JP2008290172A - ワイヤカット放電加工機のワイヤ支持位置測定方法およびワイヤ支持位置測定用部材 - Google Patents

ワイヤカット放電加工機のワイヤ支持位置測定方法およびワイヤ支持位置測定用部材 Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤ電極の傾斜張架時の上下ガイドによる支持位置を、ワイヤ電極を張架せずに、測定用部材を用いて測定すること。
【解決手段】凸状曲面を中心軸の周りで回転させたすり鉢状の案内孔の内周面(ワイヤガイド面)21に、頂角60度(40度)の円錐面(または多角錐面)31(41)を持つ先細りピン形状部を有する測定用部材30(40)が、らっぱ状に開いた開口部から差し込まれると、円錐面(または多角錐面)31(41)が内周面21に接点22(23)で接し、行き止まる。この時の測定用部材30(40)の所定箇所の高さ30D、高さ30Dを測った所定箇所から頂点32(42)までのZ方向距離から、基準ワイヤ電極支持位置から測ったQ30(Q20)のZ位置を求めることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、ワイヤカット放電加工機において、ワイヤ電極を張架するワイヤガイドにおけるワイヤ支持位置を測定する方法、並びに、同方法を実施する際に使用される測定用部材に関する。更に詳しく云えば、本発明は、上下ワイヤガイド間に張架されるワイヤ電極に、テーパ加工時に必要な角度の傾斜(テーパ角に対応する傾斜)を与えた時のワイヤガイド支持位置を、ワイヤ電極を実際には張架しない状態で求めることができるワイヤ支持位置測定方法と、ワイヤガイド(ダイスガイド)の開口に同測定のために差し込まれる測定用部材に関する。
周知のように、ワイヤカット放電加工機を用いた加工は、通常、上下ワイヤガイド間に張架されたワイヤ電極に電圧を印加し、ワイヤ電極に対し、相対的に駆動させられるテーブル上に固定されたワークを所望の形状に、水平方向に直交する2軸のX軸、Y軸により軸移動させ、そのワイヤ−ワーク間に生じる連続的な放電により、加工を行う加工方法である。その際、上下ワイヤガイドの水平方向相対位置(XY位置)をずらせることでワイヤ電極をワーク載置面に対して斜めに張架した状態とすれば、いわゆるテーパ加工が実行される。テーパ加工は、円錐形状や四角錘形状、または、任意の傾き面を持った形状を得たい際に利用される周知の加工方法である。
テーパ加工実行時に必要なワイヤ電極の傾斜角は、加工面の傾斜角(テーパ角)に対応しており、通常、加工プログラム中で数値をもって指定される(例えば、ワーク載置面をXY平面[Z=0の面]として、“Z方向に対して30度”、“Z方向に対して20度”の如く指定)。そして、指定された傾斜角を実現するために、上下ワイヤガイドの相対位置(相対的なXY位置)を、上下に整列配置された位置から、プログラムで指定された傾きを持った面にワイヤ電極が正しく沿うように移動させる。この相対移動は、通常、一方のみのワイヤガイド(例えば上ワイヤガイド)を支える駆動部の移動(X軸に平行な軸方向のU軸移動及び、Y軸に平行な軸方向のV軸移動)によって行われる。
移動量は、計算によって求められるが、指定された通りのワイヤ電極の傾斜を正確に実現できる移動量の計算は単純ではない。ワイヤガイドの要部は一般に、ワイヤ電極を貫通させる案内孔を有する「ダイスガイド」あるいは「ワイヤダイスガイド」と呼ばれる部材で構成されており、正しい計算を行うには、ワイヤ電極を所望の角度θ(例えばθ=30度)に傾けた際に、ワイヤ電極が貫通する上下のダイスガイドについて、実際にワイヤ電極が案内孔中のどの位置で支持されるとみなすことができるのかを決定する必要がある。
図2に例示したように、今、ワイヤ電極の傾斜角度をθ、上ガイドについての「ワイヤ電極が支持されるとみなすことができる位置」をP(θ)、下ガイドについての「ワイヤ電極が支持されるとみなすことができる位置」をQ(θ)とすれば、P(θ)とQ(θ)の間の距離Dpq(Z方向距離)と、傾斜角度θより、移動距離(実現されるべき上下ガイドのXY位置の差)=Dpq×tanθで計算できることになる。以下、このような位置P(θ)、Q(θ)のことを「ワイヤ支持位置」と云うことにする。
なお、テーパ加工時にも、被加工物の基準面(制御面)上で、正確な寸法を要求されており、加工して出来た形状の絶対寸法が正しくなければならない。その為にも、ワイヤ支持位置P(θ)、Q(θ)と、被加工物の基準面との距離(Z方向距離)も正確に求める必要がある。ここで、被加工物の基準面のZ位置は事前に指定されるので、この距離を知ることは、結局、ワイヤ支持位置P(θ)、Q(θ)を求めることに帰着する。実施形態の説明で例述するように、ワイヤ支持位置の内、XY位置は上下ガイドXY位置と同一視することができるので、問題となるのはZ位置である。
このように、ワイヤ電極を傾斜張架する場合のワイヤ支持位置(Z位置)を知ることは非常に重要であるが、ワイヤ支持位置(Z位置)を正確に求めることは簡単ではなかった。なぜならば、傾斜張架されたワイヤ電極は、上下ダイスガイドの案内孔の入り口(上ダイスガイドの下方を向いた開口/下ダイスガイドの上方を向いた開口)の付近で屈曲するが、ワイヤ電極が有する剛性のために、屈曲位置を1点に特定することが困難である。
