JP2008292147A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率よく除菌や脱臭の効果を得ることができる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】断熱材で構成され、内部に冷蔵室102を形成する断熱箱体101と、断熱箱体101の開口部に開閉自在に取り付けられる断熱扉107と、断熱箱体101内の空気を冷却し冷気を生成する蒸発器120と、冷蔵室102と蒸発器120との間で冷気を循環させる冷気循環経路とを備える冷蔵庫100であって、光触媒が担持される担持体201と、担持体201の周囲に冷気が流れている期間に、光触媒を励起する励起光を担持体201に照射する照射部202とを有する除菌装置200を冷気循環経路中に備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷蔵庫に関し、特に貯蔵室と冷却手段との間を冷気が循環する冷蔵庫に関する。
近年、さまざまな地域のさまざまな食品が冷蔵庫に保存されることから、冷蔵庫庫内に保存される食品から発生する臭気の脱臭や庫内除菌のニーズは非常に高く、冷蔵庫庫内の除菌・脱臭を目的として、各種手法を用いた除菌・脱臭装置の開発がさかんである。
従来の除菌装置は、フィルタを風路中に配置し、フィルタを通過する空気中の除菌・脱臭を行なう除菌装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、従来の光触媒を用いた除菌装置としては、酸化チタンを担持させたフィルタ状の部材に紫外線を照射し、光触媒反応を用いて冷蔵庫内の有機物質などを酸化、分解して除菌・脱臭を行なうものなど複数の方法が存在している。
以下、図面を参照しながら上記従来の除菌装置について説明する。
図14は、冷蔵室戻り空気吸込部に除菌装置を装着した従来の冷蔵庫の部分縦断面図である。
図14に示す除菌装置は、除菌フィルタ1、脱臭フィルタ2、取付枠3から構成される。ここで除菌フィルタ1は、硅素、アルミニウム、ナトリウム等の酸化物からなるゼオライトに銀を配合したものをハニカム状に成型したもので、通風抵抗の関係でセル数100〜250個/平方インチ、開口率70〜80%、厚さ8mm程度のものを用いている。
脱臭フィルタ2は、マンガン酸化物と硅素やアルミニウムの酸化物と混練しハニカム状に成型したものであるが、この場合セル数や開口率も前記除菌フィルタとほぼ同じ場合が多い。これら除菌フィルタ1と脱臭フィルタ2は取付枠3で一体に固定されている。
図14において、冷蔵庫の最上部に冷凍室5、その下方に冷蔵室6が配設され、冷凍室5および冷蔵室6の背面に冷却器11が配置されている。また、冷凍室5と冷蔵室6との間の断熱部8には冷気通路9が配設され、冷気通路9には吸込部7側に除菌フィルタ1と除菌フィルタ1の奥側に脱臭フィルタ2とが一体に具備されている。
以上のように構成された冷蔵庫について以下にその動作を説明する。
冷却器11で生成された冷気は一部が冷凍室5に流れ、一部が下方の冷蔵室6やその他の貯蔵室に流れる。各部を循環した冷気は、戻り空気の吸込部7から冷気通路9を経て、冷却器11に向かう。この時の冷気通路9における風速はほぼ0.5m/sec程度である。
冷気通路9を通る冷気は、除菌装置により除菌および脱臭が行われる。具体的には、まず除菌フィルタ1にて塵、埃とともに細菌やかびの胞子が捕捉され、脱臭フィルタ2にて有臭成分の化学変化を進められ脱臭が行われる。
以上のように、脱臭と除菌用フィルタを組み合わせることで小型化を図り、当該除菌・脱臭フィルタを冷気通路内に設けることで、冷蔵庫内全体の雰囲気に対し効率よく除菌・脱臭が行える。従って、雑菌および悪臭のないクリーンな冷蔵庫を実現できることとなる。
特開平5−157444号公報
しかしながら、上記従来の構成では、冷気の戻り風路内を塞ぐように除菌・脱臭フィルタが配置されているため冷気の縦貫経路における風路抵抗となる。従って、フィルタがない状態と同等の冷却性能を得ようとすると、冷気を強制的に循環させるためのファン10の能力を高める必要がある。
しかし、ファンの能力を高めることは、騒音や省エネルギーの問題に反することとなり望ましいものではない。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、冷気の循環経路における圧力損失を可及的に抑制しつつ、効率よく除菌や脱臭の効果を得ることができる冷蔵庫を提供することを目的としている。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫は、断熱材で構成され、内部に貯蔵室を形成する箱本体と、前記箱本体の開口部に開閉自在に取り付けられる扉体と、空気を冷却し冷気を生成する冷却手段と、前記貯蔵室と前記冷却手段との間で前記冷気をファンにより循環させる冷気循環経路とを備える冷蔵庫であって、光触媒が担持される担持体と、前記担持体の周囲に冷気が流れている期間に、前記光触媒を励起する励起光を前記担持体に照射する照射手段とを有する除菌装置を前記冷気循環経路中に備える。
このように、本発明の冷蔵庫よれば、担持体の周囲に冷気が流れている期間に担持体に励起光を照射することにより、効率よく冷気の除菌および脱臭を行うことができる。また、照射手段を常時点灯させないことが可能となり、省エネルギー化および照射手段の長寿命化を図ることが出来る。
また、前記照射手段は、前記照射手段の前記励起光の照射のための電源のONおよびOFFが、前記ファンの回転駆動のための電源のONおよびOFFと同期していることにより、前記担持体の周囲に冷気が流れている期間に前記励起光を前記担持体に照射するとしてもよい。
これにより、例えば、除菌装置が冷気循環経路の一部を構成するダクト内に取り付けられている場合、ファンにより強制的に送られてくる冷気が担持体の周囲を流れている期間にのみ、担持体に励起光が照射される。
つまり、冷気の除菌および脱臭を最も効果的に行うことが出来る期間にのみ、担持体に励起光が照射され、より効率的かつ効果的に冷気の除菌および脱臭を行うことができる。
