JP2008500074A5 - - Google Patents

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脳のニューロン活動をデカップリング及び/又は非同期にする装置
本発明は、請求項1の上位概念に記載の脳のニューロン活動をデカップリング及び/又は非同期にする装置に関する。
例えば基底神経節内にその発生を有する脳の異常な同期活動が、例えば運動野のような後続する領域内に同期を活動力として引き起こしうる。この二次同期は、異常な症状の発生にかなり関与している。本発明は、活動している異常な活動を後続する領域から取り除くことを可能にする装置に関する。これによって、異常な症状が低減され得る。別の実施形では、本発明の装置は、異常に同期する神経細胞群のニューロンの非同期、すなわち律動的な集団活動又は発火に対しても使用され得る。神経細胞群は、活動群と呼ばれる。
例えば、パーキンソン病,本態性震顫,失調症又は強迫神経症のような神経学的な病気又は精神医学的な病気を持っている患者では、脳、例えば視床又は基底神経節の特定の領域内の神経細胞群が、異常に活動する、例えば過同期性である。この場合、多数のニューロンが、同期してアクションポテンシャルを発生する;関与するニューロンが過度に同期して発火する。回復しつつある患者の場合、これらの脳領域内のニューロンが、特性的に異なって、例えば無関係に発火する。この異常に同期する脳の活動は、別の脳領域内、例えば一次運動野のような大脳皮質内のニューロン活動を変化させる。この場合、視床及び基底神経節の異常に同期する活動が、大脳皮質領域をそのリズムに強制的に合わせる。その結果、これらの領域によって制御された筋肉が、異常な活動、例えば律動的な振戦(tremor)を最終的に起こす。
医薬によって(もはや)治療できない患者では、病状に応じて及び病気が一側性に起こるのか又は両側性に起こるのかどうかがに応じて、デプス電極が、一側性に又は両側性に植え込まれる。この配置では、ケーブルが、頭の皮膚の下からいわゆるジェネレータに敷設されている。このジェネレータは、バッテリーを有する制御装置から構成され、例えば皮膚の下の鎖骨の領域内に植え込まれている。個々の刺激、例えば矩形パルスから成る高周波の周期シーケンスによる連続刺激(100Hzより大きい周波数のパルス列)が、デプス電極を通じて実施される。この方法の目的は、目的領域内のニューロンの発火を抑制することである。標準的なデプス刺激に基づく作用機構は、さらに十分に説明しない。多くの研究の結果は、標準的なデプス刺激が復原可能な(組織の)障害のように作用する、つまり組織の復原可能な排除のように作用する:標準的なデプス刺激は、目的領域内及び/又はこれにつながっている脳領域内のニューロンの発火を抑制する。
この刺激形態の欠点は、ジェネレータのエネルギー消費が非常に高いことである。その結果、ただの約1〜3年後にバッテリーを含むジェネレータを手術で頻繁に交換する必要がある。高周波の連続刺激が、脳、例えば視床又は基底神経節の領域内の反生理学的な(異常な)入力として数年の経過で該当する神経細胞群を順応させうることがさらなる欠点である。同じ刺激結果を得るためには、この順応の結果、より高い刺激振幅によって刺激する必要がある。刺激振幅が大きいほど、隣接する領域の刺激が原因で、構語障害(言語障害),知覚不全(或る場合では、非常に痛みを伴う異常な知覚),小脳の運動失調症(第三者の支援なしに存在する無能力)又は精神分裂病等のような副作用を起こす確率が大きい。これらの副作用は、患者によって我慢できない。これらの場合、それ故に、治療の効きめが、数年後に消失する。
ドイツ連邦共和国特許出願第10211766.7号明細書「脳刺激によって患者を治療する装置,電子構成要素並びにこの装置及びこの電子構成要素の医療での使用」,ドイツ連邦共和国特許出願第10318071.0−33号明細書「脳のニューロン活動を非同期にする装置」及びドイツ連邦共和国特許出願第10318071.0号明細書「脳を多重電極で時間遅延に刺激して患者を治療する装置」中に記されているようなその他の刺激方法の場合、要求制御される刺激がその都度の目的領域内に印加されることが提唱されている。この方法及びこの装置の目的は、−標準的なデプス刺激の場合のように−異常に同期する発火を単に抑制するのではなくて、生理学的に相関する発火パターンに近づけることである。これによって一方では電力消費が低減され、他方では要求制御される刺激によって、組織内へのエネルギー入力が、標準的なデプス刺激に比べて低減される。しかし、これらの要求制御されて非同期にする方法も関連する欠点を有する。
説明したようなその他の刺激方法、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第10211766号明細書では、刺激が、要求によって制御されるそれぞれの目標領域内に印加される。これらの方法及びこれらの装置の目的は、標準的なデプス刺激の場合のように異常に同期する発火を単に抑制するのではなくて、発火を生理学的に相関しない発火パターンに近づけることである。この手段によって一方では電力消費が低減され、標準的なデプス刺激と違う要求制御される刺激によって他方では組織内へのエネルギー入力が低減される。
上述した刺激方法の場合、1つ又は多数のデプス電極を使用することが必要である。このことは、高い手術経費及び患者に対するデプス電極の植え込みの間に起こりうる脳組織の損傷又は脳の出血のような合併症の大きな危険を意味する。この危険は、患者を成功裏に直しかつ副作用を低減する観点から減らさなければならない。
ドイツ連邦共和国特許出願第10211766.7号明細書 ドイツ連邦共和国特許出願第10318071.0−33号明細書 ドイツ連邦共和国特許出願第10318071.0号明細書
本発明の課題は、脳のニューロン活動をデカップリング及び/又は非同期にする装置を提供することにある。異常に同期した脳の活動を有する患者が、この装置によって穏やかにかつ効率的に治療され得る。この場合、反生理学的な持続刺激に対する順応が阻止されなければならない。長時間かかる校正過程が阻止されなければならない。異常な律動活動のメイン周波数成分が激しく変動する時でも、刺激が成功しなければならない。さらにこの装置は、持続したデカップリング及び/又は非同期を実現しなければならない。過渡的な刺激に関連する反生理学的な状態はほとんど阻止されなければならない。本発明の装置は、第6.3章中に記されている選択的に追加され得るように追加の要求制御を必要としない。それ故に本発明の装置は、技術的に容易に実現可能であり、複雑な制御電子機器はほとんど要求されず、したがって電力消費も僅かで済む。本発明の刺激装置は、電力を節約して機能しなければならない。その結果、患者に植え込まれた刺激装置のバッテリーを手術で交換する必要は頻繁にない。特にただ1つの電極の植え込みで済むので、そしてこの電極は、例えば運動野の領域内の脳波電極のように後続する場合によっては容易にアクセスできる脳領域内に植え込まれるので、本発明の装置は、上述したデプス脳刺激の方法に比べて大幅に改良されている。脳刺激のため、すなわち特に−本発明の装置の特別な実施形では−デプス電極が不要である。その結果、動脈の傷害に起因した手術中の出血の危険がない。
本発明の課題は、請求項1の上位概念から出発して請求項1の特徴部分に記載の特徴によって解決される。デカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群の測定されて処理された活動をフィードバック刺激信号として使用することによって、第3章参照、この課題は、活動している異常なニューロン群が、完全にデカップリング及び/又は非同期にされるように、ニューロンの活動が、フィードバック刺激信号を有する刺激による電極によってその都度影響を受ける。これによって、患者の場合、症状が著しく抑制される。第8章中に記されているように本発明の装置の別の実施形の場合、この装置は、例えば活動しているニューロン群を非同期にするためにも使用され得る。この実施形の場合、活動しているニューロン群の測定されて処理されたニューロン活動が、フィードバック刺激信号として刺激電極を通じて印加される。その結果、活動しているニューロン群の直接又は間接の刺激が、フィードバック刺激信号によって実施される。これによって、完全な非同期が生じるように、非同期にすべきニューロン群が影響を受ける。これによって、病気に関連する症状が抑制される。そのため、本発明の装置は、制御装置4を有する。この制御装置4は、1つ又は複数のセンサ3の測定信号を受け取り、この信号から刺激信号(フィードバック刺激信号)を生成し、この刺激信号を刺激として電極2に印加する。
本発明の装置は、電力を節約して作動する。その結果、患者の中に植え込まれたバッテリーを頻繁に交換する必要がない。
本発明の装置は、デカップリングする刺激によって手術中に得られる、電極に対する最適な目標地点を選択するための効果を可能にする。デプス脳電極を電極2として使用する場合、フィードバック信号の試験刺激及び/又は取り出しが、電極を植え込む間に解剖学的に予備計算された目標地点の領域内で本発明の装置によってmm単位のステップで最初に実施される。最適な治療効果を実現できる目標地点は、持続する植え込み用の目標地点として選択される。
比較的一定な周波数で多くの場合に持続する異常に同期する活動を有する上述した病気のほかに、断続的にだけ(短期間に発生する)異常に同期する活動を招く病気も治療され得る。主な適応は、薬剤によってもはや治療できない癲癇の治療である。本発明の装置は、例えばパーキンソン病,本態性震顫,失調症,癲癇,鬱病及び強迫神経症の症状を抑制する。
本発明の好適なその他の構成は、従属請求項中に記載されている。
図面は、本発明の例示的な実施形を示す。
図1は、本発明の装置を示す。
図2は、第8.1章の例1中に記されているような刺激による刺激のデカップリング作用を示す。具体的に説明するため、図2a〜2d中では、カップリングが、時点4秒に対して開始される。刺激が、時点7.5秒に対して開始する。
図2a:センサ3によって測定されるカップリングされない状態の間、カップリングの間及び刺激の間のデカップリングすべきニューロン群のニューロン活動の経時変化。
図2b:カップリングされない状態、カップリングの間及び刺激の間のデカップリングすべきニューロン群の発火パターンの経時変化。
図2c:刺激間隔の間のデカップリングすべきニューロン群の同期の程度の経時変化。小さい値は、小さい同期に対応する。大きい値は、強い同期に対応する。
図2d:デカップリングすべきニューロン群に対して生じる刺激の影響の経時変化。すなわち、カップリングの影響と刺激の影響との和。
図2e:カップリング前(左)の発火周波数の分布、カップリングの間(中央)の発火周波数の分布及び開始された刺激時(右)の発火周波数の分布。
図3は、第8.1章の例2中に記されているような刺激による刺激のデカップリング作用を示す。具体的に説明するため、図3a〜3d中では、カップリングが、時点4秒に対して開始される。刺激が、時点7.5秒に対して開始する。
図3a:センサ3によって測定されるカップリングされない状態の間、カップリングの間及び刺激の間のデカップリングすべきニューロン群のニューロン活動の経時変化。
図3b:カップリングされない状態、カップリングの間及び刺激の間のデカップリングすべきニューロン群の発火パターンの経時変化。
図3c:デカップリングすべきニューロン群の同期の程度の経時変化。小さい値は、小さい同期に対応する。大きい値は、大きい同期に対応する。
図3d:デカップリングすべきニューロン群に対して生じる刺激の影響の経時変化。すなわち、カップリングの影響と刺激の影響との和。
図3e:カップリング前(左)の発火周波数の分布、カップリングの間(中央)の発火周波数の分布及び開始された刺激時(右)の発火周波数の分布。
図4:活動している異常に同期するニューロン群1と活動されているデカップリングすべきニューロン群2との間のカップリングの概略図。ニューロン群2は、前運動野及び/又は運動野を例示的に示す。
図2a〜d及び3a〜d中には、横座標は、秒単位の時間軸を示す。その一方で縦座標に沿って、測定されたニューロン活動(図2a,3a)又は発火パターン(図2b,3b)又は同期の程度(図2c,3c)又はカップリングの影響と刺激の影響との和(図2d,3d)が、各々の場合に任意の単位でプロットされている。センサ3によって測定されるニューロン活動(図2a,3a)は、刺激を生成する基準として使用される。図2e及び3eでは、横座標が周波数を示す。縦座標が対応する周波数を有するニューロンの相対数を示す。