そのため、予測乃至意図した位置(1点)でワイヤ電極が屈曲していると仮定し、その仮定の屈曲点をワイヤ支持位置とみなして計算された(相対)移動量には信頼性がなく、計算された移動量に基づいたワイヤガイド移動で実現されるワイヤ電極の傾斜角度と、指定された傾斜角度の間にずれが生じていた(例えば指定された傾斜角度30度に対して実現される傾斜角度29度となる)。
この問題を解決しようとする1つの技術が、下記特許文献1に開示されている。この技術では、ワイヤ電極の剛性を考慮して、ワイヤ電極のガイド面を提供するダイスガイド開口部の内周面形状(縦断面構造)を大きなRを持つ緩やかな円弧形状とすることで、緩やかに湾曲する内周面に沿ってワイヤ電極を曲げ、実際にワイヤ電極が支持される位置をガイド部の円弧半径Rに基づいて算出されるとしている。なお、このようなダイスガイド開口部の内周面形状(縦断面構造)は、スムーズなワイヤ電極送りが可能になるという利点も有している。
しかし、個々のダイスガイドについて、ワイヤ電極のガイド面となる開口部の内周面の円弧半径Rを正確に測定する簡便な手段を用意することは実際上困難である。一般に、ダイスガイドのワイヤガイド面は、適当な円弧R形状ですり鉢状に形成されており、狭く奥深い部分の形状の測定は困難とされていた。また、設計値を用いることで測定なしで円弧半径Rを既知とすることも一応可能ではあるが、ダイスガイドは、耐摩耗性を確保する為に、ダイヤモンドや、ルビー等の高硬度の材料で構成されており、個々のダイスガイドについての研磨工程で設計通りの正確な形状を実現することは困難であり、ある程度の製造誤差は覚悟せざるを得ない。製造誤差があれば、ワイヤ案内面の形状を設計値で求めても、誤差が生じてしまい正確に算出する事が出来ない。
その為、これまでは、ワイヤを実際に上下ガイド間に張り、任意角度に傾けた上で機械を稼動させ、ジグとの間で接触検知させる事で、ワイヤの位置を逆算し、ダイスガイドの支持位置を計算する方法(下記特許文献2参照)や、実際に種々の上下ガイド位置の下でテーパ加工を行い、その都度加工結果を測定し、上下ガイド位置から単純計算されるワイヤ電極傾斜角に対応するテーパ角と実際に得られるテーパ角の間のずれから、実際のワイヤ電極支持位置を逆算する手法(下記特許文献3参照)が利用されている。
しかし、ジグに接触させる方法では、ワイヤ電極を実際に張架した状態で、接触感知による測定を各角度毎に行う必要があり、測定時間がかかっている。また、実際に加工して加工結果を測定する場合は、さらに多大な時間もかかり、加工する被加工物、その他の消耗品を必要としていた。いずれにしろ、これらの方法では、ワイヤ支持位置を求めるのに、機械を使用する現場において、機械を稼動させる必要があり、測定の為に機械を占有する事で、本来の放電加工の稼動率を下げる原因にもなっていた。
特公昭62−40126号公報 特許第2518337号公報 特開平11−165219号公報
本発明の1つの目的は、ワイヤカット放電加工機を用いたテーパ加工における上記問題点を解決し、ワイヤ電極のワイヤガイドによる支持位置を、ワイヤ電極の張架や、試験的な加工を実施することなく、簡便に測定できる方法を提供することにある。また、本発明のもう1つの目的は、同方法を実施する際に使用する測定用部材を提供することにある。
本発明は、ダイスガイドが、凸状曲面(例えば円弧形状)を中心軸周りで回転させてできる形状のすり鉢状の内周面を持つように形成された開口部を持つ場合に、既知の頂角を持つ円錐の円錐面または多角錐の多角錐面を持つ先細りピン部を有する測定用部材を、前記内周面が提供するワイヤガイド面に前記円錐面または前記多角錐の稜線部が沿うように差し込み、前記ワイヤガイド面に前記円錐面または前記多角錐の稜線部が接触して前記測定用部材が行き止まった位置を測定する事により、前記頂角の2分の1のワイヤ電極傾斜角度における、ワイヤ支持位置(ダイスガイド基準位置から測った位置)を簡便に求め得るようにしたものである。
請求項1に係る発明は、凸状曲面を中心軸周りで回転させてできる形状のすり鉢状の内周面を持つように形成された開口部を持つダイスガイドを夫々有する上下ワイヤガイト間にワイヤ電極を張架して放電加工を行うワイヤカット放電加工機において、前記ワイヤ電極を傾斜張架して実行されるテーパ加工時のワイヤ支持位置を測定する測定方法であって、「既知の頂角を持つ円錐の円錐面または多角錐の多角錐面を持つ先細りピン部を有するとともに、長さが既知である測定用部材を、前記内周面が提供するワイヤガイド面に前記円錐面または前記多角錐の稜線部が沿うように差し込み、前記ワイヤガイド面に前記円錐面または前記多角錐の稜線部が接触して前記測定用部材が行き止まった位置を測定する事により、前記頂角の2分の1のワイヤ電極傾斜角度におけるワイヤ支持位置を求めること」を特徴としている。
ここで、上記測定方法は、「前記測定用部材を、前記円錐面または前記多角錐面の頂点を前記ダイスガイドのらっぱ状に開口した案内孔に前記中心軸に沿って差し込み、前記円周面または前記稜線部が前記内周面に接して前記測定用部材が行き止まった行き止り状態とする段階と、該行き止り状態において、前記ダイスガイドの底面もしくは、前記ダイスガイドを載置した基準面から、前記測定用部材の所定箇所までの高さを測定する高さ測定段階と、前記高さ測定段階で測定された高さと、前記測定用部材の長さ、およびワイヤの傾きが0度の時のガイド支持位置に対応する基準ワイヤ支持位置に基づいて、前記ワイヤ電極の傾斜張架を前記既知の頂角の1/2の角度とする場合における、前記ワイヤ電極のワイヤ電極支持位置を算出する段階」とを含むことができる(請求項2)。
