JP2008297258A - 有機ラジカル金属錯体及びそれを使用した有機発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】低い印加電圧で高発光効率で高輝度の光出力を有する有機発光素子を提供する。
【解決手段】少なくとも一方が透明または半透明な陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に挟持された有機化合物を含有する1または複数の有機層を有する有機発光素子において、前記有機化合物を含有する有機層のうち少なくとも一層が1種以上の有機ラジカル金属錯体を含有する有機発光素子である。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機発光素子に関し、詳しくは有機化合物からなる有機膜に電界を印加することにより光を放出する素子に関する。より詳しくは、有機膜が常温安定な有機ラジカルを分子内に有する金属錯体を含有した有機層から構成される高効率な有機発光素子に関する。
常温安定な有機ラジカル化合物は、1980年代以降、有機磁性体として盛んに研究され、非特許文献1〜4等に記載されているように、多くの有機ラジカル化合物が設計又は合成されてきた。
近年、有機ラジカル化合物の実用化を目的とした技術開発が行われるようになり、特に電池分野において該化合物が注目されている。例えば、非特許文献5及び非特許文献6に記載されるような有機ラジカル化合物を二次電池の正極又は陰極活性物質として使用する技術開発が行われている。中でも有機ラジカル化合物の高い反応性と可逆的な酸化還元反応を、例えば放電過程に利用する二次電池(リチウムイオン二次電池等)の開発が進んでおり、安定性に優れた高エネルギー密度の大容量電池の可能性を示唆している。
その他、最近では有機ラジカル化合物が軸配位した希土類錯体が合成され、発光スペクトルや量子収率を測定した報告例がある(特許文献1又は非特許文献7参照)。しかしながら、これまで、有機ラジカルを分子内に有する金属錯体を有機発光素子に用いた応用例はなく、さらには有機ラジカルを分子内に有する金属錯体の発光が励起多重項(励起4重項)からの発光であることを示唆する実験例又は報告例はなかった。
特開2005−187546号公報 Macromolecules,16,7079(1993) Macromolecules,26,4567(1993) J.Org.Chem.,64,7129(1999) Bull.Chem.Soc.Jpn.,69,499(1996) Chem.Phys.Lett.,359,351(2002) IEICE Trans.Electron.,R85−C,1256(2002) Inorganic Chemistry,39,3740(2000)
本発明は、常温安定な有機ラジカルを分子内に有する金属錯体を使用した高効率で高輝度の光出力を有する有機発光素子を提供することにある。
本発明者等は、上述の課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、
(1)中心金属がIr、Ru、Os、Rh又はPtであり、かつ、オキシラジカル、窒素ラジカル又はニトロキシルラジカルから選ばれる有機ラジカルを分子内に有することを特徴とする有機ラジカル金属錯体。
(2)(1)に記載の有機ラジカル金属錯体が、陽極及び陰極間に侠持された一層又は複数の有機層に含有することを特徴とする有機発光素子。
(3)上記有機層が発光層であることを特徴とする有機発光素子。
(4)前記有機ラジカル金属錯体が発光する際、その励起時において、三重項励起状態と前記有機ラジカルが分子内スピン相互作用していることを特徴とする(1)に記載の有機ラジカル金属錯体。
常温安定な有機ラジカルを分子内に有する金属錯体を含有した有機層から構成された有機発光素子は、低印加電圧、高発光効率又は高輝度光出力等の性能を兼備した優れた素子である。また、本発明の常温安定な有機ラジカルを分子内に有する金属錯体の発光形態は新規であり、更なる高効率素子の可能性がある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の有機発光素子は、少なくとも一方が透明か半透明な陽極及び陰極間に侠持された一層又は複数層の有機層よりなる。また本発明の有機発光素子は、該有機層の少なくとも一層に、常温安定な有機ラジカルを分子内に有する金属錯体(以下、本発明の有機ラジカル金属錯体と称す)を含有することを特徴とする。
一般に有機ラジカル化合物は、反応性に富み、空気、光、水等の環境因子に対して不安定である。一方で本発明で使用される有機ラジカル又は本発明の有機ラジカル金属錯体は、上記環境因子に対して安定なラジカル状態又はイオン状態を形成・維持する。このため、ラジカル発生剤の投与や特定環境(不活性ガス雰囲気下、低温下あるいは化学反応の過程)で確認されるものでなく、室温・空気中で、例えばESR(electron spin resonance;電子スピン共鳴)等の装置により確認・同定可能な安定なラジカル化合物である。しかも電気化学的には可逆的な酸化還元反応(ドープ及び脱ドープ)を行う有機ラジカル化合物でもある。
