JP2008302401A - レベリング制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レベリング誤差を自動的に補正して通板性を向上させる。
【解決手段】このレベリング制御装置30は、シフトシリンダ11と、圧下モータ制御装置18を有する圧下荷重付与機構10とを備える圧延機に用いられ、スキュー角演算器32、レベリング誤差演算器34、および圧下モータ制御装置18にレベリング補正手段36を備えている。そして、スキュー角演算器32は、ワークロール4およびバックアップロール8相互の軸心のスキュー角を演算し、レベリング誤差演算器34は、演算されたスキュー角からレベリング誤差を演算し、レベリング補正手段36は、演算されたレベリング誤差に基づいて、そのレベリング誤差が小さくなるように、圧下荷重付与機構10の圧下モータ10bを駆動する制御信号を圧下モータ制御装置18から出力させてレベリングを補正する。
【選択図】図1
【解決手段】このレベリング制御装置30は、シフトシリンダ11と、圧下モータ制御装置18を有する圧下荷重付与機構10とを備える圧延機に用いられ、スキュー角演算器32、レベリング誤差演算器34、および圧下モータ制御装置18にレベリング補正手段36を備えている。そして、スキュー角演算器32は、ワークロール4およびバックアップロール8相互の軸心のスキュー角を演算し、レベリング誤差演算器34は、演算されたスキュー角からレベリング誤差を演算し、レベリング補正手段36は、演算されたレベリング誤差に基づいて、そのレベリング誤差が小さくなるように、圧下荷重付与機構10の圧下モータ10bを駆動する制御信号を圧下モータ制御装置18から出力させてレベリングを補正する。
【選択図】図1
Description
本発明は、鋼板などを圧延する圧延機に係り、特に、圧延機の一対のワークロールのレベリングを補正するためのレベリング制御装置に関する。
この種の圧延機で安定した通板を行うためには、各ロールを圧延方向と直角に配置することが重要である。例えば、ワークロールおよびバックアップロール相互の軸心に傾き(スキュー)が生じると、対向する一対のワークロールには、相互の作業側と駆動側とでレベリング誤差(開度差)が発生する。そして、このようなレベリング誤差が一対のワークロール間に生じると、ミスロールや尻絞りなど通板性を悪化させる要因となる。そのため、ワークロールおよびバックアップロール相互の傾き角であるスキュー角(スキュー量)の推定は、安定通板のために重要である。
ここで、ワークロールおよびバックアップロール相互の軸心のスキュー角が発生すると、圧延摩擦力の分力としてワークロールの軸方向にスラスト力(スラスト荷重)が生じる。そして、このスラスト力が大きいほど通板性は悪化することが知られている。そのため、このスラスト力を測定することによって、通板性の良否を判断することができる。
そこで、例えば特許文献1では、ワークロールを軸方向に移動させるシフトシリンダを有するロールシフト機構を備える圧延機において、シフトシリンダのロッド側およびヘッド側それぞれから検出された圧油の圧力に基づいて、ワークロールおよびバックアップロール相互の軸心のスキュー角を演算し、これによりワークロールに生じるスラスト力を監視する技術が提案されている。この特許文献1に記載の技術によれば、ワークロールに生じるスラスト力を監視できるので、長期に渡る通板性の傾向を監視することで、圧延時の通板性診断や、圧延機の機械的ガタの劣化傾向の管理が可能になり、ハウジングウィンドウギャップ修正などの保守時期の管理が容易になる。
特開平4−46609号公報
そこで、例えば特許文献1では、ワークロールを軸方向に移動させるシフトシリンダを有するロールシフト機構を備える圧延機において、シフトシリンダのロッド側およびヘッド側それぞれから検出された圧油の圧力に基づいて、ワークロールおよびバックアップロール相互の軸心のスキュー角を演算し、これによりワークロールに生じるスラスト力を監視する技術が提案されている。この特許文献1に記載の技術によれば、ワークロールに生じるスラスト力を監視できるので、長期に渡る通板性の傾向を監視することで、圧延時の通板性診断や、圧延機の機械的ガタの劣化傾向の管理が可能になり、ハウジングウィンドウギャップ修正などの保守時期の管理が容易になる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、長期に渡る通板性の傾向監視や、ハウジングウィンドウギャップ修正などの保守時期の目安とはなるものの、一対のワークロール相互間のレベリングの変動量までは考慮されていない。