JP2008304885A - 表示パネル、表示装置及び端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の視点に向けて夫々画像を表示することができる表示パネルにおいて、凹凸構造を有する反射板と画像振分手段との組み合わせによる画質の低下を低減し、高画質化を実現できる表示パネル、表示装置及び端末装置を提供する。
【解決手段】少なくとも第1視点用の画像を表示する画素及び第2視点用の画像を表示する画素を含む複数の表示単位がマトリクス状に配列され、前記表示単位内において前記第1視点用の画像を表示する画素4Laと前記第2視点用の画像を表示する画素4Rbとを配列した第1の方向Xに沿って、前記各画素から出射した光を相互に異なる方向に振り分けるレンチキュラレンズ3を備えた表示パネル1において、前記画素には凸構造51を有する反射板5Aが形成され、この反射板5Aの凸構造51の配置パターンが前記画像振分手段3に対して異なる画素を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像振分用の光学手段を有し、複数の視点に向けて夫々画像を表示することができる表示パネル、表示装置及び端末装置に関し、特に反射表示において優れた表示品質を有し、高精細化、半透過型に好適に適用可能な表示パネル、表示装置及び端末装置に関する。
近時の技術進展により、表示パネルは、モニタ及びテレビ受像機等の大型の端末装置から、ノート型パーソナルコンピュータ、キャッシュディスペンサ、自動販売機等の中型の端末装置、パーソナルTV、PDA(Personal Digital Assistance:個人用情報端末)、携帯電話、携帯ゲーム機等の小型の端末装置にまで搭載され、様々な場所で使用されている。
特に、液晶を使用した液晶表示装置は、薄型、軽量、小型、低消費電力等の利点を有するため、多くの端末装置に搭載されている。
現在の表示装置は、正面方向以外の方向から観察した場合でも、正面方向と同じ内容が視認される。これに対し、表示装置を視認する方向により異なる画像が視認可能な表示装置も検討され、次世代の表示装置として期待されている。このような表示装置、即ち複数方向の視点に向けて夫々異なる画像を表示可能な装置の一例として、立体画像表示装置を挙げることができる。
特許文献1に記載のように、立体画像表示装置の機能としては、左右の視点に対して異なる画像、即ち左右両眼に視差画像を提示することが必要となる。
この機能を具体的に実現する方法として、多くの立体画像表示方式が検討されているが、これらは特殊な眼鏡を使用する方式と使用しない方式とに大別することができる。このうち、眼鏡を使用する方式には、色の違いを利用したアナグリフ方式、及び偏光を利用した偏光眼鏡方式等があるが、本質的に眼鏡をかける煩わしさを避けることができないため、近年では眼鏡を使用しない眼鏡なし方式が盛んに検討されている。
眼鏡なし方式には、レンチキュラレンズ方式、パララックスバリア方式等がある。特許文献1に記載されているように、レンチキュラレンズ方式は複数の視点に対して画像を分離する手段としてレンチキュラレンズを使用する方式である。なお、複数の視点に画像を分離するとは、より厳密には、レンチキュラレンズが複数の画素の光を各々異なる視点方向に分離することを意味する。本発明においては後者の機能を指して、前者の表現を使用することがある。レンチキュラレンズは一方の面が平面から構成され、その反対面に一方向に延びるかまぼこ状の凸部(シリンドリカルレンズ)が、当該凸部の長手方向が相互に平行になるように複数個形成されたものである。
レンチキュラレンズ方式の立体画像表示装置では、観察者(使用者)側から見て手前側から奥側に向かって順に、レンチキュラレンズ、表示パネルと配置された構成となっており、レンチキュラレンズの焦点面に表示パネルの画素が位置している。
又、表示パネルにおいては、右眼用の画像を表示する画素と左眼用の画像を表示する画素とが交互に配列されている。このとき、相互に隣接する画素からなる群は、レンチキュラレンズの各凸部に対応している。これにより、各画素からの光は、レンチキュラレンズの凸部により左右の眼に向かう方向に振り分けられ、左右の眼に相互に異なる画像を認識させることが可能となり、その結果、観察者は立体画像を認識できることになる。
一方、パララックスバリア方式は、細い縦縞状の多数の開口、即ち、スリットが形成されたバリア(遮光板)を画像分離手段として使用する方式である。左眼用の画像を表示する画素及び右眼用の画像を表示する画素からなる群は、パララックスバリアのスリットに対応して配置される。この結果、観察者(使用者)の右眼は左眼用の画像を表示する画素がバリアで遮られて視認できず、右眼用の画像を表示する画素のみを視認することになり、同様に使用者の左眼は右眼用の画像を表示する画素を視認できず、左眼用の画像を表示する画素のみを視認することになる。この結果、視差画像を表示した場合、使用者は立体画像を認識することが可能となる。
上記パララックスバリア方式は、当初考案された際には、パララックスバリアが画素と眼との間に配置されていたこともあり、目障りで視認性が低い点が問題であった。しかし、近時の液晶表示装置の実現に伴って、パララックスバリアを表示パネルの裏側に配置することが可能となって視認性が改善された。
このため、パララックスバリア方式の立体画像表示装置については、現在盛んに検討が行われている。ただし、パララックスバリア方式が不要な光線をバリアにより「隠す」方式であるのに対し、レンチキュラレンズ方式は光の進む向きを変える方式であり、レンチキュラレンズ方式は原理的に表示画面の明るさの低下がないという利点を有する。そのため、レンチキュラレンズ方式は、特に高輝度表示及び低消費電力性能が重視される携帯機器等への適用が検討されつつある。
又、複数の視点に向けて夫々異なる画像を表示可能な装置の他の例として、複数の異なる画像を複数視点で同時に表示可能な複数画像同時表示装置が開発されている(例えば、特許文献2参照)。これは、レンチキュラレンズによる画像の振分機能を利用して、観察する方向毎に異なる画像を同時に同一条件で表示するディスプレイである。
これにより、1台の複数画像同時表示装置が、この表示装置に対して相互に異なる方向に位置する複数の使用者に対して、相互に異なる画像を同時に提供することができる。
特許文献2には、この複数画像同時表示装置を使用することにより、通常の1画像表示装置を同時に表示したい画像の数だけ用意する場合と比較して、設置スペース及び電気代を削減できると記載されている。
このように、異なる視点に向けて夫々異なる画像を表示するため、レンチキュラレンズやパララックスバリア等の画像振分用の光学手段を配置した表示装置が盛んに検討されているが、単に光学手段を設けただけでは様々な問題が発生することを本発明者は見出し、これまでに指摘してきた。
一例では、特許文献1に記載のように、画素に凹凸構造を有する反射板を設けた反射型表示パネルや半透過型表示パネルを使用した場合、観察位置によって部分的に表示の輝度が低下する領域が発生し、観察位置を変えると輝度が低下した位置では表示が暗くなったように見え、場合によっては暗線状の模様が画像に重畳して観察される。
この表示の輝度変化により、表示品質が低下して観察される問題が発生する。この問題の原因は、レンチキュラレンズにより集光された外光が、反射板上に形成された凹凸構造で反射される際に、凹凸構造を構成する斜面の傾斜角に依存して反射角が変化することにある。
そこで特許文献1では、レンチキュラレンズの焦点距離が反射板とレンズとの距離と異なるように配置する方法、凹凸構造がレンチキュラレンズにより集光された光を複数回反射するように凹凸構造の斜面を設定する方法、シリンドリカルレンズの配列方向において前記凹凸構造におけるある傾斜角を持つ斜面の存在確率が前記画素中で均一となるように凹凸構造を設定する方法が提案されている。
特開2004−280079号公報 特開平06−332354号公報
上述の解決法は、画像振分手段を有し、凹凸構造を有する反射板を供えた表示パネルに対して好適に適用できるものの、以下に示す課題も発生する。
即ち、レンチキュラレンズの焦点距離が反射板とレンズとの距離と異なるように配置する方法においては、画像振分手段であるレンチキュラレンズの条件が画像振分の最適条件から異なる条件となるため、画像振分の効果が低下するという問題である。この問題は、凹凸構造のピッチが粗いにもかかわらず、画素ピッチを小さくしなければならない高精細化の際に大きな問題となる。
又、凹凸構造がレンチキュラレンズにより集光された光を複数回反射するように凹凸構造の斜面を設定する方法においては、凹凸構造を構成する斜面の角度を最適化する必要があり、それに適したプロセスを開発、適用する必要がある。
更に、シリンドリカルレンズの配列方向において前記凹凸構造におけるある傾斜角を持つ斜面の存在確率が前記画素中で均一となるように凹凸構造を設定する方法においては、各画素中で凹凸の影響を低減すべく凹凸構造を最適化する必要があるが、特に凹凸構造が粗いにもかかわらず画素ピッチを小さくしなければならない高精細化の場合や、各画素における反射板の面積確保が相対的に困難な半透過型表示パネルに適用する場合に、凹凸構造の最適化の余地が狭まるため、適用が難しくなる。
これらの問題は凹凸構造を微細化することにより緩和される傾向にあるが、一般的に凹凸構造はフォトリソグラフィ技術を使用して作製されるため、微細化には露光機やフォトレジストの性能向上が必要になり、専用プロセスの開発も必要になるため容易ではない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、画像振分用の光学手段を有し、複数の視点に向けて夫々画像を反射表示することができる表示パネル、表示装置及び端末装置に関し、反射表示において優れた表示品質を有するだけでなく、特に画像振分用の光学手段の性能を損なわずに、従来の凹凸製造技術でも容易に高精細化、半透過型に対応可能な表示パネル、表示装置及び端末装置を提供することを目的とする。
本発明に係る表示パネルは、少なくとも第1視点用の画像を表示する画素及び第2視点用の画像を表示する画素を含む複数の表示単位がマトリクス状に配列され、前記表示単位内において前記第1視点用の画像を表示する画素と前記第2視点用の画像を表示する画素とを配列した第1の方向に沿って、前記各画素から出射した光を相互に異なる方向に振り分ける画像振分手段を備えた表示パネルにおいて、前記画素には凹凸構造を有する反射板が形成され、同一視点用の画像を表示する複数画素において前記反射板の凹凸構造の配置パターンが異なる画素が存在することを特徴とする。
このため、本発明によれば、反射板の凹凸構造の配置パターンが画像振分手段に対して異なる画素を有するため、この互いに異なる画素を用いて、画像振分手段と反射板の凹凸構造との組み合わせに起因する画質の低下を補償し合うことができる。その結果、観察位置によって部分的に表示の輝度が低下する現象を抑制できるため、高画質化が可能となり、反射表示において優れた表示品質を有するものとすることができる。
又、画像振分手段の焦点距離をレンズの頂点と、第1視点用の画像を表示する画素と第2視点用の画像を表示する画素との間の距離に設定することができる。その結果、画像振分手段の振分性能を最大限に発揮できる条件にすることができ、画像振分効果への悪影響もない。
更に、本発明では各画素の凹凸構造の配置パターンを変化させることで画質の低下を防止し、高画質化を図れるので、凹凸構造自体は特に微細化しなくてもよい。その結果、従来の凹凸製造技術を適用できる。
更に又、画素が高精細化した場合においても、同様に各画素の配置パターンを変化させて補償し合うことができ高画質化が可能となるため、高精細化への対応が容易である。
本発明によれば、反射板の凹凸構造の配置パターンが画像振分手段に対して異なる画素を有するため、この互いに異なる画素を用いて画像振分手段と反射板の凹凸構造との組み合わせに起因する画質の低下を補償し合うことができる。その結果、高画質化が可能となり、反射表示において優れた表示品質を有するものとすることができる。
又、画像振分手段を例えばシリンドリカルレンズとした際、その焦点距離をレンズの頂点と、第1視点用の画像を表示する画素と第2視点用の画像を表示する画素との間の距離に設定することができる。その結果、画像振分手段の振分性能を最大限に発揮できる条件にすることができ、画像振分効果への悪影響もない。
更に、本発明では各画素の凹凸構造の配置パターンを変化させることで高画質化を図れるので、凹凸構造自体は特に微細化しなくてもよい。その結果、関連する凹凸製造技術を適用できる。
更に又、画素が高精細化した場合においても、同様に各画素の配置パターンを変化させて補償し合うことができ高画質化が可能となるため、高精細化への対応が容易である。
以下、本発明の実施形態に係る表示パネル、表示装置及び端末装置を図1〜4に基づいて具体的に説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態に係る表示パネル、表示装置及び端末装置について説明する。図1は本第1の実施形態に係る表示パネル1を示す断面図であり、図2は図1に示す表示パネル1の画素を示す上面図であり、図3は表示パネル1の作用を示す断面図であり、図4は本実施形態に係る表示パネル1を使用した端末装置を示す斜視図である。
図1に示すように、本第1実施形態に係る表示パネル1は、表示パネルの画素から出射した光を相互に異なる方向に振り分ける画像振分手段としてレンチキュラレンズ3を具備した反射型の表示パネル1である。
レンチキュラレンズ3は、表示パネル1の表示面側、即ち使用者側に配置されている。なお、図1は表示パネル1の画面中央部における断面を模式的に示している。
表示パネル1は、電気信号を表示に変換するための電気光学手段として液晶を使用した液晶表示パネルであり、左眼用の画素と右眼用の画素からなる表示単位としての画素対がマトリクス状に設けられた立体表示用の表示パネルである。
又、反射表示を実現するため、凸構造51を有する反射板5Aが各画素に形成されている。そして、この凸構造51により反射板5Aの表面は拡散反射面となっている。
即ち、反射板5Aに対し、特定方向から入射した外光は、反射板5Aの表面の凸構造51により、種々の方向に拡散して反射し、観察者(使用者)方向にも反射する。これにより、表示パネルの表面等における光源模様の映り込みを避けて表示パネルを使用でき、明るい反射表示を実現することができる。
更に、外光等の光源が拡散光を発する場合には、凸構造51を有することで、単なる鏡面反射と比較して、正面方向に反射する光の成分を増やすことができるため、明るい反射表示を実現することができる。
レンチキュラレンズ3は、左右画素からの光を分離するために設けられた画像分離用の光学手段であり、多数のシリンドリカルレンズ3aが一次元配列されたレンズアレイである。そして、これらのシリンドリカルレンズ3aで光を分離することにより光を相互に異なる方向に振り分けることができる。これにより、レンチキュラレンズ3は、前記画像振分手段としての役割を果たすことができる。
シリンドリカルレンズ3aはかまぼこ状の凸部を有し、その長手方向と直交する方向にのみレンズ効果を有する一次元レンズである。シリンドリカルレンズ3aの延伸する方向、即ち長手方向は、表示面内においてシリンドリカルレンズ3aの配列方向と直交する方向となっている。
そして、シリンドリカルレンズ3aは左右画素対からなる表示単位と対応して配置される。本実施形態においては特に、画面中央に相当する表示単位を左眼用画素4La及び右眼用画素4Raと呼称する。
シリンドリカルレンズ3aの配列方向には、左眼用画素及び右眼用画素からなる表示単位が繰り返し配列される。この配列方向において、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raからなる表示単位と隣接する表示単位の左眼用画素及び右眼用画素を夫々4Lb、4Rbと呼称する。
これにより、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raからなる表示単位に対して、左右に隣接する表示単位は、共に左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbから構成される。