また、前記照射手段はさらに、前記ファンが回転していない場合であっても、前記扉体が開けられている期間に前記励起光を前記担持体に照射するとしてもよい。
このように、外気が冷蔵庫内に流入し易い期間である扉体が開けられている期間に励起光を担持体に照射することで、担持体および照射手段に結露が発生することを抑制することができる。
結露の発生を抑制することで、除菌装置の信頼性ならびに除菌および脱臭効率の向上が図られる。
また、前記照射手段は、前記照射手段の前記励起光の照射のための電源が、前記扉体が閉められた状態であり、かつ、前記ファンの回転駆動のための電源がOFFである場合にのみOFFであり、他の場合にはONであることにより、前記ファンが回転している期間、および、前記扉体が開けられている期間に、前記励起光を前記担持体に照射するとしてもよい。
このように、ファンのONおよびOFFと、扉体の開閉との組み合わせに応じて照射手段の電源のONおよびOFFを制御することで、除菌装置における結露の発生を抑止しつつ、効率的に冷気の除菌および脱臭を行うことができる。
また、本発明の冷蔵庫はさらに、前記貯蔵室外に存在し前記冷気循環経路の一部を構成するダクトと、前記ダクトからの冷気の前記貯蔵室内への流入を開閉可能に遮断するダンパーとを備え、前記除菌装置は、前記貯蔵室内に取り付けられ、前記照射手段は、前記ダンパーが開状態のときに、前記照射手段の前記励起光の照射のための電源がONとなり、前記ダンパーが閉状態のときに、前記電源がOFFとなることにより、前記担持体の周囲に冷気が流れている期間に前記励起光を前記担持体に照射するとしてもよい。
このように、ダンパーの開閉に同期して照射手段の電源がONおよびOFFになることにより、ダンパーが開状態にあり、貯蔵室に流入してくる冷気が担持体の周囲を流れている期間にのみ、担持体に励起光が照射される。
つまり、冷気の除菌および脱臭を最も効果的に行うことが出来る期間にのみ、担持体に励起光が照射され、より効率的かつ効果的に冷気の除菌および脱臭を行うことができる。
また、前記照射手段は、light−emitting diode(LED)により、前記励起光を前記担持体に照射するとしてもよい。
これにより、除菌装置による不要な熱の発生を抑えることができる。また、除菌装置による電力の消費量を少ないものとすることができる。
また、本発明は、本発明の冷蔵庫が備える特徴的な構成部の動作をステップとする除菌方法としても実現できる。
本発明にかかる冷蔵庫は、風路抵抗に影響しにくい位置に除菌装置を配置して、冷気の循環効率を維持するとともに、照射部による励起光の照射時期を制御することで、効率よく冷蔵庫内を循環する冷気の除菌および脱臭を行うことが出来る。さらに、除菌装置を結露から保護することで除菌・脱臭能力の低下を抑制することができる。
次に、本発明の実施の形態の冷蔵庫について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施の形態1の冷蔵庫の正面図である。
図1に示すように、実施の形態1の冷蔵庫100は、観音開き式の扉体である扉を備える冷蔵庫であり、箱本体である断熱箱体101内に複数に区画された貯蔵室を備えている。
冷蔵庫100の区画は、その機能(冷却温度)によって冷蔵室102、製氷室105、製氷室105に併設され庫内の温度が変更できる切換室106、野菜室104、および冷凍室103等と称される。
冷蔵室102の前面開口部には、例えばウレタンのような発泡断熱材を発泡充填した回転式の断熱扉107が設けられている。
また、製氷室105、切換室106、野菜室104、および冷凍室103にはそれぞれ引出の前板となる断熱板108が設けられている。
図2は、本発明の実施の形態の冷蔵庫100の縦断面図であり、図1におけるA−Aで切断した状態を示している。
断熱箱体101は、外箱と内箱の間に例えば硬質発泡ウレタンなどの断熱材を充填して形成される箱体である。この断熱箱体101は、周囲から断熱箱体101内部を断熱している。
冷蔵室102は、冷蔵保存のために凍らない温度に維持される貯蔵室である。具体的な温度の下限としては、通常1〜5℃で設定されている。
また、冷蔵室102内には除菌装置200が設置されており、冷蔵室102に吐出される冷気の除菌および脱臭を行っている。これにより、冷蔵庫100内を循環する冷気が除菌および脱臭されることとなる。除菌装置200の具体的な構成については図4を用いて後述する。
野菜室104は、冷蔵室102と同等もしくは若干高い温度設定となされる貯蔵室である。具体的には2℃〜7℃で設定される。なお、低温にするほど葉野菜の鮮度を長期間維持することが可能である。
冷凍室103は、冷凍温度帯に設定される貯蔵室である。具体的には、冷凍保存のために通常−22〜−18℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、たとえば−30や−25℃の低温で設定されることもある。
切換室106は、冷蔵庫100に取り付けたれた操作盤(図示せず)により、用途に応じ冷蔵温度帯から冷凍温度帯まで切り換えることができる。
製氷室105は、冷蔵庫100内部に設けられた製氷機(図示せず)で作られた氷を保存する貯蔵室である。なお、製氷室105は図2には表されていないが、図2おいて切換室106の奥に存在している(図1参照)。
断熱箱体101の天面部は、冷蔵庫100の背面方向に向かって階段状となるように凹部113が形成され、第一の天面部111と、第二の天面部112とを備えている。この階段状の凹部113は、圧縮機114、水分除去を行うドライヤ(図示せず)等の他、冷凍サイクルの高圧側の構成部品が収納されている。
すなわち、圧縮機114が配設される凹部113は、冷蔵室102内の最上部の後方領域に食い込んで形成されることになる。したがって、従来一般的であった断熱箱体101の最下部の貯蔵室後方領域に圧縮機114は配置されない。
冷凍室103と野菜室104との背面には、両室にまたがる態様で冷却室115が設けられている。冷却室115は、仕切壁としての断熱性を有する第一の仕切り116で冷凍室103および野菜室104から仕切られている。また、冷凍室103と野菜室104との間には、断熱仕切壁としての断熱性を有する第二の仕切り117が配設されている。
