JP2008501748A - ドーパミン神経伝達のモジュレーターとしての新規な置換されたピペリジン - Google Patents

ドーパミン神経伝達のモジュレーターとしての新規な置換されたピペリジン Download PDF

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Abstract

本発明は,CNSの疾病に対する治療効果を有する化合物,特に,式1の置換されたヒドロキシピペリジンに関する。
Figure 2008501748

(式中,R,R,Rは,前記の意味を表す)

Description

本発明はドーパミン神経伝達の新規なモジュレーター,より詳しくは,新規な置換されたピペリジン,並びにそれらの使用に関する。
ドーパミンは,脳の中の神経伝達物質である。1950年代に成されたこの発見以来,脳の中でのドーパミンの機能は集中的に調査された。現在まで,ドーパミンが,運動,認識,知覚,感情及び自律な機能(例えば食欲,体温,睡眠の調節)を含む脳の機能のいくつかの観点において不可欠であることはかなり確立されている。従って,ドーパミン作動性の機能の調節は,脳機能に影響する広範囲の疾病の治療において有益かもしれない。実際,中枢のドーパミン受容体に直接又は間接的に作用する薬は,神経学的及び精神医学的疾病,例えばパーキンソン病と精神分裂病の治療において一般に使用される。しかしながら,現在利用可能なドーパミン作動性の医薬は深刻な副作用を有し得る。例えば,ドーパミンアンタゴニストは運動性副作用(錐体路外の副作用;EPS)及び精神性副作用(例えば無快感症,不快及び認識の悪化)の両方を引き起こすことが知られており,ドーパミン作動性のアゴニストは運動障害及び精神病を引き起こすことが知られている(グッドマン及びギルマンの治療学の薬理学的な基礎,第9版,マッグロウヒル,米国(Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 9th ed./McGraw-Hill, USA.)第18章,407頁〜416頁,第22章,509頁〜512頁,515頁〜516頁)。ドーパミン作動性の医薬の有効性を改善し,かつ副作用を縮小するために多くの研究者によって採用されたアプローチは,特定のドーパミン受容体サブタイプへの選択性又は局所選択性を備えた,新規なドーパミン受容体リガンドを開発することである。脳のドーパミン系を介して作用する別のクラスの化合物は,ドーパミン作動性スタビライザーであり,それらは,神経学的及び精神医学的疾病の両方の治療において有用であることが示された(エー. エケスボ(A. Ekesbo)博士 学位論文,ウプサラ大学,スウェーデン:ドーパミン作用性退化の機能的な結果;ドーパミン作用性システムの新規な安定剤を使用した臨床及び実験的な研究: エケスボ他,(−)-OSU6162は,パーキンソン病のサルのモデルにおけるレボドーパ誘発運動障害を阻害する ニューロレポート(Neuroreport),8,2567,1997年;テドロフ(Tedroff)他,(−)-ハンチントン舞踏病患者におけるOSU6162の後の運動機能の長期持続的な改善 神経学(Neurology) 22; 53:1605-6 1999年;ゲフベルト オー(Gefvert O.)他,(−)-OSU6162は単一の投与の後で抗精神病性効果の急速な開始を誘発する。二重盲式プラセボ対照予備的研究。スカンジナビア精神薬理学学会,第41回年次総会,コペンハーゲン,デンマーク,北欧の精神医学ジャーナル(Copenhagen Denmark Nordic Journal of Psychiatry),54/2 93-94,2000年4月:カールソン(Carlsson)他 薬学,毒物学年次論評(Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol.),41, 237, 2001;カールソン他 現代医化学,11,267,2004年)。
ドーパミン−セロトニンシステムスタビライザー,並びに部分的なDA D2受容体アゴニストと呼ばれてきた別のドーパミン作動性の化合物は,近年市場に出てきた抗精神病化合物アリピプラゾール(aripiprazole)である(Burris et al, Pharm. Exp. Ther, vol. 302, 381, 2002.)。さらにドーパミン作動性スタビライザーと呼ばれる化合物が国際特許公開WO01/46145号,国際特許公開WO01/46146号,ペテルソン(Pettersson)他 ACR16の開発。ドーパミン作用性安定剤の新規なクラス。神経科学学会 第32回年次総会,要約2002,第28巻 第1部1028,オーランド(米国)2002年,及び,ナイバーグ(Nyberg)他 新規なドーパミン安定剤ACR16の有効性及び耐性 精神分裂症患者のランダム化されたプラセボ対照アドオン方式研究 統合失調症の第12回隔年冬季ワークショップ,2004年2月7日〜2月13日,ダヴォス(スイス)に記載されている。
国際特許公開WO01/46145号,国際特許公開WO01/46146号及びペテルソン他(2002年)に記載されているようなドーパミン作動性スタビライザーに特有の,典型的な薬学的効果は,次のように要約することができる;1)哺乳類の脳の上行ドーパミン作動性プロジェクション(ascending dopaminergic projections)の末端領域のドーパミンのターンオーバーの増加;2)他の点では未治療のラットにおける,無い,又は弱い行動効果;及び3)ラットにおける精神刺激薬又は精神異常作用性の化合物によって引き起こされる行動効果の阻止。本発明において,これはドーパミン作動性スタビライザープロフィールと呼ばれる。
神経病学的及び精神医学的な障害の治療において使用される薬学的に活性の配合物(特に抗精神病性及び抗うつ化合物)は,心臓細胞の電気的な再分極に関する心臓カリウムチャンネル上の望ましくない効果を有し得るものであり,一般にhERGチャンネル(human ether-a-go-go related gene encoded voltage-de-pendent potassium channel)又はIKr(rapidly activating delayed rectifier potassium current)チャンネルと呼ばれることは公知である。これらのチャンネルをブロックする薬品は、特に健常な被験体の突然死を導く心室不整脈(Torsade de Pointes, TdP)を誘発し得る。薬品が心臓の再分極におけるの望ましくない効果を有し得ることの徴候は、心電図のQT間隔の延長により分かり,それは,TdPの危険性の代理標識(surrogate marker)と考えられる。多くの薬品は、心臓不整脈に関する容認できない副作用のために市場から回収された(J.ardiovasc. Electrophysiol. 15, 475, 2004.; Eur. J. Pharm., 450, 37, 2002.; Cardiovascular Research, 58, 32, 2003)。
本発明は,症状がドーパミン作動性の機能によって影響され得るCNS(中枢神経系)疾病を患う哺乳動物の治療であって,ドーパミン作動性スタビライザープロフィールを有する新しいタイプの化合物の一定量を前記哺乳動物に投与することを含む治療の分野に関する。さらに、この化合物は、心臓カリウムチャンネル(cardiac potassium channels)で、低い親和性を示し,深刻な心臓副作用の危険度を減らす。
先行技術の記載
置換された4−フェニル−N−アルキルピペリジンのクラスに属する化合物が既に報告されている。これらの化合物中,いくつかはCNSにおいて不活性であり,いくつかはセロトニン作動性又はセロトニン作動性/ドーパミン作動性の混合された薬学的プロフィールを示し,いくつかはドーパミン受容体への高い親和性を有する完全な又は部分的なドーパミン受容体アゴニスト又はドーパミン受容体アンタゴニストである。
多くの4−フェニルピペラジン誘導体が知られている。欧州特許第0369887号は,不安の治療のための置換された4−(メタ−トリフルオロメチルフェニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンを開示する。国際特許公開WO00/03713号は,置換された1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンの使用による,精神分裂病及び他のドーパミン系機能障害の治療のための方法を開示する。
国際特許公開WO96/06081号は,下記式の神経保護的な(neuroprotective)フェノール誘導体を開示する。
Figure 2008501748

(式中,R6は4−アリール−4−ヒドロキシ置換ピペリジン部分を表し得る。)該化合物は,特に,CNS変性疾患の治療に有用である。
国際特許公開WO02/090362号は,下記式の化合物を開示する。
Figure 2008501748

(式中,Zは4−アリール−4−ヒドロキシ置換ピペリジン部分を表し得る。)該化合物は,脳の5−HT1Aセロトニン受容体への親和性を有し,CNS疾患及び精神分裂病のような認識の機能障害の治療に有用である。
国際特許公開WO97/23216号は,下記式の4−置換ピペリジン類似体を開示する
Figure 2008501748

(式中,R5はOHから選択され,Ar1は置換されていてもよい)。該化合物は,NMDA受容体サブタイプの選択的遮断により,特に,CNS外傷,精神病及び神経組織変性疾病の治療に使用される。
米国特許第4485109号は,精神治療薬,特に抗うつ薬として使用される下記式の化合物を開示する。
Figure 2008501748
欧州特許第1177792号は,特に,ドーパミン作動性活性,特にD4受容体リガンドとしての活性を有し,新奇性追求(novelty-seeking)障害の治療に有用な下記の構造を有する化合物を開示する。
Figure 2008501748
欧州特許第0846683号は,NDMA(N−メチル−D−アスパルテート)受容体サブタイプを選択的に遮断し,神経組織変性疾病の治療に使用し得る下記式の4−ヒドロキシピペリジン誘導体を開示する。
Figure 2008501748
米国特許第4415736号は,下記の構造を有する化合物を開示する。該化合物はテトラヒドロピリジン中間体の合成用の合成中間体である。
Figure 2008501748
国際特許公開WO98/51668号は,モノアミン神経伝達物質,即ち,ドーパミン,セロトニン,ノルアドレナリンの,再取り込み阻害剤としての特性を有する下記式の置換されたピペリジン誘導体を開示する。該化合物は,パーキンソン症候群,うつ病,偽性痴呆,肥満,ナルコレプシー,薬物依存及び/又は乱用,注意欠陥多動障害,老年痴呆又は記憶機能障害の治療に有用であると言われている。
Figure 2008501748
さらに,式II(国際特許公開WO01/46145号)及び式III(国際特許公開WO01/46146号)の化合物がドーパミン作動性スタビライザー特性を有することが知られている。
式II
Figure 2008501748