本発明の有機ラジカル金属錯体の機能について記述すれば、まず、上述した可逆的な酸化還元を高速に行うために、優れたキャリア(正孔又は電子)輸送部位として機能する。高いキャリア輸送能は、有機発光素子のキャリアバランス改善して高効率素子を可能にする。
また、有機ラジカルは不対電子に起因する局在スピンを有するため、有機ラジカルの濃度、有機ラジカル同士の相互作用によって、常磁性又は強磁性を示すマトリックスを形成する可能性がある。これにより本発明の有機ラジカル金属錯体の発光収率又は有機発光素子の効率を高める可能性がある。
さらに、本発明の有機ラジカル金属錯体において、有機ラジカル、該有機ラジカルを含む部位、或いはそれを含むリガンドが光増感剤として機能したり、同一分子内で励起状態(例えば、励起三重項)と相互作用する。こうすることで新たなスピン状態、即ち励起多重項(例えば、励起四重項や励起五重項等)を生成することが考えられる。従って、新しい発光形態を持つ有機発光素子が得られるとともに、本発明の有機ラジカル金属錯体の発光収率又は有機発光素子の効率を高める可能性がある。
また、本発明の有機ラジカル金属錯体において、好ましい錯体はIr錯体、Re錯体、Ru錯体、Os錯体、Rh錯体又はPt錯体である。三重項励起状態を利用した発光の収率が高いIr錯体又はPt錯体がより好ましい。金属の種類を変更したり、有機ラジカル、該有機ラジカルを含む部位、或いはそれを含むリガンドの種類を変更する等して、励起波長、発光強度又は発光波長を任意に変化させることが出来る。
また、上記有機層(例えば、発光層)の形成においては、本発明の有機ラジカル金属錯体と溶剤とを任意の割合で混合し、これを使用して製膜することもできる。さらに、該金属錯体と他の有機化合物からなる有機物と溶剤を任意の割合で混合し、これに溶剤を加えて製膜することもできる。従って、製膜を行う際には、真空蒸着法、イオン化蒸着法、スパッタリング法又はプラズマ法の他に、スピンコーティング、ディッピング、キャスト法、LB法及びインクジェット法等のwet法(ウエット法)も使用できる。よって必要に応じて、上記方法を単独又は複数選択して用いることも可能である。
本発明は、以上のようなコンセプトのもとに有機ラジカル金属錯体が分子設計され、かつ有機発光素子における有機層(例えば、発光層)が形成され、高効率な有機発光素子が得られる。
以下、本発明の有機ラジカル金属錯体に関して詳細に説明する。
本発明の有機ラジカル金属錯体は、
(i)有機ラジカルを含む有機ラジカル部位
(ii)Ir、Re、Ru、Os、Rh又はPtである中心金属。
の両方が結合した構造となるように分子設計されたものであり、互いが結合する場合は連結基を介しても構わない。
本発明の有機ラジカルは、窒素ラジカル、オキシラジカル又はニトロキシルラジカルであり、該有機ラジカルの構造を示せば以下のようになる(式中「*」はラジカルを表す)。
Figure 2008297258
また、該有機ラジカルを含む有機ラジカル部位としては、ヒドラジルラジカル系部位、オキシアミニルラジカル系部位、チオアミニルラジカル系部位、ブチルアミノキシルラジカル系部位、TEMPOラジカル(2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシ・フリーラジカル)系部位、ジチアジアゾリルラジカル系部位、ベルダジルラジカル系部位、チアトリアジニル系部位、又はニトロニルニトロキシル系部位等である。
上記有機ラジカル部位の構造を以下に示す(但し、式中「・」又は「*」はラジカルを表す。)
[ヒドラジルラジカル系部位]
Figure 2008297258
(上記のベンゼン環上は置換基で置き換わっていても良く、該ベンゼン環と置換基同士が環を形成してもよい。)
具体的な構造式は以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 2008297258
[オキシアミニル系部位]
Figure 2008297258
(上記のベンゼン環上は置換基で置き換わっていても良く、該ベンゼン環と置換基同士が環を形成してもよい。)
具体的な構造式は以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 2008297258
[チオアミニルラジカル系部位]
Figure 2008297258
(上記のベンゼン環上は置換基で置き換わっていても良く、該ベンゼン環と置換基同士が環を形成してもよい。)
