JP2008501888A - 流体発振器 - Google Patents

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JP2008501888A JP2007526544A JP2007526544A JP2008501888A JP 2008501888 A JP2008501888 A JP 2008501888A JP 2007526544 A JP2007526544 A JP 2007526544A JP 2007526544 A JP2007526544 A JP 2007526544A JP 2008501888 A JP2008501888 A JP 2008501888A
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    • F02G1/043Hot gas positive-displacement engine plants of closed-cycle type the engine being operated by expansion and contraction of a mass of working gas which is heated and cooled in one of a plurality of constantly communicating expansible chambers, e.g. Stirling cycle type engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F04F1/02Pumps using positively or negatively pressurised fluid medium acting directly on the liquid to be pumped using both positively and negatively pressurised fluid medium, e.g. alternating
    • F04F1/04Pumps using positively or negatively pressurised fluid medium acting directly on the liquid to be pumped using both positively and negatively pressurised fluid medium, e.g. alternating generated by vaporising and condensing

Abstract

本発明は、圧縮された気体駆動ポンプおよび液体ピストンならびに熱音響熱機関および熱ポンプを含む流体発振器に関し、本発明は、発振の慣性に対する依存をなくすことによって、大振幅発振を生じさせるものである。回路(200)によって表される主たる実施形態によれば、圧力または温度変動(27’)は容器(11’)内の圧力変動を駆動し、それによって容器(11’)と負荷(12’)との間にさらなる作動流体の流れが生じ、有用なワークが消費される。該流れは、とりわけ散逸負荷(12’)および容器(11’)の容量によって決定される第1位相角によって、容器(11')内の圧力変動と位相がずれて変動する。発振は、とりわけ散逸工程(260,262)および容量工程(261,263)を含む副回路(13’)によって決定される第2位相角のために維持され、各散逸工程は、粘性抵抗、熱抵抗または機械摩擦の任意の一つまたは組合せを含み、かつ各容量工程は、流れによる静水圧変化、流体圧縮性、熱容量または弾性の任意の一つまたは組合せを含み、かつ作動流体内の圧力変化の大きさは、利得を生じさせる少なくとも一つの機構のために経時的に増加するあるいは一定のままである。

Description

本発明は、流体発振器に関する。より具体的には、本発明は、その中に収容される流体の加圧と変位との間に位相シフトを生じさせる手段が設けられる流体発振器に関するが、これに限定されるものではない。さらにより具体的には、本発明は、かかる流体発振器を含むポンプに関するが、これに限定されるものではない。
本明細書で流体発振器と呼ぶ装置の部類は、典型的には、エネルギーの流れが流体の発振に結合されるシステムのことをいう。
流体発振器は、熱源、加圧流体源、または他の種類のエネルギー源から有用なワークを生成する手段を提供する。逆に、流体発振器はまた、気体を圧縮すること、液体をポンプ輸送すること、熱をポンプ輸送しかつ冷却すること等の有用な機能を行うために、ワークを変形させることもある。流体発振器は、他の類似の装置と、機械ピストン、タービン、はずみ車、ばね、リンク仕掛、および外部作動弁に依存しないことで区別される。流体発振器の中には、液体ピストン熱機関、空気および水パルスジェット、熱音響機関、およびフロート弁作動ポンプがある。
これらの装置では、作動流体は、負荷における(例えば、熱機関に)振動変位を生じさせ、あるいは(例えば、熱ポンプからの)振動変位に起因して循環圧力が変化する。負荷の特性は、所定の位置および時間に、作動流体の所定の一部の変位とその圧力との間の「負荷位相角」を決定する。
エネルギー源すなわちシンクによって供給されまたは散逸される変位と圧力との間に「フィードバック位相角」を構成する手段も提供されなければならない。負荷およびフィードバック位相角は、非過渡条件下でほぼ等しくなければならない。負荷位相角およびフィードバック位相角の最適値は、典型的に、ほぼ90度である。
熱流体発振器(例えば、熱機関または熱ポンプ類の流体発振器)では、第2の熱フィードバック位相角もまた存在する。該熱位相角は、所定の位置および時間に、熱が交換される温度と、作動流体と熱交換器との間のエントロピーの流量との間の時間遅延のために生じる。しかしながら、熱位相角の最適値は、作動流体の性質に依存するが、典型的にはゼロ度に近い。
多くの種類の流体発振器、例えば、パルスジェット(例えば、GB2180299号明細書を参照)、水パルスジェット(例えば、米国特許第3898800号明細書および米国特許第4057961号明細書参照)、および多くの熱音響機関および熱音響冷却器(例えば、米国特許第4489553号および米国特許第5901556号明細書参照)がある。上記の種類の流体発振器のすべては、変位と加圧との間の位相角が、誘導工程「L」、散逸工程すなわち抵抗「R」、および容量工程「C」の程度によって決定される「LRC(インダクタンス−抵抗−容量)フィードバック」発振器として分類されることがある。典型的に、誘導工程は、作動流体の慣性のために生じ、散逸工程は、エネルギーの散逸を生じさせる熱抵抗であり、あるいはシステムおよび容量工程内に収容される利用可能なワークは、作動流体の圧縮性のために生じる。いくつかの例では、散逸工程は、摩擦または粘性抵抗であり、かつ容量工程は、通常必ずしも作動流体ではなく、流体の流れによる静水圧の増加に関連する(例えば、GB2017227号明細書参照)。LRC熱位相角は、常に0度と90度との間であり、かつ高い数値は、非常に大きな散逸損失およびその結果生じる低エネルギー効率を含む。したがって、典型的な実際のLRC熱位相角は、30度と60度との間である。
流体発振器の他の部類は、「LC(インダクタンス−容量)フィードバック」発振器として分類されることがあり、そのようなLCフィードバック発振器の典型的な例は、液体ピストンスターリング機関(例えば、GB1581748号明細書、GB1507678号明細書参照)および熱音響スターリング機関(例えば、米国特許第4114380号明細書参照)である。これらの熱流体発振器では、典型的にはわずかに散逸に寄与して、フィードバック位相角は、90度に近くてもよく、かつ熱位相角は、ゼロに近くてもよい。
LRCフィードバック発振器より優れたLCフィードバック発振器の利点は、散逸損失と熱およびフィードバック位相角との間のトレードオフが必要とされないことである。したがって、ほぼ90度の負荷およびフィードバック位相角ならびにゼロ度の熱位相角が、実際のシステムにおいて実現可能である。
LCフィードバック発振器の欠点は、一運転周波数しか、所定の装置および負荷をもって実際に達成することができないということである。定常状態発振を達成するために負荷の領域に著しいリアクタンスを付加し、該運転周波数が非常に高くなるのを防ぎかつ圧力振幅が非常に低くなるのを防ぐ必要もある。このことは、LCフィードバック発振器を大きくし、かつ限界負荷および圧力振幅のみにわたって動作可能にするというさらなる欠点を有する。
