JP2008295480A - カフ部材付きチューブ - Google Patents
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Abstract
【課題】生体皮下組織から細胞が容易に侵入、生着し、毛細血管が構築されることで皮下組織との癒着が頑強に得られ、その結果、創傷部を外界と隔絶し、治癒機転における細菌感染等の増悪因子を防御し、ダウングロースの進行を抑制し、トンネル感染を始めとする各種の感染トラブルの少ないカフ部材付きチューブを提供する。
【解決手段】チューブ11と、該チューブに外嵌したカフ部材とを有するカフ部材付きチューブにおいて、該カフ部材は、該チューブ11に固着されたフランジ12と、該フランジの一方の面に重なり、フランジよりも放射方向に延出したロワーカフ13と、該フランジの他方の面及びフランジの外周面に重なるアッパーカフ14とを有し、該ロワーカフ及びアッパーカフが連続気孔を有した多孔質合成樹脂よりなることを特徴とするカフ部材付きチューブ。
【選択図】図1
【解決手段】チューブ11と、該チューブに外嵌したカフ部材とを有するカフ部材付きチューブにおいて、該カフ部材は、該チューブ11に固着されたフランジ12と、該フランジの一方の面に重なり、フランジよりも放射方向に延出したロワーカフ13と、該フランジの他方の面及びフランジの外周面に重なるアッパーカフ14とを有し、該ロワーカフ及びアッパーカフが連続気孔を有した多孔質合成樹脂よりなることを特徴とするカフ部材付きチューブ。
【選択図】図1
Description
本発明は、カフ部材付きチューブに係り、特に生体組織からの細胞の侵入が可能で、生体組織と頑強な癒着が得られるカフ部材付きチューブに関する。このカフ部材付きチューブは、例えば、カニューレやカテーテル類を皮下刺入する療法である補助人工心臓による血液循環法、腹膜透析療法、中心静脈栄養法、経胃ろう栄養法、膀胱ろうカテーテル、経カニューレDDS及び経カテーテルDDSなどに用いられる。
近年発達した補助人工心臓や腹膜透析などの療法で使用されるカニューレやカテーテルは、外界へ開放された脈管へ挿入・留置される尿道カテーテル、経消化管的栄養法及び気道確保術などと異なり、皮下組織を切開した上で刺入を行って生体内に留置する必要がある。生体内への留置が長期間へ及ぶ場合、生体内と外界を隔て、生体内への細菌の侵入や体液水分の揮発を防止するためにカフ部材(スキンカフなどともいう)を利用して疑似的に刺入部を密閉することが行われている。従来、補助人工心臓による血液循環法では、主としてポリエステル繊維からなるファブリックベロアを刺入カニューレに巻き付け、刺入部において該ファブリックベロアと皮下組織を縫合することで固定し、カニューレを留置している。腹膜透析療法においても、ポリエステル繊維からなるファブッリクベロアなどをカフ部材としてカテーテルの皮膚刺入位置に固定し、このカフ部材を圧迫するように皮下組織を縫合することでカテーテルを留置している。これらファブリックベロアにはコラーゲンなどを含浸させ、より頑強な癒着を狙ったものもある。また、生体適合性に優れる部材からなるカフ部材を刺入部の皮下組織に固定させる方法もある。
補助人工心臓による血液循環法は、患者体外に設置された脈動ポンプによって血液循環を補助する療法であるため、約1.5Hzに相当する脈動ポンプの振動がカニューレに伝達している。即ち、カニューレの刺入部は、常時、振動による力学的負荷を受けている。更に、患者自身の体位の変化、刺入部の消毒作業時などにカニューレが動くことによっても皮下組織とカフ部材の接着界面にはこれを剥離しようとする応力が生じている。これらの応力負荷によってカフ部材と皮下組織の癒着性が低下することが要因と判断されるトラブルの代表例に、トンネル感染などの感染トラブルがあり、補助人工心臓療法の症例の中でも、これら感染トラブルの経験数は非常に多くなっている。細菌感染による合併症や心不全へ影響を考慮すれば、本療法においては感染を防止できるカフ部材の開発が急務であるといえる。
同様に、皮下刺入を行ってカテーテルを長期間留置する腹膜透析療法においても、カフ部材に大きな課題がある。即ち、この療法では、透析液を注排液するためにカテーテルを腹腔内に留置するが、生体がカテーテルを異物と認識することによりカテーテルを排除しようとする作用が働き、皮下組織とカテーテルが癒着せず、表皮がカテーテルに沿って腹腔内へ入り込むダウングロース現象が生じてしまう。このダウングロースのポケットは、消毒液の到達を困難なものとし、表皮炎症やトンネル感染の要因となり、最終的には腹膜炎の誘発にも繋がっている。緑膿菌性の腹膜炎を頻繁に経験した患者においてSEP(硬化性被繭性腹膜炎)の発症率が高いという報告もあることを考慮すれば、カフ部材の改良による感染防止は腹膜透析療法の大きな課題であるといえる。
