JP2008305058A - コード読取装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、多種多様な2次元コードの読取りが可能なコード読取装置及び方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明では、2次元コードの画像を取り込む画像取り込み部20と、上記取り込んだ画像を白黒画素による2値化を行なう2値化部21と、上記2値化された画像の所定の領域内にてほぼ中央に位置する上記白黒のうち一方の画素の集合であって上記所定の領域の境界線に接していない上記一方の画素の集合を検出する判定領域検出部24と、検出された一方の画素の集合が所定の形状か否かを判定する形状判定部25と、当該形状判定部25が上記一方の画素の集合を上記所定の形状と判定した場合、上記所定の領域に上記マークが存在すると判定するマーク判定部26と、当該マーク判定部26の判定結果に基づいて上記取り込んだ画像のコード解析を行なう解析部27と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、金属素材板等に打刻された等の2次元コードを読み取るコード読取装置及び方法に関する。
図11に、2次元コード読取装置の読み取対象となる従来の2次元コードである「データマトリックス」の構成説明図を示す。このデータマトリックスは、セルと呼ばれる判定領域134、135に黒又は白の正方形の最小単位がマトリックス状に配列されて構成されている。この2次元コードの周囲の領域は、その隣接する2辺が同図内に示す131のように黒のセルが連続して構成されており、他の2辺が同図内に示す132のように黒と白のセルが交互の並んでいるタイミングパターンと呼ばれる構成を有している。また、境界以外の部分133はデータ領域と呼ばれ、記憶されているデータにより白黒のパターンは変更される。また、図12は、図11に示すデータマトリックスのセルの一部を拡大したものであり、セル2値化処理においては、各セルの中心付近の画素141〜143の輝度値を検出することにより高速化を図ることができる。
更に、最近では、上述のような用紙に印刷されたデータマトリックスではなく、金属素材板等に打刻されたデータマトリックスが現れ、打刻形状がほぼ円形のドット形状となっており、更にその形状を取り込んだ映像における打刻部分の中心に空白の穴(空白領域)が開いた2次元コードを読む必要が出てきた。
特開2001−250079号公報
しかしながら、従来の2次元コード読取装置では、図12を参照して、上述のように、セル内の黒画素の形状が円形のドット形状となって、更に、そのセルの中心に空白の穴が開いた2次元コードについては、セルの中心画素付近の輝度値情報を抽出しても、正しくセルの2値化ができないという問題があった。この問題を解決するための手段として、取り込まれた画像に対してスムージング(平均化処理)を行う、また膨張処理(黒領域を膨らませる)を行うという技術がある。しかしながら、これらの方法はドットの直径が小さい場合は有効であるが、ドットの直径寸法が大きい場合は、有効ではなかった。
本発明は、多種多様な2次元コードの読み取りが可能なコード読取装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明のコード読取装置は、上記課題を解決するために、複数のマークを設けることにより表された2次元コードを読み取るコード読取装置において、上記2次元コードの画像を取り込む画像取り込み部と、上記取り込んだ画像を複数の領域毎に白黒画素による2値化を行う2値化部と、上記2値化された画像の所定の領域内にてほぼ中央に位置する上記白黒のうち一方の画素の集合であって上記所定の領域の境界線に接していない上記一方の画素の集合を検出する判定領域検出部と、上記検出された一方の画素の集合が所定の形状か否かを判定する形状判定部と、当該形状判定部の判定により上記一方の画素の集合が上記所定の形状と判定された場合、上記所定の領域に上記マークが存在すると判定するマーク判定部と、当該マーク判定部の判定結果に基づいて上記取り込んだ画像のコード解析を行う解析部と、を備えて構成される。