これらはまた、急速切換に依存するような線形発振器として考えることができないフロート作動ポンプ(例えば、米国特許第3905724号明細書、FR2758162参照)でもある。これらの装置では、フロートは、それぞれの吸引および排出逆止め弁を経て吸引および排出ラインに連結されるチャンバ内に位置する。高および低圧力源に連結されるさらなる弁(例えば、滑り弁またはピトー弁)によって、フロートは、さらなる弁が、チャンバを低圧力源と連通して設置するように構成される場合、吸込弁を通しての液体の吸込みのために上昇する。フロートは、それによってさらなる弁が、低圧源から外にかつ高圧力源の内に同時に切り換わると、チャンバの頂部に近づくまで妨害されず上昇する。これによって、フロートは、該フロートがチャンバの底部に達するにつれて、該フロートが低圧力源の内への切換えかつ高圧力源から外への切換えを生じるまで液体が排出されるにように妨害されずに下降し、このようにしてサイクルが繰り返される。
これらの装置に関連する欠点には、チャンバの両端部に切換手段を位置決めする必要性がある。また、さらなる弁が臨界的に調節される作動圧を有することが必要とされることなく、大きな変位が達成されるべきであれば、切換前に大きな距離を移動しなければならず、あるいはチャンバは、好ましくないほど大きくなる。
本発明によれば、作動流体を収容するように構成される容器を含む流体発振器が提供され、該発振器は、該作動流体の慣性とは無関係に定常発振を可能にするように構成される。
本発明の一態様によれば、作動流体の慣性とは無関係に定常発振を可能にするように構成される流体発振器が提供され、
a.作動流体を収容するように構成される第1容器および第2容器と、
b.第1および第2容器を、該2つの容器に共通圧力をかけるために結合する手段と、
c.第1および第2容器に収容される該作動流体の容積の変化が、第1容器と該負荷との間にワークの移動を生じさせるように、第1容器内の該作動流体を負荷に結合する手段と、
d.第1容器内に収容される作動流体の容積を、第2容器に伝達する手段と、
e.第2容器内に実質的に位置決めされ、作動流体内に圧力変化を生じさせる手段と、
f.第1容器内に収容される作動流体の容積とその中での圧力変化との間に位相シフトを生じさせる少なくとも一つの時間遅延機構であって、該少なくとも一つの時間遅延機構は、作動流体の慣性とは無関係であるように構成される、時間遅延機構とをさらに含む。
本発明の他の態様によれば、流体発振器は、2つ以上の時間遅延機構を含み、該2つ以上の時間遅延機構は各々、粘性抵抗、熱抵抗または機械摩擦の任意の一つまたは組合せを含む散逸工程、および流れによる静水圧変化、流体圧縮性、熱容量または弾性の任意の一つまたは組合せを含む容量工程を含み、かつ作動流体内の圧力変化の大きさは、利得を生じさせる少なくとも一つの機構のために経時的に増加するまたは一定のままである。
本発明の他の態様によれば、
a.作動流体を収容するように構成される容器と、
b.容器内に収容される作動流体の容積の変化が、液体の変位および容器と該負荷との間でのワークの移動を生じさせるように、作動流体を負荷に結合するように構成される液体結合手段と、
c.容器を、容器内に圧力変化を生じさせる高圧力溜めまたは低圧力溜めに連結する手段と、
d.容器内の作動流体の容積を、容器を高圧力溜めまたは低圧力溜めに連結する手段に伝達する手段と、
e.容器内に収容される作動流体の容積とその中での圧力変化との間に位相差を生じさせるように構成される2つ以上の時間遅延機構であって、該時間遅延機構は、各々散逸工程および容量工程を含み、時間遅延機構の一つは、圧力溜めと容器との間の粘性抵抗および作動流体の圧縮性を含み、かつ一つ以上の他の時間遅延機構は、粘性抵抗、流れによる静水圧変化、熱抵抗、流体圧縮性、熱容量、摩擦または弾性の任意の一つまたは組合せを含み、
f.圧力溜めに結合される、その間に圧力差を有する圧力源とを含む流体発振器が提供される。
流体発振器を含む本発明の態様では、流体発振器は、以下で説明するオプションの特徴をさらに含んでもよい。流体発振器は、液体より低い密度を有する浮動手段を含んでもよい。典型的には、浮動手段は、液体の密度の約半分の密度を有してもよい。浮動手段は、高圧力溜めの中で作動流体の容積が実質的に小さい場合には高圧力溜めが容器すなわち第1容器に連結されるように、また、低圧力溜め中での作動流体の容積が実質的に大きい場合には低圧力溜めが第1容器に連結されるように構成されてもよい。
浮動手段は、容器内に、該浮動手段がその中での液体レベルによって作動されるように位置してもよい。浮動手段は、容器と浮動手段との間の機械摩擦が、浮動手段の運動範囲の少なくとも一部にわたって容器内の液体に関して浮動手段の運動を遅延させる構成となるように、容器すなわち第1容器に連結されてもよい。
浮動手段は、第2容器内に位置してもよい。流体発振器は、第1容器と第2容器との間で液体の流れを可能にする手段をさらに含んでもよく、該流れは、各容器の底部におけるその中の液体による静水圧差によって駆動されてもよい。液体の流れを可能にする手段は、第1容器および第2容器内の液体レベル間に位相シフトを生じさせるよう意図された粘性抵抗またはその他をさらに含んでもよい。
浮動手段は、該浮動手段がヒステリシスを生じるように実質的に高いまたは低い場合のみ高圧力溜めと低圧力溜めとの間を切り換えるように、その軌道の中間範囲での機械摩擦によるインピーダンスを実質的に受けることなく自由に移動できてもよい。
該高温圧力溜めは、気体を収容してもよい。気体は、圧縮空気であってもよい。
容量工程と組み合わせて時間遅延を生じてもよい散逸工程の少なくとも一つは、負荷によるものであってもよい。時間遅延を生じさせる散逸工程は、熱抵抗を含んでもよい。
負荷は、該負荷が結合される第1および第2容器のいずれかと、負荷コンプライアンスを提供するように構成される他の容器との間に位置決めされてもよい。
流体発振器内の作動流体の容積を圧力変化を生じさせる手段に伝達する手段は、負荷コンプライアンス内の作動流体の圧力または容積を含んでもよい。
負荷コンプライアンスは、実質的に同じ種類またはその他の種類の流体熱ポンプ等の第2流体機械を含んでもよい。第2流体機械は、第1流体発振器に関して逆位相で動作するように構成される流体発振器を含んでもよい。
本発明のさらに他の態様によれば、流体発振器を含む振動性熱流体熱機関または熱ポンプが提供され、
a.作動流体を収容するように構成される第1容器および第2容器と、
b.2つの容器を、該容器に共通の圧力をかけるために結合する手段と、
c.第1および第2容器に収容される作動流体の容積の変化が、第1容器と負荷との間にワークの移動を生じさせるように、第1容器内の作動流体を負荷に結合する手段と、
d.第1容器内に収容される作動流体の容積を、第2容器に伝達する手段と、
e.第2容器内に実質的に位置決めされ、一部の加熱または冷却によって作動流体に圧力変化を生じさせるように意図された熱交換器手段と、
f.第1容器内に収容される作動流体の容積とその中での圧力変化との間に位相シフトを生じさせるように構成される2つ以上の時間遅延機構であって、該時間遅延機構は、各々散逸工程および容量工程を含み、時間遅延機構の少なくとも一つは、熱交換器の熱抵抗および作動流体の圧縮性を含み、かつ時間遅延機構の少なくとも一つは、粘性抵抗、流れによる静水圧変化、熱抵抗、流体圧縮性、熱容量、摩擦または弾性のいずれかを含み、
g.熱交換器との間に温度差を有し、熱交換器内での該温度差が経時的に増加するあるいは一定のままである作動流体内で圧力変化を生じさせるように熱交換器手段に結合される熱溜めとをさらに含む。
本発明のまたさらなる態様によれば、流体発振器を含む振動性熱流体熱機関または熱ポンプが提供され、
a.内部では一部は液体でかつ一部は蒸気である作動流体を収容するように構成される第1容器および第2容器と、
b.2つの容器を、該容器に共通の圧力をかけるために結合する手段と、
c.第1および第2容器内に収容される作動流体の容積の変化が、液体の変位および第1容器と負荷との間でのワークの移動を生じるように、作動流体を液体を含む負荷に結合する手段と、