図1の装置は、絶縁増幅器1を有する。この絶縁増幅器1は、電極2及び生理学的な測定信号を検出する少なくとも1つのセンサ3に接続されている。使用される電極2は、例えば脳波電極又は脳電極でもよい。絶縁増幅器は、信号を処理して制御する装置4にも接続されている。この装置4は、刺激用の光学送信機5に接続されている。光学送信機5は、光ファイバ6を介して光学受信機7に接続されている。この光学受信機7は、信号を生成する刺激装置8に接続されている。この信号を生成する刺激装置8は、電極2に接続されている。リレー9又はトランジスタが、絶縁増幅器1方向の電極2の入力領域に存在する。装置4は、導線10を介してテレメトリー送信機11に接続されている。このテレメトリー送信機11は、テレメトリー受信機12に接続されている。このテレメトリー受信機12は、植え込むべき装置の外部に位置している。データを表示し処理し記憶する手段13が、テレメトリー受信機12に接続されている。使用されるセンサ3は、例えば脳波電極,脳電極又は周囲電極でもよい。
電極2は、当業者に既知で本発明の適用に適しているあらゆる電極でもよい。本発明の広い意味では、それ故に電極は、本発明の刺激に適用できる対象物である。
電極2は、例えば少なくとも2つのワイヤである。電位差が、刺激の目的でこれらのワイヤの両端に印加される。電極2は、マクロ電極又はマイクロ電極でもよい。この代わりに、電極2は単一のワイヤでもよい。この場合、電位差は、単一ワイヤと刺激を目的としたジェネレータのハウジングの金属部分との間に印加される。さらに、強制ではないものの、電位差が、ニューロン活動を記録するために電極2によって測定され得る。別の実施形では、電極2は、2つより多いワイヤから構成されてもよい。これらのワイヤは、脳内の測定信号の測定及び刺激のために使用され得る。
電極2が2つより多いワイヤから構成される場合、これらのワイヤのうちの少なくとも1つのワイヤが、センサ3として作動できる。その結果この場合では、電極2及びセンサ3が唯一の部材内で一体化されている実施形が存在する。電極2のワイヤは、異なる長さを有してもよい。その結果これらの電極2は、異なる脳の深さに貫通され得る。nが3以上の整数であるときに電極2がn本のワイヤから構成される場合、刺激が、少なくとも一対のワイヤによって実施できる。ワイヤのあらゆるサブコンビネーションが、対の形成で可能である。刺激は、n本のワイヤのうちの1本のワイヤとジェネレータのハウジングの金属部分との間でも実現され得る。この部材のほかに、さらに電極2に構造的に一体化していないセンサ3も存在してもよい。
例示的にかつ具体的に説明すると、ニューロン活動が、最初のステップでセンサを用いて本発明の装置によって測定される。第2のステップでは、刺激信号が、測定された信号をさらに処理することによって、例えばニューロン活動の時間遅延、場合によってはフィルタリング及び/又は増幅によって生成される。次いでこの刺激信号から生成された刺激が、植え込まれた電極を通じて第3の操作ステップで刺激用に使用される。この刺激の結果、異常な活動のデカップリング及び/又は非同期が、刺激された組織内で生じる。本発明の装置の操作の詳細は、第1章で説明する。
第6章中に記されているように、本発明の装置は、刺激印加の時間制御のいろいろな実施形で実現され得る。刺激印加の時間制御のこれらの実施形は、持続的に繰り返されて要求制御される刺激印加である。
本発明の持続する刺激印加は、本発明の装置の簡単な実施形である。この実施形は、追加の要求制御なしに作動し、第6.1章中に記すように刺激を持続して印加する。したがってこの持続する刺激印加は、本発明の装置の容易に実施される実施形を示す。同時に、デカップリング又は非同期にすべきニューロン群への僅かなエネルギー入力で、持続刺激の良好なデカップリング及び/又は非同期の効果が、第5章中に記されている本発明の自律制御する要求制御に起因して得られる。
本発明の繰り返す刺激印加では、本発明の装置が制御システムを有する。制御システムが、特定の期間だけに刺激を電極2に印加するように、この制御システムはプログラミングされている。刺激は、これらの期間以外は印加されない。それ故に、第6.2章に記されている繰り返す刺激の実施形で、制御装置4によって決定された例えば相前後して続く時点に対して、刺激信号が、制御装置2によって計算された期間で生成されて電極2に出力されるように、制御装置4がプログラミングされている。持続する刺激印加の場合のように、第5章による刺激信号の自律制御する要求制御も、繰り返される刺激印加で実施される。
本発明の要求制御される刺激印加では、本発明の装置が、第6.3章中に記されているような追加の要求制御を有する。そのため、本発明の装置は、好ましくは電極2の信号中及び/又はセンサ3内及び/又は処理されるニューロン活動内の異常な特徴の発生及び/又は痕跡を検出する手段を有する。第6.3章中に記されている要求制御される刺激印加の実施形では、刺激信号が、異常な特徴の発生及び痕跡に応じて電極2に出力される。その結果、脳組織が刺激される。これによって、ニューロン群内の異常なニューロン活動が、デカップリング及び/又は非同期にされ、したがって正常な生理状態に近づく。異常な活動は、そのパターン及び/又はその振幅及び/又はその周波数成分の特徴的な変化及び/又はその経時変化によって健康な活動と区別が付く。異常なパターンを検出する手段は、電極2及び/又はセンサ3の測定信号を処理するコンピュータであってこれらの測定信号をコンピュータ内に記憶されたデータと比較する。コンピュータは、データを記憶するデータ媒体を有する。これらのデータは、第6及び7章による校正及び/又は制御の範囲内で利用され得る。制御装置4は、例えばチップ又は匹敵する計算能力を有するその他の電子装置から構成され得る。
第6.3章中に記されている要求制御される刺激印加の実施形において、刺激が、制御装置4によって予め決定された刺激間隔で生成されて電極2に出力されるように、制御装置4はプログラミングされている。全体としては、本発明の装置のそれぞれの手続きに関連する刺激の種類及び強さに関する全てのパラメータ及びこれらの時間遅延及び電極に固有に印加する情報及び要求制御される機能に関連し、センサ3によって算出された測定値又はこれらの測定値から導き出されたパラメータが記憶される。
制御装置4は、電極2を好ましくは以下の方法で制御する:制御データが、制御装置4から刺激用の光学送信機5に転送される。この光学送信機5は、光ファイバ6を通じて光学受信機7を制御する。制御信号を光学受信機7に光学的に結合することによって、制御装置4が、電極2から電気的に絶縁される。このことは、干渉信号が信号を処理し制御する装置4から電極2に入力することが阻止されることを意味する。考えられる光学受信機は、例えばフォトセルである。光学受信機7は、刺激用の光学送信機5によって入力される信号を刺激装置8に転送する。次いで適切な刺激が、刺激装置8によって電極2を通じて脳内の目標領域に転送される。測定が電極2をも通じて実施される場合、リレー9も、刺激用の光学送信機5から光学受信機7を通じて作動される。この光学送信機5は、干渉信号が入ることを阻止する。リレー9又はトランジスタは、絶縁増幅器が過励振することなしにニューロン活動が各刺激の直後に再び測定され得ることを保証する。電気的な絶縁は、必ずしも制御信号を光学的に結合することによって実施する必要はなく、むしろその他の代わりの制御システムを使用してもよい。例えばこれらの制御システムは、例えば超音波帯域内の音響接続でもよい。干渉のない制御は、例えば適切なアナログフィルタ又はデジタルフィルタを使用することによって実現され得る。
さらに本発明の装置は、好ましくはテレメトリー受信機12を介して測定信号及び/又は刺激信号を表示し処理しデータを記憶する手段13に接続されている。この配置では、この装置13は、以下で説明するデータを解析する方法を有する。
さらに、機器の規則的な動作を監視するため、及び場合によっては第7.2章中に記されている制御メカニズムを、パラメータを変更することによって効率的に構成するため、本発明の装置は、テレメトリー受信機13を介して追加の参照データベースに接続され得る。
第1章で刺激のメカニズムを詳しく説明する。最も重要な用語の定義は、第2章中に記載されている。ニューロン活動の処理によるニューロン活動の測定から刺激信号の生成までの動作ステップは、第3章中で説明する。電極及びセンサの空間的な配置は、第4章に記載されている。第5章は、刺激信号の自律制御する要求制御を説明する。第6及び7章中には、刺激印加の制御及び刺激パラメータの校正及び適合が説明されている。第8章中には、事例及びその他の可能な用途及び装置の実施形が説明されている。本発明の装置の利点は、第9章中に記載されている。
1 刺激のメカニズム
本発明の装置は、活動しているニューロン群によって活動されているニューロン群デカップリングするために使用され得る。活動しているニューロン群も、非同期にされ得る。この関係は、図4中に示されている。
このことは、電極によって刺激を印加して実施される。ニューロン活動が、測定され、場合によっては存在する特に時間遅延も含む処理ステップ後に刺激信号及び刺激に変換されて印加されることによって、これらの刺激は生成される。その結果、デカップリング及び/又は非同期が顕著に起こる。第3.1章中に記されているように、活動されている神経細胞群2が、デカップリング処理で刺激される(図4)。非同期処理では、活動しているニューロン群1が刺激される。
本発明の装置を使用することによって、デカップリングすべき神経細胞群が、デカップリングされかつ非同期にされた状態にされるか、又は、非同期にすべきニューロン群が非同期にされる。希望する状態、すなわち完全なデカップリング及び/又は非同期は、一般にニューロン活動の数周期の間、多く場合1周期未満の間に生じる。デカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群は、刺激の遮断後に経験によれば病気に起因して及び/又はカップリングに起因してまた再同期するので、一般には、持続する又は繰り返す刺激が必要である。刺激は、ニューロン活動に本発明にしたがって直接関係するので、生じる刺激の影響の振幅、すなわちデカップリングすべき又は非同期にすべきニューロン群に対するカップリング及び刺激の和が、成功したデカップリング及び/又は非同期後に最小になる。
フィードバック刺激信号、すなわち処理されたニューロン活動が、刺激として利用されることによって、このことは可能になる。すなわち、同期つまりカップリングの程度が、刺激信号の強度及び形を持続して制御する。印加された刺激信号は、外部のカップリング及び/又は内部の同期を補償する。その結果、デカップリングすべき又は非同期にすべきニューロン群に対して生じる刺激の影響の振幅が最小になる。そしてこれらのニューロング群のニューロン活動が、正常な生理状態に近づく。この処理は、例えば刺激周期T,時間遅延及び強度のような変更可能な刺激パラメータの広い領域に対して作用し、経費のかかる校正を必要とせず、大きい許容誤差を有する。さらに、ニューロン活動と刺激パターンとの間の直接の関係に起因して、デカップリングすべき又は非同期にすべき組織内へのエネルギー入力が最小になる。このことは、僅かな副作用しか予測させない。
以下に、本発明の装置及びその機能を例示的に説明する。
本発明の装置及び制御システムは、当該装置及びシステムで使用される処理方法の全てのステップを実施できる手段によって構成されている。
当該方法ステップを実施する手段も、説明する方法ステップによって間接的に説明されている。したがって方法ステップは、同時に機能する装置の特徴を示す。
本発明によれば、電極が、脳領域内に植え込まれるか又は−脳波電極の場合は−脳領域に取り付けられる。好ましくは、脳領域が、病気の発生源であるか又は異常な活動によって活動されている1つ又は多数の脳領域につながっているか又はこれらの脳領域に直接属するように、この脳領域は選択される。
この場合、この電極は、その周囲に電気信号を出力する。この電気信号は、直接その周辺領域内で又は神経繊維束を通じて別の領域内でデカップリング及び/又は非同期を引き起こす。デカップリング及び/又は非同期を起こすため、測定されて処理された、特に時間遅延したニューロン活動が、刺激信号として使用される、第3章参照。したがって、本発明の装置は制御システムを有する。電極2が、近くの周辺領域内で及び/又は神経繊維束を通じて刺激をさらに送ることによって別の脳領域内でデカップリング及び/又は非同期を引き起こすように、この制御システムはこの電極2を制御する。本発明によれば、電極は、特にT/2の整数倍時間遅延した測定され処理されたニューロン活動から生成される刺激によって制御される。Tは、刺激周期であって以下で説明するように活動している又は活動されているニューロン群の律動するニューロン活動の周期にほぼ近似する。刺激電極2が、デカップリングすべき又は非同期にすべき領域内に位置されていない場合、このような電極2の制御時に、刺激地点とこれによって影響するニューロン群の地点との間の伝播時間を考慮する必要がある。このことは、第7.3章中に記されている。この刺激の場合、全てのデカップリングすべきニューロン群をデカップリングし非同期にする及び/又は非同期にすべきニューロン群を非同期にする。このことは、同時に異常な症状を抑制する。電極2が、デカップリングすべき及び非同期にすべき領域の外側に位置する場合、第7.3章中に記されているように間接刺激の効果を考慮する必要がある。