このようなことから、皮下組織を増殖させることができるスポンジ状材料を利用するカフ材として、生体適合性のある樹脂製の多孔体をカテーテルなどの刺入管へ配置するものがWO2005/084742A1に提案されている。
このWO2005/084742A1のカフ部材は、生体刺入管のカフ部材であって、生体に重なる第1フランジ部と、該第1フランジ部の一方の面から立設された筒状部と、一方の面が該第1フランジ部の他方の面に重なる第2フランジ部と、該第2フランジ部の他方の面に重なる高分子材料製パッドとを有しており、前記第1フランジ部及び筒状部が熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂よりなる基材樹脂で形成された、平均孔径100〜1,000μmで見掛け密度が0.01〜0.5g/cm3の連通性のある多孔性三次元網状構造部を有しており、前記第2フランジ部が熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂よりなる基材樹脂で形成された、平均孔径1〜100μmで見掛け密度が0.05〜1.0g/cm3の、連通性のある多孔性三次元網状構造部を有していることを特徴とするものである。
第5図(a)はWO2005/084742A1のカフ部材の分解斜視図、第5図(b)はこのカフ部材の縦断面図、第6図はこのカフ部材の使用例を示す断面図である。
第5図(a),(b)の通り、カフ部材2は、第1フランジ部3と、この第1フランジ部3の一方の面から立設された筒状部3bと、第2フランジ部4と、パッド5とを有する。第1フランジ部3の中央には円形の開口3aが筒状部3bと同軸に設けられている。第2フランジ部4及びパッド5にも開口3aと同軸かつ同径の開口4a,5aが設けられている。従って、開口3a,4a,5aの直径は筒状部3bの内径(直径)と同一となっている。これらの開口3a〜5a及び筒状部3bにチューブ6が挿通される。
第1フランジ部3及び筒状部3b並びに第2フランジ部4は、生体組織との癒着性に優れた多孔性樹脂材料にて構成されている。この多孔性樹脂は、三次元網状構造の多孔構造を有している。筒状部3bと第1フランジ部3とは一体に設けられている。
第2フランジ部4には凹所4bが設けられ、この凹所4にパッド5が嵌合配置される。凹所4bの周囲は周回凸条部4cとなっている。符号4dは、この凸条部4cの内周壁面を示している。
このパッド5は、ポリ塩化ビニル樹脂などの高分子材料よりなる。
フランジ部3,4及びパッド5は重ね合わされ、例えば接着剤により接着されること等により一体化される。
チューブ6は開口5a、4a、3a及び筒状部3bに挿通され、パッド部5に高周波融着、熱融着、レーザー融着、超音波融着、接着剤等により水密的に接着される。
このカフ部材2を用いてチューブ6を生体に刺入するには、第6図の通り皮膚を切開して生体組織を露出させる。また、生体組織を切開してチューブ6を生体組織に刺入し、第1フランジ部3を生体組織の外面に重ね合わせる。筒状部3bはチューブ6と共に生体組織内に埋め込まれる。チューブ6の周囲の生体組織切開部は必要に応じ縫合される。第1フランジ部3は生体組織の露出面に被さると共に、該露出面の周囲の皮膚の縁部に重ね合わされる。
このようにカフ部材2を用いてチューブ6を生体組織に刺入した場合、皮膚のダウングロースは、第6図の通り矢印Dのように第1フランジ部3の下側に向って進行する。このため、ダウングロースが筒状部3bに達するまでの時間がかなり長いものとなる。
WO2005/084742A1
第5,6図のカフ部材2にあっては、皮膚が退縮することにより第2フランジ部4の凸条部4cの内周壁面4dが放射方向に引っ張られ、該内周壁面4dとパッド5の外周面との間に隙間があくおそれがある。この部位に隙間が生じると、ゴミ、異物などがこの隙間に溜まるおそれがある。
本発明は、このような問題点を解決し、皮膚の退縮によって隙間が生じることが防止されたカフ部材付きチューブを提供することを目的とする。
請求項1のカフ部材付きチューブは、チューブと、該チューブに外嵌したカフ部材とを有するカフ部材付きチューブにおいて、該カフ部材は、該チューブに固着されたフランジと、該フランジの一方の面に重なり、フランジよりも放射方向に延出したロワーカフと、該フランジの他方の面及びフランジの外周面に重なるアッパーカフとを有し、該ロワーカフ及びアッパーカフが連続気孔を有した多孔質合成樹脂よりなることを特徴とするものである。
