JP2008298893A - ズームレンズ系、撮像装置及びカメラ - Google Patents

ズームレンズ系、撮像装置及びカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】収納時の厚みが極めて薄型で、広角端での画角が広く、ズーミング比が3倍程度のズームレンズ系、撮像装置及びカメラを提供する。
【解決手段】負パワーの第1、正パワーの第2、正パワーの第3レンズ群を備え、第1レンズ群が像側凹面で負パワーの第1レンズ素子と物体側凸面で正パワーの第2レンズ素子からなり、第2レンズ群が第3単レンズ素子、異なる符号パワーの第4、5レンズ素子の接合レンズ素子、第6単レンズ素子からなり、ズーミング時に第1〜3レンズ群が光軸に沿って移動し、条件:5.0<αiW<20.0及び(n11−1)・(n12−1)≧0.84(3.2<fT/fW、ωW>35、αiW:広角端の最大像高における主光線の撮像素子入射角度、n11、n12:第1、2レンズ素子の屈折率、ωW:広角端での半画角、fT:望遠端での全系の焦点距離、fW:広角端での全系の焦点距離)を満足するズームレンズ系、撮像装置及びカメラ。
【選択図】図1

Description

本発明は、ズームレンズ系、撮像装置及びカメラに関する。特に本発明は、いわゆる沈胴タイプのレンズ鏡筒に好適な、収納時の厚みが極めて薄型でありながら、広角端での画角が広く、ズーミング比が3.2倍を超えるズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型でコンパクトなカメラに関する。
デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の、光電変換を行う撮像素子を持つカメラ(以下、単にデジタルカメラという)に対する小型化の要求は極めて強い。特に、市場での販売台数が最も多い、ズーミング比が3倍程度のズームレンズ系を搭載したデジタルカメラでは、収納時(非撮影時)にレンズ鏡筒の全長が短縮(沈胴)され、レンズ鏡筒自体が外部に突出しない外装構造を持つ形態が人気を博している。また近年では、撮影範囲が広い広角域を持つズームレンズ系も求められている。
前記のごときデジタルカメラに好適なズームレンズ系として、例えば次のようなズームレンズ系が提案されている。
例えば特許文献1には、物体側から順に、負パワーの第1レンズ群と正パワーの第2レンズ群とを含み、広角端から望遠端への変倍時に第1、第2レンズ群の間隔が狭められ、第1レンズ群が2枚以上のレンズから構成され、少なくとも3つのレンズ群が単レンズ又は接合レンズのみから構成される変倍光学系が開示されている。
特許文献2には、物体側から順に、複数のレンズを備えた負パワーの第1レンズ群と正パワーの第2レンズ群とを含み、広角端から望遠端への変倍時に第1、第2レンズ群の間隔が狭められ、第1レンズ群が少なくとも1つの非球面を有し、かつ、第1レンズ群における2つのレンズの屈折率差(絶対値)の最大値と、第2レンズ群の合成焦点距離と、望遠端における最撮像素子側レンズ面の面頂点から撮像素子面までの光軸上の距離とが、全て所定条件を満足する変倍光学系が開示されている。
特許文献3には、物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群とを有し、ズーミング時に両レンズ群の間隔が変化し、第1レンズ群が負の屈折力の第11レンズと正の屈折力の第12レンズとからなり、第2レンズ群が正の屈折力の第21レンズと負の屈折力の第22レンズとからなり、第21、第22レンズのアッベ数が所定条件を満足するズームレンズが開示されている。
特許文献4には、物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群と正の屈折力の第3レンズ群とを有し、ズーミング時に各レンズ群の間隔が変化し、第1レンズ群が1枚の負レンズと1枚の正レンズとからなり、第2レンズ群が、1枚の正レンズと1枚の負レンズとからなる第2aレンズ群と、第2aレンズ群の像側に配置され、少なくとも1枚の正レンズを有する第2bレンズ群とからなり、第3レンズ群が少なくとも1枚の正レンズを有し、第2レンズ群の広角端、望遠端での結像倍率と、第1、第2レンズ群の広角端での間隔と、第2、第3レンズ群の望遠端での間隔とが所定条件を満足するズームレンズが開示されている。
特許文献5には、物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群と正の屈折力の第3レンズ群とを有し、ズーミング時に各レンズ群の間隔が変化し、第2レンズ群が、物体側より像側へ順に正レンズと負レンズとからなる第2aレンズ群と、第2aレンズ群の像側に配置され、少なくとも1枚の正レンズを含む第2bレンズ群とを有し、広角端での半画角と、第1、第2レンズ群の焦点距離と、広角端での全系の焦点距離とが所定条件を満足するズームレンズが開示されている。
特許文献6には、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群と正の屈折力の第3レンズ群とを有し、各レンズ群の間隔を変化させて変倍し、第2レンズ群が物体側の単レンズと像側のレンズ成分とのあわせて2つのレンズ成分にて構成され、単レンズの物体側、像側の曲率半径とレンズ光軸上肉厚とが所定条件を満足するズームレンズが開示されている。
特許文献7には、物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群と正の屈折力の第3レンズ群とを有し、ズーミング時に各レンズ群の間隔が変化し、第1レンズ群が物体側から像側へ順に1枚の負レンズと1枚の正レンズとからなり、第2レンズ群が物体側から像側へ順に正レンズと正レンズと負レンズと正レンズとからなり、広角端から望遠端へのズーミング時に第3レンズ群が像側に移動するズームレンズが開示されている。
特許文献8には、物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群と正の屈折力の第3レンズ群とを有し、ズーミング時に各レンズ群の間隔が変化し、広角端から望遠端へのズーミング時の第2レンズ群の移動量と、広角端での第2、第3レンズ群の間隔と、第1、第2レンズ群の焦点距離と、広角端での全系の焦点距離とが所定条件を満足するズームレンズが開示されている。
特許文献9には、物体側より順に、2成分からなる第1レンズ群と1成分からなる第2レンズ群を少なくとも有し、変倍時に、少なくとも第1、第2レンズ群の間隔が変化し、第1、第2レンズ群が共に非球面を有し、第1レンズ群の少なくとも1つの非球面Aの近軸曲率半径と、最軸外主光線が非球面Aを通過するときの交点、光軸間の距離とが所定条件を満足するズームレンズが開示されている。
特許文献10には、物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群とを有し、各群の間隔を変化させて広角端から望遠端への変倍を行い、第1レンズ群が物体側から順に、負レンズと正レンズとの2枚で構成され、正レンズのアッベ数、正レンズの屈折率、負レンズの屈折率が所定条件を満足するズームレンズが開示されている。
特許文献11には、物体側より順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群と正の屈折力の第3レンズ群とからなり、各レンズ群の間隔を変化させて変倍を行い、第1レンズ群が負レンズと正レンズとの2枚で構成され、第2レンズ群が2枚の正レンズと1枚の負レンズから構成され、第3レンズ群が1枚の正レンズで構成され、第1レンズ群の負レンズの屈折率、正レンズの屈折率が所定の条件を満足するズームレンズが開示されている。
特開2005−331860号公報 特開2006−011096号公報 特開2006−023679号公報 特開2006−065034号公報 特開2006−084829号公報 特開2006−139187号公報 特開2006−171421号公報 特開2006−208890号公報 特開2006−350027号公報 特開2006−194974号公報 特開2006−220715号公報
しかしながら、前記特許文献1〜11に開示の光学系はいずれも、デジタルカメラに適用し得る程度のズーミング比を有するものの、広角端での画角の広さ及び小型化が同時に実現されたものではなく、特に小型化の点では、近年のデジタルカメラにおける要求を満足し得るものではない。
本発明の目的は、いわゆる沈胴タイプのレンズ鏡筒に好適な、収納時の厚みが極めて薄型でありながら、広角端での画角が広く、ズーミング比が3倍程度のズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型でコンパクトなカメラを提供することである。
上記目的の1つは、以下のズームレンズ系により達成される。すなわち本発明は、
物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、少なくとも像側に凹面を持ち負のパワーを有する第1レンズ素子と、少なくとも物体側に凸面を持ち正のパワーを有する第2レンズ素子との2枚のレンズ素子からなり、
前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、1枚の単レンズ素子である第3レンズ素子と、それぞれ相異なる符号のパワーを有する第4レンズ素子と第5レンズ素子とを接合してなる接合レンズ素子と、1枚の単レンズ素子である第6レンズ素子とからなり、