d.第1容器と第2容器との間で、各容器の底部におけるその中の液体による静水圧差によって駆動される液体の流れを可能にする手段と、
e.第2容器内に実質的に位置決めされ、その中で液体レベルが高い場合、作動流体の一部を加熱しかつそれによって膨張させ、かつその中で液体レベルが低い場合、作動流体の一部を冷却しかつそれによって収縮させるように意図された熱交換器手段と、
f.第1容器と第2容器との間の液体の流れから生ずる粘性抵抗およびその中での静水圧の変化を含む時間遅延機構であって、2つの容器内の液体レベル間に位相差を生じさせる時間遅延機構と、
g.熱交換器手段のために生ずる熱抵抗および作動流体の圧縮性を含む第2時間遅延機構であって、第2容器の液体レベルと作動流体の圧力との間に位相シフトを生じさせる第2時間遅延機構と、
h.熱交換器との間に温度差を有し、熱交換器内の温度差が増加しているまたは一定のままである作動流体内で圧力変化を生じさせるように熱交換器手段に結合される熱溜めとをさらに含む。
熱流体熱機関または熱ポンプを含む本発明の態様では、熱流体熱機関または熱ポンプは、以下で説明するオプションの特徴をさらに含んでもよい。
高または低圧力溜めが設けられる本発明の態様では、該高圧力溜めは、その中の作動流体を加熱するように構成される熱交換器手段を含んでもよい。該低圧力溜めは、その中の作動流体を冷却するように構成される熱交換器手段を含んでもよい。
熱交換器手段を含む本発明の全ての態様では、該熱交換器手段は、作動流体が交互に蒸発および凝縮するように構成されてもよい。高温および低温熱交換手段は、別個の容器または同じ容器内の別個のチャンバに位置決めされてもよい。高温熱交換器は、低温交換器が位置決めされる第2チャンバに平行な第1チャンバ内に位置決めされてもよい。熱流体発振器は、蓄熱器手段または復熱器手段を含んでもよい。時間遅延を生じさせる散逸工程の一つは、熱抵抗であってもよい。
流体発振器、熱流体熱機関または熱流体熱ポンプを含む本発明の全ての態様は、以下で説明するオプションの特徴をさらに含んでもよい。
容器すなわち第1容器は、幅より高さが実質的に大きく、かつその中央の方へくびれていてもよい。フロートは、任意の既存の浮動手段に加えて、負荷に結合される作動流体を収容する容器内に設けられてもよい。フロートは、任意の既存の浮動手段に加えて、熱損失または他の損失が減じられるように、液体の頂部上にあるように構成されてもよい。第2液体は、任意の既存の液体に加えて、負荷に結合される作動流体を収容する容器内に与えられてもよい。第2液体は、該既存の液体と実質的に不混和であってもよい。第2液体は、熱損失または他の損失が減じられるようにあるいは理想的には最小にされるように、その中の既存の液体より低い密度を有し、その結果その頂部上に浮動してもよい。第1および第2チャンバの垂直軸は平行であってもよい。
作動流体は、2つ以上の成分を含んでもよい。該成分の一つ以上は、作動流体内での圧力変化を生じさせる際に活性であるように構成されてもよい。該成分の一つ以上は、流体発振器全体を通じて散在されてもよい。該成分の一つ以上は、受動的であってもよく、かつそれから作動流体が、該作動流体の活性成分がそれに入るのを妨げるように負荷に結合される容器の大部分を占めてもよい。
さらなるチャンバは、圧力変化を生じさせる手段とそれからの作動流体が負荷に結合される第1および第2容器の一方との間に位置してもよい。さらなるチャンバは、少なくとも実質的に完全に、拡散、重力または他の手段によって、作動流体の活性成分から受動成分を分離するように構成されてもよい。
可撓性袋、仕切板、膜または他の流体分離手段は、圧力変化を生じさせる手段と負荷に連結される容器すなわち第1容器との間に位置決めされてもよい。
さらなる水圧または空気圧ワーク移動流体は、作動流体と負荷との間に、該作動流体が該ワーク移動流体と実質的に不混和であり、かつ作動流体とワーク移動流体との間の安定な界面を保持する手段が配置されるように位置してもよい。
可撓性袋、仕切板、膜または他の流れ分離手段は、それからの作動流体が負荷に結合される容器と該負荷との間に、負荷の近傍の流体が、それからの作動流体が負荷に結合される容器の近傍の流体と混合することができないように位置決めされてもよい。
負荷は、実質的に同じ種類またはその他の種類の流体熱ポンプ等の一つ以上のさらなる流体機械を含んでもよい。
一つ以上のさらなる流体機械は、各々第1流体発振器と実質的に同じ種類またはその他の種類の、かつ好ましくはその間に位相差を有するように構成されている流体発振器を含んでもよい。
一つ以上の他の流体機械は、各々負荷を含んでもよい。少なくとも一つの負荷は、とりわけ第1流体発振器をさらに含んでもよい。
本発明の全ての態様は、ポンプ輸送されるべき流体に速度を与えるように構成されるポンプを含んでもよい。
ポンプを含む本発明の態様では、ポンプは、流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプを含んでもよい。流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプは、その間に温度差を有する第1熱溜めおよび第2熱溜めをさらに含んでもよい。第1熱溜めは、太陽集熱器を含んでもよい。第1熱溜めは、加熱装置からの出力を含んでもよい。第1加熱装置は、加熱システムの周りで加熱流体を循環させるように構成されるボイラーを含んでもよい。
熱サイフォンまたは熱パイプは、第1熱溜めを、流体発振器、熱機関または熱ポンプに連結してもよい。第2熱溜めは、ポンプに与えられる流体を収容してもよい。第2熱溜めは、地下ヒートシンクを含んでもよい。第2熱溜めは、加熱装置への流体入口または戻しを含んでもよい。
本発明を、あくまで一例として添付の図面を参照して説明する。
図1を参照すると、流体発振器は、作動流体を収容する第1容器11および第2容器13、連結導管14、容器11内の作動流体マスを容器13に伝達する手段、典型的にはパイプすなわち導管15、負荷12、容器11、13内の圧力を上昇させることを目的とする加圧手段27、例えば、高温熱交換器または加圧気体源、ならびにその中の圧力を下げる減圧手段28、例えば低温熱交換器または圧力解除機構を含む。
導管14は、第1容器11および第2容器13の頂部を、2つの容器11、13内の作動流体を結合することによって該容器に共通の圧力をかけるために連結する。
2つの容器11、13内の作動流体マスの変化によって、第1容器11と負荷12との間でワークの移動を生じさせるように、負荷12は第1容器11内の作動流体に連結されている。
容器11内の作動流体マスが大きい場合、加圧手段27は、容器13への熱またはさらなる作動流体の流動によって、容器11、13内の圧力を上昇させるように構成される。圧力の上昇によって、さらなる作動流体が、負荷12を通して第1容器11から押し出されるようになる。容器11内の作動流体マスの減少は、手段15によって容器13に伝達される。第1容器11内の作動流体マスが減少するにつれて、容器13は、もはや加圧手段27に供されない。第1容器11内の作動流体マスが著しく減じられると、容器11、13を減圧する手段28が容器13に作用し、そこからの熱または作動流体の流動によって、容器11、13内の圧力が下降する。圧力の下降を保証することによって、さらなる作動流体が、負荷12を通して容器11内に吸引されるようになり、かつ該工程が再度始まる。
2つの容器内の作動流体マスが、負荷を通しての作動流体の流れおよび負荷両端の圧力差によって変動するにつれて、負荷からワークが得られる。
作動流体に関連する時間遅延機構16は、第1容器11内に収容される作動流体マスとその中での圧力変化との間に位相シフトを生じさせるように構成されている。時間遅延機構は、各々粘性抵抗、熱抵抗または機械摩擦等の散逸工程、および流れによる静水圧変化、流体圧縮性、熱容量、または弾性等の容量工程を含む。
通常動作下で、作動流体内の圧力変化の大きさが好ましくは経時的に増加するあるいは一定のままであるような利得を生じさせる、作動流体に関連する少なくとも一つの機構17もある。
さて本発明による流体発振器の遊びでの散逸および容量工程のいくつかの性質を、詳しく述べる。
イナータンス(インダクタンス)
一定の半径の管を流れる非粘性流体を考えてみる。流れに平行な距離lにわたる圧力差ΔP(電位差に対応)による質量流量
Figure 2008501888
(電流に対応)の変化率は、以下のようになる:
Figure 2008501888
その結果、圧力が電圧に類似したままであり、かつ電流が質量流量に類似したままであれば、流体インダクタンス
Figure 2008501888
は、電気回路のインダクタンスと同じように挙動する。
非圧縮性流体については、質量流量は容積速度に比例するので、該類似は、液体の場合には圧力と容積速度との間で同様に当てはまるが、イナータンスは、密度を明らかにする必要があり、よって以下のようになる:
Figure 2008501888
静水圧容量:
断面Aの垂直に整列されたチャンバへの流体の流れについて、基部での圧力Pの変化率は、該流れに比例する。すなわち、以下のようになる:
Figure 2008501888
その結果、電流が質量流量に類似したままであれば、静水圧容量は以下のようになる:
Figure 2008501888
あるいは該類似が電流と容積速度Uとの間であれば、以下のようになる:
Figure 2008501888
コンプライアンス:
下から/背後からの圧縮流体(圧縮性であってもなくてもよい)によって、閉鎖容積に流れ込む圧縮流体が該容積に押し込まれることを考えてみる。
該閉鎖容積における圧力変化率は、背後から押し込まれる流体の質量流量に関連する。容積が断熱的であり、かつ圧縮が等エントロピーであれば、PVγ=constであり、ここでVは閉鎖容積の容積であり、γは、一定圧力および一定容積での比熱の比である。
微分すると:
Figure 2008501888
となる。
その結果、書き直しかつVγで割ると、以下のようになる:
Figure 2008501888
しかしながらPおよびVは、定数である。わずかな変化を考えてみよう:
Figure 2008501888
その結果、一次近似すると、以下のようになる:
Figure 2008501888
ここで、等エントロピー流体容積は、圧力が電圧に類似したままであり、かつ電流が質量流量に類似したままであれば、
Figure 2008501888
となり、あるいは「等エントロピーコンプライアンス」は、圧力が電圧に類似したままであり、かつ電流が容量速度に類似したままであれば、
Figure 2008501888
となる。同様の類似は、恒温空間、ポリトロープ空間、および全ての種類の境界条件について適用することができる。
さて図2を参照すると、図1の流体発振器に類似の電気回路200を示す。負荷12は、抵抗器12’としてモデル化され、第1容器11は、コンデンサ11’としてモデル化される。第2容器13は、13’で示す回路によってモデル化され、ここで時間遅延機構16は、抵抗器260,262としてモデル化される散逸工程およびコンデンサ261,263としてモデル化される容量工程を含む。電圧(電流)源は、図1の流体発振器の圧力に類似であり、かつ容量261の両端の電圧(すなわち、容器13の両端の静水圧)に利得を乗じた値に等しい。加圧手段27および減圧手段28は、可変電圧源27'としてモデル化され、その電圧の値は、容量261の両端の圧力に関連付けられる。
さて図3を参照すると、流体発振器は、図1を参照して説明した流体発振器すなわち「熱流体」発振器の熱機関実施形態である。共通の部品には、同じ参照番号を与える。作動流体は、第1容器11および第2容器13内では、一部は蒸気でありかつ一部は液体である。蒸気は、導管14を経て容器11、13間を自由に流れる。液体は、レストリクションすなわちスロットル364を通して容器間を通過し、液体の流量は、第1容器11および第2容器13のそれぞれの基部での液体365の静水圧の差によって決定される。
第2容器13には、液体レベルが高い場合には容器13への熱の流れを生じ、かつ液体レベルが低い場合には該容器13からの熱の流れを生じさせる熱交換器366が設けられ、熱の流れによって、交互の蒸発および凝縮が可能になる。容器13内での流体の蒸発および凝縮によって、容器11、13内に圧力変化が生じる。容器11、13内の圧力変化率が、他のファクタの中でも、導管14の体積、容器11、13内の任意のデッドスペースの体積、熱交換器366による熱抵抗、および飽和器367の体積によって決定される。
飽和器367の目的は、通常、一般に最小にされるべきである余分のコンプライアンスを付加することではなく、むしろその振幅がある運転条件下で非常に大きい万一の場合に備えて、充填すべき液体ピストン用の溜めを提供することである。「飽和器」という用語が用いられているのは、それによって静水圧が倍力シリンダ内で飽和する、すなわち一旦液体が溜めを充填し始めると、静水圧は溜めが大断面積であることによって実質的に不変であるからである。
作動流体の圧力の変化は、該圧力変化と変位との間の「負荷位相シフト」が該負荷内の散逸によって生ずるように、容器11から負荷12内の液体に変位を生じさせる。通常の動作条件下では、負荷位相シフトは、容器11内の液体の変位とその中の蒸気圧との間の「フィードバック位相シフト」によって一致される。フィードバック位相シフトは、とりわけ、レストリクション364における粘性抵抗、熱交換器366による熱抵抗、および静水圧容量365による静水圧の変化率、ならびに導管14および飽和器367内の作動流体のその中でのコンプライアンスによる圧縮性によるものである。
理想的には、負荷位相シフトは、フィードバック位相シフトに、両位相シフトが90度に近い等しい大きさを有するように関連している。さらに、熱交換器366を通す熱の流れと容器13内の飽和温度との間の全位相シフトは、理想的には、所定の圧力振幅についての平均加熱温度と熱遮断温度との間の最大差を与えるのに必要とされる値に近い。
第1容器11は、好ましくは、負荷12および飽和器367に接合されるその端部より中央領域で著しく狭い。飽和器367および導管14内に収容される全コンプライアンスは、好ましくは最小にされる。負荷は、好ましくは、発振周波数で飽和器367および導管14内に収容されるコンプライアンスと等しい大きさを有する反応性インピーダンスとのイナータンスを含むように構成される。
中央部における第2容器13の断面積は、作動流体の表面張力によって設定される範囲内で通常最小にされる。中央部における第1容量11の断面積と第2容器13の断面積との理想的な比は、熱位相角および負荷位相角との熱交換器適用範囲と、容器11の壁との好ましくない循環熱伝達および容器11内の粘性抵抗を通常含むさまざまな損失機構との間のトレードオフによって決定される。理想的な比は、典型的に、必ずしもそうとは限らないが、1:2と2:1との間である。第2容器13には、典型的に、環状絶縁体368または容器13内で熱交換を実施するのに利用可能な熱交換器の面積を最大にする他の手段が設けられる。
図4を参照すると、流体発振器は、図3を参照して説明したものと類似であり、かつ共通の部品には、同じ参照番号を与える。第2容器13は、並んだ2つの部品間に配置され、一方の部品が高温熱交換器41を収容し、かつ他方の部品が低温熱交換器42を収容する。理想的には、該配置は、その蒸発または凝縮を生じない液体および蒸気との振動性熱伝達を最小にし、それによって熱交換器の効率を最適化する。
さて図5を参照すると、多量の受動ガスおよび拡散カラム467は、該受動ガスが、飽和器367、導管14、および拡散カラム467の上方領域内に実質的に位置するように作動流体に付加され、一方蒸気は、第2容器13および拡散カラム467の下方領域の大部分を占める。受動ガスは、第1容器11およびその中に収容される作動流体との循環熱伝達を制限するよう意図される。
拡散カラム467は、さらなるコンプライアンスを飽和器367および導管14のコンプライアンスに付加して、設計計算において説明されねばならない実施形態の性能に影響を及ぼしていることが理解される。典型的なマイナスの効果には、周波数の降下、平均加熱および遮断温度と高エネルギーとの低い差、または熱交換器における利用可能なワーク散逸があり、かつさらなるコンプライアンスの典型的なプラスの効果には、流体発振器の安定性の改良および自動スタートする機能の改良がある。
図6を参照すると、流体発振器は、図1を参照して説明したものと類似であり、かつ共通の部品には、同じ参照番号を与える。図4の拡散カラムの代わりに、飽和器367、導管14、および分離チャンバ567の上部内に実質的に位置する受動ガスが、第2容器13および分離チャンバ567の下部の大部分を占める蒸気と混合するのを防ぐよう意図された分離チャンバ567が用いられる。可撓性袋、仕切板、ベローズまたは他の好適な流体分離器61は、分離チャンバ567内に位置決めされて、第1容器11との循環熱伝達およびその中に含まれる作動流体を制限する。
