図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図であり、図2は、同じく遊技機1の正面図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技することが可能な遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられる。表示窓4L、4C、4Rには、入賞ラインとして水平方向にセンターライン8a、トップライン8b及びボトムライン8c、斜め方向にクロスダウンライン8d及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大−BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a、9b、9cの点灯で表示される。
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L、4C、4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
表示窓4L、4C、4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、遊技メダル貯留枚数表示部19が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したとき、もしくは遊技媒体の払い出しが行われる場合には、遊技媒体が払い出されたときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。遊技開始表示ランプは、少なくとも1本のラインが有効化されたときに点灯する。遊技メダル貯留枚数表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
表示窓4L、4C、4Rの右側には、WINランプ17、払出表示部18及び遊技メダル投入ランプ24が設けられる。WINランプ17は、BB又はRBに内部当選した場合に所定確率で点灯し、また、BB又はRBの入賞が成立した場合にも点灯する。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。遊技メダル投入ランプ24は、遊技メダルの投入が受け付け可能なときに点滅する。
パネル表示部2aの右側上部には、役物作動回数表示部20が設けられる。役物作動回数表示部20は、7セグメントLEDから成り、後で説明するRBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数等を表示する。表示窓4L、4C、4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L、4C、4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関する演出や広告等の様々な画像が表示される。
パネル表示部2aの左側上方位置に、遊技停止表示器31、再遊技表示器32、RB作動表示器33、BB作動表示器34が設けられている。遊技停止表示器31は前回の回胴回転から今回の回胴回転までの時間が所定の時間(実施例では4.1秒)未満のときに点灯する。再遊技表示器32は再遊技が作動したときに点灯する。RB作動表示器33はRB作動中に点灯し、BB作動表示器34はBB作動中に点灯する。
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左下位置には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、および最大BETスイッチ13が設けられる。また、液晶表示装置5の左上位置には、十字ボタン26、○ボタン27、×ボタン28が設けられる。
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作によりクレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作によりクレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回の押し操作により1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
そして、十字ボタン26、○ボタン27、×ボタン28を操作することによって、液晶表示画面5aの切替及び入力を行うことができる。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払い出しを押しボタン操作で切り替える貯留メダル精算スイッチ14が設けられている。この貯留メダル精算スイッチ14の切り替えにより、正面下部の遊技メダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルは遊技メダル受け部16に溜められる。貯留メダル精算スイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の右寄りには、ドア開閉および打ち止め解除装置29が設けられており、このドア開閉および打ち止め解除装置29は、所定の鍵を用いて、右に回すことにより前面ドアの開閉を行い、左に回すことにより打ち止めの解除を行う。
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L、21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L、21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L、7C、7Rが設けられている。
図5は、各リール3L、3C、3Rに表された複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“01”〜“21”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32に格納されている。各リール3L、3C、3R上には、「青7」、「赤7」、「BAR」、「ベル」、「プラム」、「スイカ」、「リプレイ(Replay)」及び「チェリー」の図柄で構成される図柄列が表されている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が矢印方向に移動するように回転駆動される。
図6に示した表は、各入賞役の図柄組合せ、およびそれに対応する払出枚数を示したものである。なお、この表は、役物を除き、3枚掛けで遊技した場合のものである。