また、前記高さ測定段階において、円錐面または多角錐面の頂角が互いに異なる複数の測定用部材で測定することもできる(請求項3)。
また、本発明は、凸状曲面を中心軸周りで回転させてできる形状のすり鉢状の内周面を持つように形成された開口部を持つダイスガイドを夫々有する上下ワイヤガイト間にワイヤ電極を張架して放電加工を行うワイヤカット放電加工機において、前記ワイヤ電極を傾斜張架して実行されるテーパ加工時のワイヤ支持位置を測定する測定方法のために使用される測定用部材を提案する。
この測定用部材は、既知の頂角を持つ「円錐の円錐面または多角錐の多角錐面」を持つ先細りピン部を有するとともに、長さが既知であることを基本的特徴とする(請求項4)。ここで、測定用部材は、前記先細りピン部と円筒部で構成することができる(請求項5)。また、前記先細りピン部を取り囲んで保護する保護部を設けることもできる(請求項6)。
本発明によれば、テーパ加工時に利用する補正機能に必要な、ワイヤ電極張架角度とワイヤ支持位置(理論上、ワイヤ屈曲点とみなし得る位置)との対応関係を簡便に求めることが可能になる。また、従来方法では、ワイヤカット放電加工機の機上でしか実施できなかったワイヤ支持位置の測定が、本発明により、機械に取り付ける前のダイスガイドを用意した段階で可能になる。従って、ワイヤカット放電加工機を占有することがない。
更に、ワイヤカット放電加工機の設置場所以外の場所での測定が可能となり、例えば、ダイスガイドを製造した段階で、ダイスガイドの製造者が測定を行い、測定結果のデータを出荷時に仕様データの一部として添付するといったことも容易になる。その結果、ダイスガイドのユーザや機械のオペレータは、添付データの値を機械に入力するだけで済むことになり、負担が軽減される。そして、従来多大な工数がかかっていた補正のための機上作業が不要になるため、作業効率が向上する。
図1はワイヤカット放電加工機のワイヤ電極の走行系統の概略を例示した図である。同図を参照すると、ワイヤ電極1は、長尺のワイヤ電極1を巻回したワイヤボビン2から繰り出され、ブレーキシュー4を経て上ワイヤガイド10へ向かう。加工時には、それに先だって、上ワイヤガイド10から下ワイヤガイド20の間でワイヤ電極1が張架され、ワイヤ電極1は更に下ガイドローラ5で略水平方向に方向転換する。方向転換されたワイヤ電極1は、フィードローラ6とピンチローラ7の間を通って、ワイヤ回収箱9で回収される。
ワイヤ電極1には上記経路でワイヤ電極1が所定の速度で移動するように、ワイヤ電極1を引っ張る駆動力が与えられる。この駆動力の源は、フィードローラ6を駆動するフィードモータ8aである。一方、ワイヤ電極1を繰り出す側のワイヤボビン2にも、引っ張り力に順応ずる適度の回転駆動力が送り出しモータ8bによって与えられ、それによってスムーズにワイヤ電極1が移動できるようになっている。また、ワイヤ電極1が、上下ワイヤガイド10、20間で適度の張力をもって弛むことなく張架された状態を維持するように、ブレーキシュー4の制動制御を行うブレーキ3が設けられる。
なお、図1においては図示を省略したが、ワイヤ放電加工機には周知の通り、電極被加工物であるワークを載置するワーク載置台、ワイヤ電極1に放電電圧を供給する機構、電源や、ワイヤ電極1の給送に関わるフィードモータ8a、送り出しモータ8b以外の諸モータ、及び、関連する駆動機構等が装備されている。
また、フィードモータ8a、送り出しモータ8b、各軸駆動用の諸モータの制御、ブレーキ3の制御、放電電圧の制御等が、制御装置(図示省略)によって行われることも周知の通りである。位置や速度の制御が行われる軸の構成として一般的なものは、X軸、Y軸、Z軸、U軸、V軸の5軸構成で、例えばX軸とY軸でワーク載置台のXY位置(及び移動速度)が制御される。また、Z軸、U軸、V軸は、上ガイド10のZ位置、U位置、V位置を夫々調節するための軸で、U軸による移動方向はX軸による移動方向と平行に設定され、V軸による移動方向はY軸による移動方向と平行に設定されている。
さて、本発明では、テーパ加工時に上下ワイヤガイド(上下ダイスガイド)10、20間にワイヤ電極1を傾斜して張架した時のワイヤ電極1の支持位置(Z位置)を求めることが基本課題である。そこで、例として傾斜角30度あるいは傾斜角20度の各ケースを想定し、ワイヤ電極1の張架状態について、図3〜図5(a)、(b)を参照して考察してみる。
先ず、図3は、上下ワイヤガイド間で傾斜角30度をもってワイヤ電極1を張架した状態を表わしている。同図において、符号10は上ワイヤガイドを代表する案内部材であるダイスガイドを表わし、符号20は下ワイヤガイドを代表する案内部材であるダイスガイドを表わしている。各ダイスガイドを10、20は、ワイヤ電極1を貫通させる案内孔を有している。上下ダイスガイド10、20は、夫々、下方及び上方に向かって案内孔の断面積を広げる姿勢で駆動機構(図示省略)上に支持される。駆動機構は、既述の通り、U軸、V軸、Z軸のものであるが、ここでは一例として、上ダイスガイド10のZ位置(図3において上下方向の位置)、U位置、(図3において左右方向の位置)、V位置(図3において図面に垂直な方向の位置)が夫々Z軸、U軸、V軸で移動可能であるものとする。