具体的な構造式は以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 2008297258
[ブチルアミノキシルラジカル系部位]
Figure 2008297258
(上記のベンゼン環上は置換基で置き換わっていても良く、該ベンゼン環と置換基同士が環を形成してもよい。)
具体的な構造式は以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 2008297258
[TEMPOラジカル系部位]
Figure 2008297258
(上記のR1乃至R4はアルキル基を表し、隣り合うアルキル基同士が結合して環を形成してもよい。)
具体的な構造式は以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 2008297258
[ジチアジアゾリルラジカル系部位]
Figure 2008297258
(上記のベンゼン環上は置換基で置き換わっていても良く、該ベンゼン環と置換基同士が環を形成してもよい。)
具体的な構造式は以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 2008297258
[ベルダジルラジカル系の部位]
Figure 2008297258
(上記Xは炭素原子、−(C=O)−又は−(C=S)−である。また、ベンゼン環上は置換基で置き換わっていても良く、該ベンゼン環と置換基同士が環を形成してもよい。)
Figure 2008297258
(上記Xは炭素原子、−(C=O)−又は−(C=S)−である。また、ベンゼン環上は置換基で置き換わっていても良く、該ベンゼン環と置換基同士が環を形成してもよい。さらに、R5又はR6はアルキル基を表す。)
具体的な構造式は以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 2008297258
[チアトリアジニル系の部位]
Figure 2008297258
(上記Yは酸素原子又は硫黄原子を表す。また、ベンゼン環上は置換基で置き換わっていても良く、該ベンゼン環と置換基同士が環を形成してもよい。)
具体的な構造式は以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 2008297258
[ニトロニルニトロキシル系の部位]
Figure 2008297258
(上記ベンゼン環上は置換基で置き換わっていても良く、該ベンゼン環と置換基同士が環を形成してもよい。)
具体的な構造式は以下に示すが、これらに限定されない。
Figure 2008297258
以上、本発明の有機ラジカル部位の一般式及び具体例を示したが、一般式中のベンゼン環をピリジン環又はキノリン環等のヘテロ環に換えても構わない。ヘテロ環上は置換基で置き換わってもよく、ヘテロ環と置換基がお互いに結合して環を形成してもよい。
次に、本発明の有機ラジカル金属錯体を構成するもう一つの要素である、Ir、Re、Ru、Os、Rh又はPt錯体について詳細に述べる。
上記錯体は、下記一般式で示される金属錯体又はポルフィレン金属錯体である。
Figure 2008297258
(式中MはIr、Ru、Os、Rh又はPtであり、L又はL’は配位子を示す。mは1〜4であり、nは0〜3である。)
上記L又はL’を表す構造式を一般式(6)乃至一般式(9)に示す。
Figure 2008297258
(MはIr、Ru、Os、Rh又はPtであり、A又はA’は金属原子Mに結合した置換基を有していてもよい芳香環又は複素環であり、B、B’又はB”は金属原子Mに配位した置換基を有していてもよい複素環である。R7乃至R9はそれぞれ水素原子、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状のアルキル基(該アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよく、メチレンの1つ以上が置換又は無置換の芳香環あるいは複素環で置き換えられていてもよい。)を表す。)
Figure 2008297258
(R10乃至R21はそれぞれ水素原子、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状のアルキル基、置換又は無置換の芳香環あるいは複素環である。)
前記アルキル基を具体的に示せば、メチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、置換もしくは無置換の芳香環としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、アセナフタレン環、アズレン環、ヘプタセン環、ヘプタフェン環、アセアントリレン環、ピレン環、ペリレン環、トリフェニレン環、ペンタセン環、コロネン環、ヘキサフェン環、クリセン環等が挙げられ、置換もしくは無置換の複素環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリン環、ピロリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、ピラゾール環、ピラゾリジン環、ピラン環、ピレン環、ピリジン環、ピペリジン環、インドール環、キノリン環、イソキノリン環、シンノリン環、キノキサリン環又はナフチリジン環等が挙げられる。