広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群すべてが光軸に沿って移動するとともに、
以下の条件(1)及び(2):
5.0<αiW<20.0 ・・・(1)
(n11−1)・(n12−1)≧0.84 ・・・(2)
(ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
(ここで、
αiW:広角端の最大像高における主光線の撮像素子入射角度(主光線が光軸から離れつ
つ撮像素子の受光面に入射する場合を正とする)、
11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
ωW:広角端における半画角(°)、
T:望遠端における全系の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である)
を満足する、ズームレンズ系
に関する。
上記目的の1つは、以下の撮像装置により達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号として出力可能な撮像装置であって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、
該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを備え、
前記ズームレンズ系が、
物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、少なくとも像側に凹面を持ち負のパワーを有する第1レンズ素子と、少なくとも物体側に凸面を持ち正のパワーを有する第2レンズ素子との2枚のレンズ素子からなり、
前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、1枚の単レンズ素子である第3レンズ素子と、それぞれ相異なる符号のパワーを有する第4レンズ素子と第5レンズ素子とを接合してなる接合レンズ素子と、1枚の単レンズ素子である第6レンズ素子とからなり、
広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群すべてが光軸に沿って移動するとともに、
以下の条件(1)及び(2):
5.0<αiW<20.0 ・・・(1)
(n11−1)・(n12−1)≧0.84 ・・・(2)
(ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
(ここで、
αiW:広角端の最大像高における主光線の撮像素子入射角度(主光線が光軸から離れつ
つ撮像素子の受光面に入射する場合を正とする)、
11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
ωW:広角端における半画角(°)、
T:望遠端における全系の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である)
を満足する、撮像装置
に関する。
上記目的の1つは、以下のカメラにより達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号に変換し、変換された画像信号の表示及び記憶の少なくとも一方を行うカメラであって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを含む撮像装置を備え、
前記ズームレンズ系が、
物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
前記第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、少なくとも像側に凹面を持ち負のパワーを有する第1レンズ素子と、少なくとも物体側に凸面を持ち正のパワーを有する第2レンズ素子との2枚のレンズ素子からなり、
前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、1枚の単レンズ素子である第3レンズ素子と、それぞれ相異なる符号のパワーを有する第4レンズ素子と第5レンズ素子とを接合してなる接合レンズ素子と、1枚の単レンズ素子である第6レンズ素子とからなり、
広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群すべてが光軸に沿って移動するとともに、
以下の条件(1)及び(2):
5.0<αiW<20.0 ・・・(1)
(n11−1)・(n12−1)≧0.84 ・・・(2)
(ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
(ここで、
αiW:広角端の最大像高における主光線の撮像素子入射角度(主光線が光軸から離れつ
つ撮像素子の受光面に入射する場合を正とする)、
11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
ωW:広角端における半画角(°)、
T:望遠端における全系の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である)
を満足する、カメラ
に関する。
本発明によれば、いわゆる沈胴タイプのレンズ鏡筒に好適な、収納時の厚みが極めて薄型でありながら、広角端での画角が広く、ズーミング比が3.2倍を超えるズームレンズ系を提供することができる。さらに本発明によれば、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型でコンパクトなカメラを提供することができる。
(実施の形態1〜2)
図1は、実施の形態1に係るズームレンズ系のレンズ配置図である。図4は、実施の形態2に係るズームレンズ系のレンズ配置図である。
図1及び4は、いずれも無限遠合焦状態にあるズームレンズ系を表している。各図において、(a)図は広角端(最短焦点距離状態:焦点距離fW)のレンズ構成、(b)図は中間位置(中間焦点距離状態:焦点距離fM=√(fW*fT))のレンズ構成、(c)図は望遠端(最長焦点距離状態:焦点距離fT)のレンズ構成をそれぞれ表している。また各図において、(a)図と(b)図との間に設けられた直線乃至曲線の矢印は、広角端から中間位置を経由して望遠端への、各レンズ群の動きを示す。さらに各図において、レンズ群に付された矢印は、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングを表す。すなわち、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際の移動方向を示している。
各実施の形態に係るズームレンズ系は、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群G1と、正のパワーを有する第2レンズ群G2と、正のパワーを有する第3レンズ群G3とを備え、広角端から望遠端へのズーミングに際して、これら第1レンズ群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3すべてが光軸に沿って移動する(以下、このレンズ構成を、実施の形態の基本構成という)。各実施の形態に係るズームレンズ系は、これら各レンズ群を所望のパワー配置にすることにより、3.2倍を超えるズーミング比を達成し、高い光学性能を保持しつつ、レンズ系全体の小型化を可能にしている。
なお図1及び4において、特定の面に付されたアスタリスク*は、該面が非球面であることを示している。また各図において、各レンズ群の符号に付された記号(+)及び記号(−)は、各レンズ群のパワーの符号に対応する。また各図において、最も右側に記載された直線は、像面Sの位置を表し、該像面Sの物体側(像面Sと第3レンズ群G3の最像側レンズ面との間)には、光学的ローパスフィルタや撮像素子のフェースプレート等と等価な平行平板が2枚設けられている。さらに各図において、第1レンズ群G1の最像側レンズ面と第2レンズ群G2の最物体側レンズ面との間には、絞りAが設けられている。
図1に示すように、実施の形態1に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。これら第1レンズ素子L1及び第2レンズ素子L2は、いずれもd線に対する屈折率が高いものである。
実施の形態1に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、両凸形状の第4レンズ素子L4と、両凹形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第4レンズ素子L4と第5レンズ素子L5とは接合されている。
また実施の形態1に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
なお、実施の形態1に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第7レンズ素子L7との間)には、物体側から像側へと順に、平行平板L8、L9が設けられている。