この新規な装置によって、性質上別の方法を目的とした上述した従来の技術に比べて、異常な症状を抑制する目的が達成される。異常に同期する神経細胞群のニューロン活動を強い刺激によって抑制するのではなくて、異常に同期して活動する神経細胞群が簡単に非同期にされるか、又は、異常な活動によって活動した別のニューロン群が、この働きによってデカップリングされ非同期にされる。このことは、異常な症状を抑制する。個々のニューロンの生理活動が影響されない。第3.3章にしたがって処理されるニューロン活動が、この処理の間に刺激地点で使用される。激しく発生するデカップリング及び/又は非同期は、活動されている領域内のニューロン間の相互作用によって支援される。異常な同期に作用する作用メカニズムが利用される。つまり、最小の介入によって治療効果を得るため、作用すべきシステムのエネルギーが利用される。時間遅延が刺激周期Tの半分の整数倍に相当する刺激信号から生成される刺激が使用される場合、最良の結果が得られる。刺激周期Tは、異常な活動の周期に近似する。しかし、電極2によって出力される刺激の時間遅延が、別の時間遅延を含む場合、さらなる治療結果も得られる。この場合、例えば少なくとも一部のデカップリング及び/又は非同期が得られる。選択された時間遅延が異常な活動の周期の半分の整数倍に近づくほど、治療結果が良好になる。
2 時間の定義
ニューロン活動:
本発明の装置のメカニズムの説明は、本質的にニューロン活動の用語に基づく。デカップリングすべきニューロン群及び/又は非同期にすべきニューロン群のニューロン活動(活動している及び活動されているニューロン群の用語参照)が、測定され記憶され第3.3章にしたがって処理され、そしてフィードバック刺激信号として使用される。その結果、本発明の自律制御する要求制御が実施される。以下では、デカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群の測定されるニューロン活動は、デカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群の活動の時間的な発生を表す信号と解される。例えば、局所のフィールドポテンシャルが、デカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群の活動の時間的な発生を表すことができる。ニューロン活動は、好ましくはデカップリングすべき及び/又は非同期にすべき領域内で直接測定され得る。しかし、デカップリングすべき領域及び/又は非同期にすべき領域のニューロン活動に関連する例えば別の脳領域、例えば運動野及び/若しくは前運動野の活動又はデカップリングすべき領域及び/若しくは非同期にすべき領域によって制御されるべき筋肉群の活動を測定することも可能である。本発明の装置の別の実施形では、デカップリングすべきニューロン群及び/又は非同期にすべきニューロン群のニューロン活動を適切に表すため、ニューロン活動が、いろいろな位置で測定され結合され得る。デカップリングすべき領域及び/又は非同期にすべき領域のニューロン活動に関連する量も、以下ではニューロン活動と呼ばれ、この用語に含まれる。
律動:
律動は、律動的なつまりほぼ周期的なニューロン活動と解される。このニューロン活動は、神経細胞の異常に過度に同期する活動の結果として発生し得る。律動が、短期間又は持続して長期間発生し得る。
周期:
本発明の装置の主要な用語は、律動的なニューロン活動の周期である。この周期は、刺激を印加するための時間基準として使用される。例えば第7.2.1章中で記されたような刺激周期Tを適合することによって、好ましくは律動的なニューロン活動の周期が、刺激周期Tに一致する。
活動しているニューロン群:
活動しているニューロン群は、異常に同期するニューロン活動を生成するか又は付随する領域の異常に同期する活動を表すニューロン細胞群と解される。活動しているニューロン群は、異常に同期する活動を活動されているニューロングに転送する(図4)。活動しているニューロン群の異常な律動は、(1)ほぼ全ての活動しているニューロン群の関与下で生じる及び/又は(2)活動しているニューロン群の一部内で生じる及び/又は(3)活動しているニューロン群及び活動されているニューロン群と異なる第3のニューロン群内で生じる。この第3のニューロン群は、活動しているニューロング群を活性化する。(3)の場合、活動しているニューロン群自体が、活動されているニューロン群である。活動しているニューロングは、非同期にすべきニューロン群又は非同期にすべき領域とも呼ばれる。活動している神経細胞群は、解剖学の分野に拘束されない。むしろ、
−少なくとも1つの解剖学の分野の少なくとも一部,
−少なくとも1つの完全な解剖学の分野,
のグループから成る少なくとも1つの要素と解され得る。
活動されているニューロン群:
活動されているニューロン群は、直接に又は活動しているニューロン群を通じて間接に影響された神経細胞群と解される(図4)。直接の影響は、2つのニューロン群を直接に−つまり別のニューロン群の中間接続なしにつなぐ神経繊維を介した影響を意味する。間接な影響は、少なくとも1つの中間接続されたニューロングを介した影響を意味する。活動しているニューロン群によって影響される神経細胞群も、デカップリングすべきニューロン群又はデカップリングすべき領域と呼ばれる。デカップリングすべき領域は、解剖学の分野に拘束されない。むしろ、
−少なくとも1つの解剖学の分野の少なくとも一部,
−少なくとも1つの完全な解剖学の分野,
のグループから成る少なくとも1つの要素と解され得る。
領域である視床下核−淡蒼球外節の接続部分が、活動しているニューロン群の例として使用され得る。この接続部分は、病気が原因でペースメーカとして機能し、異常に律動する同期活動を生成できる。生成された同期活動は、大脳、例えば運動野のニューロン活動を制御する。この運動野は、ここでは活動されているニューロン群と呼ばれ得、筋肉にも接続されていて、これらの筋肉の活動を制御する。
デカップリング刺激:
本発明の意味でのデカップリング刺激は、活動されているニューロン群に対する活動しているニューロン群の異常に活動している効果が、機能しないように、すなわち症状の原因にならないように、この効果を最小限にする刺激と解される。
目標ニューロン群:
以下の明細書中では、目標ニューロン群は、植え込まれた刺激電極によって直接刺激される神経細胞群と解される。目標ニューロン群が、神経細胞群内又はその近くに植え込まれた電極によって直接刺激される。デカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群が、直接又は間接に刺激される。
直接刺激:
この場合、刺激電極2は、デカップリングすべき領域内又は非同期にすべき領域内に直接設置される。この電極2は、デカップリングすべき領域内又は非同期にすべき領域内に位置する目標ニューロン群に影響する。
間接刺激:
この場合、デカップリングすべき領域又は非同期にすべき領域が、刺激電極2によって直接刺激されない。この代わりに、デカップリングすべき領域又は非同期にすべき領域の近くに機能的に接続されている目標ニューロン群又は神経繊維束が、電極2によって刺激される。この過程では、デカップリングすべき領域又は非同期にすべき領域に対する刺激の効果が、好ましくは解剖学的な接続部分を解してもたらされる。間接刺激に対しては、用語である目標領域が、目標ニューロン群及び神経繊維束に対する上位概念として採用される。用語である目標領域は、以下では植え込まれた電極2によって直接刺激されるデカップリングすべき又は非同期にすべき領域に密接に関連するニューロン群及び接続している神経線維束と解される。
時間遅延:
信号が、本発明の装置によって刺激電極2に転送される。これらの信号は、第3.2章にしたがって測定され場合によっては処理されるより早い時点に対するニューロン活動(=フィードバック刺激信号)に相当され得る。この時間シフトは、以下では時間遅延と呼ばれ、刺激周期Tに関連する重要な刺激パラメータを示す。この刺激周期Tは、律動するニューロン活動の周期に一致する。
フィードバック刺激信号:
フィードバック刺激信号又は刺激信号は、測定され処理されるニューロン活動を示し、刺激に対する基礎として使用される信号と解される。処理ステップが、例えば第3.3章中に記されているように実施される。刺激信号は、処理されるニューロン活動から構成され、デカップリングすべき脳領域又は非同期にすべき脳領域を刺激するために使用される。フィードバック刺激信号を生成するためには、測定信号を場合によっては互いに関係しない幾つかの処理ステップによって異なる処理パラメータ(特に異なる時間遅延)で作ることが必要であるこれらの測定信号は、実際の刺激信号を生成するために例えば加算及び/又は乗算及び/又は除算及び/又は減算され及び/又はその他の非線形関数によって計算される。刺激が、フィードバック刺激信号から生成され、その後に電極によって目標ニューロン群に印加される。
結果として生じる刺激の影響
デカップリングすべき又は非同期にすべきニューロン群に対する結果として生じる刺激の影響は、デカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群に印加される外部の力の和と解される。第3.1章によれば、本発明の装置の実施形では、活動されているニューロン群が、直接刺激又は関節刺激によって活動しているニューロン群からデカップリングされる。この場合、デカップリングすべきニューロン群に対する結果として生じる刺激の影響は、刺激信号と活動しているニューロン群とのカップリングの活動している作用している力との和である。本発明の装置の別の実施形では、非同期にすべき活動しているニューロン群が、刺激によって非同期にされる。非同期にすべきニューロン群に対する結果として生じる刺激の影響は、ここでは刺激信号だけである。第5章中に記された自律制御する要求制御に起因して、デカップリングすべきニューロン群又は非同期にすべきニューロン群に対する結果として生じる刺激の影響の振幅が、成功したデカップリング及び/又は非同期後に自動的に最小限になる。
3 刺激方法及び刺激の形態
3.1デカップリング及び非同期方法
脳領域内で異常に同期するニューロン群が、活動している力としての律動活動によって後続する別のニューロン群に作用する。その結果、図4中に概略的に示されたように、「活動しているニューロン群−活動されているニューロン群」の形態の相互作用が、ニューロン群間で得られる。作用している力が十分強い場合、活動されているニューロン群も同期される。このことは、異常な症状を引き起こしうる。このことは、前運動野又は運動野の場合と同様に活動されているニューロングが筋肉を制御する時に起きる。
第1章中に記したように、本発明の装置及び本発明の刺激方法の目的は、異常に同期するニューロン活動を期待通りに抑制することである。デカップリングする刺激モードの場合、活動されているニューロン群2が、活動しているニューロン群1からデカップリングされて非同期にされる。又は非同期にする刺激モードの場合、活動しているニューロン群1が、この目的のために非同期にされる。
デカップリングする刺激モードでは、活動されているニューロン群2が、刺激電極によって第3.4章及び第4.1章にしたがって直接又は間接に刺激される。この刺激は、活動しているニューロン群1からニューロン群をデカップリングする。その結果、ニューロン群が非同期にされる。
非同期にすべき刺激モードでは、活動しているニューロン群1が、刺激電極によって直接又は間接に刺激される。ニューロン群1が、この刺激によって非同期にされる。その結果、ニューロン群2に対して作用する力が消滅する。ニューロン群2も非同期にされる。その結果、異常な症状が抑制される。ニューロン群2自体が同期する場合、このニューロン群2は、活動しているニューロン群のように直接に非同期にされる必要がある。