上記一般式(6)乃至一般式(9)に基づくリガンドの具体的な構造に関しては、(独)日本化学振興会「情報科学用有機材料第142委員会」C部会(有機光エレクトロニクス)第9回研究会資料,P25(2005)に記載されており、好適に使用できる。
以上本発明の有機ラジカル金属錯体の2つの構成要素について説明したが、該要素は互いが結合する場合は連結基を介しても構わない。該連結基としては、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−C=C−、−C≡C−、アルキレン、アラルキレン、アルケニレン、アルキニルレン、置換又は無置換の芳香環或いは複素環が挙げられる。
上記アルキレンは置換アルキレンでも良く、例えば、メチレン、d1−メチレン、d3−メチレン、エチレン、d5−エチレン、n−プロピレン、n−ブチレン、n−ヘキシレン、イソペンチレン、ネオペンチレン、ジフルオロメチレン、パーフルオロエチレン、テトラクロロエチレン、ブロモメチレン、1,2−ジブロモエチレン、ヨードメチレン、2−ブロモエチレン、ヒドロキシメチレン、ヒドロキシエチレン又はノルボルニレン等が挙げられる。上記のd1−メチレン基とは、メチル基上の水素原子1個が重水素に置き換わったことを表す。
また、上記アラルキレンとは置換アラルキレンを含み、ベンジレン、2−フェニルエチレン、2−フェニルイソプロピレン、1−ナフチルメチレン、2−ナフチルメチレン、2−(1−ナフチル)エチレン、2−(2−ナフチル)エチレン、9−アントリルメチレン、2−(9−アントリル)エチレン、2−フルオロベンジレン、3−フルオロベンジレン、4−フルオロベンジレン、2―クロロベンジレン、3−クロロベンジレン、4−クロロベンジレン、2―ブロモベンジレン、3−ブロモベンジレン、4−ブロモベンジレン等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
上記アルケニレンとは置換アルケニレンを含み、ビニレン、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、2−プロペニレン、Iso−プロペニレン、2−ブテニレン基、3−ブテニレン基、スチリレン等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
さらに、上記アルキニルレンとしては置換アルキニルレンを含み、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、アセチレニレン、フェニルアセチレニレン、1−プロピニレン等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
また、置換又は無置換の芳香環或いは複素環としては既に記述した芳香環或いは複素環と同様である。
本発明の有機ラジカル金属錯体の構造を具体的に示す。
Figure 2008297258
Figure 2008297258
Figure 2008297258
Figure 2008297258
Figure 2008297258
Figure 2008297258
Figure 2008297258
Figure 2008297258
Figure 2008297258
本発明の有機ラジカル金属錯体は、励起三重項状態と有機ラジカルが分子内で相互作用してもしなくても良いが、分子内で相互作用する場合には、励起二重項状態と励起四重項状態等が生成する。このことは、J.Am.Chem.Soc.118、13079(1996)やJ.Am.Chem.Soc.120、3152(1998)等の報告から明らかである。上記励起種の判別は、該励起種が異なる常磁性化学種であるために時間分解ESR法(電子スピン共鳴法)で判別できる。
図1は、時間分解ESR信号の時間変化の概略図である。前記非特許文献によれば、例えばTEMPOラジカルを有するIr錯体に関して、Ir錯体の三重項励起状態とTEMPOラジカルが分子間でスピン相互作用する。かかる場合、TEMPOラジカルの時間分解ESR信号は、TEMPOラジカルのスピン−格子緩和時間である700ナノ秒で立ち上がり、Ir錯体の励起三重項状態の寿命である5マイクロ秒で減衰する。
