JP2008309606A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーダ装置の方位分解能及び距離分解能を、アンテナの長さを変化させることなく向上させる。
【解決手段】水平回転するアンテナからの複数回の送信波に対応する物標A、Bからの複数回の反射波を受信し、物標A、Bまでの距離及び方位を測定するレーダ装置であって、受信した反射波に対応する物標A、Bからの複数の受信信号値により形成される上方に凸形状の応答特性100、102の最大値を求めた後、応答特性100、102の最大値(物標A、Bからの反射強度)を変化させずに、最大値の両近傍の受信信号値が徐々により小さい値となる演算処理を行うことで凸形状をより急峻な形状とする。これにより、アンテナの長さを変えることなしに方位分解能が向上した応答特性106を得ることができる。
【選択図】図4

Description

この発明は、電波を複数回送信し、この複数回の送信波に対応する物標からの複数回の反射波を受信し、この複数回の反射波に対応する複数の受信信号値から前記物標までの距離及び方位を測定するレーダ装置に関し、特に、船舶用に適用して好適なレーダ装置に関する。
図8は、従来技術に係るレーダ装置1の構成例を示すブロック図である。
レーダ装置1において、モータ2、ロータリジョイント4を通じて水平方向に回転されるアンテナ10に対して、送信機6からの送信信号がデュプレクサ8、ロータリジョイント4、アンテナ10を通じて電波として送信され、この送信波に対する物標からの反射波がアンテナ10で受信される。アンテナ10で受信された反射波は、ロータリジョイント4、デュプレクサ8を通じて受信機12で受信信号とされ対数検波器14で包絡線検波された後、A/D変換器16で量子化されデジタル化され受信信号値(スイープデータ)としてスイープメモリ18に距離Rに応じて(距離Rをアドレスとして)格納される。スイープメモリ18は、1スイープに係る(1回の送受信に係る)スイープデータを記憶する。
その一方、アンテナ10の回転がエンコーダ20、方位カウンタ22によって検出され、アンテナ10の方位θを示す角度信号が座標変換器24に供給される。
座標変換器24は、スイープメモリ18上に格納されているスイープデータをレーダ映像メモリ26に転送格納する回路であり、その際の書き込みアドレスを方位θと距離Rに応じて発生させる。これにより、レーダ映像に係るデータが極座標形式から直交座標形式に変換される。
レーダ映像メモリ26に格納された1スキャン分のデータ(スイープメモリ18の360゜分のデータ)は、表示読出回路28を通じて映像信号に変換されて表示部30に供給され、表示部30の画面上に、レーダ映像がPPI方式で表示される。
ところで、船舶等に搭載されるレーダ装置1では、一般的に、方位方向の分解能(方位分解能)はアンテナの水平ビーム幅に依存し、距離方向の分解能(距離分解能)は、送信パルス幅に依存する(特許文献1)。
例えば、水平ビーム幅(放射特性の半値角)が3゜の場合には、3゜以上の方位分解能を得ることが難しく、送信パルス幅が100nsの場合には、20m以上の距離分可能を得ることが難しい。
方位分解能を上げるためにはアンテナの長さを長くして水平ビーム幅を細くする必要がある。また、距離分解能を上げるためには、送信パルス幅を短くする必要がある。
特開2005−147834号公報(段落[0002])
しかしながら、アンテナの長さを長くするとアンテナの重量が大きくなり且つアンテナ寸法が大きくなるので、アンテナを支持し回転させるアンテナ駆動装置の構造を強固にする必要があり、結果として、風の対策等に関しコストが上昇し、特に小型船に搭載することが困難になる。また、送信パルス幅を短くすると、送信パルス発生回路の高周波化が必要であり、熱対策等も含めてコストが上昇する。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、アンテナの構造、アンテナ駆動装置の構造、送信パルス幅を変更することなく、簡易に方位分解能及び(又は)距離分解能を向上させることを可能とするレーダ装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、同一の方位分解能であれば、アンテナの長さを短くすることを可能とするレーダ装置を提供することを目的とする。