第5章によれば、刺激信号の自律制御する要求制御が、上述した2つの刺激方法で起こる。この場合、刺激されたニューロン群に対して結果として生じる刺激の影響が自動的に最小にされる。第2章によれば、デカップリングする刺激モードで活動されているニューロン群に対して結果として生じる刺激の影響は、刺激信号と活動しているニューロン群の作用する力との和である。非同期にする刺激モードでは、活動しているニューロン群に対して結果として生じる刺激の影響は、専ら刺激信号の影響である。
以下で、本発明の装置の実施形、すなわちデカップリングする刺激モードを例示的に説明する。この場合、デカップリングすべきニューロン群が、直接又は間接刺激によって活動しているニューロン群からデカップリングされる。本発明の装置のその他の実施形は、第8章中に記載されている。
3.2ニューロン活動の測定
デカップリングすべき及び/又は活動している領域のニューロン活動の経時変化が、センサ3によって直接及び/又は間接に測定され得る。間接測定では、デカップリングすべき領域及び/又は活動している領域によって影響される筋肉群の活動の経時変化及び/又はデカップリングすべき領域及び/又は活動している領域に割り当てられたニューロン群の活動の経時変化が、センサ3のうちの少なくとも1つのセンサによって測定される。センサ3(図1参照)は、脳内及び/又は脳の外側に設置される。脳内では、これらのセンサ3は、デカップリングすべき及び/又は活動している領域内に及び/又はこれらの領域に機能的に繋がっている少なくとも1つのその他の領域内に位置決めされている。脳の外側では、センサ3は、異常に同期するニューロン活動に関係する身体の一部に設置されている、例えば電極として震えている筋肉に対して設置される。ニューロン群のニューロン活動、例えば(ニューロン活動とも呼ばれる、第2章参照)筋肉の活動の測定信号が、信号処理装置4内で処理され記憶される。測定,処理及び記憶は、持続して又は離散した期間間隔で実施され得る。離散した時間間隔では、期間及び/又は離散した測定間隔が、決定論的及び/又は確率論的なアルゴリズムによって決定される。
3.3ニューロン測定信号の処理
次いで信号処理装置4内に記憶された測定信号が、処理されてフィードバック刺激信号として使用される。以下の処理ステップが使用され得る:
1.測定されたニューロン活動が濾波され得る。例えば、ニューロン活動が帯域濾波され得る。病気に関する活動に加えて、例えば別のニューロン群からのさらに病気に関しない活動が、センサ3によって測定される場合に、この濾波が必要になりうる。病気に関する活動は、一般に病気に関しない活動と異なる周波数領域内で発生するので、この場合好ましくは、病気に関する周波数領域内の活動が検出される。このことは、例えば周波数分析によって実現される。同様に、ウェーブレット分析及び/又はヒルベルト変換及び/又は時間領域内の濾波を実施することも必要である。
2.デカップリングすべきニューロン群及び/又は非同期にすべきニューロン群のニューロン活動が、多数のセンサ3によって測定される場合、測定されたニューロン活動が、線形及び/又は非線形に結合され得る。例えば、測定されたニューロン信号が互いに又はそれ自体が、乗算,除算,加算及び/又は減算され、及び/又はその他の非線形関数によって変換される。
3.測定されたニューロン活動は、時間遅延する。これに対して使用される時間遅延は、第3.4章中に定義され、第7.3章にしたがうデカップリングすべきニューロン群に関する刺激電極の位置も考慮する。さらに時間遅延は、好ましくは第7.2.1及び7.2.2章にしたがう刺激の間に適合され得る。
4.測定されたニューロン活動が増幅される。測定されたニューロン活動は、一般に経験にしたがって刺激作用を招く刺激振幅よりも数オーダーだけ小さい。それ故に、第7.2.3章にしたがう刺激によって適合され得る増幅を実施する必要がある。
5.測定されたニューロン活動は、時間的にコード化される。高い勾配を有する信号は、ニューロンの動特性に大きく作用するので、測定されたニューロン活動は、例えば複数の短い矩形パルスから構成されたパルス列つまり低周波パルス列又は高周波パルス列の形態でコード化される。刺激作用を向上させるため、その他のコード化方法を使用してもよい。
6.ニューロン活動の極性は変化する。
7.ニューロン活動は、線形及び/又は非線形に変換される。このことは、例えばヒルベルト変換及び/又はフーリエ変換及び/又はウェーブレット変換によって実施され得る。
8.刺激信号の最大振幅は制限される。
9.総荷電入力(net charge input)がほぼ零である刺激信号が生成されるように、測定された信号が変換される。
10.測定されたニューロン活動は、フィードバック刺激信号として直接使用される。
処理されたニューロン活動つまりフィードバック刺激信号は、上述した処理ステップのうちの少なくとも1つの要素を使用することによって算出される。例えば、刺激信号は、常に同じ処理ステップを使用して、測定されたニューロン活動から生成され得る。一組の処理ステップ及び/又はそれらのパラメータも、決定論的なアルゴリズム及び/又は確率論的なアルゴリズム及び/又は決定論的なアルゴリズムと確率理論的なアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムによって時間的に変更され得る。
3.4刺激の形態
刺激は、電極2によって印加され、1つの時間間隔内に作用する刺激と解される。刺激を作るため、フィードバック刺激信号、すなわち第3.3章にしたがって処理されるニューロン活動が使用される。刺激を生成するため、刺激信号が互いに又はそれ自体が、乗算,除算,加算及び/又は減算され、及び/又はその他の非線形関数によって変換される。ニューロン活動の処理の間に使用される時間遅延は、例えば振動するデカップリングすべき及び/又は活動しているニューロン活動の周期の一部として与えられ、好ましくは主に周期のN分の1の倍数である。この場合、Nは、小さい整数、例えば2である。刺激信号の時間遅延は、刺激周期Tより大きく選択してもよい。本発明の装置は、刺激を作るための多数の好ましくは異なる時間遅延を使用する可能性も提供する。結果として生じる時間遅延したフィードバック刺激信号は、線形及び/又は非線形に結合して刺激を作る。
このため、本発明の装置は、説明した方法で電気刺激を印加する手段を有する。この手段は、電極2及びこれらの刺激を出力するための制御信号を電極2に送る制御システム4である。さらにセンサ3及び信号処理装置4である。この信号処理装置4は、ニューロン活動を受信し、このニューロン活動を刺激としてさらに使用するために準備する。刺激は、好ましくは生成され、その総荷電入力はほぼ零である。
例えば、電極2は、第3.3章にしたがって同じに処理されたニューロン活動の形態の同じ刺激によって制御され得る。電極2は、異なる刺激信号及び/又は刺激信号の組み合わせによって及び/又は異なる変換によって及び/又は刺激信号を組み合わせて制御されてもよい。
順序及び/又は種類及び/又はエネルギー入力及び/又は刺激のパラメータは、決定論的なアルゴリズム及び/又は確率論的なアルゴリズム及び/又は決定論的なアルゴリズムと確率理論的なアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムによって決定され得る。処理ステップ、第3.3章参照、で使用される使用時間遅延及び/又は極性及び/又は印加周期及び/又は刺激の強度は、システム的に又はランダムに、すなわち決定論的な規則又は確率論的な規則にしたがって制御され得る。このため、本発明の装置は、制御システムを有する。この制御システムが、刺激の処理ステップの時間遅延及び/又は極性及び/又は印加周期及び/又は強度を決定論的及び/又は確率論的に制御するように、この制御システムはプログラミングされている。
刺激信号の処理ステップ内部の時間遅延及び/又は極性及び/又は印加期間及び/又は強度を変更することによって、同じ治療作用を得るために刺激強度を増大させるニューロン群内の順応プロセスが防止され得る。
電極及びセンサの空間配置
4.1刺激電極
好ましくは電極2が、刺激に使用される。電極2が、デカップリングすべき神経細胞群内に位置決めされている場合、電極が、デカップリングすべき全ての神経細胞群を刺激するために使用され得るように、この電極は好ましく配置されなければならない。このことは、電極を幾何学的に位置決めすることによって実現され得る。例えば、電極2は、デカップリングすべき領域の中心に位置決めされ得る。
電極2が、デカップリングすべき神経細胞群内に位置決めされていない場合、この刺激の形態では、刺激が、デカップリングすべき領域と異なる目標領域内に印加される。このとき、間接刺激が、デカップリングすべき神経細胞群と異なるニューロン群を刺激することによって及び/又はデカップリングすべき神経細胞群につながっている神経線維束を刺激することによって印加され得る。
4.2センサの数
本発明の装置のメカニズムは、第1及び3章中に記されているように、デカップリングすべきニューロン群及び/又は活動されているニューロン群の測定され処理されたニューロン活動が刺激として再び印加されるように本質的に構成されている。センサ3は、本発明の装置の最も重要な要素であり、デカップリングすべきニューロン群及び活動しているニューロン群の外側又は好ましくはデカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群内に直接位置決めされ得る。ただ1つのセンサ3だけが、好ましくはデカップリングすべきニューロン群及び活動しているニューロン群の活動を検出するために使用される。その結果、植え込まれるべきセンサの数が、可能な限り少なく保持されて、植え込みの間の不要な組織の損傷、特に脳の出血を阻止する。デカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群のニューロン活動を、測定された活動の組み合わせとしてより完全に再現できるようにするため、例えば2つ又は3つのセンサを使用してもよい。
さらに、少なくとも1つのセンサ3及び刺激電極2が、植え込むべき1つの電極に結合して一体にすることによって、植え込みに起因して起こりうる脳の損傷が、さらに低減されるか又は阻止され、刺激の効果が改善される。
全てのセンサ3が、デカップリングすべき神経細胞群及び/又は活動している神経細胞群内に位置決めされている場合、デカップリングすべき神経細胞群及び/又は活動している神経細胞群の大部分が、これらのセンサによって検出され得るように、これらのセンサ3は好ましく配置されなければならない。このことは、デカップリングすべき組織及び/又は活動している組織を考慮したセンサの幾何学配置によって実現され得る。センサ3を1つだけ配置する場合、このセンサ3は、例えば組織の中心に設置され得る。多数のセンサを配置する場合、これらのセンサは、例えば対称に配置され得る。
少なくとも1つのセンサ3が、デカップリングすべき神経細胞群及び/又は活動している神経細胞群内に位置決めされていない場合、活動測定のこの形態では、デカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群のニューロン活動に関連する活動が、デカップリングすべき領域及び活動している領域と異なる少なくとも1つの領域内で測定される。第3.2章中で記したように、間接測定は、デカップリングすべき神経細胞群及び/又は活動している神経細胞群と異なるニューロン群及び/又はデカップリングすべき神経細胞群及び/又は活動している神経細胞群につながっている神経線維束及び/又は身体の一部の活動を測定することによって実施され得る。
5 刺激信号の自律制御する要求制御
本発明の装置のメカニズムの最も重要な特徴の1つは、刺激信号の自律制御する要求制御である。
説明した自律制御は、刺激が処理されるニューロン活動から成ることの事実に起因して実施される。デカップリングすべき領域内のより強く同期する活動の場合及び/又はデカップリングすべき領域の活動しているニューロングとのカップリングの場合、当業者に既知のように、測定されるニューロン活動の大きい変化が期待できる。このことは、増大した刺激振幅を有する本発明にしたがって時間遅延した刺激を直接招く。印加された刺激信号の力は、本発明にしたがってつまり内部同期の力及び/又はデカップリングすべき領域の活動しているニューロン群とのカップリングの力を補償する。その結果、デカップリングすべきニューロン群が、デカップリングされ非同期にされる。これによって、デカップリングすべきニューロン群に対して結果として生じる刺激の影響、すなわち刺激とカップリングとの和が、独自に最小になる。デカップリング及び非同期後に、僅かに変化したニューロン活動が期待される。その結果、刺激信号が、直接に影響されて独立して適合される。新たなカップリング及び/又は再同期が再び起きた場合、ニューロン活動のより大きい変化が、より強い刺激を作ることによって、本発明の装置は、デカップリング及び/又は非同期にする刺激の高まった要求を自動的に考慮する。このことは、本発明の装置の自律制御する要求制御を表す。