また、複数のマークを設けることにより表された2次元コードを読み取るコード読み取方法において、上記2次元コードの画像を取り込むステップと、上記取り込んだ画像を複数のセルを有する所定の領域内にて当該セル毎に白黒画素による2値化を行うステップと、上記2値化された画像の所定の領域内にてほぼ中央に位置する上記白黒のうち一方の画素の集合であって上記所定の領域の境界線に接していない上記一方の画素の集合を検出するステップと、上記検出された一方の画素の集合が所定の形状か否かを判定するステップと、上記判定により上記一方の画素の集合が上記所定の形状と判定された場合、上記所定の領域に上記マークが存在すると判定するステップと、上記マークの判定結果に基づいて上記取り込んだ画像のコード解析を行うステップと、を備えて構成される。
以上のように、本発明は読み取ったセルの中心部分に空白の穴が開いている2次元コードの画像が読み取可能となる。
第1の発明は、複数のマークを設けることにより表された2次元コードを読み取るコード読取装置において、上記2次元コードの画像を取り込む画像取り込み部と、上記取り込んだ画像を複数の領域毎に白黒画素による2値化を行う2値化部と、上記2値化された画像の所定の領域内にてほぼ中央に位置する上記白黒のうち一方の画素の集合であって上記所定の領域の境界線に接していない上記一方の画素の集合を検出する判定領域検出部と、上記検出された一方の画素の集合が所定の形状か否かを判定する形状判定部と、当該形状判定部の判定により上記一方の画素の集合が上記所定の形状と判定された場合、上記所定の領域に上記マークが存在すると判定するマーク判定部と、当該マーク判定部の判定結果に基づいて上記取り込んだ画像のコード解析を行う解析部と、を備えて構成される。この構成により、複数の所定のマークにより表された2次元コードを読み取ることができる。
また、第2の発明は、更に上記2値化部により2値化された結果を反転させる2値反転部を有し、上記判定領域検出部が黒画素の集合を検出する。この構成により、白画素より検出し易い黒画素を検出することにより短時間で容易に判定が可能となる。
また、第3の発明は、上記マーク内に生じた所定の形状がほぼ円形であり、上記形状判定部は、上記検出された黒画素の集合がほぼ円形形状か否かを判定する。この構成により、上記マーク内に発生することが多い円形形状を判定することにより、解読処理がより正確にかつ迅速に行なえる。
また、第4の発明は、上記複数のマークが打刻又はレーザ光によって形成された立体形状を有するものであり、この構成により、立体形状を有する複数のマークを有する2次元コードも読み取れる。
また、第5の発明では、複数のマークを設けることにより表された2次元コードを読み取るコード読み取方法において、上記2次元コードの画像を取り込むステップと、上記取り込んだ画像を複数のセルを有する所定の領域内にて当該セル毎に白黒画素による2値化を行うステップと、上記所定の領域の2値化の結果を反転させるステップと、上記2値化された画像にて、上記2値化された画像の所定の領域内にてほぼ中央に位置する上記白黒のうち一方の画素の集合であって上記所定の領域の境界線に接していない上記一方の画素の集合を検出するステップと、上記検出された一方の画素の集合が所定の形状か否かを判定するステップと、上記判定により上記一方の画素の集合が上記所定の形状と判定された場合、上記所定の領域に上記マークが存在すると判定するステップと、上記マークの判定結果に基づいて上記取り込んだ画像のコード解析を行うステップと、を備える。この構成により、複数の所定のマークにより表された2次元コードを読み取ることができる。
また、第6の発明は、上記複数のマークが立体形状を有する。この構成により、立体形状を有する複数のマークを有する2次元コードも読み取れる。
また、第7の発明は、更に2値化された結果を反転させるステップを有し、当該ステップの後に上記一方の画素の集合を検出する。この構成により、白画素より検出し易い黒画素を検出することにより短時間で容易に判定が可能となる。
また、第8の発明は、上記マーク内に生じた所定の形状がほぼ円形であり、上記形状判定のステップでは、上記検出された黒画素の集合がほぼ円形形状か否かを判定する。この構成により、上記マーク内に発生することが多い円形形状を判定することにより、解読処理がより正確にかつ迅速に行なえる。
(実施の形態1)
以下、本発明のコード読取装置及び方法の実施の形態について、図1から図10の図面に沿って説明する。先ず、図1を参照して、本実施の形態のコード読取装置の全体構成について説明する。本コード読取装置は、ケース4内に内蔵された読み取機構と、この読み取機構により読み取られた2次元コードの読み取結果を処理するホストコンピュータ13を備える。
上記読み取機構においては、ケース4の先端部に読み取り窓5が形成されており、ケース4のヘッド部6内には、複数の発光ダイオード(LED)を有する解析部7が配設されており、この解析部7からの照明光は、ハーフミラー8に反射されて読み取り窓5からケース4の外へ出力され、金属素材板11上に打刻印字されている2次元コード12にて乱反射される。