この発明に係るレーダ装置は、電波を複数回送信し、この複数回の送信波に対応する物標からの複数回の反射波を受信し、この複数回の反射波に対応する複数の受信信号値から前記物標までの距離及び方位を測定するレーダ装置において、前記物標からの複数の前記受信信号値により形成される上方に凸形状の応答特性の最大値(極大値)を求める最大値検出手段と、前記凸形状の応答特性の前記最大値を変化させずに前記最大値の両近傍の前記受信信号値が徐々により小さい値となる演算処理を行い、前記凸形状をより急峻な形状とし分解能を向上させる分解能向上演算手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、最大値検出手段により求められた、物標からの複数の受信信号値により形成される上方に凸形状の応答特性の最大値を、分解能向上演算手段により、前記最大値を変化させることなく前記最大値の両近傍の前記受信信号値を徐々により小さい値となる演算処理を行い、前記凸形状をより急峻な形状とすることで、分解能を向上させることができる。
ここで、スイープ間処理で方位分解能、距離方向処理で距離分解能を向上させることができる。
この発明は、送信方位毎に距離データが得られるレーダに適用することができるので、適用可能なレーダ方式として、パルスレーダ方式はもちろんのこと、FMCWレーダ方式にも適用することができる。
ここで、前記分解能向上演算手段は、前記最大値をMax、定数をK(K>0)、指数をn(n>0)、前記演算処理後の出力値をYとし、ある方位方向のある距離にある前記物標からの複数の前記受信信号値を構成するそれぞれ一の受信信号値をXとしたとき、式
Y=X−K×(Max−X)n(XがMaxのとき、Y=X=Max)
により出力値Yを求める。
この式から理解できるように、定数Kの値を大きくすることで、上方に凸形状の応答特性の最大値を変化させることなく最大値の両近傍の受信信号値を徐々により小さい値とすることができ、上方に凸形状をより急峻な形状とすることができる。また、指数nの値が大きい場合、Max−Xの値が1未満であるとより小さい値になることから指数nの値により最大値近傍の傾斜を変化させることができる。
例えば、K=0.5、n=2とした、式Y=X−0.5×(Max−X)2、あるいは、K=2、n=1とした、式Y=X−2×(Max−X)を用いることで一定の分解能向上効果が得られることが確認できた。Kの値は0.5〜2、nの値は1〜2が、バランスがとれた好ましい範囲であることを確認した。
なお、前記定数K及び(又は)前記指数n、並びに演算に供する前記受信信号値の数のうち、少なくとも1つを変化させる可変手段を備えてもよい。
この発明によれば、アンテナの構造、アンテナ駆動装置の構造、送信パルス幅を変更することなく、演算により方位分解能及び(又は)距離分解能を向上させることができる。
また、この発明は、同一の方位分解能であれば、長さの短いアンテナを利用することができる。
すなわち、演算により方位分解能及び(又は)距離分解能を向上させることができるので、アンテナの長さを変えることなく方位分解能を低コストに向上させることができる。
また、同一の方位分解能であれば、アンテナの長さを短くすることができるので、アンテナの小型・軽量化が図れる。さらに、アンテナの回転モーメントが低減することから、アンテナ駆動装置の構造を簡略化できると同時にアンテナ駆動装置の回路の消費電力を低減することができる。ロータリジョイントも含め、機械的・電気的信頼性を向上させることができる。小型・軽量なアンテナは、小型船舶に搭載することが容易である。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に参照する図面において、上記図8に示したものと対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
図1は、この発明の一実施形態に係るレーダ装置50の構成を示すブロック図である。
