JP2008309174A - 摩擦材表面焼き方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本来的な初期フェード防止機能を損なうことなく、摩擦材表面を焼き処理しても良好な平面度を確保できる摩擦材表面焼き方法を提供する。
【解決手段】摩擦材2の表面2aをバーナー8の放射熱を与えて焼く摩擦材表面焼き方法であって、摩擦材2の表面2aを焼く前に、該摩擦材表面2aを、これの周縁部2cを中央部2bよりも沈降させた形状に予め研磨しておくことを特徴とする。表面2aを焼く前の中央部2bと周縁部2cとの高低差は、10μm以上としておく。
【選択図】図1
【解決手段】摩擦材2の表面2aをバーナー8の放射熱を与えて焼く摩擦材表面焼き方法であって、摩擦材2の表面2aを焼く前に、該摩擦材表面2aを、これの周縁部2cを中央部2bよりも沈降させた形状に予め研磨しておくことを特徴とする。表面2aを焼く前の中央部2bと周縁部2cとの高低差は、10μm以上としておく。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車等の各種車両や産業機械等のブレーキやクラッチなどに使用される摩擦材の表面を焼く摩擦材表面焼き方法に関し、詳しくは、表面に焼きを入れても平面度の高い摩擦材を得られる摩擦材表面焼き方法に関する。
車両の制動時にブレーキパッドの摩擦材がディスクロータと摺接すると、その摩擦熱によって摩擦材の温度が上昇する。ここで、摩擦材は繊維基材と充填材とを熱硬化性樹脂からなる結合剤で決着して成形されている。したがって、摩擦材の温度が上昇すると、有機物である結合剤が分解してガスが発生することがある。この分解ガスは、元の原料に対しての体積変化が大きく逃げ場もないため、摩擦材とディスクロータとの間に介在することで摩擦係数が低下しブレーキの効きが急激に悪化するフェード現象が生じる。そこで、ブレーキ性能としての初期フェード防止と効き向上を図るために、摩擦材の表面に焼きを入れることで、表層部分からガス発生成分である有機物を予め燃焼除去しておく所謂スコーチ処理を施すことがある。そのスコーチ処理方法としては、摩擦材表面に火炎を直接当てる、放射熱を当てる、熱盤に摩擦材表面を押し付けるなどの方法があり、このような技術として例えば特許文献1や特許文献2がある。
特許文献1では、熱盤に摩擦材を押し付けてスコーチ処理した場合は摩擦材表面にタールが残存する問題があることから、ガスバーナーの火炎を直接当てる方法を採用しており、摩擦材をベルトコンベアで移送しながら順次火炎の下方を通過させて表面を焼いている。特許文献2は放射熱方式であり、摩擦材を載置する昇降可能なテーブルに、摩擦材と同等の比熱を有する物質で覆われた温度センサを装着しており、その温度検出面が摩擦材の表面と一致する高さに設定されている。そして、温度センサで摩擦材表面の温度を検出しながらテーブルの位置やサブバーナーの火力を制御することで、加熱炉内の雰囲気等が変化しても摩擦材の表面焼き状態を均一化できるようになっている。放射熱方式は、バーナーからの放射熱によって摩擦材表面を熱し、これにより有機物が分解されて発生した分解ガスが着火することで焼きが入るようになっている。
ところで、摩擦材表面において部分的に焼き度合いが異なると、スコーチ処理前では摩擦材表面の平面度が高くても、スコーチ処理により摩擦材の表面に凸凹が生じて平面度が低下してしまう。この点に関して、特許文献1では火炎を摩擦材表面に直接当ててそのまま焼いているのみであり、摩擦材表面を全体的に均一な焼き度合いとすることには限界があり、摩擦材表面の平面度の制御は困難である。
これに対し、放射熱方式では摩擦材表面に対して全体的に均一な熱の供与が可能ではある。しかし、摩擦材表面をスコーチ処理する際、摩擦材周辺部は空気という断熱材で覆われているため、周辺部は中央部よりも温度上昇が早くなる。これは、図4に示すように、摩擦材2の表面2aにバーナーからの放射熱が供与さると、摩擦材2の中央部2bに与えられた熱は、縦断面にて摩擦材2内を180°の範囲で均等に伝達していく。一方、摩擦材2の外周部2cに与えられた熱は、その外側が熱伝導率の悪い空気で覆われているため、空気層へ伝達される破線で示す熱よりも、空気層に沿って摩擦材2の外周部2c部分に篭もる実線で示す熱の方が多く、実質的には縦断面にて摩擦材2内を90°の範囲内でしか伝達しないからである。このように、周辺部2cが中央部2bよりも温度上昇が早くなることに伴い、周辺部2cにおいて発生した分解ガスへの着火も早くなる。すると、周辺部2cでは着火してからの燃焼時間が長くなるので摩擦材表面2aの周辺部2cと中央部2bとでは焼き度合いが異なることになり、図4に示すように摩擦材表面2aの平面度が悪化することになる。