式III
Figure 2008501748
式II中;
Xは,特にCHであり,RはOSOCF,OSOCH,SOR,SO,COR,CN,NO,CONHR,CF(但しXはCH又はCである),F,Cl,Br,I(Rは下記で定義されるものを表す)から成る群より選択され;
は,C−Cアルキル,アリル,CHSCH,CHCHOCH,CHCHCHF,CHCF3,3,3,3−トリフルオロプロピル,4,4,4−トリフルオロブチル,又は(CH)−R(Rは下記で定義されるものを表す)から成る群より選択され;
は,C−Cアルキル,CF又はN(Rから成る群より選択され;
は,C−Cシクロアルキル,2−テトラヒドロフラン,3−テトラヒドロフランから成る群より選択される。
式III中;
Xは,特にCHであり,RはOSOCF,OSOCH,SOR,SO,COR,CN,NO,CONHR,CF,F,Cl,Br,I(Rは下記で定義されるものを表す),3−チオフェン,2−チオフェン,3−フラン,2−フランから成る群より選択され;
はF,Cl,Br,I,CN,CF,CH,OCH,OH,NHから成る群より選択され;
及びRは,独立してH又はC−Cアルキルであり,
は,C−Cアルキル,アリル,CHSCH,CHCHOCH,CHCHCHF,CHCF,3,3,3−トリフルオロプロピル,4,4,4−トリフルオロブチル,又は(CH)−Rから成る群より選択され;
は,C−Cシクロアルキル,2−テトラヒドロフラン,3−テトラヒドロフランから成る群より選択され;
はC−Cアルキル,CF又はN(Rから成る群より選択される。
しかしながら,WO01/46145(式II)もWO01/46146(式III)も本発明で開示されているピペリジン環の置換を開示していない。しかしながら,下記の構造は,WO01/46146において合成中間体として知られている。
Figure 2008501748
さらに,これらの二つの特許出願のいずれもアリール環における2,3−ジ置換を開示しておらず,別の置換パターン(例えば,4位がハロゲンである3,4−ジ置換)又はモノ置換(3位)では,本発明で開示された2,3−ジ置換と同程度に有力な化合物は得られないことが理解され得る。さらに,本発明におけるピペリジン環上への水酸基の導入は,性能及び効能を驚くほど改善した。新規な薬学的に活性な化合物,特にドーパミン作動性スタビライザーとして性能が高められ,CNSの病気の治療において有用な化合物に対する要求が残っている。また,そのような薬学的に活性な化合物のいずれも,特に心臓の不整脈に関する副作用への傾向が縮小されるのが望ましい。
発明の要約
本発明の目的は,新規な薬学的に活性な化合物,特にドーパミン作動性スタビライザーとしての効果が増加したCNS中の疾病の治療に有用な化合物を提供することにある。
本発明の物質は,ラットの試験により,脳中のドーパミン作動系に優先的に作用することが見出された。それらは,ドーパミンアンタゴニストの特徴を有する,脳における生化学的指標に対する効果を有する。しかしながら,本発明による物質は,広い投与量範囲にわたって自発的な移動に対する抑制効果が全くないか,又は非常に限られている。さらに,特にベースラインロコモーター活性が低い場合には,本発明の物質はわずかな行動活性化しか引き起こさない。しかしながら,本発明の物質は,精神刺激薬と精神異常発現薬によって引き起こされる行動活性化を阻止する。
本発明の物質は,Rb流出法におけるIC50で測定されるように,hERGチャンネルの阻害に対する低い効能が示される。(hERGカリウムチャンネルのための高流量範関数検定方法(high throughput functional assay methods)の開発及び評価 タング ダブリュ(Tang W),カン ジェイ(Kang J),ウー エックス(Wu X),ランペ ディー(Rampe D),ワング エル(Wang L)、シェン エイチ(Shen H)、リ ゼット(Li Z)、ダニングトン ディー(Dunnington D)、ガリアンテス ティー.ジェイ バイオモル スクリーン(Garyantes T. J Biomol Screen) 2001年10月;6(5):325-31), ヒトにおけるQT間隔延長(QT interval prolongation)及び不整脈のための低い危険性を示す。
発明の詳細な説明
本発明は,遊離塩基又は薬学的に許容され得る塩類の形態の新規なピペリジン,該化合物を含有する医薬組成物,ドーパミン神経伝達物質である医薬品の製造及び治療における該化合物の使用に関する。
より詳細には,本発明は式1のピペリジン化合物及びそれらの薬学的に許容され得る塩に関する:

Figure 2008501748

(式中,Rは,OSOCF,OSOCH,OCF,OCHF,SCF,SCHF,SOR,SO,COR,CN,CF,F,Cl,Br及びIから成る群より選択され;
はフェニル環の2−位又は4−位を占め;
が2−位を占める場合,RはH,OH,NH,F,Cl及びCHから成る群より選択され;
が4−位を占める場合,RはH,CN,CF,OH,NH,OR,F,Cl,Br,I及びCHから成る群より選択され;
は,炭素数1〜4のアルキル,アリル,CHCHOCH,CHCHCHF,CHCHCHF,CHCHF,CHCHF,CHCF,3,3,3−トリフルオロプロピル,及び4,4,4−トリフルオロブチルから成る群より選択され;
は,炭素数1〜3のアルキル,CN,CF及びCHFから成る群より選択される。)
この化合物の範囲内に入る公知化合物は,
がトリフルオロメチルであり,Rが水素であり,且つRがメチルであるもの,
がトリフルオロメチルであり,Rが4−クロロであり,且つRがメチルであるもの,
はトリフルオロメチルであり,Rが4−フルオロであり,且つRがn−プロピルであるものである。
特別な実施態様において,Rは,OSOCF,OSOCH,SOCF,COCF,CN,CF及びOCFから成る群より選択される。他の特別な実施態様において,Rは,F,Cl及びCFから成る群より選択される。他の特別な実施態様において,Rは,F又はClから成る群より選択される。他の特別な実施態様において,Rはn−プロピル及びエチルから成る群より選択される。他の特別な実施態様において,Rはフェニル環の2−位を占める。他の特別な実施態様において,RはF及びClから成る群より選択され;Rはn−プロピル及びエチルから成る群より選択される。
計算されたオクタノール/水分配係数(ClogP)は,化合物の選択に影響を及ぼす。特に興味深いのは,計算されたオクタノール/水分配係数(ClogP)が1.0より高い化合物である。
本発明の別の態様は,下記式1のピペリジン化合物又はそれらの薬学的に許容され得る塩の,CNSの疾病を治療するための薬学的に活性な製剤の製造における使用に関する。

Figure 2008501748

(式中,Rは,OSOCF,OSOCH,OCF,OCHF,SCF,SCHF,SOR,SO,COR,CN,CF,F,Cl,Br及びIから成る群より選択され;
はフェニル環の2−位又は4−位を占め;
が2−位を占める場合,RはH,OH,NH,F,Cl及びCHから成る群より選択され;
が4−位を占める場合,RはH,CN,CF,OH,NH,OR,F,Cl,Br,I及びCHから成る群より選択され;
は,炭素数1〜4のアルキル,アリル,CHCHOCH,CHCHCHF,CHCHCHF,CHCHF,CHCHF,CHCF,3,3,3−トリフルオロプロピル,及び4,4,4−トリフルオロブチルから成る群より選択され;
は,炭素数1〜3のアルキル,CN,CF及びCHFから成る群より選択される。)
本発明の別の態様は,治療有効量の式1の化合物又はそれらの薬学的に許容され得る塩を,CNS疾病を患うヒトを含む哺乳動物に投与することにより,CNS疾病を治療する方法に関する。さらに,本発明はここに記載したあらゆる疾病を,治療有効量の式1の化合物又はそれらの薬学的に許容され得る塩を該疾病を患うヒトを含む哺乳動物への投与することにより,治療する方法に関する。
該化合物のアリール環上に二つの置換基(一方は2位(オルト)他方は3位(メタ))が含まれることにより,それらのドーパミン神経伝達を調節する効果が増強される。これらの2,3−置換化合物の効果が,モノ置換化合物及び3,4−ジ置換化合物に比べて予測不能に増強されることが,表1及び表4に示される。3,5又は3,6−置換パターンは,本発明において有利ではない。実際に比較例10は不活性であることが証明された(表1)。ピペリジン環への置換基の導入が効果を改善することも見出された(比較例5を実施例11と比較する)。
さらに,ピペリジン環にヒドロキシ基が含まれることは,hERGカリウム・チャンネル(Rb流出法)に対するこれらの化合物の効果により測定されるように,心臓の不整脈に関する副作用を減少させることが見出される。そのような置換化合物の,ピペリジン環に置換基を含まない同様の化合物と比較した場合の副作用の先例のない減少が,表1で例証される。
表1:試験化合物の全身投与後のラット線条体におけるDOPAC(3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸)の増加に対して評価されたED50値。
Figure 2008501748