このレーダ装置50は、図8に示したレーダ装置1に比較して、基本的には、分解能向上演算部70を備える点で異なる。この分解能向上演算部70は、方位方向遅延回路52と、最大値検出器54と、分解能向上演算器64とから構成される。
図1において、レーダ装置50は、船舶等の見晴らしの良い箇所に設けられたアンテナ10を備えている。アンテナ10は、モータ2及びロータリジョイント4を通じて水平方向に所定速度で回転しつつ、送信機6からデュプレクサ8及びロータリジョイント4を通じて供給される送信信号により電波として送信波を所定角度(所定方位)毎に放射する。すなわち、アンテナ10の1回転で送信波が多数回放射される。また、この各送信波に対する物標からの反射波がアンテナ10により受信され、ロータリジョイント4及びデュプレクサ8を通じて受信機12により受信処理され、対数検波器14で包絡線検波される。検波信号は、A/D変換器16で量子化されデジタル化され受信信号値(スイープデータ)として方位方向遅延回路52に供給される。なお、対数化処理は、A/D変換後に数値演算により行うようにしてもよい。
方位方向遅延回路52は、1度に参照して演算しようとする方位角度、例えば概ね水平ビーム幅をカバーする範囲の方位角度(以下、方位角度範囲という。)に対応する複数のスイープメモリ56から構成されている。この実施形態では、水平ビーム幅を2.7[deg]と想定しているので、次段の最大値検出器54で最大値を検出するために参照する複数の受信信号値を格納する方位方向で、方位角度範囲2[deg]分の受信信号値(20個分のスイープデータ)を格納するスイープメモリ56が直列に接続された回路構成とされている。なお、A/D変換器16から直接最大値検出器54に供給される受信信号値(スイープデータ)も、同時に参照するので、21個分の受信信号値(スイープデータ)を参照することとなる。
送信トリガ毎に次段のスイープメモリ56に受信信号値(スイープデータ)が転送され上書きされる。
最大値検出器54には、中央(後述する参照範囲p+q+1の中央)のスイープメモリ56cからの受信信号値X、換言すれば、受信信号値を求めようとする方位(当該方位という。)からの受信信号値Xと、当該方位の両近傍の各方位からの受信信号値Xが供給される。
最大値検出器54は、複数の受信信号値Xから受信信号値(スイープデータ)の等距離毎の最大値Maxを検出し、分解能向上演算器64を構成する減算器57に供給する。
この実施形態において、分解能向上演算器64は、減算器57と自乗器58と定数(分解能向上係数)K(K>0、ここでは、K=0.5とする。)倍の乗算器60と減算器62との直列回路により構成され、減算器62の出力側に、各スイープデータである受信信号値Xを加工した(演算処理した)スイープデータの出力値Yとして、次の(1)式(分解能向上式)で計算した出力値Yが得られる。
Y=X−K×(Max−X)2{XがMaxのとき、Y=X=Max}
=X−0.5×(Max−X)2 …(1)
出力値Yは、座標変換器24の一方の入力ポートに供給される。
実際上、(1)式は、ある方位方向のある距離にある受信信号値X(i,j){j番目のスイープのi番目の距離にあるデータ}、その最大値Max(i,j)、中央のスイープの前側pスイープ、後側qスイープとし、合計p+q+1本(ここでは上述したように、p=q=10として、合計で21本)のスイープデータを参照し、その最大値Max(i,j)を使用し、出力値Y(i,j)を求める(1a)式が採用される。一般式を(1b)に示す。
Y(i,j)=X(i,j)−0.5×{Max(i,j)−X(i,j)2
…(1a)
Y(i,j)=X(i,j)−K×{Max(i,j)−X(i,j)n
…(1b)
一方、アンテナ10の回転がロータリジョイント4及びエンコーダ20を通じて検出されジャイロコンパスを備える方位カウンタ22からアンテナ10の送信・受信の方位θを示す角度信号が各スイープ毎に座標変換器24の他方の入力ポートに供給される。
座標変換器24により、中央のスイープメモリ56cの受信信号値X(i,j)に対応して演算処理された出力値Y(i,j)に係るスイープデータが書込アドレス操作され、極座標極座標形式から直交座標形式に変換されてレーダ映像メモリ26に格納される。
