JP2008500058A - アルツハイマー病および他の神経変性疾患の発症前または発症後診断の方法および組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は一般に分子生物学および医学に関し、さらに具体的には、アルツハイマー病または他の神経変性疾患に罹患しているか、またはその発症リスクがある患者の診断および予後診断に使用可能な方法および組成物に関する。
DNAの1000ヌクレオチド対(np)の非コード領域である。したがって、CRはmtDNAの転写および複製を調節するための主要な部位である。
組織特異的なmtDNA CR突然変異が加齢に伴って蓄積することが見出された。mtTFA結合部位PLにおけるT414Gトランスバージョンは、培養皮膚線維芽細胞に蓄積しており、出願人の感受性タンパク質核酸(PNA)固定化ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用いると、低いレベルで骨格筋で検出されるが、脳においては検出することができない。また、A189GおよびT408A CR突然変異は加齢に伴って骨格筋に蓄積し、T150C突然変異は白血球に蓄積する。しかし、正常の脳およびアルツハイマー病患者の脳について、特異的な体細胞mtDNA CR突然変異は報告されていない。しかし、特異的なmtDNA CR突然変異は加齢に伴って特定の組織に蓄積することがわかっている。例えば、np414(T414G)におけるTからGへのトランスバージョンは加齢に伴ってヒト皮膚線維芽細胞に蓄積することがわかっており(非特許文献1)、A189GおよびT408A突然変異は骨格筋に蓄積することが認められている(非特許文献2)。しかし、感受性タンパク質核酸(PNA)固定化ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法を用いて、このT414G突然変異は正常脳において検出することはできなかった(非特許文献3)。
ミチカワら(Michikawa et al)、1999年、Science、第286巻:774〜779頁 ワンら(Wang et al)、2001年、PNAS、第98巻:4022〜4027頁 マードックら(Myrdock et al)、2002年、NAR、第28巻:4350〜4355頁
の有効性および無効性を判定する方法が提供される。
図1Aおよび図1Bは、AD脳および対照脳のmtDNA CR体細胞突然変異分布を示す。図1Aは、mtDNA CRのnp16000〜570を示す図である。線の下の数字はmtDNA npを示し、線より上の黒四角は調節要素を表す。CRマップ下の太い横線はAD(赤)、対照(青)、または共通(金)のヘテロプラスミック突然変異の場所を表す。図1Bは、AD脳および対照脳のmtDNA CR調節要素におけるヘテロプラスミック突然変異の数を示す表である。
NA突然変異頻度の突然変異の数を示す。80歳以上でP<0.001**。
ランスバージョン変異の発生率を比較したグラフである。各群でアッセイした前頭葉標本の数をX軸の真下に示す。
図8は、DS、ADおよび対照脳におけるmtRNAレベル(L鎖/H鎖)を示すグラフである。このグラフは40〜74歳の対照、ADおよびDSの脳における重鎖(H鎖)(ND2 mRNAレベル)に対する軽鎖(L鎖)(ND6 mRNAレベル)の転写レベルの比を表す。このグラフはADおよびDS症例においてL鎖/H鎖のmRNAレベル約50%が著しく低減したことを示す。
以下の詳細な説明および実施例、添付図面ならびに図面の簡単な説明は、本発明の特定の実施例のみを説明することを意図したものであり、本発明の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。
