JP2008286805A - 静電容量型加速度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】過剰に加速度が印加されたときであっても電極が損傷しにくい構造の静電容量型加速度センサを実現する。
【解決手段】この静電容量型加速度センサ301は、基板11と、前記基板上に形成された支持部15a,15bと、前記基板から浮遊した状態で前記支持部に支持された可動電極17a,17bと、前記基板上に形成された固定電極314とを備え、前記可動電極および前記支持部、または、前記固定電極のうち一方は、複数組存在するものである。
【選択図】図6
【解決手段】この静電容量型加速度センサ301は、基板11と、前記基板上に形成された支持部15a,15bと、前記基板から浮遊した状態で前記支持部に支持された可動電極17a,17bと、前記基板上に形成された固定電極314とを備え、前記可動電極および前記支持部、または、前記固定電極のうち一方は、複数組存在するものである。
【選択図】図6
Description
この発明は、半導体マイクロマシニング技術を用いて形成される静電容量型加速度センサ、静電容量型角加速度センサおよび静電アクチュエータに関する。
図12〜図15に従来の静電容量型加速度センサ300の構造を示す。なお、図12は静電容量型加速度センサ300の上面図であり、図13は静電容量型加速度センサ300の斜視図、図14は図12中の切断線C−Cにおける断面図、図15は図12中の切断線D−Dにおける断面図、である。
この静電容量型加速度センサ300は、可動電極307および固定電極304の二つの電極間の静電容量の変化から加速度を検出する。固定電極304は、シリコン基板等の基板301上に形成された支持部304bと、支持部304bから複数突出した櫛歯状電極304aとを備える。また、可動電極307は、棟部307bと、棟部307bから複数突出し、固定電極304の各櫛歯状電極304aの間に交互に収まる櫛歯状電極307aとを備える。そして、可動電極307は、基板301上の支持部302に連結された梁部303により、基板301から浮遊した状態で保持されている。
静電容量型加速度センサ300が例えば図12中のY方向の加速度を受けると、梁部303が弾性変形して可動電極307が移動する。そして、櫛歯状電極307aおよび櫛歯状電極304aの電極間距離が変化し、固定電極304と可動電極307との間の静電容量が変化する。よって、この静電容量の変化を外部より監視することで、加速度を定量的に検出することが可能となる。
なお、梁部303の横幅(図12におけるX方向の長さ)が支持部302の横幅および可動電極307の棟部307bの横幅よりも大きく形成されているのは、梁部303の剛性を低くするためである(梁部303の剛性は、梁部303の形状に依存する)。剛性が低くなると梁部303の柔軟性が増し、可動電極307の加速度に対する感度が上昇する。
また、基板301上には、故障や動作の不具合等を診断するための診断用電極308も設けられている。この診断用電極308に電圧を印加すると、可動電極307の櫛歯状電極307aに対する静電力が発生する。すると、可動電極307は静電力を受けて変位し、可動電極307が正常に機能するかどうかを診断することができる。
これら電極の各構造は、基板301上に積層されたポリシリコン等の導電性材料または単結晶シリコンに半導体マイクロマシニング技術を用いて加工を施すことによって形成される。
さて、上記の静電容量型加速度センサ300では、過剰に加速度が印加されたときには可動電極307の櫛歯状電極307aと固定電極304の櫛歯状電極304aとが衝突して両方の電極が損傷してしまう場合があった。
また、このような問題は、静電容量型角加速度センサや静電アクチュエータにおいても起こりうる。
