JP2008306585A - 無線通信端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】グループアドホックネットワークにおいて、グループ重複が発生した場合でも、目的とする端末まで最適ルーティングを行うことができる無線通信端末を得ること。
【解決手段】宛先と、宛先にデータを送信するためにつぎに送信すべき端末である隣接端末とを含むルーティング情報を格納する再帰的ルーティングテーブル12と、受信したデータのルーティング制御とルート検索処理を行うルーティング制御部13と、再帰的ルーティングテーブル12が、第1のグループ内の無線通信端末を宛先とするグループ内ルーティング情報と、第1のグループに隣接する第2のグループを宛先とするグループ間ルーティング情報とを同時に含む場合に、グループ内ルーティング検索処理と再帰的グループ間ルーティング検索処理とを行うようにルーティング制御部13に指令を出し、その結果から最適なルートを選択する再帰的ルーティング分析部14と、を備える。
【選択図】 図2

Description

この発明は、中央制御局や既存のネットワークインフラストラクチャを必要とせずにマルチホップ通信を行う無線通信端末に関するものである。
災害被災地など広域なフィールドにおいて、メンバがそれぞれに役割を持つ複数の行動グループに分かれて活動する場合に、各メンバが保持する無線通信端末間の通信の断絶や品質劣下の影響を抑えて、スムーズに情報交換を行うグループアドホックネットワークルーティングに関する技術が知られている。
たとえば、第1の従来技術として、障害物などの存在によって無線通信端末(以下、単に端末ともいう)間の直接的な電波伝搬が妨げられる場合の無線通信方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1では、複数の端末が、自立的に複数の端末からアドホックグループを形成し、この中で通信の状況に応じて上位局と下位局を決定する。そして、下位局同士の通信ができない場合には、上位局を介してグループ内またはグループ外局へ情報転送して、直接的に電波伝搬ができない端末間の通信を実現している。
また、第2の従来技術として、マルチホップ通信を含む無線ネットワークにおいて、ルートノードから所定の範囲に存在するノードに対して、ノードのグループ化とチャネル制御によって、同期情報をブロードキャストする方法も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。このとき、親端末は、様々な目的の通信による干渉やチャネルの衝突を避けるために、グループメンバとなる端末を構成し、クロック制御によって同期を確立している。
さらに、第3の従来技術として、GPS(Global Positioning System)を用いてゾーン(zone)内に存在する端末の配置を把握するゾーン間通信階層を用いる多階層型のルーティングによって、個々の端末が管理するルーティング範囲を限定し、ルート管理のためのメモリ量削減、および経路検索のための通信量を削減する方式も提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。
特開2006−319761号公報 特表2003−516699号公報 高橋道人、萬代雅希、笹瀬巌、「アドホックネットワークにおける階層依存型経路探索を用いた多階層ZHLSルーティング方式」、電子情報通信学会論文誌B、Vol.J86−B No.10、pp.2107−2116、2003年
ところで、第1の従来技術では、接続性を高めるために複数グループが近づく場合には、自立的に1グループを形成するようにして、いずれか一方の上位局が新たな上位局となり複数の下位局となるグループ端末に通信を転送するなど、通信が遮断した場合にも上位局を介した新たなルートを形成できるようにしている。そのため、端末の位置の変更によってグループの重複が生じるような場合には、新たなグループを形成する必要がある。その結果、2つのグループが近づくような状況で、それぞれのグループに属する端末間で通信を行う場合に、新たなグループを形成した後にルートを作成しなければならず、時間がかかってしまうという問題点があった。また、第2と第3の従来技術では、グループ内の端末の位置の変更によるグループの重複が生じるような場合の最適ルーティングについては、考慮されていなかった。
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、グループアドホックネットワークにおいて、グループ重複が発生した場合でも、目的とする端末まで最適ルーティングを行うことができる無線通信端末を得ることを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる無線通信端末は、複数のグループに分割された空間内でのデータ通信を、前記グループ間の通信と前記グループ内の無線通信端末間の通信との階層に分けて行う無線通信端末において、自無線通信端末と同一の第1のグループに属する無線通信端末または前記第1のグループとは異なるグループである宛先と、前記宛先にデータを送信するためにつぎに送信すべき前記第1のグループ内のまたは前記第1のグループと隣接するグループ内の無線通信端末である隣接端末とを含むルーティング情報を格納する再帰的ルーティングテーブルと、前記再帰的ルーティングテーブルに基づいて受信したデータのルーティング制御を行うとともに、ルート検索処理を行うルーティング制御手段と、前記再帰的ルーティングテーブルが、前記第1のグループ内の無線通信端末を宛先とするグループ内ルーティング情報と、受信したデータの自無線通信端末までの受信経路中の無線通信端末とは異なる、前記第1のグループに隣接する第2のグループを宛先とするグループ間ルーティング情報と、を同時に含む場合に、前記第1のグループ内を経由して前記データの宛先までのルートを検索するグループ内ルーティング検索処理と、前記第2のグループを経由して前記宛先までのルートを検索する再帰的グループ間ルーティング検索処理と、を並行して行うように前記ルーティング制御手段に指令を出し、その結果からいずれか最適なルートを選択する再帰的ルーティング分析手段と、を備え、前記ルーティング制御手段は、前記再帰的ルーティング分析手段によって選択されたルートに基づいて前記受信したデータのルーティング制御を行うことを特徴とする。