そのため、一対のワークロール相互間に生じるレベリング誤差の修正については、その修正を圧延毎に行う必要がある。したがって、より安定した通板を行うためには未だ検討の余地が残されている。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、一対のワークロール相互間に生じるレベリング誤差を自動的に補正して通板性を一層向上させ得るレベリング制御装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、一対のワークロールを個別に軸方向に移動させる複数のシフトシリンダを有するロールシフト機構と、前記一対のワークロールの駆動側および作業側に個別に圧下荷重を付与可能に設けられた圧下荷重付与機構と、を備える圧延機に用いられ、前記一対のワークロールのレベリングを制御するレベリング制御装置であって、前記シフトシリンダのロッド側およびヘッド側それぞれから検出された圧油の圧力に基づいて、前記ワークロールおよび当該ワークロール側のバックアップロール相互のスキュー角を演算するスキュー角演算手段と、前記ワークロールおよび当該ワークロール側のバックアップロール相互のオフセット量と前記スキュー角演算手段で演算されたスキュー角とに基づいて、レベリング誤差を演算するレベリング誤差演算手段と、そのレベリング誤差演算手段で演算されたレベリング誤差に基づいて、前記一対のワークロールのレベリングを補正するレベリング補正手段と、を備え、前記レベリング補正手段は、前記圧下荷重付与機構が圧下荷重を付与する駆動側および作業側のうちのいずれかに、前記演算されたレベリング誤差が小さくなるように圧下荷重を付与させることを特徴としている。
本発明に係るレベリング制御装置によれば、スキュー角演算手段、レベリング誤差演算手段およびレベリング補正手段を有しており、スキュー角演算手段でスキュー角を求め、レベリング誤差演算手段で、スキュー角からレベリング誤差を求め、さらに、レベリング補正手段は、レベリング誤差演算手段によって演算されたレベリング誤差に基づいて、圧下荷重付与機構が圧下荷重を付与する駆動側および作業側のうちのいずれかに、前記演算されたレベリング誤差が小さくなるような圧下荷重を付与させるので、前記一対のワークロール相互の駆動側および作業側とでの圧下のレベリングの差異を小さくすることができる。したがって、レベリング誤差を自動的に補正し、これにより、通板性を一層向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係るレベリング制御装置を備える圧延機の一実施形態である熱間圧延機の概略構成図である。
同図に示すように、この熱間圧延機は、左右のハウジング1内に、上下に適宜離間して、ワークロールチョック2A,3A、およびワークロールチョック2B,3Bがそれぞれに設けられている。そして、上のワークロールチョック2A,2Bには、上ワークロール4の両軸端部が回転自在に支持され、また、下のワークロールチョック3A,3Bには、下ワークロール5の両軸端部が回転自在に支持され、上ワークロール4と下ワークロール5とは互いに対向して一対をなして配設されている。
図1は、本発明に係るレベリング制御装置を備える圧延機の一実施形態である熱間圧延機の概略構成図である。
同図に示すように、この熱間圧延機は、左右のハウジング1内に、上下に適宜離間して、ワークロールチョック2A,3A、およびワークロールチョック2B,3Bがそれぞれに設けられている。そして、上のワークロールチョック2A,2Bには、上ワークロール4の両軸端部が回転自在に支持され、また、下のワークロールチョック3A,3Bには、下ワークロール5の両軸端部が回転自在に支持され、上ワークロール4と下ワークロール5とは互いに対向して一対をなして配設されている。