そこで、この発明の課題は、過剰に加速度が印加されたときであっても電極が損傷しにくい構造の静電容量型加速度センサを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、基板と、前記基板上に形成された支持部と、前記基板から浮遊した状態で前記支持部に支持された可動電極と、前記基板上に形成された固定電極とを備え、前記可動電極および前記支持部、または、前記固定電極のうち一方は、複数組存在する静電容量型加速度センサである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の静電容量型加速度センサであって、前記可動電極および前記支持部、または、前記固定電極のうち他方も、複数組存在する静電容量型加速度センサである。
請求項1に記載の発明によれば、可動電極および支持部、または、固定電極のうち一方が複数組存在するので、複数の電極のうちいずれかに他方の電極への短絡等の不具合が生じても、複数組中の残りの電極と他方の電極との間での静電容量の変化を検出することで加速度を検出することができる。よって、動作不良に対する信頼性が高い。
請求項2に記載の発明によれば、可動電極および支持部、または、固定電極のうち他方も複数組存在するので、例えば、一つの組の固定電極からの信号線が断線した場合であっても、その他の組からの信号を検出できるなど、一つの組に異常が生じたとしても、残りの組が加速度を検出できる。よって、動作不良に対する信頼性がより高い。
<実施の形態1>
本実施の形態は、従来の固定電極を可動電極に置き換えることにより、過剰に加速度が印加されたときであっても電極が損傷しにくい構造の静電容量型加速度センサを実現したものである。
本実施の形態は、従来の固定電極を可動電極に置き換えることにより、過剰に加速度が印加されたときであっても電極が損傷しにくい構造の静電容量型加速度センサを実現したものである。
図1〜図4に本実施の形態にかかる静電容量型加速度センサ100の構造を示す。なお、図1は静電容量型加速度センサ100の上面図であり、図2は静電容量型加速度センサ100の斜視図、図3は図1中の切断線A−Aにおける断面図、図4は図1中の切断線B−Bにおける断面図、である。
この静電容量型加速度センサ100は、第1の可動電極4および第2の可動電極7を備え、この二つの可動電極間の静電容量の変化から加速度を検出する。第1の可動電極4は、枠状部4bと枠状部4bから複数突出した櫛歯状電極4aとを備える。そして、シリコン基板等の基板1上に形成された支持部2により梁部3を介して基板1から浮遊した状態で支持されている。また、第2の可動電極7は、棟部7bと、棟部7bから複数突出し、第1の可動電極4の各櫛歯状電極4aの間に交互に収まる櫛歯状電極7aとを備える。そして、基板1上に形成された支持部5により梁部6を介して基板1から浮遊した状態で支持されている。
なお、本実施の形態においては、第1および第2の可動電極4,7の電極の形状を櫛歯状としているが、これは、二枚の板状電極を単に対向させるものに比して、対向する電極の面積を比較的小さな空間で大きく確保するためである。
もちろん、本発明を他の電極形状を有する静電容量型加速度センサに適用することも可能である。
また、図1においては、第1および第2の可動電極4,7を、支持部2,5により両持ち梁(固定梁)形式で支持する場合を示しているが、他にも例えば片持ち梁形式で支持するようにしてもよい。
さて、静電容量型加速度センサ100が例えば図1中のY方向の加速度を受けると、梁部3,6が弾性変形して第1および第2の可動電極4,7が移動する。そして、櫛歯状電極7aおよび櫛歯状電極4aの電極間距離が変化し、第1の可動電極4と第2の可動電極7との間の静電容量が変化する。よって、この静電容量の変化を外部より監視することで、加速度を定量的に検出することが可能となる。
なお、加速度が印加されたときの第1および第2の可動電極4,7の移動量がそれぞれ異なるように、両電極の梁部3,6の剛性は調節される。第1および第2の可動電極4,7の移動量が同じであれば、両電極間の距離が変化せず静電容量が変化しないからである。
梁部3,6の剛性は、梁部3,6の幅w、長さl(=l1+l2)、厚み(図1のZ方向の厚さ)および梁部3,6の構成素材のヤング率により決定される。よって、これら各パラメータを調節することで、第1および第2の可動電極のそれぞれの剛性を調節することができる。