この発明によれば、グループアドホックネットワークにおいて、端末の位置の変更によってグループ重複が発生した場合に、一度通過したグループでも再帰的に通過できるようにしたので、最適ルーティングを実現することができるという効果を有する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる無線通信端末の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
以下では、従来のグループアドホックルーティング方式として、ZHLS(Zone-based Hierarchical Link State)ルーティング方式の概要とその問題点について説明し、その問題点を解決するものとして、この発明にかかる実施の形態を説明する。
(ZHLSルーティング方式)
ZHLSルーティング方式は、GPSを用いた2階層ルーティング方式である。所定の範囲をそれぞれにゾーンIDが付された複数のゾーンに分割し、各無線通信端末(以下、単に端末ともいう)は、そのGPSを利用して得られる位置から、自端末が属するゾーンのゾーンIDを認識する。
図14−1〜図14−2は、従来のZHLSルーティング方式によるネットワーク構成の一例を示す図であり、図14−1は、ゾーンレベルのネットワーク構成の一例を示す図であり、図14−2は、端末レベルのネットワーク構成の一例を示す図である。図14−1に示されるように、所定の範囲が、複数のゾーンに分割される。分割された各ゾーンには、ゾーンID(ここでは、「1」〜「16」)が付されている。また、この図には、ネットワークが実線で示されている。この図14−1に示されるように、ゾーンレベルでは、隣接するゾーン間でのネットワークの接続状態が示される。また、図14−1中のゾーンID「6」の近傍の端末による接続状態が図14−2に示されている。図14−2に示されるように、ゾーンID「6」には端末10a,10b,10cが存在し、端末10aは、同じゾーン内では、端末10b,10cに接続されるとともに、隣接するゾーンID「5」の端末10fとも接続される。また、端末10bは、隣接するゾーンID「2」の端末10eと接続され、端末10cは隣接するゾーンID「7」の端末10dと接続される。
図15−1〜図15−2は、従来のZHLSルーティング方式によるリンク状態テーブルの一例を示す図であり、図15−1は、図14−1におけるゾーン間のリンク状態テーブルの一例を示す図であり、図15−2は、図14−2における端末間のリンク状態テーブルの一例を示す図である。図15−1に示されるように、ゾーン間のリンク状態テーブルは、対象となるゾーンを示す「ゾーンID」と、そのゾーンに隣接するゾーンを示す「ソーンLSP(Link State Packet)」の項目からなる。このゾーン間のリンク状態テーブルは、ネットワークを構成する各端末全体が保持している。また、図15−2に示されるように、端末間のリンク状態テーブルは、対象となる端末を示す「端末ID」と、その端末に隣接する端末を示す「端末LSP」の項目からなる。ここで、自ゾーンに属する端末については、端末を識別する端末IDが「端末LSP」に格納されるが、隣接するゾーンの端末については、ゾーンIDが格納される。この端末間のリンク状態テーブルは、ゾーンごとに、そのゾーンに属するすべての端末が保持している。
なお、ゾーン境界に配置され、隣接するゾーンに所属する端末と直接通信を行う端末を、境界端末という。たとえば、図14−2の例で、ゾーンID「6」の端末10a,10b,10cはどれも境界端末である。
図16は、従来例によるグループアドホックルーティング方式で通信を行う無線通信端末の機能構成を模式的に示すブロック図である。無線通信端末10は、送受信部111と、ルーティングテーブル112と、ルーティング制御部113と、を備える。
送受信部111は、他の端末との間で所定の通信プロトコルで情報のやり取りを行う機能を有する。ルーティングテーブル112は、端末間のリンク状態テーブルとゾーン間のリンク状態テーブルとを格納するデータベースである。このルーティングテーブル112は、ZHLS方式でルーティングを行うための、たとえば図15−1〜図15−2に示されるような端末間のリンク状態テーブルと、ゾーン間のリンク状態テーブルとを含む。
ルーティング制御部113は、送受信部111を制御し、グループ間ルーティングプロトコルやグループ内ルーティングプロトコルを用いて、他のゾーンの他の端末との間のまたは同じゾーン内の制御通信を行い、この結果に基づいてルーティングテーブル112内の端末間のリンク状態テーブルやゾーン間のリンク状態テーブルを管理する。また、ルーティング制御部113は、受信したデータについて、ルーティングテーブル112に基づいて宛先端末へとデータを送るためのルーティングを行う。
図17は、従来例によるメッセージフォーマットの構造を模式的に示す図である。メッセージフォーマットには、送信元の端末の識別子を格納する「送信端末」と、宛先の端末の識別子を格納する「受信端末」と、送信するデータを格納する「ユーザデータ」と、が含まれる。図17の場合、送信元の端末10a−1が、宛先の端末10b−3に向けてユーザデータを送信する場合を例示している。
つぎに、このような従来のグループアドホックネットワークにおける問題点を説明する。図1は、グループアドホックネットワーク方式での通信の概要を説明するための図である。この図1に示されるように、グループアドホックルーティング方式は、GPSを用いて決定されたゾーンレベルルーティング(図中では、グループ間ルーティングと表記)に基づいて個々の端末間ルーティング(図中では、グループ内ルーティングと表記)を実施する。