スイープメモリ56は1スイープに係るスイープデータを記憶するメモリであり、レーダ映像メモリ26は、フレームメモリであって、表示部30の画面に対応した記憶空間を有するメモリである。
ラスタスキャン方式の表示部30上には、レーダ映像メモリ26に書き込まれているデータが、表示読出回路28により読み出されることでラスタスキャン方式によるPPI表示が好適に行われる。
すなわち、レーダ映像メモリ26に格納された1スキャン分のデータ(360゜分のデータ)は、表示読出回路28を通じて映像信号に変換され、表示部30に供給され、表示部30の画面上に、レーダ映像がPPI方式で表示される。
次いで、分解能向上演算部70による分解能向上手法についてシミュレーション結果を用いて詳しく説明する。
自船からの距離が同一距離で方位が2.5[deg]の間隔で2つの物標A、B(物標A、Bともに点物標であるものとする。)が存在し、Sバンド(3[GHz])でアンテナ10の長さが8ft(≒2.4[m])、水平ビーム幅が2.7[deg]と仮定する。
このとき、水平ビーム幅が0[deg]ではなく、2.7[deg]と有限であることから(広がっていることから)、物標Aについては、図2の点線で示す応答特性100が得られ、物標Bについては、図2の一点鎖線で示す応答特性102が得られる。応答特性100、102は、複数の受信信号値により形成され、物標A、Bの位置を最大値(極大値)とする上方に凸形状の特性になる。
図2において、規格化した方位角度0[deg]の位置に物標Aの最大値Maxが存在し、方位角度2.5[deg]の位置に物標Bの最大値MAXが存在する。
図3は、分解能向上演算部70による処理を行わなかった場合の応答特性100と応答特性102を合成した応答特性104を示している。この応答特性104では、物標A、Bの方位角度の中間の角度1.25[deg]近傍での交差点における最大値Maxからの落ち込み量が約−5[dB]になる。
一般に、レーダ装置50において、隣り合う物標A、Bを表示部30の画面上に輝度変調等により区別して表示するためには、落ち込み量が約−10[dB]以上、必要なことが分かっており、分解能向上演算部70による処理を行わなかった場合、この図3の応答特性104にかかる方位角度差2.5[deg]で隣り合う物標A、Bが、表示部30上では1つの物標と認識され、表示部30の画面上で物標A、Bを区別することができない。
これに対して、この実施形態では、分解能向上演算器64による分解能向上として、上記(1)式を用い、参照範囲p+q+1=2[deg]分で、出力値Yを求めると、物標A、Bの最大値Maxは変化せずに{X=Maxのときには、上記(1)式の右辺第2項はゼロ値となるので、出力値Yは、Y=Maxとなる。}、特性100と特性102の上方に凸形状をより急峻な凸形状とすることができる。
図4に、(1)式を用いて分解能向上演算部70による処理を行った場合の応答特性100と応答特性102の演算処理後の特性(より急峻な凸形状の特性)を合成した応答特性106を示す。
この合成した応答特性106では、隣り合う物標A、Bの角度1.25[deg]近傍での交差点での最大値Maxからの落ち込み量が約−18[dB]と大きくなっており、落ち込み量が−10[dB]以上の値となるので、隣り合う物標A、Bを表示部30の画面上で明確に識別することができるようになり、水平方向の分解能が向上する。
具体的な数値例として、(1)式を用いて分解能向上演算を行った場合には、水平ビーム幅2.7[deg]であっても、少なくとも方位差2.5[deg]以上の分解能を得ることができる。
このように上述した実施形態では、分解能向上演算部70での演算処理を行うことにより、方位分解能が向上し、Sバンド(3[GHz])、アンテナ10の長さが8ft(≒2.4[m])で、水平ビーム幅が2.7[deg]の場合に、方位差2.5[deg]で隣り合う物標A、Bを十分に識別することができるようになる。