特許文献2では、摩擦材を均一に焼き処理できるような構成となっているが、これは加熱炉の雰囲気等に応じて摩擦材全体の焼き度合いを均一化することを目的としており、摩擦材表面における焼き斑を防止しているわけではない。したがって、特許文献2の表面焼き方法では、摩擦材の中央部と外周部とで焼き度合いが異なるため摩擦材表面の平面度が悪化してしまう。これでは、スコーチ処理により初期フェード現象を防止できても、摩擦材表面の平面度が悪化することで引きずり増大による燃費の悪化やブレーキ鳴きなど別の問題を引き起こすことが懸念される。
これを解決するための方策として、スコーチ処理後に再度研磨する方法が考えられるが、余分に研磨工程が増えることによるコストアップと、摩擦材周辺部の表層(スコーチ処理層)が削られることでスコーチ処理による本来の初期フェード防止機能が得られ難くなる。係る問題に関して鋭意検討の結果、本発明者らはスコーチ処理前に予め摩擦材の周囲を中央部よりも多く研磨しておけば、スコーチ処理本来の機能を維持しつつ摩擦材平面度が悪化することのないスコーチ処理ができることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の目的は、本来的な初期フェード防止機能を損なうことなく、摩擦材表面を焼き処理しても良好な平面度を確保できる摩擦材表面焼き方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、摩擦材の表面をバーナーの放射熱を与えて焼く摩擦材表面焼き方法であって、前記摩擦材の表面を焼く前に、該摩擦材表面を、これの周縁部を中央部よりも沈降させた形状に予め研磨してあることを特徴とする摩擦材表面焼き方法。なお、本発明における摩擦材の表面とは、摩擦材の外面を意味するものではなく、裏板と反対側の制動時にディスクロータと摺接する面を意味する。
このとき、表面を焼く前の前記摩擦材表面の中央部と周縁部との高低差は、10μm以上としておく。
本発明によれば、摩擦材の表面を焼く前に周縁部を中央部よりも沈降させた形状に予め研磨してあることによって、摩擦材表面における中央部と周辺部との焼き斑に起因する形状変化を許容できるので、最終的な摩擦材表面の平面度を良好にすることができる。換言すれば、摩擦材を焼く前は平面度が悪いが、表面を焼くことによって平面度が良くなる方向へ変形していくのである。しかも、せっかく有機物を除去したスコーチ処理層を削ることがないので、確実に本来的な初期フェード防止機能を維持することができる。また、余分に研磨工程が増えることによるコストアップの問題もない。
表面を焼く前の摩擦材表面の中央部と周縁部との高低差が10μm以上であれば、制動時に少なくとも平面度不良に起因するノイズの発生を低減することができる。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、これに限られることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本実施形態における摩擦材2は、自動車のブレーキに使用されるブレーキパッド1の摩擦材であって、成形工程において金型内で加熱加圧されることで、図1に示すように裏板3に接着されている。成形工程で摩擦材2を裏板3に接着できたら、次いで研磨工程にて所定形状に研磨し、その後スコーチ処理工程にて摩擦材表面が焼かれることになる。