更に、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbからなる表示単位に着目すると、その両隣には左眼用画素4La及び右眼用画素4Raからなる表示単位が配置されている。
図2に示すように、シリンドリカルレンズ3aの長手方向に対しては、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raからなる表示単位が繰り返し配列され、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raからなる列を形成している。同様に、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Raからなる表示単位に着目すると、この表示単位は長手方向に対して繰り返し配列され、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbからなる列を形成している。
シリンドリカルレンズ3aの焦点距離は、シリンドリカルレンズ3aの主点、即ちレンズの頂点と、画素面との距離に設定されている。なお、画素面とは、左眼用画素4Laや右眼用画素4Ra等の画素が配置された面である。又、本発明の実施形態においては、このレンズの主点と画素面との距離をレンズ画素間距離として定義する。シリンドリカルレンズ3aの焦点距離をレンズ画素間距離と等しく設定することにより、画像振分手段としてのレンチキュラレンズ3の効果を最大限に発揮することができる。
なお、本明細書においては、便宜上、以下のようにXYZ直交座標系を設定する。即ち、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raが繰り返し配列される方向において、右眼用画素4Raから左眼用画素4Laに向かう方向を+X方向とし、その反対方向を−X方向とする。そして、+X方向及び−X方向を総称して第1の方向であるX軸方向といい、このX軸方向が画像振分手段の画像振分方向とされる。
又、シリンドリカルレンズ3aの長手方向(図1中紙面と直交する方向)を第2の方向であるY軸方向とする。そして、このY軸方向は画像振分方向と直交する方向である。
更に、X軸方向及びY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向とし、このZ軸方向のうち、左眼用画素4La又は右眼用画素4Raからレンチキュラレンズ3に向かう方向を+Z方向とし、その反対方向を−Z方向とする。+Z方向は前方、即ち、使用者に向かう方向である。そして、+Y方向は、右手座標系が成立する方向とする。つまり、人の右手において手の甲を下に向けた状態で、親指を+X方向、人差指を+Y方向に向けたとき、中指は+Z方向を向くように立てた状態とする。
上述の如くXYZ直交座標系を設定すると、シリンドリカルレンズ3aの配列方向はX軸方向となり、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raが夫々Y軸方向に一列に繰り返し配列されている。
同様に、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbも夫々Y軸方向に一列に配列されている。又、X軸方向における画素対の配列周期はシリンドリカルレンズ3aの配列周期と略等しくなっており、このX軸方向において、1対の画素対がY軸方向に配列してなる列が、一つのシリンドリカルレンズ3aに対応している。
図1及び図2に示すように、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raは、対応するシリンドリカルレンズ3aとの位置関係が異なるため、夫々左眼用の画素及び右眼用の画素として作用する。反射板5Aの凸構造51は、どちらの画素4La、4Raも同じパターンで配置されている。
又、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbにおいても、反射板5の凸構造51は、両画素4Lb、4Rbで同じように配置されている。ただし、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raと、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbは凸構造51が異なるパターンで配置されている。特に各画素における凸構造51の配置パターンに着目すると、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raの凸構造51が形成されていない場所に対応して、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbの凸構造51が形成されている。
即ち、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raからなる表示単位と、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbからなる表示単位とを比較すると、凸構造51同士が互いに補間し、補償し合うように配置されていることになる。
以降、本発明の実施形態においては、この「補間する」又は「補償する」という表現が使用される。この表現は、2種類の画素における反射板を比較した際に、凹凸構造や凹凸構造に起因する斜面構造が各画素中において異なる位置に配置されていることを意味する。
更に、各画素に対し、夫々隣接する画素との境界に着目すると、その境界線は夫々X軸方向又はY軸方向と平行に形成されている。
そして、各左眼用画素4Laと右眼用画素4Ra、左眼用画素4Laと左眼用画素4La等、各画素の間には、ブラックマトリスとも言われる遮光部7(図2参照;黒塗り部)が設けられている。この遮光部7は、隣接画素の表示が影響し合うのを防止したり、画素に表示信号を伝送するための配線を設置するスペースを確保したりするために設けられているものである。
なお、図1中、符号6は液晶を表し、符号9はレンズを表し、符号10は基板を表す。
次に、上述の如く構成された本実施形態に係る表示パネル1の作用について説明する。
図3は図1に示す表示パネル1において、X軸に平行な線分で表示パネル1を切断した断面における光学モデルを示す図である。
図3に示すように、本実施形態の表示パネル1は、前述のように反射型であるため、外光を表示に利用するものである。
そこで、反射型液晶表示パネルに入射する外光のうち、ある平行光成分の光89に着目して動作を説明する。レンチキュラレンズ3に入射した光89は、レンチキュラレンズ3により集光される。レンチキュラレンズ3の焦点距離は、前述のように、反射板5Aに焦点を結ぶように設定されている。
ここでまず、右眼用画素4Raに入射する光に着目すると、レンチキュラレンズ3により集光された光89は、反射板5Aの表面で焦点を結ぶことになる。この焦点が凸構造51の斜面に存在すると、斜面により斜め方向に反射されるため、反射光は使用者の方向とは異なる方向に進行し、表示には殆ど寄与しない。つまり、使用者からは視認されない。
一方で、右眼用画素4Rbに入射する光89に着目すると、右眼用画素4Rbでは、右眼用画素4Raの凸構造51が存在する場所に相当する場所には凸構造51が形成されていない。このため、レンチキュラレンズ3により集光された光89は、右眼用画素4Rbの凸構造51の斜面が形成されていない部分、つまり反射板5の表面で焦点を結ぶ。そのため、斜面が形成されている場合と比較して、反射光は使用者の方向により多く反射し、表示に寄与することになる。つまり、使用者から視認することができる。
以上のように、図3に示す条件においては、右眼用画素4Raは使用者に暗く視認されるが、右眼用画素4Rbは明るく視認されることになる。
即ち、シリンドリカルレンズ3aの配列するX軸方向に対しては、明るく視認される画素と暗く視認される画素が交互に配置された状態が観察される。又、Y軸方向に対しては、明るく視認される画素はそのまま配列され、暗く視認される画素も同様にそのまま配列される。
このため、表示画面全体をミクロに観察した場合には、明るく視認される画素と暗く視認される画素が、夫々Y軸方向に延びる縦線を形成して、X軸方向に一表示単位毎に存在することになる。しかし一般的に、表示パネルはこのような1表示単位毎のミクロな模様が視認されないような精細度や視認距離が設定されるため、使用者はミクロな縦線を分離して観察することはできない。即ち、明るい線と暗い線は補償し合うため、マクロ的には明暗の縞なく、均一な表示が実現されることになる。
なお、前述のように、凸構造は各画素において分布を有して配置されている。このため、X軸に平行な線分を用いて切断表示した表示パネル断面図のY座標が異なると、凸構造のX座標も異なることになる。
即ち、上述の説明は、ある特定のY座標における反射光の振る舞いについて説明したものであるが、実際にはこの説明をXY平面内の二次元に拡張して考える必要がある。
本第1の実施形態においては、画像振分手段であるレンチキュラレンズ3はX軸方向にのみ画像振分効果を有する一次元レンズの集合体であり、Y軸方向には画像振分効果を持たない。このため、Y軸方向については、画像振分効果を持たない表示パネルと同様に考えて差し支えない。即ち、凸構造のY軸座標については、少なくとも一画素の範囲内であれば、異なる座標に配置されても使用者はそれを視認することができず、凸構造の存在確率が重要な要素となる。換言すれば、各画素をY軸と平行な線分で切断した場合、その線分上に凸構造の斜面をどの程度の割合で含むかが重要な要素となる。
具体的には、あるX軸座標において斜面が多く存在する場合には斜面が支配的であると考え、上述の説明における一次元モデルでは斜面として扱うことができる。
一方で、あるX軸座標において平面が多く存在する場合には、平面として扱うことができる。又、この中間の場合、例えば斜面と平面が同様に存在する場合には、斜面又は平面の存在確率に応じて扱えばよい。
次に、図4に基づいて、前記第1の実施形態の表示パネル1が搭載された端末装置を説明する。
図4には、上記端末装置としての携帯電話9が示されている。これらの表示パネル1と携帯電話9との関連は、表示パネル1のX軸方向が携帯電話9の画面の横方向となり、表示パネル1のY軸方向が携帯電話9の画面の縦方向となっている。
なお、前述のように、図1は表示パネル1の画面中央部における断面を−Y方向から見た場合の模式図であるが、表示パネル1は携帯電話9において上述のように配置されているため、図1は携帯電話9の画面中央部における断面を、プッシュボタンが搭載された本体側、即ち通常の使用では下側から見た模式図となっている。
本第1の実施形態の表示パネル1は、以上のような構成、作用を有するので、次のような効果を得ることができる。
(1)表示パネル1は、一次元の画像振分効果を有するレンチキュラレンズ3を備えた反射型の表示パネルであり、画像振分方向に隣接する表示単位を構成する画素の反射板5が、互いに補償し合う関係の凸構造51を有している。そのため、レンチキュラレンズ3と反射板5Aの凸構造51との組み合わせに起因する画質の低下を、画像振分方向に隣接する表示単位同士で補償し合い、抑制することができる。その結果、高画質化が可能となる。
(2)本第1の実施形態の表示パネル1によれば、反射表示の高画質化が可能となるだけでなく、画像振分用の光学手段はその振分性能を最大限に発揮できる条件にでき、画像振分効果への悪影響もない。
(3)本第1の実施形態の表示パネル1によれば、各画素の凸構造51の配置は変化させるが、凸構造51自体は特に微細化が不要であるため、汎用の凹凸製造技術を適用できる。
(4)本第1の実施形態の表示パネル1によれば、画素が高精細化した場合においても、同様に各画素の凸構造51の配置を変化させて凸構造51の影響を補償し合うことができ高画質化が可能となるため、高精細化への対応が容易である。
(5)本第1の実施形態の表示パネル1によれば、各表示単位を構成する画素が同じ凸構造51の反射板5Aを有しているので、使用者がある表示単位を視認した際に、その表示単位の左眼用画素4La及び右眼用画素4Ra等の反射光を同様の状態にすることができ、使用者の違和感をより低減することができるため、高画質化が可能となる。これは、使用者が両眼で異なる明るさの表示領域を観察した場合、両眼融合時に混乱が発生し、表示領域が点滅しているように認識して違和感を覚えるからである。
本実施形態における表示パネルは、画像振分手段を備えた表示パネルであり、画像振分方向に隣接する表示単位を構成する画素の反射板が、互いに補償し合う関係の凸構造を有しているものとして説明した。レンチキュラレンズや後述のパララックスバリアなどの画像振分手段に着目すれば、各シリンドリカルレンズやスリットなどの画像振分手段の光学要素に対応して配置された画素が、この画像振分手段の光学要素との相対位置関係に応じて、異なるパターンの凹凸形状を有することになる。より望ましくは、この画像振分手段の各光学要素との相対位置関係が同じである各画素が、互いに補償し合う関係の凹凸反射板を有することになる。また、観察面においては、ある観察位置に光を出射する各画素が、凹凸形状の異なる反射板を有し、より望ましくは互いに補償し合う関係の凹凸反射板を有することになる。
なお、本第1の実施形態では前述のような構成とされ、かつ前述のような作用、効果を得ることができるが、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内であれば構成、作用等を変更してもかまわないものである。
例えば、本第1の実施形態の作用の説明では、表示パネル1に入射する外光のうち、ある平行光成分の光89に着目したが、実際に表示パネルを使用する環境としては、平行光だけでなく拡散光が入射する場合など様々である。ただし、前述の説明から明らかなように、本発明の課題は、外光やスポットライト光など、平行光に近い光が入射した場合に特に顕著となるため、このような状況下において本発明の効果を大きく発揮することができる。又は、略平行光を発する照明手段を表示装置に配置する際に、非常に高い画質改善効果を実現することができる。
又、本第1の実施形態においては、画像振分手段の画像振分方向(X軸方向)に隣接する表示単位の画素が、表示単位毎に互いに補償し合う構造の反射板5Aを有するものとして説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、3個以上の表示単位を用いて補償し合う構造であってもよい。
これは特に、反射板の凸パターンが2種類だけでは十分に補償できず、より一層の高画質化が必要な場合などに有効である。
更に、前記表示単位は正方形の中に形成されていてもよい。なお、正方形の中に形成するとは、前記表示単位におけるX軸方向のピッチがY軸方向のピッチと同じであることを意味する。換言すれば、前記表示単位が繰り返し配列される方向において、そのピッチが、全て同じである。
又、反射板5Aは凸構造51を有するものとして説明したが、凸構造51を有するということは、反射板5Aが凹凸形状を有しこの凸の部分を凸構造51と称しているのであり、凹構造を有するものとしても本発明の実施形態を同様に適用できるのは明らかである。また、レンズ面を内側に配置することになるため、レンズ面をキズや汚れから保護することができる。
本第1実施形態におけるレンチキュラレンズ3は、レンズ面が使用者側の方向である+Z方向の面に配置された場合の構造について説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、レンズ面が表示パネル側の方向である−Z方向の面に配置されていてもよい。この場合、レンズ−画素間距離を小さくすることができるため、高精細化への対応で有利である。
又、本実施形態における画像分離手段はレンチキュラレンズ3を使用するものとして説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、画像分離手段としてスリットアレイを使用したパララックスバリア方式に対しても適用することができる。
レンチキュラレンズ3が高さ方向の構造を有する三次元形状であるのに対して、上記パララックスバリアは平面的な二次元形状を有し、フォトリソグラフィ技術を用いて容易に作製可能であるため、低コスト化が可能となる。ただし上述のように、レンチキュラレンズ3を使用した場合には、画像分離手段による光の損失が発生しない。従って、明るい反射表示を実現する点ではレンチキュラレンズ方式の方が有利である。