よびT477C突然変異はAD脳では非常に高いレベルまで増加し、ある場合には、患者脳では全mtDNAの70〜80%を表すに至った。さらに、これらの突然変異はAD脳に認められたが、対照の脳には認められなかった。最後に、これらの特異的mtDNA CR突然変異は主として70〜83歳の患者に非常に高い頻度で見られ、同じ範囲の年齢で、より無作為なCR突然変異の頻度は低かった。このことは2つのクラスのADが存在することを示唆している。1つの場合では、少数のCR突然変異が発達の初期に生じ、脳全体に広範に汎発するようになり、各細胞内でクローン増幅して、脳内に高頻度の少数の突然変異を伴う認知症を早期に発症する。もう一方の場合では、突然変異は発達のより後期に蓄積するので、個々の突然変異はより少数の細胞に閉じ込められる。これらの突然変異がその個々の細胞内でクローン増幅されると、各突然変異は脳内の総mtDNA CRの数%を表すようになり得るに過ぎない。
AD患者および対照群からの脳標本
これらの実験には年齢を適合させたADおよび対照の死体からの前頭葉標本を用いた。合計でAD23例および対照群(非AD)40例の脳標本を病理学的に確認し、この試験に用いた。各脳標本のmtDNA超可変領域(np−16000−100)を配列決定し、西欧人型のmtDNAハプログループH、U、JおよびTに属する標本を選択して、さらにクローニングおよび配列決定試験を行い、大陸間の比較に共通する多型の差を最小にした。観察されたCR変異がコードされた核DNA(nDNA)の偽の増幅産物、すなわちmtDNA偽遺伝子である可能性を除くために、あらゆるPCRプロトコルをmtDNAを欠損した細胞(ρ0細胞)に適用して、mtDNA様配列を増幅することができない
ことを確実にした。
1000個の野生型分子の中に1個のmtDNA突然変異を検出することができる図2Aに示したPNA固定化PCR法によって、前頭葉DNAでT414G突然変異を探した。図2Cおよび図2Eに示すように、Foklを用いて切断し、個々のPCR分子をクローニングおよび配列決定することによって、得られた334np PCR産物中にT414G突然変異が存在することを確認した。
図1に示したようにクローニングおよび配列決定して、mtDNA CRのPCR増幅によってヌクレオチド対(np)16527と636との間にさらなるmtDNA CR体細胞突然変異を同定した。pure geneキット(Gentra Systems社)および高品質のEpicentre社のfailSafe Taq DNAポリメラーゼと共にプライマーnp16527−16546(5’−CCT AAA TAG CCC ACA CGT TC−3’)およびnp617−636(5’−TGA TGT
GAG CCC GTC TAA AC−3’)を用いて増幅したCRを使用して、ゲノムDNAを抽出した。アガロース・ゲル電気泳動法を用いて所望のPCRフラグメントを精製し、Nucleo Trapゲル・キット(クロンテック社(Clontech))を用いて抽出し、TOPO TAクローニング・プロトコル(インビトロゲン社(Invitrogen))を用いてクローニングし、少量調製により所望のプラスミドを精製した。ABI3100キャピラリーシーケンサーを利用してBigDye ジデオキシ法(アプライドバイオシステム社(Applied Biosystem))を用いてプラスミドDNAをサイクル・シーケンシングし、シーケンス結果を「Sequencer v4.0.5」(ジーンコード社(Gene Code Corporation))を用いて分析した。
mtDNAのL鎖転写とH鎖転写の比を決定するために、TRIZOL(ギブコ−BRLシステム(Gibco−BRL system))を用いて全てのRNAを前頭葉から抽出し、L鎖、ND6、mRNAおよびH鎖、ND2、mRNAを逆転写し、定量リアルタイム(qRT)−PCRによって増幅した。順方向プライマーnp14260−14279(5’−ATC CTC CCG AAT GAA CCC TG−3’)および逆方向プライマーnp14466−14485(5’−GAT GGT TGT CTT TGG ATA TA−3’)を用いて、ND6を増幅した。mtDNA/nDNA比25を決定するのに用いたものと同じプライマーを用いて、ND2 mRNAを増幅した。
れた。
T414G CR突然変異はAD脳には認められたが、対照にはなかった