上下ダイスガイド10、20は必ずしも同寸同形である必要はないが、ここでは同寸同形とする。そして、各ダイスガイド10、20の案内孔の一方の側はすり鉢状の内周面を形成しており、既述の通り、上ダイスガイド10の案内孔は下方に向かって断面積を広げ、下ダイスガイド20の案内孔は上方に向かって断面積を広げている。各案内孔の内周面11、21は緩やかな凸状曲面を中心軸周りで回転させてできる形状を持ち、案内孔の中心軸(図3に示した配置状態でZ方向に平行)に関して対称形状を有している。また、上ダイスガイド10のすり鉢状の内周面11は上方へ行くに従って垂直な円筒面に漸近し、下ダイスガイド20のすり鉢状の内周面21は下方へ行くに従って垂直な円筒面に漸近している。そして、ワイヤ電極1の外周とダイスガイド10、20の案内孔の内周が最も近くなる位置P0、Q0では、実質的に円筒面に移行している。なお、位置P0、Q0は各案内孔の中心軸上にあり、上下ダイスガイド10、20の各3次元位置を代表する点でもある。
円筒面の内径は、ワイヤ電極1の外径より僅かに大きく形成され、ワイヤ電極1の通過に支障をきたさないようになっている。案内孔の内周面11、21を提供する凸状曲面として典型的なものは、Z方向に沿った断面が曲率半径Rを持つ円孤形状となる凸状曲面であり、その一例を内周面21について図4に示した。
ここで、上下ダイスガイド10、20によるワイヤ電極1の支持位置について考えてみる。各ダイスガイド10、20によるワイヤ電極1の支持位置は、ワイヤ電極1が垂直に支持されているときには、上下方向(Z方向)のどこにあっても問題とはならない。通常、ワイヤ電極1を傾斜張架しない条件(垂直加工時)のワイヤ支持位置(Z位置)は、上下ダイスガイド10、20自体の3次元位置を代表する位置P0、Q0の各Z位置に一致するとして扱われる。このことを考慮して、点P0のZ位置を「上ガイド基準ワイヤ支持位置」と呼び、点Q0のZ位置を「下ガイド基準ワイヤ支持位置」と呼んでいる。図3において、上下ガイド基準ワイヤ支持位置は、ラインA0(Z=Za)ラインB0(Z=Zb)で描示されている。
ところが、図3のように、ワイヤ電極1を垂直方向から傾けた際は、ワイヤ電極1が上下ダイスガイド10、20内で湾曲するので、前述した通り、所望されるワイヤ電極1の傾斜角(テーパ角度に対応)を実現するために、上下ダイスガイド10、20をどれだけ相対移動させれば良いか、正確に決められない。
図4は、下ダイスガイド20を例にとり、案内孔内で湾曲するワイヤ電極1の様子を表わしている。同図から理解されるように、案内孔の入り口の縁における内周面の傾斜がワイヤ電極1の張架方向より水平に近い角度で傾斜している限り、ワイヤ電極1は案内孔の入り口から奥に入るに従って徐々に内周面21に接近し、ある点(位置)で内周面21に接触する。この点(位置)を接触点(接触位置)21aと呼ぶことにする。
ワイヤ電極1は接触点21aからは内周面21に沿うように湾曲し、点Q0を通過する際にはZ方向に平行となる。点Q0と接触点21aのZ方向距離は30Cで示されている。
図示は省略したが、上ダイスガイド10の案内孔内でもワイヤ電極1は、上下関係は逆であるが、同様の経路をとり、下方の入り口から上方へ入り、内周面11上の接触点からは内周面11に沿って湾曲し、点P0を通過する際にはZ方向に平行となる。
ワイヤ電極1が上述のような経路をとる時、基準ワイヤ支持位置P0、Q0をワイヤ支持位置に採用した場合、計算される傾斜は直線P0Q0の傾斜となり、明らかにワイヤ電極1の傾斜(ここでは30度)と異なってしまう。
これを回避するために、ワイヤ電極1の直線張架部分に注目すると、その両端は上下ダイスガイド10、20における接触点と考えることができる。即ち、上ダイスガイド10における接触点と下ダイスガイド20における接触点(図4における点21a)を結ぶ直線は、ワイヤ電極1の直線張架部分を表現していると考えることができる。そこで、この直線が上下ダイスガイド10、20の各中心軸線(夫々点P0、Q0を通り、Z方向に平行)と交わる点P30、Q30をワイヤ支持位置と定義すれば良い。
この定義に従えば、点P30とP0は、Z位置のみが異なり、UV位置は同一である。同様に、点Q30とQ0は、Z位置のみが異なり、XY位置は同一である。また、既述の通り、基準ワイヤ支持位置P0、Q0は上下ダイスガイド10、20を代表する位置であり、X軸/Y軸/U軸/V軸の移動位置で決まる。従って、未知量として測定されるべきは、点P30、Q30のZ位置である。
図3、図4において、点P30を通りZ位置一定のラインが符号A30で示され、点Q30を通りZ位置一定のラインが符号B30で示されている。図3中に示したように、直線A0から測ったA30までの距離をU_E、直線B0から測ったB30までの距離をL_E、直線A0B0間の距離を0_L、直線A30B30間の距離を30_Lとすると、下記式(1)が成立する。
30_L=0_L−(U_E+L_E) ・・・(1)
となる。
その時に、移動させる上ダイスガイド10の移動量は、下記式(2)で表わされる。なお、この移動量は、図3におけるラインG(P0を通りZ方向に平行なライン=上ダイスガイド10及びその案内孔の中心軸線)とラインH(Q0を通りZ方向に平行なライン=下ダイスガイド20及びその案内孔の中心軸線)の間の距離に該当する。