第一の仕切り116および第二の仕切り117は、断熱箱体101の発泡後組み立てられる部品であるため、通常断熱材として発泡ポリスチレンが使われるが、断熱性能や剛性を向上させるために硬質発泡ウレタンを用いてもよく、更には高断熱性の真空断熱材を挿入して、仕切り構造のさらなる薄型化を図ってもよい。
また、並列に配置された製氷室105と切換室106の天面部である第三の仕切り118と底面部の第四の仕切り119は断熱箱体101と同じ発泡断熱材で一体成形されている。
冷却室115は、冷却手段としての蒸発器120を備えている。また、冷却室115は、冷凍室103と野菜室104とにまたがって上下方向に縦長に配設されている。ただし、冷却室115は、冷凍室103に対向する面積よりも野菜室104に対向する面積の方が小さくなるように配置されている。これは、冷却室115が冷蔵庫100の中で最も低温になるため、当該低温状態が野菜室104に与える影響を少なくするためである。
蒸発器120の上部空間にはファンである冷却ファン121が配置されている。冷却ファン121は、蒸発器120で冷却された冷気を送風し、各貯蔵室に強制的に冷気を対流させるものである。
冷蔵庫100の内部には、冷気が強制的に循環する循環経路が形成されている。具体的には、蒸発器120で冷却された冷気は、冷却ファン121により強制的に送風状態となり、各貯蔵室と断熱箱体101との間に設けられるダクトを通り各室に運ばれ、各室にて熱交換され吸込ダクトを通り蒸発器120に戻される。
なお、当該冷気の循環は、冷却ファン121一つで行われている。
図3は、冷気の循環経路の一部であるダクト構成を表す図である。
図3に示すように、冷蔵庫100には、比較的高温の冷気が循環する冷蔵室102・野菜室104経路と、比較的低温の冷気が循環する製氷室105経路、冷凍室103経路、切換室106経路とが存在する。
以下に、冷蔵庫100における冷気の循環経路の概要を説明する。
蒸発器120で冷却された冷気は、冷蔵室102に送風される。ただし、蒸発器120で冷却される冷気は、冷凍室103に十分対応できる温度にまで冷却されている。従って、そのままの状態で冷蔵室102に冷気が送風されると冷蔵室102が低温になり過ぎる。そこで、冷蔵室102室を含む冷気の循環経路には、冷気の挿通を制御することのできるダンパーであるツインダンパー128が設けられている。
つまり、蒸発器120で冷却された冷気はツインダンパー128により挿通が制御されており、常に冷蔵室102・野菜室104経路を循環しているわけではない。また、冷蔵庫100全体が十分に冷えているときは、冷却ファン121の回転が停止し、冷気の循環も停止する。この際、冷却サイクル、つまり圧縮機114も停止する。
蒸発器120で冷却された冷気は、必要に応じ冷気循環経路やダクトと称される冷蔵室用吐出ダクト129aを通り、冷蔵室102上部で開口する吐出口130を経て冷蔵室102に吐出される。なお、吐出口130から吐出された冷気の一部は除菌装置200により臭気成分および菌が補足・分解され冷蔵室102に吐出される。
冷蔵室102を通過した冷気は、冷蔵室102下部で開口する回収口131に吸い込まれる。次に、回収口131に吸い込まれた冷気は、野菜室104に吐出される。最後に、野菜室104を通過した冷気は、再び蒸発器120に戻る。
製氷室105および切換室106も、吐出冷気を断続制御するダンパーにより冷気の循環が制御され、各室の温度が制御される。なお、冷蔵室102、製氷室105と切換室106にはそれぞれ庫内温度を制御する温度センサー(図示せず)が搭載されており、冷蔵庫100背面に取り付けられている制御基板122(図2参照)によりダンパーの開閉が制御される。
つまり、温度センサーが予め設定された第1温度より高い場合はダンパーを開放させ、第2温度より低い場合はダンパーを閉鎖させて庫内温度を所定の温度に調節するものである。
製氷室105を断続制御する製氷室用ダンパー123は、冷却室115内上部に設置され、冷却ファン121から送風された冷気は製氷室用ダンパー123と製氷室用吐出ダクト124aを通り製氷室105内に吐出され、熱交換された後、製氷室用戻りダクト124bを経由し蒸発器120に戻る。
ツインダンパー128は、冷蔵室102のへの冷気の流入を断続させる冷蔵室用フラップ125と、切換室106への冷気の流入を断続させる切換室用フラップ126と、これらフラップを駆動させるモータ部127とを備えている。ツインダンパー128は、製氷室105と切換室106の背面あたりに設置されている。
以上が、本実施の形態の冷蔵庫100の基本的な構成である。
次に、本発明の冷蔵庫の特徴的な構成部である除菌装置200について説明する。
図4(A)(B)は、本発明の実施の形態における除菌装置200の構成を示す概要図である。
図4(A)は除菌装置200の斜視図であり、図4(B)は除菌装置200の上面図である。なお、図4(A)において、左側の吐出口130は図示の都合上省略している。
除菌装置200は、冷気中に存在する菌や胞子などを強制的に除菌するとともに、冷気中に存在する有機物質を分解させて脱臭をも実現することができる装置であり、光触媒が担持される担持体201と、前記光触媒を励起する励起光を担持体201に照射する照射部202とを備えている。
ここで、図4(A)および図4(B)に示すように、冷蔵室102の上端部であって左右の吐出口130の間には、前面が開口した凹陥部203が設けられている。凹陥部203は、圧縮機114等が取り付けられる階段状の凹部113の前方に設けられている。
当該部分は、収納空間とはならない無効な空間であり、当該部分に除菌装置200を取り付けるための凹陥部203を設けることで、冷蔵室102内の収納空間を犠牲にすることなく、除菌装置200を取り付けることが可能となる。
凹陥部203の両側壁には、冷気分岐用の分岐口130aが設けられている。当該分岐口130aにより、図4(B)の矢印で示すように、冷蔵室102に吐出される冷気の一部が除菌装置200に導入されるものとなる。