PNA固定化PCRによって合計AD脳23例および対照脳40例の前頭葉ゲノムDNAを対象にしてT414Gの存在の有無を分析したところ、試験したAD脳の65%がT414G突然変異に対して陽性であったが、対照には見られなかった(図2AおよびB)。Fokl制限酵素消化物を用い、直接クローニングおよび直接配列決定によって、T414GがAD標本中に存在することを確認した(図2C、2Dおよび2E)。
AD脳においてmtDNA CR体細胞突然変異の存在が増大することの一般性を判定するために、われわれはAD16例および対照17例各々の脳標本からの10〜20個のCRクローンをPCR増幅、クローニングおよび配列決定し、合計でAD250例および対照クローン235例を分析した。図3Aに示すように、この試験から、対照に比してAD脳ではヘテロプラスミックmtDNA CR突然変異の頻度が全体的に63%増加したことが明らかとなった(P<0.01)。また、図3Bに示すように、対照に比してmtDNA CR突然変異では、59〜69歳のグループは79%増加し、70〜79歳のグループは18%増加し、80歳以上のグループは130%増加し、80歳以上のAD患者と対照群との差は極めて有意なものであった(p<0.001)。
CR突然変異はAD脳に優先的に存在するだけでなく、図4に示すように、並外れて高い割合のヘテロプラスミーで存在することが多い。np1〜100ではAD脳と対照群の脳との間には有意な差は見られなかったが(図4A対図4B)、np100〜570の領域ではAD脳には対照に比して多数の高い割合のヘテロプラスミック突然変異が認められた(図4C対図4D)。
ヘテロプラスミーで認められ、89歳の患者では20%のヘテロプラスミーで認められたが、対照には見られなかった(図4Cおよび4D)。
AD脳に観察されたヘテロプラスミックmtDNA CR突然変異の大半は、L鎖転写が開始される部位であるPL近傍;その後L鎖転写体がMRP−RNaseによって切断されて3’−OH複製プライマーを生成するCSBI;ならびにmtDNAポリメラーゼγ16がH鎖複製を開始するOH1およびOH2で生じた。したがって、AD脳で見られ
たCR突然変異はL鎖転写およびmtDNAコピー数を低減させるはずであると想定することは合理的であり得る。
病理学的に確認されたADおよび対照の脳前頭葉のmtDNA CR配列のバリエーションを分析することによって、出願人は、AD脳はmtDNA L鎖転写およびH鎖複製を調節するヘテロプラスミックmtDNA CR突然変異を高頻度で重要な要素に有していることを見出した。これらの突然変異の機能的な場所と一致して、AD脳はL鎖である、ND6およびmRNAのレベルならびに細胞のmtDNAコピー数が有意に減少していた。
配列に突然変異があると、H鎖複製の開始が低減され、これはmtDNA欠乏が観察される原因となる。このmtDNA欠乏はmtDNAでコードされるOXPHOSサブユニットの13個全てを低減させることになり、これは複合体I、III、IVおよびVの酵素活性を抑えることになる。この結果、AD脳に観察されるmtDNA CR突然変異は、AD2に観察されたミトコンドリアOXPHOS酵素活性を低減させる原因となる可能性がある。
ン(O2 −)が生成される。これが第1のROSである。次いで、スーパーオキサイド・
アニオンは過酸化水素(H2O2)に転換され、H2O2はヒドロキシル・ラジカル(OH)に転換される。これが残りの2つのROSである。対照的に、OXPHOSの部分的な脱共役から生じるであろうようにETCがより完全に酸化されれば、電子伝達体の電子密度は低減することになり、これによってROS産生およびmtDNA変異誘発性は低減されることになろう。
プに影響を及ぼす可能性がある。これらの脱共役cytb突然変異はミトコンドリアのETC電子密度、ROS産生、mtDNA体細胞突然変異、およびミトコンドリアが惹起するアポトーシスによるシナプスの損失を低減させるであろう。
細胞のmtDNA変異はAβの産生を刺激するであろう。最初は保護的であるが、このAβはすぐに凝集し、その結果プラークが沈着し、ミトコンドリアが豊富にあるシナプスの神経繊維末端近傍でROSが増大し、シナプスが失われることになる。さらに、結果的にAβの過剰産生およびその時期尚早の凝集を生じるAPPまたはプレセニリン複合遺伝子はまた、ROS産生、ミトコンドリア損傷、mtPATの活性化およびシナプスの損失を増大させるであろう。