実施の形態1に係るズームレンズ系において、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群G1は、第2レンズ群G2との間隔を変化させながら像側に凸の軌跡を描いて移動し、第2レンズ群G2は、物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。
実施の形態1に係るズームレンズ系は、後に表7に示すように、特に第1レンズ群G1を構成する、像側に凹面を持ち負のパワーを有する第1レンズ素子L1及び物体側に凸面を持ち正のパワーを有する第2レンズ素子L2の屈折率がいずれも高くなっている。第1レンズ素子L1及び第2レンズ素子L2をともに高い屈折率とすることにより、各レンズ素子の光軸方向のレンズ厚みを小さくし、レンズの曲率半径を大きくすることができる。また、各レンズ素子の屈折率差を小さくすることにより、ペッツバール和のコントロールが容易になるので、像面湾曲を適正に補正することができる。また、曲率半径の小さい強いパワーの面を用いることなく収差補正が可能となるので、特に広角端で広い画角を持つズームレンズ系で問題になり易い軸外収差、特に広角端での歪曲収差と非点収差を容易に補正することができる。
また実施の形態1に係るズームレンズ系は、第2レンズ群G2が、単レンズ素子である第3レンズ素子L3と、正のパワーを有する第4レンズ素子L4と負のパワーを有する第5レンズ素子L5とが接合した接合レンズ素子と、単レンズ素子である第6レンズ素子L6とで構成されている。したがって、実施の形態1に係るズームレンズ系は、変倍時の軸上球面収差の変化を適正に補正することができる。また、実施の形態1に係るズームレンズ系のように、第1レンズ群G1中に高い屈折率を持つガラス材料を用いて全体のパワーを強くした場合、第2レンズ群G2に入射する主光線の入射角が大きくなるが、第2レンズ群G2が上記構成をとることにより、このような場合に発生する軸外収差を適正に補正することが可能になる。したがって、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の間隔を狭めることができ、ズームレンズ系の小型化を達成することができる。なお、実施の形態1に係るズームレンズ系のように、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4の物体側面を凸面とし、第5レンズ素子L5の像側面を凹面とすることが望ましい。このような構成により、軸上球面収差及び軸外コマ収差をともに良好に補正することができる。
図4に示すように、実施の形態2に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。これら第1レンズ素子L1及び第2レンズ素子L2は、いずれもd線に対する屈折率が高いものである。
実施の形態2に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズ素子L3と、両凸形状の第4レンズ素子L4と、両凹形状の第5レンズ素子L5と、両凸形状の第6レンズ素子L6とからなる。これらのうち、第4レンズ素子L4と第5レンズ素子L5とは接合されている。
また実施の形態2に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。
なお、実施の形態2に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第7レンズ素子L7との間)には、物体側から像側へと順に、平行平板L8、L9が設けられている。
実施の形態2に係るズームレンズ系において、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群G1は、第2レンズ群G2との間隔を変化させながら像側に凸の軌跡を描いて移動し、第2レンズ群G2は、物体側へ移動し、第3レンズ群G3は、像側へ移動する。
実施の形態2に係るズームレンズ系は、後に表7に示すように、特に第1レンズ群G1を構成する、像側に凹面を持ち負のパワーを有する第1レンズ素子L1及び物体側に凸面を持ち正のパワーを有する第2レンズ素子L2の屈折率がいずれも高くなっている。第1レンズ素子L1及び第2レンズ素子L2をともに高い屈折率とすることにより、各レンズ素子の光軸方向のレンズ厚みを小さくし、レンズの曲率半径を大きくすることができる。また、各レンズ素子の屈折率差を小さくすることにより、ペッツバール和のコントロールが容易になるので、像面湾曲を適正に補正することができる。また、曲率半径の小さい強いパワーの面を用いることなく収差補正が可能となるので、特に広角端で広い画角を持つズームレンズ系で問題になり易い軸外収差、特に広角端での歪曲収差と非点収差を容易に補正することができる。
また実施の形態2に係るズームレンズ系は、第2レンズ群G2が、単レンズ素子である第3レンズ素子L3と、正のパワーを有する第4レンズ素子L4と負のパワーを有する第5レンズ素子L5とが接合した接合レンズ素子と、単レンズ素子である第6レンズ素子L6とで構成されている。したがって、実施の形態2に係るズームレンズ系は、変倍時の軸上球面収差の変化を適正に補正することができる。また、実施の形態2に係るズームレンズ系のように、第1レンズ群G1中に高い屈折率を持つガラス材料を用いて全体のパワーを強くした場合、第2レンズ群G2に入射する主光線の入射角が大きくなるが、第2レンズ群G2が上記構成をとることにより、このような場合に発生する軸外収差を適正に補正することが可能になる。したがって、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の間隔を狭めることができ、ズームレンズ系の小型化を達成することができる。なお、実施の形態2に係るズームレンズ系のように、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4の物体側面を凸面とし、第5レンズ素子L5の像側面を凹面とすることが望ましい。このような構成により、軸上球面収差及び軸外コマ収差をともに良好に補正することができる。
各実施の形態に係るズームレンズ系は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3すべてが光軸に沿って移動するが、これらレンズ群のうち、例えば第2レンズ群G2を光軸に対して垂直方向に移動させることによって、手ぶれ、振動等による像のぶれを光学的に補正することができる。
本発明において、像のぶれを光学的に補正する場合、このように第2レンズ群が光軸に対して垂直方向に移動することにより、ズームレンズ系全体の大型化を抑制してコンパクトに構成しながら、偏心コマ収差や偏心非点収差が小さい優れた結像特性を維持して像ぶれの補正を行うことができる。
以下、例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系が満足することが好ましい条件を説明する。なお、各実施の形態に係るズームレンズ系に対して、複数の好ましい条件が規定されるが、これら複数の条件すべてを満足するズームレンズ系の構成が最も望ましい。しかしながら、個別の条件を満足することにより、それぞれ対応する効果を奏するズームレンズ系を得ることも可能である。
また、以下に説明するすべての条件は、特に断りのない限り、以下の2つの前提となる条件(A)及び(B)の下でのみ成立するものとする。
3.2<fT/fW ・・・(A)
ωW>35 ・・・(B)
ここで、
ωW:広角端における半画角(°)、
T:望遠端における全系の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
なお、さらに前記条件(B)は、以下の条件(B)’とすることにより、以下に示す各条件の効果をより顕著に発現させることができる。
ωW>38 ・・・(B)’
基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(1)を満足する。
5.0<αiW<20.0 ・・・(1)
ここで、
αiW:広角端の最大像高における主光線の撮像素子入射角度(主光線が光軸から離れつ
つ撮像素子の受光面に入射する場合を正とする)
である。
条件(1)は、広角端の最大像高における主光線の撮像素子入射角度を規定する条件である。かかる条件(1)を満足することにより、最軸外主光線の撮像素子へ入射する入射角度が小さくなるので、シェーディングの影響が少なくなる。条件(1)の上限を上回ると、撮像素子のシェーディングの影響により、周辺光量が低下する。逆に、条件(1)の下限を下回ると、変倍時に望遠端での負の最軸外主光線の角度が大きくなってしまい、特に望遠端の周辺光量が低下する。
なお、さらに以下の条件(1)’を満足することにより、ズーミング中の最大像高における主光線の撮像素子入射角度の変化が抑制されるので、周辺光量の変動も抑えられ、特に効果的である。
αiW<15.0 ・・・(1)’
また基本構成を有するズームレンズ系は、前記条件(1)と同時に、以下の条件(2)を満足する。
(n11−1)・(n12−1)≧0.84 ・・・(2)
ここで、
11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率
である。
