記載の追跡システム。
21. 前記無線タグ、中継器およびハイレベルの装置のうちの少なくとも１つは、供給された認証および／または確認情報を受取り、前記供給された認証および／または確認情報を前記階層に結合された前記データベースに伝達するよう構成される、請求項１２に記載の追跡システム。
22. 前記無線タグ、中継器およびハイレベルの装置のうちの少なくとも１つに結合された前
    記データベースは、前記導電性メッシュが破られたときは常に、または、前記複数のアイテムのうちの１つ以上を含む箱が開かれているときは常に、前記データベースに記憶するためのログエントリを生成するよう構成され、前記生成されたログエントリは、少なくとも前記供給された認証および／または確認情報を含む、請求項２１に記載の追跡システム。
23. 前記無線タグ、中継器およびハイレベルの装置のうちの少なくとも１つは、供給された認証および／または許可情報が前記データベースによって認識されない個人によって前記導電性メッシュが破られるかまたは前記箱が開かれたときにアラームを生成するよう構成される、請求項２２に記載の追跡システム。
24. 階層内で論理的に編成される複数のアイテムについての追跡情報を更新する、コンピュータによって実装される方法であって、
    トップレベルの装置から、複数のハイレベルの装置のうちの少なくとも１つにトップレベルの問合せを発行するステップを含み、前記複数のハイレベルの装置は前記トップレベルの装置よりも階層的に低く、前記方法はさらに、
    前記トップレベルの問合せに応答して、前記問合されたハイレベルの装置の各々から複数の中継器のうちの少なくとも１つにハイレベルの問合せを発行するステップを含み、前記複数の中継器は、前記複数のハイレベルの装置よりも階層的に低く、前記方法はさらに、
    前記発行されたハイレベルの問合せに応答して、前記複数の中継器のうちの少なくとも１つの各々から複数の無線タグのうちの少なくとも１つに中継器問合せを発行するステップを含み、前記複数の無線タグの各々は、固有のタグ識別子を含むタグ情報を記憶し、前記複数のアイテムのうちの１つに取付けられ、前記複数の無線タグは前記複数の中継器よりも階層的に低く、前記方法はさらに、前記発行された中継器問合せに応答して、前記追跡情報を更新するために、前記階層を通じて各々の問合された無線タグの前記固有のタグ識別子を伝搬し返すステップを含む、コンピュータによって実装される方法。
25. 前記伝搬するステップは、前記タグ情報を、前記問合された無線タグから前記問合せ中継器へ、前記問合せ中継器から前記問合せするハイレベルの装置へ、そして、前記問合せするハイレベルの装置から前記トップレベルの装置へ送信するステップを含む、請求項２４に記載の、コンピュータによって実装される方法。
26. 無線タグが中継器問合せに応答するのに失敗すると、前記方法はさらに、応答しそこなった前記無線タグが取付けられている前記アイテムがなくなっているか、破損しているか、または、許可なしに取外されるか盗まれるかもしくは下手に取扱われたことに留意するよう、アラームを生成し、前記追跡情報を更新するステップを含む、請求項２４に記載の、コンピュータによって実装される方法。
27. 前記更新された追跡情報を、前記トップレベルの装置に結合されたデータベースに記憶するステップをさらに含む、請求項２４に記載の、コンピュータによって実装される方法。
28. 前記少なくとも１つの中継器は固有の中継器識別子を有し、前記伝搬するステップは、前記問合せ中継器が、その固有の中継器識別子を、各々の問合された無線タグの前記固有のタグ識別子とともに、前記階層を通じて前記トップレベルの装置に伝搬し返し、前記伝搬された固有の中継器識別子で前記追跡情報を更新するステップを含む、請求項２４に記載の、コンピュータによって実装される方法。
29. 前記少なくとも１つのハイレベルの装置は固有のハイレベルの装置識別子を有し、前記
    伝搬するステップは、前記問合せするハイレベルの装置が、その固有のハイレベルの装置識別子を、各々の問合された無線タグの前記固有のタグ識別子とともに、前記トップレベルの装置に伝搬し、前記伝搬された固有のハイレベルの装置識別子で前記追跡情報を更新するステップを含む、請求項２４に記載の、コンピュータによって実装される方法。
30. 前記伝搬するステップは、少なくとも１つのタイムスタンプを、各々の問合された無線タグの前記固有のタグ識別子とともに、前記階層を通じて前記トップレベルの装置にまで伝搬し返し、前記伝搬されたタイムスタンプで前記追跡情報を更新するステップを含む、請求項２４に記載の、コンピュータによって実装される方法。
31. 前記少なくとも１つのハイレベルの装置は、その現在の地理的位置を固定するためのＧＰＳおよび／または位置検知システム（ＬＰＳ）受信機を有し、前記伝搬するステップは、前記問合せするハイレベルの装置が、その現在の地理的位置の印を、各々の問合された無線タグの前記固有のタグ識別子とともに、前記トップレベルの装置に伝搬するステップを含む、請求項２４に記載の、コンピュータによって実装される方法。