移動量30_U=30_L ×tan (30度) ・・・(2)
これを正確に計算するには、上記式(1)中のU_EとL_Eを正確に知る必要がある。また、それらU_EとL_Eが正確に判れば、制御面(加工プログラムで加工経路が指定されている面で、基準面とも呼ばれる)CFとワイヤ支持位置との間の距離(Z位置の差)も正確に求められる。
幾何学的な考察から明らかなように、30度以外の傾斜角を想定した場合、接触点の位置が上下ダイスガイド10、20が同一であっても、上下ダイスガイド10、20における接触点の位置が変わり、ワイヤ支持位置も変わる。図5(a)、(b)は、下ダイスガイド20を例にとり、その様子を示したもので、図5(a)はワイヤ電極の張架角度=30度の場合(上述したケース)の接触点とワイヤ支持位置を示し、図5(b)はワイヤ電極の張架角度=20度の場合の接触点とワイヤ支持位置を示している。
図5(a)、(b)を比較すると、張架角度=20度における接触点21bは張架角度=30度における接触点21aより下方にあり、それに応じて張架角度=20度におけるワイヤ支持位置Q20は、張架角度=30度におけるワイヤ支持位置Q30より下方にある。基準ワイヤ支持位置Q0からの距離は、20E(20度の場合)と30E(30度の場合)であり、20E<30Eとなっている。
図3〜図5(a)、(b)を参照して行った以上の説明から判るように、所望されるワイヤ電極の張架角度に対応するワイヤ支持位置QのZ位置(基準ワイヤ支持位置Q0からの距離)を測定する必要があるということである。なお、上ダイスガイド10について云えば、所望されるワイヤ電極の張架角度に対応するワイヤ支持位置PのZ位置(基準ワイヤ支持位置P0からの距離)を測定する必要があるということであるが、幾何学的な対称性から考えて、本質的には同じことである。
さて、本発明では、上記の考察の中で言及されている接触点における案内孔の内周面21(または11)の接線が、ワイヤ電極1の直線張架部分の延在方向を表現していることに注目し、ワイヤ電極1を張架しない状態でこの接線を表現できる部材を案内孔へ挿入して、同接線を再現し、同接線と案内孔の中心軸線が交わる位置を知ることができないか模索した。その結果、頂角が既知の「円錐の円錐面または多角錐の多角錐面」を持つ先細りピン部を有する測定用部材が利用できることが判った。
即ち、上ダイスガイド10あるいは下ダイスガイド20に使用されるダイスガイドが、凸状曲面(R形状)を中心軸周りで回転させてできる形状のすり鉢状の内周面を持つように形成された開口部を持つ場合に、「既知の頂角を持つ円錐の円錐面(または多角錐の多角錐面)を持つ先細りピン部」を有する測定用部材を、前記内周面(11または21)が提供するワイヤガイド面に前記円錐面が沿うように差し込み、前記ワイヤガイド面に前記円錐面(または多角錐の稜線部)が接触して前記測定用部材が行き止まった位置を測定する事により、前記頂角の2分の1のワイヤ電極傾斜角度における、ワイヤ支持位置(ダイスガイド基準位置から測った位置)を簡便に求め得るようにする。
なお、本明細書では、円錐面の元となる円錐形の頂点のことを「円錐面の頂点」と云うことにする。円錐面が実際に円錐体を完成させている場合は、「円錐面の頂点」はその円錐体の実際の頂点となる。もし、そうでなければ「円錐面の頂点」は、円錐面を仮想的に延長した際に収束する点となる。また、円錐面の元となる円錐形の頂角のことを「円錐面の頂角」と云うことにする。
同様に、本明細書では、多角錐(例えば三角錐、四角錐、六角錐等)の多角錐面を持つ先細りピン部を持つ測定用部材を採用する場合は、多角錐面の元となる多角錐の頂点のことを「多角錐面の頂点」と云うことにする。多角錐円が実際に多角錐を完成させている場合は、「多角錐面の頂点」はその多角錐の実際の頂点となる。もし、そうでなければ「多角錐面の頂点」は、多角錐面の境界を構成する各稜線を仮想的に延長した際に収束する点となる。多角錐面の元となる多角錐の頂角のことを「多角錐面の頂角」と云うことにする。
測定用部材の円錐面(または多角錐面)の頂角は、ワイヤ支持位置が測定される際のワイヤ電極1の傾斜角度(テーパ角に対応)の2倍に対応する。一般には、円錐面(または多角錐面)の頂角を2θとした測定用部材は、ワイヤ電極1の傾斜角度をθとした条件でのワイヤ支持位置の測定に使用される。図6(a)、(b)は、夫々円錐面(または多角錐面)31、41の頂角を60度、40度とした測定用部材30、40による測定の状況を示した図である。
図6(a)のケースでは、断面形状がRの円弧を持つワイヤガイド面(内周面)21に、頂角60度の円錐面(または多角錐面)31を持つ先細りピン形状部を有する測定用部材30が、らっぱ状に開いた開口部から案内孔に、案内孔(内周面21)の中心軸に沿って差し込まれる。すると、円錐面(または多角錐面)31が内周面21(ワイヤガイド面)に接し、行き止まる。この時、基準ワイヤ支持位置(基準位置)Q0から測った接点22(正確には円周を形成する接点集合)のZ位置は、前述した21aのZ位置と一致する。距離で云えば、30Cである(図4参照)。
上記の測定用部材30が行き止まった状態において、測定用部材30の所定箇所(ここでは測定用部材30の上端)までの高さ30Dを測定する。すると、下記の式(3)で基準位置からの距離30Eを求めることができる。
30E=30D−30A−F ・・・(3)