照射部202は、光触媒を励起することのできる波長を含む光を放射することのできるLED202aを備える装置である。本実施の形態における照射部202は、3つのLED202aが列を構成するように埋設された1枚の基板(以下、「LED基板」という。)で構成されており、LED基板は、LED202aの光が前方の担持体201に向かって照射できるように配置されている。
なお、LED202aの投光方向には指向性があり、また、所定の立体角で広がっていく。従って、LED202aと担持体201との距離は、LED202aからの光が担持体201の最も面積の広い面(以下、「主面」という。)にまんべんなく照射される距離に設定されている。
なお、照射部202は、複数のLED基板で構成されていてもよい。しかし、本実施の形態のように照射部202を1枚のLED基板で構成することにより、除菌装置200に係る部品数を減らすことができる。
凹陥部203の前面開口部は、断熱性能を備えたカバー部材205で覆われている。カバー部材205は、冷蔵室102の方向に膨出するようにカーブした板状の部材である。
また図4(B)に示すように、カバー部材205は、冷蔵室102の奥壁前面(図中一点鎖線)よりも中央部分の一部が突出するものとなっている。このカバー部材205のカーブにより、冷蔵室102の奥壁前面とカバー部材205との間に隙間が発生する。当該隙間は、除菌装置200内部と冷蔵室102とを上下方向に連通する連通孔207を形成する。
この連通孔207により、凹陥部203に導入された冷気が連通孔207より吐出されるものとなっている。また、冷却ファン121が停止し、冷気の強制的な循環がなされていない場合には、冷蔵室102内の冷気の自然対流により、冷蔵室102内の冷気が連通孔207を通して除菌装置200内部に出入りするものとなっている。
カバー部材205の上端縁205aと下端縁205aとは、半透明の磨りガラス状となっており、複数のLED202aからの光の一部がカバー部材205の上端縁205aと下端縁205aとを通して外に漏れ出すものとなっている。
つまり、複数のLED202aは冷蔵室102内の照明としての役割も果たしている。
カバー部材205は、冷蔵室102に面して取り付けられる担持体201と照射部202とを結露しないように保護するものである。すなわち、冷蔵室102は、断熱扉107が開けられるたびに湿った空気が冷蔵庫100の外部から導入されるため、カバー部材205が無いと、外気温よりも低温の担持体201や照射部202に当該湿った空気が直接接触し結露が発生しやすくなる。
従って、カバー部材205は、担持体201や照射部202に外部の空気が直接接触するのを防止し、結露を回避している。また、カバー部材205の断熱性能によりカバー部材205自体の結露も防止している。
さらに、LED202aの点灯時に放射される熱により、担持体201およびLED基板の結露の発生が抑制される。
担持体201は、冷気と多く接触できるような多孔質からなる樹脂製品であり、光触媒が練り込まれた繊維が絡み合って形成されるフィルタ状のものである。また、その形状は、斜視図および上面図に示すように平板状であり、基材である樹脂は光触媒が励起しやすい光が透過しうる樹脂が採用されている。
光触媒は、特定の波長の光が照射されることによって、冷気中の菌を除菌したり、冷気中の臭気成分(有機物質など)を分解して脱臭することができる触媒であり、冷気中の成分を活性化(例えば、イオン化やラジカル化)し、これに基づいて除菌したり、脱臭したりすることができると考えられている物質である。
具体的には、光触媒として酸化チタンが例示できる。当該酸化チタンが除菌などの機能を発揮するために必要な光の波長は380nmである。また、酸化銀も例示できる。当該酸化銀が除菌などの機能を発揮するために必要な光の波長は約400nm〜580nm程度の可視光の青色領域である。
なお、光触媒が酸化チタンの場合、LED202aとして、例えば、380nmのUV光を発光するUV−LEDが採用される。また、光触媒が酸化銀の場合、例えば、可視光領域の青色が発光するLEDが採用される。
また、担持体201は、カバー部材205の裏面から後方に突設されている支持部材206の先端に保持されている。担持体201は、主面が鉛直面となるように、また、主面が照射部202に対向し、LED202aからの光が効率よく照射されるように保持されている。さらに、担持体201はカバー部材205の背面に多数突設されている突起208により、担持体201の正面が支えられている。
これにより、効率よく担持体201に担持された光触媒を励起することができる。また、担持体201が結露した場合でも、最も面積の広い面に結露した水分は、重力により下方に引っ張られ最も面積の広い部分は水が切られた状態となる。従って、結露した水分に邪魔されることなく分岐された冷気に対し光触媒により除菌や脱臭を施すことが可能となる。また、突起208により、担持体201が冷気からの圧力や重力などにより撓むことなく保持され、照射光に対し影などが発生することを回避することができる。
また、担持体201は、左右の分岐口130aから吐出される冷気の進行方向に対して平行に支持されている。つまり、担持体201は風路抵抗を極力抑えるように冷蔵庫100において配置されている。
また、担持体201には左右から冷気が吹き付けられることになり、担持体201上で左右からの冷気の流れに乱れが生じる。これにより、冷気の担持体201に対する接触頻度が高まり、脱臭率および除菌率が向上する。
以上のように構成された除菌装置200において、照射部202は、常に励起光を担持体201に照射しているのではなく、励起光の照射のための電源のONおよびOFF、つまり、LED202aのONおよびOFFは制御されている。
図5(A)(B)(C)は、LED202aの点灯制御の例を示す図である。
図5(A)に示すように、LED202aのONおよびOFFは、冷却ファン121の回転駆動のための電源のONおよびOFFと同期される。
つまり、冷却ファン121が回転している期間に、LED202aをONにすることにより、除菌装置200による除菌および脱臭効果の実効力は確保される。特に、後述するように除菌装置200がダクト内に設置される場合に有効である。
また、冷却ファン121が回転していない期間は、LED202aをOFFにすることにより、除菌装置200の省電力化、およびLED202aの長寿命化を図ることができる。