有効ラインに沿って図柄組合せ「プラム−プラム−プラム」が並ぶことにより、「プラムの小役」の入賞が成立する。この「プラムの小役」に入賞した場合には、10枚のメダルが払い出される。同様に「スイカ−スイカ−スイカ」が並ぶことにより、「スイカの小役」の入賞が成立し、1枚のメダルが払い出される。
「チェリーの小役」は、チェリーが停止した箇所によって異なり、左リールの中段にチェリーが停止した場合には、「中チェリーの小役」の入賞が成立し、2枚のメダルが払い出される。左リールの上段もしくは下段にチェリーが停止した場合には「角チェリーの小役」の入賞が成立し、4枚のメダルが払い出される。
「RB」は、BB作動中以外において有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「BAR−BAR−BAR」であるとき、BB作動中の場合には有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが、「Replay−Replay−Replay」もしくは「BAR−Replay−Replay」であるときにRB遊技状態に移行する。払出枚数は、BB作動中以外の場合が15枚、BB作動中の場合が6枚である。また、このRB遊技状態では、メダルを1枚賭けることにより「役物」の図柄組合せ「Replay−Replay−Replay」もしくは「BAR−Replay−Replay」が揃うことで、15枚のメダルを獲得できるものであって、この役物に当たりやすい遊技状態である。1回の「RB遊技状態」において遊技可能な最大のゲーム回数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RBゲーム入賞可能回数」という)は、8回までである。すなわち、この「RB遊技状態」は、ゲーム回数が12回に達するか、又は入賞回数が8回に達した場合に終了する。
有効ラインに沿って「青7−青7−青7」、又は「赤7−赤7−赤7」が並んだときは、BBの入賞が成立し、15枚のメダルが払い出されると共に、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。一回のBBは、BB中一般遊技状態を30ゲーム遊技した場合、もしくはRB遊技状態に3回移行し、3回目のRBが終了したところで終了する。
BB作動中およびRB作動中以外の場合に、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが「Replay−Replay−Replay」もしくは「BAR−Replay−Replay」であるときは、「再遊技」の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。「再遊技」に内部当選したとき、入賞が成立するか否かは、選択されたテーブル群によって決定される。
図7は、内部当選役の決定のために用いる確率抽選テーブルについて示したものである。この確率抽選テーブルは、遊技状態によって異なるものであるが、図7では、その一例について示したものである。また、いずれのテーブルもその乱数範囲は0〜16383であり、この範囲にある数値から抽出される一の数値を用いて、内部当選役が決定される。(a)は一般遊技中、高確率再遊技中でない場合のBB内部当選中、高確率再遊技中でない場合のBB内部当選中に用いる確率抽選テーブルである。(b)は、高確率再遊技中のBB内部当選中、高確率再遊技中のBB内部当選中に用いる確率抽選テーブルである。これらの確率抽選テーブルは、「再遊技」および「ハズレ」の当選確率が異なるが、それ以外の抽選確率は全て同じになっている。(b)は高確率再遊技中であることから、(a)に比べて「再遊技」の当選確率が高くなっている。また、BB作動中、RB作動中の確率抽選テーブルも存在するが、ここではその説明を省略するようにしている。
図8は、内部当選役と、ヒットリクエストフラグの関係を示したものである。このヒットリクエストフラグとは、所定の内部当選役を次ゲーム以降に持ち越す場合に用いるものである。本実施例では、RBおよびBBは、内部当選したゲームで入賞に至らなかった場合には持ち越されるようになっている。また、それ以外の内部当選役は、内部当選したゲームで入賞に至らなかった場合には消滅するようになっている。つまり、BBおよびRB以外の内部当選役は、内部当選したゲームで入賞させられないと、その内部当選役を入賞させる権利が消滅してしまうが、BBおよびRBの内部当選役は入賞に至るまで、その内部当選役を入賞させる権利が消滅しないようになっている。
具体的には、ヒットリクエストフラグの格納領域に00H、すなわち何もセットされていない場合に、BBおよびRB以外の内部当選役が内部当選した場合は、00Hのまま保持される。そして、ヒットリクエストフラグの格納領域に00Hの格納されている場合に、BBが内部当選したときは20Hを格納し、同様にRBが内部当選したときは10Hを格納する。そして、このヒットリクエストフラグは入賞するまで保持されるので、BBおよびRBに入賞する権利を次ゲーム以降に持ち越すことができる。また、ヒットリクエストフラグが00H以外の場合に、BBもしくはRBに内部当選した場合には、すでに格納されているヒットリクエストは維持されたままで、RAMの所定領域に記憶されるボーナスの内部当選回数(BBストック数もしくはRBストック数)に加算されるようにしている。
図9、図10、図11は、遊技状態と、内部当選役と、選択される停止テーブル群との関係を示した表である。ここで、遊技状態とは、ヒットリクエストフラグがセットされているか否か、ボーナス作動中であるか否かによって区分されている。一般遊技状態とは、ヒットリクエストフラグがセットされていない状態で、一般遊技中とも表現する。BB内部当選状態は、確率抽選処理が行われるときにヒットリクエストフラグに20Hが格納されている状態で、BB内部当選中一般遊技状態とも表現される。RB内部当選状態は、確率抽選処理が行われるときにヒットリクエストフラグに10Hが格納されている状態で、RB内部当選中一般遊技状態とも表現される。BB作動中とは、ビッグボーナスゲームが行われている状態であり、BB中一般遊技状態とも表現される。RB作動中とは、レギュラーボーナスゲームが行われている状態であり、RB遊技状態とも表現される。
また、停止テーブル群とは、リールの停止制御を行うために参照する停止テーブルの集合体を示すもので、停止テーブルとはリールの停止位置を制御するための情報を有するものを指している。本実施例では、停止操作位置と、停止制御位置を1対1の関係で示しているが、これ以外にも予め決定された入賞役が停止制御可能か否かを検索するもの等を採用しても良く、ここでは、それらのような停止制御方法を行うための情報をも含めて停止テーブルと表現するようにしている。