ここで、30Aは、上記の高さ30Dを測った所定箇所から円錐面(または多角錐面)31の頂点32までのZ方向距離であり、本明細書ではこれを「測定用部材30の長さ」と云う。「所定箇所」は、高さを測ることができ、且つ、なんらかの手段で円錐面(または多角錐面)31の頂点32からのZ方向距離を既知量とできる箇所であれば良い。また、Fはダイスガイド20の底面から基準ワイヤ支持位置Q0までのZ方向距離である。このFの値は、実質的にダイスガイド毎の設定値として扱うことができる。つまり、底面をZ=0の面として、そこから適距離F(案内孔の最細部が存在すると推定される箇所までの概算距離)で基準ワイヤ支持位置Q0を定義すれば良い。この場合、Fは当然既知量で、図3中に示したZaあるいはZbに対応している。
図6(b)のケースでは、同じダイスガイド20のワイヤガイド面(内周面)21に、頂角40度の円錐面(または多角錐面)41を持つ先細りピン形状部を有する測定用部材40が、らっぱ状に開いた開口部から、案内孔(内周面21)の中心軸に沿って案内孔に差し込まれる。すると、円錐面(または多角錐面)41が内周面21(ワイヤガイド面)に接し、行き止まる。この時、基準ワイヤ支持位置(基準位置)Q0から測った接点23(正確には円周を形成する接点集合)のZ位置は、ワイヤ電極1を20度の傾斜で張架した場合の接触点のZ位置と一致する。Q0から測ったZ方向距離は、20Cで示されている。当然のことながら、20C<30Cである。
上記の測定用部材40が行き止まった状態において、測定用部材40の所定箇所(ここでは測定用部材40の上端)までの高さ20Dを測定する。すると、下記の式(4)で基準位置からの距離20Eを求めることができる。
20E=20D−20A−F ・・・(4)
ここで、20Aは、上記の高さ2Dを測った所定箇所から円錐面(または多角錐面)41の頂点42までのZ方向距離であり、既述の如く、これを「測定用部材40の所定部の長さ」と云う。「所定箇所」が、高さを測ることができ、且つ、なんらかの手段で円錐面(または多角錐面)41の頂点42からのZ方向距離を既知量とできる箇所であれば良いことも、図6(a)の場合と同様である。Fについても既述した通りである。
別の頂角の円錐面(または多角錐面)を持つ測定用部材を必要に応じて用意すれば、各頂角の2分の1の測定角度におけるワイヤ支持位置(基準位置からのZ方向距離)を測定することができる。例えば、頂角20度、10度の円錐面(または多角錐面)を夫々持つ2つの測定用部材を用意して上記と同様の測定を行えば、測定角度10度及び5度におけるワイヤ支持位置(基準位置からのZ方向距離)を測定することができる。それら測定結果をまとめてグラフでプロット描示した例を図7に示す。図7におけるプロット点は、測定角度30度、20度、10度、5度及び0度のものである。
また、縦軸の数値は例えばmm単位で示した「ワイヤ支持位置のZ位置」である。但し、0度のプロットは、実測値ではなく傾斜角度0度における理論値で、換言すれば、前記式(3)、(4)中のFに対応する。本例ではF=2(mm)ということである。
上記の測定には、図8(a)に示すような高さ測定器100を利用することができる。高さ測定器100自体は周知のもので、ベース101上に被測定物の取り付け穴が形成された取り付け基準台110と鉛直方向に延在するガイドコラム102が設けられている。ガイドコラム102には、スライド機構(図示省略)を介してスライダ103が取り付けられており、手動あるいはモータ(図示省略)により上限移動が可能となっている。
そして、スライダ103には、ディスプレイ等を含む操作部105が搭載され、その下面側には、先端に被測定物を装着する装着機構を備えた測定子104が設けられている。操作部105の内部には、スライダ103の上下位置をディスプレイに表示するための機構(例えば、スライダ103を上下させるモータに結合されたパルスエンコーダと係数回路等)が装備されており、スライダ103の上下位置、換言すれば、測定子104に装着された被測定物の上下位置をディスプレイに表示できるようになっている。
また、任意の上下位置で表示をゼロにするリセットボタン(図示省略)等も操作部105に設けられている。
ここで被測定物として扱うのは、ダイスガイド20あるいは10である。測定手順を、ダイスガイド20について、図6(a)中に示した測定用部材30(頂角60度)を用いる例で説明すれば次のようになる。
先ず、測定子104の先端に装着機構を用いて測定用部材30を装着する。測定子104は、その中心軸線が鉛直方向に平行であり、且つ、取り付け基準台110の取り付け穴の中心軸線と一致しており、測定子104の先端に装着された測定用部材30の中心軸線とも一致する。一方、取り付け基準台110の取り付け穴に、ダイスガイド20をその支持部材部分とともに嵌入し、取り付ける。この時ダイスガイド20の中心軸線と取り付け穴の中心軸線が一致するように、取り付け穴はダイスガイド20の支持部材部分(穴に嵌入される部分)と同心・同径に加工されている。
以上の如く測定用部材30の装着とダイスガイド20の取り付けが完了すれば、測定用部材30の中心軸線とダイスガイド20の中心軸線は一致した状態となる。
次に、操作部105の操作(場合によっては手動)により、測定子104をゆっくり降下させ、測定用部材30の先細り形状ピン部をダイスガイド20の案内孔内に進入させる。すると、既述の如く、測定用部材30の円錐面(または多角錐面)31がダイスガイド20の内周面21に接するに至り、その時点でそれ以上の降下ができなくなる。この時の様子は、図6(a)に示した通りである。