自律制御する要求制御に基づくメカニズムは、以下で詳しく説明する本発明の装置の全ての実施形で効果を及ぼす。
6 刺激印加の制御
刺激印加の時間制御は、好ましくは予めプログラミングされている本発明の装置の実施形と解される。刺激が、特定の方法で刺激装置8によって印加される。刺激印加の時間制御の変化は、持続して繰り返される必要に応じた刺激印加である。さらに手動の要求制御が、例えば患者又は医者によって実施される刺激印加に対して実行され得る。
6.1 持続する刺激印加
持続する刺激印加では、本発明の装置は、制御システムを有する。この制御システムが、刺激を電極2で連続して印加するように、この制御システムはプログラミングされている。持続する刺激印加は、本発明の装置の最も簡単で容易に実施される実施形を表す。同時に、第5章中に記された本発明の自律制御する要求制御に起因して、持続する刺激は、デカップリングすべきニューロン群内に入力される少ないエネルギーで良好なデカップリング及び非同期の効果を提供する。
強度パラメータが、持続する刺激印加の間に第7.2.3章にしたがって適合され得る。同様に、時間パラメータ−刺激周期T及び/又は時間遅延−が、持続刺激の間に第7.2.1章及び第7.2.2章にしたがって刺激強度の適合と組み合わせて又はこれに関係なく適合され得る。
6.2 繰り返す刺激印加
繰り返す刺激印加では、本発明の装置は、制御システムを有する。この制御システムが、刺激を特定の時間間隔の間だけに電極2で印加するように、この制御システムはプログラミングされている。刺激が、これらの時間間隔以外ではない。繰り返す刺激印加では、刺激が、時間的に正確に周期的に又は時間的に非周期的に与えられ得る。この実施形では、本発明の装置は、制御システムを有する。この制御システムが、刺激間隔間の時間間隔及び/又は期間を周期的に及び/又は非周期的に制御するように、この制御システムはプログラミングされている。デカップリングすべきニューロン群の希望するデカップリングされ非同期にされた状態を実現するため、刺激の一時的に非周期なシーケンスが、決定論的なアルゴリズム及び/又は確率論的なアルゴリズム及び/又は決定論的なアルゴリズムと確率理論的なアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムによって生成され得る。同様に以下では、決定論的な規則と確率論的な規則との組み合わせは、関数的な関係と解される。この関係では、決定論的な用語と確率論的な用語とは、例えば加算及び/又は乗算によって互いに関数的につながっている。
刺激間隔及び測定間隔は、重なって又は同時に又は時間的に隔てて配置され得る。強度パラメータが、繰り返す刺激印加の間に第7.2.3章にしたがって適合され得る。同様に、時間パラメータ−刺激周期T及び/又は時間遅延−が、繰り返す刺激の間に第7.2.1章及び第7.2.2章にしたがって刺激強度の適合と組み合わせて又はこれとは無関係に適合され得る。
6.3要求制御される刺激印加
要求制御される刺激印加では、本発明の装置は、制御システムを有する。この制御システムが、刺激のオン・オフの切り替えをデカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群の特定の状態にしたがって実施するように、この制御システムはプログラミングされている。このため、制御装置4は、異常な特徴を検出する測定信号及び/又は刺激信号を使用する。刺激は、例えば以下に記すようにオンに切り替えられる。デカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群の活動が、センサ3によって測定される。ニューロン活動が、信号を処理し及び/又は制御する装置4に転送されるこの装置4は、特に異常な特徴を検出する手段として働く。信号を処理し及び/又は制御する装置4が、ニューロン活動内の異常な特徴を検出した直後に、刺激の印加が開始される。異常な特徴が、刺激印加の効果に起因して消滅した直後に、刺激が好ましくオフに切り替えられる。それ故に本発明の装置は、可能な実施形では信号を処理し及び/又は制御/調整する装置4としてコンピュータを有する。このコンピュータは、データ媒体を有する。このデータ媒体は、病気のパターンのデータを記憶し、このデータを測定データと比較する。病気のパターンのデータは、刺激に関連するパラメータ及び測定値、例えばセンサ3によって測定されるニューロン活動の瞬間周波数,要求制御される刺激印加の方法に必要な閾値,刺激の強さを規定する刺激パラメータと解される。異常な特徴は、例えばデカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群の病気に関連する同期と解され、ニューロン活動の以下の特徴によって認識され得る:
a)例えば第3.2章及び第4.2章中に説明されている直接刺激のように、専ら又は主にデカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群の異常な活動が、センサ3によって測定される場合、ニューロン活動は、ニューロン活動の振幅が閾値を超えたかどうかを確認するために直接使用される。好適な実施形では、それ故に本発明の装置は、閾値に相当するニューロン活動の振幅の値を検出する手段を装備する。この場合、ニューロン活動自体及び/又はその値及び/又はその振幅が、好ましく閾値と比較される。この実施形では、閾値を検出する手段が、例えばニューロン活動自体及び/又はその値及び/又はその振幅を閾値と比較するように、この手段はプログラミングされている。振幅は、簡単な形態では信号の値を算定することによって及び/又は帯域通過濾波によって及び/又はヒルベルト変換によって及び/又はウェーブレット分析によって決定される。この場合、信号を処理する装置4が、信号の値の算定及び/又は帯域通過濾波及び/又はヒルベルト変換及び/又はウェーブレット分析を実施できるように、この信号を処理する装置4はプログラミングされている。振幅の計算が、明らかにより高い計算経費を意味し、振幅の算定が、ニューロン活動の個々の測定値に対して実施され得るのではなくて、当業者に既知の十分に大きい時間間隔内で実施される必要があるので、ニューロン活動又はその値が特に好ましく使用される。このことは、異常な特徴の認識を若干遅延できる。
b)例えば第3.2章及び第4.2章中に記された間接測定時のように、デカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群のこの異常な活動に加えて、病気に固有でない活動が、例えばその他のニューロン活動からセンサ3によって付加的に測定される場合、さらなるアルゴリズムのステップが、ニューロン活動の分析に挿入される必要がある。病気に固有な活動は、一般に病気に固有でない活動と異なる周波数範囲内で起こるので、この目的に対しては病気に固有の周波数内の活動を好ましく評価するだけで十分である。病気に固有な活動の周波数は、例えば、連続するトリガー点の差を算定することによって算定される。トリガー点は、最大値,最小値,分岐点及び零通過点のような点である。この分析は、好ましくは移動する時間窓内で実施される。多数の時間差の平均値が生成される。この平均値は、安定性を向上させる。この代わりに、周波数は、当業者に既知のスペクトル評価方法及び例えばフーリエ変換によるようなその他の周波数評価によって評価されてもよい。これに対して、本発明の装置は、特別な実施形ではスペクトル評価方法,フーリエ分析及び/又はウェーブレット分析等のような病気に固有な周波数範囲内の活動を評価する手段を有する。このことは、例えば周波数分析を実施する手段によって実施される。例えば病気に固有な周波数範囲内のスペクトルエネルギーが、移動窓内で算定され得る。この代わりに、病気に固有な周波数内の振幅が、帯域通過濾波後に帯域通過濾波された信号の最大値を算定することによって又は帯域通過濾波された信号の値の平均値を算定することによって及び/又はヒルベルト変換によって及び/又はウェーブレット変換によって算定されてもよい。このため、本発明の装置は、例えば振幅を帯域通過濾波する手段及び帯域通過濾波された信号の最大値を算定する手段及び/又は帯域通過濾波された信号の平均値を算定する手段及び/又はヒルベルト変換及び/又はヒルベルト変換及び/又はウェーブレット分析を実施する手段を有する。
要求制御される刺激印加では、例えば同じ刺激が常に使用される。刺激周期Tは、好ましくは第7.2.1章中に記されているようにデカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群の瞬間周波数に適合される。異常な特徴が存在する場合、瞬間周波数に適合された刺激周期Tを有する刺激が印加される。同様に、時間遅延が第7.2.2章にしたがって適合され得、及び/又は、刺激の強度が好ましくは一定に保持される。しかしながら強度パラメータは、第7.2.3章のような刺激効果にしたがって変更されてもよい。
6.3.1 要求の確認
少なくとも2つの理由から、異常な特徴の出現と病気に固有の症状の出現との間には一義的な関係がない。一方では、測定すべきニューロン活動が生成されるデカップリングすべき領域及び/又は活動している領域に対して、センサ3が離れている場合、病気に固有の周波数領域内の振幅が変化する。他方では、病気に固有の特徴の特定の出現、すなわち病気に固有の周波数領域内の律動活動の出現が、病気に固有の症状に一義的に関係しない。病気に固有の律動は、さらに一般的に単純な線形な動特性の規則にしたがわない脳内の複雑なニューロンネットワークに作用するので、病気に固有の律動と症状の出現との間には一義的な関係がない。例えば病気に固有の律動が、生体力学的に設けられている手足の固有周波数に十分に一致しない場合、病気に固有の律動によって引き起こされた振戦は、病気に固有の律動が共振して生体力学的に設けられている手足の固有周波数に一致する時よりも明らかに小さい。
測定されるニューロン活動の例えば基本周波数及び振幅のような特性は、当業者に既知の範囲内にある。センサ3によって測定されるニューロン活動の病気に固有の特徴の出現の値は、閾値と呼ばれる。この閾値を超えた場合、一般に症状、例えば振戦が生じる。この閾値は、第6.3章中に記された要求制御される刺激印加の実施形に対して選択される必要があるパラメータである。それ故に本発明の装置は、制御装置4の形態の閾値を検出する手段から構成される。要求制御される刺激印加の本発明の装置で使用される方法によって、本発明の効果は、閾値の選択に決定的に依存せずに、大きい許容誤差が閾値の選択に関して与えられている利点が得られる。この許容誤差は、例えば病気に固有の特徴の最大の場合の50%の範囲内にある。閾値の選択は、手術中に又は好ましくは手術後の初日にセンサ3を通じてニューロン活動を測定することによって、病気に固有の特徴の出現を測定し、症状の出現を例えば震えの強さと比較して決定される。
要求制御される刺激印加の好適な実施形では、典型的な値、例えば閾値の患者で測定される閾値の集団の平均値が、閾値として挙げられる。好適な実施形では、閾値の選択が、ほぼ規則的な間隔で、例えば半年の間にチェックされる。
第6.1章及び第6.2章中に記された要求制御される刺激強度で持続して繰り返す刺激の実施形では、閾値の検出は不要である。
上述した3つの刺激方法は、好ましくは第7.2章中に記された刺激パラメータを適合するための方法をいろいろに組み合わせて使用され得る。
全ての3つの刺激方法は、一般に本発明にしたがって固有に自律制御する要求制御を有する。測定されるニューロン活動に対する刺激信号の直接の依存性は、第5章中に記されている自律制御する要求制御を引き起こす。その結果、デカップリングすべきニューロン群内へのエネルギー入力が最小になる。この自律制御する要求制御は、第6.3章中に記されている追加の要求制御の実現及び第7章中に記されているような校正及び制御に関係なく作用する。
7 パラメータの校正及び適合
以下では、電極2が、デカップリングすべきニューロン群内にあるものとする。電極がデカップリングすべきニューロン群の外側にある場合は、この章の終わりで別に考察する。校正及び適合は、本発明の装置の以下のパラメータに対して実施され得る。例えば:その逆数が刺激周期に相当する刺激信号の周波数,刺激信号の時間遅延及び刺激の強度。
7.1 刺激の開始時の刺激パラメータ
7.1.1 周波数,刺激周期