Figure 2008501748

*ED50評価において,最大の効果は,コントロールの350〜400%に限定された。**ED50評価において,最大の効果は,コントロールの200%に定められた。***N.d.決定されなかった;化合物が100μmol/kgの投与の後に十分な高いDOPACレベルに達しなかったので,ED50値を計算することができなかった。
ピペリジン環においてOH置換基の存在がドーパミンスタビライザーの効果又は効能は損なわないが,hERGチャンネルの阻害を減らすだけであるという重要な調査がある。そのような結果は一般的なルールとして予測されるものではなかった。例えば,実施例7〜10と比較して,OH基は,ドーパミンスタビライザーを欠く化合物を導く。
本発明の目的は,治療用に新しい化合物を供給すること,より詳しくは,ヒトの脳を含む哺乳類の脳の中のドーパミン作動系の調節のための化合物を提供することにある。
本発明の別の目的は,経口投与後に治療的効果を有する化合物を提供することにある。
好適な代替構造は以下の通りである。
4−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
4−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
4−[2−フルオロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
1−エチル−4−[2−フルオロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール
4−[2−クロロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−[2−クロロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
4−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
1−エチル−4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピペリジン−4−オール
4−[2−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−[2−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
4−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
4−[2−クロロ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−[2−クロロ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
2−フルオロ−4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−フルオロベンゾニトリル
4−[4−フルオロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
1−エチル−4−[4−フルオロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール
4−[4−クロロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−[4−クロロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)−2−(トリフロロメチル)ベンゾニトリル
4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−(トリフロロメチル)ベンゾニトリル
4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
4−(3,4−ジクロロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−(3,4−ジクロロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
2−クロロ−4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
4−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
1−エチル−4−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピペリジン−4−オール
4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)−2−(トリフルオロメトキシ)ベンゾニトリル
4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−(トリフルオロメトキシ)ベンゾニトリル
4−[3−(ジフルオロメトキシ)−4−フルオロフェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−[3−(ジフルオロメトキシ)−4−フルオロフェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
4−[4−クロロ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
4−[4−クロロ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
2−(ジフルオロメトキシ)−4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
2−(ジフルオロメトキシ)−4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
本発明の化合物はドーパミンを調節する特性を有し,該化合物及びその医薬組成物のいずれも,精神医学的及び神経学的疾病を含む多数のCNSの疾病の治療に有用である。特に,該化合物及びそれらの医薬組成物は,ドーパミン作動系が直接又は間接の原因により機能しないCNS疾病の治療に使用され得る。
本発明による化合物及び組成物は,精神分裂病及び精神分裂症的障害及び両極性障害,並びに薬により引き起こされた精神病を含む全ての型の精神病を改善するために使用することができる。医原性の,及び医原性でない精神病及び幻覚症も治療され得る。
気分及び不安障害,うつ病及び強迫疾病も,本発明による化合物及び組成物で治療され得る。
ドーパミン作動系に対する調節する効果を有する化合物を,運動及び認識の機能を改善するために,並びに年齢に関連する情緒障害,神経組織変成(例えば痴呆,及び年齢に関連する認識の悪化)及び発達障害(例えば,自閉症スペクトル疾病,ADHD,脳性麻痺,ジルドゥラトゥーレット症候群)の治療に,並びに脳損傷の後に使用してもよい。そのような脳損傷は,精神的外傷,炎症,感染,新生物,血管,低酸素症又は代謝の原因によって,又は外因性の化学品(ここで,外因性の化学品は,乱用物質,医薬化合物,環境の毒素から成る群より選択される)に対する中毒反応によって引き起こされ得る。
本発明による化合物及び医薬組成物は,通常は幼時,幼年期又は青春期に最初に診断される行動障害,並びに衝動制御障害に使用してもよい。
さらに,それらは,物質乱用障害並びに食物の誤用によって特徴づけられる疾病の治療に使用することができる。それらは,さらに,睡眠障害,性的疾病,食欲異常,肥満症,並びに頭痛及び筋緊張の増加によって特徴づけられる症状における他の痛みから成る群より選択される症状の治療に有用である。
神経学の表示には,パーキンソン病,運動障害(L−DOPAが引き起こす運動障害を含む)及び関連するパーキンソン病症候群における精神性及び運動性の機能を改善するための該化合物及びそれらの組成物の使用が含まれる。さらに,それらは異なる起源のチック及び振戦を改善するために使用されてもよい。さらに,それらは筋緊張の増加によって特徴づけられる症状の痛みを取り除くために使用されてもよい。
さらに,それらは,ハンチントン舞踏病,他の運動障害及び薬によって引き起こされる運動障害の治療に使用することができる。レストレスレッグス症候群及び関連する疾病,並びにナルコレプシーも,本発明により含まれる化合物で治療され得る。
本発明による化合物は,改善された性能を有するドーパミン作動性スタビライザープロフィールを示すことが明らかになった(表1及び表4)。それらは,ドーパミンアンタゴニストの特徴的な性質,例えばドーパミン代謝物質の濃度の増加を生じることにより,脳中の生化学的指標に対する効果を有する。
本発明の化合物は広い投与量範囲にわたって,自発的な移動に対する影響が全くないか,又は限られている(表2)。
表2 投薬を受けたことがないラットにおけるロコモーター活性に対する本発明の化合物の効果。動物は,薬の投与直後に運動性メーターに置かれ,ロコモーター活性が60分間記録された(カウント数/60分±SEM)。
Figure 2008501748
ある場合には,特にベースライン活性が低い場合には,それらはわずかな行動活性化を引き起こすことができた(表3)。行動活性化は制限され,直接又は間接のドーパミン作動性アゴニストにより引き起こされる活動の著しい増加に達しない。一方,好ましい物質は直接又は間接のドーパミン作動性アゴニスト,即ち,d−アンフェタミン及び同属種により引き起こされる活動の増加を減少させる。
表3 投薬を受けたことがないラットにおけるロコモーター活性に対する本発明の化合物の効果。動物は,薬の投与直後に運動性メーターに置かれ,ロコモーター活性が30〜60分間記録された(カウント数/30分±SEM)。この期間に,動物はそれらの環境に馴れ,従って,ロコモーター活性は対照群において低い。
Figure 2008501748
表4 アンフェタミン誘発過剰移動(hyperlocomotion)の減少に対する本発明の化合物の効果。先行技術からの比較実施例も含まれている。方法及び統計計算については,添付の試験を参照。
Figure 2008501748
このように,本発明の化合物は改善された効果(表1及び4参照)で,ドーパミン作動性スタビライザープロフィール(表1〜4参照)を示す。さらに,ピペリジン環上への水酸基の導入は,HERGチャンネルを阻害することで効能を低下させた。
非常に広範囲のCNS機能へのドーパミンの関与及びドーパミン系に作用する現在利用可能な医薬の臨床的欠点を考えると,本発明で提示された新規なクラスのドーパミン作動性のモジュレーターは,効果についても副作用についても,CNSの機能障害に関連するいくつかの疾病の治療において現在知られているドーパミン作動性の化合物より優れていることが証明され得る。
本発明での化合物は,15分でのターンオーバーとして測定されるラット肝臓ミクロソーム中の高い代謝安定性(実施例1:3%,実施例2:1%,実施例4:4%,実施例7:22%,実施例8:49%)と,実施例1(約100%),実施例2(87%),実施例7(29%)によって例証されるラットにおける高い経口生物学的利用能を示すことが明らかになった。
これらの化合物は,経口投与された医薬の調製に適している。先行技術には,脳中のドーパミン系に対する改善された効果を有するドーパミンスタビライザープロフィール(表1〜表4)を有する化合物を得る方法についての示唆はない。
薬物学
CNSにおけるドーパミン作動性の神経伝達が精神医学的及び神経学的疾病において妨げられる証拠が利用可能である。多くの例において,例えば精神分裂病,パーキンソン病,ハンチントン舞踏病,両極性障害及び痴呆において,ドーパミン受容体に対する拮抗作用又は競合作用に基づく薬物療法は有用であるが最適ではない。近年,効能を改善し,副作用を減少する目的で,ドーパミン受容体サブタイプ(Dl,D2,D3,D4,D5)に対する新規かつ選択的な化合物を見出すことに多くの努力がなされた。
本発明は,ドーパミン系との相互作用に基づいた新規な治療学のための別の原理を提示する。本発明は,それらの主な特徴として,脳中のドーパミン作動系に対する安定効果を有する化合物を提供する。
本発明で使用される動物モデルの記載
本発明の化合物は,ドーパミンD2受容体のアンタゴニストに類似する脳神経化学効果(即ち,脳の皮質,線条体及び辺縁領域におけるドーパミン代謝物質DOPACの投与量依存的増加)を有する。本発明の化合物は,自発的な移動に対する抑制効果が全くないか,ほんの制限された程度である。ある条件の下では,それらは行動活性化を引き起こすことができる。行動活性化は制限されており,直接又は間接のドーパミン受容体アゴニストによって引き起こされた活動の顕著な増加に達しない。しかしながら,好ましい物質は,間接的なドーパミン作動性のアゴニストであるd−アンフェタミンによって引き起こされた活動の増加を減少させる。d−アンフェタミンによる治療の後の活動の増加はドーパミン過多のスタンダードモデルである(表4)。このモデルでは,ロコモーター活性の大きな増加を生じるのに十分に高い投与量でのd−アンフェタミンの全身投与によって,ドーパミン作動性の神経伝達が増加させられる。この活動過多に拮抗する化合物の能力はドーパミン作動性スタビライザープロフィールの一部である反ドーパミン作動性の特性を反映する。さらに,d−アンフェタミンの拮抗作用が引き起こす活動過多は,抗精神病活性の活動の標準分析として使用される(精神薬理学(Psychopharmacology) 4th Generation of progress 68章,793〜795頁参照)。
抗精神病活性の別の動物モデルは,グルタミン酸塩アンタゴニストMK−801の投与に基づく。グルタミン酸塩アンタゴニスト(即ちNMDAアンタゴニスト)は,ヒトに精神病を引き起こすことができ(精神薬理学, 4th Generation of progress 101章, 1205及び1207頁参照),動物に行動異常を引き起こすことができる。従って,薬が精神分裂病及び精神病の状態に影響するという能力は,実験的に引き起こされた低グルタミン酸塩状態に基づいた行動モデルを使用して測定することができる。この研究では,NMDAアンタゴニストMK−801(0.7mg/kgi.p.)を,ラットが異常な極度に活動的な行動を示す低グルタミン酸塩状態を作るために使用した。本発明の化合物は,MK−801によって引き起こされた行動異常を投与量依存的に逆行させる(表5を参照)。
脳のドーパミン作動系が他の伝達系と強く相互作用することは知られている(精神薬理学, 4th Generation of progress, 101章,1208〜1209頁)。そのような相互作用により,グルタミン酸塩アンタゴニストMK−801によって引き起こされた行動異常がドーパミン作動性の伝達の変化をベースとするものでも,それによって引き起こされるものでもないにも拘わらず,これに対してドーパミン作動性スタビライザーが強力な効果を有することを説明することができる。
表5 MK−801前処理ラットにおけるロコモーター活性に対する本発明の化合物の効果(90分前に試験化合物0.7mg/kg腹腔内投与)。これらの動物を,試験化合物投与直後に運動性メーターに置き,ロコモーター活性を投与30分後及び60分後に記録した(カウント数/30分±SEM)。
Figure 2008501748
ドーパミン作動性スタビライザーの治療的使用
請求された発明は,主な特徴として,脳の中のドーパミン作動系に対する安定効果を有する化合物を提供する。これらの化合物は,症状がドーパミン作動性機能によって影響され得るCNS疾病を治療するのに有用である。この主張を支持するものとして,下記の参考文献を参照されたい:
* 精神分裂病と精神病を支持するものとして,出願人は,精神薬理学 4th Generation of progress 26章,295〜301頁;を引用する;
*パーキンソン病(精神薬理学 4th Generation of progress 26章,295頁, 1479〜1482章);
*不安障害(精神薬理学 4th Generation of progress 21章,227及び237頁,111章,1317〜1318及び1320頁);
*気分障害(精神薬理学 4th Generation of progress 80章,921〜928頁)及び
*物質乱用(精神薬理学 4th Generation of progress 25章,283及び292頁,66章,759〜760頁,147章,1725頁(ナイゼル(Nisell)他," ラットの側坐核における浸透性ニコチン誘発ドーパミン放出(Systemic Nicotine-Induced Dopamine Release)は,腹側被蓋領域のニコチンレセプタにより調整される;シナプス(1994年)16:36〜44も参照).149章,1745〜1747及び1751〜1752頁)。優先的にヒトによって濫用される薬品は,自由に移動するラットの中脳辺縁系のシナプスドーパミン濃度を増大する,ジ・キアーラ他 Proc Natl Acad Sci(米国)85,5274,1938)。連想的学習の障害としての薬物中毒。側坐核,シェル/拡張扁桃体ドーパミンの役割 Ann N. Y. Acad Sci 877, 461, 1999年。
これらの参考文献に示されるように,請求された症状は,ドーパミン作動性の神経伝達に関係のある疾病として,当該分野で認識される。
さらに,ドーパミン作動性の神経伝達との薬理学的相互作用は,いくつかのCNS疾病の治療において有用であると広く考えられているが,それらはドーパミン作動性の神経伝達の乱れにより直接引き起こされるとは一般に考えられていない。例えば,ハンチントン舞踏病及び他の運動障害の症状は,運動機能におけるドーパミンの改良によるドーパミン作動性薬で治療することができる(精神薬理学 4th Generation of progress,26章,295頁〜301頁参照)。同様に,認識の障害(精神薬理学 4th Generation of progress 25章,292頁,120章,1417頁及び1420頁,123章,1447及び1452及び1455頁〜1457頁参照)自閉症(精神薬理学 4th Generation of progress 142章,1653頁及び1661頁参照),注意欠陥多動障害(精神薬理学 4th Generation of progress 141章,1643頁及び1649頁〜1650頁参照),性的疾病(精神薬理学 4th Generation of progress 65章,743頁〜746頁及び22章,245頁及び254頁参照)及び食欲異常(精神薬理学 4th Generation of progress 137章,1600頁,138章,1609頁〜1610頁及び1612頁参照)は,ドーパミン作動性伝達と相互作用する薬剤により治療されるかもしれない。従って,上記の参考文献は,本発明の化合物がそのような疾病の治療において有用であろうという議論を支持する。
HERGチャンネルの阻害が,致死的な不整脈を含む深刻な心臓の副作用を引き起こし得ることは広く認識されている(J. Cardiovasc. Electrophysiol. 15, 475, 2004.; Eur. J. Pharm., 450, 37, 2002.; Cardiovascular Research, 58, 32, 2003)。従って,新規なCNS医薬の開発では,広い安全係数に結びつくHERGチャンネルへの最小の親和性を有する化合物が求められる。
調製方法
本発明の化合物は,スキーム1〜2で以下に概説されるように製造され得る。しかしながら,本発明はこれらの方法に限定されない。本発明の化合物は,先行技術に構造上関連する化合物について記載されているように製造してもよい。この反応は標準の方法1,2によって実行することができ,又は実施例に記載されたように実施することもできる。本願に記載された方法のための出発物質は公知であるか,又は商業的に入手し得る化合物から従来法によって容易に製造され得る。
当該分野の技術者は,本発明の化合物を別の方法,また場合によってはより便利な方法によって製造するために,前記の個々の生産工程を,異なる順序で実施してもよく,及び/又は個々の反応を全ルートにおいて異なる段階で実施してもよい(即ち,異なる中間体を化学的に転化して,特定の反応により前記に関連するものとする)。
スキーム1
Figure 2008501748