回転しているリールが停止制御される際には、まず、遊技状態と、内部当選役に基づいて、一つの停止テーブル群が選択される。そして、その停止テーブル群の中から、一つの停止テーブルが選択され、その停止テーブルに基づいて停止制御が行われることになる。
ここで、「全入賞役入賞不成立停止テーブル群」が選択された場合には、有効ライン上に、いずれの入賞役も成立しないように停止制御される。そして、それ以外のものが選択されたときは、該当する入賞役が入賞可能なように停止制御が行われるが、必ず入賞するとは限らない。本実施例のリール制御は、停止操作が行われた図柄から数えて、最大で4コマまで滑るようにしているので、その範囲内に該当する入賞役に対応する図柄が存在しない場合には、いずれの入賞役も成立しない位置で停止制御される。例えば「スイカ入賞成立可能停止テーブル群」が選択された場合、スイカの図柄はリール配列上4コマ置きには存在しないので、停止操作位置が適切な位置でない場合には、入賞させることができないようになっている。
また、高確率再遊技中に再遊技が内部当選した場合には、全入賞役入賞不成立停止テーブル群と、再遊技入賞成立可能停止テーブル群とのいずれかが選択され、選択された停止テーブル群の中から停止テーブルが選択される。この選択については後述する。
図12、図13、図14は、図9〜11に示した停止テーブル群に基づいて停止制御する場合の、各遊技状態における内部当選役に対する入賞の可能性のある入賞役をまとめたものである。図9〜11に示すように停止テーブル群を選択することによって、一般遊技状態および高確率再遊技中にはBBおよびRBが入賞しないようにすることができる。
図15は、高確率再遊技期間中において、再遊技が内部当選した場合の停止制御に用いられる停止テーブル群を選択するときに参照する停止テーブル群選択テーブルについて示したものである。この場合の乱数範囲は0〜255である。この選択方法としては、まず乱数値を抽出し、その乱数値から抽選値を順次減算し、初めて負になった行の停止テーブル群を選択する。例えば、乱数値として245が抽出されたとすると、まず、この245から、最初の抽選値である214を減算し、31となる。この値は正なので、更に次の抽選値である42を減算し、−11となる。ここで負になるので、この場合は再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択されることになる。このように高確率再遊技中に停止テーブル群を選択することによって、再遊技が内部当選してもリールに停止表示される図柄組合せをハズレにすることができる。しかも、上述した確率抽選テーブルにおける再遊技が内部当選する割合と、停止テーブル群選択テーブルにおける再遊技入賞可能停止テーブルが選択される割合を調節することによって、高確率再遊技中と、高確率再遊技中でない場合との、実際に再遊技が入賞する確率をほぼ同じにすることができる。つまり、このような制御をすることによって、遊技者に現在高確率再遊技中であるか否かを認識できないようにすることができる。
次に、図16、図17を参照して、再遊技に内部当選したときに使用される停止テーブルについて説明する。停止テーブルには、各リール3L、3C、3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。停止操作位置は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられた停止ボタン7L、7C、7Rが操作されたとき、センターライン8aに位置していた図柄のコードナンバーで表したものである。
「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8aの位置に停止表示される図柄のコードナンバーで表したものである。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大4コマとしている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“08”の「青7」がセンターライン8aの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“12”の「プラム」をセンターライン8aの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
図16は、再遊技入賞成立可能停止テーブル群に含まれる停止テーブルの一例を示したものである。このテーブルは、上述の通り、高確率再遊技中でない場合において再遊技に内部当選したゲームにおいて必ず使用される。他方、高確率再遊技中において再遊技に内部当選したゲームでは、上述の図15の選択テーブルおいて、再遊技入賞成立可能停止テーブル群が選択された場合に使用される。
図16において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”、“05”、“08”、“13”又は“18”のいずれかである。これらのコードナンバーに対応する図柄の一つ下に配置された図柄は、「Replay」又は「BAR」である。
図16において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”、“08”、“12”、“16”又は“19”のいずれかである。これらのコードナンバーに対応する図柄は、「Replay」である。
図16において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”、“05”、“10”、“14”又は“18”のいずれかである。これらコードナンバーに対応する図柄の一つ上に配置された図柄は、「Replay」である。
以上のように、図16に示す再遊技入賞成立可能停止テーブルが各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、クロスアップライン8eに沿って「Replay−Replay−Replay」又は「BAR−Replay−Replay」が並ぶこととなる。つまり、必ず再遊技の入賞が成立することとなる。
図17は、全入賞役入賞不成立停止テーブル群に含まれる停止テーブルの一例を示したものである。このテーブルは、高確率再遊技中に再遊技に内部当選したゲームにおいて、上述の図15の選択テーブルにより全入賞役入賞不成立停止テーブル群が選択された場合に使用されるか否かが決定される。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図16に示すものと同じである。