装置の事前の操作なしでの周波数の選択:異常なニューロン活動の周波数範囲は、それぞれの病気のパターンに対して当業者に既知である(Elble R.J. and Koller W.C. (1990) :Tremor, John Hopkins University Press, Baltimore) 。平均値が、この周波数領域から得られる。この代わりに、年齢及び性別に関連して予測される周波数の値を使用してもよい。
本発明の装置を良好に作動させるためには、最初にプリセットされた周波数をデカップリングすべきニューロン群の活動又は活動しているニューロン群の活動の実際に存在する周波数に一致させることは不要である。第7.2.1章に記されている刺激周期Tの制御は、正しい周波数から大きくずれている初期値が使用される時でも機能する。「大きくずれている」は、値が少なくとも係数10だけ非常に大きくてもよいし又は非常に小さくてもよいことを意味する。この代わりに、したがって、一般に病気及び当業者に既知の周波数領域内にある周波数値で好ましく開始することも可能である。刺激の開始に対する周波数の値は、好ましくはそれぞれの患者に対して個々に適合することによっても得られる。このことは、第6.3章中に記されているように、例えば刺激を提供するニューロン活動を測定することによって及びデカップリングすべき及び/又は活動しているニューロン群の基本周波数を評価することによって実現され得る。
装置の事前の操作による周波数の選択:周波数に対する開始値は、装置の上述した操作の間の周波数の平均値に選択される。双方の場合、すなわち上述した装置の操作がある場合及びない場合では、刺激周期Tは、周波数の開始値の逆数として計算される。
7.1.2 時間遅延
刺激信号の時間遅延は、好ましくは刺激周波数又は刺激周期Tを最初に算定した後に算定される。時間遅延は、好ましくは刺激周期Tの分数、例えばT/2として選択される。好ましくは、刺激周期Tの分数の倍数に相当し、刺激周期Tを場合によっては超える時間遅延が選択され得る。第7.2.2章中に記されている時間遅延の適合は、第7.2.2章中に記されている時間遅延の適合は、上述した場合でも機能する。この場合、フィードバック刺激信号の遅延時間のうちの少なくとも幾つかが、異なり及び/又は刺激周期Tを超える。刺激が、これらの時間遅延から生成される。
7.1.3 強度
刺激の強度(例えば、フィードバック刺激信号の振幅)を決める刺激パラメータの開始値は、当業者に既知の実験値(例えば、最大振幅10V)にしたがって決定される。第7.2.3章に記されている強度の制御は、最適な強度値から大きくずれている初期値が使用される場合でも機能する。「大きくずれている」は、値が少なくとも係数10だけ非常に大きいか(好ましくは、最大振幅10V)又は非常に小さいことを意味する。この代わりに、好ましくは、当業者に既知の範囲内にある強度値で開始することも可能である。刺激の副作用を可能な限り低減するため、特に小さい強度値、例えば0.5Vの最大振幅で刺激を開始することが好ましい。より強い刺激信号を使用することが必要である場合、強度は、第7.2.3章中に記されているように小さいステップで増大され得る。したがって、周波数及び強度に対する開始値は、プリセットされ得、特に時間のかかる校正なしに決定される。
7.2 刺激パラメータの適合
7.2.1 刺激周期Tの適合
ニューロン活動が、デカップリングすべき及び/又は活動している領域及び/又はこの領域に機能的に近くにつながっている領域内で測定される。このニューロン活動は、処理後に刺激信号として使用される。例えばパーキンソン病の場合、センサ3によるデカップリングすべき及び/又は活動している領域内の直接の測定に加えて、後続する領域、例えば前運動野内の活動も脳波センサによって測定される。支配的な平均周期が、以下で説明する長さの時間窓内で算定される。このため、異なるアルゴリズムが使用され得る。例えば刺激周期Tが、デカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群の瞬間周期に対して適合され得る。例えば瞬間周期は、測定されたニューロン活動の連続する2つの最大値間の時間の差として算定され得る。例えば、ニューロン活動の平均周波数が、最初に評価され、そして刺激周期Tが平均周波数の逆数として算定され得る。病気に固有の活動だけが、センサ3によって測定されない場合、この種類の周波数評価に対しては、病気に固有の活動は、病気に固有の周波数領域を帯域濾波することによって最初に取り出す必要がある。この代わりに、例えば周波数は、第6.3章中に記された周波数の評価によって算定され得る。この周波数の評価に使用される時間窓は、上の値に開口可能な長さを有し、例えば異常な活動の例えば10,000周期、特に1,000周期、特に好ましくは100周期、又はその他の任意の値に相当する。
7.2.2 時間遅延の適合
第3.4章及び第7.1.2章中に記されているように、刺激信号の時間遅延は、好ましくは刺激周期Tの分数として選択される。時間遅延は、刺激の間に例えば固定され得るか又は好ましくは第7.2.1章にしたがって適合された刺激周期に適合され得る。最適なデカップリング及び/又は非同期を僅かな結果として生じる刺激の影響によって実現できるようにするため、刺激信号の時間遅延が、好ましくは刺激の間に決定論的なアルゴリズム及び/又は確率論的なアルゴリズム及び/又は決定論的なアルゴリズムと確率理論的なアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムによって変更される。このため、本発明の装置は、制御装置4の形態の手段を有する。この制御装置4は、刺激信号の時間遅延を刺激の間に変更することを可能にする。さらに時間遅延は、例えば刺激周期内だけではなくて、多数の周期の範囲内でも変更され得る。この場合、刺激信号は、数周期早い時点に測定されたニューロン活動に相当する。
7.2.3 強度の適合
デカップリングすべき及び/又は活動しているニューロン群の活動を表すニューロン群が、センサ3によって測定される。このニューロン活動は、信号を処理し及び/又は制御する装置4に転送される。この信号を処理し及び/又は制御する装置4は、第6章にしたがって持続する又は繰り返す又は要求制御される刺激を実施する。それぞれの時点に印加される刺激の強度が、ニューロン活動内の異常な特徴の出現に依存する。このため、刺激の強度が好ましく適合され得る。この実施形では、装置が制御システムを有する。この制御システムが、刺激の強度を制御するために第3.3章にしたがって測定信号の振幅を変更するように、この制御システムはプログラミングされている。刺激の強度と異常な特徴の出現との間の関係は、刺激結果に応じて手動又は自動に制御され得る。自由に選択可能な好ましくは一定の長さであって、それぞれの刺激の前の一定の時間間隔内で終了する時間窓では、異常な特徴の出現が、以下の方法で検出される:
a)専ら又は主にデカップリングすべき及び/又は活動している活動が、センサ3によって測定される場合、振幅が、デカップリングすべきニューロン群の同期の出現に相当する。したがってこの振幅は、異常な特徴を表す。この場合、振幅は、信号の最大値を算定することによって又は信号の値の平均値によって又は帯域通過濾波によって及び/又はヒルベルト変換及び/又はウェーブレット分析によって評価され得る。ヒルベルト変換及び/又はウェーブレット分析による振幅の計算は、明らかにより高い計算経費を意味し、これらの計算の精度が、アルゴリズム的なパラメータの正しい選択に依存するので、最初の2つの方法(信号の最大値の算定又は信号の値の平均値の算定)が特に好ましく使用される。
b)病気に固有の活動に加えて、例えば別のニューロン群からの病気に固有でない活動もさらに測定される場合、ニューロン活動が、異常な特徴の出現に対して直接使用され得ない。病気に固有の活動は、一般に病気に固有でない活動の周波数と異なる周波数領域内で生じるので、この場合、好ましくは活動の評価が、病気に固有の周波数領域内で実施される。このことは、例えば周波数分析によって実現される。例えば、病気に固有の周波数領域内のスペクトルエネルギーが算定され得る。この代わりに、振幅が、帯域通過濾波後に帯域通過濾波された信号の最大値を算定することによって又は信号の値の平均値を算定することによって及び/又はヒルベルト変換によって及び/又はウェーブレット分析によって決定され得る。
希望する効果が得られない場合、すなわちデカップリングすべきニューロン群が、十分な程度にデカップリングされない、したがってニューロン活動の異常な特徴が、閾値の下に移動しない場合、刺激の最大強度が、安全性の理由から一定にプリセットされている最大値、例えば5Vまで緩やかに(例えば、50周期当たり0.5Vのステップで)上昇する。これに対して本発明の装置は、制御システムを有する。この制御システムは、ニューロン活動の変化を認識し、ニューロン活動の変換の消失時に刺激信号を上の値に適合する。刺激の効果がまだ存在する限り、この装置は、刺激の問題のない約20周期後に刺激の最大強度を下方向に緩やかに(例えば、50周期当たり0.5Vのステップで)制御する。刺激の効果は、上述したように算出される。制御システムが、ニューロン活動の変化及び刺激の効果を認識するように、この制御システムはプログラミングされている。デカップリングすべきニューロン群が十分にデカップリングされ非同期にされるように、最大刺激強度が、好ましくはニューロン活動の10周期1,000周期との間の時間スケールで制御される。上述した刺激強度の値に関係なく、デカップリングすべきニューロン群に対して結果として生じる刺激の影響の振幅が、第5章中に記されている本発明の装置の刺激メカニズムの特性に起因して問題のないデカップリング後に自動的に最小になる。
7.3 電極がデカップリングすべきニューロン群内に存在しない場合の刺激パラメータ
デカップリングすべきニューロン群2内に設置されていない電極2の説明した場合のように、デカップリングすべきニューロン群が、第4.1章中に記されているように間接刺激によって影響される。間接刺激の場合では、一方の刺激された目標ニューロン群と他方のデカップリングすべきニューロン群との間の伝達時間が、各場合で異なる大きさになりうるので、デカップリング刺激が実施される前に、それぞれの伝達時間が最初に測定される。このため、刺激が刺激電極2を通じて印加され、この刺激に対する応答が、デカップリングすべきニューロン群内に設置されたセンサ3を通じて測定される。このことは、L回実施される。この場合、Lは、一般に例えば200までの小さい整数である。平均伝達時間が、これから特に以下の方法で評価される:
電極2を通じた刺激の印加の開始とこの刺激に対する応答の最初の最大値又はこの刺激τ(k)に対する応答の値の最初の最大値との間の期間が、個々の刺激印加に対して算定される。τ(k)の指数kは、k番目に印加される刺激を示す。これから、刺激の開始と刺激の応答との間の平均期間が、刺激電極2に対して別々に算定される。刺激は、以下の式1にしたがって刺激電極2を通じて間接に印加される。
Figure 2008500074
この場合、Lは、刺激電極2を通じて印加される刺激の数である。
刺激のため、この方法で測定された伝達時間τの平均が、以下の方法で考慮される:
デカップリングすべきニューロン群を刺激電極2を通じて直接刺激する時に、刺激が、時間遅延tで印加された場合、刺激電極2を通じて間接刺激する時に、刺激が、時間遅延t−(τの平均値)で与えられる。この場合、tは、τの平均値より大きい必要がある。このことは、第7.2.2章にしたがって実現され得る。
刺激の開始時の刺激パラメータ及び刺激の間の刺激メカニズムは、伝達時間(τの平均)の上述した考慮下で第7.1及び第7.2章中に記されているのと全く同様に決定される。
8 装置の例及び別の実施形
8.1 例
例えば以下の刺激が、電極を通じて出力され得る:
1.刺激が、電極を通じて印加される:この刺激が、2つの成分から成る:フィードバック刺激信号、すなわち処理されたニューロン活動。この場合、刺激信号は、時間的にT/2だけずれている。この場合、Tは、デカップリングすべきニューロン群の振動の平均周期である。時間遅延せずに処理されたニューロン活動が、この信号に加算される。一般に、この活動が、刺激を形成する、図2参照。
2.信号が、電極を通じて印加される:この信号は、3つの成分から成る:処理され時間遅延しなかったニューロン活動が、二乗され、T/2だけ時間遅延し処理されたニューロン活動と乗算される。この場合、Tは、活動しているニューロン群の律動の周期である。