図1に、スコーチ処理前(上段)とスコーチ処理後(下段)の摩擦材2の形状を示す。なお、図1の下段には、スコーチ処理後の理想的な摩擦材2の形状を示している。研磨工程では、摩擦材表面2aの周縁部2cを中央部2bよりも多く研磨することで、図1に良く示されるように、摩擦材表面2aは周縁部2cが中央部2bよりも沈降した断面円弧状となっている。換言すれば、摩擦材表面2aの中央部2bは周縁部2cよりも隆起した形状に研磨する。摩擦材2の表面2aをこのような形状に研磨しておくことで、図1に示すように、後のスコーチ処理工程にて摩擦材2を焼いたときの周辺部2cと中央部2bとの焼き度合いの相違による、周辺部2cが隆起してくる形状変化を許容できる。そのため、研磨後であってスコーチ処理前の摩擦材2の中央部2bと周縁部2cとの高低差T(厚みの違い)は、少なくとも10μm以上としておく。好ましくは30μm以上、より好ましくは100μm以上、さらに好ましくは170μm以上である。研磨後であってスコーチ処理前の中央部2bと周辺部2cとの高低差Tが10μm未満であれば、スコーチ処理後の摩擦材2の平面度が極めて悪く、制動時のノイズの発生頻度が高くなる。研磨後であってスコーチ処理前の中央部2bと周辺部2cとの高低差Tが30μm以上であれば、制動時のノイズの発生は殆どない。研磨後であってスコーチ処理前の中央部2bと周辺部2cとの高低差Tが100μm以上170μm未満程度であれば、スコーチ処理後の摩擦材表面2aの高低差tが極めて小さく、高い平面度を達成できる。なお、スコーチ処理後の摩擦材表面2aの高低差tとは、図1の下段に示すように必ずしも中央部2bと周辺部2cとの高低差に限らず、摩擦材表面2aにおいて最も隆起した部位と最も沈降した部位との高低差を意味する。研磨後であってスコーチ処理前の中央部2bと周辺部2cとの高低差Tが170μm以上であれば、スコーチ処理後でも摩擦材2は中央部2bが周辺部2cよりも隆起した凸形状となっている。スコーチ処理後でも摩擦材2が中央部2bが周辺部2cよりも隆起した凸形状となっていれば、制動時のノイズの中でも特に不快感の強い鳴きが発生し難い。研磨後であってスコーチ処理前の摩擦材2の中央部2bと周縁部2cとの高低差Tの上限は特に限定されることはないが、300μm程度が好ましい。この範囲であれば、摩擦係数を高水準で確保できる。なお、研磨前の摩擦材2の厚みに対する、研磨後であってスコーチ処理前の摩擦材2の中央部2bと周縁部2cとの高低差Tの相対的な目安としては、(高低差/厚み)×100=0.1%以上、好ましくは0.3%以上、より好ましくは0.8%以上、さらに好ましくは1.4%以上である。
図2に、研磨方法の一例を示す。研磨方法としては、最終的に摩擦材2を周辺部2cが中央部2bよりも沈降した形状にできる方法であれば特に限定されることはないが、例えば図2に示すごとく、中央部5bが周辺部5cよりも凹んだ逆お椀型の円形砥石5で研磨すればよい。なお、図2では、砥石5のみを断面図で示している。逆お椀型の円形砥石5で研磨すれば、該砥石5またはブレーキパッド1を上下に昇降させるだけで研磨できる。または、回転軌跡が逆お椀型となるような、円弧状の長細砥石で研磨でもよい。また、砥石の角度調節機構を有する研磨装置であれば、周知の平板砥石で研磨することもできる。
上記のようにしてブレーキパッド1の摩擦材2を研磨できたら、次いで摩擦材2の表面2aを焼くスコーチ処理工程へ移行する。図3にスコーチ処理工程の一例を示す。本実施形態では、摩擦材2を加熱炉7内に配したマットバーナー8によって焼いている。図3に示すように、マットバーナー8は加熱炉7内に長手方向両端に亘って配されており、加熱炉7の下部にはコンベア8が内外へ連通している。マットバーナー8は高放射型ガスバーナーであって、ガスと空気の混合気体が供給される混合気室と、混合気室の下面に配設されるマットを有している。混合気室においてガスを燃焼させてマットを熱し、熱せられたマットから高い放射熱(輻射熱)を発する。同時にマットの下方に1000℃程度の燃焼ガスを排出する。したがって、マットバーナー8は、放射熱と燃焼ガスによる熱とを発する。コンベア9は、マットバーナー8の下方にて駆動し、コンベア9上に載置された複数のブレーキパッド1を順次マットバーナー8の下方に搬送する。