条件(2)は、第1レンズ素子及び第2レンズ素子の屈折率を規定する条件である。条件(2)を満足することにより、各レンズ素子の光軸方向のレンズ厚みを小さくし、レンズの曲率半径を大きくすることができる。また、条件(2)を満足することにより、各レンズ素子の屈折率差を小さくすることによる、ペッツバール和のコントロールが容易になる。したがって、基本構成を有するズームレンズ系では、条件(2)の範囲を超えないように調整される。なお、第1レンズ素子は、上記条件(2)を満足したうえで、像側面を非球面とし、第2レンズ素子は、上記条件(2)を満足したうえで、物体側面を非球面とすることが望ましい。このように、第1レンズ素子及び第2レンズ素子の対向する面をともに非球面とすることにより、軸外収差、特に広角端での歪曲収差と非点収差の補正に効果的である。
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(5)を満足することが望ましい。
0.1<(n11−1)・(n12−1)・d・fW/(r12・r21)<0.3
・・・(5)
ここで、
11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
12:第1レンズ素子の像側面の曲率半径、
21:第2レンズ素子の物体側面の曲率半径、
d:第1レンズ素子の像側面と第2レンズ素子の物体側面との間の光軸上面間隔、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
条件(5)は、第1レンズ群中の第1レンズ素子と第2レンズ素子とが満足する条件である。条件(5)の上限を上回ると、第1レンズ群の光軸に沿った厚みが大きくなり、沈胴時の全長を短縮することが困難となるため、望ましくない。また、条件(5)の上限を上回ると、軸外光に対する諸収差、特に広角端での非点収差と歪曲収差の補正が不充分になり、望ましくない。逆に、条件(5)の下限を下回ると、同様に軸外光に対する諸収差、特に広角端での非点収差と歪曲収差の補正が困難となり、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(5)’及び(5)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
0.15<(n11−1)・(n12−1)・d・fW/(r12・r21
・・・(5)’
(n11−1)・(n12−1)・d・fW/(r12・r21)<0.25
・・・(5)’’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(6)を満足することが望ましい。
0.0001<(n11−1)・(n12−1)・d2・fT/(r12・r21・fW
<0.04 ・・・(6)
ここで、
11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
12:第1レンズ素子の像側面の曲率半径、
21:第2レンズ素子の物体側面の曲率半径、
d:第1レンズ素子の像側面と第2レンズ素子の物体側面との間の光軸上面間隔、
T:望遠端における全系の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
条件(6)は、第1レンズ群中の第1レンズ素子と第2レンズ素子とが満足する条件である。条件(6)の上限を上回ると、第1レンズ群の光軸に沿った厚みが大きくなり、沈胴時の全長を短縮することが困難となるため、望ましくない。また、条件(6)の上限を上回ると、軸外光に対する諸収差、特に広角端での非点収差と歪曲収差の補正が不充分になり、望ましくない。逆に、条件(6)の下限を下回ると、同様に軸外光に対する諸収差、特に広角端での非点収差と歪曲収差の補正が困難となり、望ましくない。
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(7)を満足することが望ましい。
1.0<(r12+r21)/(r12−r21)<2.5 ・・・(7)
ここで、
12:第1レンズ素子の像側面の曲率半径、
21:第2レンズ素子の物体側面の曲率半径
である。
条件(7)は、第1レンズ群中に形成される空気レンズのSF(シェイプファクター)を規定する条件である。条件(7)の上限を上回ると、軸外光に対する諸収差、特に広角端での非点収差と歪曲収差の補正が不充分となり、望ましくない。逆に、条件(7)の下限を下回ると、第1レンズ素子の像側面のパワーが特に強くなりすぎて製造が困難になるため、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(7)’を満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
1.2<(r12+r21)/(r12−r21) ・・・(7)’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(8)を満足することが望ましい。
0.5<|fAIR|/fW<1.1 ・・・(8)
ここで、
AIR:第1レンズ素子の像側面と第2レンズ素子の物体側面との間に形成される空気
レンズの焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
条件(8)は、第1レンズ群中に形成される空気レンズの焦点距離を規定する条件である。条件(8)の上限を上回ると、軸外光に対する諸収差、特に広角端での非点収差と歪曲収差の補正が不充分となり、望ましくない。逆に、条件(8)の下限を下回ると、第1レンズ素子の像側面のパワーが特に強くなりすぎて製造が困難となるため、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(8)’を満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
0.7<|fAIR|/fW ・・・(8)’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(9)を満足することが望ましい。
2.4<|fG1|/fW<4.0 ・・・(9)
ここで、
G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
条件(9)は、第1レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(9)の上限を上回ると、第1レンズ群のパワーが弱くなりすぎ、軸外光に対する諸収差、特に広角端での非点収差と歪曲収差の補正が不充分になるとともに、第1レンズ群の有効径が大きくなるため、特に光軸に垂直な方向の小型化が困難となり、望ましくない。逆に、条件(9)の下限を下回ると、第1レンズ群のパワーが強くなりすぎ、第1レンズ群内の第1レンズ素子と第2レンズ素子との間の偏心誤差感度が高くなり、偏心による性能劣化が著しくなって製造が困難となるため、望ましくない。また、条件(9)の下限を下回ると、第1レンズ群で発生する倍率色収差が大きくなりすぎ、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(9)’を満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
|fG1|/fW<3.0 ・・・(9)’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(10)を満足することが望ましい。
1.85<fG2/fW<3.0 ・・・(10)
ここで、
G2:第2レンズ群の合成焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
条件(10)は、第2レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(10)の上限を上回ると、ズーミングに際して第2レンズ群の移動量が大きくなりすぎるため、ズームレンズ系の小型化が困難となり、望ましくない。逆に、条件(10)の下限を下回ると、第2レンズ群の焦点距離が短くなりすぎるため、変倍域全体の収差補正が困難となり、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(10)’及び(10)’’のいずれかを満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
1.9<fG2/fW ・・・(10)’
1.95<fG2/fW ・・・(10)’’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(11)を満足することが望ましい。
2.5<fG3/fW<6.0 ・・・(11)
ここで、
G3:第3レンズ群の合成焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
条件(11)は、第3レンズ群の焦点距離を規定する条件である。条件(11)の上限を上回ると、第3レンズ群のパワーが小さくなり、第3レンズ群の移動量が大きくなって光学系の小型化が困難となるため、望ましくない。逆に、条件(11)の下限を下回ると、第3レンズ群のパワーが大きくなり、第3レンズ群が比較的物体側に寄る変倍域での球面収差やコマ収差の補正が困難となるため、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(11)’及び(11)’’のいずれかを満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
3.0<fG3/fW ・・・(11)’