更に又、本第1実施形態においては、端末装置として携帯電話9を例示したが、本発明はこれに限定されず、PDA、パーソナルTV、ゲーム機、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ及びノート型パーソナルコンピュータ等の各種の携帯端末装置に適用することができる。
又、携帯端末装置のみならず、キャッシュディスペンサ、自動販売機、モニタ及びテレビジョン受像機等の各種の固定型の端末装置に適用することもできる。
更に、本第1実施形態における表示パネル1は、反射型液晶表示パネルを使用するものとして説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、凹凸構造を有する反射板を使用する表示パネルに対して、効果的に適用することができる。例えば、反射表示だけでなく透過表示も可能な半透過型液晶表示パネルを使用する場合について適用することもできる。
このような半透過型液晶表示パネルにおいては、透過領域の比率が大きい微反射型液晶表示パネル、及び反射領域の比率が大きい微透過型液晶表示パネル等が挙げられるが、本発明の実施形態は特に、透過表示用の面積よりも反射表示用の面積が小さい微反射型液晶表示パネルに対して、効果的に適用することができる。これは、反射表示用の面積が小さくなると、反射板の面積も小さくなるため、凸構造の配置が大幅に限定され、各画素だけでは対応が困難になるからである。
次に、図5,6に基づいて本発明の第2の実施形態を説明する。
なお、本第2の実施形態、及び以下に説明する第3〜12の実施形態において、前記第1の実施形態と同一の構造、同一部材には、同一の符号を付すと共に、それらの詳細な説明は省略または簡略化する。又、レンズの作用についても前記第1の実施形態と同一であるため、説明は省略する。
図5は本第2の実施形態に係る表示装置を示す断面図であり、図6は第2の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。
これらの図5,6に示すように、本第2の実施形態は、表示パネル11が微反射型液晶表示パネルとなっているものである。
図5に示すように、本第2の実施形態の表示装置2においては、表示パネル11の背面側、即ち−Z側にバックライトユニット8が配置されている。表示パネル11は、前述のように反射板よりも大きな透過用表示領域を有する微反射型液晶表示パネル11であり、バックライトユニット8はこの透過表示用の光を発する面状光源である。そして、図5中、符号10Aは例えば半透明の基板を表す。
なお、図5は、微反射型液晶表示パネル11の反射用表示領域を切断する断面を示している。
又、本第2の実施形態の表示パネル11は、各表示単位に透過表示領域を有しており、これらの透過表示領域は、レンチキュラレンズ3を構成するシリンドリカルレンズ3aとの位置関係に応じて、左眼用画素透過表示領域41Lt又は右眼用画素透過表示領域41Rtとなっている。
透過表示領域と反射表示領域は、各画素の+Y方向側の略1/4の領域を反射表示領域が占め、残りの−Y方向側の3/4の領域を透過表示領域が占めている。反射表示領域における反射板5Bの凸構造51は、前述の第1実施形態と同様に配置されている。
即ち、左眼用画素41La及び右眼用画素41Raは、対応するシリンドリカルレンズ3aとの位置関係が異なるため、夫々左眼用の画素及び右眼用の画素として作用するが、反射板5Bの凸構造51は、どちらの画素も同じパターンで配置されている。
又、上記と同様に、左眼用画素41Lb及び右眼用画素41Rbにおいても、反射板5Bの凸構造51は、両画素で同じように配置されている。ただし、左眼用画素41La及び右眼用画素41Raと、左眼用画素41Lb及び右眼用画素41Rbは凸構造51が異なるパターンで配置されている。特に各画素における凸構造51の配置パターンに着目すると、左眼用画素41La及び右眼用画素41Raの凸構造51が形成されていない場所に対応して、左眼用画素41Lb及び右眼用画素41Rbの凸構造51が形成されている。
即ち、左眼用画素41La及び右眼用画素41Raからなる表示単位と、左眼用画素41Lb及び右眼用画素41Rbからなる表示単位とを比較すると、凸構造51が互いに補償し合うように配置されている。なお、本第2の実施形例では、画素の大部分を透過表示領域が占めるため、反射板5Bの面積は小さく、この結果、Y軸方向には凸構造51が一行しか配列されていない。
本第2の実施形態の表示装置2における表示パネル11は、以上のような構成、作用を有するので、次のような効果を得ることができる。
(6)本第2の実施形態によれば、反射板5Bの凸構造51により、隣接する表示単位の補償をすることができるため、画像振分手段と反射板5の凸構造51の組み合わせに起因する画質の低下を抑制することができる。ここで、本第2の実施形態を適用しない場合には、凸構造を微細化するか、画像振分手段の画像振分効果を低下させるように配置する必要があるが、前者はプロセスの改良が必要となり汎用の凹凸製造技術では対応できない。又、後者では画像振分効果が損なわれる問題が発生する。特に、本実施形態においては、反射表示を改善できるため、透過表示の性能を損なわれることはない。
(7)又、上述のように、凸構造51により隣接する表示単位の補償をすることができるため、反射表示において優れた表示品質を有するだけでなく、特に画像振分用の光学手段の性能を損なわずに、汎用の凹凸製造技術でも容易に高精細化、半透過型への対応が容易となる。
なお、本実施形態における表示パネル11は、液晶表示パネル以外の反射型表示パネルに対しても同様に適用することができる。又、液晶表示パネルの駆動方法は、TFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)方式及びTFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード)方式等のアクティブマトリクス方式でもよいし、STN(Super Twisted Nematic liquid crystal)方式等のパッシブマトリクス方式であってもよい。
次に、図7〜9に基づいて本発明の第3の実施形態について説明する。
図7は本第3の実施形態に係る表示パネル12の画素を示す上面図であり、図8は図7に示すA−A線における表示パネル12を示す断面図であり、図9は図7に示すB−B線における表示パネル12を示す断面図である。
前述の第1の実施形態においては、表示単位が左眼用画素及び右眼用画素から構成され、画像振分方向に配列する表示単位に対して反射板の凸構造が補償し合う関係に配置されていた。
これに対して、本第3の実施形態においては、表示単位が4つの画素、即ち第1視点用画素、第2視点用画素、第3視点用画素、第4視点用画素から構成されている。
又、画像振分方向(X軸方向)に配列する表示単位の反射板5Cの凸構造51は夫々同一のパターンで配置されている。一方、表示面内において画像振分方向と直交する方向(Y軸方向)に配列する表示単位の反射板5Cは、凸構造51同士が補償し合うように配置されている点を特徴とする。
即ち、図7に示すように、本第3の実施形態に係る表示パネル12においては、第1視点用画素42FIa、第2視点用画素42SEa、第3視点用画素42THa、第4視点用画素42FOaから構成される表示単位が、レンチキュラレンズ3のシリンドリカルレンズ3aと対応して配置されている。
各画素42FIa、42SEa、42THa、42FOaは、レンチキュラレンズ3の画像振分効果を利用するため、X軸方向に配列されている。このため各画素42FIa、42SEa、42THa、42FOaからの光は、レンズの画像振分効果により各視点に向けて出射されることになる。
又、X軸方向に隣接する表示単位においては、この第1視点用画素42FIa、第2視点用画素42SEa、第3視点用画素42THa、第4視点用画素42FOaから構成される同じ表示単位が繰り返し配置されている。
更に、図7及び図8に示すように、第1視点用画素42FIa、第2視点用画素42SEa、第3視点用画素42THa、第4視点用画素42FOaは反射板5Cに凸構造51を有するが、このパターンは4画素で同じである。
一方で、図7及び図9に示すように、上述の第1視点用画素42FIa、第2視点用画素42SEa、第3視点用画素42THa、第4視点用画素42FOaからなる表示単位のY軸方向に隣接する表示単位には、第1視点用画素42FIb、第2視点用画素42SEb、第3視点用画素42THb、第4視点用画素42FObからなる表示単位が配置されている。
このY軸方向における2種類の表示単位では、反射板5Cの凸構造51のパターンが異なっており、夫々補償し合うようなパターンとなっている。Y軸方向に対しては、この2種類の表示単位が繰り返し配置されている。
本第3の実施形態の表示パネル12では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(8)本第3の実施形態の表示パネル12では、第1視点用画素42FIa、第2視点用画素42SEa、第3視点用画素42THa、第4視点用画素42FOaの4視点を有する。これにより、4視点で異なる表示が実現できるので、特に立体画像を表示した場合には、左右2視点の場合よりも広い角度範囲で立体視することができる。
(9)本第3の実施形態の表示パネル12では、Y軸方向の隣接画素を用いて補償しているため、視点数の多い多視点表示パネルに好適に適用でき、高画質化が可能となる。
ここで、視点数を増やす場合、X軸方向に多数の画素を配置する必要があるため、X軸方向における表示単位のピッチが粗くなる傾向にあり、X軸方向に隣接する表示単位を用いて補償し合う方法では、その補償効果が低下するが、本第3の実施形態では、前述のような構成となっているので、そのような問題点を解消できる。
(10)例えば、多視点化に伴い、X軸方向の画素ピッチをY軸方向のピッチより小さくした場合には、X軸方向における表示単位のピッチが粗くなる問題は低減できるものの、X軸方向の画素密度が高くなり凸構造の配置の自由度が低下する。この結果、凸構造と画像振分手段との組み合わせによる問題はより深刻となるが、本第3の実施形態では、前述のように隣接画素を用いて補償できるため、この問題の影響を低減することができる。即ち、本実施形態は、レンチキュラレンズなどの画像振り分け手段の画像分離方向における画素ピッチが、その直交方向における画素ピッチよいも小さい場合に、特に好適に適用することができる。
なお、本第3の実施形態においては、一表示単位に4個の画素が設けられた4眼式立体表示装置の場合について説明したが、本発明の実施形態はこの視点数に限定されるものではなく、一表示単位が他の画素数から構成される場合にも同様に適用可能である。
即ち、N眼式(Nは2より大きい整数)に適用可能である。また、Nは整数に限定されない。例えば、Nが小数の場合についても、同様に適用することができる。
次に、図10〜12に基づいて本発明の第4の実施形態について説明する。
図10は本第4の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図であり、図11は図10に示すA−A線における表示パネルを示す断面図であり、図12は図10に示すB−B線における表示パネルを示す断面図である。
前述の本発明の第1の実施形態においては、表示単位が左眼用画素及び右眼用画素から構成され、画像振分方向(X軸方向)に配列する表示単位に対して反射板5Aの凸構造51が補償し合う関係に配置されていた。
これに対して、本第4の実施形態においては、画像振分方向に隣接する表示単位の反射板5Dは、凸構造51同士が補償し合うパターンに形成され、更に画像振分方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に隣接する表示単位の反射板5Dも、凸構造51同士が補償し合うパターンに形成されている。
即ち、本第4の実施形態においては、縦横に隣接する表示単位において反射板5Dの凸構造51が補償するパターンになるよう配置され、反射板5Dの凸構造51が異なる2種類の表示単位が市松模様を形成している点を特徴とする。
即ち、図10に示すように、本実施形態に係る表示パネル13においては、レンチキュラレンズ3のシリンドリカルレンズ3aと対応して、左眼用画素及び右眼用画素からなる表示単位が配置されている。このうち、レンチキュラレンズ3の画像振分方向であるX軸方向に着目すると、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raからなる表示単位と、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbからなる表示単位が、交互に配置されている。
なお、これらの画素は前述の第1実施形態と全く同様であり、反射板5Dの凸構造51のパターンが異なっており、夫々補償し合うようなパターンとなっている。
次に、画像振分方向(X軸方向)と直交する方向であるY軸方向に着目すると、左眼用画素4La及び右眼用画素4Raからなる表示単位の隣には、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Rbからなる表示単位が配置され、この2種類の表示単位がY軸方向に対しても交互に配置されている。
この結果、反射板5Dの凸構造51のパターンが異なるこの2種類の表示単位は、市松模様を形成して配置されている。
本第4の実施形態の表示パネル13では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(11)表示パネル13における反射板5Dの凸構造51のパターンが、X軸方向及びY軸方向において夫々補償し合うようなパターンとなっているので、X軸方向に隣接する表示単位の補償効果を用いて画質の低下を抑制できるだけでなく、Y軸方向に隣接する表示単位の補償効果も用いることができる。この結果、前述の第1の実施形態よりも、補償の効果を大きく発揮することができ、高画質化が可能となる。
次に、図13〜15に基づいて本発明の第5の実施形態について説明する。
図13は本実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図であり、図14は図13に示すA−A線における表示パネルを示す断面図であり、図15は図13に示すB−B線における表示パネルを示す断面図である。
本第5の実施形態においては、前述の第1実施形態と比較して、カラー表示用の画素が設けられ、カラーの反射表示が可能である点が大きく異なる。なお、本第5の実施形態における色配置は、画像振分方向(X軸方向)に対して赤青緑の3原色が交互に配列されている。又、反射板5Eの凸構造51は、画像振分方向と直交する方向においてのみ補償し合うように配置されている。
即ち、図13及び図14に示すように、本第5の実施形態に係る表示パネル14においては、レンチキュラレンズ3のあるシリンドリカルレンズ3aに対応して、赤色右眼用画素43RRaと緑色左眼用画素43LGaが配置されている。
更にその隣接するシリンドリカルレンズ3aに対応して、青色右眼用画素43RBaと赤色左眼用画素43LRaが配置されている。同様に、更に隣接するシリンドリカルレンズ3aに対応して、緑色右眼用画素43RGaと青色左眼用画素43LBaが配置されている。
又、図13及び図15に示すように、赤色右眼用画素43RRaの−Y方向には赤色右眼用画素43RRbが隣接して配置され、この結果Y軸方向には赤色右眼用画素43RRaと赤色右眼用画素43RRbとが交互に配置されている。
上述と同様に、緑色左眼用画素43LGa、青色右眼用画素43RBa、赤色左眼用画素43LRa、緑色右眼用画素43RGa、青色左眼用画素43LBaの−Y軸方向には、夫々緑色左眼用画素43LGb、青色右眼用画素43RBb、赤色左眼用画素43LRb、緑色右眼用画素43RGb、青色左眼用画素43LBbが配置され、Y軸方向に対して夫々交互に配置されている。なお、赤色右眼用画素43RRaと赤色右眼用画素43RRbとは、反射板5Eの凸構造51が補償し合うように配置されている。