コンベア9によって加熱炉7内を搬送されるブレーキパッド1の摩擦材2は、マットバーナー8からの熱を受けて表面温度が徐々に上昇していく。摩擦材2の表面2aの温度が一定温度(250℃程度)を超えると、摩擦材2中の有機成分が分解して分解ガスが発生し、加熱炉内の1000℃を超える雰囲気によって分解ガスが着火し燃焼が開始することで、スコーチ処理層2dが形成されていく。このとき、摩擦材2の周辺部2cの方が中央部2bよりも温度上昇が早いので、摩擦材2の周辺部2cの方が中央部2cよりも早く着火する。これにより、周辺部2cの方が中央部2bよりも隆起するように変形してしまう。このように、摩擦材2の表面2aにおいて焼き斑が生じることで、摩擦材2の表面2aの平面度が悪化し得る。しかし、前述のように本発明ではスコーチ処理前に摩擦材2の形状を周辺部2cが中央部2よりも沈降した凸形状に研磨しているので、平面度が悪化することを防ぐことができる。
(実施例)
厚み12mmの摩擦材と、厚み5.5mmの裏板を有する複数のブレーキパッドを製造し、これらの摩擦材を種々の高低差を有する凸形状に研磨した場合、及び従来のように水平に研磨した場合それぞれの、制動時のノイズ評価と効きの評価をした。各実施例と比較例の摩擦材表面の高低差と、摩擦材の形状、及び各試験結果を表1に示す。なお、摩擦材表面の高低差が小さいほど、摩擦材表面の平面度が高いことになる。
厚み12mmの摩擦材と、厚み5.5mmの裏板を有する複数のブレーキパッドを製造し、これらの摩擦材を種々の高低差を有する凸形状に研磨した場合、及び従来のように水平に研磨した場合それぞれの、制動時のノイズ評価と効きの評価をした。各実施例と比較例の摩擦材表面の高低差と、摩擦材の形状、及び各試験結果を表1に示す。なお、摩擦材表面の高低差が小さいほど、摩擦材表面の平面度が高いことになる。
<摩擦材の形状と高低差>
摩擦材の形状は、キーエンス社製 ダブルスキャン 高精度レーザー測定器LT−9000シリーズによって測定した。
<ノイズ評価試験>
実車にて種々の速度、ロータ温度、ペダル踏力にて10回制動操作し、そのときのノイズの発生回数を計測した。その評価基準は次のとおりである。
○:ノイズ発生無し
△:ノイズ発生少(10制動中1〜2回発生)
×:ノイズ発生多(10制動中5回以上発生)
なお、ここでのノイズとは制動時のブレーキ異音全体を意味し、一般的によく問題視される高周波の鳴きのほか、これよりも低周波の異音も含めた概念である。
<効き評価試験>
JASO C486−87に従い、フルサイズダイナモテスタにて摩擦係数を測定した。キャリパにはアイシン精機製 PE57型ディスクブレーキキャリパを使用した。タイヤ有効半径:293mm、ロータ有効半径:100mm、イナーシャ59kgm2で実施し、第二効力の制動前速度50km/hでの平均摩擦係数を記した。
摩擦材の形状は、キーエンス社製 ダブルスキャン 高精度レーザー測定器LT−9000シリーズによって測定した。
<ノイズ評価試験>
実車にて種々の速度、ロータ温度、ペダル踏力にて10回制動操作し、そのときのノイズの発生回数を計測した。その評価基準は次のとおりである。
○:ノイズ発生無し
△:ノイズ発生少(10制動中1〜2回発生)
×:ノイズ発生多(10制動中5回以上発生)
なお、ここでのノイズとは制動時のブレーキ異音全体を意味し、一般的によく問題視される高周波の鳴きのほか、これよりも低周波の異音も含めた概念である。
<効き評価試験>
JASO C486−87に従い、フルサイズダイナモテスタにて摩擦係数を測定した。キャリパにはアイシン精機製 PE57型ディスクブレーキキャリパを使用した。タイヤ有効半径:293mm、ロータ有効半径:100mm、イナーシャ59kgm2で実施し、第二効力の制動前速度50km/hでの平均摩擦係数を記した。
表1の結果より、従来のように摩擦材を水平に研磨しただけの比較例1では、スコーチ処理後の摩擦材表面の平面度が極めて悪く、制動時のノイズの発生も多かった。また、中央部よりも周辺部を多く研磨して摩擦材表面を凸形状とした比較例2であっても、周辺部と中央部との高低差が小さいことから、比較例1と同様にスコーチ処理後の摩擦材表面の平面度は極めて悪く、制動時のノイズの発生も多かった。これに対し、スコーチ処理前に周辺部と中央部とに適度な高低差を有する実施例1〜6は、スコーチ処理後の摩擦材表面の平面度が良好であり、制動時のノイズの発生も確認されなかった。また、実施例1〜6では、比較例1〜2と比べて遜色ない効き機能を発揮していた。