ここで、駆動側(同図右側)の上下のワークロールチョック2B,3Bには、一対の上下ワークロール4,5を個別に軸方向にそれぞれ移動させる油圧のシフトシリンダ11,12を有するロールシフト機構20が設けられている。このロールシフト機構20は、そのシフトシリンダ11,12を駆動することによって、上下のワークロール4,5それぞれを、各軸方向に適宜個別にシフト(移動)可能になっている。なお、同図に示すように、シフトシリンダ11には、そのロッド側11aに圧力計13が設けられ、また、ヘッド側11bに圧力計14が設けられており、各圧力計13,14は、シフトシリンダ11のヘッド側11bおよびロッド側11aの圧油の圧力P1およびP2をそれぞれ検出できるようになっている。
また、左右のハウジング1内には、上下のワークロールチョック2A,2B、3A,3Bの上方および下方に、上下のバックアップロールチョック6,7がそれぞれ設けられている。この上下のバックアップロールチョック6,7には、それぞれ上下のバックアップロール8,9の両軸端部が回転自在に支持されている。そして、上バックアップロール8と上ワークロール4とが互いに対向し、また、下バックアップロール9と下ワークロール5とが互いに対向して配置されている。
さらに、左右のハウジング1の上部には、圧下荷重付与機構10が設けられている。この圧下荷重付与機構10は、作業側(同図左側)および駆動側のハウジング1の上部内に、上下に移動可能に設けられた圧下スクリュー10aと、その圧下スクリュー10aを、歯車機構を介して上下に移動させる圧下モータ10bと、をそれぞれ備えるとともに、左右の圧下モータ10b,10bを個別に駆動する圧下モータ制御装置18を備えて構成されている。
これにより、この圧下荷重付与機構10は、圧下モータ制御装置18から制御信号を出力し、その制御信号に応じて左右の圧下モータ10b,10bを個別に駆動し、各圧下モータ10b,10bの駆動に応じて左右の圧下スクリュー10aをそれぞれ上下させて、上バックアップロールチョック6および上バックアップロール8を介して一対のワークロールの4,5の作業側および駆動側に対して、スラブ等の圧延材Zに必要な所望の圧下力を個別に加えられるようになっている。なお、下バックアップロール9の左右のバックアップロールチョック7,7の外部とハウジング1,1との間にはロードセル16,16がそれぞれ設置されており、各ロードセル16,16は、作業側および駆動側に対応した圧延荷重(ベンダー力)をそれぞれ検出可能になっている。
ここで、この熱間圧延機は、同図に示すように、レベリング制御装置30を更に備えて構成されている。以下、このレベリング制御装置30について詳しく説明する。
このレベリング制御装置30は、一対のワークロール4,5のレベリングを制御するものであって、図1に示すように、スキュー角演算器32、レベリング誤差演算器34、および圧下モータ制御装置18にレベリング補正手段36を備えて構成されている。
このレベリング制御装置30は、一対のワークロール4,5のレベリングを制御するものであって、図1に示すように、スキュー角演算器32、レベリング誤差演算器34、および圧下モータ制御装置18にレベリング補正手段36を備えて構成されている。
詳しくは、スキュー角演算器32は、ワークロール4および当該ワークロール4側のバックアップロール8相互のスキュー角を演算する演算装置であって、上記スキュー角演算手段に対応している。このスキュー角演算器32には、シフトシリンダ11のロッド側11aに設けられた圧力計13およびヘッド側11bに設けられた圧力計14それぞれで検出された圧油の圧力の信号が入力される。さらに、このスキュー角演算器32には、上記の各ロードセル16,16それぞれで検出された、作業側および駆動側に対応した圧延荷重(ベンダー力)の信号が入力されるようになっている。
そして、このスキュー角演算器32は、まず、シフトシリンダ11の各圧力計13,14でそれぞれ検出された圧油の圧力の実測値に基づいて、ワークロール4に作用するスラスト力を演算(推定)するようになっている。ここで、このスラスト力Fthの推定値は、以下、の(式1)から計算される。
Fth=(π・D2・P1)/4−(π・(D−d)2・P2)/4 (式1)
但し、
Fth :スラスト力
D :シフトシリンダのピストン直径
d :シフトシリンダのロッド直径
P1 :ヘッド側で検出された圧油の圧力の実測値
P2 :ロッド側で検出された圧油の圧力の実測値
Fth=(π・D2・P1)/4−(π・(D−d)2・P2)/4 (式1)
但し、
Fth :スラスト力
D :シフトシリンダのピストン直径