次に、乱反射された光線は、再び読み取り窓5を介してケース4の中へ入射し、ハーフミラー8を通過して、更にレンズ9を介してエリアセンサ1に投影される。ここで、エリアセンサ1としてエリアセンサ、A/D変換部2としてA/Dコンバータ、制御部3としては、制御回路を用いる。
また、エリアセンサ1は、制御部3から取込要求信号を受け取った時、レンズ9を介して投影された2次元情報をアナログ画像信号に変換する。エリアセンサ1から出力された画像信号は、A/D変換部2によって256階調のデジタル画像情報に変換されて、画像メモリ10に記憶される。制御回路3は、画像メモリ10に記憶した画像情報をプログラムに基づいて処理し、2次元コードにコード化されている情報のデコードを行い、データをホストコンピュータ13に送信する。
次に、図2を参照して、本実施の形態におけるコード読取装置の機能構成ブロックを説明する。画像取り込み部20は、上記2次元コードの画像を所定の領域毎に取り込む手段であり、図1における読み取窓5、ハーフミラー8、レンズ部9、エリアセンサ1により実現されている。また、2値化部21は、当該画像取り込み部20が取り込んだ画像から抽出したセル領域を2値化するものであり、図1におけるエリアセンサ1及びA/D変換部2により実現されている。また、記憶部22は、セルの画素領域における黒画素の有無によりその2値化した結果を記憶する手段であり、図1における画像メモリ10により実現されている。
また、2値反転部23は、2値化部21が2値化して記憶部22に記憶された結果を反転させる。判定領域検出部24は、2値反転部23が反転させた2値化画像において、互いに隣接する上記複数の黒画素の集合(固まり領域)と離隔する複数の黒画素の集合の集合であって、上記所定の領域の境界線に接していない黒画素を検出する。また、形状判定部25は、判定領域検出部24が検出した黒画素の集合領域が所定条件に従ってほぼ円形か否かを判定する。
また、マーク判定部26は、形状判定部25の判定により、上記円形と判定された上記黒画素の集合領域の周囲を取り巻く環状の黒画素の領域を上記打刻マークと判定する判定手段である。即ち、形状判断部25は、上記所定の領域内にマークが存在すると判定する。また、解析部7は、マーク判定部の判定結果に基づいて上記取り込んだ画像のコード解析を行う。また、制御部28は、上記各部のそれぞれの制御を行う。
ここで、2値反転部23、判定領域検出部24、形状判定部25、マーク判定部26及び解析部27は、図1において、制御回路3により実現されている。更に、制御部28の機能は、図1の制御回路3により実現されている。
本実施の形態におけるコード読取装置は、金属板に打刻された2次元コードを読み取るものであり、金属素材板11上には、そこに打刻された2次元コード12が現れており、図4の拡大斜視図にはその打刻穴の凹形状が図示されている(詳細は後述)。
次に、本実施の形態のコード読取装置で読み取られる2次元コードについて詳細に説明する。図4は、打刻機により金属へ刻印された例である。打刻機は金属のピンを金属表面に打刻することにより、円形のくぼみ41を形成する。この円形のくぼみ一つ一つが2次元コードを表すための最小構成単位であるマークを構成する。尚、本実施の形態では、打刻機で打刻印字された2次元コードについて説明するが、レーザ等で円形に刻印された凹形状又は凸形状のマークについても同様である。
本実施の形態にもある金属板上に打刻された2次元コードを読み取るためには、斜め方向からの光を2次元コードに照射し、その画像を収集しても、コントラストの十分大きい2次元コードの画像を安定して得ることはできない。そこで、本実施の形態では、この打刻された2次元コードを読み取る2次元のコード読取装置として、図1で示しているような、真上からの照明光の照射方向とその照明光が金属素材の板に当たって乱反射する光を受光する受光方向が同じ軸上にある同軸落斜照明を用いた2次元のコード読取装置を採用する。
ここで、図5は、図1の2次元コードを打刻された金属板11に本装置の読み取窓5を近接させて読み取る際の照明光の進路を示すものである。尚、図面上、実線は、照明光源から照射された光を示したものであり、一方、破線は対象物からの反射光である。
更に、図6は、図5の反射光が入力された場合のエリアセンサの画像の例である。円形のドット集合の中心部に円形の大きな白抜き領域63が存在する画像となる。