4.0<fG3/fW ・・・(11)’’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(12)を満足することが望ましい。
1.0<|fL1|/fW<2.5 ・・・(12)
ここで、
L1:第1レンズ素子の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
条件(12)は、第1レンズ素子の焦点距離を規定する条件である。条件(12)の上限を上回ると、軸外光に対する諸収差、特に広角端での非点収差と歪曲収差の補正が不充分になり、望ましくない。逆に、条件(12)の下限を下回ると、第1レンズ群を構成する第2レンズ素子の正のパワーを強くする必要が生じ、第1レンズ群で発生する収差の補正が困難となるため、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(12)’及び(12)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
1.1<|fL1|/fW ・・・(12)’
|fL1|/fW<1.6 ・・・(12)’’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(13)を満足することが望ましい。
2.0<fL2/fW<5.0 ・・・(13)
ここで、
L2:第2レンズ素子の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
条件(13)は、第2レンズ素子の焦点距離を規定する条件である。条件(13)の上限を上回ると、ペッツバール和が大きくなりすぎて像面湾曲が増大するとともに、非点収差も大きくなりすぎるため、望ましくない。逆に、条件(13)の下限を下回ると、第1レンズ群全体の負のパワーが弱くなるため、ズームレンズ系の小型化を達成することが困難となり、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(13)’及び(13)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
2.4<fL2/fW ・・・(13)’
L2/fW<4.0 ・・・(13)’’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(14)を満足することが望ましい。
0.4<|fL1|/|fG1|<0.8 ・・・(14)
ここで、
L1:第1レンズ素子の焦点距離、
G1:第1レンズ群の合成焦点距離
である。
条件(14)は、第1レンズ素子の焦点距離を規定する条件である。条件(14)の上限を上回ると、軸外光に対する諸収差、特に広角端での非点収差と歪曲収差の補正が不充分になり、望ましくない。逆に、条件(14)の下限を下回ると、第1レンズ群を構成する第2レンズ素子の正のパワーを強くする必要が生じ、第1レンズ群で発生する収差の補正が困難となるため、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(14)’及び(14)’’のいずれかを満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
0.45<|fL1|/|fG1| ・・・(14)’
0.55<|fL1|/|fG1| ・・・(14)’’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(15)を満足することが望ましい。
0.85<fL2/|fG1|<2.0 ・・・(15)
ここで、
L2:第2レンズ素子の焦点距離、
G1:第1レンズ群の合成焦点距離
である。
条件(15)は、第2レンズ素子の焦点距離を規定する条件である。条件(15)の上限を上回ると、ペッツバール和が大きくなりすぎて像面湾曲が増大するとともに、非点収差も大きくなりすぎるため、望ましくない。逆に、条件(15)の下限を下回ると、第1レンズ群全体の負のパワーが弱くなるため、ズームレンズ系の小型化を達成することが困難となり、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(15)’を満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
L2/|fG1|<1.8 ・・・(15)’
例えば実施の形態1〜2に係るズームレンズ系のように、前記のごとき基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(16)を満足することが望ましい。
1.9<fL2/|fL1|<3.0 ・・・(16)
ここで、
L1:第1レンズ素子の焦点距離、
L2:第2レンズ素子の焦点距離
である。
条件(16)は、第1レンズ素子と第2レンズ素子との焦点距離の比を規定する条件である。条件(16)の上限を上回ると、第1レンズ素子と第2レンズ素子との間のパワーのバランスが悪くなり、像面湾曲と歪曲収差が大きくなるため、望ましくない。逆に、条件(16)の下限を下回ると、同様に、第1レンズ素子と第2レンズ素子との間のパワーのバランスが悪くなり、歪曲収差が発生するとともに、第1レンズ素子の有効径が大きくなり、特に光軸に直交する方向の小型化が困難となるため、望ましくない。
なお、さらに以下の条件(16)’を満足することにより、前記効果をより一層高めることができる。
2.0<fL2/|fL1| ・・・(16)’
なお、各実施の形態に係るズームレンズ系を構成している各レンズ群は、入射光線を屈折により偏向させる屈折型レンズ(すなわち、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ)のみで構成されているが、レンズの種類はこれに限定されるものではない。例えば、回折により入射光線を偏向させる回折型レンズ、回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ、入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ等で、各レンズ群を構成してもよい。
また各実施の形態において、反射面を光路中に配置することにより、ズームレンズ系の前、後又は途中で光路を折り曲げてもよい。折り曲げ位置は必要に応じて設定すればよく、光路の適正な折り曲げにより、カメラの見かけ上の薄型化を達成することが可能である。
さらに各実施の形態では、ズームレンズ系の最終面(第3レンズ群の最像側面)と撮像素子Sとの間に、光学的ローパスフィルタ等の平行平板を配置する構成を示したが、このローパスフィルタとしては、所定の結晶軸方向が調整された水晶等を材料とする複屈折型ローパスフィルタや、必要とされる光学的な遮断周波数の特性を回折効果により達成する位相型ローパスフィルタ等が適用可能である。
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3に係るデジタルスチルカメラの概略構成図である。図7において、デジタルスチルカメラは、ズームレンズ系1とCCDである撮像素子2とを含む撮像装置と、液晶モニタ3と、筐体4とから構成される。ズームレンズ系1として、実施の形態1に係るズームレンズ系が用いられている。図7において、ズームレンズ系1は、第1レンズ群G1と、絞りAと、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3とから構成されている。筐体4は、前側にズームレンズ系1が配置され、ズームレンズ系1の後側には、撮像素子2が配置されている。筐体4の後側に液晶モニタ3が配置され、ズームレンズ系1による被写体の光学的な像が像面Sに形成される。
鏡筒は、主鏡筒5と、移動鏡筒6と、円筒カム7とで構成されている。円筒カム7を回転させると、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3が撮像素子2を基準にした所定の位置に移動し、広角端から望遠端までの変倍を行うことができる。第3レンズ群G3はフォーカス調整用モータにより光軸方向に移動可能である。
こうして、デジタルスチルカメラに実施の形態1に係るズームレンズ系を用いることにより、解像度及び像面湾曲を補正する能力が高く、非使用時の光学全長が短い小型のデジタルスチルカメラを提供することができる。なお、図7に示したデジタルスチルカメラには、実施の形態1に係るズームレンズ系の替わりに実施の形態2に係るズームレンズ系を用いてもよい。また、図7に示したデジタルスチルカメラの光学系は、動画像を対象とするデジタルビデオカメラに用いることもできる。この場合、静止画像だけでなく、解像度の高い動画像を撮影することができる。
また、以上説明した実施の形態1〜2に係るズームレンズ系と、CCDやCMOS等の撮像素子とから構成される撮像装置を、携帯電話機器、PDA(Personal Digital Assistance)、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等に適用することもできる。
以下、実施の形態1〜2に係るズームレンズ系を具体的に実施した数値実施例を説明する。なお、各数値実施例において、表中の長さの単位はすべて「mm」であり、画角の単位はすべて「°」である。また、各数値実施例において、rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数である。また、各数値実施例において、*印を付した面は非球面であり、非球面形状は次式で定義している。