スキーム2
Figure 2008501748
Zは脱離基であり,GはR又はRに転化することができる基であり,GはR又はRに転化することができる基であり,Aはアルキル基,水素又は保護基である。X,R,R及びRは上記で定義した意味を表す。
参考文献
1.総合的な有機変態:官能基調製の案内 リチャード シー. ラロック(Richard C. Larock)1999年10月22日Wiley-VCH, ISBN:0471190314
2.マーチの先進的有機化学(March's Advanced Organic Chemistry):反作用,メカニズム及び構造(第5版)。ミカエル ビー.スミス(Michael B. Smith),ジェリー・マーチ(Jerry March),2001年1月15日Wiley-Interscience, ISBN:0471585890
ここで使用される限り,用語“炭素数1〜4のアルキル”は,任意の異性体の形態の1〜4の炭素原子を含むアルキルを意味する。様々な炭素部分は以下のように定義される:アルキルは脂肪族炭化水素基を意味し,分岐又は未分岐型,例えばメチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,第二ブチル,第三ブチルを含む。アリルは,CHCH=CHを意味する。
ここに使用される用語「患者」は,本発明による治療を必要とする個体を意味する。
ここに使用される用語「治療」は,疾病又は症状を治癒又は緩解させるための治療と,疾病又は症状の進行を防ぐための治療の両方を意味する。治療は,急性又は慢性の両方の方法で行い得る。
ここに提示された全ての化学式又は名称は,ステレオ及び光学異性体,ラセミ体及びそれらの任意の比率での混合物を含む意味を表す。当該分野の技術者によく知られた標準的な方法,例えば,クロマトグラフィー又は分別結晶によって,種々の異性体を得ることができる。例えば,シス/トランス混合物は,立体選択的合成により,個々の立体異性体へ分離することができる。エナンチオマー又はジアステレオマーは,例えば分別結晶,分割又はHPLCによってそれらの混合物を分離することによって単離され得る。もしくは,キラルの試薬による誘導体化により分離を行うことができる。立体異性体は,立体化学的に純粋な出発物質から立体化学的完全性の損失を起こさないであろう条件下での立体選択的合成によって製造され得る。全ての立体異性体は本発明の範囲に含まれる。
本発明の化合物は標準的な方法によって任意の純度で単離することができ,精製は,蒸留,再結晶及びクロマトグラフィーのような当該分野の技術者に知られている慣用の手段により達成し得る。
臨床において,本発明による化合物は,通常は,活性成分を,遊離塩基として,又は塩酸塩,乳酸塩,酢酸塩又はスルファミン酸塩のような薬学的に許容され得る非毒性の酸性の付加塩として,薬学的に許容され得る担体と共に含む医薬品製剤の形態で,経口投与,直腸投与,経鼻投与,注射により投与されるであろう。担体は固体,半固体又は液体の調製物であり得る。通常,活性物質は,製剤の重量の0.1〜99重量%,より詳しくは注射のための製剤については0.5〜20重量%,経口投与に適する製剤については0.2〜50重量%を構成するであろう。
本発明による化合物を含有する経口投与用の投与単位形態の医薬組成物を製造するには,選択された化合物を固体の賦形剤,例えばラクトース,ショ糖,ソルビトール,マンニトール,バレイショデンプン,コーンスターチ又はアミロペクチンのようなデンプン,セルロース誘導体,ゼラチン又はポリビニルピロリジンのようなバインダー,ステアリン酸マグネシウム,ステアリン酸カルシウム,ポリエチレングリコール,ろう,パラフィンのような潤滑剤等と混合し,錠剤に圧縮することができる。コーティングした錠剤が要求される場合は,芯材(上記のように製造された)を,例えばアラビアゴム,ゼラチン,タルク,二酸化チタン等を含み得る濃縮ショ糖溶液でコーティングしてもよい。もしくは,錠剤を,易揮発性の有機溶媒又は有機溶媒混合物に溶解した当該分野の技術者に知られているポリマーでコーティングすることもできる。異なる活性化合物又は異なる量の活性化合物を含有する錠剤を容易に識別するために,これらのコーティングに着色剤を添加してもよい。
ソフトゼラチンカプセルの製造については,活性物質を,例えば植物油又はポリエチレングリコールと混合し得る。硬ゼラチンカプセルは,錠剤のために挙げた賦形剤,例えばラクトース,ショ糖,ソルビトール,マンニトール,デンプン(例えば,バレイショデンプン,コーンスターチ又はアミロペクチン),セルロース誘導体又はゼラチンのいずれかを使用した活性物質の顆粒を含み得る。さらに,液体又は半固体状の医薬を硬ゼラチンカプセルへ充填することもできる。
経口投与に適する錠剤及びカプセルの配合例を下記に示す:
Figure 2008501748
直腸投与用の投与単位は溶液又は懸濁液であるか,又は中性脂肪基材との混合物として活性物質を含む坐薬の形態,又は植物油又はパラフィン油との混合物として活性物質を含むゼラチン直腸用カプセルであることができる。経口投与用の液体の製剤は,シロップ又は懸濁液,例えば,ここに記載した活性物質を約0.2重量%から約20重量%まで含み,残部がショ糖とエタノール,水,グリセリン及びプロピレングリコールの混合物である溶液の形態であり得る。所望により,そのような液体製剤は,当該分野の技術者に知られている着色剤,香料,サッカリン及び増粘剤又は他の賦形剤としてのカルボキシメチルセルロースを含み得る。
注入による腸管外の適用用溶液は,好ましくは0.5重量%から約10重量%の濃度の,活性物質の水溶性の薬学的に許容され得る塩の水溶液として製造することができる。これらの溶液はさらに,安定化剤及び/又は緩衝剤を含んでいてもよく,また便利なように様々な投与単位アンプルとして提供されてもよい。治療される患者への使用及び投与は,当該分野の技術者に容易に明らかになるであろう。
鼻腔内投与又は吸入による投与については,本発明の化合物は,溶液,乾燥粉末又は懸濁液の形態で運ばれる得る。投与は,使用に際し,患者によって絞られるかポンピングされるポンプスプレー容器を介して,又は適当な噴射剤,例えばジクロロジフルオロメタン,トリクロロフルオロメタン,ジクロロテトラフルオロエタン,二酸化炭素,他の適切なガスを使用する圧力容器又はネビュライザーからのエアゾルスプレーの提供により行われ得る。本発明の化合物は,担体物質(例えばショ糖エステル)と組み合わせた微粉末パウダーとして又はミクロスフィアとして,乾燥パウダー吸入器によって投与されてもよい。吸入器,ポンプスプレー又はエアゾルスプレーは,単回投与でも多数回投与でもよい。投与は,秤量された量の活性化合物を運ぶバルブにより制御され得る。
本発明の化合物は,制御された放出製剤として投与されてもよい。望ましい期間,一定の薬学的活性を維持するために,化合物は要求された速度で放出される。そのような剤型は,予め決められた期間,身体に薬の供給を提供し,これにより従来の非制御製剤よりも長い期間,治療範囲の医薬レベルを維持する。本発明の化合物は,活性物質の放出が標的化される制御放出配合で配合してもよい。例えば,化合物の放出は,製剤のpH感度によって,消化器系の特定の領域に制限され得る。このような配合は,当該分野の技術者によく知られている。
治療される疾病及び患者及び投与経路に依存して,本発明の組成物は種々の投与量で投与され得る。投与は,さらに被吸収性と投与頻度及び投与経路の関係に依存するであろう。そのような投与単位は,1日に1回,2回又は3回以上投与されてもよい。本発明の化合物は1日当たり体重1kg当たり0.01mgから500mgの投与量で患者に投与することができるが,治療すべき患者の体重,性別及び症状,治療すべき疾病の状態及び選択された特定の投与経路により変化させることが必要であろう。しかしながら,1日当たり体重1kg当たり0.1mgから10mgの範囲にある投与レベル,及び1回又は分割された投与が,ヒトの疾病の治療のためのに最も望ましいであろう。もしくは,投与レベルは,本発明の化合物の血清濃度が,0.1nM〜10μMとなるレベルである。
ここに提示された全ての化学式又は名称は,ステレオ及び光学異性体,ラセミ体及びそれらの任意の比率での混合物を含む意味を表す。当該分野の技術者によく知られた標準的な方法,例えば,クロマトグラフィー又は分別結晶によって,種々の異性体を得ることができる。例えば,シス/トランス混合物は,立体選択的合成により,個々の立体異性体へ分離することができる。エナンチオマー又はジアステレオマーは,例えば分別結晶,分割又はHPLCによってそれらの混合物を分離することによって単離され得る。もしくは,キラルの試薬による誘導体化により分離を行うことができる。立体異性体は,立体化学的に純粋な出発物質から立体化学的完全性の損失を起こさないであろう条件下での立体選択的合成によって製造され得る。全ての立体異性体は本発明の範囲に含まれる。
本発明の化合物は標準的な方法によって任意の純度で単離することができ,精製は,蒸留,再結晶及びクロマトグラフィーのような当該分野の技術者に知られている慣用の手段により達成し得る。
本発明は下記の実施例によりさらに説明されるが,本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
窒素下,−78℃で,乾燥したテトラヒドロフラン(70ml)中の3−ブロモ−2−フルオロベンゼントリフルオライド(5.0g,20.5mmol)の溶液に,n−ブチルリチウム(ヘキサン9.0ml中の2.5M,22.5mmol)を滴下した。この混合物を1時間攪拌した後,乾燥したテトラヒドロフラン(30ml)中の新たに蒸留して得た4−プロピル−1−ピペリドン(2.6g,20.5mmol)の溶液を滴下した。この混合物を−78℃で30分間撹拌し,その後室温にした。水(100ml)を添加し,この混合物を酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(MgSO),ろ過し,蒸発乾固した。油状の残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール,1:1)によって精製して,標記化合物(2.8g,45%)を得た。このアミンを塩酸塩に転化し,エタノール/ジエチルエーテルから再結晶した:融点175〜177℃。MSm/z(相対強度,70eV)305(M+,5),276(bp),258(35),191(21),185(17)。
実施例2:4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−オール