また、冷却ファン121が回転していない場合であっても、図5(B)に示すように、断熱扉107が開けられている期間に励起光を担持体201に照射してもよい。
冷蔵庫100において、断熱扉107が開けられている場合、湿潤で高温な外気の冷蔵室102内への流入を極力抑えるために、冷却ファン121は停止される。
しかし、冷却ファン121が停止されても外気の流入を完全に防ぐことができない。そのため、本実施の形態のように除菌装置200が冷蔵室102内に設置されている場合、担持体201およびLED基板が結露することがある。
そこで、冷却ファン121が回転していない場合であっても、LED202aをONにし点灯させる。これにより結露の発生を抑えることができる。
具体的には、照射部202の励起光の照射のための電源を、断熱扉107が閉められた状態であり、かつ、冷却ファン121の回転駆動のための電源がOFFである場合にのみOFFであり、他の場合にはONとなるよう制御することで、図5(B)に示すLED202aの点灯制御が実現される。
このような制御により、冷却ファン121が回転している期間、および、断熱扉107が開けられている期間に、励起光が担持体201に照射される。
また、図5(C)に示すように、冷蔵室102のへの冷気の流入を制御するダンパー、つまり、冷蔵室用フラップ125の開閉に同期して、LED202aのONおよびOFFを制御してもよい。
具体的には、冷蔵室102のへの冷気の流入を断続させる冷蔵室用フラップ125が開状態のときに、LED202aをONにする。また、冷蔵室用フラップ125が閉状態のときに、LED202aをOFFにする。
さらに、冷却ファン121のONおよびOFFと、冷蔵室用フラップ125の開閉とに基づいてLED202aのONおよびOFFを制御してもよい。
具体的には、冷却ファン121の回転駆動のための電源のONであり、かつ、冷蔵室用フラップ125が開状態である期間にのみ、LED202aをONにし、他の期間には、LED202aをOFFにしてもよい。
このようにLED202aの点灯を制御することによっても、担持体201の周囲に冷気が流れている期間に励起光を担持体201に照射することができ、かつ、LED202aの長寿命化を図ることができる。
以上説明した各種のLED202aの点灯制御は、制御基板122により行われる。
なお、本実施の形態において、照射部202は、LED202aにより励起光を担持体201に照射するとした。しかし、励起光を担持体201に照射することができる光源であればLEDに限定されることはない。
また、本実施の形態において、除菌装置200は、図3等に示すように冷蔵室102内に設置されている。しかし、除菌装置200の設置場所は冷気循環経路内であれば冷蔵室102内に限定されることはない。
また、複数のLED202aと担持体201との位置関係も図4に示す位置関係に限られず、他の位置関係に置くことによる有利な効果も存在する。さらに、除菌装置200の除菌および脱臭効果を向上させるための手法も存在する。
そこで、除菌装置200の設置位置等についての他の具体例を以下に説明する。
例えば、除菌装置200を冷気循環経路の一部を構成するダクト内に設置することもできる。ダクト内は貯蔵室内よりも外気の影響を受けにくい場所であるため、LED基板および担持体201が結露し難いという点で有利である。
図6(A)(B)(C)は、除菌装置200をダクト内に設置した場合の設置位置の例を示す図である。
例えば、図6(A)に示すように、冷蔵室用吐出ダクト129a内で冷気が左右に分岐する位置付近に除菌装置200を設置してもよい。この場所に除菌装置200を設置することで、除菌および脱臭された冷気が左右の吐出口130から均等に冷蔵室102内に吐出される。
また、例えば、図6(B)に示すように、冷蔵室用吐出ダクト129a内の吐出口130付近に除菌装置200を設置してもよい。この場所に除菌装置200を設置することで、冷蔵庫100内を循環する冷気が冷蔵室102内に吹出す直前に冷気の除菌および脱臭を行うことができる。つまり、クリーンな冷気を冷蔵室102内に吹出させることができる。
なお、図6(A)および図6(B)において除菌装置200の設置方向は、担持体201が手前で照射部202が奥、またはその逆となる方向であるが、このような設置方向でなくてもよい。
例えば、図6(C)に示すように、担持体201が左側で照射部202が右側となるように除菌装置200を設置してもよい。または、その逆となるように設置してもよい。
つまり、除菌装置200のダクト内における設置位置は、ダクトの寸法および形状等に応じて適宜決定すればよい。例えば、除菌装置200を冷蔵室用吐出ダクト129a内ではなく、冷気循環経路やダクトと称される冷蔵室用戻りダクト129bに配置してもよい。
また、図6(B)および図6(C)において、左側の吐出口130の近傍にのみ除菌装置200を配置しているが、右側の吐出口130の近傍にのみ除菌装置200を配置してもよい。さらに、左右両方に除菌装置200を配置してもよい。
以上、図6(A)〜図6(C)を用いて、除菌装置200をダクト内に配置する場合の配置位置の例を説明した。
ここで、除菌装置200は、励起光を担持体201に照射する照射部202を有していることから、冷蔵室102内に設置した場合は、上述のように冷蔵室102内の照明としても機能する。
また、除菌装置200をダクト内に設置した場合は、上述のように、LED基板および担持体201の結露の発生を抑制する効果がある。
従って、除菌装置200が有する複数のLED202aのうちの一部のみをダクト内に収め、他を冷蔵室102内を照らすことのできる位置に配置することで、除菌装置200に、結露の発生を抑えつつ冷気の除菌および脱臭を行わせるとともに、冷蔵室102の照明として機能させることもできる。
そこで、次に、複数のLED202aのうちの一部のみがダクト内に存在し、他のLED202aは貯蔵室内を照らす位置に存在するように、除菌装置200が設置される場合について説明する。
図7は、複数のLED202aのうちの一部のみがダクト内に存在する場合の、除菌装置200の設置位置の例を示す図である。