現時点ではADの症状を呈していない35歳の女性対象2例から、細胞(例えば、血液細胞、皮膚線維芽細胞、尿管上皮細胞、および/または脳脊髄液細胞)の標本を採取する。細胞収集後、各対象からのDNAをミトコンドリアDNA制御領域増幅に供し、次いで、PNA固定化PCRを用いて低レベルのヘテロプラスミックな414および477ヌクレオチド突然変異用の直接配列決定によってホモプラスミックな414および477ヌクレオチド変異が存在するか、増幅されたDNAを試験した。414および477ヌクレオチド変異がPNA固定化PCRによって検出された場合、その突然変異分子をクローニングおよび配列決定して、突然変異の存在を確認する。
第2の対象では、検出された総数は対照よりは有意に多くなく、このことからこの対象は後年ADの症状を発現し難いことが示唆される。
この実施例では、症状および臨床所見に基づいて85歳の患者をADであると診断した。治療を始める前に、細胞(例えば、血液細胞、皮膚線維芽細胞、尿管上皮細胞、および/または脳脊髄液細胞)の標本を採取、処理し、414および477ヌクレオチド変異の有無について試験し、次いで実施例2のように、突然変異分子をクローニングおよび配列決定し、T4141G、T414CおよびT477C突然変異の総数のベースラインを定量する。T4141G、T414CおよびT477C突然変異のこのベースラインの総数を正常な対照データと比較して、ADの診断と一致する予想数を超えるT4141G、T414CおよびT477C突然変異を対象が有していることを確認する。次いで、ADに対する薬物療法を開始した。周期的(例えば、6カ月毎の)追跡細胞標本をベースラインの血液標本と同様に対象から採取、処理、試験およびクローニングし、これにより治療後のT4141G、T414CおよびT477C突然変異の総数を定量する。各追跡の血液標本において決定されたT4141G、T414CおよびT477C突然変異の総数を治療前のベースラインと(および場合によっては、試験した任意の早期の追跡血液標本と)比較して、投与中のAD治療の効果を決定する。治療が続くにつれてT4141G、T414CおよびT477C突然変異の総数が減少することが認められた場合、その治療はその対象には有効であるとみなされる。他方、治療が続くにつれてT4141G、T414CおよびT477C突然変異の総数が一定のままであるか、または増加することが認めら
れた場合、その治療はその患者には効果なしとみなされ、その治療を調整または変更することが適切であるとみなしてよい。
ダウン症候群と確定診断された25歳の対象は、現時点で認知症の症状を呈していない。上記実施例2のように、細胞(例えば、血液細胞、皮膚線維芽細胞、尿管上皮細胞、および/または脳脊髄液細胞)の標本を414および477ヌクレオチド変異の有無について試験し、次いでその突然変異分子をクローニングおよび配列決定した。T4141G、T414CおよびT477C突然変異の総数が対照よりも有意に多い場合、その対象はダウン症候群関連老年性認知症を後年発現しやすいと結論付けてよい。他方、T4141G、T414CおよびT477C突然変異の総数が正常な対照よりも有意に多くない場合、その対象はダウン症候群関連老年性認知症を後年発現しやすいと結論付けてよい。
Claims (34)
- ヒトまたは動物対象においてβアミロイド沈着またはβアミロイド線維の発達を伴う障害を診断またはそのような障害のために対象に提供される治療の効果を評価する方法であって、該方法は
A)mtDNA CR突然変異の存在を判定する工程を含む方法。 - 工程AはmtDNS CR突然変異が存在するか否かを定性的に判定することを含む請求項1に記載の方法。
- 工程AはmtDNS CR突然変異を定量することを含む請求項1に記載の方法。