このように、本実施の形態にかかる静電容量型加速度センサによれば、第1および第2の可動電極4,7を備え、加速度が印加された時の両可動電極の移動量がそれぞれ異なるので、固定電極と可動電極とを備える従来の静電容量型加速度センサの場合と同様に、第1および第2の可動電極間での静電容量の変化から加速度を検出することができる。
またさらに、従来の固定電極を可動電極に置き換えたので、過剰に加速度が印加されたときであっても両可動電極が衝突しにくく、そのため第1および第2の可動電極が損傷しにくい。
なお、基板1上には、故障や動作の不具合等を診断するための診断用電極8も設けられている。この診断用電極8に電圧を印加すると、第2の可動電極7の櫛歯状電極7aに対する静電力が発生する。すると、第2の可動電極7は静電力を受けて変位し、第2の可動電極7が正常に機能するかどうかを診断することができる。
また、ここでは第2の可動電極7に主に静電力を及ぼす診断用電極8を示しているが、例えば櫛歯状電極7aと櫛歯状電極4aとの間に診断用電極8を配置して、第1の可動電極4にも静電力を及ぼすようにしてもよい。また、第1の可動電極4に主に静電力を及ぼすような位置に診断用電極8を配置してもよい。
ただし、診断用電極8と第1の可動電極4または第2の可動電極7との間の距離は、第1の可動電極4と第2の可動電極7との間の距離よりも大きくしておくことが望ましい。例えば、図1においては、第1の可動電極4の櫛歯状電極4aと第2の可動電極7の櫛歯状電極7aとの間の距離d1b,d2bよりも、診断用電極8と第2の可動電極7の櫛歯状電極7aとの間の距離d1a,d2aの方が大きく設計されることが望ましい。すなわち、d1a>d1b,d2a>d2bであればよい。
そうすれば、過剰に加速度が印加されたときに、第1および第2の可動電極4,7と診断用電極8とが衝突しにくく、そのため第1および第2の可動電極4,7と診断用電極8とが損傷しにくい。
なお、これら電極の各構造は、基板1上に積層されたポリシリコン等の導電性材料または単結晶シリコンに半導体マイクロマシニング技術を用いて加工を施すことによって形成される。基板1には、上述のように例えばシリコン基板が採用されるが、この他にも例えばガラス基板を採用してもよい。ガラス基板を採用すれば、シリコン基板の場合に比べ低コスト化を図ることができる。
<実施の形態2>
本実施の形態は、実施の形態1に係る静電容量型加速度センサの変形例である。本実施の形態においては、一方の可動電極を複数組、設けることにより、動作不良に対する信頼性の高い静電容量型加速度センサを実現する。
本実施の形態は、実施の形態1に係る静電容量型加速度センサの変形例である。本実施の形態においては、一方の可動電極を複数組、設けることにより、動作不良に対する信頼性の高い静電容量型加速度センサを実現する。
図5は、本実施の形態に係る静電容量型加速度センサ101を示す上面図である。この静電容量型加速度センサ101は、実施の形態1に係る静電容量型加速度センサ100と同様、櫛歯状の第1の可動電極14および櫛歯状の第2の可動電極17a,17bを備えている。ただし、本実施の形態においては、第2の可動電極17a,17bが二組設けられている。それに伴い、第1の可動電極14の櫛歯状電極の形状も、静電容量型加速度センサ100の場合とは若干異なっている。
そして、第1および第2の可動電極14,17a,17bは、シリコン基板等の基板11上に形成された支持部12,15a,15bにより梁部13,16a,16bを介してそれぞれ基板11から浮遊した状態で支持されている。支持部15a,15bも、第2の可動電極17a,17bが二組存在することに対応して二組設けられている。
なお、静電容量型加速度センサ101は、診断用電極18a,18bも備えている。
このように、一方の可動電極を複数組設けると、複数組の可動電極のうちいずれかに不具合が生じても、複数組中の残りの可動電極と他方の可動電極との間での静電容量の変化を検出することができる。よって、動作不良に対する信頼性が高い。
例えば、図5に示すように異物FBが混入して、第1の可動電極14と第2の可動電極17bとの間に短絡等の不具合が生じたとしても、第1の可動電極14と第2の可動電極17aとの間での静電容量の変化を検出できる。