請求項2のカフ部材付きチューブは、請求項1において、前記アッパーカフ及びロワーカフは、平均孔径50〜1000μmで、見掛け密度が0.01〜0.5g/cm3の、連通性のある多孔性三次元網状構造部を有することを特徴とするものである。
請求項3のカフ部材付きチューブは、請求項2において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径が100〜650μmで、見掛け密度が0.01〜0.1g/cm3であることを特徴とするものである。
請求項4のカフ部材付きチューブは、請求項1ないし3のいずれか1項において、該合成樹脂が、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポシキ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂並びにこれらの誘導体よりなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とするものである。
請求項5のカフ部材付きチューブは、請求項4において、該合成樹脂がポリウレタン樹脂であることを特徴とするものである。
請求項6のカフ部材付きチューブは、請求項5において、該ポリウレタン樹脂がセグメント化ポリウレタン樹脂であることを特徴とするものである。
請求項7のカフ部材付きチューブは、請求項1ないし6のいずれか1項において、前記アッパーカフを覆うカバーを有することを特徴とするものである。
請求項8のカフ部材付きチューブは、請求項1ないし7のいずれか1項において、前記ロワーカフに連なり、前記チューブに外嵌した、連続気孔を有する多孔質合成樹脂よりなる筒状部を有することを特徴とするものである。
本発明のカフ部材付きチューブにあっては、皮膚がロワーカフに重なり、アッパーカフに縫合される。皮膚が退縮してアッパーカフに放射方向の力が加えられても、アッパーカフが放射方向に伸長するだけであり、外部に向って露呈する隙間は生じない。
本発明のカフ部材のロワーカフ及びアッパーカフは、上記請求項2又は3の平均孔径及び見掛け密度を有する、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂からなる、連通性のある多孔性三次元網状構造部を有することが好ましい。この多孔性三次元網状構造部の空孔部分へ細胞が容易に侵入して生着し、生体組織と頑強な癒着が得られる。
このロワーカフ及びアッパーカフによれば、生体皮下組織から細胞が容易に侵入、生着し、毛細血管が構築されることで皮下組織との癒着が頑強に得られ、その結果、創傷部を外界と隔絶し、治癒機転における細菌感染等の増悪因子を防御ダウングロースの進行を抑制し、トンネル感染を始めとする各種の感染トラブルの少ないカフ部材付きチューブが提供される。
本発明のカフ部材付きチューブは、カニューレやカテーテル類を皮下刺入する療法である補助人工心臓による血液循環法、腹膜透析療法、中心静脈栄養法、経カニューレDDS及び経カテーテルDDSなどの生体皮膚刺入部に好適に使用することができる。
本発明のカフ部材付きチューブでは、チューブに固着したフランジが生体の外面に重なるように配置されるので、チューブの脈動などの振動がパッドを介しても生体に伝達されるようになり、チューブから生体に加えられる応力が広い範囲に分散される。
以下に本発明のカフ部材付きチューブの実施の形態を詳細に説明する。
第1図は実施の形態に係るカフ部材付きチューブの縦断面図、第2図はこのカフ部材付きチューブの使用例を示す断面図、第3図はカフ部材付きチューブの斜視図である。第4図は別の実施の形態に係るカフ部材付きチューブの縦断面図である。
このカフ部材付きチューブは、チューブ11と、該チューブ11に固着されたフランジ12と、該フランジ12の一方の面に重なるロワーカフ13と、フランジ12の他方の面及び外周面を覆うアッパーカフ14と、該アッパーカフに重なるカバー15と、ロワーカフ13に連なり、チューブ11に外嵌した筒状部16とを有する。ロワーカフ13は、フランジ12及びアッパーカフ14よりも放射方向に延出している。
なお、本発明のカフ部材付きチューブには複数のチューブ11を通すことも可能である。例えば、補助人工心臓療法では送血管及び脱血管の2本のチューブ11(カニューレ)を患者へ刺入するが、この場合には2本のチューブ11を取り巻くようにフランジ12、ロワーカフ13、アッパーカフ14、カバー15を設け、筒状部16を2個設ければよい。