デカップリングすべきニューロン群に対する刺激の作用は、測定されるニューロン活動の振幅の減少として現れる、図2a及び3a。この場合、ニューロンの発火パターンが、図2b及び3b参照、異常な状態の発火パターンと明らかに異なる。この刺激の影響は、デカップリングすべきニューロン群の同期の程度でも現れる、図2c及び3c参照。このことは、デカップリングすべきニューロン群の生じる非同期の確認になる。この過程では、第5章中に記されている刺激信号の自律制御する要求制御に起因して、結果として生じる刺激の影響、すなわちカップリングと刺激との和の振幅が、自動的に低減され最小になる、図2d及び3d参照。さらに、ニューロンの固有の動特性の影響が、刺激の間に生じない。このことは、ニューロン群の固有周波数が図2e及び3e内で分散していることを確認する。固有周波数は、相互作用なしで刺激なしの状態でのニューロンの周波数と解される。このことは、デカップリングすべきニューロン群の最適なデカップリング及び非同期が本発明の刺激に起因して起こり、したがってニューロン群がその正常な機能状態に戻ることを確認する。このことは、病気に関連する症状の期待される相当な低減を可能にする。
例えば、第6章中に記された刺激印加の3つの異なる制御メカニズムが、刺激に対して使用される。これによって、好ましくは要求制御及びエネルギーを節約し(副作用を回避する)穏やかな刺激が、第7章中に記されたように可能になる:
1.持続する刺激印加:刺激が、持続して、好ましくは刺激周期を適合させて印加される。デカップリングすべきニューロン群のデカップリング及び非同期が、刺激の印加の直後に起こる。このことは、測定されるニューロン活動の振幅を最小にする。同時に、デカップリングすべきニューロン群に対して結果として生じる影響の振幅が、第5章中に記された自律制御する要求制御のメカニズムに起因して最小になる。刺激がオフに切り替えられた後に、再同期が、短期間後にニューロン群間の異常な相互作用に起因して起こる。
2.特に要求制御される刺激の強度による繰り返す刺激印加:刺激が繰り返し印加される。この過程では、刺激の強度が、ニューロン群の同期の強度に適合される:カップリング及び/又は同期が強いほど、適合された刺激は強い。
この実施形では、好ましくはτ/2が、T/2の代わりに時間遅延として選択され得る。この場合、Tは、刺激なしの律動の周期である。τは、刺激によって律動に強制された周期である。換言すれば:1/τは、刺激信号の周波数である。個々の信号が、この周波数で印加される。その結果、重要な刺激パラメータだけが、システムに入力される:この刺激パラメータを経費のかかる校正の範囲内で適切に決定する代わりに、この刺激パラメータは刺激によって決定される。さらにこの形態の要求制御される刺激の場合、影響された領域内のニューロンが、(異常に)周期的に発火又はバースト(アクションポテンシャルのバーストの律動の発生)する傾向にある状況が利用される。それ故に、デカップリングすべきニューロン群のニューロン活動の同調が、強制された周波数に関して実現され得る。
3.刺激の要求制御される刺激印加(すなわち、刺激の開示時間及び終了時間の要求制御される選択):神経細胞群の同期が、閾値を超えた場合、次の刺激が、第6.3章中に記されているように、電極を通じて出力される。
例示的に上述した全ての3つの制御方法の場合、第5章中に記されている自律制御する要求制御が、デカップリングすべきニューロン群内へのエネルギー入力を最小にする。この過程では、非常に重要な刺激パラメータ,刺激周期T及び時間遅延が、デカップリングすべきニューロン群及び/又は活動しているニューロン群内の神経細胞群又はこの神経細胞群の近くでつながっている別の神経細胞群の周波数を測定することによって好ましく適合され得る。
例えば、複数の刺激接点が、電極の端部から異なる間隔に位置決めされていることによって、多数の刺激電極を1つの植え込むべき刺激電極に統合する可能性がある。このことは、できるだけ広いデカップリングすべき領域の刺激を実現することを可能にする。
8.2 装置のその他の実施形
本発明の装置は、異常に同期するニューロン群を非同期にするためにも使用され得る。本発明の装置のこの実施形では、異常に同期するニューロン群、例えば非同期にすべき活動しているニューロングが、本発明のフィードバック刺激信号による刺激の手段によって非同期にされる。装置の上述した特性及びデカップリングすべきニューロン群をデカップリングする刺激方法は、刺激が非同期にすべきニューロング内で印加される変更によってこの装置のこの実施形に対しても使用される。
非同期を試みようとする場合、このことは、第4.1章にしたがって刺激電極2を配置することによって実現され得る。同様に、センサ3の直接又は間接の配置が可能である。
この場合、非同期にすべき領域のニューロン活動の検出が可能であるように、センサ3を配置する必要がある。この配置の詳細は、第4.2章中に記されている詳細に一致する。この場合、非同期にすべき活動が測定される。非同期にすべきニューロン群の異常に同期する活動が、第3章にしたがって直接及び/又は間接に測定され処理される。これによって、刺激に対する基準として使用される刺激信号が生成される。生成された刺激が、刺激電極によって非同期にすべき領域に印加される。その結果、非同期にすべきニューロン群が第3及び4.1章にしたがって直接又は間接に刺激され、活動しているニューロン群が本発明にしたがって非同期にされ、そして異常な症状が抑制される。活動されているニューロン群に対する活動しているカップリングが、活動しているニューロン群の非同期に起因して、すなわち活動しているニューロン群の非同期によって自動的にデカップリングされた場合、当該活動されているニューロン群の異常な活動が消滅する。刺激信号と非同期にすべきニューロン群のニューロン活動との関係に起因して、非同期にすべきニューロン群に対する刺激の結果として生じる影響の振幅、すなわちこの場合の刺激信号の振幅(第2章参照)が、第5章中に記されているように最小になる。
第4章にしたがって刺激の目的に適合された電極及びセンサの配置,第6章にしたがう刺激印加を制御する全ての3つの制御方法並びに第7章にしたがうパラメータの校正及び適合は、説明した本発明の装置の実施形に対しても使用され得る。
この装置は、非同期で異常なニューロン群によって活動されているニューロン群をデカップリングするためにも使用され得る。さらにこの装置は、異常な活動によって活動され、デカップリングされた場合はそれ自体が正常に同期する活動を有するニューロン群をデカップリングするため使用され得る。この場合、電極及びセンサの配置は、第4章中に記されている配置に等しい。ニューロン活動の検出及び処理も、第3章にしたがって実施される。
さらにこの装置は、正常な領域のカップリングを除去又は抑制するために使用され得る。このことは、例えばニューロン群の相互作用の試験で使用され得る。この場合、ニューロン活動の検出及び処理並びに電極及びセンサの配置は、第3及び4章にしたがって実現される。
冒頭で説明したように、両側性の刺激が、異常な活動をデカップリングするために必要である場合、刺激は、2つの別々の装置によって又はこの目的ために設計された、複数の信号を少なくとも2つの刺激電極に転送する本発明の1つの装置によって好ましくは両側性に印加される。
9 利点
本発明の装置は、既存の装置、例えばドイツ連邦共和国特許出願第10318071.0−33号明細書「脳のニューロン活動を非同期にする装置」と比べて多くの利点を有する:
1.本発明の装置の主な利点は、生理学的な刺激、すなわちフィードバック刺激信号、つまりデカップリングすべきニューロン群及び/又は非同期にすべきニューロン群の測定され処理されるニューロン活動が刺激のために使用される点である。その結果、第5章中に記されている刺激信号の自律制御する要求制御が実施される。この要求制御は、デカップリングすべきニューロン群及び/又は非同期にすべきニューロン群内へのエネルギー入力を最小にし、副作用を僅かにする。
2.エネルギーを節約する信号が、要求制御される刺激信号に起因して刺激のために使用され、かつ、エネルギーの節約が、刺激制御に必要な本発明の制御装置で期待され得るので、本発明の装置は、第5章にしたがう自律制御する刺激信号に起因してエネルギーを節約して動作する。その結果、患者を疲れさせる必要なバッテリー交換の間隔がより長くできる。
3.この方法では閾値を検出する必要がないので、要求制御される刺激の強度による繰り返す又は持続する印加の実施形は特に効果的である。その結果、この実施形は、より簡単なアルゴリズムの手段によって実行され得る。したがって、これらのアルゴリズムのソフトウェア又はハードウェアは、全く複雑でない。
4.要求制御される刺激の強度及びデカップリングすべき又は非同期にすべきニューロン活動の直接の刺激による持続し繰り返す刺激の場合、校正が不要である。すなわち、刺激パラメータがシステム的に変更される一連のテスト刺激を実施する必要がない。このことは、校正の期間を短縮する。
5.強度,刺激周期及び時間遅延のようなパラメータの評価と比較して、本発明の装置の大きな許容誤差及び強くなくてもよい耐久性が、全体的に大きな利点である。
6.手術の複雑さ、したがって手術の間の複雑さが、電極を1つだけ使用することによって患者に対して相当低減される。その結果、本発明の装置は、より優しい刺激印加を提供する。
7.デカップリングすべき領域は、好ましくは脳の表面の近く、例えば運動野内に設置されているので、刺激すべき領域に対するアクセスが、より容易に、リスクなしに、例えば刺激電極を深く植え込むことなしに実現される。
8.装置は、正常な活動をデカップリングするためにも使用され得、したがって脳内のニューロン群の相互作用を試験するための新規で重要な可能性を提供する。
時間がかかる校正がないこと及びより強い周波数の変動時の作用の安定性が、−特に刺激印加(持続する刺激、第6.1章参照)を制御する方法1で−重要な結果を有する:
1.刺激結果が、手術中でも電極を交換する間に迅速にチェックされ得る。その結果、適切な目標地点の発見が明らかに改善され得る。従来の要求制御される方法は、1つの電極当たり30分以上続く校正を必要とする。この校正は、(麻酔をかけない)手術中に実施できず、患者にとって非常に負担である。
2.新規の刺激方法が、神経又は精神の病気でも使用され得る。この病気では、異常な律動が、大きく変動する周波数を有する。特に、これらの方法は、断続的(すなわち、短い周期)に起こる律動をデカップリングするためにも使用され得る。その結果、これらの刺激方法は、より多くの病気で、特に癲癇の場合でも使用され得る。
本発明の装置を使用すれば、以下の病気又は症状が、適切な脳領域をデカップリングする新規な方法によって治療され得る。
全ての神経又は精神の病気:例えばパーキンソン病,本態性震顫,失調症,強迫神経症,多発性硬化症での震え,発作の結果の震え又はその他の腫瘍状の組織、例えば視床及び/又は大脳基底核の領域内の傷害の結果の震え,舞踏アテトーゼ及び癲癇では、ニューロンの異常な同期が、病気に固有の症状の出現に関係する。この病気の列挙は、限定するものではない。
高周波持続刺激の現在使用される標準的な方法では、以下の目標領域が使用される。例えば:
パーキンソン病の場合は視床下核、又は震えが主なパーキンソン病の場合は視床、例えば視床中間腹側核。
本態性震顫の場合は視床、例えば視床中間腹側核。
失調症及び舞踏アテトーゼの場合は淡蒼球内節。癲癇の場合は淡蒼球,小脳,視床のコア領域、例えば視床中間腹側核又は尾状核。
強迫神経症の場合は内包又は即座核。
本発明の装置では、例えばそれぞれの病気に対して上で挙げた目標領域及び/又はこれらの領域につながっている領域が選択され得る。本発明の装置の場合、校正が不要であるか又は校正が非常に迅速に実施され得るので、電極の植え込み中に本発明の装置のデカップリング及び/又は非同期作用がさらに向上する別の目標領域を試験することが可能である。
本発明は、同様に本発明の装置の与えられている機能を制御する制御システム並びに装置の使用及び病気であるパーキンソン病,本態性震顫,失調症,強迫神経症,舞踏アテトーゼ,多発性硬化症での震え,発作の結果の震え又はその他の腫瘍状の組織、例えば視床及び/又は大脳基底核の領域内の傷害の結果の震え,及び癲癇を治療する制御システムを含む。
本発明の装置は、上述した神経及び精神の病気を持続して治療するための植え込み及び手術中の目標地点の診断、すなわち手術中の電極の植え込みに対して最適な目標地点の発見に使用され得る。
本発明の装置を示す。 第8.1章の例1中に記されているような刺激による刺激のデカップリング作用を示す。 第8.1章の例2中に記されているような刺激による刺激のデカップリング作用を示す。 活動している異常に同期するニューロン群1と活動されているデカップリングすべきニューロン群2との間のカップリングの概略図である。
1 絶縁増幅器
2 電極
3 センサ
4 制御装置
5 光学送信機