アセトニトリル(40ml)中の4−[クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール(0.5g,1.79mmol)及び炭酸カリウム(0.62g,4.47mmol)の混合物に,1−ブロモ−2−メトキシエタン(0.17ml,1.79mmol),及びヨウ化ナトリウムの小さな結晶を添加し,この混合物を還流下で15時間加熱した。この混合物を室温に冷却し,水(50ml)を添加し,相を分離した。水相を酢酸エチル(2×50ml)で抽出し,合わせた有機相を乾燥し(MgSO),減圧下で蒸発させて油状物質を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール,1:1)により精製して,標記化合物(0.41g,70%)を得た。このアミンを塩酸塩に転化し,エタノール/ジエチルエーテルから再結晶した:融点181〜183℃。MSm/z(相対強度,70eV)337(M+,1),294(29),292(bp),274(72)201(29)。
実施例3:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
実施例1による製造:3−ブロモ−2−フルオロベンゾトリフルオライド(5.0g,20.6mmol),テトラヒドロフラン(50ml),n−ブチルリチウム(ヘキサン9.0ml中の2.5M,22.5mmol),4−エチル−1−ピペリドン(2.6g,20.6mmol)。収量:4.0g。このアミンを塩酸塩に転化し,エタノール/ジエチルエーテルから再結晶した:融点177〜180℃。MSm/z(相対強度,70eV)291(M+,18),277(15),276(bp),258(37),191(27)。
実施例4:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール(0.31g,1.18mmol),炭酸カリウム(0.3g,2.17mmol),アセトニトリル(20ml),1−ブロモ−2−メトキシエタン(0.11ml,1.3mmol)。収量:(0.29g,76%)。このアミンを塩酸塩に転化し,エタノール/ジエチルエーテルから再結晶した:融点159〜160℃。MSm/z(相対強度,70eV)321(M+,3),277(13),276(bp),258(24)191(9)。
実施例5:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−ブチルピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール(0.31g,1.18mmol),アセトニトリル(20ml),炭酸カリウム(0.3g,2.9mmol),ブロモブタン(0.16ml,1.3mmol)。収量:0.26g,70%。このアミンを塩酸塩に転化し,エタノール/ジエチルエーテルから再結晶した:融点138℃。MSm/z(相対強度,70eV)319(M+,6),277(14),276(bp),258(23)185(9)。
実施例6:4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−オール(0.43g,1.75mmol),アセトニトリル(20ml),炭酸カリウム(0.59g,4.3mmol),ヨードプロパン(0.15ml,1.9mmol)。収量:0.29g,57%。このアミンを塩酸塩に転化し,エタノール/ジエチルエーテルから再結晶した:融点181〜183℃。MSm/z(相対強度,70eV)289(M+,2),287(M+,4),260(64),258(bp)240(33)。
実施例7:4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−(2−メトキシエチル)−ピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−オール(0.44g,1.81mmol),アセトニトリル(20ml),炭酸カリウム(0.5g,3.6mmol),1−ブロモ−2−メトキシエタン(0.17ml,2.0mmol)。収量:0.3g,54%。このアミンを塩酸塩に転化し,エタノール/ジエチルエーテルから再結晶した。融点135〜137℃。MSm/z(相対強度,70eV)305(M+,1),303(M+,1),260(63),258(bp)240(31)。
実施例8:4−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール(0.4g,1.52mmol),アセトニトリル(20ml),炭酸カリウム(0.42g,3.0mmol),ヨードプロパン(0.18ml,1.82mmol)。収量:0.31g,67%。このアミンを塩酸塩に転化し,エタノール/ジエチルエーテルから再結晶した:融点179〜181℃。MSm/z(相対強度,70eV)305(M+,5),276(bp),258(52),256(23),185(50)。
実施例9:1−ブチル−4−[4−メチル−3−(トリフルオロメチル)−フェニル]ピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−[4−メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール(0.5g,1.93mmol),アセトニトリル(20ml),炭酸カリウム(0.53g,3.8mmol),1−ブロモブタン(0.20ml,2.1mmol)。収量:0.48g,79%。このアミンを塩酸塩に転化し,エタノール/ジエチルエーテルから再結晶した:融点197〜198℃。MSm/z(相対強度,70eV)315(M+,7),272(bp),254(48),181(38),169(25)
実施例10:1−第二ブチル−4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール(0.02g,0.076mmol),アセトニトリル(2ml),炭酸カリウム(0.02g,0.14mmol,2−ヨードブタン(0.009ml,0.082mmol)。MSm/z(相対強度,70eV)319(M+,2),290(72),191(28),177(14),56(bp)。
実施例11:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−イソプロピルピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール(0.02g,0.076mmol),アセトニトリル(2ml),炭酸カリウム(0.02g,0.14mmol),2−ブロモプロパン(0.008ml,0.082mmol)。MSm/z(相対強度,70eV)305(M+,5),290(79),191(30),163(18),56(bp)。
実施例12:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール(0.02g,0.076mmol),アセトニトリル(2ml),炭酸カリウム(0.02g,0.14mmol),1,1,1−トリフルオロ−3−ヨードプロパン(0.010ml,0.082mmol)。MSm/z(相対強度,70eV)359(M+,20),276(bp),258(39),191(21),152(19)。
実施例13:1−(3−フルオロプロピル)−4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール(0.02g,0.076mmol),アセトニトリル(2ml),炭酸カリウム(0.02g,0.14mmol),1−ブロモ−3−フルオロプロパン(0.010ml,0.082mmol)。MSm/z(相対強度,70eV)323(M+,2),276(34),191(15),116(17),42(bp)。
実施例14:4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン(0.02g,0.081mmol),アセトニトリル(2ml),炭酸カリウム(0.02g,0.14mmol),ヨードエタン(0.007ml,0.082mmol)。MSm/z(相対強度,70eV)275(M+,14),274(M+,bp),260(67),258(bp),240(23),173(9)。
実施例15:1−ブチル−4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン(0.02g,0.081mmol),アセトニトリル(2ml),炭酸カリウム(0.02g,0.14mmol),ブロモブタン(0.009ml,0.082mmol)。MSm/z(相対強度,70eV)303(M+,2),302(M+,4),260(65),258(bp),242(18),240(27)。
実施例16:4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−イソブチルピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン(0.02g,0.081mmol),アセトニトリル(2ml),炭酸カリウム(0.02g,0.14mmol),1−ブロモ−2−メチルプロパン(0.009ml,0.082mmol)。MSm/z(相対強度,70eV)303(M+,1),302(M+,2),260(63),258(bp),242(19),240(29)。
実施例17:4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン(0.02g,0.081mmol),アセトニトリル(2ml),炭酸カリウム(0.02g,0.14mmol),1,1,1−トリフルオロ−3−ヨードプロパン(0.010ml,0.082mmol)。MSm/z(相対強度,70eV)343(M+,10),341(M+,15),260(52),258(82),152(54),42(bp)。
実施例18:4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−(3−フルオロプロピル)ピペリジン−4−オール
実施例2による製造:4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン(0.02g,0.081mmol),アセトニトリル(2ml),炭酸カリウム(0.02g,0.14mmol),1−ブロモ−3−フルオロプロパン(0.010ml,0.082mmol)。MSm/z(相対強度,70eV)307(M+,4),305(M+,8),260(63),258(bp),242(20),240(29)。
実施例19:4−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