拡散カラムより優れた流体分離器の主な利点は、分離チャンバが、分離カラムより実質的に少ない体積を有し、その中のコンプライアンスおよびそれに関連するマイナスの効果を低減するように構成されてもよいということである。このことが可能であるのは、拡散がもはや気体と蒸気との混合を制限する工程ではなくなるにつれて、流体分離器の両端には拡散だけのために存在しうるよりはるかに急な濃度勾配があるからである。流体分離器の主な欠点は、該流体分離器が、機械応力または機械疲労のために破壊しやすいということである。
作動流体を、高圧溜め、典型的には蒸発器によって第2容器13に供給することができ、かつ低圧溜め、典型的には凝縮器によって除去することができる。しかしながら、高および低圧作動流体溜めが、蒸発器または凝縮器以外の手段、例えば空気圧縮機または真空ポンプによって提供されうることが理解されよう。
さて図7を参照すると、フロート72が容器13内で高い場合、高圧力溜め70が容器13と流体連通するように、かつフロート72が容器13内で低い場合、低圧力溜め71が容器13と流体連通するように、第2容器13には、弁73を作動するよう意図されたフロート72が供給される。容器13と圧力溜め70,71との間の作動流体の時間によって変動する流れが、容器11、13内に圧力変化を生じ、圧力変化率は、とりわけ導管14の体積、容器11および13内のデッドスペース、導管369および飽和器367による粘性抵抗によって決定される。
作動流体の圧力変化は、該圧力変化と変位との間の「負荷位相シフト」が該負荷内の散逸によって生ずるように、容器11から負荷12内の液体に変位を生じさせる。通常の動作条件下では、負荷位相シフトは、容器11内の液体の変位とその中の蒸気圧との間の「フィードバック位相シフト」によって一致される。フィードバック位相シフトは、とりわけ、レストリクション364および導管369における散逸、および静水圧変化365内の容量またはコンプライアンス、ならびに飽和器367内の作動流体の圧縮性によるものである。
理想的には、負荷位相シフトは、フィードバック位相シフトに、両位相シフトが通常90度に近い等しい大きさを有するように関連する。
高圧溜め70が蒸発器であり、かつ低圧溜め71が凝縮器である場合、圧力溜め70に液体を補給しかつ圧力溜め71から液体を除去する手段を提供するのが望ましい。このことは、容器11の基部と両圧力溜めとの間に供給導管を挿入することによって達成されうる。液体の流れが、容器11の基部と圧力溜めとの間に、その中の静水圧差によって誘起されうるように、逆止め弁74を好ましくは低クラッキング圧を有する供給導管に付加するのが望ましい。
類似の構成は、作動流体が位相シフトしない熱機関に係る実施形態の場合に考えることができ、その場合には、負荷からワークを送り込むことによって、作動流体は高温および低温熱交換手段へ補給される。
2つの別個の作動容器を比較するためには、図7に示す実施形態を構成する代わりに、図8に示すように第2容器13を省略するのが望ましいかもしれない。図8に示す本発明の実施形態は、容器11内の液体の容積とその中の作動流体の圧力との間の位相シフトが、異なる態様で生じることを除いて、図7に示す実施形態として実質的に機能する。図8の実施形態では、弁73は、フロートの高さと容器11内の液体レベルとの間の位相シフトを可能にする、弁シールと本体370との間の所定の作動力、例えば摩擦を生じさせる手段を有する。
作動流体の圧力の変化は、変位と該圧力変化との間の負荷位相シフトが該負荷内の散逸のために生ずるように、容器11から負荷12内の液体の変位を生じさせる。通常の動作条件下では、負荷位相シフトは、容器11内の液体の変位とその中の圧力との間の「フィードバック位相シフト」によって一致される。フィードバック位相シフトは、とりわけ、所定の作動力370、導管369による粘性抵抗または動圧損失、静水圧変化365における容量またはコンプライアンス、ならびにコンプライアンス367内の作動流体の圧縮性を生じさせる手段によるものである。
図7および図8に関連して説明する本発明の実施形態では、図9に示す実施形態に従って、弁手段73の作動において、フロート72を弁手段から分離することによってヒステリシスを発生させるのが一般に望ましい。
図10に関連して説明する本発明の他の実施形態では、他の熱機関に具体化される。図10に示す本発明の実施形態では、フィードバック位相角に寄与する一つの散逸工程は、負荷の両端の圧力差およびそれを通る流体の流れによる負荷内のワークの散逸を含む。ワークの負荷への損失は、粘性抵抗におけるワークの損失または利用可能なワークの熱抵抗器を通しての損失として振舞う。第1容器11は、第1容器11および第2容器13が共通の圧力で作動流体を収容するように、導管14によって第2容器13に連結される。
第1容器11は、第1容器11および第2容器13内に収容される作動流体マスの変化が、容器11、13と負荷12との間に流体の変位を生じさせるように、負荷12に連結される。コンプライアント容器101は、負荷12の第1容器11と反対側に連結される。第1容器11と負荷12との間の流体の変位は、容器11、13および導管14内に収容される作動流体マスとコンプライアント容器101内に収容される流体の圧力との間に位相シフトが存在するように、負荷とコンプライアント容器101との間にさらなる流体の変位を生じさせる。コンプライアント容器101内に収容される圧力を第2容器13に伝達する手段15が設けられる。
第2容器13には、各々が散逸工程および容量工程を含む時間遅延機構16が設けられる。時間遅延機構を構成する工程は、例えば、熱抵抗または粘性抵抗によるエネルギーまたは利用可能なワークの散逸、ならびに流体圧縮性による熱容量またはコンプライアンスを含んでもよい。理想的には、負荷12と第1容器11との間の作動流体の変位とその中の圧力との間の全位相シフトは、負荷の散逸、容器101のコンプライアンス、時間遅延機構16、ならびに容器11および導管14のコンプライアンスによって決定される。時間遅延機構16の代わりに、コンプライアント容器101と連通する圧縮器に連結される増幅器および電気RC回路を通過する圧力センサ等のRC時間遅延を生じさせる他の手段が用いられてもよいことが理解されよう。
利得を生じさせる手段は、容器11、13および導管14内の圧力発振の振幅が、通常動作条件下で経時的に実質的に一定のままであるように、容器101内の圧力発振の振幅より大きくなるように設けられることが理解されよう。
流体が一つの方向に流れることを意図して逆止め弁が設けられる、図10で説明した実施形態の具体的な構成を、図11に示す。さて図11を参照すると、コンプライアント副容器11aは、2つ以上のチャンバを含む第2容器13aに、導管14aを用いて連結される。圧力が第2容器13a内ではコンプライアント副容器11a内の圧力より大きい場合、作動流体が第2容器13aからコンプライアント副容器11aに流れるように、導管14aには逆止め弁113aが設けられる。
コンプライアント副容器11aには、該第2容器13aから入る作動流体の加熱、およびその結果生じるコンプライアント副容器11a内での圧力上昇を生じさせる熱交換器手段が設けられる。コンプライアント副容器11a内の圧力上昇は、第2コンプライアント副容器101aへの負荷12aを通しての作動流体の流れをさらに生じさせる。第2コンプライアント副容器101aへ流体が流れる結果、その中で圧力が増加する。第2コンプライアント副容器101aには、負荷12aから第2コンプライアント副容器101aに入る作動流体を冷却する熱交換器112aが設けられる。第2コンプライアント副容器101a内の圧力増加は、低温作動流体の流れによって、戻し導管15aを経て容器13aに伝達される。
容器13aは、副容器11b、負荷12b、容器13b、副容器11bと容器13bを結合する手段14b、逆止め弁113b、熱交換器手段111bおよび112b、第2コンプライアント副容器101b内の圧力を容器13bに伝達する手段、および戻し導管15bを含む、本明細書で既に説明した部品と同一組の部品を含む。容器13aおよび13bは、時間遅延手段を含み、該時間遅延器は、熱交換器111a,111b,112a,および112bの熱抵抗によって生じ、副容器11a,11bおよび該導管内での作動流体の圧縮性、負荷12aおよび12b内での散逸、ならびにコンプライアント副容器101a,101b内での作動流体の圧縮性によって生じる。