6 光ファイバ
7 光学受信機
8 刺激装置
9 リレー
10 導線
11 テレメトリー送信機
12 テレメトリー受信機
13 データを表示し処理し記憶する手段

Claims (12)

  1. デカップリングすべきニューロン群及び/又は非同期にすべきニューロン群の活動の経時変化を再生する、少なくとも1つの信号を測定する少なくとも1つのセンサ(3)を有し、及び
    1つの電極(2)を有する、脳のニューロン活動をデカップリング及び/又は非同期にする装置において、
    制御システム(4)を有し、この制御システム(4)が、前記センサ(3)の測定信号を受信し、これらの測定信号をフィードバック刺激信号として前記電極(2)内に供給し、又はこれらの測定信号を処理し、これらの処理された測定信号をフィードバック刺激信号として前記電極(2)内に供給するように、前記制御システム(4)は構成されていることを特徴とする装置。
  2. 前記制御システム(4)は、デカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群の活動の経時変化を、前記センサ(3)を通じて間接に測定し、
    この制御システム(4)は、前記センサ(3)のうちの少なくとも1つのセンサ(3)を通じてデカップリングすべき及び/又は非同期にすべき領域によって影響される筋肉群の活動の経時変化を測定し及び/又はカップリングすべき及び/又は非同期にすべき領域に関連するニューロン群のニューロン活動の経時変化を測定することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記制御システム(4)は、活動の経時変化を持続して又は時間を限定した測定間隔で測定し、この制御システム(4)は、時間を制限した測定間隔での測定中に制限された測定間隔の期間及び/又は間隔を決定論的なアルゴリズム及び/又は確率論的なアルゴリズム及び/又は決定論的なアルゴリズムと確率理論的なアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムによって制御し、及び/又は
    この制御システム(4)は、測定信号を記憶することを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 前記制御システム(4)は、測定信号に対して時間遅延したフィードバック刺激信号を生成することによってこれらの測定信号を処理し、この制御システム(4)は、時間遅延が測定信号の周期の分数又は分数の倍数に相当するフィードバック刺激信号を生成し、及び/又は、この制御システム(4)は、少なくとも一部が異なる時間遅延を有するフィードバック刺激信号を生成し、
    この制御システム(4)は、測定信号を濾波することによってこれらの測定信号を処理し、及び/又は
    この制御システム(4)は、周波数分析及び/又は帯域通過濾波及び/又はウェーブレット分析及び/又はヒルベルト変換及び/又は測定信号に対する時間スケールでの濾波を実施することによって測定信号を処理し、及び/又は
    この制御システム(4)は、測定信号を線形又は非線形に結合及び/又は変換することによって測定信号を処理し、この制御システム(4)は、測定信号を互いに及び/又はそれ自体を乗算、除算、加算及び/又は減算し、及び/又は測定信号をその他の非線形な関数によって変換し、及び/又は絶対値を作り、及び/又は
    この制御システム(4)は、測定信号を増幅することによってこれらの測定信号を処理し、
    この制御システム(4)は、測定信号の極性を変更することによってこれらの測定信号を処理し、及び/又は
    この制御システム(4)は、測定信号の時間符号化によってこれらの信号を処理し、この制御システム(4)は、測定信号をパルス列として、低い又は高い周波数のパルス列として符号化し、及び/又は
    この制御システム(4)は、同じ処理ステップで生成されるフィードバック刺激信号を生成することによってこれらの測定信号を処理し、又はこの制御システム(4)は異なる処理ステップで少なくとも2つのフィードバック刺激信号を生成し、及び/又は
    この制御システム(4)は、決定論的なアルゴリズム及び/又は確率論的なアルゴリズム及び/又は決定論的なアルゴリズムと確率理論的なアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムによって処理ステップ及び/又はこれらの処理ステップのパラメータを変更し、及び/又は
    この制御システム(4)は、前記フィードバック刺激信号の最大振幅を制限することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記制御システム(4)は、前記電極(2)を刺激によって作動させ、この制御システム(4)は、刺激を前記フィードバック刺激信号から生成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記制御システム(4)は、測定信号を互いに及び/又はそれ自体を乗算、除算、加算及び/又は減算し、及び/又は測定信号をその他の非線形な関数によって変換し、及び/又は絶対値を作って、刺激を生成し、及び/又は
    この制御システム(4)は、総荷電入力がほぼ零である刺激を生成し、及び/又は、この制御システム(4)は、時間内に刺激の印加を制御し、この制御システム(4)は、刺激を持続して又は繰り返して印加し、この制御システム(4)は、繰り返す印加で、時間的に制限された刺激間隔で刺激を印加し、この制御システム(4)は、決定論的なアルゴリズム及び/又は確率論的なアルゴリズム及び/又は決定論的なアルゴリズムと確率理論的なアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムによって刺激間隔の期間及び/又は間隔を制御することを特徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 前記制御システム(4)は、要求制御に対して前記測定信号及び/又は前記フィードバック刺激信号を使用し、及び/又は
    この制御システム(4)は、前記測定信号及び/又は前記フィードバック刺激信号中の異常な特徴を検出し、及び/又は
    この制御システム(4)は、要求制御に対して前記測定信号及び/又は前記フィードバック刺激信号の振幅を使用し、及び/又は
    この制御システム(4)は、信号自体を使用することによって若しくは信号の絶対値を使用することによって及び/又は病気に固有の周波数領域内で帯域通過濾波された信号を使用することによって若しくは病気に固有の周波数領域内で帯域通過濾波された信号の絶対値を使用することによって及び/又はヒルベルト変換及び/又はウェーブレット分析で算定された瞬間振幅を使用することによって、前記測定信号及び/又は前記フィードバック刺激信号の振幅を評価し、及び/又は
    この制御システム(4)は、前記測定信号及び/又は前記フィードバック刺激信号中に異常な特徴を検出した時に刺激を印加し、及び/又は
    この制御システム(4)は、前記測定信号及び/又は前記フィードバック刺激信号の振幅の閾値を超えたことを検出することによって異常な特徴を検出し、及び/又は
    この制御システム(4)は、病気に固有の周波数領域内で帯域通過濾波された前記測定信号、及び/又は前記フィードバック刺激信号の振幅の閾値を超えたことを検出することによって異常な特徴を検出し、及び/又は
    この制御システム(4)は、異常な特徴を検出するために前記測定信号及び/又は前記フィードバック刺激信号の振幅を移動する時間窓内の閾値と比較することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記制御システム(4)は、前記電極(2)を同じ刺激で作動させるか又は前記電極(2)を異なる刺激で作動させ、この制御システム(4)は、異なる刺激による活動の場合に異なる刺激を生成し、これらの異なる刺激は、異なるフィードバック刺激信号から及び/又は異なる変換によって及び/又は前記フィードバック刺激信号の結合によって生成され、及び/又は、この制御システム(4)は、異なる刺激の活動の場合に決定論的なアルゴリズム及び/又は確率論的なアルゴリズム及び/又は決定論的なアルゴリズムと確率理論的なアルゴリズムを組み合わせたアルゴリズムによって前記刺激の順序及び/又は種類及び/又はエネルギー入力及び/又はパラメータを算定し変更することを特徴とする請求項5〜のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記制御システム(4)は、前記フィードバック刺激信号及び/又は前記刺激のパラメータを変更することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記制御システム(4)は、刺激周期Tをデカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群の瞬間周期に適合させることによって前記フィードバック刺激信号及び/又は前記刺激のパラメータを変更し、この制御システム(4)は、トリガー点の時間差を評価することによって又は周波数評価装置によって瞬間周期を算定し、及び/又は
    この制御システム(4)は、刺激周期Tをデカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群の平均周期に適合させることによって前記フィードバック刺激信号及び/又は前記刺激のパラメータを変更し、及び/又は
    この制御システム(4)は、前記フィードバック刺激信号の時間遅延を刺激周期Tに適合させることによって前記フィードバック刺激信号及び/又は前記刺激のパラメータを変更し、及び/又は
    この制御システム(4)は、刺激強度を適合することによって前記フィードバック刺激信号及び/又は前記刺激のパラメータを変更し、この制御システム(4)は、適切なデカップリング及び/又は非同期が生じるようにニューロン活動の10周期1,000周期との間の刺激強度で刺激強度を制御し、及び/又は、この制御システム(4)は、刺激強度を制御するために前記測定信号の振幅を変更し、及び/又は
    刺激強度と異常な特徴の出現との間の関係が、刺激結果に応じて手動で調整され得るか及び/又は自動的に制御されるように、この制御システム(4)はプログラミングされていることを特徴とする請求項に記載の装置。
  11. 前記制御システム(4)は、追加の手動の要求制御を有し、及び/又は
    この制御システム(4)は、測定間隔と刺激間隔とを重ねて又は同時に又は時間的に別々に編成し、及び/又は
    この制御システム(4)は、デカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群を、電極(2)を通じて間接に刺激し、この制御システムは、前記電極(2)を通じて神経繊維束を介してデカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群につながっているニューロン群を刺激し及び/又はデカップリングすべき及び/又は非同期にすべきニューロン群につながっている神経繊維束を刺激し、及び/又は
    この制御システム(4)は、前記電極(2)の刺激位置とこの電極(2)によって刺激されるニューロン群の位置との間の伝達時間の差を検出し、及び/又は
    この制御システム(4)は、前記フィードバック刺激信号の時間遅延を計算する時に及び/又は前記測定信号を処理する時に関連した伝達時間も計算し、及び/又は
    前記電極(2)が、少なくとも1つのセンサ(3)に構造的に結合され、及び/又は
    電気絶縁が、前記制御システム(4)と前記電極(2)との間に存在し、及び/又は
    前記装置が、前記測定信号及び/又は前記フィードバック刺激信号を表示し処理し、テレメトリー送信機(11)及びテレメトリー受信機(12)を通じてデータを記憶する手段に接続されていて、及び/又は
    前記装置は、前記テレメトリー送信機(11)及び前記テレメトリー受信機(12)を通じて追加の参照データベースに接続されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記制御システムが、請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置の操作を実施するステップを制御するように、この制御システムはプログラミングされていることを特徴とする制御システム。
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