実施例1による製造:1−ブロモ−2,3−ジフルオロベンゼン(5.0g,25.9mmol),テトラヒドロフラン(50ml),n−ブチルリチウム(ヘキサン11.4ml中の2.5M,28.5mmol),4−プロピル−1−ピペリドン(3.9ml,25.9mmol)。収量:6.43g。MSm/z(相対強度,70eV)255(M+,4),226(bp),208(32),141(17),127(16)。
実施例20:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
乾燥したテトラヒドロフラン(30ml)の中の1−フルオロ−2−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(1.22g,6.77mmol)の溶液に,窒素下,−78℃で,リチウムジイソプロピルアミド(ヘキサン3.0ml中の2.5M,7.45mmol)を滴下した。この混合物を1時間攪拌した後,乾燥したテトラヒドロフラン(20ml)中の新しく蒸留して得た4−プロピル−1−ピペリドン(0.96g,6.77mmol)の溶液を滴下した。得られた混合物を30分間,−78℃で撹拌し,続いて室温にした。水(100ml)を添加し,この混合物を酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(MgSO),ろ過し,蒸発乾固した。油状の残留物をフラッシュ・カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール,1:1)によって精製し,標記化合物(0.83g)を得た。MSm/z(相対強度,70eV)321(M+,5),293(14),292(bp),274(25),207(10)。
上記実施例において使用される中間体の合成を,下記の製造例に記載する。
製造例1:第三ブチル4−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート
窒素下,乾燥したジエチルエーテル(30ml)中の1,2−ジブロモエタンで活性化されたマグネシウム(0.5g,20.5mmol)の混合物に,乾燥したジエチルエーテル中の5−ブロモ−2−フルオロベンゾトリフルオライド(5.0g,20.5mmol)の溶液を滴下した。この混合物を還流下で1時間加熱し,乾燥したジエチルエーテル(50ml)中の4−Boc−1−ピペリドン(4.9g,24.6mmol)の溶液を滴下した。反応混合物を5分間撹拌し,塩化アンモニウム水溶液(100ml,飽和)を添加した。残留物を酢酸エチル(3×50ml)で抽出し,合わせた有機相を乾燥し(MgSO),ろ過し,蒸発乾固した。油状の残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(イソオクタン/酢酸エチル,1:1)で精製し,標記化合物(5.0g)を得た。MSm/z(相対強度,70eV)363(M+,11),306(29),290(94),289(bp),245(64)。
製造例2:4−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン4−オール
メチレンクロライド(30ml)中の4−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(4.25g,11.7mmol)の溶液に,トリフルオロ酢酸(4ml)を添加し,この溶液を室温で20時間撹拌した。1Mの水酸化ナトリウム水溶液(50ml)を添加し,水相をメチレンクロライド(3×50ml)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し(MgSO),ろ過し,蒸発乾固した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール,1:1)で精製し,標記化合物(1.28g)を得た。MSm/z(相対強度,70eV)263(M+,9),245(59),244(29),163(20),56(bp)。
製造例3:第三ブチル 4−[4−メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート
製造例1による:マグネシウム(0.51g,20.9mmol),ジエチルエーテル(20ml),5−ブロモ−2−メチルベンゾトリフルオライド(5.0g,20.9mmol),4−Boc−1−ピペリドン(5.0g,25.1mmol)。収量:7.4g。MSm/z(相対強度,70eV)359(M+,1),286(11),287(13),241(10),57(bp)。
製造例4:4−[4−メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル]―ピペリジン−4−オール
製造例2による:第三ブチル4−[4−メチル−3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(5.5g,15.3mmol,メチレンクロライド(30ml),トリフルオロ酢酸(4.5ml)。収量:1.97g。MSm/z(相対強度,70eV)259(M+,14),241(84),240(43),187(19),56(bp)。
製造例5:第三ブチル4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート
製造例1による:マグネシウム(0.47g,19.3mmol),ジエチルエーテル(20ml),5−ブロモ−2−クロロベンゾトリフルオライド(5.0g,19.3mmol),4−Boc−1−ピペリドン(4.6g,23.1mmol)。収量:4.3g。MSm/z(相対強度,70eV)379(M+,1),306(19),305(17),261(11),57(bp)。
製造例6:4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール
製造例2による:第三ブチル4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(4.3g,11.3mmol),メチレンクロライド(30ml),トリフルオロ酢酸(4.5ml)。収量:1.4g。MSm/z(相対強度,70eV)279(M+,28),263(38),262(30),261(bp),260(52)。
製造例7:第三ブチル4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート
実施例1による:3−ブロモ−2−フルオロベンゾトリフルオライド(2.6g,10.6mmol),テトラヒドロフラン(60ml),n−ブチルリチウム(ヘキサン4.6ml中の2.5M,11.5mmol),4−boc−1−ピペリドン(2.1g,10.6mmol)。収量:3.1g。MSm/z(相対強度,70eV)363(M+,2),290(18),289(31),245(14),57(bp)。
製造例8:4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール
製造例2による:第三ブチル4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(3.1g,8.5mmol),メチレンクロライド(20ml),トリフルオロ酢酸(2ml)。収量:0.62g。MSm/z(相対強度,70eV)263(M+,22),245(96),244(44),191(25),56(bp)。
製造例9:第三ブチル4−(2,3−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート
実施例1による:1−ブロモ−2,3−ジクロロベンゼン(1.0g,4.4mmol),テトラヒドロフラン(40ml),n−ブチルリチウム(ヘキサン1.9ml中の2.5M,4.8mmol),4−boc−1−ピペリドン(0.9g,4.4mmol)。収量:0.7g。MSm/z(相対強度,70eV)347(M+,1),345(M+,2),273(17),271(24),57(bp)。
製造例10:4−(2,3−ジクロロフェニル)ピペリジン−4−オール
製造例2による:第三ブチル4−(2,3−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(3.0g,8.7mmol),メチレンクロライド(50ml),トリフルオロ酢酸(10ml)。収量:0.88g。MSm/z(相対強度,70eV)246(M+,8),245(14),212(34),210(bp),192(67)。
本発明による化合物の評価のために,下記の試験を用いた。
生体内試験:行動
行動活性化を,オムニテックディジスキャン(Omnitech Digiscan)アナライザー及びディジタルインターフェースボード(NB DIO-24,ナショナルインストゥルメンツ(National Instruments)米国)を備えたアップルのマッキントッシュコンピューターに接続された8つのディジスキャン(Digiscan)活動モニター(RXYZM(16)TAO,オムニテックエレクトロニクス(Omnitech Electronics),コロンブス,オハイオ州,米国)を使用して測定した。各活動モニターはフォトビームセンサーを備えた正方形の金属フレーム(W×L=40cm×40cm)から成る。行動活性化の測定中,ラットを透明なアクリルのかご(W×L×H 40×40×30cm)に入れ,続いて活動モニターに配置した。各活動モニターは,赤外線フォトビームセンサーを三列を備え,各列は16のセンサーから成る。2列は,かごの床の前面及び側面に沿って90°の角度で置かれた。また,第三の列は垂直の活動を測定するために床から10cm上に置かれた。フォトビームセンサーは2.5cm間隔で置かれた。各活動モニターは,弱いハウス光(house light)及びファンを含む同一の音と光を減少させた箱に備え付けた。
コンピューターソフトウェアはオブジェクトオリエンテッドプログラミング(object oriented programming)(LabVIEW(登録商標),ナショナルインストゥルメンツ,オースティン,テキサス州,米国)を使用して書かれた。
毎時,動物の位置(水平方向の重心及び垂直の活動)を示す各活動モニターからの行動データを,25Hzのサンプリング頻度で記録し,オーダーメードで作られたLABViewアプリケーションを用いて集積した。各記録セッションからのデータは保存され,移動距離に関して分析された。個々の行動記録セッションは,試験化合物の注入後,約4分に開始し,60分間続けた。同様の行動記録方法を,投薬をしたことのないラット及び薬物前処理ラットについて行った。d−アンフェタミン前処理ラットには,活動モニターの記録セッションの10分前に,1.5mg/kgの腹腔内投与が行われた。MK−801前処理ラットには,活動モニターの記録セッションの90分前に,0.7mg/kgの腹腔内投与が行われた。結果は,任意の長さ単位で,カウント数/60分,又はカウント数/30分で表した。統計比較は対照群に対するスチューデントt検定を用いて行った。MK−801又はアンフェタミン前処理動物において,各々MK801又はd−アンフェタミンコントロールに対して,統計的比較を行った。