一方、「第3回ESR夏の学校テキスト(電子スピンサイエンス学会発行)」によると、励起三重項状態と有機ラジカルが分子内でスピン相互作用する。かかる場合、TEMPOラジカルの時間分解ESR信号は放出型を示し、立ち上がり時間は時間分解ESR装置の時間分解能、即ち200ナノ秒と同一である。
従って、有機ラジカルの時間分解ESR信号の立ち上がり速度で、励起三重項状態と有機ラジカルが分子間で相互作用しているか分子内で相互作用しているか判断可能である。
実際に、TEMPOラジカルを有するIr錯体の立ち上がり時間が200ナノ秒であることから、励起三重項状態と有機ラジカルが分子内でスピン相互作用していることが確認された(本発明の実施例の項を参照)。よって本錯体の発光励起状態は、純粋な励起三重項状態ではなく、励起三重項と有機ラジカルが分子内スピン相互作用して得られる励起多重項性成分(本件の場合は励起四重項性成分)を含んでいる可能性がある。
図2〜図6に本発明の有機発光素子の好ましい例を示す。
図2は、本発明の有機発光素子の一例を示す断面図である。図2は、基板1上に、陽極2、ホール注入輸送層3、電子注入輸送兼発光層4及び陰極5を順次設けた構成のものである。
また、図3は基板1上に、陽極2、ホール注入層6、ホール輸送層7、電子注入輸送兼発光層4及び陰極5を順次設けた構成のものである。この構造はホール注入と輸送の機能を分離したことが特徴である。
また、図4は基板1上に、陽極2、ホール注入輸送層3、発光層8、電子注入輸送層9及び陰極5を順次設けた構成のものである。この構造においては電子輸送と発光の機能分離を付加したものである。
また、図5は基板1上に、陽極2、ホール注入層6、ホール輸送層7、発光層8、電子注入輸送層9及び陰極5を順次設けた構成のものである。これも前項と同様にキャリア輸送と発光の機能を分離したものである。
また、図6はインターレイヤー層10を設け、発光層中のキャリア閉じ込め効果をあげる役割を果たす。
但し、図1乃至図5はあくまでごく基本的な素子構成であり、本発明の有機ラジカル化合物を用いた有機発光素子の構成はこれらに限定されるものではない。上記素子構造とは逆の方向から光を取り出すトップエミッションタイプの素子構成でも可能であり、発光電極と有機層界面に絶縁性層を設けても良いし、接着層あるいは干渉層を設けても良く多様な層構成をとることができる。
上記のような構成を持つ素子を作製するに当たり、必要に応じて既知の有機化合物、即ち、低分子系及びポリマー系の正孔輸送性化合物、発光性化合物あるいは電子輸送性化合物等を使用することもできる。
正孔(ホール)注入輸送性材料としては、陽極からのホールの注入を容易にし、また注入されたホールを発光層に輸送する高いモビリティを有することが好ましい。正孔(ホール)注入輸送性能を有する低分子及び高分子系材料としては、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、オキサゾール誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、及びポリ(ビニルカルバゾール)、ポリ(シリレン)、ポリ(チオフェン)、その他導電性高分子が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。以下に、具体例の一部を示す。
Figure 2008297258
Figure 2008297258
発光機能に関わる材料としては、多環縮合芳香族化合物(例えばナフタレン誘導体、フェナントレン誘導体、フルオレン誘導体、ピレン誘導体、テトラセン誘導体、コロネン誘導体、クリセン誘導体、ペリレン誘導体、9,10−ジフェニルアントラセン誘導体、ルブレン等)、キナクリドン誘導体、アクリドン誘導体、クマリン誘導体、ピラン誘導体、ナイルレッド、ピラジン誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、スチルベン誘導体、有機金属錯体(例えば、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム等の有機アルミニウム錯体、有機ベリリウム錯体)及びポリ(フェニレンビニレン)誘導体、ポリ(フルオレン)誘導体、ポリ(フェニレン)誘導体、ポリ(チエニレンビニレン)誘導体、ポリ(アセチレン)誘導体等の高分子誘導体が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。以下に、具体例の一部を示す。
Figure 2008297258
Figure 2008297258
Figure 2008297258