d :シフトシリンダのロッド直径
P1 :ヘッド側で検出された圧油の圧力の実測値
P2 :ロッド側で検出された圧油の圧力の実測値
さらに、このスキュー角演算器32は、上記求めたスラスト力Fthの推定値、および各ロードセル16,16それぞれで検出された、作業側および駆動側に対応した圧延荷重(ベンダー力)Pから、ワークロール4および当該ワークロール4側のバックアップロール8相互のスキュー角を演算する。ここで、このスキュー角θは、以下の(式2)から計算される。
θ=f(Fth,P)
=(2μ(1−(Fth/μP)1/2))/((π・G・Req(1−γ))/p)1/2 (式2)
但し、
Req=(Db・Dw)/(Db+Dw)
θ :スキュー角
P :圧延荷重(ベンダー力)
μ :ロール間摩擦係数(ワークロール4およびバックアップロール8相互間の摩擦係数)
p :単位幅当りの荷重、(圧延荷重/ワークロール4およびバックアップロール8相互間の接触幅)
G :横弾性係数
γ :ポアソン比
Req :等価ロール半径
Dw :ワークロール直径
Db :バックアップロール直径
=(2μ(1−(Fth/μP)1/2))/((π・G・Req(1−γ))/p)1/2 (式2)
但し、
Req=(Db・Dw)/(Db+Dw)
θ :スキュー角
P :圧延荷重(ベンダー力)
μ :ロール間摩擦係数(ワークロール4およびバックアップロール8相互間の摩擦係数)
p :単位幅当りの荷重、(圧延荷重/ワークロール4およびバックアップロール8相互間の接触幅)
G :横弾性係数
γ :ポアソン比
Req :等価ロール半径
Dw :ワークロール直径
Db :バックアップロール直径
そして、レベリング誤差演算器34は、レベリング誤差を演算する演算装置であって、上記レベリング誤差演算手段に対応している。ここで、図2に、スキューによるレベリング誤差発生の概要図を示す。同図では、スキュー角θによって駆動側のロール端が作業側のロール端に比べて圧延方向にズレ量zだけずれており、そのズレ量zによってレベリング誤差xが発生した状態を示している。なお、同図(a)はロールの平面図、また、同図(b)は、駆動側および作業側から見た各側面図を並べて示している。
同図から、スキュー角θとレベリング誤差xとの関係は、以下の(式3)であらわすことができる。
x=g(θ,δ) (式3)
=|Hbw(OP)−Hbw(DR)|
=(((Db+Dw)/2)2−δ2)1/2−(((Db+Dw)/2)2−(δ+z)2)1/2
=(((Db+Dw)/2)2−δ2)1/2−(((Db+Dw)/2)2−(δ+L・tanθ)2)1/2
但し、
δ :ワークロールとバックアップロール間のオフセット量
z :スキューによって生じるワークロールとバックアップロール間のオフセットずれ量
Hbw(OP):作業側ロール端における、ワークロールとバックアップロールとの中心間の距離
Hbw(DR):駆動側ロール端における、ワークロールとバックアップロールとの中心間の距離
L :ロールバレル長
そして、上記(式2)および(式3)から、スラスト力Fthの推定値とレベリング誤差xとの関係は、以下の(式4)で示される。
x=g(θ,δ) (式3)
=|Hbw(OP)−Hbw(DR)|
=(((Db+Dw)/2)2−δ2)1/2−(((Db+Dw)/2)2−(δ+z)2)1/2
=(((Db+Dw)/2)2−δ2)1/2−(((Db+Dw)/2)2−(δ+L・tanθ)2)1/2
但し、
δ :ワークロールとバックアップロール間のオフセット量
z :スキューによって生じるワークロールとバックアップロール間のオフセットずれ量
Hbw(OP):作業側ロール端における、ワークロールとバックアップロールとの中心間の距離
Hbw(DR):駆動側ロール端における、ワークロールとバックアップロールとの中心間の距離
L :ロールバレル長
そして、上記(式2)および(式3)から、スラスト力Fthの推定値とレベリング誤差xとの関係は、以下の(式4)で示される。
x=h(Fth,P) (式4)
以上によって、レベリング誤差演算器34は、ワークロール4および当該ワークロール4側のバックアップロール8相互のオフセット量δと、スキュー角演算器32で演算されたスキュー角θとに基づいて、図2に示す、レベリング誤差xを演算するようになっている。