アンフェタミンに引き起こされた過剰移動の減少に対するED50値は,曲線の当てはめによって計算される。ほとんどの化合物については,1回の実験で,16のアンフェタミン前処理動物をベースとして,0,11,33及び100μmol/kgの投与範囲の皮下注射で,別の実験の補足的な投与を用いて,評価した。計算は,1時間の測定の最後の45分間の移動距離に基づく。距離はアンフェタミンコントロールに標準化され,最小平方最小化によって,“End-(End-Control)/(1+(dose/ED50)Slope)”関数に当てはめる。4つのパラメーターを,ED50>0,0.5<Slope<3,End>Controlの0%の制限に当てはめる。パラメーターについての信頼度を評価するために,当てはめは,ランダムに,各測定値について均一に分散した2乗されたウェート(0〜1)で100回繰り返される。示されたED50範囲は,これらの値の95%をカバーする。
生体内試験:神経化学
行動活動セッションの後,ラットを断頭し,それらの脳を速やかに取り出し,氷冷したペトリ皿に置いた。各ラットの周辺の前脳部,線条体,前頭皮質,及び残りの半球状の部分を解剖し,冷凍した。続いて,各脳部分を,モノアミン及びそれらの代謝物質の含有量に関して解析した。
脳組織ホモジネート中の,モノアミン伝達物質(NA(ノルアドレナリン),DA(ドーパミン),5−HT(セロトニン))並びにそれらのアミン(NM)(ノルメタネフリン),3−MT(3−メトキシチアミン)及び酸(DOPAC(3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸),5−HIAA(5−ヒドロキシインドール酢酸),HVA(ホモバニリン酸))代謝物を,HPLC分離及び電気化学的検知によって測定する。
分析法は,アミン又は酸について特化された2つのクロマトグラフィー分離に基づく。2つのクロマトグラフィー系は,10ポートバルブ及び同時注入のための2つのサンプルループを備えた共通の自動注入器を二つの系上に共有する。いずれの系も,逆相カラム(LunaC18(2),dp3μm,50*2mmi.d.,フェノメネックス(Phenomenex))を備えており,電気化学的検知はガラス様のカーボン電極(MF-1000,バイオナリティカルシステムインコーポレーション(Bioanalytical Systems, Inc.))上の2つの電位で行われる。カラム流は,検知セル又は廃液口へT連結を介して通る。これは,廃液口又は検出器口のいずれかを閉鎖する2つの電磁弁によって行われる。クロマトグラフィーの前面が検知器に達するのを防ぐことによって,より良い検知条件が達成される。酸系用の水性移動相(0.4ml/分)は,クエン酸14mM,クエン酸ナトリウム10mM,MeOH15%(v/v)及びEDTA0.1mMを含む。Ag/AgCl参照電極に対する検知電位は0.45及び0.60Vである。アミン系のための水性イオン対移動相(0.5ml/分)は,クエン酸5mM,クエン酸ナトリウム10mM,MeOH9%(v/v),MeCN10.5v/v%の,デカンスルホン酸0.45mM及びEDTA0.1mMを含む。Ag/AgCl参照電極に対する検知電位は0.45及び0.65Vである。
線条体におけるDOPACの増加に対するED50値は曲線の当てはめによって計算される。ほとんどの化合物について,評価は,1回の実験で,20匹の動物をベースとして,0,3.7,11,33及び100μmol/kgの皮下注射の投与範囲にわたって行う。DOPACレベルはコントロールに対して標準化され,最小平方最小化(least square minimization)によって関数“End−(End−Control)/(1+(dose/ED50Slope)”に当てはめる。4つのパラメーターは下記の制限に当てはめる:ED50>0,0.5<Slope<3,350<End<400又はEnd=controlの200%(表1を参照)。パラメーターに対する信頼度を評価するために,当てはめは,各測定値について,ランダムに均一に分散した平方ウェート(0〜1)で100回繰り返される。示されたED50範囲は,これらの値の95%をカバーする。
生体内試験:経口生物学的利用能
実験は,動脈及び静脈のカテーテルの注入の24時間後に実行される。試験化合物は1つのグループ当たりn=3で,経口投与により12.5μmol/kgで,又は,静脈のカテーテルを使用して静脈内投与により5μmol/kgで投与される。そして,試験化合物の投与後,6時間,3,9,27,60,120,180,240,300,及び360分に,動脈血サンプルを採取する。経口投与の生物学的利用能は,各ラットについて静脈内投与後に得られたAUC(曲線の下の面積)に対する経口投与後に得られたAUCの比率として計算された。パラメーターAUCは下記によって計算された:AUC:log/linear Trapezoidal法により計算された,時間0から最後の濃度測定(Clast.)までの血しょう濃度対時間曲線の下の面積。
試験化合物のレベルは,液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)(ヒューレットパッカード1100MSDシリーズ)によって測定される。LC−MSモジュールは1/4ポンプシステム,真空デガッサー,サーモスタット付きのオートサンプラー,サーモスタット付きカラムコンパートメント,ダイオード配列検知器及びAPI−ES噴霧室を含む。データ処理はHP ChemStation rev.A.06.03システムで実行した。器具セッティング:MSDモード:選択イオンモニタリング(SIM)MSD極性:Positiveガス温度:350℃,乾燥ガス:13.0リットル/分,ネビュライザー・ガス:50psig,キャピラリー電圧:5000V,フラグメンター(Fragmentor)電圧:70V,分析カラム:20℃のZorbax eclipse XDB-C8(4.6*150mm,5μm)。移動相は酢酸(0.03%)(溶媒A)及びアセトニトリル(溶媒B)であった。移動相の流速は,0.8ml/分であった。溶出は,4.5分間,溶媒Bの均一濃度(isocratic)12%から開始して,4.5分間かけて60%に線形的に増加させた。
抽出処理:血しょうサンプル(0,25〜0.5ml)を,1mlまで水で希釈し,60pmol(100μl)の内部標準(−)−OSU6241を添加した。pHをNaCO飽和溶液25μlの添加により11に調節した。混合後,サンプルを20分間振とうすることにより4mlのジクロロメタンで抽出した。有機相を遠心分離した後,より小さな管に移し,窒素流下で蒸発乾固した。その後,残留物をLC−MS分析(10μl注入)のために,120μlの移動相(酢酸(0,03%):アセトニトリル=95:5)に溶解した。各実施例について選択的なイオン(MH)を追跡し,(−)−OSU6241(3−[3−(エチルスルホニル)フェニル]−1−プロピルピペリジン)についてMH+296を追跡した。1〜500pmolの範囲にわたる標準曲線は,ブランクの血しょうサンプルに適当な量の試験化合物を添加することにより作成する。
生体外試験:ラット肝臓ミクロソームにおける代謝安定性
ラット肝臓ミクロソームを,フォーリン(Forlin) (1980年) Tox Appl Pharm. 54(3) 420-430に記載された方法に,小さな修正を加え,単離した。(例えばホモジネーションの前に0.15MのKClを含む0.1mNa/K*POバッファー,pH7.4(バッファー1)を肝臓1g当たり3mL添加し,ホモジネートを15分ではなく20分間遠心分離にかけ,上澄みを105.000gではなく100.000gの超遠心分離にかけ,超遠心分離からのペレットを,肝臓1g当たり1mLのバッファー1中の20%v/v87%グリセリンに再懸濁した。
1μlの,水で希釈された0.2又は1mM被検物質,及び10μlの20mg/mLのラット肝臓ミクロソームを,149μl,37℃のバッファー1と混合し,反応を,40μlの4.1mg/mLのNADPHの添加によって始めた。加熱ブロック(LAB−LINE,MULTI−BLOKヒーター又は700rpmのlab4you,TS-100 サーモシューカー(Thermo shaker))中,37℃で0分又は15分のインキュベーションの後,100μlの純粋なアセトニトリルの添加によって反応を止めた。その後,タンパク質の沈殿を,4℃,10.000gで10分間の遠心分離(Heraeus,Biofuge fresco)の後にペレットを廃棄することにより除去した。試験化合物を,移動相(勾配)として0.03%の蟻酸及びアセトニトリルを用いるZorbax SB−C18カラム(2.1*150mm,5μm)を備えたHPLC−MS(ヒューレットパッカード1100MSDシリーズ)を使用して,又は移動相(勾配)として0.03%の酢酸及びアセトニトリル(勾配)を用いるZorbax Eclipse XDB−C18(3*75mm,3.5μm)を使用して,分析した。15分間のターンオーバーを,15分後に除去された試験化合物として計算し,0分レベルの百分率で,即ち,100*[0分の試験化合物濃度−15分の濃度]/0分の濃度で表した。
フォーリン(Forlin)(1980年)に記載されるように,肝臓ミクロソームの調製を行った。肝臓ミクロソームとのインキュベーションのためのプロトコルは,クレプシ エ ストレッサー(Crespi et Stresser)(2000年),及びレンウィック(Renwick)他(2001年)で参照される。
参考文献
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レンウィック,アーベー(Renwick, AB)他(2001年)ヒト肝臓CYPイソフォームによる2,5-ビス(トリフルオロメチル)-7-ベンジルオキシ-4-トリフルオロメチルクマリンの代謝:CYP3A4へのの選択性の証拠 Xenobiotica 31(4):187-204
ClogP値の計算
本発明の化合物について,計算したオクタノール/水/分配係数(ClogP値)を,入力として構造のSMILES representationを使用するバイオバイトコーポレイション(BioByte coorporation)(www.biobyte.com)によるウィンドウズ用ソフトウェアBio−Loomバージョン1.0を用いて計算した。本発明の選択された化合物に対するClogP値を,下記に示す(表6)。
Figure 2008501748
記載無し