電子注入輸送性材料としては、陰極からの電子の注入を容易にし、注入された電子を発光層に輸送する機能を有するものから任意に選ぶことができ、ホール輸送材料のキャリア移動度とのバランス等を考慮し選択される。電子注入輸送性能を有する材料としては、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ピラジン誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、ペリレン誘導体、キノリン誘導体、キノキサリン誘導体、フルオレノン誘導体、アントロン誘導体、フェナントロリン誘導体、有機金属錯体等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。以下に、具体例の一部を示す。
Figure 2008297258
本発明の有機発光素子において、本発明の有機ラジカル錯体を含有する層及びその他の有機化合物からなる層は、一般には真空蒸着法、イオン化蒸着法、スパッタリング、プラズマあるいは、適当な溶媒に溶解させて公知の塗布法(例えば、スピンコーティング、ディッピング、キャスト法、LB法、インクジェット法及びレーザー転写法等)により薄膜を形成する。特に塗布法で成膜する場合は、適当な結着樹脂と組み合わせて膜を形成することもできる。
上記結着樹脂としては、広範囲な結着性樹脂より選択でき、例えば、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらは単独又は共重合体ポリマーとして1種又は2種以上混合してもよい。さらに必要に応じて、公知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を併用してもよい。
陽極材料としては、仕事関数がなるべく大きなものがよく、例えば、金、白金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、コバルト、セレン、バナジウム、タングステン等の金属単体あるいはこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO),酸化亜鉛インジウム等の金属酸化物が使用できる。また、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフェニレンスルフィド等の導電性ポリマーも使用できる。これらの電極物質は単独で用いるか、あるいは複数併用することもできる。また、陽極は一層構成でもよく、多層構成をとることもできる。
一方、陰極材料としては、仕事関数の小さなものがよく、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、インジウム、ルテニウム、チタニウム、マンガン、イットリウム、銀、鉛、錫、クロム等の金属単体あるいはリチウム−インジウム、ナトリウム−カリウム、マグネシウム−銀、アルミニウム−リチウム、アルミニウム−マグネシウム、マグネシウム−インジウム等、複数の合金として用いることができる。酸化錫インジウム(ITO)等の金属酸化物の利用も可能である。これらの電極物質は単独で用いるか、あるいは複数併用することもできる。また、陰極は一層構成でもよく、多層構成をとることもできる。
また陽極及び陰極は、少なくともいずれか一方が透明又は半透明であることが望ましい。
本発明で用いる基板としては、特に限定するものではないが、金属製基板、セラミックス製基板等の不透明性基板、ガラス、石英、プラスチックシート等の透明性基板が用いられる。また、基板にカラーフィルター膜、蛍光色変換フィルター膜、誘電体反射膜等を用いて発色光をコントロールする事も可能である。
また、成した素子に対して、酸素や水分等との接触を防止する目的で保護層あるいは封止層を設けることもできる。保護層としては、ダイヤモンド薄膜、金属酸化物、金属窒化物等の無機材料膜、フッ素樹脂、ポリパラキシレン、ポリエチレン、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂等の高分子膜、さらには、光硬化性樹脂等が挙げられる。また、ガラス、気体不透過性フィルム、金属等をカバーし、適当な封止樹脂により素子自体をパッケージングすることもできる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明していくが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、本発明の実施例に使用した化合物の構造式を以下に示す。
Figure 2008297258
<実施例1>[化合物[I]の製造方法]
Figure 2008297258
[化合物(I−4)の合成]
化合物(I−1)0.37g(0.8mmol)、塩化イリジウム(III)の水和物0.6g、エトキシエタノ−ル50mlと水10mlを3つ口フラスコに入れ、窒素気流下室温で30分間攪拌し、その後1時間還流攪拌した。反応物を室温まで冷却し、水50mlを投入して沈殿物を濾取水洗後、エタノ−ルで洗浄した。室温で減圧乾燥し、化合物(I−2)の赤色粉末0.25g(収率54%)を得た。