表1の結果を詳しく見ると、スコーチ前の周辺部と中央部との高低差が最も小さい実施例1でも、最低限のスコーチ処理後の摩擦材表面の平面度を有し、かつ不快感を感じない程度のノイズの発生率であった。実施例2〜6であれば、スコーチ処理後の摩擦材表面の平面度、及び制動時のノイズの発生共に問題ないことがわかる。また、各実施例の中でも実施例5がスコーチ処理後の摩擦材表面の平面度が最も高く、実施例4から実施例6にかけてスコーチ処理後の摩擦材表面の平面度が高くなっていることがわかる。また、スコーチ処理前の周辺部と中央部との高低差の最も大きい実施例6では、スコーチ処理後でも摩擦材表面は凸形状となっていた。また、周辺部を深く研磨するにつれて、制動時の摩擦係数(効き)が低くなる傾向にあることがある。このことから、スコーチ処理前にあまり深く摩擦材の周辺部を研磨しすぎると、ブレーキ効きに対して悪影響となり得ることがわかった。
1 ブレーキパッド
2 摩擦材
2a 表面
2b 中央部
2c 周辺部
2d スコーチ処理層
3 裏板
5 砥石
7 加熱炉
8 マットバーナー
9 コンベア
T スコーチ処理前の中央部と周辺部との高低差
t スコーチ処理後の摩擦材表面の高低差
2 摩擦材
2a 表面
2b 中央部
2c 周辺部
2d スコーチ処理層
3 裏板
5 砥石
7 加熱炉
8 マットバーナー
9 コンベア
T スコーチ処理前の中央部と周辺部との高低差
t スコーチ処理後の摩擦材表面の高低差
Claims (2)
- 摩擦材(2)の表面(2a)をバーナー(8)の放射熱を与えて焼く摩擦材表面焼き方法であって、
前記摩擦材(2)の表面(2a)を焼く前に、該摩擦材表面(2a)を、これの周縁部(2c)を中央部(2b)よりも沈降させた形状に予め研磨してあることを特徴とする摩擦材表面焼き方法。 - 表面(2a)を焼く前の前記摩擦材表面(2a)の中央部(2b)と周縁部(2c)との高低差が、10μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の摩擦材表面焼き方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007154939A JP2008309174A (ja) | 2007-06-12 | 2007-06-12 | 摩擦材表面焼き方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007154939A JP2008309174A (ja) | 2007-06-12 | 2007-06-12 | 摩擦材表面焼き方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008309174A true JP2008309174A (ja) | 2008-12-25 |
Family
ID=40236969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007154939A Pending JP2008309174A (ja) | 2007-06-12 | 2007-06-12 | 摩擦材表面焼き方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008309174A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021065797A1 (ja) * | 2019-10-03 | 2021-04-08 | 日清紡ブレーキ株式会社 | ディスクブレーキパッド |
-
2007
- 2007-06-12 JP JP2007154939A patent/JP2008309174A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021065797A1 (ja) * | 2019-10-03 | 2021-04-08 | 日清紡ブレーキ株式会社 | ディスクブレーキパッド |
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