送血管と脱血管をそれぞれ独立に2個カフ部材又はカフ部材付きチューブにて刺入した方が良いか、1個のカフ部材又はカフ部材付きチューブで送血管及び脱血管を同時に刺入する方が良いか、臨床学的意義、患者の状態、侵襲程度を考慮して当業者によって適宜使い分ければ良いし、あるいは、送血管及び脱血管をこれらよりも太い1本のチューブ内へ挿入し、当該1本のチューブをカフ部材又はカフ部材付きチューブを介して生体へ刺入する、いわゆるダブルルーメン式でチューブを挿入することも可能である。もちろん、補助人工心臓療法以外でも1本のチューブ内に人工心臓のポンプ用の電源コード、制御用コード、測定用コード、DDS用の細チューブなど複数の線状構造体を一本のチューブ内にまとめてカフ部材又はカフ部材付きチューブを介して刺入することも可能である。
ロワーカフ13及びアッパーカフ14は、後述する生体組織との癒着性に優れた多孔性樹脂材料よりなる。筒状部16とロワーカフ13とは一体に設けられている。
ロワーカフ13の厚みは0.1〜10mm特に1〜5mm程度が好ましい。アッパーカフ14の厚みは0.1〜10mm特に1〜3mm程度が好ましい。ロワーカフ13は、アッパーカフ14よりも1〜150mm特に10〜100mm放射方向へ延出することが好ましい。
筒状部16の長さは10〜500mm程度が好適であり、筒状部16の肉厚は通常は0.05〜20mm程度が好適である。ここで筒状部4は直線状とは限らず、刺入部位からチューブに沿って自在に曲げて使用することが可能である。
フランジは円形、楕円形、レンズ形、涙滴形等の平面視形状を有するものが使用可能であるが、通常、皮膚をメスで直線に切開した場合には楕円形に生体組織が露出されるので、該露出部位を効率良く被覆できる楕円形であることが好ましい。フランジ12の厚さは0.1〜8mm特に0.5〜3mm程度が好ましい。カバー15の厚さは0.01〜10mm特に0.1〜2mm程度が好ましい。カバー15はアッパーカフ14と同一の大きさのものであってもよく、アッパーカフ14の外周縁から0.1〜2mm程度後退した、やや小さ目のものであってもよい。
フランジ12及びカバー15は、好ましくは、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポシキ樹脂、ポリイミド樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、キチン、キトサン、ケラチン、ヒアルロン酸、フィブロイン並びにこれらの誘導体よりなる群から選択される1種又は2種以上などの高分子材料よりなる。
チューブ11は、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等よりなる。
チューブ11は、フランジ12の開口に挿通され、高周波融着、熱融着、レーザー融着、超音波融着、接着剤等により水密的に接着される。その後、筒状部16付きロワーカフ13とアッパーカフ14とをチューブ11に外嵌させ、カバー12をアッパーカフ14に重ねて接着剤で接着する。なお、カバー15を予めアッパーカフ14に接着しておいてもよい。カバー15の開口とチューブ11の外周面との間も接着剤等によって水密的に封じられるのが好ましい。
このカフ部材付きチューブ1を用いてチューブ6を生体に刺入するには、皮膚を切開して生体組織を露出させる。また、生体組織を切開してカフ部材付きチューブ11を生体組織に刺入し、ロワーカフ13を生体組織の外面に重ね合わせる。筒状部16はチューブ11と共に生体組織内に埋め込まれる。チューブ11の周囲の生体組織切開部は必要に応じ縫合される。ロワーカフ13は生体組織の露出面に被さると共に、該露出面の周囲の皮膚の縁部に重ね合わされる。パッド5を患者体表へ固定するための縫合を行う場合にはアッパーカフ14と皮膚とを縫合する。この場合、カバー15も縫合してもよい。カバー15の外縁付近に数個の孔の穿孔を行うと縫合針でカバー15を貫通穿孔させる必要がなく楽に縫合が行える。さらに、カバー15の外縁とその周囲の皮膚に跨るようにして、通気性及び遮水性を有した粘着テープ(図示略)を貼着することにより、カバー15の下側への水等の浸入を防止することも可能である。
このようにカフ部材付きチューブを用いてチューブ11を生体組織に刺入した場合、皮膚のダウングロースは、第2図の通り矢印Dのようにロワーカフ13の下側に向って進行する。このため、ダウングロースが筒状部16に達するまでの時間がかなり長いものとなる。また、ロワーカフ13は、そのアッパーカフ14よりも外周縁側が皮下へ埋入され、皮下組織の浸潤によって器質化される。
このロワーカフ13の外周縁側の上に存在する皮膚の末端がアッパーカフ14の外周側の側面へ接着する。従って、皮膚が縮退しても、アッパーカフ14が放射方向へ伸長するだけであり、外面に露呈する隙間は生じない。