次いで、200mlの3つ口フラスコに以下に示す試薬、溶媒を仕込んだ。
エトキシエタノ−ル:100ml
化合物(I−2):0.3g(0.13mmol)
TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシ・フリーラジカル)アセチルアセトン:0.08g(0.33mmol)
炭酸ナトリウム:0.08g(0.8mmol)
次に、窒素気流下室温で1時間攪拌し、その後7時間還流攪拌した。反応物を氷冷し、沈殿物を濾取水洗した。この沈殿物をエタノールで洗浄し、クロロホルムに溶解した後,不溶物をろ過した。ろ液を濃縮した後、クロロホルム−メタノールで再結晶して化合物(I−4)[本発明の化合物(I)]の赤色粉末0.1g(収率28%)を得た。1H−MNRで同定すると共に、MALSDI−TOF MSによりこの化合物のM+である1371を確認した。
<実施例2>[化合物[II]の製造方法]
Figure 2008297258
[化合物[II−4]の合成]
化合物(II−1)0.3g(0.95mmol)、塩化イリジウム(III)の水和物0.6g、エトキシエタノ−ル50mlと水10mlを3つ口フラスコに入れ、窒素気流下室温で30分間攪拌し、その後1時間還流攪拌した。反応物を室温まで冷却し、水50mlを投入して沈殿物を濾取水洗後、エタノ−ルで洗浄した。室温で減圧乾燥し、化合物(II−2)の赤色粉末0.2g(収率50%)を得た。
次いで、200mlの3つ口フラスコに以下に示す試薬、溶媒を仕込んだ。
エトキシエタノ−ル:100ml
化合物(II−2):0.3g(0.17mmol)
TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシ・フリーラジカル)アセチルアセトン:0.08g(0.33mmol)
炭酸ナトリウム:0.08g(0.8mmol)
次に、窒素気流下室温で1時間攪拌し、その後7時間還流攪拌した。反応物を氷冷し、沈殿物を濾取水洗した。この沈殿物をエタノールで洗浄し、クロロホルムに溶解した後,不溶物をろ過した。ろ液を濃縮した後、クロロホルム−メタノールで再結晶して化合物(II−4)[本発明の化合物(II)]の赤色粉末0.15g(収率42%)を得た。1H−MNRで同定すると共に、MALSDI−TOF MSによりこの化合物のM+である1066を確認した。
<実施例3>[化合物Iの定常状態ESR測定]
化合物Iのトルエン溶液(5×10-4M)を調整し、直径5mmのESR試料管内で窒素バブリングを5分間行い、パラフィルムでシールした。ESR測定にはバリアン社製E−112を使用した。TE102モードの空洞共振器を用いた。上記の測定サンプルをマイクロ波周波数9.4852GHz、マイクロ波パワー5mW、磁場変調周波数100kHz、磁場変調幅0.02mTの条件下、20℃で測定した。その結果、Nオキシラジカル由来の、窒素の核スピンで強度比1:1:1の3本のピークに分裂したESRスペクトル確認できた。超微細結合定数は1.5mTであった。
<実施例4>[化合物IIの定常状態ESR測定]
化合物Iを化合物IIに替える以外は実施例3の方法に準拠して行った。その結果、Nオキシラジカル由来の、窒素の核スピンで強度比1:1:1の3本のピークに分裂したESRスペクトル確認できた。超微細結合定数は1.5mTであった。
<実施例5>[化合物Iの時間分解ESR測定]
化合物Iのトルエン溶液(5×10−4M)を調整し、実験前30分と実験中、250mlの褐色瓶内で溶媒の蒸気が飽和した窒素でバブリングを行い、脱酸素した。ESR装置は実施例3と同様のものを使用した。但し、磁場変調を外し、ESRの検波出力を広帯域プリアンプ(エヌエフ回路ブロック社、BX31A、帯域:DC〜150MHzで)10倍に増幅した後、PC制御されたデジタルオシロスコープ(レクロイ社、9430)に入力し、制御PCでデータ処理を行った。また、同一の制御PCでESR用電磁石を制御し、磁場を掃引した。測定には光路長0.3mmの石英製フラットフローセルを用い、上記の測定サンプル溶液をフローさせながら実験を行った。励起光源として、エキシマ−レーザー(ラムダフィジクス社、COMPex102、波長:308nm、パルス幅:17ns、繰り返し:10Hz)を用いた。各磁場での積算回数は64回であった。
測定の結果、励起直後に放出型の強度比1:1:1、分裂幅1.5mTの非常に弱い3本線のESRスペクトルが得られた。強度比と分裂幅から、この信号は実施例3で観測したNオキシラジカルと同定した。最も低磁場のピーク強度の時間変化を解析したところ、立ち上がり速度は200ナノ秒であった。一方、時間分解ESR装置の時間分解能も約200ナノ秒であった。以上の実験結果より、化合物(I)の励起時において、励起三重項状態と有機ラジカルは分子内スピン相互作用をしていることが確認された。
<実施例6>[化合物IIの時間分解ESR測定]