図5は、方位差2.5[deg]で隣り合う物標A、Bを認識するために必要なアンテナ長を計算した比較例(分解能向上処理を行わない例)を説明するシミュレーションによる図である。この図5例では、アンテナの長さを12ft(≒3.6[m])と約5割長くして水平ビーム幅を1.9[deg]とした場合に、合成した応答特性108上、角度1.25[deg]近傍での交差点での最大値Maxからの落ち込み量が−10[dB]となり、方位差2.5[dB]を表示部30の画面上で識別できるようになる。
上記実施形態(図4の応答特性106)と比較例(図5の応答特性108)の結果を考察すると、同一水平分解能2.5[deg]を確保するために、アンテナ10の長さを12ft(図5の比較例)から8ft(図4の実施形態)と2/3の長さに短くできることから、アンテナ10の小型・軽量化を図ることができる。さらに、アンテナ10の長さが短くなることを原因として回転モーメントが低減することから、アンテナ駆動装置の構造を簡略化できると同時にアンテナ駆動装置の回路の消費電力を低減することができる。ロータリジョイント4も含め、機械的・電気的信頼性を向上させることができる。そして、小型・軽量なアンテナ10は、小型船舶にも容易に搭載することができる。
なお、図4の実施形態において、物標A、Bの最大値Max間の方位差が2.5[deg]であることから参照範囲(スイープメモリ56の個数+1)を2.5[deg]未満の値にしないと、物標A、Bを区別することができないことが分かる。
この実施形態において、参照範囲(演算に供する複数の受信信号値の数)は、水平ビーム幅2.7[deg]の約0.75倍程度(2/2.7≒0.75)としているが、水平ビーム幅の1倍(2[deg]分)〜0.5倍(1[deg]分)程度としてもよい。
参照範囲を狭くしすぎると、信号である物標A、Bと、ノイズとを区別することができなくなるおそれがある。参照範囲は、0.5倍分から水平ビーム幅倍分の間で可変できるようにしてもよい。
また、上記一般式(1b)中、乗算器60の定数K、自乗器58に代替される累乗器の指数n、並びに参照範囲は、入力器としての可変手段(ユーザが操作可能なボリュームあるいはスイッチ等)により、ユーザが可変できる構成にすることが可能である。この実施形態において、分解能向上演算部70は、マイクロコンピュータあるいはデジタルシグナルプロセッサにより構成することができる。
図6は、自船からの距離が同一位置で方位が4.0[deg]の間隔で振幅差(応答差)20[dB]を有する2つの物標A、B´が存在し、水平ビーム幅2.7[deg]、Sバンド(3[GHz])、アンテナ10の長さが8ft(≒2.4[m])、参照範囲p+q+1=2[deg]分で、上記(1)式を用いて分解能向上演算を行った場合の他の例を示している。
この場合には、(1)式による分解能向上演算部70による処理を行わない場合の応答特性100、108では交差点での落ち込み量が約−6[dB]と識別が困難であるのに対し、分解能向上演算処理を行った場合の応答特性が応答特性110、112では、物標A、B´をより明確に識別できるようになる。ただし、図6例において、参照範囲m+n+1を4[deg]分以上にすると、物標B´は演算処理により消えてしまうことになるので、参照範囲は、水平ビーム幅2.7[deg]未満の値に設定する。
なお、上記した実施形態では、方位方向の分解能向上処理について説明したが、距離方向の分解能向上処理も同様に行うことができる。
図7は、図1中の方位方向の分解能向上演算部70を、距離方向の分解能向上演算部170に代替したレーダ装置150の構成を示している。この場合、図1中の方位方向遅延回路52が距離方向遅延回路152に代替され、スイープメモリ56が、距離方向の反射波に係る受信信号値を順次格納するレジスタ156に代替された構成にされる。参照範囲を方位範囲から距離範囲に代替すれば、上記(1)式を使用して同様に距離の分解能を向上させることができる。
もちろん、2次元(距離方向と方位方向)を参照すれば、方位方向と距離方向の両方の分解能を同時に向上させることができる。
また、この発明は、レーダ装置としてパルスレーダ装置に限らず、FM−CWレーダ装置にも適用することができる。FM−CWレーダ装置では、連続的な電波に周波数変調を加えて送信し、送信波の一部を、物体から反射してきた受信波と混合すれば、電波が往復する遅延時間に比例したビート波が生じる。このビート信号を周波数分析した場合、周波数が物体までの距離に対応し、振幅(強度)が物体の散乱の強さに対応する。このFM−CWレーダ装置では、距離に対して上記(1)式による分解能向上処理を適用することができる。