32. 前記階層は組織的構造を含む、請求項２４に記載の、コンピュータによって実装される方法。
33. 前記階層は地理的に線引きされた区域を含む、請求項２４に記載の、コンピュータによって実装される方法。
34. 複数のアイテムを追跡するための追跡システムであって、前記システムは、階層の各レベルが、次に階層的に低い既存のレベルおよび次に階層的に高い既存のレベルのうちの少なくとも１つとしか通信しない前記階層において論理的に編成された複数のレベルを含み、最低の階層レベルは、前記複数のアイテムの各々に結合される別個の無線タグを含み、前記無線タグは、問合された際に固有の識別子を提供するよう構成され、残りの階層レベルは各々、前記次に階層的に低い既存のレベルの前記無線タグまたは計算装置に問合せ、前記固有の識別子を含む情報と、前記問合された次に階層的に低いレベルによって供給される他のいずれかの情報とを記憶し、前記記憶された情報を、前記次に階層的に高い既存のレベルの前記少なくとも１つの計算装置に供給するよう構成される少なくとも１つの固有に識別された計算装置を含む、追跡システム。
35. 前記計算装置のうちの少なくとも１つに結合されるデータベースをさらに含む、請求項３４に記載の追跡システム。
36. 前記少なくとも１つの計算装置はＰＣを含む、請求項３４に記載の追跡システム。
37. 前記計算装置は、前記次に階層的に低い既存のレベルおよび前記次に階層的に高いレベルと無線で通信するよう構成される、請求項３４に記載の追跡システム。
38. 各々の無線タグは、前記無線タグを前記アイテムから取外すことによって前記無線タグが不能化されるような態様で、前記複数のアイテムのうちの１つに取付けられるよう構成される、請求項３４に記載の追跡システム。
39. 各々の無線タグは、一度しか使えないよう構成され、使い捨て可能である、請求項３４に記載の追跡システム。
40. 前記計算装置のうちの少なくとも１つは、バッテリから電力を得て、前記バッテリが消耗すると、前記次に階層的に高い既存のレベルの計算装置からの問合せに受動的に応答す
    るよう構成される、請求項３４に記載の追跡システム。
41. 前記計算装置のうちの少なくとも１つはＧＰＳ装置を含み、ＧＰＳから得られた地理的情報を計算情報に含むよう構成される、請求項３４に記載の追跡システム。
42. 前記少なくとも１つの計算装置は、問合せなしに、前記階層的に高い既存のレベルの装置の前記少なくとも１つの計算装置に情報を供給するよう構成される、請求項３４に記載の追跡装置。
43. 前記少なくとも１つの計算装置に供給される情報はタイムスタンプを含む、請求項３４に記載の追跡システム。
44. アイテムまたは箱を追跡するための装置であって、
    前記アイテムまたは前記箱を少なくとも部分的に覆うよう構成された導電性メッシュと、
    前記導電性メッシュに結合された無線タグとを含み、前記無線タグは、第１の予め定められたＲＦ信号を発行することによって、前記導電性メッシュの破れまたは前記箱の開封を報告するよう構成される、装置。
45. 前記無線タグはＲＦＩＤ装置を含む、請求項４４に記載の追跡装置。
46. 前記無線タグは第２の予め定められたＲＦ信号を発行するよう構成され、前記第２の予め定められた信号は、前記導電性メッシュおよび無線タグが損なわれていないことを示す、請求項４４に記載の追跡装置。
47. 前記導電性メッシュおよび前記無線タグは、前記導電性メッシュから前記無線タグを取外すことによって前記無線タグが不能化されるように構成される、請求項４４に記載の追跡システム。
48. 前記無線タグは受動的であり、ポーリングされた場合にだけ前記第１または第２の予め定められたＲＦ信号を発行するよう構成される、請求項４６に記載の追跡装置。
49. 前記無線タグは、その電力をバッテリから得るよう構成される、請求項４４に記載の追跡装置。
50. 前記アイテムは箱であり、前記導電性メッシュは、前記箱を少なくとも部分的に封じ込めるよう構成される、請求項４４に記載の追跡装置。
51. 前記アイテムは文書である、請求項４４に記載の追跡装置。
52. 前記文書は通貨である、請求項５１に記載の追跡装置。
53. 前記導電性メッシュは前記文書内に埋込まれる、請求項５１に記載の追跡装置。
54. 前記無線タグは、ＧＰＳから得られた地理的情報を前記計算情報に含むよう構成されるＧＰＳ装置を含む、請求項４４に記載の追跡装置。
55. 前記第１および第２の予め定められたＲＦ信号はタイムスタンプを含む、請求項４６に記載の追跡装置。
56. 前記無線タグは、前記アイテム内の電源から電力が供給されるよう構成される、請求項４４に記載の追跡装置。
57. 前記導電性メッシュは単一の導電性ストランドであり、前記無線タグは、前記単一のストランドの電気的特性について報告するよう構成される、請求項４４に記載の追跡装置。

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