具体的には、図7の右側の断面図に示すように、LED基板が冷蔵室用吐出ダクト129aの内外にまたがって存在し、3つのLED202aのうちの2つのLED202aが冷蔵室用吐出ダクト129a内に存在している。これら2つのLED202aに対向する位置に担持体201が配置されている。
また、冷蔵室用吐出ダクト129a外に存在する1つのLED202aは、冷蔵室102内を照らすことのできる位置に配置さており、当該LED202aの正面の冷蔵室102の内壁部分には透明な窓板204が設けられている。
除菌装置200は、このような位置に配置されることにより、また、このような構成をとることにより、結露の発生を抑えつつ冷気の除菌および脱臭を行うとともに、冷蔵室102の照明としても機能することができる。
上述のように、除菌装置200は複数のLED202aを備えている。そこで、それぞれのLED202aの輝度を異ならせ、輝度の高いLED202aに対向する位置に担持体201を配置させてもよい。
これにより、輝度の低いLED202aの長寿命化を図りつつ、担持体201による除菌効果を実効的なものとすることができる。
また、輝度の低いLED202aは、触媒の励起をあまり行えない場合であっても、担持体201周囲の雰囲気温度の上昇に寄与し結露の発生の抑制に役立つものとなる。
図8は、輝度の高いLED202aをLED202aの列の中央に配置した場合の、除菌装置200の構成概要を示す図である。なお、図8に示す除菌装置200は、図4に示すように、冷蔵室102内の上部に配置されている。
図8に示すように、複数のLED202aにより構成される列において、輝度の高いLED202aを中央に配置する。また、当該列の幅よりも狭い幅の担持体201を、当該列の中央付近に対向する位置に配置する。
これにより、除菌装置200は図に示すように左右対称の構成となる。
つまり、複数のLED202aおよび担持体201をこのように配置することにより、上記効果に加え、左右双方から除菌装置200に冷気が吹き込む場合に双方からの冷気を効率よく除菌することができる。
また、左右の輝度の低いLED202aの正面には担持体201が存在しないため、これらLED202aは、冷蔵室102内の照明としての機能をより発揮することができる。
例えば、担持体に触媒として酸化チタンを担持させた場合、不可視光である紫外線を発するLED202aをLED202aの列の中央近傍に配置する。また、可視光を発するLEDを中央近傍以外に配置する。
上記配置を図8を用いて説明すると、当該列の中央に紫外線を発するLED202aを配置し、その左右に可視光を発するLEDを配置する。
また、紫外線を発するLED202aに対向する位置にLED202aの当該列の幅より短い幅の担持体201を配置する。
これにより、中央のLED202aは、担持体201に担持されている酸化チタンを励起することができ、かつ、左右のLED202aは冷蔵室102内の照明として機能することができる。
図9は、輝度の低いLED202aをLED202aの列の中央に配置した場合の、除菌装置200の構成概要を示す図である。なお、図9に示す除菌装置200は、ダクト内に配置されている。
図9に示すように、複数のLED202aにより構成される列において、輝度の低いLED202aを中央に配置する。また、当該列の幅よりも狭い幅の担持体201を、当該列の中央付近を除く位置に対向する位置に配置する。つまり、担持体201を輝度の高いLED202aに対向する位置に配置する。
複数のLED202aおよび担持体201をこのように配置することにより、図に示すように、担持体201を冷蔵庫100内に取り付けるためのビス210の配設位置を除菌装置200の中央に設けることができる。
つまり、複数のLED202aおよび担持体201をこのように配置することにより、上記効果に加え、担持体201を例えばダクト内にバランスよく、かつ少ない部品で設置することができる。
なお、図9において担持体201は2つ存在しているが、担持体201はいずれか1つでもよい。この場合、担持体201に対向するLED202aのみが高い輝度を有していればよい。また、図に示す2つの担持体201が結合した程度の大きさの担持体201の中央付近をビス210でダクト内壁等に取り付ける構造であってもよい。
以上説明した、図4および図8等において、LED202aの励起光の照射方向は、平板状の担持体201に対して略垂直である。しかし、LED202aは担持体201に対し斜め方向から励起光を照射してもよい。
図10は、励起光の照射方向(一点鎖線で表している。図11において同じ)を担持体201に対し垂直とした場合のLED202aおよび担持体201の配置図である。
具体的には、図10において、除菌装置200は、幅がWであるダクト内に設置されている。なお、説明の明確化のために、1つのLED202aと担持体201との位置関係を示している。
ここで、LED202aは、上述の投光方向に指向性があり、照射角が比較的狭いことが特徴として挙げられる。そのため、図10に示すように、幅の狭いダクト内にLED202aと担持体201とを対向させて配置した場合、担持体201の全てを照射領域に収めることができない。
具体的には、LED202aは、平板状の担持体201の主面、つまり図10において担持体201の上面の所定の領域未満のみにしか励起光を照射することができない。
また、このように、励起光の照射方向を担持体201に対し垂直である状態を維持したまま照射領域を広げる場合、LED202aと担持体201との距離を長くすることが考えられる。しかし、ダクト内ではそのような長い距離を確保することはできない。
また、ダクト内であるか否かに関わらず、LED202aと担持体201との距離を長くすることにより、励起光による触媒の励起効果が減少する。
そこで、図11に示すように、担持体201に対し斜めから励起光を照射するようにLED202aを配置する。
具体的には、LED202aを、励起光の照射方向が担持体201の主面に対し垂直とはならない方向に向け、かつ、主面の中央以外に対向する位置に設ける。
これにより、図10と同じ幅Wのダクト内にLED202aおよび担持体201を設置しているのにも関わらず、主面の全領域を照射領域に収めることができる。