このように上述の実施形態による、例えばレーダ装置50は、電波を複数回送信し、この複数回の送信波に対応する物標A、Bからの複数回の反射波を受信し、この複数回の反射波に対応する複数の受信信号値Xから物標A、Bまでの距離及び方位を測定するレーダ装置であって、物標A、Bからの複数の受信信号値Xにより形成される上方に凸形状の応答特性100、102の最大値Maxを求める最大値検出器54(最大値検出手段)と、凸形状の応答特性100、102の最大値Maxを変化させずに最大値Maxの両近傍の受信信号値Xが徐々により小さい値となる演算処理を行い、凸形状をより急峻な形状とし分解能を向上させる分解能向上演算器64(分解能向上演算手段)と、を備える。
すなわち、最大値検出器54により求められた、物標A、Bからの複数の受信信号値Xにより形成される上方に凸形状の応答特性100、102の最大値Maxを、分解能向上演算器64により、最大値Maxを変化させることなく最大値Maxの両近傍の受信信号値Xを徐々により小さい値となる演算処理を行い、前記凸形状の応答特性100、102よりより急峻な形状の応答特性106とすることで、分解能を向上させることができる。この場合、スイープ間処理で方位分解能、距離方向処理で距離分解能を向上させることができる。
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
この発明の一実施形態に係る方位方向の分解能を向上させるレーダ装置の構成を示すブロック図である。 分解能向上処理前の応答特性の説明図(その1)である。 分解能向上処理前の応答特性の説明図(その2)である。 分解能向上処理後の応答特性の説明図である。 アンテナ長を長くした場合の比較例の応答特性の説明図である。 分解能向上処理の他の例の説明図である。 この発明の他の実施形態に係る距離方向の分解能を向上させるレーダ装置の構成を示すブロック図である。 従来技術に係るレーダ装置の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1、50、150…レーダ装置 10…アンテナ
52…方位方向遅延回路 54…最大値検出器
56、56c…スイープメモリ 64…分解能向上演算器
70、170…分解能向上演算部

Claims (3)

  1. 電波を複数回送信し、この複数回の送信波に対応する物標からの複数回の反射波を受信し、この複数回の反射波に対応する複数の受信信号値から前記物標までの距離及び方位を測定するレーダ装置において、
    前記物標からの複数の前記受信信号値により形成される上方に凸形状の応答特性の最大値を求める最大値検出手段と、
    前記凸形状の応答特性の前記最大値を変化させずに前記最大値の両近傍の前記受信信号値が徐々により小さい値となる演算処理を行い、前記凸形状をより急峻な形状とし分解能を向上させる分解能向上演算手段と、
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 請求項1記載のレーダ装置において、
    前記分解能向上演算手段は、
    前記最大値をMax、定数をK(K>0)、指数をn(n>0)、前記演算処理後の出力値をYとし、ある方位方向のある距離にある前記物標からの複数の前記受信信号値を構成するそれぞれ一の受信信号値をXとしたとき、式
    Y=X−K×(Max−X)n(XがMaxのとき、Y=X=Max)
    により出力値Yを求める
    ことを特徴とするレーダ装置。
  3. 請求項2記載のレーダ装置において、
    前記分解能向上演算手段は、
    前記定数K、前記指数n、並びに演算に供する複数の前記受信信号値の数のうち、少なくとも1つを変化させる可変手段を備える
    ことを特徴とするレーダ装置。
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