JP2008298159A - 流量制御構造および弁体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1油路10と第2油路20との間を仕切るセパレートプレート30に形成した連通穴30aに挿通した弁体1により、連通穴30aを通過する油の流量を制御する流量制御構造であって、一端側に底部3が設けられた本体部2と、本体部2の一端側の外周面で延出形成された鍔部4と、本体部2の他端側の外周面で延出形成された係止部7と、底部3に形成され本体部2の内部と外部とを連通するオリフィス孔3aと、本体部2の他端側に形成されて弁体1の内側と外側とを連通させるスリット6とを備える弁体1を採用し、オリフィス孔3aの径とスリットの6の面積を変更することで、連通穴30aを通過する油の量を調整できるようにして、油の供給対象の種類に応じて通過させる油の量を変更できるようにした。
【選択図】図2
Description
このような流量制御構造として、特許文献1に開示されたものがある。
一方、図3の(b)に示すように、油の流通方向が第1油路100から第2油路101に向かう方向の場合、ワンウェイボール105は、油により押圧されて図中下方向に移動して、弁穴104を閉鎖するので、オリフィス103のみを通って油が第2油路101内に進入する。
これにより、例えば、締結要素を締結するときには、オリフィスのみを油が通るようにして締結要素が急激に締結されないようにすると共に、締結要素を解放するときには、オリフィスと弁穴の両方を油が通るようにして、迅速に締結要素が解放されるようにすることができる。
しかし、ワンウェイボールのサイズは統一されて同じ大きさを有しており、必然的に弁穴のサイズも常に同じになるので、弁穴を通過できる油の量は常に同じとなる。
そのため、所望の油量を供給できるようにするために、複数の油路を必要とする場合もあり、この場合、油圧回路の油路が複雑となり、また油圧回路の設計の自由度が狭まるという問題がある。
ここで、オリフィス穴の径の大きさを変更することで、ある程度の油量の調整は可能となるが、この場合は、油圧回路に径の異なるオリフィス穴が複数存在することになり、オリフィス穴の径の管理が煩雑になる。
一方、第2流路から第1流路に向けて流体が流れる場合、係止部が仕切り板の第2流路側の面に当接するまで筒状部は第1油路側に移動する。この場合、第1流路と第2流路とは、筒状体の底部に形成された連通孔と周壁に形成されたスリットとを介して連通し、連通孔の径とスリットの面積に応じて決まる流量の流体が、第2流路から第1流路に向けて通過する。
図1は、本実施例に係る流量制御構造において採用される弁体を説明する説明図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)において仮想線で示す面Aで弁体を切断した面断面図である。図2には、本実施例にかかる流量制御構造を説明する説明図である。
弁体1の本体部2は、一端側が底部3により閉じられた筒状体であり、セパレートプレート30(図2参照)の連通穴30aに挿通した際に、弁体1の軸方向に移動自在になるように、連通穴30aと整合する断面形状を有している。ここでは、連通穴30aが円形形状を有しているので、本体部2は円筒形状を有している。
この際、O−リング5は、セパレートプレート30に押圧されて、弁体1と連通穴30aとの隙間への油の流入を防ぐので、第1油路10内の油が、隙間を介して第2油路20側へ移動することを防止する。
これにより、本体部2の他端側の周壁2cの径方向における内側への弾性変形が可能となるので、本体部2の他端側を径方向における内側に撓ませるだけで、弁体1の連通穴30aへの着脱を容易に行うことができる。
ここで、スリットの数と面積は、弁体1が、第1油路と第2油路とがオリフィス孔3aとスリット6とを介して連通する位置に移動した際に、第2油路20から第1油路10に向けて通過させる油の流量に応じて適宜決定される。
係止部7は、第2油路20側から第1油路10側に向かう油の流れにより、弁体1が第2油路20側から第1油路10側に移動した際に、セパレートプレート30の第2油路20側の面30cに当接して、弁体1の第1油路10側へのさらなる移動を規制する。
係止部7にはテーパ部7aが設けられており、テーパ部7aは、本体部2の径方向における外側に向かうに従って厚みが薄くなるように形成されている。
これにより、テーパ部7aが、弁体1の他端側を連通穴30aに挿入する際のガイドとして機能するので、弁体1の連通穴30aへの取り付けが容易になる。
一方、第2油路20から第1油路に向けて油が流れる場合、係止部7がセパレートプレート30の第2油路側の面30cに当接するまで、弁体1は連通穴30aに沿って第2油路20側から第1油路10側に移動して、第1油路10と第2油路20とを底部3のオリフィス孔3aと周壁2cのスリット6とを介して連通させる。