図5にて、51は照明光が金属素材板の打刻部分の外側に当たった光の進路であり、図6にてドットの印字されていない白色の背景部分61に対応している。尚、照明光は金属板表面に直角に当たり、その全反射光がエリアセンサに入力され、明るい輝度となっている。よって、図6においては、白色の背景領域61で示すように輝度が明るい領域となる。
更に、図5にて、52は照明光が打刻後の金属素材板の傾斜部に当たった場合の光の進路であり、この場合、照明光は金属素材板に対して直角にあたらず、反射光は斜め方向に反射し、エリアセンサに入力されないので輝度が暗くなる。従って、図6においては、62の領域のように輝度の暗い環状の黒画素領域となる。
図5にて、53は照射光が金属素材板のほぼ中心部に当たった場合の光の進路であり、この場合、照明光は金属板表面に直角に当たり、その全反射光はエリアセンサに入力されて明るい輝度となる。従って、図6を参照して、この場合、63のように輝度の明るい白抜き領域が生まれることになる。
次に、本コード読取装置の解読処理の流れの概要を図3の(A)のフローチャートに沿って説明する。先ず、画像取込処理(ステップ1)にて、制御回路3は、エリアセンサ1に取込要求信号を出し、取込要求信号を受け取ったエリアセンサ1は、読み取窓5及びハーフミラー8を介して入力された画像情報を画像信号として出力する。エリアセンサ1から出力された画像信号は、A/D変換部2によりアナログ信号からデジタル信号に変換されて、画像メモリ10に記憶される。尚、画像情報がすべてエリアセンサ1から出力された後、エリアセンサ1から制御回路3へ取込完了信号が出力される。
この取込完了信号を制御回路3が検出した後、画像切り出し処理(ステップ2)を行う。この切り出し処理は、制御回路3によって画像メモリ10内の画像情報の一部を読出し、2次元コードの位置、向き及び2次元コードを検出し、かつ上記コードを構成するセルの数を求めることによる処理である。
この切り出し処理が成功すれば、セル領域抽出処理(ステップ3)を行う。このセル領域抽出処理では、切り出し処理で求められた2次元コードの位置、向き及び2次元コードを構成しているセルの数から各セルの位置を求めて、2値反転部23により画像を反転させ、セルに割り当てられた領域の画素の輝度値を検出する。この時、検出される領域は、セルに割り当てられた領域を含むより大きな領域であってもよい。
ここで、図8を参照して、検出される領域とは、81〜83により示される点線の各領域である。また、図9を参照して、これらの領域は、10×10の画素領域により構成されている。
次に、セル2値化処理(ステップ4)では、ステップ3で抽出された輝度情報を解析して、セル毎の2値化を行う。ここで、詳細は後述するが、この後、判定対象となるのは、条件(1)セル領域内で輪郭が閉じた画面上の領域(白画素の集合体であり、白抜き領域)が存在し、かつ、条件(2)その領域が円形となっているという条件を満たすものである。尚、上記ステップ4の処理は、図2における2値化部21が行う。
上記セル2値化処理(ステップ4)にて各セルの2値データが求められれば、次にデータ変換処理(ステップ5)で2値データから決められた規則に基づいて、コード列に変換する。尚、本コード列変換(解析)処理は、図2における解析部27が行う。最終的に、解読されたコードは、制御部による指示により、コンピュータ13に送信される。
更に、この時(ステップ6にて)、解析部27が2値データのエラーが許容エラーを超えており、コード列への変換が失敗したと判断すれば、切り出し処理(ステップ2)に戻り、他の2次元コードを表す画像を取り出す。画像メモリ10内にて2次元コードを表す画像が取り出せなくなったら、取り込み処理(ステップ1)へ戻る。
また、一方、ステップ6にて、解析部27がデータ変換処理(ステップ5)が成功したと判断すれば、コード列をホストコンピュータ13に送信(ステップ6)して取り込み処理(ステップ1)に戻る。更に、ステップ8にて、全ての画像の取り込みが終われば、本処理は終了する。
以下に、上述のステップ4の「セル2値化処理」について図3の(B)に沿って詳細に説明する。
ここで、図7は、本コード読取装置が読み取る金属素材板上に打刻された2次元コード(データマトリックス)を示しており、打刻印の中心が空洞(白抜き領域)となっている環状形状をマークとしたデータマトリックスの例である。尚、この図では、セル71〜74の各領域を図示している。
更に、図8は、図7に図示したデータマトリックスの一部を拡大したものである。本方式では、黒領域の面積ではなく、黒領域と白領域の境界線の形状(白抜き領域の縁線)により2値化を行う方式のセル2値化処理を採用する。