化合物Iを化合物IIに替える以外は実施例5に準拠して行った。測定の結果、励起直後に放出型の強度比1:1:1、分裂幅1.5mTの非常に弱い3本線のESRスペクトルが得られた。強度比と分裂幅から、この信号は実施例4で観測したNオキシラジカルと同定した。最も低磁場のピーク強度の時間変化を解析したところ、立ち上がり速度は200ナノ秒であった。一方、時間分解ESR装置の時間分解能も約200ナノ秒であった。以上の実験結果より、化合物(II)の励起時において、励起三重項状態と有機ラジカルは分子内スピン相互作用をしていることが確認された。
<実施例7>[化合物Iを使用した有機発光素子の評価]
本発明では素子構成として、図3に示す有機層が3層の素子を使用する。ガラス基板(透明基板1)上に厚み100nmのITO(透明電極:陽極2)を電極面積が3.14mm2になるようにパターニングする。そのITO基板上に、以下に記載した手順で有機層と電極層をスピンコート製膜法又は10-4Pa減圧下における真空蒸着法により積層して素子を作製した。
(1)ホール注入輸送層13(400Å):
PEDOT/PSS AI 4083(Baytron社製)をスピンコート法(窒素雰囲気下2000/2min+200℃乾燥)でITO基板上に製膜した。
(2)発光層8(400Å):
本発明の有機ラジカル錯体[例えば、化合物(I)]がポリ(9,9−ジ−n−ヘキシルフルオレニル−2,7’−ジイル)[アルドリッチ社製,製品番号57104−0]{以下、PFLと略す}に対して4wt%になるように秤量した。次に、該混合物の0.2wt%トルエン溶液を調製し、スピンコート法(窒素雰囲気下1000rpm/1min+80℃乾燥)で製膜した。
(3)電子注入輸送層9(200Å):
Bphen(Aldrich社製)を蒸着法で製膜した。
(4)金属電極(陰極5):
LiFを蒸着法で10Å製膜した。その上にAlを蒸着法で1200Å製膜した。
得られた素子において、輝度が600cd/m2における電流効率は5cd/A、電力効率では4.5lm/Wを得ることができた。このときの発光スペクトルのピークは620nmだった。
<実施例8>[化合物IIを使用した有機発光素子の評価]
化合物Iに替えて化合物IIを使用する以外は実施例7に準拠して行った。得られた素子において、輝度が600cd/m2における電流効率は6cd/A、電力効率では4.5lm/Wを得ることができた。このときの発光スペクトルのピークは618nmだった。
<比較例1>
[比較例に用いた化合物]
Figure 2008297258
Figure 2008297258
[有機発光素子の評価]
発光層を形成する際に、上記化合物(III)と化合物(IV)で調整された1mol/mol混合物がポリ(9,9−ジ−n−ヘキシルフルオレニル−2,7’−ジイル)[アルドリッチ社製,製品番号57104−0](以下、PFLと略す)に対して4wt%になるように秤量し、該混合物の0.2wt%トルエン溶液を調製し、スピンコート法(窒素雰囲気下1000rpm/1min+80℃乾燥)で製膜した以外は実施例7に準拠して行った。得られた素子において、輝度が600cd/m2における電流効率は2cd/A、電力効率では1.5lm/Wを得ることができた。このときの発光スペクトルのピークは622nmだった。
本発明は、低い印加電圧で高発光効率で高輝度の光出力を有し、優れた耐久性も有する実用可能な有機発光素子に利用することができる。
本発明における有機発光素子の一実施態様を示す断面図である。 本発明における有機発光素子の他の実施態様を示す断面図である。 本発明における有機発光素子の他の実施態様を示す断面図である。 本発明における有機発光素子の他の実施態様を示す断面図である。 本発明における有機発光素子の他の実施態様を示す断面図である。 本発明における有機発光素子の他の実施態様を示す断面図である。
符号の説明
1 基板
2 陽極
3 ホール注入輸送層
4 電子注入輸送兼発光層
5 陰極
6 ホール注入層
7 ホール輸送層
8 発光層
9 電子注入輸送層
10 インターレイヤー層

Claims (4)

  1. 中心金属がIr、Ru、Os、RhまたはPtであり、かつ、オキシラジカル、窒素ラジカル又はニトロキシルラジカルから選ばれる有機ラジカルを分子内に有することを特徴とする、有機ラジカル金属錯体。
  2. 請求項1に記載の有機ラジカル金属錯体が、陽極及び陰極間に侠持された一層又は複数の有機層に含有することを特徴とする、有機発光素子。
  3. 上記有機層が発光層であることを特徴とする、請求項2に記載の有機発光素子。
  4. 励起時において、三重項励起状態と前記有機ラジカルが分子内スピン相互作用していることを特徴とする、請求項1に記載の有機ラジカル金属錯体。
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