以上によって、レベリング誤差演算器34は、ワークロール4および当該ワークロール4側のバックアップロール8相互のオフセット量δと、スキュー角演算器32で演算されたスキュー角θとに基づいて、図2に示す、レベリング誤差xを演算するようになっている。
そして、圧下荷重付与機構10の圧下モータ制御装置18に設けられたレベリング補正手段36は、上記レベリング誤差演算器34によって演算されたレベリング誤差xに基づいて、一対のワークロール4,5のレベリングを補正するようになっている。
詳しくは、このレベリング補正手段36は、圧下荷重付与機構10が圧下荷重を付与する駆動側および作業側のうちのいずれか開いている側を、上記演算されたレベリング誤差xに基づいて適宜選定する。次いで、その選定した一対のワークロール4,5の駆動側および作業側のうちの開いている側を締め込むように、その開いている側の圧下モータ10bを駆動する制御信号を圧下モータ制御装置18から出力させる。このとき、圧下モータ制御装置18から出力される制御信号は、上記レベリング誤差演算器34で演算されたレベリング誤差xが小さくなるように、その開いている側の圧下スクリュー10aを適宜上下させて、駆動側および作業側の圧下のレベリングが平均化するような圧下荷重を付与する。
詳しくは、このレベリング補正手段36は、圧下荷重付与機構10が圧下荷重を付与する駆動側および作業側のうちのいずれか開いている側を、上記演算されたレベリング誤差xに基づいて適宜選定する。次いで、その選定した一対のワークロール4,5の駆動側および作業側のうちの開いている側を締め込むように、その開いている側の圧下モータ10bを駆動する制御信号を圧下モータ制御装置18から出力させる。このとき、圧下モータ制御装置18から出力される制御信号は、上記レベリング誤差演算器34で演算されたレベリング誤差xが小さくなるように、その開いている側の圧下スクリュー10aを適宜上下させて、駆動側および作業側の圧下のレベリングが平均化するような圧下荷重を付与する。
次に、このレベリング制御装置の作用・効果について説明する。
この熱間圧延機で圧延を行う場合、圧延材Zをハウジング1の入側から送給し、上ワークロール4と下ワークロール5との間を圧下荷重付与機構10によって所定の圧下力を加えつつ通過させることで圧延を行い、出側から送出して次工程に供給することができる。そして、圧延前または圧延中は、上記ロールシフト機構20の各シフトシリンダ11,12を適宜作動することで、上下のワークロール4,5を軸方向に適宜シフト(移動)し、これにより、ワークロール4,5の磨耗の程度を分散して偏磨耗を防止できる。
この熱間圧延機で圧延を行う場合、圧延材Zをハウジング1の入側から送給し、上ワークロール4と下ワークロール5との間を圧下荷重付与機構10によって所定の圧下力を加えつつ通過させることで圧延を行い、出側から送出して次工程に供給することができる。そして、圧延前または圧延中は、上記ロールシフト機構20の各シフトシリンダ11,12を適宜作動することで、上下のワークロール4,5を軸方向に適宜シフト(移動)し、これにより、ワークロール4,5の磨耗の程度を分散して偏磨耗を防止できる。
そして、この熱間圧延機は、上述のように、レベリング制御装置30を備えて構成されており、このレベリング制御装置30は、スキュー角演算器32を有し、このスキュー角演算器32は、シフトシリンダ11のロッド側11aおよびヘッド側11bそれぞれから検出された圧油の圧力に基づいて、ワークロール4およびバックアップロール8相互の軸心のスキュー角θを演算するので、スキュー角(スキュー量)を求めることができる。また、このレベリング制御装置30は、レベリング誤差演算器34を有し、このレベリング誤差演算器34は、スキュー角演算器32によって演算されたスキュー角θからレベリング誤差xを演算するので、レベリング誤差xを求めることができる。
さらに、このレベリング制御装置30は、圧下モータ制御装置18にレベリング補正手段36を有しており、このレベリング補正手段36は、レベリング誤差演算器34によって演算されたレベリング誤差xに基づいて、圧下荷重付与機構10が圧下荷重を付与する駆動側および作業側のうちのいずれかに、前記演算されたレベリング誤差xが小さくなるように圧下荷重を付与させるので、一対のワークロール4,5相互の駆動側および作業側とでのレベリングの差異を小さくすることができる。したがって、レベリング誤差xを自動的に補正し、これにより、通板性を一層向上させることができる。