更に、緑色左眼用画素43LGaと緑色左眼用画素43LGb、青色右眼用画素43RBaと青色右眼用画素43RBb、赤色左眼用画素43LRaと赤色左眼用画素43LRb、緑色右眼用画素43RGaと緑色右眼用画素43RGb、青色左眼用画素43LBaと青色左眼用画素43LBbの関係も同様である。
各画素の色は、例えば、各画素に色フィルタが設けられ、この色フィルタの光吸収により実現される。
本第5の実施形態の表示パネル14では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(12)本実施形態の表示パネル14では、各画素に色フィルタが設けられ、この色フィルタの光吸収によりカラー表示も可能となる。特に、本第5の実施形態の構造のように、色配列の方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に対して、反射板5Eの凸構造51が補償し合うように配置した場合には、凸構造51の違いにより色毎に違いが発生するのを防止することができるため、高画質化が可能となる。
次に、図16〜18に基づいて本発明の第6の実施形態について説明する。
図16は本第6の実施形態に係る表示パネル15の画素を示す上面図であり、図17は図16に示すA−A線における表示パネル15を示す断面図であり、図18は図16に示すB−B線における表示パネル15を示す断面図である。
本第6の実施形態においては、前述の第5の実施形態と比較して、カラー表示用の画素の配列パターンが異なる。即ち、色の配列は前述の第5の実施形態と同じであるが、反射板5Fの凸構造51が画像振分方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)のみならず、画像振分方向(X軸方向)においても補償し合うように配置されている。
図16及び図17に示すように、本第6の実施形態に係る表示パネル15においては、レンチキュラレンズ3のあるシリンドリカルレンズ3aに対応して、赤色右眼用画素43RRaと緑色左眼用画素43LGaが配置されている。更にその隣接するシリンドリカルレンズ3aに対応して、青色右眼用画素43RBbと赤色左眼用画素43LRbが配置されている。同様に、更に隣接するシリンドリカルレンズ3aに対応して、緑色右眼用画素43RGaと青色左眼用画素43LBaが配置されている。
又、図16及び図18に示すように、赤色右眼用画素43RRaと緑色左眼用画素43LGaとの−Y方向には夫々、赤色右眼用画素43RRbと緑色左眼用画素43LGbとが配置されている。
更に、青色右眼用画素43RBbと赤色左眼用画素43LRbとの−Y方向とには夫々、青色右眼用画素43RBaと赤色左眼用画素43LRaが配置され、緑色右眼用画素43RGaと青色左眼用画素43LBaとの−Y方向には、緑色右眼用画素43RGbと青色左眼用画素43LBbとが夫々配置されている。
即ち、組となる左眼用画素及び右眼用画素の反射板5Fの凸構造51のパターンは同じものが使用され、この組の単位で隣接する凸構造51のパターンが、補償し合うように配置されている。
なお、本実施形態における上記以外の構成は、前述の第5の実施形態と同様である。
本第6の実施形態の表示パネル15では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)、及び(11)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(13)本第6の実施形態の表示パネル15では、前述の本発明の第5の実施形態と比較して、色配列方向にも異なるパターンの凹凸構造を有しているため、凹凸構造の違いに起因する色の違いが発生する可能性が高まるが、凹凸構造の影響を二次元で補償し合うことができ、更に最も空間周波数が高くなる配置で補償しているため、補償の効果を最大にすることができる。
次に、図19〜21に基づいて本発明の第7の実施形態について説明する。
図19は本第7の実施形態に係る表示パネル16の画素を示す上面図であり、図20は図19に示すA−A線における表示パネル16を示す断面図であり、図21は図19に示すB−B線における表示パネル16を示す断面図である。
本第7の実施形態においては、前述の第5の実施形態と比較して、カラー表示用の画素の配列パターンが異なる。即ち、色の配列は前述の第5の実施形態と異なり、画像振分方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に対して赤青緑の3原色が交互に配列されている。又、反射板5Gの凸構造51は、画像振分方向(X軸方向)において補償し合うように配置されている。
即ち、図19及び図20に示すように、本第7の実施形態に係る表示パネル16においては、レンチキュラレンズ3のあるシリンドリカルレンズ3aに対応して、赤色右眼用画素43RRaと赤色左眼用画素43LRaが配置されている。更にその隣接するシリンドリカルレンズ3aに対応して、赤色右眼用画素43RRbと赤色左眼用画素43LRbが配置されている。
又、赤色右眼用画素43RRa、赤色左眼用画素43LRa、赤色右眼用画素43RRb、赤色左眼用画素43LRbの−Y方向には、夫々緑色右眼用画素43RGa、緑色左眼用画素43LGa、緑色右眼用画素43RGb、緑色左眼用画素43LGbが隣接配置されており、更に−Y方向には夫々青色右眼用画素43RBa、青色左眼用画素43LBa、青色右眼用画素43RBb、青色左眼用画素43LBbが隣接配置されている。そして、Y軸方向に対しては、この赤青緑3色の画素が、繰り返し配列されている。
又、図20又は図21に示すように、反射板5Gの凸構造51は画像振分方向(X軸方向)において補償し合うように配置されている。即ち、右眼用画素と左眼用画素を組として、X軸方向に隣接する組では異なるパターンが交互に配置されている。
なお、本実施形態における上記以外の構成は、前述の第4の実施形態と同様である。
本第7の実施形態の表示パネル16では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)、(10)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(14)本第7の実施形態の表示パネル16では、X軸方向と直交する方向に各色の画素が繰り返し配置されているので、カラー表示が実現でき、更にX軸方向に隣接する左右画素の組の補償効果を用いて画質の低下を抑制できるだけでなく、各画素の表示に使用できる領域の割合を高めることができ、明るい表示が可能となる。
(15)本第7の実施形態の表示パネル16では、前記第6の実施形態と比較して、同一の精細度をより大きなレンズピッチ、即ち3倍のレンズピッチで実現することができるため、レンズの成型が容易になり、低コスト化が可能となる。
(16)本第7の実施形態の表示パネル16では、レンズと画素との位置合わせの誤差許容範囲も3倍に広がるため、表示パネルの製造歩留まりを向上することができる。
次に、図22〜24に基づいて本発明の第8の実施形態について説明する。
図22は本第8の実施形態に係る表示パネル17の画素を示す上面図であり、図23は図22に示すA−A線における表示パネル17を示す断面図であり、図24は図22に示すB−B線における表示パネル17を示す断面図である。
本第8の実施形態においては、前述の第7の実施形態と比較して、色配列は同様であるが、反射板5Hの凸構造51の配置パターンが異なる。即ち、色の配列は、画像振分方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に対して赤青緑の3原色が交互に配列されており、反射板5Hの凸構造51もX軸方向と直交するY軸方向において補償し合うように配置されている。
図22及び図23に示すように、本第8の実施形態に係る表示パネル17においては、レンチキュラレンズ3のあるシリンドリカルレンズ3aに対応して、赤色右眼用画素43RRaと赤色左眼用画素43LRaが配置されている。赤色右眼用画素43RRaの−Y方向には緑色右眼用画素43RGbが隣接して配置され、更に−Y方向に向かって、青色右眼用画素43RBa、赤色右眼用画素43RRb、緑色右眼用画素43RGa、青色右眼用画素43RBbがこの順に並んで配置されている。
又、赤色左眼用画素43LRaから−Y方向に向かって、緑色左眼用画素43LGb、青色左眼用画素43LBa、赤色左眼用画素43LRb、緑色左眼用画素43LGa、青色左眼用画素43LBbがこの順に並んで配置されている。
なお、本第8の実施形態における上記以外の構成は、前述の第7の実施形態と同様である。
本第8の実施形態の表示パネル17では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)、(13)〜(15)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(17)本第8の実施形態の表示パネル17では、X軸方向と直交するY軸方向に各色の画素が繰り返し配置され、この色画素の二つを組として凸構造51の影響を低減することができる。特に、各画素のY軸方向のピッチがX軸方向のピッチよりも小さい場合に効果を発揮することができる。従って、前記第7の実施形態の特徴に加えて、各画素のY軸方向のピッチがX軸方向のピッチよりも小さい場合に効果を発揮することができる。
特に、左右の2眼式表示パネルにおいては、X軸方向のピッチよりもY軸方向のピッチが小さくなるため、凸構造51の補償を最も微細なピッチで実現することができ、補償効果を最も高めることができる。これは即ち、画素ピッチが相対的に大きな低解像度の表示パネルにおいて好適に適用可能であることも意味する。
なお、本第8の実施形態においては、反射板5Hの凸構造51は画像振分方向と直交するY軸方向に配列する隣接画素で補償し合うように配置したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、色の周期に合わせて補償し合うように配置することもできる。
即ち、Y軸方向に隣接する赤青緑の一組の画素と、そのY軸方向に隣接する赤青緑の一組の画素とで補償し合うように配置してもよい。これにより、赤青緑の各色画素の凸構造の配置を同じものにすることができるため、色への悪影響を低減することができる。
このように色を組にする方法は、特に高精細の表示パネルで有利となるが、これは画素ピッチが小さくなると、隣接補償し合う画素の範囲も小さくできるため、特に赤青緑の画素を組にして扱っても、その差が視認できなくなり、色が改善される効果が大きく発揮されるからである。
更には、前述の本発明の第7の実施形態と組み合わせて、画像振分方向でも補償し合うような市松模様の配置にしてもよく、これによれば、画質改善の効果をより発揮することができる。
次に、図25〜27に基づいて本発明の第9の実施形態について説明する。
図25は本第9の実施形態に係る表示パネル18の画素を示す上面図であり、図26は図25に示すA−A線における表示パネル18を示す断面図であり、図27は図25に示すB−B線における表示パネル18を示す断面図である。
本第9の実施形態においては、前述の第8の実施形態と比較して、色配列は同様であるが、画素の形状と反射板の凸構造の配置パターンが異なる。即ち、色の配列は、画像振分方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に対して赤青緑の3原色が交互に配列されている。
一方で、前述の第8の実施形態では画素の形状は四角形を基本としていたのに対し、本第9の実施形態では平行四辺形を基本としている。又、反射板5Iの凸構造51の配置パターンは基本的に一種類のものが対称配置されているが、画像振分手段であるレンチキュラレンズ3を構成するシリンドリカルレンズ3aとの相対位置が異なるよう配置されているため、X軸方向と直交するY軸方向において補償し合う効果を有している。
図25及び図26に示すように、本第9の実施形態に係る表示パネル18においては、レンチキュラレンズ3の所定のシリンドリカルレンズ3aに対応して、赤色右眼用画素44RRpxと赤色左眼用画素44LRpxが配置されている。
この二つの画素は、X軸方向に隣接する画素との境界がY軸方向から傾いて形成されており、一例では+Y方向から+X方向に向かって略15度回転して形成されている。
又、Y軸方向に隣接する画素との境界はX軸方向と平行に形成されている。即ち、これらの画素44RRpx等は平行四辺形状を有しており、この結果、これらの画素44RRpx等の表示に寄与する領域も平行四辺形状をなしている。
赤色右眼用画素44RRpxの−Y軸方向には緑色右眼用画素44RGmxが隣接配置され、赤色左眼用画素44LRpxの−Y軸方向には緑色左眼用画素44LGmxが隣接配置されている。この二つの緑色の画素は、+Y軸方向に隣接する二つの赤色の画素と比較すると、X軸方向に隣接する画素との境界が+Y方向から−X方向に向かって略15度回転して形成されている。この傾斜の方向は、前述の赤色の画素とは反対の方向である。
更に、緑色右眼用画素44RGmxの−Y軸方向には青色右眼用画素44RBpxが隣接配置され、緑色左眼用画素44LGmxの−Y軸方向には青色左眼用画素44LBpxが隣接配置されている。この二つの青色の画素は、X軸方向に隣接する画素との境界が+Y方向から+X方向に向かって15度回転して形成されており、上述の赤色と同じ形状を有している。本第8の実施形態においては、上述のようにX軸方向に隣接する画素の境界が、一行毎に傾斜方向が異なって配置されているために、Y軸方向に隣接する画素に着目すると2画素の組を構成している。
又、青色右眼用画素44RBpx及び青色左眼用画素44LBpxの−Y方向には順に、赤色右眼用画素44RRmx及び赤色左眼用画素44LRmx、緑色右眼用画素44RGpx及び緑色左眼用画素44LGpx、青色右眼用画素44RBmx及び青色左眼用画素44LBmxが配置されている。
図26及び図27に示すように、画像振分方向(X軸方向)に隣接する画素との境界が+Y方向から+X方向に向かって傾斜している画素と、+Y方向から−X方向に向かって傾斜している画素とでは、凸構造の配置パターンが画像振分方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に延伸する線分に対して、線対称の関係となるように配置されている。なお、本第9の実施形態における上記以外の構成は、前述の第8の実施形態と同様である。
本第9の実施形態の表示パネル18では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)、(16)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(18)本第9の実施形態の表示パネル18では、各画素44RRpx等の表示領域が平行四辺形状に形成され、Y軸方向にジグザグとなるよう配置されている。又、Y軸方向に組となる画素の凸構造の配置パターンは、画像振分方向と直交する方向に延伸する線分に対して線対称の関係となるように配置されている。この結果、Y軸方向に隣接する画素を用いて凸構造51の影響を低減する補償効果を発揮することが可能となる。
(19)表示パネル18では、各画素44RRpx等の表示領域が平行四辺形状に形成され、Y軸方向にジグザグとなるよう配置されているので、Y軸方向に隣接する画素をY軸方向と平行に配置することができ、斜めに画素を配置する場合と比較して、使用者の違和感を低減することができる。これは、斜めに画素を配置すると、斜めの方向性が使用者に視認され、違和感を与えるからである。
(20)本第9の実施形態の表示パネル18では、特に、画像振分方向(X軸方向)に隣接する画素の境界が、Y軸方向から傾斜して配置されている。これにより、隣接する画素間に存在する非表示領域の影響を低減することができ、視認性を向上することが可能となる。
(21)本第9の実施形態の表示パネル18では、画像振分方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に延びる線分で画素を切断したときの表示領域の長さを、X軸方向の任意の位置で一定とする設計が可能となり、この時には観察位置によらず非表示領域の影響を完全になくすことが可能となるため、高品質の表示が実現できる。