図17において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”、“06”、“11”、“15”又は“19”のいずれかである。これらのコードナンバーに対応する図柄は、「Replay」である。そして、これらのコードナンバーに対応する図柄の一つ上に「Replay」は配置されていない。
以上のように、図17に示す全入賞役入賞不成立停止テーブルによって各リール3L、3C、3Rの停止制御に使用された場合には、左の表示窓4L内の下段の位置に「Replay」又は「BAR」が停止表示され、中央及び右の表示窓4C、4R内の中段の位置に「Replay」が停止表示されることとなる。つまり、全入賞役入賞不成立停止テーブルが停止制御に使用された場合には、再遊技の入賞が成立することはない。
図18は、高確率再遊技選択状態切替テーブルを示したものである。本実施例では、このテーブルは、所定の入賞役が入賞した場合に使用されるようにしている。(a)はBB入賞時用高確率再遊技選択状態切替テーブルであり、BBが入賞したときに使用される。そして、(b)は、スイカ入賞時用高確率再遊技選択状態切替テーブルであり、スイカに入賞した場合に使用される。ここで、高確率再遊技選択状態とは、高確率再遊技の継続ゲーム数や終了条件等、高確率再遊技を行うときに必要となる種々の条件を選択する際の状態のことを指している。このように高確率再遊技に関わる種々の条件選択を行うときの状態を複数持つようにすることによって、同一の条件を選択する場合であっても、その状態毎に選択テーブルを設けることができるので、状態毎に異なる遊技性を持たせることができる。
具体的には、例えばBB入賞時には、図18(a)のBB入賞時用高確率再遊技選択状態切替テーブルが参照される(このとき、この選択に必要な乱数値が抽出されるが、この抽出のタイミングは特に限定されない。)。このテーブルでは、現在の状態と、抽出された乱数値に基づいて、次のゲームをどの状態にするかを選択する。同様に、(b)はスイカが入賞した場合に用いるようにしている。
図19、図20は高確率再遊技継続ゲーム数選択テーブルを示したものである。この高確率再遊技継続ゲーム数とは、高確率再遊技の期間が継続するゲーム数のことを指している。図19のBB用高確率再遊技継続ゲーム数選択テーブルとは、次に入賞する予定のボーナスがBBの場合に使用されるものである。そして、図20のRB用高確率再遊技継続ゲーム数選択テーブルとは、次に入賞する予定のボーナスがRBの場合に使用されるものである。このように、次に入賞する予定のボーナス毎に高確率再遊技継続ゲーム数選択テーブルを設けることによって、ボーナスの入賞に偏りを持たせることができる。
具体的には、例えば次のボーナスがBBの場合には、BB用高確率再遊技継続ゲーム数選択テーブルが参照される(このテーブルの使用は、高確率再遊技期間を発生させる予定のゲームの前までに行えば、そのタイミングはいつでも良く、この選択に用いる乱数値の抽出タイミングも特に限定されない。)。このテーブルでは、現在の高確率再遊技選択状態と、抽出された乱数値に基づいて、高確率再遊技の継続ゲーム数が選択される。
図21は、次ボーナス選択テーブルと、高確率再遊技終了選択テーブルとを示したものである。まず、(a)に示した次ボーナス選択テーブルは、BBおよびRBがともにストックされている状態において、ボーナスが終了したときに次に入賞させるボーナスを決定するものである。このように、ボーナスを選択することによって、内部抽選以外にもボーナスの入賞確率を制御することができる。
具体的に本実施例では、BB終了後、もしくはRB終了後に、次ボーナス選択テーブルが参照される(このテーブルの使用は、ボーナスが終了する前までに行えば、そのタイミングはいつでも良く、この選択に用いる乱数値の抽出タイミングも特に限定されない。)。抽出された乱数値に基づいて、次のボーナスが決定される。
また、(b)に示した高確率再遊技終了選択テーブルは、高確率再遊技期間中に、所定の入賞役が内部当選した場合に、高確率再遊技継続ゲーム数が1以上だったとしても、その高確率再遊技期間を終了させてしまうか否かを決定するものである。このように、高確率再遊技継続ゲーム数が0になること以外にも終了条件を設けることによって高確率再遊技期間の遊技の面白味が増す。
具体的に本実施例では、高確率再遊技終了選択テーブルは、高確率再遊技期間中に、中チェリーもしくは角チェリーが内部当選した場合に参照される。(このテーブルの使用のタイミング、乱数値の抽出タイミングも特に限定されない。)そして、現在の高確率再遊技選択状態と、内部当選役、抽出された乱数値に基づいて、高確率再遊技の終了もしくは継続の決定を行う。
図3は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路81と、主制御回路81に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路81から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L、21Rを制御する副制御回路82とを含む回路構成を示す。
主制御回路81は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ40を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ40は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU41と、記憶手段であるROM42及びRAM43を含む。
CPU41には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路44及び分周器45と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器46及びサンプリング回路47とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ40内で、すなわちCPU41の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成しても良い。その場合、乱数発生器46及びサンプリング回路47は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ40のROM42には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止制御テーブル、副制御回路82へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「スタートコマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。なお、副制御回路82が主制御回路81へコマンド等を入力することはなく、主制御回路81から副制御回路82への一方向で通信が行われる。主制御回路81から副制御回路82の間は16本のデータ信号線と1本の信号線で接続されている。そして、これらのコマンドは2バイト、4バイトまたは6バイト構成になっており、16本のデータ信号線で送信するために1、2または3シーケンスで1つのコマンドとして送信している。