図4は、グループ重複の定義を示す図である。ここで、端末10a−1,10a−2,・・・が存在するグループ10aと、端末10b−1,10b−2,10b−3,・・・が存在するグループ10bとが存在し、最初の状態では両グループに重複が発生していないものとする。その後、2つのグループ10a,10b内の端末の位置の変更(移動)によって、2つのグループ10a,10bとの間に重複が発生したものとする。
図18は、図4の主要な端末の重複発生前のルーティングテーブルの一例を示す図である。ここでは、端末10a−1,10a−2,10b−1,10b−2のルーティングテーブルを示している。なお、図4で端末10a−1から端末10b−3の方向にデータを送信する場合の端末間のリンク状態テーブルとゾーン間のリンク状態テーブルのみを示している。
重複発生前では、グループ10aのルーティング範囲は、図4中の点線で示される領域である。すなわち、グループ10aに含まれる端末と、グループ10aにグループレベルで隣接するグループ10bの端末10b−1である。ここで、端末10a−1,10b−1が境界端末となる。そのため、これらの端末のみ、端末間のリンク状態テーブルのほかに、ゾーン間のリンク状態テーブルを有している。ただし、図18には、端末10b−1のグループ10aへのルーティング情報は示されていない。
図19は、図4の主要な端末の重複発生後のルーティングテーブルの一例を示す図である。重複発生後では、これらの図に示されるように、グループの重複によってグループ10aでは、端末10a−2,10a−3,10a−4が境界端末になり、グループ10bでは、端末10b−1,10b−2,10b−3が境界端末となっている。その結果、これらの端末では、端末間のリンク状態テーブルのほかに、ゾーン間のリンク状態テーブルが含まれることになる。ただし、図4で端末10a−1から端末10b−3の方向にデータを送信する場合の端末間のリンク状態テーブルとゾーン間のリンク状態テーブルのみを示している。そのため、端末10b−1には、グループ10aへのルーティング情報は示されておらず、また終点の端末10b−3についての端末間およびゾーン間のリンク状態テーブルは示されていない。
この重複発生後のように、同一空間内に複数のグループに属する端末が混在する場合(以下、グループ重複という)に、従来のZHLSルーティング方式では、最適なルートが選択されないという問題点があった。図20は、最適なルートが選択されない場合の一例を示す図である。この図20に示されるように、たとえば、グループ10aに属する端末10a−1から、グループ10bに属する端末10b−3に通信を行う場合を考える。このとき、端末10a−1は、宛先(受信端末)が端末10b−3なので、図19の端末間のリンク状態テーブルからデータを隣接端末10a−2へと渡し、端末10a−2は、同じく図19のゾーン間のリンク状態テーブルからデータを隣接するグループ10bの境界端末10b−1に渡す。端末10b−1は、同じく図19の端末間のリンク状態テーブルから隣接端末10b−2に渡す。その後、グループ10b内のグループ内ルーティングによって、端末10b−2〜10b−3までデータが送られることになる。この端末10a−1から10b−3のルートは下記のルート1に示すとおりであり、送信元から宛先まで7ホップでデータ送信を行う。
ルート1:10a−1→10a−2→10b−1→10b−2→10b−a→10b−b→10b−c→10b−3(7ホップ)
ところが、実際には、端末10a−1〜10b−3への最適なルートとしては、下記のルート2に示すとおりであり、送信元から宛先まで6ホップでデータ送信を行うことができる。つまり、従来の方式では、7ホップになる「ルート1」が選択されてしまい、最適にルーティング(ホップ数が少ないルーティング)をすることができない。
ルート2:10a−1→10a−2→10b−1→10b−2→10a−3→10a−4→10b−3(6ホップ)
このグループ重複のように同一空間に異なるグループに所属する端末が混在する場合には、従来の通信方式では最適なルート、すなわちホップ数の少ないルートを選択することができないという問題点があった。
そこで、以下の実施の形態では、同一空間に異なるグループに所属する端末が混在する場合でも、最適なルーティングを行うことができる無線通信端末について説明する。
なお、以下の実施の形態では、グループアドホックルーティング方式でグループ間に重複が発生した場合の端末間の通信について説明する。また、この通信においては、階層型のルーティング方式が用いられる。図1は、階層型ルーティングの概念を示す図である。この図に示されるように、ある所定の範囲を複数のグループ10a,10b,10c,・・・に分割する。この分割は、たとえばGPSによる位置で範囲を区切ることによって行うことができる。この分割された各グループ10a,10b,10c,・・・間における通信経路間の関係をグループ間ルーティングという。また、分割された各グループ内には端末10a−1,10c−5,・・・が存在する。端末10a−1,10c−5,・・・は、GPSによって得られる自端末の位置に対応するグループに属する。このグループ内の各端末間における通信経路間の関係をグループ内ルーティングという。なお、各グループ10a,10b,10c,・・・内の端末の位置の変更(移動)によって隣接するグループ間に重複が生じた場合に、そのグループ間の重複した領域で、隣接するグループの端末に対してデータを送信する端末を境界端末という。
たとえば図1のグループ10aの端末10a−1からグループ10cの端末10c−5へデータを送信する場合には、グループ10a内では、各端末がグループ内ルーティングを行い、グループ10a内のグループ10bとの境界端末がグループ10bの境界端末へとデータを渡すグループ間ルーティングを行う。グループ10b内でも、同様に各端末がグループ内ルーティングを行い、グループ10b内のグループ10cとの境界端末がグループ10cの境界端末へとデータを渡すグループ間ルーティングを行う。そして、グループ10c内では、各端末がグループ内ルーティングを行い、最終的に端末10c−5にデータが渡される。
実施の形態1.