(22)本第9の実施形態の表示パネル18は、特にマルチドメイン型の液晶モードに対して好適に適用することができ、広い角度範囲に渡って階調反転の発生しない広視野角表示が実現できる。これは、マルチドメイン型の液晶モードでは、様々な方向に液晶分子を駆動することによって広視野角化が可能となるが、このためには表示領域の辺を傾斜配置した方が透過率を向上できるなどの利点が発生するからである。
そして、上記液晶モードの例としては、例えば、インプレインスイッチングモードやインプレインスイッチングモードと同様に横電界モードであるフリンジ・フィールド・スイッチングモード及びアドヴァンスト・フリンジ・フィールド・スイッチングモードがあり、同様に適用することができる。又、表示画素の電極構造や凹凸構造等を利用して、一画素内に透過率の分布を発生させる液晶モードに好適にも適用することができる。
又、上記液晶モードの例としては、上述の各モードの他に、マルチドメイン化した垂直配向モードであるマルチドメイン・ヴァーティカル・アライメントモード、パターンド・ヴァーティカル・アライメントモード・アドヴァンスト・スーパー・ヴイモード等が挙げられる。
なお、前記第9の実施形態では、Y軸方向に組となる画素の凸構造51の配置パターンが、画像振分方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に延伸する線分に対して線対称の関係となるように配置されているものとして説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、回転対称に配置されていても同様の効果を発揮することができる。
そして、上述のように線対称に配置する場合には、対称軸上に対して左右等距離の位置に凸構造を配置すると、対称配置の効果を十分に発揮できないため、そのような配置は避けるのが好ましい。この際、上記対称軸からの距離は0である場合も含む。
回転対称の場合にも、回転軸が対称軸となることから同様のことが言える。
次に、図28〜30に基づいて本発明の第10の実施形態について説明する。
図28は本第10の実施形態に係る表示パネル19の画素を示す上面図であり、図29は図28に示すA−A線における表示パネル19を示す断面図であり、図30は図28に示すB−B線における表示パネル19を示す断面図である。
本第10の実施形態の表示パネル19では、前述の第9の実施形態と比較して、色配列は同様であるが、画素の形状と反射板5Jの凸構造51の配置パターンが異なる。即ち、色の配列は、画像振分方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に対して赤青緑の3原色が交互に配列されている。
又、前述の第9実施形態では画素の形状は平行四辺形を基本としていたのに対し、本第10の実施形態では台形を基本としている。
本第10の実施形態の表示パネル19では、反射板5Jの凸構造51の配置パターンは基本的に一種類のものが回転対称に配置されているが、画像振分手段であるレンチキュラレンズ3を構成するシリンドリカルレンズ3aの相対位置が異なるよう配置されており、X軸方向並びにY軸方向において補償し合う効果を実現している。
即ち、図28及び図29に示すように、本第10の実施形態に係る表示パネル19においては、レンチキュラレンズ3の所定のシリンドリカルレンズ3aに対応して、赤色右眼用画素45RRuaと赤色左眼用画素45LRdaが配置されている。赤色右眼用画素45RRuaは、台形状の形状を有し、上辺が+Y方向を向いて配置されている。赤色左眼用画素45LRdaも同様に台形状の形状を有し、下底が+Y方向を向いて配置されている。
ここで、本第10の実施形態における画素の命名の法則について説明する。赤色右眼用画素45RRuaを一例にすると、数字の45に続く最初のRは右眼用画素であることを示し、このRに続く次のRは赤色用の画素であることを示している。又、後のRに続くuは、台形状の画素の上底が+Y方向を向いて配置されていることを示し、最後のaは反射板の凸構造の配置の種類を示している。
なお、左眼用画素は45の次がLであり、緑色用画素、青色用画素は夫々G、Bを使用している。台形の下底が+Y方向を向いて配置されている画素は、uではなくdが使用されている。最後のaの代わりにbの文字が付与されている画素は、反射板の凸構造の配置が前述のパターンaとは異なるパターンbであることを示している。なお、パターンaとパターンbでは、凸構造が回転対称の関係に配置されている。
この命名に従って図28を見ると、赤色右眼用画素45RRua及び赤色左眼用画素45LRdaの−Y方向側には、夫々緑色右眼用画素45RGdb及び緑色左眼用画素45LGubが隣接配置されている。即ち、Y軸方向に隣接する画素では、台形の上底同士、又は下底同士が対応して配置され、反射板5Jの凸構造51の配置は回転対称となるパターンが配置されている。ただし、左眼用画素と右眼用画素における反射板5Jの凸構造51は同じパターンとなるように配置されている。
上記と同様に、緑色右眼用画素45RGdb及び緑色左眼用画素45LGubの−Y方向側には、隣接順に夫々、青色右眼用画素45RBua及び青色左眼用画素45LBda、赤色右眼用画素45RRdb及び赤色左眼用画素45LRub、緑色右眼用画素45RGua及び緑色左眼用画素45LGda、青色右眼用画素45RBdb及び青色左眼用画素45LBubがこの順に配置されている。即ち、反射板5Jの凸構造51のパターンに着目すると、画像振分方向と直交する方向に対して、凸構造の影響を低減する補償効果を有している。
本第10の実施形態においては、前述の第9の実施形態と同様に、画像振分方向(X軸方向)に隣接する画素の境界がY軸方向から傾斜して配置され、この傾斜角はY軸方向に対して、時計回りの方向と反時計回りの方向とが、一画素毎に交互に配置され、Y軸方向に延びるジグザグの線を形成している。
前述の第9の実施形態では、このジグザグの線はどれも同じであったが、本第10の実施形態においては、画素が台形状を呈しているため、このジグザグの折れ曲がり方向が、隣接する画素で反対側になっている。
更に、赤色右眼用画素45RRuaと赤色左眼用画素45LRdaが対応するシリンドリカルレンズ3aと隣接するシリンドリカルレンズ3aには、赤色右眼用画素45RRubと赤色左眼用画素45LRdbが配置されている。即ち、隣接するシリンドリカルレンズ3aに対応する画素では、反射板5Jの凸構造51のパターンが異なっており、画像振分方向に対する補償効果も有している。
以下、−Y方向側には、隣接順に夫々、緑色右眼用画素45RGda及び緑色左眼用画素45LGua、青色右眼用画素45RBub及び青色左眼用画素45LBdb、赤色右眼用画素45RRda及び赤色左眼用画素45LRua、緑色右眼用画素45RGub及び緑色左眼用画素45LGdb、青色右眼用画素45RBda及び青色左眼用画素45LBuaがこの順に配置されている。
なお、本第10の実施形態における上記以外の構成は、前述の第7の実施形態と同様である。
本第10の実施形態の表示パネル19では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)、(16)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(23)本第10の実施形態の表示パネル19では、X軸方向並びにY軸方向に対しても、反射板5Jの凸構造51が回転対称に配置されているため、凸構造51の影響を低減する補償効果を二次元状に発揮することができ、高画質化が可能となる。
(24)本第10の実施形態の表示パネル19では、各画素の表示領域が台形状に形成されているため、隣接する画素間に存在する非表示領域の影響を低減することができ、視認性が向上することが可能となるうえ、表示に寄与する領域を大きく確保することができるため、明るい表示が可能となる。
なお、本第10の実施形態においては反射型表示パネルを例にとって説明したが、半透過型表示パネルに適用する場合には、各画素の上底側に反射用の表示領域を設け、下底側に透過用の表示領域を設けてもよい。
これにより、Y軸方向に隣接する画素において、反射領域をまとめて配置することができ、反射板の形成等が容易になるため、高精細化が可能となる。
又、上記とは逆に、各画素の上底側に透過用の表示領域を設け、下底側に反射用の表示領域を設けてもよい。
次に、図31〜34に基づいて本発明の第11の実施形態について説明する。
図31は本第11の実施形態に係る画像振分手段であるフライアイレンズ31を示す斜視図であり、図32は本実施形態に係る表示パネル20の画素を示す上面図であり、図33は図32に示すA−A線における表示パネル20を示す断面図であり、図34は図32に示すB−B線における表示パネル20を示す断面図である。
本第11の実施形態においては、前述の第1の実施形態が画像振分手段としてレンチキュラレンズ3を用いていたのに対して、フライアイレンズ31を用いた点が異なる。
前述のように、レンチキュラレンズ3はシリンドリカルレンズ3aが一次元配列したレンズアレイであったが、フライアイレンズ31はレンズ31aが二次元配列したレンズアレイである。
そして、このフライアイレンズ31を用いることにより、二次元状の画像振分効果を発揮することができ、反射板5Kの凸構造51と画像振分手段との組み合わせに起因する画質の低下を抑制し、二次元状の補償を実現するように構成されている。
即ち、図31乃至図34に示すように、本第11の実施形態の表示パネル20においては、フライアイレンズ31を構成する所定のレンズ31aと対応して、第1視点用画素46FIa、第2視点用画素46SEa、第3視点用画素46THa、第4視点用画素46FOaが配置されている。
一例では、第1視点用画素46FIaの+X方向に第2視点用画素46SEaが隣接配置され、第1視点用画素46FIaの−Y方向に第3視点用画素46THaが隣接配置されている。更に、第2視点用画素46SEaの−Y方向に第4視点用画素46FOaが隣接配置され、これら4つの画素が表示単位を形成してレンズ31aと対応して配置されている。
又、レンズ31aと+X方向に隣接するレンズ31aに着目すると、同様に、第1視点用画素46FIb、第2視点用画素46SEb、第3視点用画素46THb、第4視点用画素46FObが配置されている。
なお、第1視点用画素46FIaと第1視点用画素46FIbとでは、反射板5Kの凸構造51のパターンが異なっており、この凸構造51と画像振分手段との組み合わせによる画質の低下を抑制できるように構成されている。
このようなパターンの一例としては、第1視点用画素46FIaと第1視点用画素46FIbの凸構造の配置座標を比較すると、夫々の画素内の相対座標が一致しないように配置されている例が挙げられる。
又、第1視点用以外の画素についても、同様に構成されている。
更に、第1視点用画素46FIa、第2視点用画素46SEa、第3視点用画素46THa、第4視点用画素46FOaからなる表示単位は、X軸方向又はY軸方向に隣接する表示単位として、第1視点用画素46FIb、第2視点用画素46SEb、第3視点用画素46THb、第4視点用画素46FObからなる表示単位が配置されている。この2種類の表示単位は、格子模様に配置されている。
なお、本第11の実施形態における上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と略同様である。
本第11の実施形態の表示パネル20では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(25)第11の実施形態の表示パネル20では、二次元状の画像振分効果を有するフライアイレンズ31を使用しているため、使用者が二次元的に視角を変化させた場合に、異なる画像を視認することができ、表示品質の向上が可能となる。特に、立体画像を表示した場合には、上下方向にも視差のある画像を表示できるため、表示パネル20を観察する角度を変えることにより、より効果的な表示が可能となる。更に、画面を回転配置した場合でも、立体画像を認識することが可能となり、特に携帯電話などの携帯型の端末に対して好適に適用できる。
なお、本第11の実施形態においては、二次元状の画像振分手段としてフライアイレンズ31を使用した例について説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、ピンホールが二次元状に配列した視差バリアについても同様に適用することが可能である。
本第11の実施形態のように、二次元状の画像振分手段を使用する場合には、一次元状の画像振分手段を使用する場合のX軸方向と直交するY軸方向の非分離効果を使用することができず、この方向での重ね合わせ効果による画質の向上を期待することはできない。即ち、画素のある一点に凸構造51が配置されると、一次元状の画像振分手段を使用した場合には、X軸方向と直交するY軸方向の重ね合わせ効果を用いて凸構造51の影響を低減できる可能性があるのに対し、二次元状の画像振分手段を使用した場合には、この凸構造51は観察面の対応する一点に必ず影響を及ぼすことになる。
このため、隣接する表示単位での補償が、表示品質を向上するための非常に重要な手段となる。
次に、図35、図36に基づいて本発明の第12の実施形態について説明する。
図35は本第12の実施形態に係る端末装置91を示す斜視図であり、図36は本実施形態に係る表示パネル111の画素を示す上面図である。
図35及び図36に示すように、本第12の実施形態における表示パネル111は、端末装置としての携帯電話91に組み込まれている。
そして、本第12の実施形態は、前述の第1の実施形態と比較して、レンチキュラレンズ3を構成するシリンドリカルレンズ3aの長手方向であるY軸方向が画像表示装置の横方向、即ち、画像の水平方向であり、シリンドリカルレンズ3aの配列方向であるX軸方向が縦方向、即ち、画像の垂直方向である点が異なっている。
図36に示すように、本第12の実施形態に係る表示パネル111においては、レンチキュラレンズ3のあるシリンドリカルレンズ3aに対応して、第1視点用画素4Fa及び第2視点用画素4Saからなる表示単位が配置されている。
この表示単位における第1視点用画素4Fa及び第2視点用画素4Saの配列方向は、シリンドリカルレンズ3aの配列方向となるX軸方向であり、画面の縦方向(垂直方向)である。更に、第1視点用画素4Fa及び第2視点用画素4SaのX軸方向には、第1視点用画素4Fb及び第2視点用画素4Sbが隣接配置されている。これらの画素の構造は、前述の第1実施形態における画素、4La、4Ra、4Lb、4Rbと同様である。
又、本第12の実施形態における上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と略同様である。
次に、本第12の実施形態に係る画像表示装置の作用について説明する。基本的な作用は前述の第1の実施形態と同様であるが、表示する画像が異なる。
即ち、表示パネル111の第1視点用画素4Fa及び4Fbが第1視点用の画像を表示し、第2視点用画素4Sa及び4Sbが第2視点用の画像を表示する。第1視点用の画像及び第2視点用の画像は、相互に視差がある立体画像ではなく、平面画像である。又、両画像は相互に独立した画像であってもよいが、相互に関連する情報を示す画像であってもよい。
本第12の実施形態の表示パネル111では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(26)本第12の実施形態の表示パネル111では、画像振分手段であるレンチキュラレンズと反射板の凸構造との組み合わせに起因する画質の低下を、画像振分方向(X軸方向)に隣接する表示単位で補償し合い、抑制することができるので、高画質化が可能となるだけでなく、使用者が携帯電話91の角度を変えるだけで、第1視点用の画像又は第2視点用の画像を選択して観察できるという利点がある。
(27)特に、第1視点用の画像と第2視点用の画像との間に関連性がある場合には、観察角度を変えるという簡単な手法で夫々の画像を切り換えて交互に観察できるため、利便性が大幅に向上する。
(28)その他、例えば、第1視点用の画像と第2視点用の画像とを横方向に配列した場合には、観察位置によっては、右眼と左眼とで異なる画像を観察する場合があり、この場合、使用者は混乱し、各視点の画像を認識できなくなるが、本第12の実施形態では、複数視点用の画像を縦方向に配列することができるので、使用者は各視点用の画像を必ず両眼で観察できるため、これらの画像を容易に認識できるという効果も得られる。