以下、本コード読取装置におけるセル領域2値化処理を図3の(B)に沿って説明する。このセル2値化処理では、以下の複数のステップの過程を経てセルの2値化を行う。以下に、その概略を説明する。
先ず、セル領域2値化処理(ステップ41)で、抽出された上記所定のセル領域81〜83毎に閾値を基に2値化する。具体的には、抽出されたセル領域内の各画素の輝度の度数分布を求め、その度数の最大の10%の平均値と最小の10%の平均値のそれぞれの平均値を閾値として2値化を行う。
次に、背景領域抽出処理(ステップ42)にて、背景領域の連結された領域(黒画素の集合)でありかつ所定の領域の辺(境界線)に接していないものを抽出する。尚、情報領域内の辺に接しているものは、セル領域内で円形とはなっていないため対象から除外する。このステップ41及び42の処理は、形状判定部25が行う。
更に、ステップ43では、セル判定処理が行なわれ、上記条件(1)及び(2)を満たす画素の集合体がほぼ円形であるか否かが判定される。
以下に、このセル2値化処理のステップ41から43について更に詳細に説明する。図9にて、A1、B1、C1の2値化された画像は、それぞれステップ3のセル領域抽出処理が行なわれた後の例である。A1に対しては、背景領域抽出処理を行うとA2の(ア、イ、ウ、エ)の様に4つの黒領域が現れる。そこで、これらの黒領域は、全てセル領域の境界に接しているため、無視すべき部分と判定する。
また、B1に対して、背景領域抽出処理を行うと、B2のように、黒領域は(カ、キ、ク、ケ、コ)の5つの領域が現れる。この場合、(カ)以外の黒領域はすべて所定の領域の辺に接しているため、(カ)のみ輪郭が閉じた黒画素の領域として抽出する。
更に、C1に対しても同様に(サ)のみを閉じた黒画素の領域として抽出する。
次に、セル判定処理(ステップ42、43)では、背景領域抽出処理(ステップ41)にて、抽出された閉じた黒画素の領域が上記辺に接しておらず、かつ円形であるかどうかを判定する。この円形であるかどうかの判定は、輪郭画素が連なって構成される輪郭線が円形となっているか否かで判断する。
尚、円形か否かの判定を行うための方法として、輪郭線の長さと領域の面積の関係で求める方法がある。輪郭線の長さは、例えば、輪郭線を構成する画素の数とする。
図9のB2に対して、輪郭画素を検出し、色分けを行なったものはB3である。また、C2に対して、同様の処理を行なったものがC3である。
B2の場合は、輪郭線を構成する輪郭画素の数は15画素であり、面積は29画素である。また、C2の場合は、輪郭線を構成する輪郭画素の数は19画素であり、面積は24画素である。円形度=S1/(N1×N1)(輪郭画素数N1、面積をS1とした場合)で求めるとすると、Bの場合の円形度は0.128、また、Cの場合の円形度は0.066となる。
円形度が0.09以上の場合、円形と判定する。また、別の方法として、縦、横及び斜め4方向の幅から円形度を判定することができる。
また、図10は、4方向の幅を説明するためのものである。9−1はセル領域抽出処理で抽出された領域を模式的に示したものである。この領域の円形度を求めるために、4方向の幅を求める。D1は横方向の幅であり、領域9−1に含まれている画素の中でX座標の最大値と最小値の差より求められる。D2は縦方向の幅であり、領域9−1に含まれている画素の中でY座標の最大値と最小値の差より求められる。また、D3は斜め方向の幅であるが、全ての座標値のx−yの最大値と最小値の差を2の平方根で割ったものをD3とする。また、同じくD4は斜め方向の幅であるが、x+yの最大値と最小値の差を2の平方根で割ったものをD4とする。それぞれD1、D2、D3、D4の最大値をd_max、最小値をd_minとした時、d_min /d_max が1に近いほど円形と考えられる。ここでは、0.8以上であれば、円と判定する。以上の方法で、背景領域が円形となっていることを判定できる。
次に、制御部により、円形と判断された黒画素の領域にて、所定の凹形状又は凸形状のマークが存在すると判断されて、ステップ5のデコード(解読)処理にて、当該データマトリックスを解析部27が従来のデータマトリックスと同様に解読することができる。
尚、実施の形態1では図1の2次元コード12ようにL字パターンを持つ2次元コード12について説明を行ったが、特にL字パターンに限定されるものでなく、他のセルが格子上に配列されているマトリックス型2次元コード、例えば、QRコードでもよい。