図2は、この発明にかかる無線通信端末の機能構成の実施の形態1を示す図である。この無線通信端末10は、グループアドホックルーティング方式での通信が可能な端末であり、送受信部11と、再帰的ルーティングテーブル12と、ルーティング制御部13と、再帰的ルーティング分析部14と、を備える。
送受信部11は、他の端末との間で所定の通信プロトコルで、具体的には、同一のグループ内の端末との間ではグループ内ルーティングプロトコルで、他のグループの端末との間ではグループ間ルーティングプロトコルで、情報のやり取りを行う機能を有する。
再帰的ルーティングテーブル12は、グループ内ルーティングテーブルとグループ間ルーティングテーブルとを格納するデータベースである。図3は、再帰的ルーティングテーブルの一例を示す図である。この再帰的ルーティングテーブル12は、宛先の端末となる「受信端末」と、受信端末にデータを送信するためにつぎに送る端末となる「隣接端末」と、自端末へデータを送信する途中で一度通過した隣接するグループへと再帰的にデータを転送する方が受信端末に最も効率的なルートでデータを送信できる場合に、そのグループを指定する「再帰的グループ」と、を含む。「再帰的グループ」が指定された場合には、「隣接端末」には再帰的グループで指定されたグループの端末が入力される。この場合、入力されるのは、端末であり、グループを指定するものではない。また、「受信端末」には他グループ(隣接グループ)の端末名が入力されてもよい。
ルーティング制御部13は、送受信部11を制御し、グループ間ルーティングプロトコルやグループ内ルーティングプロトコルを用いて他の端末との間の制御通信を行い、この結果に基づいて再帰的ルーティングテーブル12内のグループ内ルーティングテーブルやグループ間ルーティングテーブルを管理する。また、ルーティング制御部13は、受信したデータについて、再帰的ルーティングテーブル12に基づいて宛先端末へとデータを送るためのルーティングを行う。なお、再帰的ルーティング分析部14で最適なルートが選択された場合には、そのルートに基づいたルーティングを行う。
再帰的ルーティング分析部14は、再帰的ルーティングテーブル12内に自端末が属するグループ内のルーティング情報に加えて、隣接するグループのルーティング情報が含まれる場合に、グループ内ルーティング検索処理と、再帰的グループ間ルーティング検索処理と、を並行して行うようにルーティング制御部13に指示を出し、これらの処理結果から、最適な経路を選択する再帰的ルーティング分析処理を行う。この再帰的ルーティング分析処理の実行の可否の判定を行うとき、データが送信されてきた経路からの端末を含むルーティング情報は除外するものとする。
グループ内ルーティング検索処理は、従来のように自端末から宛先となる受信端末までのルートを、自端末が属するグループ内の端末を経由して検索する処理である。これに対して、再帰的グループ間ルーティング検索処理は、自端末から、隣接するグループの隣接端末を経由した場合の宛先となる受信端末までのルートを検索する処理である。そして、再帰的ルーティング分析部14は、グループ内ルーティング検索処理によって得られたルート(ホップ数)と、再帰的グループ間ルーティング検索処理によって得られたルート(ホップ数)と、を比較して、最適なルート(ホップ数の少ないルート)を選択する。また、再帰的ルーティング分析によって、再帰的グループ間ルーティングが選択された場合には、そのルーティング情報を再帰的ルーティングテーブル12に格納する。
つぎに、このような端末での再帰的ルーティング処理について具体例を挙げて説明する。図4は、グループアドホックネットワーク方式でのグループ重複発生時の様子を模式的に示す図であり、図5は、グループ重複発生前の各端末の再帰的ルーティングテーブルの一例を示す図であり、図6は、グループ重複発生後の各端末の再帰的ルーティングテーブルの一例を示す図である。なお、これらの図5と図6では、図4中の主要な端末についてのグループ間ルーティング情報とグループ内ルーティング情報のうち、送信端末10a−1から受信端末10b−3への方向のルーティングに関わる情報のみを記載している。これは、以下に示される再帰的ルーティングテーブルでも同様である。
図5と図6は、「再帰的ルーティングテーブル保持端末」に記載されている端末に、その右側に示される再帰的ルーティングテーブルの内容が保持されることを示している。なお、内容的には、上述した図3の内容と同一であるので、詳細な説明については省略する。たとえば、図4の再帰的ルーティングテーブル保持端末が「10a−1」の再帰的ルーティングテーブルは、受信端末が「10a−2」であり、隣接端末が「10a−2」であるグループ内ルーティング情報と、受信端末が「グループ10b内の端末(10b)」であり、隣接端末が「10a−2」であるグループ間ルーティング情報と、を有している。
まず、グループ重複が発生していない場合には、グループ10aでは、端末10a−2がグループ10bとの境界端末となっており、グループ10bでは、端末10b−1が境界端末となっている。境界端末である端末10a−2,10b−1だけ、受信端末が他グループとなっているときの隣接端末に他グループの隣接端末が指定されている状態となっている。ただし、図5では、端末10b−1だけがその状態が示されている。
その後、グループ10a,10b内の端末の位置の変更(移動)によって、グループ重複が発生した場合には、グループ10aでは、端末10a−2のほかに、端末10a−3,10a−4が境界端末となり、グループ10bでは、端末10b−1のほかに、端末10b−2,10b−3が境界端末となる。そのため、グループ重複発生後では、境界端末である端末10a−2,10a−3,10a−4,10b−1,10b−2,10b−3の再帰的ルーティングテーブルについて、「受信端末」が他グループとなっているときの「隣接端末」にその他のグループの隣接端末が指定される状態となる。