なお、本第12の実施形態は、前述の第3乃至第11の実施形態のいずれかの実施形態や、後述の第13乃至第16の実施形態のいずれかかの実施形態と組み合わせることもできる。
又、前述の第1乃至第11の実施形態においては、携帯電話等に搭載され、1人の使用者の左右の眼に相互に視差がある画像を供給して立体画像を表示するか、1人の使用者に複数種類の画像を同時に供給する画像表示装置の例を示したが、本発明の実施形態に係る画像表示装置はこれに限定されず、大型の表示パネルを備え、複数の観察者に相互に異なる複数の画像を供給するものであってもよい。後述の第13乃至第16の実施形態においても同様である。
更に、本第12の実施形態においては、両眼が第1視点用画素又は第2視点用画素のみを視認するため、第1視点用画素と第2視点用画素の凹凸構造のパターンは異なっていてもよい。
又、前記第1の実施形態、第3〜12の実施形態における表示パネル1、12〜20、111に、第2の実施形態に係る端末装置のようにバックライトを装備させてもよい。
次に、図37、図38に基づいて本発明の第13の実施形態について説明する。
図37は本発明の第13の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図であり、図38は図37に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。
前述の本発明の第1実施形態と比較して、本第13実施形態においては、各表示単位を構成する画素が異なる凸構造の反射板を有している。そして、ある任意の表示単位に着目すると、特定視点用の画像を表示する画素の反射板に設けられた凹凸構造の配置パターンは、画像振分方向に隣接する表示単位において前記特定視点用の画像を表示する画素の反射板に設けられた凹凸構造の配置パターンとは異なっている。そして、画像振分方向に隣接する表示単位を比較すると、異なる視点用の画像を表示する画素の反射板に、略同一の凹凸構造が配置されている。このように、前述の第1実施形態では各表示単位内における凹凸構造の配置パターンが略同一であったのに対し、本実施形態においては各表示単位内で凹凸構造の配置パターンが異なる。そして、隣接する表示単位を使用して、補償効果を実現している点が特徴である。
即ち、図37及び図38に示すように、本第13実施形態に係る表示パネル112においては、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Raを有する表示単位が、レンチキュラレンズ3の所定のシリンドリカルレンズ3aと対応して配置されている。前述のように、左眼用画素4Lbにおける凸構造51の配置パターンと、右眼用画素4Raにおける凸構造51の配置パターンは異なっており、互いに補償し合うように配置されている。
そして、この表示単位の+X方向、―X方向には、左眼用画素4La及び右眼用画素4Rbを有する表示単位が配置されている。即ち、X軸方向に隣接する表示単位において、異なる視点用画素の凹凸構造が、略同一の配置パターンとなっている。
本第13実施形態の表示パネル112では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(29)本第13の実施形態の表示パネル112によれば、各表示単位は異なる凸構造51の反射板を有しているものの、隣接する表示単位で補償し合うように凸構造が配置されているため、隣接する表示単位を使用して高画質化が可能となる。このとき、1個の表示単位のみに注目すれば、使用者は両眼で異なる反射光を視認することになる。しかし、実際の使用においては単一の表示単位のみ点灯されることはまれであり、隣接する表示単位に類似の情報が表示されることが殆どであるため、隣接表示単位の補償効果により、使用者は両眼で同様の反射光を視認できることになる。
本実施形態は、高精細な表示パネルに対して特に有効である。更に、立体視の可能な範囲において、補償し合う隣接表示単位のピッチ、即ち表示単位の2倍のピッチが眼の分解能以下となる場合に、特に有効である。
なお、本実施形態においては、隣接する表示単位を使用して補償するものとして説明したが、本発明がこれに限定されない。必ずしも隣接する必要はなく、同じ構造の表示単位が複数個毎に配置されていてもよい。
ここで、レンチキュラレンズが画像振分手段としての作用するための条件について詳述する。本実施形態においては、画像振分手段は、左眼用画素と右眼用画素が配列する第1の方向、即ちX軸方向に沿って、各画素から出射した光を相互に異なる方向に振り分けなければならない。そこでまず、画像振分効果を最大限に発揮する場合について、図39を使用して説明する。
レンチキュラレンズ3の主点、即ち頂点と画素との間の距離をHとし、レンチキュラレンズ3の屈折率をnとし、レンズピッチをLとする。また、左眼用画素4L又は右眼用画素4Rの各1個のピッチをPとする。このとき、各1個の左眼用画素4L及び右眼用画素4Rからなる表示画素の配列ピッチは2Pとなる。
また、レンチキュラレンズ3と観察者との間の距離を最適観察距離ODとし、この距離ODにおける画素の拡大投影像の周期、即ち、レンズから距離ODだけ離れレンズと平行な仮想平面上における左眼用画素4L及び右眼用画素4Rの投影像の幅の周期を夫々eとする。更に、レンチキュラレンズ3の中央に位置するシリンドリカルレンズ3aの中心から、X軸方向におけるレンチキュラレンズ3の端に位置するシリンドリカルレンズ3aの中心までの距離をWLとし、反射型液晶表示パネル2の中心に位置する左眼用画素4Lと右眼用画素4Rからなる表示画素の中心と、X軸方向における反射型液晶表示パネル2の端に位置する表示画素の中心との間の距離をWPとする。更にまた、レンチキュラレンズ3の中央に位置するシリンドリカルレンズ3aにおける光の入射角及び出射角を夫々α及びβとし、X軸方向におけるレンチキュラレンズ3の端に位置するシリンドリカルレンズ3aにおける光の入射角及び出射角を夫々γ及びδとする。更にまた、距離WLと距離WPとの差をCとし、距離WPの領域に含まれる画素数を2m個とする。
シリンドリカルレンズ3aの配列ピッチLと画素の配列ピッチPとは相互に関係しているため、一方に合わせて他方を決めることになるが、通常、表示パネルに合わせてレンチキュラレンズを設計することが多いため、画素の配列ピッチPを定数として扱う。また、レンチキュラレンズ3aの材料を選択することにより、屈折率nが決定される。これに対して、レンズと観察者との間の観察距離OD、及び観察距離ODにおける画素拡大投影像の周期eは所望の値を設定する。これらの値を使用して、レンズの頂点と画素との間の距離H及びレンズピッチLを決定する。スネルの法則と幾何学的関係より、下記数式1乃至6が成立する。また、下記数式7乃至9が成立する。
[数1]
n×sinα=sinβ
[数2]
OD×tanβ=e
[数3]
H×tanα=P
[数4]
n×sinγ=sinδ
[数5]
H×tanγ=C
[数6]
OD×tanδ=WL
[数7]
WP−WL=C
[数8]
WP=2×m×P
[数9]
WL=m×L
前述のようにまず画像振分効果を最大限に発揮する場合について考えるが、これはレンチキュラレンズの頂点と画素との間の距離Hを、レンチキュラレンズの焦点距離fと等しく設定した場合である。これにより、下記数式10が成立する。そして、レンズの曲率半径をrとすると、曲率半径rは下記数式11により求まる。
[数10]
f=H
[数11]
r=H×(n−1)/n
上記のパラメータについてまとめると、画素の配列ピッチPは表示パネルにより決定される値であり、観察距離OD及び画素拡大投影像の周期eは表示装置の設定により決定される値である。屈折率nはレンズ等の材質により決定される。そして、これらから導出されるレンズの配列ピッチL、レンズと画素との距離Hは、各画素からの光が観察面に投影される位置を決定するためのパラメータとなる。画像振分効果を変更するパラメータは、レンズの曲率半径rである。即ち、レンズと画素との距離Hが固定の場合には、レンズの曲率半径を理想状態から変更すると、左右の画素の像がぼやけて、明確に分離しなくなる。即ち、分離が有効となる曲率半径の範囲を求めれば良い。
まず、レンズの分離作用が存在するための、曲率半径範囲の最小値を算出する。図40に示すように、分離作用が存在するためには、レンズピッチLを底辺とし焦点距離fを高さとする三角形と、画素ピッチPを底辺としH−fを高さとする三角形とにおいて、相似の関係が成立すればよい。これより、下記数式12が成立し、焦点距離の最小値fminを求めることができる。
[数12]
min=H×L/(L+P)
次に焦点距離から曲率半径を算出する。数式11を使用して、曲率半径の最小値rminは、下記数式13のように求めることができる。
[数13]
min=H×L×(nー1)/(L+P)/n
次に、最大値を算出する。図41に示すように、分離作用が存在するためには、レンズピッチLを底辺とし焦点距離fを高さとする三角形と、画素ピッチPを底辺としf−Hを高さとする三角形とにおいて、相似の関係が成立すればよい。
これより、下記数式14が成立し、焦点距離の最大値fmaxを求めることができる。
[数14]
max=H×L/(L−P)
次に焦点距離から曲率半径を算出する。数式11を使用して、曲率半径の最小値rmaxは、下記数式15のように求めることができる。
[数15]
max=H×L×(nー1)/(L−P)/n
以上まとめると、レンズが画像振分効果を発揮するためには、レンズの曲率半径が数式13及び数式15により示される下記数式16の範囲に存在する必要がある。
[数16]
H×L×(nー1)/(L+P)/n≦r≦H×L×(nー1)/(L−P)/n
なお上記においては、左眼用画素と右眼用画素とを有する2視点の立体画像表示装置について説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、N視点方式の表示装置に対して同様に適用することができる。この場合には、前述の距離WPの定義において、距離WPの領域に含まれる画素数を、2m個からN×m個に変更すればよい。
なお上述の説明は、観察面に複数個の視点を設定し、その設定した各視点に向かって表示面の全ての表示単位から各視点用の画素の光が出射する方式のものである。この方式は、特定視点に該当する視点の光を集めるため、集光方式とも呼称される。集光方式には、上述の2視点方式の立体表示装置や、更に視点数を増やした多視点方式の立体表示装置が分類される。図42に集光方式の概念図を示す。集光方式では観察者の眼に入射する光線を再現して表示する点が特徴的である。本発明の実施形態は、このような集光方式に対して、非常に効果的に適用することができる。
更に、図43に示すように、空間像方式や空間像再生方式、空間像再現方式、空間像形成方式などと呼称される方式が提案されている。空間像方式は集光方式と異なり、特定の視点を設置しない。そして、空間の物体が発する光を再現するように表示する点が異なる。即ち、任意の場所に位置する観察者は、表示面全体において、同一視点用の画素を視認することはない。しかしながら、表示面において、同一視点用の画素が形成する所定の領域を視認することになる。したがって、このような空間像方式においても、本発明の実施形態を有効に適用することができる。
次に、図44に基づいて本発明の第14の実施形態について説明する。
図44は本発明の第14の実施形態に係る表示パネルを示す縦断面図である。
前述の本発明の第13実施形態と比較して、本第14実施形態においては、画像振分手段として、レンチキュラレンズの代わりにパララックスバリアを使用している点が異なる。
図44に示すように、パララックスバリア7はスリット7aがX軸方向に多数配置したスリットアレイである。
本第14実施形態の表示パネル113では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(30)パララックスバリアはフォトリソグラフィ技術を用いて容易に作製可能であるため、低コスト化が可能となる。
ここで、パララックスバリアが画像振分手段としての作用するための条件について詳述する。まず、図45を使用して、パララックスバリア方式について説明する。
パララックスバリア7は、細い縦縞状の多数の開口、即ち、スリット7aが形成されたバリア(遮光板)である。換言すれば、パララックスバリアは、振分方向となる第1の方向と直交する第2の方向に延びるスリットが、前記第1の方向に沿って複数本配列するように形成された光学部材である。左眼用画素4Lからパララックスバリア7に向けて出射した光は、スリット7aを透過すると、領域ELに向けて進行する光束となる。同様に、右眼用画素4Rからパララックスバリア7に向けて出射した光は、スリット7aを透過すると、領域ERに向けて進行する光束となる。このとき、観察者が左眼552を領域ELに位置させ、右眼551を領域ERに位置させた場合に、観察者は立体画像を認識することができる。
次に、表示パネルの前面にスリット状の開口部を有するパララックスバリアが配置された立体画像表示装置について、その各部のサイズを詳細に説明する。図45に示すように、パララックスバリア7のスリット7aの配列ピッチをLとし、パララックスバリア7と画素との距離をHとする。また、パララックスバリア7と観察者との間の距離を最適観察距離ODとする。更に、パララックスバリア7の中央に位置するスリット7aの中心から、X軸方向におけるパララックスバリア7の端に位置するスリット7aの中心までの距離をWLとする。パララックスバリア7自体は遮光板であるためスリット7a以外に入射した光は透過しないが、バリア層を支持する基板を設けることとし、この基板の屈折率をnと定義する。仮に支持基板が存在しない場合には、屈折率nを空気の屈折率である1にすればよい。このように定義すると、スリット7aから出射する光は、バリア層を支持する基板から出射する際に、スネルの法則に従って屈折する。
そこで、パララックスバリア7の中央に位置するスリット7aにおける光の入射角及び出射角を夫々α及びβとし、X軸方向におけるパララックスバリア7の端に位置するスリット7aにおける光の入射角及び出射角を夫々γ及びδとする。更に、スリット7aの開口幅をS1とする。スリット7aの配列ピッチLと画素の配列ピッチPとは相互に関係しているため、一方に合わせて他方を決めることになるが、通常、表示パネルに合わせてパララックスバリアを設計することが多いため、画素の配列ピッチPを定数として扱う。また、バリア層の支持基板の材料を選択することにより、屈折率nが決定される。これに対して、パララックスバリアと観察者との間の観察距離OD、及び観察距離ODにおける画素拡大投影像の周期eは所望の値を設定する。これらの値を使用して、バリアと画素との間の距離H及びバリアピッチLを決定する。スネルの法則と幾何学的関係より、下記数式17乃至22が成立する。また、下記数式23乃至25が成立する。
[数17]
n×sinα=sinβ
[数18]
OD×tanβ=e
[数19]
H×tanα=P
[数20]
n×sinγ=sinδ
[数21]
H×tanγ=C
[数22]
OD×tanδ=WL
[数23]
WP−WL=C
[数24]
WP=2×m×P
[数25]
WL=m×L
なお上記においては、左眼用画素と右眼用画素とを有する2視点の立体画像表示装置について説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、N視点方式の表示装置に対して同様に適用することができる。この場合には、前述の距離WPの定義において、距離WPの領域に含まれる画素数を、2m個からN×m個に変更すればよい。
上記のパラメータについてまとめると、画素の配列ピッチPは表示パネルにより決定される値であり、観察距離OD及び画素拡大投影像の周期eは表示装置の設定により決定される値である。屈折率nは支持基板等の材質により決定される。そして、これらから導出されるスリットの配列ピッチL、パララックスバリアと画素との距離Hは、各画素からの光が観察面に投影される位置を決定するためのパラメータとなる。画像振分効果を変更するパラメータは、スリットの開口幅S1である。即ち、バリアと画素との距離Hが固定の場合、スリットの開口幅S1が小さい程、左右の画素の像は明確に分離される。ピンホールカメラと同様の原理である。そして、開口幅S1が大きくなると、左右の画素の像がぼやけて、明確に分離しなくなる。