なお、一方の電極を複数組設けるという本実施の形態の考え方は、図12〜図15に示した従来の静電容量型加速度センサ300にも適用することができる。すなわち、例えば図5における支持部12、梁部13および第1の可動電極14の代わりに、図6に示す静電容量型加速度センサ301のように固定電極314を設ければよい。なお逆に、固定電極の方を複数設けてもよい。このように、従来の静電容量型加速度センサにおいても一方の電極を複数組設けると、複数組の電極のうちいずれかに不具合が生じても、複数組中の残りの電極と他方の電極との間での静電容量の変化を検出することができる。よって、動作不良に対する信頼性が高い。
<実施の形態3>
本実施の形態は、実施の形態2に係る静電容量型加速度センサの変形例である。本実施の形態においては、両方の可動電極を一組として複数組、設けることにより、動作不良に対する信頼性のより高い静電容量型加速度センサを実現する。
本実施の形態は、実施の形態2に係る静電容量型加速度センサの変形例である。本実施の形態においては、両方の可動電極を一組として複数組、設けることにより、動作不良に対する信頼性のより高い静電容量型加速度センサを実現する。
図7は、本実施の形態に係る静電容量型加速度センサ102を示す上面図である。この静電容量型加速度センサ102は、実施の形態1に係る静電容量型加速度センサ100と同様、櫛歯状の第1の可動電極24a,24bおよび櫛歯状の第2の可動電極27a,27bを備えている。ただし、本実施の形態においては、第1および第2の可動電極を一組として、20a,20bの二組分、設けられている。
そして、第1および第2の可動電極24a,24b,27a,27bは、シリコン基板等の基板21上に形成された支持部22a,22b,25a,25bにより梁部23a,23b,26a,26bを介してそれぞれ基板21から浮遊した状態で支持されている。支持部22a,22b,25a,25bも、第1および第2の可動電極24a,24b,27a,27bが二組存在することに対応して、それぞれ二組設けられている。
なお、静電容量型加速度センサ102は、診断用電極28a,28bも備えている。
このように、両方の可動電極を複数組設けると、複数組の第1および第2の可動電極のうちいずれかの組に不具合が生じても、複数組中の残りの第1および第2の可動電極間での静電容量の変化を検出することができる。
例えば、実施の形態2では、異物FBが混入したときに第1の可動電極14が動かなくなる場合も考えられる。第1の可動電極14が動かなくなると、第1の可動電極14と第2の可動電極17aとの間の静電容量が変化することはなく、加速度を検出できなくなってしまう。
しかし、本実施の形態に係る静電容量型加速度センサ102のように、両方の可動電極を一組として複数組、設けておれば、一つの組に異常が生じたとしても、残りの組が加速度を検出できる。よって、動作不良に対する信頼性が、実施の形態2の場合に比べより高い。
なお、第1および第2の可動電極24a,24b,27a,27bからの信号線の取出は、各々の電極から独立に行うようにしてもよいし、第1の可動電極24a,24bからまとめて一本、第2の可動電極27a,27bからまとめて一本、合計2本を取り出すようにしてもよい。
ただし、信号線の断線や上記の短絡等の問題を考慮すれば、前者の取り出し方の方がよい。
なお、両方の電極を複数組設けるという本実施の形態の考え方は、図12〜図15に示した従来の静電容量型加速度センサ300にも適用することができる。すなわち、図7における支持部22a,22b、梁部23a,23bおよび第1の可動電極24a,24bの代わりに、図8に示す静電容量型加速度センサ302のように固定電極324a,324bを設ければよい。このように、従来の静電容量型加速度センサにおいても固定電極および可動電極を一組として複数組、設けておれば、一つの組に異常が生じたとしても、残りの組が加速度を検出できる。例えば、一つの組の固定電極からの信号線が断線した場合であっても、その他の組からの信号を検出できる。よって、動作不良に対する信頼性が、実施の形態2の場合に比べより高い。
<実施の形態4>