また、LED202aと担持体201との距離は、図11における担持体201の右端とLED202aとの距離は長くなるものの、LED202aと担持体201との最短距離は、図10に示す場合とほぼ同一であり、触媒を励起させる効果を著しく減少させることはない。
また、担持体201の表面積における受光領域の割合は向上するため、担持体201全体としての除菌および脱臭効果は向上する。
なお、図11においては、LED202aを、その照射領域内に主面の全領域を収めるよう設置している。しかし、主面の所定の割合以上、例えば、80%以上を照射領域に収めるようLED202aを設置してもよい。
また、例えば、担持体201の表面積の40%以上という基準でLED202aの担持体201に対する相対的な設置位置を決定してもよい。
つまり、図11に示すように、LED202aを斜めに設置する場合、図10に示すように主面に垂直に励起光を照射する場合よりも、担持体201の表面積においてより広い領域を照射領域に収めるよう設置すればよい。
また、図11では、1つのLED202aについて説明したが、複数のLED202aを、それら照射領域内に主面の所定の割合以上が収まるよう設置してもよい。
例えば、1つの担持体201に対し、2つのLED202aそれぞれから斜めに励起光を照射することで、主面の全領域を照射領域に収めてもよい。
また、本実施の形態において、担持体201は平板状、つまり厚みの薄い直方体の形状である。そのため、面積の広い面である主面に着目し、主面により多く励起光を照射することで除菌および脱臭効率の向上を図っている。
しかし、担持体201の主面以外の面、つまり図11において担持体201の前後左右の面である側面の面積が、触媒の励起において無視できない場合も考えられる。つまり、平板状である担持体201の厚みが比較的厚い場合も考えられる。
その場合、主面および各側面を照射領域に収めるように、1以上のLED202aを配置してもよい。さらに、図11において担持体201の下面にあたる主面にも励起光を照射可能な場合は、当該主面に励起光を照射するためのLED202aを配置してもよい。
なお、図11では、除菌装置200をダクト内に設置した場合を図示しているが、LED202aと担持体201との相対的な位置関係が図11に示すような位置関係であれば、除菌装置200の設置位置がどこであるかに関わらず、狭い空間内で効率的に冷気の除菌および脱臭を行えるという効果は発揮される。
しかし、例えば、図11に示すように、LED202aが上にあり、担持体201が下にある場合には以下のような特有の効果がある。
すなわち、担持体201が結露した場合、その水滴が、LED基板に流入することがなく、除菌装置200の信頼性を維持させることができる。
また、図12に示すように、LED202aが下にあり、担持体201が上にある場合には以下のような特有の効果がある。
すなわち、LED202aからの発熱による自然対流により、担持体201の結露の発生を効果的に抑制することができる。
担持体201は、上述のように、光触媒が練り込まれた繊維が絡み合って形成されるフィルタ状のものであり、基材である樹脂は光触媒が励起しやすい光が透過しうる樹脂が採用されている。
つまり、担持体201に照射された励起光の何割かは担持体201を透過することになる。そこで、除菌装置200は、担持体201を投下した励起光を反射し担持体201に入射させる反射板を備えてもよい。
これにより、除菌装置200による冷気に対する除菌および脱臭効果を向上させることができる。
図13(A)(B)は、反射板211の設置例および反射板による励起光の反射の様子を示す図である。
図13(A)に示すように、担持体201を挟んで照射部202の反対側に反射板211を設置する。
なお、反射板211の素材は、具体的には鏡または金属板等の励起光を反射することのできる素材であればよく、特定の素材に限定されることはない。
これにより、図13(B)に示すように、LED202aから照射され担持体201を透過した励起光が反射板211で反射し、担持体201に再度入射する。
従って、反射板211がない場合よりも、効率よく担持体201に担持されている触媒を励起させることができ、除菌および脱臭効率が向上する。
なお、図13(A)および図13(B)では、担持体201と反射板211とを互いに隣接するように設置している。しかし、担持体201と反射板211とを離して設置してもよい。
つまり、担持体201と反射板211との間隔は、担持体201を透過した励起光が反射板211で反射し、担持体201に再度入射することが可能な距離であればよい。
以上のように、本発明の冷蔵庫は、担持体201の周囲に冷気が流れている期間に担持体201に励起光を照射することにより、効率よく冷気の除菌および脱臭を行うことができる。また、照射手段を常時点灯させないことが可能となり、省エネルギー化および照射手段の長寿命化を図ることが出来る。
また、照射手段である照射部202の励起光の照射のための電源のONおよびOFFが、ファンの回転駆動のための電源のONおよびOFFと同期していることにより、担持体201の周囲に冷気が流れている期間に励起光を担持体201に照射するとしてもよい。
これにより、例えば、除菌装置200が冷気循環経路の一部を構成するダクト内に取り付けられている場合、ファンにより強制的に送られてくる冷気が担持体の周囲を流れている期間にのみ、担持体201に励起光が照射される。
つまり、冷気の除菌および脱臭を最も効果的に行うことが出来る期間にのみ、担持体201に励起光が照射され、より効率的かつ効果的に冷気の除菌および脱臭を行うことができる。
また、である照射部202は冷却ファン121が回転していない場合であっても、扉体が開けられている期間に励起光を担持体201に照射するとしてもよい。
このように、外気が冷蔵庫内に流入し易い期間である扉体が開けられている期間に励起光を担持体201に照射することで、担持体201および照射部202に結露が発生することを抑制することができる。
結露の発生を抑制することで、除菌装置200の信頼性ならびに除菌および脱臭効率の向上が図られる。