また、チューブ11の脈動等によりチューブ11から生体に加えられる応力がフランジ12を介しても生体に伝わるようになり、応力が広い範囲に分散する。このため、チューブ11の周囲の生体組織に加えられる刺激が緩和される。
上記実施の形態では筒状部16が設けられているが、第4図のように筒状部16は省略されてもよい。
上記実施の形態では、カバー15は平板状であるが、チューブ11に近づくほど肉厚が大きくなる形状であってもよい。
ロワーカフ13及びアッパーカフ14を構成する熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂からなる、連通性のある三次元網状構造部は、平均孔径が50〜1,000μm、見掛け密度が0.01〜0.5g/cm3の多孔性三次元網状構造であれば良く、厚み方向の切断断面において、その全面が類似の構造を有してもいても、一方の面側と他方の面側において異なる構造を有していても良い。また、部分的に平均孔径や見掛け密度が変化するものであっても良く、例えば、一方の面側から他方の面側に向けて平均孔径や見掛け密度が徐々に変化する、所謂、異方性を有していても良い。厚み方向に平均孔径が同一でないカフ部材を使用する場合には、生体組織との接触面側を大きくし深部において小さい孔径とすることが好ましい。この理由としては、生体組織との接触面から浸潤した組織は、通常厚み方向へ10mm程度の深度までは安定して到達するが、多孔体内に形成される新生血管が成熟していても深部の細胞は壊死したり分化が不十分となる危険性があるため、10mm程度よりも深い部分では孔径を小さくして組織の浸潤を抑制することが好ましいのである。
また、生体組織との接触面側には平均孔径を大きく外れる大孔径の孔が存在しても構わない。このような孔としては500〜2,000μm程度の孔が好ましく、これらが生体組織側の表層近くに存在することでコラーゲンなどの細胞外マトリックスを深部まで均質に含浸させること容易となり、また、組織からの細胞の侵入や毛細血管の構築などに有利に働くこととなる。ただし、このような大孔径の孔は、本発明でいう多孔性三次元網状構造の平均孔径の計算の概念に導入されるものではない。
多孔性三次元網状構造の多孔質体は、好ましくは、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂からなる、連通性を有した、平均孔径が50〜1,000μm特に100〜650μm程度、乾燥状態における見掛け密度が0.01〜0.5g/cm3特に0.01〜0.1g/cm3の多孔性三次元網状構造を有する。
この平均孔径及び見掛け密度の測定方法は次の通りである。
[平均孔径の測定]
両刃カミソリで切断した試料の平面(切断面)を電子顕微鏡(トプコン社製、SM200)にて撮影した写真を使用して、同一平面上の個々の孔を三次元網状構造の骨格から包囲された図形として画像処理(画像処理装置はニレコ社のLUZEX APを使用し、画像取り込みCCDカメラはソニー株式会社のLE N50を使用。)し、個々の図形の面積を測定する。これを真円面積とし、対応する円の直径を求め孔径とする。ただし、多孔体形成時の相分離の効果によって、多孔体の骨格部分に穿孔されている微細孔は無視して同一平面上の連通孔のみを測定する。
両刃カミソリで切断した試料の平面(切断面)を電子顕微鏡(トプコン社製、SM200)にて撮影した写真を使用して、同一平面上の個々の孔を三次元網状構造の骨格から包囲された図形として画像処理(画像処理装置はニレコ社のLUZEX APを使用し、画像取り込みCCDカメラはソニー株式会社のLE N50を使用。)し、個々の図形の面積を測定する。これを真円面積とし、対応する円の直径を求め孔径とする。ただし、多孔体形成時の相分離の効果によって、多孔体の骨格部分に穿孔されている微細孔は無視して同一平面上の連通孔のみを測定する。
[見掛け密度の測定]
多孔質構造体を約10mm×10mm×3mmの直方体に両刃カミソリで切断し、投影機(Nikon,V−12)にて測定して得た寸法より体積を求め、その重量を体積で除した値から見かけ密度を求める。
多孔質構造体を約10mm×10mm×3mmの直方体に両刃カミソリで切断し、投影機(Nikon,V−12)にて測定して得た寸法より体積を求め、その重量を体積で除した値から見かけ密度を求める。
このような平均孔径、見掛け密度及び孔径分布の多孔性三次元網状構造であれば、細胞が容易に空孔部分へ浸透し、多孔性三次元網状構造部へ細胞が接着、成長し易く、毛細血管の構築がなされ、刺入部において皮下組織とカテーテルやカニューレとの癒着が頑強で良好なカフ部材を得ることができる。