このグループ重複が発生した状態で、グループ10aの端末10a−1がグループ10bの端末10b−3へメッセージを送信する場合について説明する。図7は、グループ重複が発生した場合のルート検索処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
まず、グループ10aの端末10a−1は、グループ10bの端末10b−3を受信端末とするルート検索を開始する(SQ1)。このとき、端末10a−1のルーティング制御部13は、グループ重複発生後の図6の端末10a−1に示される再帰的ルーティングテーブル12を参照して、端末10b−3にメッセージを送信する場合の隣接端末である端末10a−2にグループ内ルーティング要求m001を送信する(SQ2)。端末10a−2のルーティング制御部13は、グループ内ルーティング要求m001を受けると、図6の端末10a−2に示される再帰的ルーティングテーブル12を参照して、グループ10bの端末10b−1に対してグループ間ルーティング要求g001を送信する(SQ3)。さらに、端末10b−1は、図6の端末10b−1に示される再帰的ルーティングテーブル12を参照して、端末10b−2に対してグループ内ルーティング要求m001を送信する(SQ4)。
端末10b−2の再帰的ルーティング分析部14は、端末10b−1からグループ内ルーティング要求m001を受信すると、再帰的ルーティングテーブル12を参照し、メッセージの受信端末へのルーティング情報のほかに、このメッセージの送信元端末からの受信経路と逆のルート以外の、その受信経路で通過した自グループ10bに隣接するグループ(ここでは、グループ10a)へのルートを示すルーティング情報が存在するか否かを判定する。そして、一度通過した隣接グループへのルートを示すルーティング情報が存在する場合に、再帰的グループルーティング分析処理の実行を行う(SQ5)。このとき、再帰的ルーティング分析部14は、再帰的グループ間ルーティング検索処理(SQ10)と、グループ内ルーティング検索処理(SQ20)とを同時に実行するようにルーティング制御部13に対して指示を出す。
ここで、最初に、SQ10の再帰的グループ間ルーティング検索処理について説明する。端末10b−2のルーティング制御部13は、図6の再帰的ルーティングテーブル12を参照して、重複した隣接グループに属する隣接端末10b−3の内、メッセージが送られてきたルートでないルートの隣接端末である端末10a−3を選択する。そして、端末10b−2は、この端末10a−3に対して、端末10b−3までのルート検索要求を含む再帰的グループ間ルーティング要求g003を送信する(SQ11)。
端末10b−3から再帰的グループ間ルーティング要求g003を受信した端末10a−3は、図6の再帰的ルーティングテーブル12を参照して、受信端末10b−3へのルートの内、メッセージが送られてきたルートでないルートの隣接端末である端末10a−4を選択する。そして、端末10a−3は、この端末10a−4に対して、端末10b−3までのルート検索要求を含む再帰的グループ内ルーティング要求m003を送信する(SQ12)。
端末10a−3から再帰的グループ内ルーティング要求m003を受信した端末10a−4は、図6の再帰的ルーティングテーブル12を参照して、受信端末である端末10b−3に対して、再帰的グループ間ルーティング要求g003を送信する(SQ13)。
端末10b−3は、端末10a−4から自端末を宛先とする再帰的グループ間ルーティング要求g003を受信すると、自端末へのルート検索要求に対して通信可能であることを示す再帰的グループ間ルーティング応答g004を端末10a−4に送信する(SQ14)。このときの宛先は端末10b−2となる。
端末10a−4は、端末10a−3に対して、端末10b−3へのルート検索要求に対して通信可能であることを示す再帰的グループ内ルーティング応答m004を返し(SQ15)、端末10a−3は、端末10b−2に対して、端末10b−3へのルート検索要求に対して通信可能であることを示す再帰的グループ間ルーティング応答g004を返す(SQ16)。
端末10b−2のルーティング制御部13は、再帰的グループ間ルーティング検索処理による端末10b−3までのルートとして、端末10b−2→端末10a−3→端末10a−4→端末10b−3の3ホップにより構成されるルートを選択し、再帰的グループ間ルーティング検索処理を終了する。
つぎに、SQ20のグループ内ルーティング検索処理について説明する。端末10b−2のルーティング制御部13は、図6の再帰的ルーティングテーブル12を参照して、隣接グループを経由しない経路を選択した場合の隣接端末である端末10b−aに対して、端末10b−3までのルート検索の要求を含むグループ内ルーティング要求m001を送信する(SQ21)。
その後、グループ10b内で、端末10b−a→端末10b−b→端末10b−c→端末10b−3の順に、端末10b−3までのルート検索要求を含むグループ内ルーティング要求m001を送信する(SQ22〜SQ24)。このとき、グループ内ルーティング要求m001を受信したそれぞれの端末は、それぞれ図6の再帰的ルーティングテーブル12を参照して、隣接グループを経由しないルートを選択する。