- B)工程Aで行われた定量によって得られたmtDNS CR値を対照のmtDNS CR値と比較して、前記対象が対照よりも有意に多いmtDNS CR突然変異を有しているかどうかを判定する工程をさらに含む請求項3に記載の方法。
- B)工程Aで行われた定量によって得られたmtDNS CR値を、アミロイド沈着またはβアミロイド線維の発達を伴う障害に罹患した対象を表すmtDNS CR値と比較する工程をさらに含む請求項3に記載の方法。
- 工程AはT4141G突然変異の試験を含む請求項1に記載の方法。
- 工程AはT414C突然変異の試験を含む請求項1に記載の方法。
- 工程AはT477C突然変異の試験を含む請求項1に記載の方法。
- 工程AはT146C突然変異の試験を含む請求項1に記載の方法。
- 工程AはT152C突然変異の試験を含む請求項1に記載の方法。
- 工程AはA189G突然変異の試験を含む請求項1に記載の方法。
- 工程AはT195C突然変異の試験を含む請求項1に記載の方法。
- 工程Aの少なくとも一部はPNA固定化PCRで実施される請求項1に記載の方法。
- 工程Aの少なくとも一部はオリゴヌクレオチド・ハイブリダイゼーションによって実施される請求項1に記載の方法。
- 工程Aの少なくとも一部はプライマー伸長法によって実施される請求項1に記載の方法。
- 工程Aの少なくとも一部は制限酵素消化法によって実施される請求項1に記載の方法。
- 工程Aの判定は、
i.脳組織;
ii.前頭葉からの脳組織;
iii.神経組織;
iv.神経細胞;
v.血液;
vi.血液細胞;
vii.尿
viii.尿管細胞;
ix.皮膚;
x.皮膚細胞;
xi.上皮;
xii.上皮細胞;
xiii.線維芽細胞;
xiv.脳脊髄液;および
xv.脳脊髄液に含まれる細胞
から選択される組織、細胞または体液の試料において行われる請求項1に記載の方法。 - 前記方法は、その障害の症状を呈し始めた対象の該障害の発症後診断のために実施される請求項1に記載の方法。
- 前記方法は、その障害の症状を呈し始めていない対象の該障害の発症前診断のために実施される請求項1に記載の方法。
- 前記障害は神経変性疾患である請求項1に記載の方法。
- 前記障害はアルツハイマー病である請求項1に記載の方法。
- 前記障害はパーキンソン病である請求項1に記載の方法。
- 前記障害はダウン症候群関連認知症である請求項1に記載の方法。
- 前記障害は海綿状脳症である請求項1に記載の方法。
- 前記障害はII型糖尿病である請求項1に記載の方法。
- 前記障害はクロイツフェルトヤコブ病である請求項1に記載の方法。
- 前記障害はハンチントン病である請求項1に記載の方法。
- 前記障害は黄斑疾患である請求項1に記載の方法。
- 前記障害はプリオン病である請求項1に記載の方法。
- 工程Aは、
対象から標本細胞を採取する工程と、
該標本細胞からDNAを抽出する工程と、
該抽出したDNAをミトコンドリアDNA制御領域増幅に供する工程と、
ヘテロプラスミック414および477ヌクレオチド突然変異について直接配列決定することによって、ホモプラスミック414および477ヌクレオチド変異が存在するかどうか判定する工程と、
414および477ヌクレオチド変異が検出された場合に、該突然変異分子をクローニングし、該クローンを配列決定する工程と、を含む請求項1に記載の方法。 - 請求項1から30のいずれかに記載の方法を実施するのに使用可能な試薬および/または物質を含むテスト・システム。
- 使用説明書をさらに含む請求項31に記載のテスト・システム。
- 対照データを含む参照物をさらに含む請求項31に記載のテスト・システム。
- 前記参照物はコンピュータ・ソフトウェアである請求項33に記載のテスト・システム。
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JP2016502406A (ja) * | 2012-11-22 | 2016-01-28 | コンセホ スペリオール デ インベスティガシオネス シエンティフィカス | 神経変性疾患の診断及び/又は予知の方法 |
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