図3の回路において、マイクロコンピュータ40からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、役物作動回数表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路51の命令により所定枚数のメダルを払い出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払い出しのための駆動部を含む)50と、リール3L、3C、3Rを回転駆動するステッピングモータ59L、59C、59Rとがある。
更に、ステッピングモータ59L、59C、59Rを駆動制御するモータ駆動回路59、ホッパー50を駆動制御するホッパー駆動回路51、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路55、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路58がI/Oポート48を介してCPU41の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU41から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ40が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、貯留メダル精算スイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路56、リール位置検出回路60、払い出し完了信号回路61がある。これらも、I/Oポート48を介してCPU41に接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路56は、各停止ボタン7L、7C、7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路60は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの位置を検出するための信号をCPU41へ供給する。払い出し完了信号回路61は、メダル検出部50Sの計数値(ホッパー50から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達したとき、メダル払い出し完了を検知するための信号を発生する。
図3の回路において、乱数発生器46は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路47は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM42内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止テーブル群」及びそれに含まれる「停止テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
リール3L、3C、3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ59L、59C、59Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM43の所定エリアに書き込まれる。リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路60を介してCPU41に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM43で計数されている駆動パルスの計数値が「0」にクリアされる。これにより、RAM43内には、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM42内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM42内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表す入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU41は、遊技者が停止ボタン7L、7C、7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路56から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L、3C、3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路49に送る。
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU41は、払い出し指令信号をホッパー駆動回路51に供給してホッパー50から所定個数のメダルの払い出しを行う。その際、メダル検出部50Sは、ホッパー50から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払い出し完了信号がCPU41に入力される。これにより、CPU41は、ホッパー駆動回路51を介してホッパー50の駆動を停止し、「メダルの払い出し処理」を終了する。
図4のブロック図は、副制御回路82の構成を示したものである。副制御回路82は、主制御回路81からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L、21Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路82は、主制御回路81を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)83を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路91、スピーカ21L、21Rにより出音される音を制御する音源IC88、及び増幅器としてのパワーアンプ89で構成されている。