弁体1の第2油路20側への移動が完了すると、第1油路10と第2油路20とは、弁体1の底部3のオリフィス孔3aを介してのみ連通しているので、オリフィス孔3aの径に応じて決まる流量のオイルが、第1油路10側から第2油路20側へと供給される。
弁体1の第1油路10側への移動が完了すると、第1油路10と第2油路20とは、弁体1の底部3のオリフィス孔3aと、周壁2cのスリット6とを介して連通しているので、オリフィス孔3aの径とスリット6の面積とに応じて決まる流量のオイルが、第2油路20側から第1油路10側へと供給される。
また、通過させる油の量はオリフィス孔3aの径とスリット6の面積とにより決まるので、オリフィス孔3aの径とスリット6の面積を調整するだけで、通過させる油の量を所望の流量にすることができ、通過させる油の量を、油の供給対象の種類に応じて簡単に変更することができる。
よって、従来のオリフィスとワンウェイボールを採用する流量制御構造の場合のように、油の流量を調整するために油圧回路を複雑にする必要がないので、油圧回路の設計の自由度が向上する。
よって、本体部2の周壁2cの他端側を径方向における内側に変形させることで、弁体1を連通穴30aに簡単に着脱することができる。
この場合、弁体1の少なくとも本体部2を樹脂などの弾性材料で形成することで、弁体1の連通穴30aへの着脱をいっそう簡単に行うことができる。
これにより、流量の調整に際して、セパレートプレートに形成する連通穴の径の大きさを変更する必要も生じないので、従来の流量制御構造の場合のように油圧の供給対象毎にセパレートプレートを用意する必要がない。よって、通過させる油の量を油の供給対象の種類に応じて簡単に変更することができる。
また、本体部2の一端2aに形成された切欠き2bの位置、数、範囲も上記した実施例のものに限定されることなく、オリフィス穴3aを通過させる油の量に応じて適宜変更可能である。
2 本体部(筒状部)
2a 一端
2b 切欠き
2c 周壁
2d 他端
3 底部
3a オリフィス孔(連通孔)
4 鍔部
4a 面
5 O−リング
6 スリット
7 係止部
7a テーパ部
10 第1油路(第1流路)
20 第2油路(第2流路)
30 セパレートプレート(仕切板)
30a 連通穴
Claims (5)
- 第1流路と第2流路との間を仕切る仕切板に、前記第1流路と前記第2流路とを連通する連通穴を形成し、当該連通穴に挿通した弁体により、前記連通穴を通過する流体の流量を制御する流量制御構造であって、
前記弁体は、
弁体の軸方向への移動を自在にしつつ前記連通穴に挿通されると共に、一端側に底部が設けられた筒状部と、
前記筒状部の一端側の外周面で径方向に延出形成され前記第1流路内に位置する鍔部と、
前記筒状部の他端側の外周面で径方向に延出形成され前記第2流路内に位置する係止部と、
前記底部に形成され前記筒状部の内部と外部とを連通する連通孔と、
前記筒状部の外周部に形成され、前記筒状部の内側と外側とを連通するスリットとを
備えることを特徴とする流量制御構造。 - 前記スリットは、前記筒状部の他端側から前記筒状部の長手方向に沿って形成されていると共に、前記筒状部の周方向に沿って所定間隔で複数設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の流量制御構造。 - 前記筒状部は、弾性部材により形成されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流量制御構造。 - 前記鍔部の前記仕切板側の面には、弾性部材が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れか一項に記載の流量制御構造。 - 第1流路と第2流路との間を仕切る仕切板に設けられた連通穴に挿通されて、前記連通穴を通過する流体の流量を制御するための弁体であって、
弁体の軸方向への移動を自在にしつつ前記連通穴に挿通されると共に、一端側に底部が設けられた筒状部と、
前記筒状部の一端側の外周面で径方向に延出形成された鍔部と、
前記筒状部の他端側の外周面で径方向に延出形成された係止部と、
前記底部に形成され前記筒状部の内部と外部とを連通する連通孔と、
前記筒状部の外周部に形成され、前記筒状部の内側と外側とを連通するスリットとを備える弁体。
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JP2007144361A JP2008298159A (ja) | 2007-05-31 | 2007-05-31 | 流量制御構造および弁体 |
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