Figure 2008298893
ここで、κは円錐定数、A4、A6、A8、A10、A12及びA14は、それぞれ4次、6次、8次、10次、12次及び14次の非球面係数である。
図2は、実施例1に係るズームレンズ系の縦収差図である。図5は、実施例2に係るズームレンズ系の縦収差図である。図8は、実施例3に係るズームレンズ系の縦収差図である。
各縦収差図において、(a)図は広角端、(b)図は中間位置、(c)図は望遠端における各収差を表す。各縦収差図は、左側から順に、球面収差(SA(mm))、非点収差(AST(mm))、歪曲収差(DIS(%))を示す。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fで示す)を表し、実線はd線(d−line)、短破線はF線(F−line)、長破線はC線(C−line)の特性である。非点収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表し、実線はサジタル平面(図中、sで示す)、破線はメリディオナル平面(図中、mで示す)の特性である。歪曲収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表す。
また図3は、実施例1に係るズームレンズ系の望遠端における横収差図である。図6は、実施例2に係るズームレンズ系の望遠端における横収差図である。
各横収差図において、上段3つの収差図は、望遠端における像ぶれ補正を行っていない基本状態、下段3つの収差図は、第2レンズ群G2全体を光軸と垂直な方向に所定量移動させた望遠端における像ぶれ補正状態に、それぞれ対応する。基本状態の各横収差図のうち、上段は最大像高の70%の像点における横収差、中段は軸上像点における横収差、下段は最大像高の−70%の像点における横収差に、それぞれ対応する。像ぶれ補正状態の各横収差図のうち、上段は最大像高の70%の像点における横収差、中段は軸上像点における横収差、下段は最大像高の−70%の像点における横収差に、それぞれ対応する。また各横収差図において、横軸は瞳面上での主光線からの距離を表し、実線はd線(d−line)、短破線はF線(F−line)、長破線はC線(C−line)の特性である。なお各横収差図において、メリディオナル平面を、第1レンズ群G1の光軸と第2レンズ群G2の光軸とを含む平面としている。
なお、像ぶれ補正状態での第2レンズ群G2の光軸と垂直な方向への移動量は、望遠端において、実施例1が0.100mm、実施例2が0.100mmである。なお、撮影距離が∞で望遠端において、ズームレンズ系が0.6°だけ傾いた場合の像偏心量は、第2レンズ群G2全体が光軸と垂直な方向に上記の各値だけ平行移動するときの像偏心量に等しい。
各横収差図から明らかなように、軸上像点における横収差の対称性は良好であることがわかる。また、+70%像点における横収差と−70%像点における横収差とを基本状態で比較すると、いずれも湾曲度が小さく、収差曲線の傾斜がほぼ等しいことから、偏心コマ収差、偏心非点収差が小さいことがわかる。このことは、像ぶれ補正状態であっても充分な結像性能が得られていることを意味している。また、ズームレンズ系の像ぶれ補正角が同じ場合には、ズームレンズ系全体の焦点距離が短くなるにつれて、像ぶれ補正に必要な平行移動量が減少する。したがって、いずれのズーム位置であっても、0.6°までの像ぶれ補正角に対して、結像特性を低下させることなく充分な像ぶれ補正を行うことが可能である。
(数値実施例1)
数値実施例1のズームレンズ系は、図1に示した実施の形態1に対応する。数値実施例1のズームレンズ系の面データを表1に、非球面データを表2に、各種データを表3に示す。
表 1(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞ ∞
1 51.08500 1.10000 1.90001 34.5
2* 6.68800 2.30000
3* 12.12200 1.75000 2.14001 17.0
4 21.50000 可変
5(絞り) ∞ 0.35000
6* 5.70000 1.58700 1.80470 41.0
7 29.04600 0.37500
8 38.03700 1.04600 1.72916 54.7
9 -16.50000 0.63000 1.76182 26.6
10 5.49100 0.70000
11* 17.68100 1.10000 1.66547 55.2
12 -20.90300 可変
13* 33.43600 1.60000 1.66547 55.2
14* -49.83400 可変
15 ∞ 0.28000 1.51680 64.2
16 ∞ 0.50000
17 ∞ 0.50000 1.51680 64.2
18 ∞ 0.37000
19 ∞ 0.29815
像面 ∞ 0.00000
表 2(非球面データ)

第2面
K=-1.56675E+00, A4= 4.70570E-04, A6= 4.66416E-06, A8=-9.97845E-07
A10= 4.97712E-08, A12=-1.08769E-09, A14= 8.99770E-12
第3面
K= 0.00000E+00, A4= 4.87626E-05, A6= 2.01434E-06, A8=-5.22735E-07
A10= 2.72826E-08, A12=-6.10198E-10, A14= 5.12805E-12
第6面
K= 0.00000E+00, A4=-2.23822E-04, A6= 7.67079E-06, A8=-2.43773E-06
A10= 4.29726E-07, A12=-3.98936E-08, A14= 1.56912E-09
第11面
K= 0.00000E+00, A4=-4.37904E-04, A6=-5.27665E-05, A8= 4.76568E-06
A10=-6.52195E-07, A12= 0.00000E+00, A14= 0.00000E+00
第13面
K= 0.00000E+00, A4=-1.10340E-04, A6= 1.04396E-05, A8=-6.20441E-07
A10= 1.92500E-08, A12=-2.48363E-10, A14= 0.00000E+00
第14面
K= 0.00000E+00, A4= 5.28184E-06, A6= 1.04655E-07, A8=-1.48869E-08
A10= 0.00000E+00, A12= 0.00000E+00, A14= 0.00000E+00
表 3(各種データ)

ズーム比 3.28506
広角 中間 望遠
焦点距離 6.2096 13.2985 20.3990
Fナンバー 2.85034 4.26999 5.57319
画角 38.7767 19.5485 12.8788
像高 4.6750 4.6750 4.6750
レンズ全長 40.4589 37.1496 40.0163
BF 0.09365 -0.50369 0.29815
d4 16.6839 5.4283 1.5000
d12 3.5123 13.7570 21.2901
d14 5.9810 4.2800 2.7400
入射瞳位置 8.6898 5.6601 3.8417
射出瞳位置 -18.6236 -51.4459 -172.8086
前側主点位置 12.8393 15.4870 21.8369
後側主点位置 34.2492 23.8511 19.6172

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -8.6520
2 3 22.1735
3 6 8.5536
4 8 15.9112
5 9 -5.3419
6 11 14.5598
7 13 30.3019
8 15 ∞
9 17 ∞

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 -15.63371 5.15000 -0.20747 1.18551
2 5 12.54975 5.78800 -0.51799 1.29535
3 13 30.30192 1.60000 0.38874 1.02061
(数値実施例2)
数値実施例2のズームレンズ系は、図4に示した実施の形態2に対応する。数値実施例2のズームレンズ系の面データを表4に、非球面データを表5に、各種データを表6に示す。
表 4(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞ ∞
1 62.16200 1.10000 1.90001 34.5
2* 6.69200 2.30000
3* 12.07300 1.75000 2.14001 17.0
4 21.50000 可変
5(絞り) ∞ 0.35000
6* 5.69200 1.58700 1.80470 41.0
7 32.03800 0.37500
8 29.47800 1.04600 1.72916 54.7
9 -16.01700 0.63000 1.76182 26.6
10 5.39900 0.70000
11* 18.61200 1.10000 1.66547 55.2
12 -23.48300 可変
13* 36.78300 1.60000 1.66547 55.2