サブマイクロコンピュータ83は、主制御回路81から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU84と、記憶手段としてのプログラムROM85と、ワークRAM86とを含む。副制御回路82は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU84の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
プログラムROM85は、サブCPU84で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM86は、上記制御プログラムをサブCPU84で実行するときの一時記憶手段として構成される。
画像制御回路91は、画像制御CPU92、画像制御ワークRAM93、画像制御プログラムROM94、画像ROM96、ビデオRAM97及び画像制御IC98で構成される。画像制御CPU92は、サブマイクロコンピュータ83で設定されたパラメータに基づき、画像制御プログラムROM94内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM94は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM93は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU92で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC98は、画像制御CPU92で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM96は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM97は、画像制御IC98で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
次に、主制御回路81のCPU41の制御動作について、図22〜図34に示すメインフローチャートを参照して説明する。
初めに、電源が投入され(ステップ[以下、STと表示する]1)、CPU41は、全出力ポートを初期化する(ST2)。続いて、パワーダウンエラーであるか否かを判断する(ST3)。ここで、パワーダウンエラーの場合は、ST2の処理に移り、パワーダウンエラーでない場合は、ST4の処理に移る。ST4の処理では、CPU41の初期化が行われる。続いて、RAMエラーであるか否かを判断する(ST5)。ここで、RAMエラーの場合には、RAMエラーの表示を行い、処理を中断する。具体的には、7セグメントLEDにより構成されるメダル払出表示器に「rr」という表示を行う。なお、RAMエラーとは、RAM78が正常に読み書きできない不具合をいう。
そして、RAMエラーでない場合には、設定用鍵型スイッチが「オン」であるか否かを判断する(ST6)。設定用鍵型スイッチが「オン」のときは、6段階の設定処理を行った後、ST12の処理に移る。また、設定用鍵型スイッチが「オフ」のときは、ST8の処理に移る。ST8の処理では、バッテリーバックアップが正常であるか否かを判断する。バッテリーバックアップが正常のときは、戻り番地、RAM78の未使用領域をクリアした後、全レジスタを電源遮断時の出力状態に復帰させ(ST9)、入力ポートを電源復帰時の状態に更新し、電源遮断時の状態に復帰する(ST10)。バッテリーバックアップが正常でないときは、設定値の初期値をセットする(ST11)。
続いて、RAM78の全領域をクリアする(ST12)。ここで、ST12以下の処理は、ST6の判断において設定用鍵型スイッチが「オン」のとき、6段階の設定処理を経由した場合にも行われる。続いて、各設定値を格納し(ST13)、通信データの初期化を行う(ST14)。それから、CPU41は、遊技終了時のRAM78をクリアする(ST15)。続いて、メダルの自動投入の要求があるか否かを判断する(ST16)。自動投入の要求がある場合とは、前の遊技において再遊技の入賞が成立した場合である。メダルの自動投入の要求があるときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ST17)、副制御回路に遊技メダル投入コマンドを送信した後、ST20の処理に移る。メダルの自動投入の要求がないときは、メダル投入口及びベットボタンからのメダルの投入を受け付け(ST19)、ST20の処理に移る。
ST20の処理では、スタートレバーが「オン」か否かを判断し、スタートレバーが「オン」のときは、前遊技から4.1秒経過しているか否かを判断する(ST21)。具体的には、後述のST24の処理でセットされる一遊技監視用タイマの値に基づいて判断する。前遊技から4.1秒経過していないときは、遊技開始待ち時間を消化し(ST22)、ST23の処理に移る。
ST23の処理では、CPU41は、抽選用の乱数を抽出する。具体的には、0〜16383の範囲から乱数を抽出する。続いて、一遊技監視用タイマをセットし(ST24)、現在の遊技状態を判断するための遊技状態監視処理(この遊技状態監視処理についての詳しい説明は後述する)を行う(ST25)。次に、確率抽選処理を行う(ST26)。この確率抽選処理では、ST23の処理で抽出された乱数値、および遊技状態監視処理で判断した現在の遊技状態に対応した確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役を決定する。確率抽選テーブルは、上述した通り各入賞役毎に内部当選となる乱数値が予め定められている。
続いて、CPU41は、高確率再遊技終了抽選処理(この高確率再遊技終了抽選処理についての詳しい説明は後述する)を行う(ST27)。次に、当り表示ランプ点灯抽選処理を行い(ST28)、リールを停止させるための停止テーブルの選択を行う(ST29)。これは、図9〜11に示したような停止テーブル群を選択し、その中から図16、17に示したような停止テーブルを選択することによって行われる。そして、疑似当選フラグの生成を行った(ST30)後に、遊技開始時の送信処理としてスタートコマンドを副制御回路に送信し(ST31)、リール回転開始用に初期化する(ST32)。
次に、CPU41は、停止ボタンが「オン」であるか否かを判断し(ST33)、停止ボタンが「オン」のときは、ST35の処理に移り、停止ボタンが「オフ」のときは、ST34の処理に移る。ST34の処理では、自動停止タイマの値が「0」であるか否かを判断し、自動停止タイマの値が「0」のときは、ST35の処理に移り、自動停止タイマの値が「0」でないときは、ST33の処理に移る。ST33の処理では、当選要求(内部当選役のこと)、図柄位置(停止操作時におけるリールの回転位置)、選択されている停止制御テーブル等から滑りコマ数を決定する。そして、ST35の処理で決定された滑りコマ数分、リールを回転させる(ST36)。