端末10b−3は、端末10b−cからグループ内ルーティング要求m001を受信すると、自端末へのルート検索要求に対して通信可能であることを示すグループ内ルーティング応答m002を端末10b−cに送信する(SQ25)。その後、グループ10b内で、端末10b−c→端末10b−b→端末10b−a→端末10b−2の順に、端末10b−3へのルート検索要求に対して通信可能であることを示すグループ内ルーティング応答m002を送信する(SQ26〜SQ28)。
端末10b−2のルーティング制御部13は、グループ内ルーティング検索処理による端末10b−3までのルートとして、端末10b−2→端末10b−a→端末10b−b→端末10b−c→端末10b−3の4ホップにより構成されるルートを選択し、グループ内ルーティング検索処理を終了する。
端末10b−2の再帰的ルーティング分析部14は、ルーティング制御部13から再帰的グループ間ルーティング検索処理とグループ内ルーティング検索処理の結果を受信した後、二つの検索結果のうち最適な検索結果を最適ルートとして選択する(SQ31)。具体的には、双方の端末10b−3までのホップ数を数えて、ホップ数の少ないルートを最適ルートとして選択する。ここでは、再帰的グループ間ルーティング検索処理によって得られるルートは、3ホップであるが、グループ内ルーティング検索処理によって得られるルートは4ホップであるので、再帰的グループ間ルーティング検索処理によって得られるルートを最適ルートとして選択する。
その後、端末10b−2の再帰的ルーティング分析部14は、再帰的グループ間ルーティング検索処理の結果が最適ルートとして選択された場合に、再帰的ルーティングテーブル12のルーティングテーブルの「受信端末」に、検索したルートにある隣接するグループ10aの端末である端末10a−3,10a−4,10b−3を追加し、これらの端末10a−3,10a−4,10b−3への「隣接端末」に10a−3を追加するとともに、「再帰的グループ」に10aを記録する。図8は、図6に再帰的グループのルーティング情報を追加した再帰的ルーティングテーブルの一例を示す図である。この図8には、このような再帰的グループの内容が含まれている。また、「受信端末」が10b−3であり、「隣接端末」が10b−aであったルーティング情報は削除される。
ついで、端末10b−2は、選択したルートを含むグループ内ルーティング応答m002を端末10b−1に返し、端末10b−1は、同じく選択したルートを含むグループ間ルーティング応答g002を端末10a−2に返し、そして端末10a−2は、選択したルートを含むグループ内ルーティング応答m002を端末10a−1に返す(SQ32〜SQ34)。
以上の処理により、グループ重複が発生した状態の端末10a−1が端末10b−3へメッセージを送信する場合の最適なルートとして、端末10a−1は、グループ間ルーティングがグループ10a→グループ10b→グループ10aとなる再帰的なルートが決定され(SQ35)、検索処理が終了する。この後、決定されたルートにしたがって、メッセージの送信処理が行われる。
この実施の形態1によれば、グループアドホックルーティング方式における無線通信において、グループの重複が生じた場合でも、再帰的なルートを利用して最適なルートを選択することができるという効果を有する。
実施の形態2.
図9は、この発明にかかる無線通信端末の実施の形態2の機能構成を模式的に示すブロック図である。この無線通信端末10は、実施の形態1の図2において、隣接グループ電波強度測定部15と、管理レベル決定情報格納部16と、をさらに備える。
隣接グループ電波強度測定部15は、隣接グループに属する端末の電波強度を計測する。隣接グループ電波強度測定部15で測定した結果、隣接グループに属する電波強度が強いほどグループ間が接近しており、重複の可能性が高いと判断できる。また、管理レベル決定情報格納部16に格納されている管理レベル決定情報を用いて、測定した端末の電波強度からその端末の管理レベル(ホップ数)を決定し、自端末が管理する境界端末の範囲を決定する。そして、その結果をルーティング制御部13に渡す。
管理レベル決定情報格納部16は、電波強度と管理レベルとの関係を規定する管理レベル決定情報を格納する。ここで、管理レベルとは、隣接グループの端末を所定の基準に基づいて分類したレベルのことをいう。具体例としては、管理レベルは、隣接グループ内で境界端末が管理する端末のホップ数とすることができる。
図10は、管理レベルの一例を示す図である。ここでは、グループ10a内の端末10a−1を基準にして、隣接するグループ10b内の端末10b−1〜10b−6の管理レベルを設定した状態の一例を示している。ここでは、端末10b−1から端末10b−6に向けて順に端末10a−1に対して遠い位置に存在するものとする。一般的に、端末の電波は、距離が離れるほど小さくなる。そのため、隣接グループ電波強度測定部15で測定したグループ10bの各端末の電波強度は、端末10b−1から端末10b−6の順に弱くなる。
ここで、端末10a−1において管理レベル=1であるということは、端末10b−1までのルートをグループ間ルーティングとして管理することを意味する。つまり、端末10a−1は境界端末ではなく、それまで端末10b−1までのルートを単に隣接グループ10bとして管理していた場合には、端末10b−1までのルートをグループ間ルーティングとして管理しなければならず、端末10a−1は、境界端末になるということである。逆に、端末10a−1において、隣接グループ内の最も近い端末について管理レベル=2の場合には、端末10a−1はその隣接グループとの関係では境界端末とならないことを意味している。また、隣接グループの端末は1つのグループ10bに属する端末とは限定せず、たとえば端末10a−1が属するグループ10a内の端末などが混在してもよい。