本明細書で開示した実施形態は、例えば、上記2つの容器が同じ軸の周りで同心である、あるいは該2つの容器が組み合わされる様々な幾何学的構成とされてもよいことが理解される。さらに、上記作動流体が2つ以上の成分からなってもよいことが理解される。本明細書で説明した熱機関の実施形態では、蓄熱器手段または復熱器手段が、熱効率を改良するために与えられてもよい。
本発明による流体発振器の全ての実施形態では、容器11、13および導管14は、作動流体と容器11、13および導管14との間の熱伝達が最小にされることを意図して、比熱容量と、熱導電率と、密度との低い物質を有する材料から構成される。
さて図12を参照すると、太陽かんがいポンプ1200は、熱機関1202、太陽集熱器1204、典型的にはソーラパネル、熱パイプすなわち熱サイフォン1206、およびポンプ輸送されるべき流体、典型的には水の溜め1212に配置される管1210を含む。
熱機関1202は、これまで説明したような熱機関の任意の一つ、あるいはそれに類似の原理によって動作する熱機関でもありうる。
太陽集熱器1204は、典型的に、熱パイプすなわち熱サイフォン1206の高温端部を含む。熱パイプすなわち熱サイフォン1206の高温端部での蒸発または対流加熱は、太陽集熱器が高温熱交換器1207を加熱するよう作用するように、熱機関1202の高温熱交換器1207の外部で凝縮または対流冷却を生じる。
管1210は、溜め1212に存在する流体が低温熱交換器1208の冷却液として作用するように、熱機関1202の低温熱交換器1208の外部に連結される。熱機関1202の高温熱交換器1207と低温熱交換器1208との間の温度差によって、熱機関の作動流体1214が発振する。一実施形態では、作動流体1214は、ポンプ輸送されるべき流体と不混和である。例えば水がポンプ輸送されるべきであるなら、炭化水素作動流体が用いられてもよい。作動流体とポンプ輸送されるべき流体1218との間の界面は、従来のポンプのピストン面として作用し、このことはそのようなポンプの部分を移動させることを不要にすることができる。
作動流体1214のアウトストロークは、逆止め出口弁1215を強制的に開くために流体を強制的にポンプ輸送して、ポンプ輸送された流体を出力する。出口弁1215は、アウトストロークが終了しかつ戻しストロークが始まるにつれて閉じる。
ポンプの戻しストロークで、逆止め入口弁1216が開き、かつ界面の後退によって残される体積には、溜め1212から管1210を通して抽出される流体が充填される。該流体は次に、その後例えばかんがいのために用いられる前に、低温熱交換器1208をさらに冷却するために用いられる。
ポンプ1200のさらなる実施形態では、可撓性袋、仕切板または他の流れ分離手段は、作動流体およびポンプ輸送されるべき流体を分離する。仕切板は、ポンプ輸送されるべき流体のポンプ輸送に影響を及ぼすためには、作動流体とポンプ輸送されるべき流体との間でワークを移動させるために用いられる。このようにポンプ輸送されるべき流体から作動流体を分離することによって、流体の混合が保証されなくなるにつれて、よりさまざまな作動流体を用いることができるようになる。
図13を参照すると、家庭用温水循環システム1300は、熱機関1302、湯沸器、典型的には気体または油燃焼湯沸器1304、およびラジエータ1310を含む。湯沸器1304は、熱機関に導管1306を経て連結される。ボイラー1304の一次熱交換器とラジエータ1310から戻る水の温度との間の温度差を、それぞれ熱機関1302の高温熱交換器1307を加熱しかつ低温熱交換器1308を冷却するために用いることができ、かつ該熱機関によって生成されるワークを、循環システムの周りで水をポンプ輸送するために用いることができる。それぞれビルに入る高温排ガスおよび水道水等の、他の利用可能な熱源およびヒートシンクが好ましいことが理解される。
湯沸器1304は、熱水を熱機関1302の高温熱交換器1307の外部に供給する。ラジエータ1310は、冷却された水を低温熱交換器1308の外部に供給する。熱機関1302の高温熱交換器1307と低温熱交換器1308との間の温度差によって、作動流体は、熱機関の高温側と低温側との間で発振し、かつ熱機関の負荷内にワークを生成させる。負荷はポンプ1318を含み、湯沸器1304から高温熱交換器1307の周りにかつシステム1300の周りに分布されたラジエータ1310上に水をポンプ輸送する。水がラジエータ1310のすべてを通過した後、該水は、冷却効果を低温熱交換器1308に提供するのに十分冷却されている。
家庭用加熱システムにおいて本発明による熱機関を用いる主な利点は、システムの周りで水をポンプ輸送するのに電気を必要としないということである。家庭用加熱システムの周りで水をポンプ輸送するのに用いられる電気量は、典型的には、正味家庭内消費の10%であり、したがって本発明は、電気消費を著しく減少させる。熱機関はまた、熱源の存在で自動スタートすることができ、このことは、コストのかかるかつ信頼性がない制御システムをなくす可能性を提供する。
既存の温度差を有する任意のシステムを、本発明による熱機関を用いることによってワークを生成させるために活用することができる。そのようなシステムには、冷却/空調システム、電力発生システム、および熱駆動ポンプ輸送が関連する他のシステムの周りで液体をポンプ輸送するために熱機関を用いることが含まれる。
本発明の一態様による流体発振器の一実施形態の概略図である。 図1の流体発振器に類似の電気回路の図であり、散逸工程が電気抵抗器によって表され、かつ容量工程が電気コンデンサによって表される。 本発明の一態様による熱流体発振器の一実施形態を組み込む熱機関を示す。 熱抵抗を生じさせる熱交換器が別々のチャンバに配置される、本発明の一態様による熱流体発振器の一実施形態を組み込む熱機関の図である。 作動流体に受動成分を含み、かつ拡散領域を含む、本発明の一態様による熱流体発振器の一実施形態を組み込む熱機関の図である。 膜、仕切板または他の閉鎖手段が、作動流体の活性成分をその受動成分から分離する、本発明の一態様による熱流体発振器の一実施形態を組み込む熱機関の図である。 加圧および減圧手段は、フロート作動弁を用いて中央チャンバと選択連通している更なる容器に分離される、本発明の一態様による流体発振器の一実施形態を組み込むポンプの図である。 図7のポンプの代替構成を示す。 図7および図8のフロートにヒステリシスを付加する手段を示す。 一つの散逸工程が流体の公称熱抵抗および熱交換器部品であり、かつ他の散逸工程が負荷である、本発明の一態様による熱流体発振器の一実施形態を組み込む熱機関の図である。 図10の熱機関の具体的な構成を示す。 本発明の一態様による熱機関を含む太陽かんがいポンプの図である。 本発明の一態様による熱機関を含む家庭用加熱システムで使用するのに好適な温水ポンプの図である。

Claims (60)

  1. 作動流体を収容するように配置される容器を含む流体発振器であって、前記発振器は、前記作動流体の慣性とは無関係に定常発振を可能にするように配置される、流体発振器。
  2. a.作動流体を収容するように配置される第1容器および第2容器と、
    b.前記第1および第2容器を、前記2つの容器に共通圧力をかけるために結合する手段と、
    c.前記第1容器内の前記作動流体を、負荷に、前記第1および第2容器に収容される前記作動流体の容積の変化が、前記第1容器と前記負荷との間にワークの移動を生じるように結合する手段と、
    d.前記第1容器内に収容される作動流体の容積を、前記第2容器に伝達する手段と、
    e.前記第2容器内に実質的に位置決めされ、前記作動流体に圧力変化を生じる手段と、
    f.前記第1容器内に収容される作動流体の容積とその中での圧力変化との間に位相シフトを生じる少なくとも一つの時間遅延機構であって、前記少なくとも一つの時間遅延機構は、前記作動流体の慣性とは無関係であるように配置される、時間遅延機構とをさらに含む、請求項1に記載の流体発振器。