そして、全てのリールが停止したか否かを判断する(ST38)が、全てのリールが停止したときは、ST39の処理に移り、全てのリールが停止していないときは、ST33の処理に移る。そして、遊技終了時の演出処理を行った(ST40)後に、入賞検索を行う(ST41)。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判断し(ST42)、入賞フラグが正常な場合には、ST44の処理に移り、入賞フラグが正常でない場合には、イリーガルエラーの表示を行い(ST43)、処理を中断する。入賞検索を行うときに、その入賞役がボーナスの場合にヒットリクエストフラグをクリアする処理などを行ってもよいが、ここではそれらの処理の説明を省略している。
次に、高確率再遊技選択状態切替処理(この高確率再遊技選択状態切替処理についての詳しい説明は後述する)を行う(ST44)。入賞枚数0であるか否かを判断する(ST45)。具体的には、いずれかの役(再遊技を除く)の入賞が成立したか否かを判断する。入賞が成立したときは、遊技状態および入賞役に応じてメダルの貯留または払い出しを行う(ST46)。
次に、CPU41は、BB、RB作動中であるか否かを判断し(ST47)、BB、RB作動中のときは、ST48の処理に移り、BB、RB作動中でないときは、ST51の処理に移る。ST48の処理では、BB、RB遊技数チェック処理を行い、BBまたはRBの終了時であるか否かを判断する(ST49)。BBまたはRB終了のときは、次ボーナス選択処理(この次ボーナス選択処理についての詳しい説明は後述する)を行った(ST50)後、ST52の処理に移る。また、BBまたはRB終了でないときはST50の処理を行わず、ST52の処理に移る。
ST47においてBB、RB作動中でないときは、BB、RB入賞チェック処理(ST51)を行い、ST52の処理に移る。ST52の処理では、ボーナス7SEG制御処理を行い、ST15の処理に移る。
図28は、ST25で行われる遊技状態監視処理について示したものである。初めに、ボーナス作動中か否かの判断を行う(ST101)。この判断においてボーナス作動中の場合は、それぞれの状態(すなわちBB作動中またはRB作動中であること)をRAMの所定領域に格納し(ST102)、処理を復帰する。
そして、ST101の判断において、ボーナス作動中でない場合は、ヒットリクエストフラグが10Hであるか否か、すなわちRBのフラグが持ち越されている状態か否かの判断を行う(ST103)。この判断において、ヒットリクエストフラグが10Hであると判断された場合は、現在の遊技状態をRB内部当選中であることをRAMの所定領域に格納し(ST104)、処理を復帰する。
そして、ST103の判断において、ヒットリクエストフラグが10Hでない場合は、ヒットリクエストフラグが20Hであるか否か、すなわちBBのフラグが持ち越されている状態か否かの判断を行う(ST105)。この判断において、ヒットリクエストフラグが20Hであると判断された場合は、現在の遊技状態をBB内部当選中であることをRAMの所定領域に格納し(ST104)、処理を復帰する。
そして、ST105の判断において、ヒットリクエストフラグが20Hでない場合は、現在の遊技状態は一般遊技中なので、現在の遊技状態を一般遊技中であることをRAMの所定領域に格納し(ST104)、処理を復帰する。
この遊技状態監視処理で、決定する遊技状態は、この後に行う確率抽選およびリールの停止制御を行う際に参照する遊技状態である。このように遊技状態の判断を、確率抽選およびリールの停止制御を行う前に、ボーナスのフラグが持ち越しされているかどうかによって遊技状態を判断することで、ボーナスが内部当選したゲームと、ボーナス内部当選中のハズレとを区別することができる。また、この他にも、再遊技に入賞したことを示す遊技状態等を判別する処理を別途行うようにしてもよい。
図29は、ST26で行われる確率抽選処理について示したものである。まず、ボーナス作動中か否かの判断を行う(ST110)。現在の遊技状態がボーナス作動中の場合は、BB作動中用確率抽選テーブル、もしくはRB作動中用確率抽選テーブルに基づいて抽選することで内部当選役を決定し(ST115)、決定された内部当選役をRAMの所定領域に格納する(ST116)。
そして、ST110において、現在の遊技状態がボーナス作動中でないと判断された場合は、高確率再遊技継続ゲーム数が0か否かの判断を行う(ST111)。ここで、高確率再遊技継続ゲーム数が0と判断されたときは、図7(a)に示す高確率再遊技中でない一般遊技中用の確率抽選テーブルに基づいて抽選することで内部当選役を決定し(ST112)、決定された内部当選役をRAMの所定領域に格納する(ST116)。
そして、ST11において、高確率再遊技継続ゲーム数が0でないと判断された場合は、図7(b)に示す高確率再遊技中ボーナス内部当選中用の確率抽選テーブルに基づいて抽選することで内部当選役を決定する(ST113)。そして、高確率再遊技継続ゲーム数を1減算して、RAMの所定領域に格納した後(ST114)、決定された内部当選役をRAMの所定領域に格納する(ST116)。
次に、ST116で格納された内部当選役がBBまたはRBであるかの判断を行う(ST117)。この判断において、内部当選役がBBまたはRBであると判断されたときは、その内部当選役がBBの場合にはBBストック数に、RBの場合にはRBストック数に1を加算してRAMに格納し(ST118)、ST119の処理に移る。ST117において、内部当選役がBBまたはRBでない場合には、そのまま処理を復帰させる。
ST119の処理では、ヒットリクエストフラグが既にセットされているか、つまり現在の遊技状態がボーナス内部当選中であるか否かの判断を行う。この判断で、既にヒットリクエストフラグがセットされている場合は、そのまま処理を復帰させるが、ヒットリクエストフラグがセットされていない場合には、内部当選役がBBの場合にはヒットリクエストフラグに20Hを、RBの場合にはヒットリクエストフラグに10Hを、RAMの所定領域に格納する(ST120)。そして、ヒットリクエストフラグをセットしたボーナスのストック数を減算する(ST121)。続いて、高確率再遊技継続ゲーム数選択処理(この高確率再遊技継続ゲーム数選択処理についての詳しい説明は後述する)を行う(ST122)。
このように、内部当選役の決定を行い、その内部当選役がボーナスだった場合に、そのゲームにおいてボーナスが持ち越しされているかどうかの判断を行うようにすると、ボーナスが持ち越しされている状態では高確率再遊技継続ゲーム数の抽選を行わず、ボーナスが持ち越しされていない状態では必ず高確率再遊技継続ゲーム数の抽選を行うことができる。よって、ボーナスが内部当選した場合には、高確率再遊技継続ゲーム数の抽選において0ゲームが選択されない限り、必ず高確率再遊技期間を経由してからボーナスに入賞するようにすることができる。