このような多孔性三次元網状構造部を構成する熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポシキ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂並びにそれらの誘導体の1種又は2種以上が例示できるが、好ましくはポリウレタン樹脂であり、中でもセグメント化ポリウレタン樹脂が好適である。
セグメント化ポリウレタン樹脂は、ポリオール、ジイソシアネート及び鎖延長剤の3成分から合成され、いわゆるハードセグメント部分とソフトセグメント部分を分子内に有するブロックポリマー構造によるエラストマー特性を有するため、このようなセグメント化ポリウレタン樹脂を使用した場合に得られる弾性特性は、患者やカテーテル又はカニューレが動いた場合や、消毒作業時等に刺入部周辺の皮膚を動かした場合に皮下組織とカフ部材の界面に生じる応力を減衰させる効果が期待できる。
多孔性三次元網状構造部のロワーカフ13及びアッパーカフ14には、コラーゲンタイプI、コラーゲンタイプII、コラーゲンタイプIII、コラーゲンタイプIV、アテロ型コラーゲン、フィブロネクチン、ゼラチン、ヒアルロン酸、ヘパリン、ケラタン酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸、コンドロイチン硫酸B、エラスチン、ヘパラン硫酸、ラミニン、トロンボスポンジン、ビトロネクチン、オステオネクチン、エンタクチン、ヒドロキシエチルメタクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体、ヒドロキシエチルメタクリレートとメタクリル酸の共重合体、アルギン酸、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド及びポリビニルピロリドンよりなる群から選択される1種又は2種以上が保持されていても良く、更に血小板由来増殖因子、上皮増殖因子、形質転換増殖因子α、インスリン様増殖因子、インスリン様増殖因子結合蛋白、肝細胞増殖因子、血管内皮増殖因子、アンジオポイエチン、神経増殖因子、脳由来神経栄養因子、毛様体神経栄養因子、形質転換増殖因子β、潜在型形質転換増殖因子β、アクチビン、骨形質タンパク、繊維芽細胞増殖因子、腫瘍増殖因子β、二倍体繊維芽細胞増殖因子、ヘパリン結合性上皮増殖因子様増殖因子、シュワノーマ由来増殖因子、アンフィレグリン、ベーターセルリン、エピグレリン、リンホトキシン、エリスロエポイエチン、腫瘍壊死因子α、インターロイキン−1β、インターロイキン−6、インターロイキン−8、インターロイキン−17、インターフェロン、抗ウイルス剤、抗菌剤及び抗生物質よりなる群から選択される1種又は2種以上が保持されていても良く、更に、胚性幹細胞(分化されていても良い。)、血管内皮細胞、中胚葉性細胞、平滑筋細胞、末梢血管細胞、及び中皮細胞よりなる群から選択される1種又は2種以上の細胞が接着されていても良い。
多孔性三次元網状構造層のロワーカフ13及びアッパーカフ14を構築する熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂からなる骨格自体にも微細な孔を設けることが可能である。このような微細孔は、骨格表面を平滑な表面でなく複雑な凹凸のある表面とし、コラーゲンや細胞増殖因子などの保持にも有効であり、結果として細胞の生着性を上げることが可能である。ただし、この場合の微細孔は、本発明でいう多孔性三次元網状構造層の平均孔径の計算の概念へ導入されるものではない。
以下に、熱可塑性ポリウレタン樹脂よりなる多孔性三次元網状構造体の製造方法の一例を挙げるが、以下の方法に限定されるものではない。
熱可塑性ポリウレタン樹脂よりなる多孔性三次元網状構造体を製造するには、まず、ポリウレタン樹脂と、孔形成剤としての後述の水溶性高分子化合物と、ポリウレタン樹脂の良溶媒である有機溶媒とを混合してポリマードープを製造する。具体的には、ポリウレタン樹脂を有機溶媒に混合して均一溶液とした後、この溶液中に水溶性高分子化合物を混合分散させる。有機溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、テトラヒドロフランなどがあるが、熱可塑性ポリウレタン樹脂を溶解することができればこの限りではなく、また、有機溶媒を減量するか又は使用せずに熱の作用でポリウレタン樹脂を融解し、ここに孔形成剤を混合することも可能である。