以上説明したように、このレベリング制御装置30によれば、レベリング誤差を自動的に補正し、通板性を一層向上させることができる。なお、本発明に係るレベリング制御装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
1 ハウジング
2A、2B、3A、3B ワークロールチョック
4 上ワークロール(ワークロール)
5 下ワークロール(ワークロール)
6、7 バックアップロールチョック
8 上バックアップロール(バックアップロール)
9 下バックアップロール(バックアップロール)
10a 圧下スクリュー
10b 圧下モータ
10 圧下荷重付与機構
11、12 シフトシリンダ
13、14 圧力計
16 ロードセル
18 圧下モータ制御装置
20 ロールシフト機構
30 レベリング制御装置
32 スキュー角演算器(スキュー角演算手段)
34 レベリング誤差演算器(レベリング誤差演算手段)
36 レベリング補正手段
Z 圧延材
2A、2B、3A、3B ワークロールチョック
4 上ワークロール(ワークロール)
5 下ワークロール(ワークロール)
6、7 バックアップロールチョック
8 上バックアップロール(バックアップロール)
9 下バックアップロール(バックアップロール)
10a 圧下スクリュー
10b 圧下モータ
10 圧下荷重付与機構
11、12 シフトシリンダ
13、14 圧力計
16 ロードセル
18 圧下モータ制御装置
20 ロールシフト機構
30 レベリング制御装置
32 スキュー角演算器(スキュー角演算手段)
34 レベリング誤差演算器(レベリング誤差演算手段)
36 レベリング補正手段
Z 圧延材
Claims (1)
- 一対のワークロールを個別に軸方向に移動させる複数のシフトシリンダを有するロールシフト機構と、前記一対のワークロールの駆動側および作業側に個別に圧下荷重を付与可能に設けられた圧下荷重付与機構と、を備える圧延機に用いられ、前記一対のワークロールのレベリングを制御するレベリング制御装置であって、
前記シフトシリンダのロッド側およびヘッド側それぞれから検出された圧油の圧力に基づいて、前記ワークロールおよび当該ワークロール側のバックアップロール相互のスキュー角を演算するスキュー角演算手段と、前記ワークロールおよび当該ワークロール側のバックアップロール相互のオフセット量と前記スキュー角演算手段で演算されたスキュー角とに基づいて、レベリング誤差を演算するレベリング誤差演算手段と、そのレベリング誤差演算手段で演算されたレベリング誤差に基づいて、前記一対のワークロールのレベリングを補正するレベリング補正手段と、を備え、
前記レベリング補正手段は、前記圧下荷重付与機構が圧下荷重を付与する駆動側および作業側のうちのいずれかに、前記演算されたレベリング誤差が小さくなるように圧下荷重を付与させることを特徴とするレベリング制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|
JP2007153101A JP2008302401A (ja) | 2007-06-08 | 2007-06-08 | レベリング制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008302401A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110471462A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-19 | 北京航天发射技术研究所 | 一种多点支撑设备的自动调平方法、系统、终端及存储介质 |
-
2007
- 2007-06-08 JP JP2007153101A patent/JP2008302401A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110471462A (zh) * | 2019-08-16 | 2019-11-19 | 北京航天发射技术研究所 | 一种多点支撑设备的自动调平方法、系统、终端及存储介质 |
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