14* -48.34000 可変
15 ∞ 0.28000 1.51680 64.2
16 ∞ 0.50000
17 ∞ 0.50000 1.51680 64.2
18 ∞ 0.37000
19 ∞ 0.28717
像面 ∞ 0.00000
表 5(非球面データ)

第2面
K=-1.56154E+00, A4= 4.68480E-04, A6= 4.15258E-06, A8=-1.01913E-06
A10= 5.05982E-08, A12=-1.06364E-09, A14= 8.20851E-12
第3面
K= 0.00000E+00, A4= 5.16820E-05, A6= 1.33836E-06, A8=-5.23000E-07
A10= 2.76838E-08, A12=-5.97362E-10, A14= 4.65996E-12
第6面
K= 0.00000E+00, A4=-2.38112E-04, A6= 7.51411E-06, A8=-2.40483E-06
A10= 4.29616E-07, A12=-4.01119E-08, A14= 1.60238E-09
第11面
K= 0.00000E+00, A4=-5.17367E-04, A6=-5.66448E-05, A8= 4.53807E-06
A10=-7.50402E-07, A12= 0.00000E+00, A14= 0.00000E+00
第13面
K= 0.00000E+00, A4=-6.25328E-05, A6= 9.00851E-06, A8=-7.82678E-07
A10= 2.97351E-08, A12=-4.15223E-10, A14= 0.00000E+00
第14面
K= 0.00000E+00, A4= 6.42897E-05, A6=-4.19023E-06, A8= 6.58934E-08
A10= 0.00000E+00, A12= 0.00000E+00, A14= 0.00000E+00
表 6(各種データ)

ズーム比 3.28135
広角 中間 望遠
焦点距離 6.2142 13.1141 20.3911
Fナンバー 2.85258 4.28066 5.64291
画角 39.3679 19.8675 12.9178
像高 4.6750 4.6750 4.6750
レンズ全長 39.3161 36.6808 39.7421
BF 0.25556 -0.59241 0.28717
d4 15.8504 5.4283 1.5000
d12 3.0411 13.3769 21.0269
d14 5.9810 4.2800 2.7400
入射瞳位置 8.3349 5.5693 3.7979
射出瞳位置 -17.5453 -46.5039 -132.8723
前側主点位置 12.3797 14.9375 21.0664
後側主点位置 33.1018 23.5667 19.3510

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -8.4115
2 3 21.9794
3 6 8.3767
4 8 14.3722
5 9 -5.2338
6 11 15.7669
7 13 31.6266
8 15 ∞
9 17 ∞

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 -15.04135 5.15000 -0.21859 1.17026
2 5 12.23158 5.78800 -0.68230 1.21868
3 13 31.62659 1.60000 0.41827 1.05031
以下の表7に、各数値実施例のズームレンズ系における各条件の対応値を示す。
表 7(条件の対応値)
Figure 2008298893
本発明に係るズームレンズ系は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話機器、PDA(Personal Digital Assistance)、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等のデジタル入力装置に適用可能であり、特にデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の高画質が要求される撮影光学系に好適である。
実施の形態1(実施例1)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例1に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例1に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図 実施の形態2(実施例2)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図 実施例2に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図 実施例2に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図 実施の形態3に係るデジタルスチルカメラの概略構成図
符号の説明
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
L1 第1レンズ素子
L2 第2レンズ素子
L3 第3レンズ素子
L4 第4レンズ素子
L5 第5レンズ素子
L6 第6レンズ素子
L7 第7レンズ素子
L8、L9 平行平板
A 絞り
S 像面
1 ズームレンズ系
2 撮像素子
3 液晶モニタ
4 筐体
5 主鏡筒
6 移動鏡筒
7 円筒カム

Claims (16)

  1. 物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
    前記第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、少なくとも像側に凹面を持ち負のパワーを有する第1レンズ素子と、少なくとも物体側に凸面を持ち正のパワーを有する第2レンズ素子との2枚のレンズ素子からなり、
    前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、1枚の単レンズ素子である第3レンズ素子と、それぞれ相異なる符号のパワーを有する第4レンズ素子と第5レンズ素子とを接合してなる接合レンズ素子と、1枚の単レンズ素子である第6レンズ素子とからなり、
    広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群すべてが光軸に沿って移動するとともに、
    以下の条件(1)及び(2)を満足する、ズームレンズ系:
    5.0<αiW<20.0 ・・・(1)
    (n11−1)・(n12−1)≧0.84 ・・・(2)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    αiW:広角端の最大像高における主光線の撮像素子入射角度(主光線が光軸から離れつ
    つ撮像素子の受光面に入射する場合を正とする)、
    11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
    12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  2. 以下の条件(5)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    0.1<(n11−1)・(n12−1)・d・fW/(r12・r21)<0.3
    ・・・(5)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
    12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
    12:第1レンズ素子の像側面の曲率半径、
    21:第2レンズ素子の物体側面の曲率半径、
    d:第1レンズ素子の像側面と第2レンズ素子の物体側面との間の光軸上面間隔、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  3. 以下の条件(6)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    0.0001<(n11−1)・(n12−1)・d2・fT/(r12・r21・fW
    <0.04 ・・・(6)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
    12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
    12:第1レンズ素子の像側面の曲率半径、
    21:第2レンズ素子の物体側面の曲率半径、
    d:第1レンズ素子の像側面と第2レンズ素子の物体側面との間の光軸上面間隔、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  4. 以下の条件(7)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    1.0<(r12+r21)/(r12−r21)<2.5 ・・・(7)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    12:第1レンズ素子の像側面の曲率半径、