この行き止まり状態となった時の高さH30は例えばmm単位でディスプレイに表示される(ここでは23.45mmを例示)。
ここで、高さH30は高さ測定器100の取り付け基準台110の上面111に設定されているから、測定子104の基準面(例えば測定子104の下端)までの距離であり、したがって、ワイヤ支持位置(Z位置)を直接表わしてはおらず、一定のバイアスΔが乗っている。
一般には、下記式(5)が成立する。
ワイヤ支持位置(Z位置)=H30−Δ ・・・・(5)
ここでバイアス値Δを求めるには、同じダイスガイド20について、例えば、図6(a)の説明中で、前述した式(3)に基づいて距離30Eを計測した結果と、H30−Δが等しくなるようにΔの値を決めれば良い(一種のキャリブレーション)。一旦、Δの値を決めれば、ダイスガイドの取り付け時の基準ワイヤ支持位置(Q0あるいはP0)の高さを変えない限り、同じΔ値(バイアス値)を使って、上記式(5)に基づいてワイヤ支持位置を求めることができる。
以上の測定手順は、他の頂角を持つ測定用部材(例えば前述した測定用部材40)を用いた場合も同様である。但し、上記式(5)におけるΔの値は、測定子104に取り付ける測定用部材の長さ(測定子104の基準面から円錐面(または多角錐面)の頂点までの距離)の増減と同量だけ増減させる必要がある。
また、より簡便な測定方法としては、図8(b)に示したように、例えば図6(a)あるいは図6(b)の如き状態にあるダイスガイド20(または10)について、測定用部材30(または40)の上端(所定箇所の一例)からダイスガイド20(または10)の底部までの距離(長さ)をマイクロメータで測る方法がある。
得られる測定値h30は、ワイヤ支持位置(Z位置)と下記式(6)で表わされる関係にある。
ワイヤ支持位置(傾斜30度)=h30−30A−F’ ・・・(6)
また、測定値h20は、ワイヤ支持位置(Z位置)と下記式(7)で表わされる関係にある。
ワイヤ支持位置=h20−20A−F’ ・・・(7)
ここで、式(6)、(7)は前出の式(3)、(4)と同様な式で、30Aは測定用部材30の頂点32から上端までの距離(長さ)であり、20Aは、測定用部材40の頂点42から上端までの距離(長さ)である。また、F’はダイスガイド20(但し、周辺部材を含む)の底面から基準ワイヤ支持位置Q0までのZ方向距離である。このF’の値は、前述のFと同様、実質的にダイスガイド毎の設定値として扱うことができる。つまり、ダイスガイド20(但し、周辺部材を含む)の底面をZ=0の面として、そこから適距離F’(案内孔の最細部が存在すると推定される箇所までの概算距離)で基準ワイヤ支持位置Q0を定義すれば良い。
なお、測定用部材は、既に例示した測定用部材30、40以外の形状のものも使用可能である。但し、既知の頂角を持つ円錐の円錐面(または多角錐面)を持つ先細りピン部を有すること、及び、円錐面(または多角錐面)の頂点から測定用部材の所定箇所(例えば頂点と反対側の端面)までの距離が既知であるものが使用される。
測定用部材の全体形状の例を図9(a)〜(g)に示した。これらの内、(a)は、既述の測定用部材30、40のタイプのもので、上部が円筒部で構成され下部が円錐部で構成されている。円錐面(または多角錐面)の頂点は、測定用部材の最下端に対応する。
(b)に示した測定用部材50は、全体を円錐(先細りピン部)のみで構成した例である。(c)に示した測定用部材55は、使用者の安全等を考慮して、(a)に示した例の下端のとがった先端部をわずかに除去し、下部を円筒台部としたものである。下端部56は平坦な面となっている。この場合、円錐面(または多角錐面)の頂点57は外部の1点となる。
(d)に示した測定用部材60は、大径の基部61に円錐部(先細りピン部)62を取り付けた形状としたものである。(e)に示した測定用部材65では、円筒状鞘部66の内部から円錐部68を垂下させた形状とし、更に、円筒状鞘部66の下部を延長して、円錐部68を取り囲んで保護する保護部67を設けている。
(f)に示した測定用部材70は、測定用部材65と類似した構造を有している。但し、円筒状鞘部71は二重構造を有し、最内側から円筒/円錐部73を垂下させている。符号72は、円筒状鞘部71の下部を延長して、円筒/円錐部73を取り囲んで保護する保護部である。そして、(g)に示した測定用部材75は、(a)に示した例を変形し、円筒/円錐部77の円筒部を短くして上側に取っ手部76を取り付けた構造を有している。この取っ手部76は、人手による把持に利用される他、前述した高さ測定器100の測定子104の装着部に適合した形状・寸法に設計すれば、同測定子104への装着に利用できる。