パララックスバリアにおいて分離が有効になるスリット幅の範囲は、レンズ方式よりも直感的に算出することができる。図46に示すように、左眼用画素4Lと右眼用画素4Rの境界から出射した光は、スリット7aを通過する際にその開口幅である幅S1に狭めらる。そして、距離OD進行して観察面に到達するが、分離作用が存在するためには、この観察面における幅がe以下でなければならない。この幅より広がった場合には、左右画素の投影周期よりも大きくなるため、分離されないことになる。このときのスリット7aの開口幅S1は、スリットピッチLの半分である。即ち、パララックスバリアにおいて分離が有効になるスリット幅の範囲は、スリットピッチの1/2以下である。
次に、図47に基づいて本発明の第15の実施形態について説明する。
図47は本発明の第15の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。
前述の本発明の第13実施形態と比較して、本第15実施形態においては、画像振分方向のみならず、その直交方向においても隣接する表示単位が異なる凹凸構造を有している。
即ち、図47に示すように、本第15実施形態に係る表示パネル114においては、左眼用画素4Lb及び右眼用画素4Raを有する表示単位が、レンチキュラレンズ3の所定のシリンドリカルレンズ3aと対応して配置されている。そして、この表示単位の+X方向、―X方向には、左眼用画素4La及び右眼用画素4Rbを有する表示単位が配置されている。更に、+Y方向、−Y方向にも、左眼用画素4La及び右眼用画素4Rbを有する表示単位が配置されている。即ち、X軸方向のみならず、Y軸方向に隣接する表示単位において、異なる視点用画素の凹凸構造が、略同一の配置パターンとなっている。
本第15実施形態の表示パネル114では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(31)X軸方向及びY軸方向において夫々隣接する表示単位を利用して補償し合うよう、反射板の凸構造51の配置パターンが配置されている。これにより、市松状に補償効果を発揮することができ、高画質化が可能となる。
更に、本実施形態においては、フライアイレンズや二次元ピンホールアレイと好適に組み合わせることができ、高画質化が可能となる。
次に、図48に基づいて本発明の第16の実施形態について説明する。
図48は本発明の第16の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。
前述の本発明の第13実施形態と比較して、本第16実施形態においては、反射板の凹凸形状が異なる。前述の第13実施形態においては、凹凸形状は孤立した凸状であるのに対し、本実施形態においては略三角形状である。
即ち、図48に示すように、本第16実施形態に係る表示パネル115においては、左眼用画素46La、46Lb、右眼用画素46Ra、46Rbにおける反射板の凸構造52は、三角形状を基本としている。
本第16実施形態の表示パネル115では、以上のような構成、作用を有するので、前記(1)〜(4)と略同様の効果を得ることができる他、次のような効果を得ることができる。
(32)三角形状の凹凸構造により、反射光の散乱に分布を持たせることができる。即ち、反射光の進行方向に異方性を持たせることができる。これにより、孤立した凸状の凹凸構造よりも、反射光を有効に活用でき、明るい反射表示が実現できる。
なお、本実施形態においては、凹凸構造は略三角形状の凸状であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、略三角形状の他に、四角形、五角形、六角形などの多角形、楕円、U字型、V字型、菱形やこれらの扁平形を基本形状として使用することができる。そして、これらのパターンを拡大又は縮小して配置することができる。これらの形状に共通する点は、長軸と短軸が異なる異方性形状であり、これは孤立状態でも連結状態でもよい。更には、図48に示す三角形状の辺の部分のみが、凸状又は凹状であってもよい。
次に、図49、図50に基づいて本発明の第17の実施形態について説明する。
図49は本発明の第17の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図であり、図50は表示パネルを示す縦断面図である。
前述の本発明の第15実施形態と比較して、本第17実施形態においては、レンズの焦点距離がレンズ画素間距離と異なっている。即ち、本実施形態は、本発明に対してレンズのデフォーカスを組み合わせた形態である。
図49及び図50に示すように、本第17実施形態に係る表示パネル116においては、レンチキュラレンズ32が、焦点距離f1なるシリンドリカルレンズより構成されている。焦点距離f1は、レンズ画素間距離Hよりも小さく設定されている。更に、Y軸方向に隣接する画素に着目すると、反射板の凸構造51は、各画素中の相対位置座標が異なるように配置されている。例えば、右眼用画素47Raと右眼用画素47Rbに着目すると、凸構造51はX軸方向にP1だけずれて配置されている。他の凸構造に着目しても、少なくともP1だけずらして配置されている。図50においては、2種類の画素の凸構造の位置関係を、実線と点線とで示している。このとき、レンズピッチLを底辺とし焦点距離f1を高さとする三角形と、凸構造のずれ量P1を底辺としH−fを高さとする三角形とにおいて、相似の関係が成立する。これにより、下記数式26が得られる。
[数26]
f1=H×L/(L+P1)
これは、レンズの焦点距離をレンズ画素間距離Hより小さくし、かつ反射板の凸形状が異なる画素配置とを組み合わせた場合に、少なくとも効果が得られるための条件である。レンズの画像振分作用が有効な範囲としては、下記数式27の範囲に焦点距離を設定すればよい。
[数27]
H×L/(L+P)≦f≦H×L/(L+P1)
ただし、焦点距離が短くなり過ぎると、前述のように分離効果が低減してしまうので、数式27を満たす範囲でできるだけ小さな焦点距離を選択するのが好ましい。
本第17実施形態の表示パネル116では、以上のような構成、作用を有するので、特に次のような効果を得ることができる。
(33)本実施形態においては、レンズの焦点距離をレンズ画素間距離よりも短く設定することにより、反射板の凸形状が異なる画素配置と組み合わせて高画質化が可能である。特に本実施形態においては、反射板の凸形状が異なる画素を設け、これらの画素における凸形状の位置の違いに合わせてレンズの焦点距離を短くする点が特徴である。これにより、従来の形態、即ち各画素における凸形状の間の距離に応じてレンズの焦点距離を短くする場合よりも、レンズの分離効果を損なわずに高画質化が可能である。
なお、レンズの焦点距離をレンズ画素間距離よりも長く設定する場合には、少なくとも下記数式28で示す焦点距離f1を採用することにより、レンズのぼかし効果を発揮した上で、分離性能を最大にすることができる。
[数28]
f1=H×L/(L−P1)
レンズの画像振分作用が有効な範囲としては、下記数式29の範囲に焦点距離を設定すればよい。
[数29]
H×L/(L−P1)≦f≦H×L/(L−P)
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
前記反射板の凹凸構造の配置パターンが前記第1視点用の画像を表示する画素と前記第2視点用の画像を表示する画素とで異なる表示単位が存在し、ある表示単位における前記第1視点用の画像を表示する画素の凹凸構造の配置パターンが、別の表示単位における前記第2視点用の画像を表示する画素の凹凸構造の配置パターンと略同一であってもよい。
これにより、複数の表示単位間で、画像振分手段と反射板の凹凸構造との組み合わせに起因する画質の低下を補償し合うことができるため、表示品質の向上が可能となる。
また前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記表示単位内において同一であってもよい。
これにより、特に立体画像を表示する際に、左右の画素からの反射光を同一の状態にすることができ、使用者の違和感をより低減することができるため、高画質化が可能となる。
また前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記画像振分手段の第1の方向に配列する表示単位で異なる状態を有していてもよい。
これにより、反射板の凹凸構造の配置パターンが画像振分手段の第1の方向に配列する表示単位で異なる画素を有するため、この互いに異なる画素を用いて画像振分手段と反射板の凹凸構造との組み合わせに起因する画質の低下を補償し合うことができる。その結果、高画質化が可能となり、反射表示において優れた表示品質を有するものとすることができる。
また前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記表示パネルの表示面内において前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する第2の方向に配列する表示単位で異なる状態を有していてもよい。
これにより、画像振分手段と反射板の凹凸構造との組み合わせに起因する画質の低下を、第2の方向に配列する表示単位で補償し合い、制御することができるので、高画質化が可能となる。
また前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記画像振分手段の前記第1の方向に配列する表示単位で異なる状態を有し、かつ前記表示パネルの表示面内において前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向に配列する表示単位で異なる状態を有していてもよい。
これにより、複数種類の配置パターンを市松模様状に配置することができ、二次元状の補償効果を発揮できるため、表示品質の一層の向上が可能となる。
また前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記表示パネルの表示面内において前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向であってもよい。
これにより、特に反射板の凹凸構造の配置パターンが、表示パネルの表示面内において画像振分手段の第1の方向と直交する第2の方向に配列する表示単位で異なる状態を有する場合において好適に適用でき、色配列と表示単位を独立に配置可能なため、表示色への悪影響を低減することができる。
また前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記表示パネルの表示面内において前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向であってもよい。
これにより、特に反射板の凹凸構造の配置パターンが、画像振分手段の第1の方向に配列する表示単位で異なる状態を有し、かつ表示パネルの表示面内において画像振分手段の第1の方向と直交する第2の方向に配列する表示単位で異なる状態を有する場合に好適に適用でき、二次元状の補償効果を有する高品質のカラー表示が可能となる。
また前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記画像振分手段の前記第1の方向であることを特徴とする。
これにより、特に反射板の凹凸構造の配置パターンが、画像振分手段の第1の方向に配列する表示単位で異なる状態を有する場合において好適に適用でき、色配列と表示単位を独立に配置可能なため、表示色への悪影響を低減することができる。
又、各画素の表示に使用できる領域の割合を高めることができ、明るい表示が可能となる。更に、画像振分手段の製造が容易になり、画素との位置合わせ誤差の許容量も大きく稼げるため、表示パネルの歩留まりが向上し、低コスト化が可能となる。
また前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記画像振分手段の前記第1の方向であり、前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記色画素群内で同じであることを特徴とする。
これにより、特に反射板の凹凸構造の配置パターンが、表示パネルの表示面内において画像振分手段の第1の方向と直交する第2の方向に配列する表示単位で異なる状態を有する場合において好適に適用でき、表示色に対する影響のない良好な表示が可能となる。
また前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記画像振分手段の前記第1の方向であることを特徴とする。
これにより、反射板の凹凸構造の配置パターンが、画像振分手段の第1の方向に配列する表示単位で異なる状態を有し、かつ表示パネルの表示面内において画像振分手段の第1の方向と直交する方向に配列する表示単位で異なる状態を有する場合に好適に適用できるため、明るく優れた画質を有する表示パネルを実現することができる。
また前記表示パネルの隣接する画素において、前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向に延伸する線分に対して線対称の関係の画素を有していてもよい。
これにより、画像振分手段と反射板の凹凸構造との組み合わせに起因する画質の低下を補償し合うことができるだけでなく、凹凸構造の配置パターンの設計も容易になるため、低コスト化が可能となる。
また前記表示パネルの隣接する画素において、前記反射板の凹凸構造の配置パターンが回転対称の関係の画素を有していてもよい。
これにより、画像振分手段と反射板の凹凸構造との組み合わせに起因する画質の低下を補償し合うことができるだけでなく、凹凸構造の配置パターンの設計も容易になり、低コスト化が可能となる。
また前記表示パネルの画素が平行四辺形状を呈し、前記画像振分手段の第1の方向に隣接する画素の境界が、この第1の方向と直交する方向に対して傾斜する構成でもよい。
これにより、隣接する画素間に存在する非表示領域の影響を低減することができるため、視認性を向上することが可能となる。
又、第1の方向と直交する第2の方向に延びる線分で画素を切断したときの表示領域の長さを、第1の方向の任意の位置で一定とする設計が可能となり、この時には観察位置によらず非表示領域の影響を完全になくすことが可能となるため、高品質の表示が実現できる。
また前記画素境界の傾斜方向は、前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向に隣接する画素では反対方向であってもよい。
これにより、第1の方向と直交する前記第2の方向に隣接する画素を、第1の方向と直交する前記第2の方向と平行に配置でき、これにより、表示パネルの違和感を低減することができる。
また前記表示パネルの画素が台形状を呈し、前記画像振分手段の前記第1の方向に隣接する画素の境界が、この前記第1の方向と直交する前記第2の方向に対して傾斜し、隣接する画素が回転対称に配置されていてもよい)。
これにより、明るい表示が可能となる。
また前記画像振分手段は、この画像振分手段の画像振分方向にシリンドリカルレンズが配列するように形成したレンチキュラレンズであることを特徴とする。
これにより、光を有効に利用することができるため、明るい表示が可能となる。
また前記画像振分手段は、この画像振分手段の画像振分方向にスリットが配列するように形成したパララックスバリアであってもよい(請求項18)。
これにより、パララックスバリアはフォトリソグラフィ技術を用いて容易に作製可能であるため、低コスト化が可能となる。
また前記画像振分手段は、レンズが二次元状に配列するように形成したフライアイレンズであってもよい。
これにより、二次元状の画像振分効果を有するフライアイレンズを使用しているため、使用者が二次元的に視角を変化させた場合に、異なる画像を視認することができ、表示品質の向上が可能となる。特に、立体画像を表示した場合には、上下方向にも視差のある画像を表示できるため、表示パネルを観察する角度を変えることにより、より効果的な表示が可能となる。
又、画面を回転配置した場合でも、立体画像を認識することが可能となり、特に携帯電話などの携帯型の端末に対して好適に適用できる。