  3. 前記少なくとも一つの時間遅延機構は、2つ以上の時間遅延機構を含み、前記2つ以上の時間遅延機構は各々、粘性抵抗、熱抵抗または機械摩擦の任意の一つまたは組合せを含む散逸工程、および流れによる静水圧変化、流体圧縮性、熱容量または弾性の任意の一つまたは組合せを含む容量工程を含み、かつ作動流体内の圧力変化の大きさは、利得を生じる少なくとも一つの機構のために経時的に増加するまたは一定のままである、請求項2に記載の流体発振器。
  4. a.作動流体を収容するように配置される容器と、
    b.前記作動流体を、負荷に、前記容器内に収容される作動流体の容積の変化が、液体の変位および前記容器と前記負荷との間でのワークの移動を生じるように結合するように配置される液体結合手段と、
    c.前記容器を、前記容器内に圧力変化を生じる高圧力溜めまたは低圧力溜めに連結する手段と、
    d.前記容器内の作動流体の容積を、前記容器を高圧力溜めまたは低圧力溜めに連結する前記手段に伝達する手段と、
    e.前記容器内に収容される作動流体の容積とその中での前記圧力変化との間に位相差を生じるように配置される2つ以上の時間遅延機構であって、前記時間遅延機構は、各々散逸工程および容量工程を含み、前記時間遅延機構の一つは、前記圧力溜めと前記容器との間の前記粘性抵抗および前記作動流体の前記圧縮性を含み、かつ一つ以上の他の時間遅延機構は、粘性抵抗、流れによる静水圧変化、熱抵抗、流体圧縮性、熱容量、摩擦または弾性の任意の一つまたは組合せを含む、時間遅延機構と、
    f.前記圧力溜めに結合される、その間に圧力差を有する圧力源とをさらに含む、請求項1に記載の流体発振器。
  5. 前記液体の密度未満の密度を有する浮動手段を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体発振器。
  6. 前記浮動手段は、前記液体の密度の約半分の密度を有する、請求項5に記載の流体発振器。
  7. 前記浮動手段は、前記容器すなわち前記第1容器に連結されている高圧力溜めを、その中で作動流体の容積が実質的に小さい場合に生じ、かつ低圧力溜めを、その中での前記作動流体の容積が実質的に大きい場合に生じるように配置される、請求項5または6に記載の流体発振器。
  8. 前記浮動手段は、前記容器すなわち前記第1容器内に、前記浮動手段がその中での前記液体レベルによって作動されるように位置決めされる、請求項5〜7のいずれか一項に記載の流体発振器。
  9. 前記浮動手段は、前記容器すなわち前記第1容器に、前記容器と前記浮動手段との間の機械摩擦が、前記浮動手段の運動範囲の少なくとも一部にわたって前記容器内の前記液体に関して前記浮動手段の運動を遅延させるように配置されるように連結される、請求項5〜8のいずれか一項に記載の流体発振器。
  10. 前記浮動手段は、第2容器内に位置決めされる、請求項5〜9のいずれか一項に記載の流体発振器。
  11. 前記第1容器と前記第2容器との間で液体の流れを可能にする手段をさらに含む、請求項2、3、または10のいずれか一項に記載の流体発振器。
  12. 前記液体の流れは、各前記容器の底部のその中の液体による静水圧差によって駆動される、請求項11に記載の流体発振器。
  13. 液体の流れを可能にする前記手段は、前記第1および第2容器内の前記液体レベル間に位相シフトを生じるように意図された粘性抵抗をさらに含む、請求項11または12に記載の流体発振器。
  14. 前記浮動手段は、前記浮動手段がヒステリシスを生じるために実質的に高いまたは低い場合のみ高圧力溜めと低圧力溜めとの間の切換を生じるように、その軌道の中間範囲での機械摩擦によるインピーダンスを実質的に受けることなく自由に移動できる、請求項5〜10のいずれか一項に記載の流体発振器。
  15. 前記高圧力溜めは、気体を収容する、請求項4〜14のいずれか一項に記載の流体発振器。
  16. 前記気体は、圧縮空気である、請求項15に記載の流体発振器。
  17. 前記散逸工程の少なくとも一つは、前記負荷によるものである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の流体発振器。
  18. 前記散逸工程のもう一つは、熱抵抗である、請求項17に記載の流体発振器。
  19. 前記負荷は、該負荷が結合される前記第1または第2容器のいずれかと、負荷コンプライアンスを提供するように配置される他の容器との間に位置決めされる、請求項1〜18のいずれか一項に記載の流体発振器。
  20. 前記流体発振器内の作動流体の容積を圧力変化を生じる前記手段に伝達する前記手段は、前記負荷コンプライアンス内の前記作動流体の圧力または容積を含んでもよい、請求項19に記載の流体発振器。
  21. 前記負荷コンプライアンスは、実質的に同じ種類またはその他の種類の流体熱ポンプ等の第2流体機械を含む、請求項19または20に記載の流体発振器。
  22. 前記第2流体機械は、前記第1流体発振器に関して逆位相で動作するように配置される流体発振器を含む、請求項21に記載の流体発振器。
  23. 請求項1〜22のいずれか一項に記載の流体発振器を含む振動性熱流体熱機関または熱ポンプであって、
    a.作動流体を収容するように配置される第1容器および第2容器と、
    b.前記2つの容器を、該容器に共通の圧力をかけるために結合する手段と、
    c.前記第1容器内の前記作動流体を、負荷に、前記第1および第2容器に収容される作動流体の容積の変化が、前記第1容器と前記負荷との間にワークの移動を生じるように結合する手段と、
    d.前記第1容器内に収容される作動流体の容積を、前記第2容器に伝達する手段と、
    e.前記第2容器内に実質的に位置決めされ、その一部の加熱または冷却によって前記作動流体内に圧力変化を生じるように意図された熱交換器手段と、
    f.前記第1容器内に収容される作動流体の容積とその中での前記圧力変化との間に位相シフトを生じるように配置される2つ以上の時間遅延機構であって、前記時間遅延機構は、各々散逸工程および容量工程を含み、前記時間遅延機構の少なくとも一つは、前記熱交換器の前記熱抵抗および前記作動流体の前記圧縮性を含み、かつ前記時間遅延機構の少なくとも一つは、粘性抵抗、流れによる静水圧変化、熱抵抗、流体圧縮性、熱容量、摩擦または弾性のいずれかを含む、時間遅延機構と、
    g.その間に温度差を有し、前記熱交換器内での前記温度差が、経時的に増加するあるいは一定のままである前記作動流体内での前記圧力変化の大きさを生じるように前記熱交換器手段に結合される熱溜めとをさらに含む、振動性熱流体熱機関または熱ポンプ。
  24. 請求項1〜23のいずれか一項に記載の流体発振器を含む振動性熱流体熱機関または熱ポンプであって、
    a.それらの中では一部は液体でかつ一部は蒸気である作動流体を収容するように配置される第1容器および第2容器と、
    b.前記2つの容器を、該容器に共通の圧力をかけるために結合する手段と、
    c.前記作動流体を、液体を含む負荷に、前記第1および第2容器内に収容される作動流体の容積の変化が、前記液体の変位および前記第1容器と前記負荷との間でのワークの移動を生じるように結合する手段と、
    d.前記第1容器と前記第2容器との間で、各前記容器の底部におけるその中の前記液体による静水圧差によって駆動される液体の流れを可能にする手段と、
    e.前記第2容器内に実質的に位置決めされ、その中で液体レベルが高い場合、前記作動流体の一部を加熱しかつそれによって膨張させ、かつその中で液体レベルが低い場合、前記作動流体の一部を冷却しかつそれによって収縮させるように意図された熱交換器手段と、
    f.前記第1容器と前記第2容器との間の前記液体の流れから生ずる前記粘性抵抗およびその中での静水圧の変化を含む時間遅延機構であって、前記時間遅延機構は、前記2つの容器内での前記液体レベル間に位相差を生じる、時間遅延機構と、
    g.前記熱交換器手段のために生ずる前記熱抵抗および前記作動流体の前記圧縮性を含む第2時間遅延機構であって、前記第2時間遅延機構は、前記第2容器内の前記液体レベルと前記作動液体の前記圧力との間に位相シフトを生じる、第2時間遅延機構と、
    h.その間に温度差を有し、前記熱交換器内の前記温度差が、増加しているあるいは一定のままである前記作動流体内での前記圧力変化の大きさを生じるように前記熱交換器手段に結合される熱溜めとをさらに含む、振動性熱流体熱機関または熱ポンプ。