Claims (29)

  1. 次式1の化合物及びそれらの薬学的に許容され得る塩。
    Figure 2008501748

    (式中,Rは,OSOCF,OSOCH,OCF,OCHF,SCF,SCHF,SOR,SO,COR,CN,CF,F,Cl,Br及びIから成る群より選択され;
    はフェニル環の2−位又は4−位を占め;
    が2−位を占める場合,RはH,OH,NH,F,Cl及びCHから成る群より選択され;
    が4−位を占める場合,RはH,CN,CF,OH,NH,OR,F,Cl,Br,I及びCHから成る群より選択され;
    は,炭素数1〜4のアルキル,アリル,CHCHOCH,CHCHCHF,CHCHCHF,CHCHF,CHCHF,CHCF,3,3,3−トリフルオロプロピル,及び4,4,4−トリフルオロブチルから成る群より選択され;
    は,炭素数1〜3のアルキル,CN,CF及びCHFから成る群より選択される。
    ただし,
    がトリフルオロメチルであり,Rが水素であるとき,Rはメチルではなく,
    がトリフルオロメチルであり,Rが4−クロロであるとき,Rはメチルではなく,
    はトリフルオロメチルであり,Rが4−フルオロであるとき,Rはn−プロピルではない。
  2. が,OSOCF,OSOCH,SOCF,COCH,CN,CF及びOCFから成る群より選択される請求項1記載の化合物。
  3. が,F,Cl及びCFから成る群より選択される請求項1記載の化合物。
  4. が,F又はClから成る群より選択される請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
  5. が,n−プロピル及びエチルから成る群より選択される請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
  6. が,フェニル環の2−位を占める請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  7. がF及びClから成る群より選択され,Rがn−プロピル及びエチルから成る群より選択される請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  8. 下記から成る群から選択される請求項1記載の化合物。
    4−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−(2,3−ジフルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−(2−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−[2−フルオロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    1−エチル−4−[2−フルオロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール
    4−[2−クロロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−[2−クロロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    1−エチル−4−[2−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピペリジン−4−オール
    4−[2−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−[2−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−[3−(ジフルオロメトキシ)−2−フルオロフェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−[2−クロロ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−[2−クロロ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
    2−フルオロ−4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
    4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−フルオロベンゾニトリル
    4−[4−フルオロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    1−エチル−4−[4−フルオロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]ピペリジン−4−オール
    4−[4−クロロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−[4−クロロ−3−(トリフロロメチル)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)−2−(トリフロロメチル)ベンゾニトリル
    4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−(トリフロロメチル)ベンゾニトリル
    4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−(3,4−ジクロロフェニル)−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−(3,4−ジクロロフェニル)−1−エチルピペリジン−4−オール
    2−クロロ−4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
    2−クロロ−4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
    4−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    1−エチル−4−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピペリジン−4−オール
    4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)−2−(トリフルオロメトキシ)ベンゾニトリル
    4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)−2−(トリフルオロメトキシ)ベンゾニトリル
    4−[3−(ジフルオロメトキシ)−4−フルオロフェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−[3−(ジフルオロメトキシ)−4−フルオロフェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
    4−[4−クロロ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−1−プロピルピペリジン−4−オール
    4−[4−クロロ−3−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−1−エチルピペリジン−4−オール
    2−(ジフルオロメトキシ)−4−(4−ヒドロキシ−1−プロピルピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
    2−(ジフルオロメトキシ)−4−(1−エチル−4−ヒドロキシピペリジン−4−イル)ベンゾニトリル
  9. 下記式1のピペリジン化合物又はそれらの薬学的に許容され得る塩の,CNSの疾病を治療するための薬学的に活性な製剤の製造における使用。
    Figure 2008501748

    (式中,Rは,OSOCF,OSOCH,OCF,OCHF,SCF,SCHF,SOR,SO,COR,CN,CF,F,Cl,Br及びIから成る群より選択され;
    はフェニル環の2−位又は4−位を占め;
    が2−位を占める場合,RはH,OH,NH,F,Cl及びCHから成る群より選択され;
    が4−位を占める場合,RはH,CN,CF,OH,NH,OR,F,Cl,Br,I及びCHから成る群より選択され;
    は,炭素数1〜4のアルキル,アリル,CHCHOCH,CHCHCHF,CHCHCHF,CHCHF,CHCHF,CHCF,3,3,3−トリフルオロプロピル,及び4,4,4−トリフルオロブチルから成る群より選択され;
    は,炭素数1〜3のアルキル,CN,CF及びCHFから成る群より選択される。
  10. が,OSOCF,OSOCH,SOCF,COCH,CN,CF及びOCFから成る群より選択される請求項8記載の使用。
  11. が,F,Cl及びCFから成る群より選択される請求項8記載の使用。
  12. が,F又はClから成る群より選択される請求項8〜10のいずれかに記載の使用。
  13. が,n−プロピル及びエチルから成る群より選択される請求項8〜11のいずれかに記載の使用。
  14. が,フェニル環の2−位を占める請求項8〜12のいずれかに記載の使用。
  15. がF及びClから成る群より選択され,Rがn−プロピル及びエチルから成る群より選択される請求項8〜13のいずれかに記載の使用。
  16. 計算されたオクタノール/水分配係数値が1.0より高い請求項1〜14のいずれかに記載の化合物。
  17. 請求項1〜7のいずれかに記載の化合物及び1種類又はそれ以上の薬学的に許容され得る担体又は希釈剤を含む医薬組成物。
  18. CNSの疾病を治療するための請求項16記載の医薬組成物。
  19. パーキンソン病,パーキンソニズム,運動障害(L−DOPAが引き起こす運動障害を含む),失調症,チック,振戦及びハンチントン舞踏病から成る群より選択される運動障害の治療のための請求項16記載の医薬組成物。
  20. 医原性及び医原性でない精神病及び幻覚症から成る群より選択される症状の治療のための請求項16記載の医薬組成物。
  21. 精神分裂病及び精神分裂症的障害及び両極性障害から成る群より選択される症状の治療のための請求項16記載の医薬組成物。
  22. 気分及び不安障害,うつ病及び強迫神経症から成る群より選択される症状の治療のための請求項16記載の医薬組成物。
  23. 自閉症スペクトル疾病,ADHD,脳性麻痺,ジルドゥラトゥーレット症候群から選択される神経発達性障害,及び痴呆及び年齢に関連する認識の悪化から成る群より選択される神経組織変性障害の治療のための請求項16記載の医薬組成物。
  24. 睡眠障害,性的疾病,食欲異常,肥満,及び頭痛,及び増加した筋肉調子によって特徴づけられる症状の他の痛みから成る群より選択される症状の治療のための請求項16記載の医薬組成物。
  25. 精神的外傷,炎症,感染,新生物,血管,低酸素症又は代謝の原因によって引き起こされる脳損傷,又は外因性の化学品(ここで,外因性の化学品は,乱用物質,医薬化合物,環境毒素から成る群から選択される)に対する中毒反応によって引き起こされる脳損傷の後の運動機能,認識機能及び関連する感情の乱れを改善するための請求項16記載の医薬組成物。
  26. 物質乱用に関連する障害の治療のための請求項16記載の医薬組成物。
  27. アルツハイマー病,又は関連する痴呆疾病の治療のための請求項16記載の医薬組成物。
  28. 治療有効量の請求項1〜7のいずれか記載の化合物を,CNSの障害を患うヒトを含むほ乳類に投与することを含むCNSの障害の治療方法。
  29. 請求項17〜26の1又はそれ以上に記載の障害を治療するための請求項27記載の方法。
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