本実施の形態は、実施の形態3に係る静電容量型加速度センサの変形例である。図9に示すように、本実施の形態においては、両方の可動電極を一組として4組分、設けている。
本実施の形態は、実施の形態3に係る静電容量型加速度センサの変形例である。図9に示すように、本実施の形態においては、両方の可動電極を一組として4組分、設けている。
すなわち、この静電容量型加速度センサ103は、櫛歯状の第1の可動電極34a、櫛歯状の第2の可動電極37a、基板31上に形成された支持部32a,35a、梁部33a,36a、診断用電極38aを一組として、これを4組分(符号30a〜30d)備えている。
本実施の形態に係る静電容量型加速度センサ103を用いれば、実施の形態3の場合に比べ、さらに多数の可動電極の組を有しているので、動作不良に対する信頼性が、実施の形態3の場合に比べより高い。
<実施の形態5>
本実施の形態も、実施の形態3に係る静電容量型加速度センサの変形例である。図10に示すように、本実施の形態においては、両方の可動電極を一組として8組分、設けている。
本実施の形態も、実施の形態3に係る静電容量型加速度センサの変形例である。図10に示すように、本実施の形態においては、両方の可動電極を一組として8組分、設けている。
すなわち、この静電容量型加速度センサ104は、櫛歯状の第1の可動電極44a、櫛歯状の第2の可動電極47a、基板41上に形成された支持部42a,45a、梁部43a,46a、診断用電極48aを一組として、これを8組分(符号40a〜40h)備えている。なお、図10においては、左右に4列、上下に2列の組を並べて配置しており、上下の組で支持部を共通としている(符号42ae,42bf,42cg,42dh)。
本実施の形態に係る静電容量型加速度センサ104を用いれば、実施の形態3の場合に比べ、さらに多数の可動電極の組を有しているので、動作不良に対する信頼性が、実施の形態3の場合に比べより高い。
<実施の形態6>
本実施の形態は、従来の固定電極を可動電極に置き換えるという本発明の思想を、角加速度を検出する静電容量型角加速度センサに適用したものである。
本実施の形態は、従来の固定電極を可動電極に置き換えるという本発明の思想を、角加速度を検出する静電容量型角加速度センサに適用したものである。
本実施の形態にかかる静電容量型角加速度センサ200を図11に示す。図11において、この静電容量型角加速度センサ200は、第1の可動電極54および第2の可動電極57を備え、この二つの可動電極間の静電容量の変化から角加速度を検出する。なお、図11においては、第1の可動電極54および第2の可動電極57は図11中の上下に一つずつ(すなわちY方向に2つ並ぶように)設けられている。そして、上下の第1の可動電極54は短絡されている。
第1の可動電極54は、棟部54bと棟部54bから複数突出した櫛歯状電極54aとを備える。そして、シリコン基板等の基板51上に形成された支持部52により梁部53を介して基板51から浮遊した状態で支持されている。また、第2の可動電極57は、棟部57bと、棟部57bから複数突出し、第1の可動電極54の各櫛歯状電極54aの間に交互に収まる櫛歯状電極57aとを備える。そして、上下の第2の可動電極57はいずれも、基板51上に形成された支持部55により梁部56を介して基板51から浮遊した状態で支持されている。
さらに、図11においては、上下の第2の可動電極57に挟まれる位置に第3の可動電極64も設けられている。第3の可動電極64は、棟部64bと棟部64bから複数突出した櫛歯状電極64aとを備える。そして、基板51上に形成された支持部62により梁部63を介して基板51から浮遊した状態で支持されている。第3の可動電極64は、第1の可動電極54と短絡されており、第1の可動電極54の第2の可動電極57に対向する面積を大きく確保するために設けられる。よって、第3の可動電極64は、第1の可動電極54と一体とみなせる。また、第1の可動電極54の上下いずれか、または、第3の可動電極64が存在するだけでも、本実施の形態に係る静電容量型角加速度センサを機能させることが可能である。