ワイヤカット放電加工機のワイヤ電極の走行系統の概略を示した図である。 ワイヤ電極の傾斜角度θ、上ガイドについてワイヤ電極支持位置とみなされ得る位置P(θ)、下ガイドについてワイヤ電極支持位置とみなされ得る位置Q(θ)とした時に、P(θ)−Q(θ)間距離Dpq(Z方向距離)と、傾斜角度θから、移動距離(実現されるべき上下ガイドのXY位置の差)が求められることについて説明する図である。 上下ワイヤガイド間で傾斜角30度をもってワイヤ電極が張架された状態を説明する図である。 ダイスガイドの案内孔の内周面を、円孤形状断面を持つ凸状曲面とした例を示した図である。 接触点とワイヤ支持位置がワイヤ電極の張架角度によって異なることを説明するための図で、下ダイスガイドについて、(a)はワイヤ電極の張架角度=30度の場合の接触点とワイヤ支持位置を示し、(b)はワイヤ電極の張架角度=20度の場合の接触点とワイヤ支持位置を示している。 (a)は、円錐面(または多角錐面)の頂角を60度とした測定用部材による測定の状況を示した図であり、(b)は、円錐面(または多角錐面)の頂角を40度とした測定用部材による測定の状況を示した図である。 測定角度とワイヤ支持位置の対応関係をプロットしたグラフの例である。 (a)は、ワイヤ支持位置の測定を高さ測定器を利用して実行することについて説明する図であり、(b)は、ワイヤ支持位置の測定をマイクロメータを利用して実行することについて説明する図である。 測定用部材の典型例(a)と変形例(b)〜(g)を示した図である。
符号の説明
1 ワイヤ電極
2 ワイヤボビン
3 ブレーキ
4 ブレーキシュー
5 下ガイドローラ
6 フィードローラ
7 ピンチローラ
8a フィードモータ
8b 送り出しモータ
9 ワイヤ回収箱
10 上ワイヤガイド(上ダイスガイド)
11、21 内周面(ワイヤガイド面)
20 下ワイヤガイド(下ダイスガイド)
21a 接触点(ワイヤ電極1が傾斜角30度で内周面21に接触する位置)
21b 接触点(ワイヤ電極1が傾斜角20度で内周面21に接触する位置)
22 接点(円錐面(または多角錐面)31が内周面21に接触する位置)
23 接点(円錐面(または多角錐面)541が内周面21に接触する位置)
30、40、50、55、60、65、70、75 測定用部材
31、41 円錐面(または多角錐面)
32、42 円錐面(または多角錐面)の頂点
56 平坦な下端部
57 円錐面(または多角錐面)の頂点(外部の1点)
61 基部
62、68 円錐部
66、71 円筒状鞘部
67、72 保護部
73、77 円筒/円錐部
76 取っ手部
100 高さ測定器
101 ベース
102 ガイドコラム
103 スライダ
104 測定子
105 操作部
110 取り付け基準台
111 取り付け基準面(取り付け基準台の上面)
P0、Q0 基準ワイヤ支持位置(基準位置)
P30、Q30 ワイヤ支持位置(ワイヤ電極の張架傾斜角=30度)
Q20 ワイヤ支持位置(ワイヤ電極の張架傾斜角=20度)

Claims (6)

  1. 凸状曲面を中心軸周りで回転させてできる形状のすり鉢状の内周面を持つように形成された開口部を持つダイスガイドを夫々有する上下ワイヤガイト間にワイヤ電極を張架して放電加工を行うワイヤカット放電加工機において、前記ワイヤ電極を傾斜張架して実行されるテーパ加工時のワイヤ支持位置を測定する測定方法であって、
    既知の頂角を持つ円錐の円錐面または多角錐の多角錐面を持つ先細りピン部を有するとともに、長さが既知である測定用部材を、前記内周面が提供するワイヤガイド面に前記円錐面または前記多角錐の稜線部が沿うように差し込み、前記ワイヤガイド面に前記円錐面または前記多角錐の稜線部が接触して前記測定用部材が行き止まった位置を測定する事により、前記頂角の2分の1のワイヤ電極傾斜角度におけるワイヤ支持位置を求めることを特徴とする、ワイヤ支持位置の測定方法。
  2. 前記測定用部材を、前記円錐面または前記多角錐面の頂点を前記ダイスガイドのらっぱ状に開口した案内孔に前記中心軸に沿って差し込み、前記円周面または前記稜線部が前記内周面に接して前記測定用部材が行き止まった行き止り状態とする段階と、
    該行き止り状態において、前記ダイスガイドの底面もしくは、前記ダイスガイドを載置した基準面から、前記測定用部材の所定箇所までの高さを測定する高さ測定段階と、
    前記高さ測定段階で測定された高さと、前記測定用部材の長さ、およびワイヤの傾きが0度の時のガイド支持位置に対応する基準ワイヤ支持位置に基づいて、前記ワイヤ電極の傾斜張架を前記既知の頂角の1/2の角度とする場合における、前記ワイヤ電極のワイヤ電極支持位置を算出する段階とを含む、請求項1に記載のワイヤガイドのワイヤ支持位置測定方法。
  3. 前記高さ測定段階において、前記円錐面または前記多角錐面の頂角が互いに異なる複数の測定用部材で測定することを特徴とする、請求項2に記載のワイヤガイドのワイヤ支持位置測定方法。
  4. 凸状曲面を中心軸周りで回転させてできる形状のすり鉢状の内周面を持つように形成された開口部を持つダイスガイドを夫々有する上下ワイヤガイト間にワイヤ電極を張架して放電加工を行うワイヤカット放電加工機において、前記ワイヤ電極を傾斜張架して実行されるテーパ加工時のワイヤ支持位置を測定する測定方法のために使用される測定用部材であって、
    既知の頂角を持つ円錐の円錐面または既知の頂角を持つ多角錐の多角錐面を持つ先細りピン部を有するとともに、長さが既知である測定用部材。
  5. 前記先細りピン部と円筒部からなることを特徴とする、請求項4に記載の測定用部材。
  6. 前記先細りピン部を取り囲んで保護する保護部が設けられたことを特徴とする、請求項4または請求項5に記載のワイヤ支持位置測定用部材。
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