孔形成剤としての水溶性高分子化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどが挙げられるが、熱可塑性樹脂と均質に分散してポリマードープを形成するものであればこの限りではない。また、熱可塑性樹脂の種類によっては、水溶性高分子化合物でなく、フタル酸エステル、パラフィンなどの親油性化合物や塩化リチウム、炭酸カルシウムなどの無機塩類を使用することも可能である。また、高分子用の結晶核剤などを利用して凝固時の二次粒子の生成、即ち、多孔体の骨格形成を助長することも可能である。
熱可塑性ポリウレタン樹脂、有機溶媒及び水溶性高分子化合物などより製造されたポリマードープは、次いで熱可塑性ポリウレタン樹脂の貧溶媒を含有する凝固浴中に浸漬し、凝固浴中に有機溶媒及び水溶性高分子化合物を抽出除去する。このように有機溶媒及び水溶性高分子化合物の一部又は全部を除去することにより、ポリウレタン樹脂からなる多孔性三次元網状構造材料を得ることができる。ここで用いる貧溶媒としては、水、低級アルコール、低炭素数のケトン類などが例示できる。凝固したポリウレタン樹脂は、最終的には、水などで洗浄して残留する有機溶媒や孔形成剤を除去すれば良い。
さらに多孔質体は、好ましくは、その多孔構造を構築している骨格基材自体にも微細な孔を設けていることが好ましい。特に、平均孔径が100〜650μm、乾燥状態における見かけ密度が0.10g/cm3以下の連通性の三次元網状構造を形成しており、かつ、該多孔性三次元網状構造層を構築するポリウレタン樹脂からなる骨格自体が空隙率70%以上の多孔質体であり、かつ、該骨格自体の表層は微細孔が点在する緻密な層であることが好ましい。このような微細孔は、骨格表面を平滑な表面でなく複雑な凹凸のある表面とし、コラーゲンや細胞増殖因子などの保持にも有効であり、結果として細胞の生着性を上げることが可能である。ただし、この場合の微細孔は、本発明でいう多孔性三次元網状構造部の平均孔径の計算の概念に導入されるものではない。
図7は、上記のように骨格基材自体にも微細な孔を設けたポリウレタン製多孔体の断面のSEM像であり、図8Aはこのポリウレタン製多孔体の表層のSEM写真、図8Bはその部分拡大像である。図7,8A,8Bより、多孔体を形成する骨格部分に微細孔が点在することが分かる。
図8B中の大きい円で囲んだ部分をフェザーカッターで切断し、その断面を観察した写真と同等の条件で撮影されたものが図9である(理解しやすくするために大きい円で囲まれた部分を切断したと記述したが、実際にはランダムに存在する切断面から同等の条件に相当する視野を選択した)。
図9より、ポリウレタン製多孔体の骨格の内部は高空隙率の多孔質となっているものの、その表層は緻密層で被覆されており、かつ、点在的に細胞が浸潤し得ない大きさの微細孔(図9の小さい円で囲まれた箇所)を介して骨格の外部と連通していることがわかる。
ポリウレタン多孔体の構造的特徴、すなわち『三次元網状構造を構築する骨格自体が高空隙率の多孔質であって、かつ、その骨格自体の表層は緻密層で被覆されており、点在的に穿孔する微細孔を介して外界と連通されている』は、以下のような効果を発現する。即ち、ポリウレタン多孔体の骨格自体が多孔質であるために、ここへコラーゲンなどの細胞外マトリックス、アルブミン、酸素、老廃物、水、電解質などが浸潤し、生体組織との間で拡散・交換がされる。一方、細胞成分は骨格内部には存在せず、つまり、細胞の浸潤は骨格表層の緻密層でバリアされる。このようにして、多孔体の骨格部分もが多孔質であって、かつ、細胞(有形成分)が浸潤し得ないために、骨格内部は目詰まりすることなく、多孔体全体へ酸素、栄養分を補給する機能を維持することができ、この結果、良好な組織の浸潤、生着、成熟、血管新生という生体埋入材料として有用な機能が発現される。
このポリウレタン多孔体の骨格部分の空隙率を求めるには、まず、平均孔径の測定を前記の通り行う。即ち、多孔体写真の樹脂部分を白とし、空隙(空気部分)を黒として画像処理法により白部分の面積と黒部分の面積を計算する。画像処理により得られた測定視野総面積と、空隙部分総面積と、JIS K7311によるポリウレタン樹脂の比重より計算上の見掛け密度を求める。この見掛け密度は、一般に実測値よりも約10倍以上大きな値となる。これは骨格部分がポリウレタン樹脂からなる中実構造であると仮定したことにより生じた結果である。そこで、計算上の見掛け密度Aと実測値の見掛け密度Bとを計算式(A−B)/A×100(%)に代入して計算することにより、多孔体の骨格自体の空隙率を求めることが可能となる。計算上の見掛け密度が0.91g/cm3であり、実測値の見掛け密度が0.077g/cm3の場合、空隙率91.5%の多孔質であると計算される。