さて、静電容量型角加速度センサ200が図11中のX方向の軸まわりの角加速度を受けると、梁部56が弾性変形して上下2つの第2の可動電極57が互いに逆方向にねじれる(図11の場合、一方がZ方向の力を受け、他方がそれと逆方向の力を受ける)。そして、それとともに上下2つの第2の可動電極57が、遠心力を受けて図11中のY方向に互いに離れる向きに移動する。
すると、櫛歯状電極57aおよび櫛歯状電極54a,64aの電極間の対向面積が変化し、第1の可動電極54および第3の可動電極64と第2の可動電極57との間の静電容量が変化する。よって、この静電容量の変化を外部より監視することで、角加速度を定量的に検出することが可能となる。
なお、従来の静電容量型角加速度センサにおいては、第1の可動電極54が固定電極となっていた。本実施の形態に係る静電容量型角加速度センサではそれを可動電極としているので、角加速度が加わって上下2つの第2の可動電極57がY方向の互いに離れる向きに移動したときであっても、上下の第1の可動電極54も遠心力により同様にY方向の互いに離れる向きに移動するので、第1の可動電極54と第2の可動電極57とが衝突しにくく、そのため第1および第2の可動電極が損傷しにくい。なお、実施の形態1の場合と同様、角加速度が印加されたときの第1および第2の可動電極54,57の移動量がそれぞれ異なるように、両電極の梁部53,56の剛性を調節しておけばよい。
また、第3の可動電極64についても、従来の静電容量型角加速度センサにおいては固定電極となっていたが、これをも可動電極とすることにより、例えば図11中のX方向に過剰に加速度が印加されたときであっても、第1の可動電極54および第3の可動電極64と第2の可動電極57とが衝突しにくく、そのため第1ないし第3の可動電極が損傷しにくい。
なお、第1の可動電極54および第3の可動電極64と第2の可動電極57との間に交流電圧を印加するなどして電位差を与えることにより、第2の可動電極57を静電力により駆動することもできる。すなわち、静電容量型角加速度センサ200を静電アクチュエータとして機能させることも可能である。
1,11,21,31,41,51 基板、2,12,22a,22b,32a,42a,42ae,42bf,42cg,42dh,52,62,5,15a,15b,25a,25b,35a,45a,55 支持部、3,13,23a,23b,33a,43a,53,63,6,16a,16b,26a,26b,36a,46a,56 梁部、4,14,24a,24b,34a,44a,54 第1の可動電極、7,17a,17b,27a,27b,37a,47a,57 第2の可動電極、8,18a,18b,28a,28b,38a,48a 診断用電極。
Claims (2)
- 基板と、
前記基板上に形成された支持部と、
前記基板から浮遊した状態で前記支持部に支持された可動電極と、
前記基板上に形成された固定電極と
を備え、
前記可動電極および前記支持部、または、前記固定電極のうち一方は、複数組存在する
静電容量型加速度センサ。 - 請求項1に記載の静電容量型加速度センサであって、
前記可動電極および前記支持部、または、前記固定電極のうち他方も、複数組存在する
静電容量型加速度センサ。
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---|---|---|---|---|
JPH06324071A (ja) * | 1993-04-07 | 1994-11-25 | Ford Motor Co | 衝撃センサおよび制御方法 |
JPH09113534A (ja) * | 1995-10-23 | 1997-05-02 | Yoshinobu Matsumoto | 加速度センサー |
-
2008
- 2008-06-30 JP JP2008170584A patent/JP2008286805A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH06324071A (ja) * | 1993-04-07 | 1994-11-25 | Ford Motor Co | 衝撃センサおよび制御方法 |
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