また、照射部202は、励起光の照射のための電源が、扉体が閉められた状態であり、かつ、冷却ファン121の回転駆動のための電源がOFFである場合にのみOFFであり、他の場合にはONであることにより、冷却ファン121が回転している期間、および、扉体が開けられている期間に、励起光を担持体201に照射するとしてもよい。
このように、冷却ファン121のONおよびOFFと、扉体の開閉との組み合わせに応じて照射手段の電源のONおよびOFFを制御することで、除菌装置200における結露の発生を抑止しつつ、効率的に冷気の除菌および脱臭を行うことができる。
また、本発明の冷蔵庫はさらに、貯蔵室外に存在し冷気循環経路の一部を構成するダクトからの冷気の貯蔵室内への流入を開閉可能に遮断するダンパーを備え、除菌装置200は、貯蔵室内に取り付けられ、照射手段である照射部202は、ダンパーが開状態のときに、励起光の照射のための電源がONとなり、ダンパーが閉状態のときに、電源がOFFとなることにより、担持体201の周囲に冷気が流れている期間に励起光を担持体201に照射するとしてもよい。
このように、ダンパーの開閉に同期して照射手段の電源がONおよびOFFになることにより、ダンパーが開状態にあり、貯蔵室に流入してくる冷気が担持体201の周囲を流れている期間にのみ、担持体201に励起光が照射される。
つまり、冷気の除菌および脱臭を最も効果的に行うことが出来る期間にのみ、担持体201に励起光が照射され、より効率的かつ効果的に冷気の除菌および脱臭を行うことができる。
また、照射手段は、light−emitting−diode(LED)により、励起光を担持体201に照射するとしてもよい。
これにより、除菌装置200による不要な熱の発生を抑えることができる。また、除菌装置200による電力の消費量を少ないものとすることができる。
また、本発明の冷蔵庫が備える特徴的な構成部の動作をステップとする除菌方法としても実現できる。
本発明は、冷蔵庫の除菌能力を効率的に高めることができるものであり、食品貯蔵庫等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1の冷蔵庫の正面図 同実施の形態の冷蔵庫の縦断面図 同実施の形態の冷蔵庫における冷気の循環経路の一部であるダクト構成を表す図 同実施の形態における除菌装置の構成を示す概要図 同実施の形態におけるLEDの点灯制御の例を示す図 同実施の形態における除菌装置をダクト内に設置した場合の設置位置の例を示す図 同実施の形態における複数のLEDのうちの一部のみがダクト内に存在する場合の、除菌装置の設置位置の例を示す図 同実施の形態における輝度の高いLEDをLEDの列の中央に配置した場合の、除菌装置の構成概要を示す図 同実施の形態における輝度の低いLEDをLEDの列の中央に配置した場合の、除菌装置の構成概要を示す図 同実施の形態における励起光の照射方向を担持体に対し垂直とした場合のLEDおよび担持体の配置図 同実施の形態における励起光の照射方向を担持体に対し斜めとした場合のLEDおよび担持体の配置図 同実施の形態における励起光の照射方向を担持体に対し斜めとし、かつ、LEDが下、担持体が上の上下関係にある場合のLEDおよび担持体の配置図 同実施の形態における反射板の設置例および反射板による励起光の反射の様子を示す図 従来の冷蔵庫の部分縦断面図
符号の説明
100 冷蔵庫
101 断熱箱体(箱本体)
107 断熱扉(扉体)
115 冷却室
120 蒸発器(冷却手段)
121 冷却ファン
128 ツインダンパー(ダンパー)
129a 冷蔵室用吐出ダクト(冷気循環経路・ダクト)
129b 冷蔵室用戻りダクト(冷気循環経路・ダクト)
200 除菌装置
201 担持体
202 照射部(照射手段)
202a LED

Claims (6)

  1. 断熱材で構成され、内部に貯蔵室を形成する箱本体と、前記箱本体の開口部に開閉自在に取り付けられる扉体と、前記箱本体内の空気を冷却し冷気を生成する冷却手段と、前記貯蔵室と前記冷却手段との間で前記冷気をファンにより循環させる冷気循環経路とを備える冷蔵庫であって、光触媒が担持される担持体と、前記担持体の周囲に冷気が流れている期間に、前記光触媒を励起する励起光を前記担持体に照射する照射手段とを有する除菌装置を前記冷気循環経路中に備える冷蔵庫。
  2. 前記照射手段は、前記照射手段の前記励起光の照射のための電源のONおよびOFFが、前記ファンの回転駆動のための電源のONおよびOFFと同期していることにより、前記担持体の周囲に冷気が流れている期間である、前記ファンが回転している期間に前記励起光を前記担持体に照射する請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記照射手段はさらに、前記ファンが回転していない場合であっても、前記扉体が開けられている期間に前記励起光を前記担持体に照射する請求項1に記載の冷蔵庫。
  4. 前記照射手段は、前記照射手段の前記励起光の照射のための電源が、前記扉体が閉められた状態であり、かつ、前記ファンの回転駆動のための電源がOFFである場合にのみOFFであり、他の場合にはONであることにより、前記ファンが回転している期間、および、前記扉体が開けられている期間に、前記励起光を前記担持体に照射する請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. さらに、前記貯蔵室外に存在し前記冷気循環経路の一部を構成するダクトと、前記ダクトからの冷気の前記貯蔵室内への流入を開閉可能に遮断するダンパーとを備え、前記除菌装置は、前記貯蔵室内に取り付けられ、前記照射手段は、前記ダンパーが開状態のときに、前記照射手段の前記励起光の照射のための電源がONとなり、前記ダンパーが閉状態のときに、前記電源がOFFとなることにより、前記担持体の周囲に冷気が流れている期間に前記励起光を前記担持体に照射する請求項1に記載の冷蔵庫。
  6. 前記照射手段はLEDにより、前記励起光を前記担持体に照射する請求項1から5のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
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