また前記画像振分手段は、有限幅の開口が二次元状に配列するように形成されたパララックスバリアであってもよい。
これにより、二次元的に異なる画像を表示可能な表示パネルを低コストに作製することができる。
また前記表示パネルが半透過型の表示パネルであってもよ。
これにより、半透過型の表示パネルにおいては、透過用の表示領域を設ける必要があるため反射用の表示領域が小さくなり、反射板の凹凸構造の配置パターンも限定されるが、本発明においては、別の画素との補償を使用して高画質化が可能となるために、反射板の面積が小さな表示パネルに対して、好適に適用でき、大きな効果を発揮することができる。
また前記表示パネルは、画素の透過用表示領域よりも反射用の表示領域の方が小さく形成された微反射型の表示パネルであってもよい。
又、前記表示パネルが液晶表示パネルであってもよい。
又、前記液晶表示パネルは、横電界モード又はマルチドメイン垂直配向モードの液晶表示パネルであってもよい。
本発明の実施形態に係る表示パネルを表示装置に装備してもよいおのである。
本発明の実施形態に係る表示装置を端末装置にそうびしてもよいものである。
本発明の実施形態に係る表示装置を、携帯電話、個人用情報端末、ゲーム機、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ビデオプレーヤ、ノート型パーソナルコンピュータ、キャッシュディスペンサ又は自動販売機等の端末装置に装備
なお、上述の各実施形態は夫々単独で実施してもよいが、適宜組み合わせて実施することも可能である。
本発明の第1の実施形態に係る表示パネルを示す縦断面図である。 図1に示す表示パネルの画素を示す上面図である。 前記第1の実施形態の表示パネルにおいて、X軸に平行な線分で表示パネルを切断した断面における光学モデルを示す図である。 本第1の実施形態に係る端末装置を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る表示装置を示す縦断面図である。 前記第2の実施形態の表示装置に用いられる表示パネルの画素を示す上面図である。 本発明の第3の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図7に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 図7に示すB−B線における表示パネルを示す縦断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図10に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 図10に示すB−B線における表示パネルを示す縦断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図13に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 図13に示すB−B線における表示パネルを示す縦断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図16に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 図16に示すB−B線における表示パネルを示す縦断面図である。 本発明の第7の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図19に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 図19に示すB−B線における表示パネルを示す縦断面図である。 本発明の第8の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図22に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 図22に示すB−B線における表示パネルを示す縦断面図である。 本発明の第9の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図22に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 図22に示すB−B線における表示パネルを示す縦断面図である。 本発明の第10の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図28に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 図28に示すB−B線における表示パネルを示す縦断面図である。 本発明の第11の実施形態に係る画像振分手段であるフライアイレンズを示す斜視図である。 前記第11の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図32に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 図32に示すB−B線における表示パネルを示す縦断面図である。 本発明の第12の実施形態に係る端末装置を示す斜視図である。 本実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 本発明の第13の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図37に示すA−A線における表示パネルを示す縦断面図である。 レンチキュラレンズを使用した場合の光学モデルを示す断面図である。 レンチキュラレンズの画像分離条件を算出するため、曲率半径最小時を示した光学モデル図である。 レンチキュラレンズの画像分離条件を算出するため、曲率半径最大時を示した光学モデル図である。 集光方式を示す概念図である。 空間像方式を示す概念図である。 本発明の第14の実施形態に係る表示パネルを示す縦断面図である。 パララックスバリアを使用した場合の光学モデルを示す断面図である。 パララックスバリアの画像分離条件を算出するため、スリットの開口幅最大時を示した光学モデル図である。 本発明の第15の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 本発明の第16の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 本発明の第17の実施形態に係る表示パネルの画素を示す上面図である。 図49の表示パネルを示す縦断面図である。
符号の説明
1、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、111、112,113,114,114,115,116;表示パネル
2;表示装置
3、32;レンチキュラレンズ
3a、32a;シリンドリカルレンズ
31;フライアイレンズ
31a;レンズ
4La、41La、4Lb、41Lb,46La、46Lb;左眼用画素
4Ra、41Ra、4Rb、41Rb、46Ra、46Rb;右眼用画素
43LRa、43LRb、44LRpx、44LRmx、45LRua、45LRub、45LRda、45LRdb;赤色左眼用画素
43LGa、43LGb、44LGpx、44LGmx、45LGua、45LGub、45LGda、45LGdb;緑色左眼用画素
43LBa、43LBb、44LBpx、44LBmx、45LBua、45LBub、45LBda、45LBdb;青色左眼用画素
43RRa、43RRb、44RRpx、44RRmx、45RRua、45RRub、45RRda、45RRdb;赤色右眼用画素
43RGa、43RGb、44RGpx、44RGmx、45RGua、45RGub、45RGda、45RGdb;緑色右眼用画素
43RBa、43RBb、44RBpx、44RBmx、45RBua、45RBub、45RBda、45RBdb;青色右眼用画素
41Lt;左眼用画素透過用表示領域
41Rt;右眼用画素透過用表示領域
42FIa、42FIb、46FIa、46FIb、4Fa、4Fb;第1視点用画素
42SEa、42SEb、46SEa、46SEb、4Sa、4Sb;第2視点用画素
42THa、42THb、46THa、46THb;第3視点用画素
42FOa、42FOb、46FOa、46FOb;第4視点用画素
5A〜5K;反射板
51、52;凸構造
551;左眼
552;右眼
7;パララックスバリア
7a;スリット
8;バックライトユニット
89;光
9、91;携帯電話

Claims (25)

  1. 少なくとも第1視点用の画像を表示する画素及び第2視点用の画像を表示する画素を含む複数の表示単位がマトリクス状に配列され、前記表示単位内において前記第1視点用の画像を表示する画素と前記第2視点用の画像を表示する画素とを配列した第1の方向に沿って、前記各画素から出射した光を相互に異なる方向に振り分ける画像振分手段を備えた表示パネルにおいて、
    前記画素には凹凸構造を有する反射板が形成され、同一視点用の画像を表示する複数画素において前記反射板の凹凸構造の配置パターンが異なる画素が存在することを特徴とする表示パネル。
  2. 前記反射板の凹凸構造の配置パターンが前記第1視点用の画像を表示する画素と前記第2視点用の画像を表示する画素とで異なる表示単位が存在し、ある表示単位における前記第1視点用の画像を表示する画素の凹凸構造の配置パターンが、別の表示単位における前記第2視点用の画像を表示する画素の凹凸構造の配置パターンと略同一であることを特徴とする請求項1に記載の表示パネル。
  3. 前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記表示単位内において同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示パネル。
  4. 前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記画像振分手段の前記第1の方向に配列する表示単位で異なる状態を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示パネル。
  5. 前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記表示パネルの表示面内において前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する第2の方向に配列する表示単位で異なる状態を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示パネル。
  6. 前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記画像振分手段の前記第1の方向に配列する表示単位で異なる状態を有し、かつ前記表示パネルの表示面内において前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向に配列する表示単位で異なる状態を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の表示パネル。
  7. 前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記表示パネルの表示面内において前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向であることを特徴とする請求項5に記載の表示パネル。
  8. 前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記表示パネルの表示面内において前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向であることを特徴とする請求項6に記載の表示パネル。
  9. 前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記画像振分手段の前記第1の方向であることを特徴とする請求項4に記載の表示パネル。
  10. 前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記画像振分手段の前記第1の方向であり、前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記色画素群内で同じであることを特徴とする請求項5に記載の表示パネル。
  11. 前記表示パネルはカラー表示を実現するための複数色の色画素群を有し、この色画素の同色が線状に配列され、この線状配列の延伸する方向が、前記画像振分手段の前記第1の方向であることを特徴とする請求項6に記載の表示パネル。
  12. 前記表示パネルの隣接する画素において、前記反射板の凹凸構造の配置パターンが、前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向に延伸する線分に対して線対称の関係の画素を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の表示パネル。
  13. 前記表示パネルの隣接する画素において、前記反射板の凹凸構造の配置パターンが回転対称の関係の画素を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の表示パネル。
  14. 前記表示パネルの画素が平行四辺形状を呈し、前記画像振分手段の前記第1の方向に隣接する画素の境界が、この第1の方向と直交する前記第2の方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の表示パネル。
  15. 前記画素境界の傾斜方向は、前記画像振分手段の前記第1の方向と直交する前記第2の方向に隣接する画素では反対方向であることを特徴とする請求項14に記載の表示パネル。
  16. 前記表示パネルの画素が台形状を呈し、前記画像振分手段の前記第1の方向に隣接する画素の境界が、この前記第1の方向と直交する前記第2の方向に対して傾斜し、隣接する画素が回転対称に配置されていることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の表示パネル。
  17. 前記画像振分手段は、この画像振分手段の前記第1の方向にシリンドリカルレンズが配列するように形成したレンチキュラレンズであることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の表示パネル。
  18. 前記画像振分手段は、この画像振分手段の前記第1の方向にスリットが配列するように形成したパララックスバリアであることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の表示パネル。
  19. 前記画像振分手段は、レンズが二次元状に配列するように形成したフライアイレンズであることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の表示パネル。
  20. 前記画像振分手段は、有限幅の開口が二次元状に配列するように形成されたパララックスバリアであることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の表示パネル。
  21. 前記表示パネルは半透過型の表示パネルであることを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載の表示パネル。
  22. 前記表示パネルは、画素の透過用表示領域よりも反射用の表示領域の方が小さく形成された微反射型の表示パネルであることを特徴とする請求項21に記載の表示パネル。
  23. 前記表示パネルが液晶表示パネルであることを特徴とする請求項1乃至22のいずれか1項に記載の表示パネル。
  24. 請求項1乃至23のいずれか1項に記載の表示パネルを有することを特徴とする表示装置。
  25. 請求項24に記載の表示装置を有することを特徴とする端末装置。
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