図31は、ST44で行われる高確率再遊技選択状態切替処理について示したものである。この処理では、まずBBに入賞したか否かの判断を行う(ST130)。ここで、BBに入賞したと判断されると、図18(a)に示したBB入賞時用高確率再遊技選択状態切替テーブルに基づいて抽選を行う(ST131)。そして、ST130においてBBに入賞していないと判断されたときは、スイカに入賞したか否かの判断を行う(ST132)。ここで、スイカに入賞したと判断されたときは、図18(b)に示したスイカ入賞時用高確率再遊技選択状態切替テーブルに基づいて抽選を行う(ST133)。ST132においてスイカに入賞していないと判断されたときは、そのまま処理を復帰させる。
このように高確率再遊技に関わる種々の条件を選択するときの状態を切り替えることによって、その状態毎に遊技性が異なるように、各条件を選択する際に用いる選択テーブルを設定することができるので、一つの台に様々な遊技性を持たせることができるようになる。
図32は、ST27で行われる高確率再遊技終了抽選処理について示したものである。この処理では、まず高確率再遊技継続ゲーム数が0ゲームか否かを判断する(ST140)。ここで0ゲームと判断されたとき、すなわち高確率再遊技期間でない場合は、そのまま処理を復帰させるが、0ゲームと判断されたとき、すなわち高確率再遊技期間の場合は、このゲームの内部当選役がハズレか否かの判断を行う(ST141)。
このST141の判断において、内部当選役がハズレの場合は、ST145の処理に移行し、高確率再遊技継続ゲーム数をクリアし、高確率再遊技期間を終了させる。また、内部当選役がハズレでない場合は、内部当選役が中チェリーまたは角チェリーか否かの判断を行う(ST142)。ここで、内部当選役が中チェリーまたは角チェリーでないと判断された場合は、そのまま処理を復帰させる。また、内部当選役が中チェリーまたは角チェリーであると判断された場合は、図21(b)に示した高確率再遊技終了選択テーブルに基づいて抽選を行う(ST143)。そして、この抽選で終了に当選したか否かの判断を行い(ST144)、終了に当選したと判断された場合は、高確率再遊技継続ゲーム数をクリアし、高確率再遊技期間を終了させる(ST145)。また、ST144の判断で終了に当選していないと判断された場合は、そのまま処理を復帰させる。
このように高確率再遊技継続ゲーム数が0になること以外に、高確率再遊技期間を終了させる条件を設けることによって、期待感を損なうことなく、遊技を進めることができるようになる。
図33は、ST50で行われる次ボーナス選択処理について示したものである。この処理では、まずBBストック数およびRBストック数がともに1以上か否かの判断を行う(ST150)。ここで、BBストック数およびRBストック数がともに1以上であると判断された場合は、図21(a)に示した次ボーナス選択テーブルに基づいて乱数抽選し(ST151)、選択されたボーナスに対応するヒットリクエストフラグをRAMの所定領域に格納する(ST152)。
また、ST150の判断において、BBストック数およびRBストック数がともに1以上でないと判断された場合は、BBのストック数が1以上か判断し(ST153)、BBのストック数が1以上と判断された場合は、BBに対応するヒットリクエストフラグをRAMの所定領域に格納する(ST154)。
また、ST153の判断において、BBストック数が1以上でないと判断された場合は、RBのストック数が1以上か判断し(ST155)、RBのストック数が1以上と判断された場合は、RBに対応するヒットリクエストフラグをRAMの所定領域に格納する(ST156)。
また、ST155の判断において、RBストック数が1以上でないと判断された場合は、BBのストック数およびRBのストック数がともに0であることから一般遊技中に対応するヒットリクエストフラグをRAMの所定領域に格納する(ST154)。
このような処理を行うことによって、次に入賞するボーナスの種別を予め決定することができるようになるので、意図的に一方のボーナスを入賞しやすくしたり、両方のボーナスを均等に入賞するようにする等、遊技機の特性を任意に設定することができるようになる。
図34は、ST122で行われる高確率再遊技継続ゲーム数選択処理について示したものである。この処理では、まずヒットリクエストフラグが20Hか否か、すなわちBBのフラグが持ち越されている状態であるか否かの判断を行う(ST160)。ここで、ヒットリクエストフラグが20Hであると判断された場合は、図19に示したBB用高確率再遊技継続ゲーム数選択テーブルに基づいて乱数抽選し(ST161)、選択された高確率再遊技継続ゲームをRAMの所定領域に格納する(ST163)。また、ST160の判断において、ヒットリクエストフラグが20Hでないと判断された場合は、ヒットリクエストフラグが10H、すなわちRBのフラグが持ち越されている状態であることから、RB用高確率再遊技継続ゲーム数選択テーブルに基づいて乱数抽選し(ST162)、選択された高確率再遊技継続ゲームをRAMの所定領域に格納する(ST163)。
このような処理を行うことによって、ボーナス種別毎に、再遊技継続ゲームを決定することができるので、高確率再遊技が継続しやすいボーナスや継続しにくいボーナスを作り出すことができるようになる。更に、高確率再遊技選択状態によって高確率再遊技が継続しやすい状態や継続しにくい状態を作り出すことができるようになる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。実施例では、一般遊技中に高確率再遊技期間が発生しないようにしているが、一般遊技中にも高確率再遊技期間が発生するような構成にしてもよい。また、高確率再遊技の発生条件が異なる状態を2つの状態で説明したが、2つ以上設けるようにしてもよい。
また、実施例では、高確率再遊技期間にはボーナスが入賞しないような構成で説明したが、ストップボタンの操作タイミング等によってボーナスが入賞する可能性を残すようにしてもよい。
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも適用することができる。更に、このような遊技機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにも適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)等、任意の記録媒体を利用できる。