  25. 高圧力溜めが設けられ、前記高圧力溜めは、その中の作動流体の加熱を生じるように配置される熱交換器手段を含む、請求項1〜24のいずれか一項に記載の流体発振器を含む振動性熱流体熱機関または熱ポンプ。
  26. 低圧力溜めが設けられ、前記低圧力溜めは、その中の作動流体の冷却を生じるように配置される熱交換器手段を含む、請求項1〜25のいずれか一項に記載の流体発振器を含む振動性熱流体熱機関または熱ポンプ。
  27. 前記熱交換器手段は、前記作動流体の交互の蒸発および凝縮を生じるように配置される、請求項23〜26のいずれか一項に記載の熱流体熱機関または熱ポンプ。
  28. 高温熱交換器手段および低温熱交換手段は、別個の容器または同じ容器内の別個のチャンバに位置決めされる、請求項23〜27のいずれか一項に記載の熱流体熱機関または熱ポンプ。
  29. 高温熱交換器は、低温熱交換器が位置決めされる第2チャンバに平行な第1チャンバ内に位置決めされる、請求項23〜28のいずれか一項に記載の熱流体熱機関または熱ポンプ。
  30. 蓄熱器手段または復熱器手段を含む、請求項23〜29のいずれか一項に記載の熱流体熱機関または熱ポンプ。
  31. 時間遅延を生じる前記散逸工程の一つは、熱抵抗である、請求項23〜30のいずれか一項に記載の熱流体熱機関または熱ポンプ。
  32. 前記容器すなわち第1の前記容器は、幅より高さが実質的に大きく、かつその中央の方へくびれている、請求項1〜31のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  33. 任意の既存の浮動手段に加えて、前記負荷に結合される作動流体を収容する前記容器内に設けられるフロートを含む、請求項1〜32のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  34. 前記フロートは、任意の既存の浮動手段に加えて、熱損失または他の損失が減じられるように、前記液体の頂部上にあるように配置される、請求項33に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  35. 第2液体は、任意の既存の液体に加えて、前記負荷に結合される作動流体を収容する前記容器内に与えられる、請求項1〜34のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  36. 前記第2液体は、該既存の液体と実質的に不混和である、請求項35に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  37. 前記第2液体は、熱損失または他の損失が減じられるようにあるいは理想的には最小にされるように、その中の既存の液体より低い密度を有し、その結果その頂部上に浮動する、請求項35または36に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  38. 前記第1および第2チャンバの垂直軸は平行である、請求項1〜37のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  39. 前記作動流体は、2つ以上の成分を含む、請求項1〜38のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  40. 前記成分の一つ以上は、前記作動流体内での圧力変化を生じる際に活性であるように配置される、請求項1〜39のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  41. 前記成分の一つ以上は、前記流体発振器全体を通じて散在される、請求項39または40に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  42. 前記成分の一つ以上は、受動的であり、かつそれから作動流体が、前記作動流体の活性成分がそれに入るのを妨げるように負荷に結合される前記容器の大部分を占める、請求項39〜41のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  43. さらなるチャンバは、圧力変化を生じる前記手段とそれから作動流体が負荷に結合される前記第1および第2容器の前記一方との間に位置する、請求項1〜42のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  44. 前記さらなるチャンバは、少なくとも実質的に完全に、拡散、重力または他の手段によって、前記作動流体の活性成分から受動成分を分離するように配置される、請求項43に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  45. 可撓性袋、仕切板、膜または他の流れ分離手段は、圧力変化を生じる前記手段と前記負荷に連結される前記容器すなわち第1容器との間に位置決めされる、請求項1〜44のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  46. さらなる水圧または空気圧ワーク移動流体は、前記作動流体と前記負荷との間に、前記作動流体が前記ワーク移動流体と実質的に不混和であり、かつ前記作動流体と前記ワーク移動流体との間の安定な界面を保持する手段が配置されるように位置する、請求項1〜45のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  47. 可撓性袋、仕切板、膜または他の流れ分離手段は、それから作動流体が負荷に結合される前記容器と前記負荷との間に、前記負荷の近傍の流体が、それから作動流体が前記負荷に結合される前記容器の近傍の流体と混合することができないように位置決めされる、請求項1〜46のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  48. 前記負荷は、実質的に同じ種類またはその他の種類の流体熱ポンプ等の一つ以上のさらなる流体機械を含む、請求項1〜47のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  49. 前記一つ以上のさらなる流体機械は、各々前記第1流体発振器と実質的に同じ種類またはその他の種類の、かつ好ましくはその間に位相差を有するように配置されている流体発振器を含む、請求項48に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  50. 前記一つ以上のさらなる流体機械は、各々負荷を含む、請求項48または49に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  51. 少なくとも一つの前記負荷が、とりわけ前記第1流体発振器をさらに含む、請求項50に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  52. 前記流体発振器、熱機関または熱ポンプは、ポンプ輸送されるべき流体に速度を与えるように配置される、請求項1〜51のいずれか一項に記載の流体発振器、熱流体熱機関または熱ポンプ。
  53. その間に温度差を有する第1熱溜めおよび第2熱溜めをさらに含む熱流体熱機関を含む、請求項52に記載のポンプ。
  54. 前記第1熱溜めは、太陽集熱器である、請求項53に記載のポンプ。
  55. 前記第1熱溜めは、加熱装置からの出力である、請求項54に記載のポンプ。
  56. 前記加熱装置は、加熱システムの周りで加熱流体を循環させるように配置されるボイラーである、請求項55に記載のポンプ。
  57. 熱サイフォンまたは熱パイプは、前記第1熱溜めを、前記流体発振器、前記熱機関または前記熱ポンプに連結する、請求項54〜56のいずれか一項に記載のポンプ。
  58. 前記第2熱溜めは、前記ポンプが与えられる前記流体を収容する、請求項52〜57のいずれか一項に記載のポンプ。
  59. 前記第2熱溜めは、地下ヒートシンクである、請求項52〜58のいずれか一項に記載のポンプ。
  60. 前記第2熱溜めは、加熱装置への流体入口または戻しを含む、請求項52〜58のいずれか一項に記載のポンプ。
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