このポリウレタン多孔体では、骨格の表面に微細孔は存在しているが、これは細胞が浸潤し得るサイズではなく、あくまで細胞の生着の助けになる凹凸程度のものであることは前述の通りである。この骨格の微細孔は、結果的に生着を補助することを目的とした凹凸の意味合い合わせて持つものの、本質的には、細胞の浸潤後に多孔体全体が、所謂、『目詰まり状態』となった後に、高空隙率の、多孔体の、骨格を栄養分、酸素、水の拡散・交換に最大限に寄与させるための出入口として機能するものである。
2 カフ部材
3 フランジ部
3t 凸条
4 筒状部
5 パッド
6、11 チューブ
12 フランジ
13 ロワーカフ
14 アッパーカフ
15 カバー
16 筒状部
3 フランジ部
3t 凸条
4 筒状部
5 パッド
6、11 チューブ
12 フランジ
13 ロワーカフ
14 アッパーカフ
15 カバー
16 筒状部
Claims (8)
- チューブと、該チューブに外嵌したカフ部材とを有するカフ部材付きチューブにおいて、
該カフ部材は、
該チューブに固着されたフランジと、
該フランジの一方の面に重なり、フランジよりも放射方向に延出したロワーカフと、該フランジの他方の面及びフランジの外周面に重なるアッパーカフとを有し、
該ロワーカフ及びアッパーカフが連続気孔を有した多孔質合成樹脂よりなることを特徴とするカフ部材付きチューブ。 - 請求項1において、前記アッパーカフ及びロワーカフは、平均孔径50〜1000μmで、見掛け密度が0.01〜0.5g/cm3の、連通性のある多孔性三次元網状構造を有することを特徴とするカフ部材付きチューブ。
- 請求項2において、該多孔性三次元網状構造の平均孔径が100〜650μmで、見掛け密度が0.01〜0.1g/cm3であることを特徴とするカフ部材付きチューブ。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、該合成樹脂が、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポシキ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂並びにこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とするカフ部材付きチューブ。
- 請求項4において、該合成樹脂がポリウレタン樹脂であることを特徴とするカフ部材付きチューブ。
- 請求項5において、該ポリウレタン樹脂がセグメント化ポリウレタン樹脂であることを特徴とするカフ部材付きチューブ。
- 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記アッパーカフを覆うカバーを有することを特徴とするカフ部材付きチューブ。
- 請求項1ないし7のいずれか1項において、前記ロワーカフに連なり、前記チューブに外嵌した、連続気孔を有する多孔質合成樹脂よりなる筒状部を有することを特徴とするカフ部材付きチューブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007141351A JP2008295480A (ja) | 2007-05-29 | 2007-05-29 | カフ部材付きチューブ |
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JP2007141351A JP2008295480A (ja) | 2007-05-29 | 2007-05-29 | カフ部材付きチューブ |
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JP2008295480A true JP2008295480A (ja) | 2008-12-11 |
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JP (1) | JP2008295480A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015213594A (ja) * | 2014-05-09 | 2015-12-03 | ニプロ株式会社 | 血管アクセス装置 |
CN106178158A (zh) * | 2016-08-11 | 2016-12-07 | 成都嘉宝祥生物科技有限公司 | 一种血液透析导管 |
-
2007
- 2007-05-29 JP JP2007141351A patent/JP2008295480A/ja active Pending
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