図11は、管理レベル決定情報の一例を示す図である。この図で横軸はホップ数m(自然数)を示しており、縦軸は電波強度を示している。そして、電波強度をn個(自然数)に区切り、管理レベルを設定している。このように規定することで、端末は隣接グループ電波強度測定部15が測定する隣接グループの端末からの電波強度に応じて、管理レベルであるホップ数を一意に決定することができる。なお、この図11の例では、電波強度が弱まるとホップ数が増加する関係を例に挙げて説明しているが、逆に電波強度が弱まるとホップ数を減少させる関係とすることもできる。つまり、電波強度とホップ数との関係は、適用するシステムに最適な関係を、任意に定義することができる。
そして、ルーティング制御部13は、隣接グループ電波強度測定部15の測定結果に基づいて決定した管理レベルを最大のホップ数としてルート検索処理を行う。つまり、各端末10で、このような管理レベル決定情報を共有することで、各端末間で(相手端末を指定して)ルート検索の交渉を行う。その結果、制御トラフィックの発生を抑えることができる。
この実施の形態2によれば、各端末10で、隣接グループ電波強度測定部15で測定した他の端末10の電波強度から、隣接するグループとの近さや重複関係を把握し、それに応じて再帰的ルーティングテーブル12の情報の更新を行うことができる。また、更新する相手を特定して行うことができるので、再帰的ルーティングテーブル12の更新の際に制御トラフィックが発生しないという効果を有する。
実施の形態3.
図12は、この発明にかかる無線通信端末の実施の形態3の機能構成を模式的に示す図である。この無線通信端末10は、実施の形態2の無線通信端末において、各端末10が同期して管理レベルを決定するために、GPSなどを用いて端末10間の時間を一致させる時間同期部17をさらに備える。この時間同期部17は、たとえば所定の時間間隔でまたはルート検索処理を行う2つの端末10間でメッセージの通信を行いたい場合に、その経路上の端末10との間で同期をとるように機能する。
ここで、時間同期部17によって時間同期を行った場合のルート検索処理について説明する。図13は、重複している2つのグループの端末の管理レベルの一例を示す図である。この図では、グループ10aの端末10a−1と、グループ10bの端末10b−5を基準とした管理レベルを記載している。
この図13で、端末10a−1と端末10b−5がメッセージの通信を行うものとする。この場合、まず、双方の端末10a−1,10b−5に最適な管理レベルを決定する。この管理レベルの決定は、実施の形態2で説明したように、各端末10で共有する管理レベル決定情報に基づいて行われる。その後、端末10a−1および/または端末10b−5の時間同期部17は、ルート検索処理を行うために、全ての境界端末に対して、同期を取るように信号を送る。その後、ルート検索処理を実行する端末10a−1,10b−5は、隣接グループ電波強度測定部15の測定結果に基づいて決定した管理レベルを最大のホップ数としてルート検索処理を行う。ここでは、最大のホップ数として「5」以上の値が設定されているものとする。
まず、端末10a−1と端末10b−5の双方から、時間同期部17の所定の信号によってルート検索処理が同時に行われるものとする。つまり、端末10a−1では、端末10b−5までのルート検索処理が実行され、端末10b−5では、端末10a−1までのルート検索処理が実行される。なお、このルート検索処理は、実施の形態1の図7で説明したルート検索処理と同じであるので、その詳細な説明を省略する。
このルート検索処理で、端末10a−1と端末10b−5から同じ管理レベル(=ホップ数=4)に位置する端末10a−4は、端末10a−1からの端末10b−5までのルーティング要求と、端末10b−5から端末10a−1までのルーティング要求とを同時に受信する。そのため、この実施の形態3では、端末10a−4は、端末10a−1からと端末10b−5からとのルーティング要求とを受信した時点で、端末10a−1と端末10b−5に検索終了を通知する。このようにすることで、たとえば最大ホップ数(管理レベル)として「5」と設定されている場合でも、管理レベルが「4」の状態でルート検索処理が終了する。
そのため、端末10a−1から端末10b−5へのルート検索処理と、端末10b−5から端末10a−1へのルート検索処理とで重複するルーティング情報を管理する制御トラフィックを削減できる。その結果、端末10a−1と端末10b−5が管理する再帰的ルーティングテーブル12のメモリ使用量も、その一部が端末10a−4で管理されることになるので、削減することができる。
なお、ここでは端末10a−1が隣接グループ10bに属する端末10b−1〜10b−3を管理し、また端末10b−5が隣接グループ10aに属する端末10a−2,10a−3,10a−5を管理する構成を説明したが、双方のグループが混在する場合でも発明の効果は変わらない。
この実施の形態3によれば、各端末で時間を同期させて、送信端末と受信端末との間で管理レベルを適切に設定するようにしてから、ルート検索処理を行うようにしたので、両者の端末から管理レベルが一致する端末までのルート検索処理を行えばよく、制御トラフィックや再帰的ルーティングテーブル12の使用量を削減することができるという効果を有する。
以上のように、この発明にかかる無線通信端末は、災害被災地など広域なフィールドにおいて、中央制御局や既存のネットワークインフラストラクチャを必要とせずにマルチホップ通信を行う場合に有用である。