本発明の2次元コード読み取方法は、金属板等に打刻された2次元コードの読み取が可能となり、2次元コード読み取方法として産業上有用である。
本発明の実施の形態におけるコード読取装置の回路構成ブロック図 本発明の実施の形態におけるコード読取装置の機能構成ブロック図 本発明の実施の形態におけるコード読取装置の動作を示すフローチャート 本発明の実施の形態におけるコード読取装置が読み取る打刻された2次元コードの部分拡大斜視図 本発明の実施の形態におけるコード読取装置の照明光の説明図 本発明の実施の形態におけるコード読取装置により撮像された画像図 本発明の実施の形態におけるコード読取装置により読み取る中抜けドット印字の2次元コードの拡大図 本発明の実施の形態におけるコード読取装置により読み取る中抜けドット印字の部分拡大図 本発明の実施の形態におけるコード読取装置により抽出されたセル領域例図 本発明の実施の形態におけるコード読取装置の読み取り技術に関する円形度の説明図 従来のコード読取装置が読み取るセルの2次元コードの例図 従来のコード読取装置が読み取るセルの2次元コードの拡大例図
符号の説明
1 エリアセンサ
2 A/Dコンバータ(A/D変換部)
3 制御回路
4 ケース
5 読み取り窓
6 ヘッド部
7 光源
8 ハーフミラー
9 レンズ
10 画像メモリ
11 金属素材板
12 2次元コード
13 ホストコンピュータ

Claims (10)

  1. 複数のマークを設けることにより表された2次元コードを読み取るコード読取装置において、
    上記2次元コードの画像を取り込む画像取り込み部と、
    上記取り込んだ画像を白黒画素による2値化を行なう2値化部と、
    上記2値化された画像の所定の領域内にてほぼ中央に位置する上記白黒のうち一方の画素の集合であって上記所定の領域の境界線に接していない上記一方の画素の集合を検出する判定領域検出部と、
    上記検出された一方の画素の集合が所定の形状か否かを判定する形状判定部と、
    当該形状判定部が上記一方の画素の集合を上記所定の形状と判定した場合、上記所定の領域に上記マークが存在すると判定するマーク判定部と、
    当該マーク判定部の判定結果に基づいて上記取り込んだ画像のコード解析を行なう解析部と、を備えることを特徴とするコード読取装置。
  2. 更に前記2値化部により2値化された結果を反転させる2値反転部を有し、前記判定領域検出部が黒画素の集合を検出することを特徴とする請求項1記載のコード読取装置。
  3. 上記マーク内に生じた所定の形状がほぼ円形であり、前記形状判定部は、上記検出された黒画素の集合がほぼ円形形状か否かを判定することを特徴とする請求項1記載のコード読取装置。
  4. 上記複数のマークが立体形状を有することを特徴とする請求項1記載のコード読取装置。
  5. 上記複数のマークが打刻により形成された立体形状を有することを特徴とする請求項1記載のコード読取装置。
  6. 上記複数のマークがレーザ光により形成された立体形状を有することを特徴とする請求項1記載のコード読取装置。
  7. 複数のマークを設けることにより表された2次元コードを読み取るコード読取方法において、
    上記2次元コードの画像を取り込むステップと、
    上記取り込んだ画像を複数のセルを有する所定の領域内にて当該セル毎に白黒画素による2値化を行なうステップと、
    上記2値化された画像にて、上記白黒のうち一方の画素の集合と離隔する上記一方の画素の集合であって上記所定の領域の境界線に接していない上記一方の画素の集合を検出するステップと、
    上記検出された一方の画素の集合が所定の形状か否かを判定するステップと、
    上記判定により上記一方の画素の集合が上記所定の形状と判定された場合、上記所定の領域に上記マークが存在すると判定するステップと、
    上記マークの判定結果に基づいて上記取り込んだ画像のコード解析を行なうステップと、を備えるコード読取方法。
  8. 上記複数のマークが打刻又はレーザ光により形成された立体形状を有することを特徴とする請求項5記載のコード読取方法。
  9. 更に2値化された結果を反転させるステップを有し、当該ステップの後に上記一方の画素の集合を検出することを特徴とする請求項5記載のコード読取方法。
  10. 上記マーク内に生じた所定の形状がほぼ円形であり、前記形状判定のステップでは、上記検出された黒画素の集合がほぼ円形形状か否かを判定することを特徴とする請求項5記載のコード読取方法。
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