    21:第2レンズ素子の物体側面の曲率半径、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  5. 以下の条件(8)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    0.5<|fAIR|/fW<1.1 ・・・(8)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    AIR:第1レンズ素子の像側面と第2レンズ素子の物体側面との間に形成される空気
    レンズの焦点距離、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  6. 以下の条件(9)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    2.4<|fG1|/fW<4.0 ・・・(9)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  7. 以下の条件(10)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    1.85<fG2/fW<3.0 ・・・(10)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    G2:第2レンズ群の合成焦点距離、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  8. 以下の条件(11)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    2.5<fG3/fW<6.0 ・・・(11)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    G3:第3レンズ群の合成焦点距離、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  9. 以下の条件(12)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    1.0<|fL1|/fW<2.5 ・・・(12)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    L1:第1レンズ素子の焦点距離、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  10. 以下の条件(13)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    2.0<fL2/fW<5.0 ・・・(13)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    L2:第2レンズ素子の焦点距離、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  11. 以下の条件(14)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    0.4<|fL1|/|fG1|<0.8 ・・・(14)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    L1:第1レンズ素子の焦点距離、
    G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  12. 以下の条件(15)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    0.85<fL2/|fG1|<2.0 ・・・(15)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    L2:第2レンズ素子の焦点距離、
    G1:第1レンズ群の合成焦点距離、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  13. 以下の条件(16)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
    1.9<fL2/|fL1|<3.0 ・・・(16)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    ここで、
    L1:第1レンズ素子の焦点距離、
    L2:第2レンズ素子の焦点距離、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である。
  14. 第2レンズ群が、光軸に対して垂直方向に移動する、請求項1に記載のズームレンズ系。
  15. 物体の光学的な像を電気的な画像信号として出力可能な撮像装置であって、
    物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、
    該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを備え、
    前記ズームレンズ系が、
    物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
    前記第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、少なくとも像側に凹面を持ち負のパワーを有する第1レンズ素子と、少なくとも物体側に凸面を持ち正のパワーを有する第2レンズ素子との2枚のレンズ素子からなり、
    前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、1枚の単レンズ素子である第3レンズ素子と、それぞれ相異なる符号のパワーを有する第4レンズ素子と第5レンズ素子とを接合してなる接合レンズ素子と、1枚の単レンズ素子である第6レンズ素子とからなり、
    広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群すべてが光軸に沿って移動するとともに、
    以下の条件(1)及び(2):
    5.0<αiW<20.0 ・・・(1)
    (n11−1)・(n12−1)≧0.84 ・・・(2)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    (ここで、
    αiW:広角端の最大像高における主光線の撮像素子入射角度(主光線が光軸から離れつ
    つ撮像素子の受光面に入射する場合を正とする)、
    11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
    12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である)
    を満足する、撮像装置。
  16. 物体の光学的な像を電気的な画像信号に変換し、変換された画像信号の表示及び記憶の少なくとも一方を行うカメラであって、
    物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを含む撮像装置を備え、
    前記ズームレンズ系が、
    物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、正のパワーを有する第3レンズ群とを備え、
    前記第1レンズ群が、物体側から像側へと順に、少なくとも像側に凹面を持ち負のパワーを有する第1レンズ素子と、少なくとも物体側に凸面を持ち正のパワーを有する第2レンズ素子との2枚のレンズ素子からなり、
    前記第2レンズ群が、物体側から像側へと順に、1枚の単レンズ素子である第3レンズ素子と、それぞれ相異なる符号のパワーを有する第4レンズ素子と第5レンズ素子とを接合してなる接合レンズ素子と、1枚の単レンズ素子である第6レンズ素子とからなり、
    広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群、第2レンズ群及び第3レンズ群すべてが光軸に沿って移動するとともに、
    以下の条件(1)及び(2):
    5.0<αiW<20.0 ・・・(1)
    (n11−1)・(n12−1)≧0.84 ・・・(2)
    (ただし、3.2<fT/fW、ωW>35)
    (ここで、
    αiW:広角端の最大像高における主光線の撮像素子入射角度(主光線が光軸から離れつ
    つ撮像素子の受光面に入射する場合を正とする)、
    11:第1レンズ素子のd線に対する屈折率、
    12:第2レンズ素子のd線に対する屈折率、
    ωW:広角端における半画角(°)、
    T:望遠端における全系の焦点距離、
    W:広角端における全系の焦点距離
    である)
    を満足する、カメラ。
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