階層型ルーティングの概念を示す図である。 この発明による無線通信端末の機能構成の実施の形態1を示す図である。 再帰的ルーティングテーブルの一例を示す図である。 グループアドホックネットワーク方式でのグループ重複発生時の様子を模式的に示す図である。 グループ重複発生前の各端末の再帰的ルーティングテーブルの一例を示す図である。 グループ重複発生後の各端末の再帰的ルーティングテーブルの一例を示す図である。 グループ重複が発生した場合のルート検索処理の手順の一例を示すシーケンス図である。 図6に再帰的グループのルーティング情報を追加した再帰的ルーティングテーブルの一例を示す図である。 この発明による無線通信端末の実施の形態2の機能構成を模式的に示すブロック図である。 管理レベルの一例を示す図である。 管理レベル決定情報の一例を示す図である。 この発明による無線通信端末の実施の形態3の機能構成を模式的に示す図である。 重複している2つのグループの端末の管理レベルの一例を示す図である。 ゾーンレベルのネットワーク構成の一例を示す図である。 端末レベルのネットワーク構成の一例を示す図である。 図14−1におけるゾーン間のリンク状態テーブルの一例を示す図である。 図14−2における端末間のリンク状態テーブルの一例を示す図である。 従来例によるグループアドホックルーティング方式で通信を行う無線通信端末の機能構成を模式的に示すブロック図である。 従来例によるメッセージフォーマットの構造を模式的に示す図である。 図4の主要な端末の重複発生前のルーティングテーブルの一例を示す図である。 図4の主要な端末の重複発生後のルーティングテーブルの一例を示す図である。 最適なルートが選択されない場合の一例を示す図である。
符号の説明
10 無線通信端末(端末)
11 送受信部
12 再帰的ルーティングテーブル
13 ルーティング制御部
14 再帰的ルーティング分析部
15 隣接グループ電波強度測定部
16 管理レベル決定情報格納部
17 時間同期部

Claims (6)

  1. 複数のグループに分割された空間内でのデータ通信を、前記グループ間の通信と前記グループ内の無線通信端末間の通信との階層に分けて行う無線通信端末において、
    自無線通信端末と同一の第1のグループに属する無線通信端末または前記第1のグループとは異なるグループである宛先と、前記宛先にデータを送信するためにつぎに送信すべき前記第1のグループ内のまたは前記第1のグループと隣接するグループ内の無線通信端末である隣接端末とを含むルーティング情報を格納する再帰的ルーティングテーブルと、
    前記再帰的ルーティングテーブルに基づいて受信したデータのルーティング制御を行うとともに、ルート検索処理を行うルーティング制御手段と、
    前記再帰的ルーティングテーブルが、前記第1のグループ内の無線通信端末を宛先とするグループ内ルーティング情報と、受信したデータの自無線通信端末までの受信経路中の無線通信端末とは異なる、前記第1のグループに隣接する第2のグループを宛先とするグループ間ルーティング情報と、を同時に含む場合に、前記第1のグループ内を経由して前記データの宛先までのルートを検索するグループ内ルーティング検索処理と、前記第2のグループを経由して前記宛先までのルートを検索する再帰的グループ間ルーティング検索処理と、を並行して行うように前記ルーティング制御手段に指令を出し、その結果からいずれか最適なルートを選択する再帰的ルーティング分析手段と、
    を備え、
    前記ルーティング制御手段は、前記再帰的ルーティング分析手段によって選択されたルートに基づいて前記受信したデータのルーティング制御を行うことを特徴とする無線通信端末。
  2. 前記再帰的ルーティング分析手段は、最適なルートとして前記再帰的グループ間ルーティング検索処理の結果得られるルートを選択した場合に、その結果を前記再帰的ルーティングテーブルに格納する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の無線通信端末。
  3. 隣接グループ内の無線通信端末の電波強度を測定し、測定した前記電波強度から前記隣接グループ内の前記無線通信端末との間のホップ数が所定の条件を満たした場合に、前記無線通信端末との間でルート検索処理の実行を前記ルーティング制御手段に対して指令する隣接グループ電波強度測定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信端末。
  4. 前記隣接グループ電波強度測定手段は、他の無線通信端末の電波強度と、自無線通信端末から前記他の無線通信端末へのホップ数と、の関係を定めた管理レベル決定情報を用いて、前記ルート検索処理を行う無線通信端末を選択することを特徴とする請求項3に記載の無線通信端末。
  5. 他の無線通信端末との間で同期を取る時間同期手段をさらに備え、
    前記隣接グループ電波強度測定手段は、前記時間同期手段からの所定のタイミングで測定した他の無線通信端末の電波強度から取得した前記他の無線通信端末へのホップ数に基づいて、自無線通信端末が管理を行う管理レベルを決定し、この決定した管理レベルの範囲の無線通信端末に対してルート検索処理を行うことを特徴とする請求項3または4に記載の無線通信端末。
  6. 前記ルーティング制御手段は、第1と第2の無線通信端末からそれぞれ前記第2および第1の無線通信端末を宛先とするルート検索処理を受信した場合に、前記第1および第2の無線通信端末に対して検索終了を通知する機能を有することを特徴とする請求項5に記載の無線通信端末。
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