JP2008286221A - センターベアリングサポート - Google Patents

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Abstract

【課題】ダストシールを有するセンターベアリングサポートにおいて、ダストシール摺動部の潤滑状態を良好に保って鳴きが発生するのを抑制し、しかも潤滑剤の補充作業を容易化する。
【解決手段】内環4の第一筒状部4aの円周上一部に径方向突出部4fを形成し、この突出部4fとベアリング5の間に径方向間隙11を設定する。また内環4の平面部4bの円周上一部に第一軸方向突出部4gを形成し、この突出部4gとベアリング5の間に第一軸方向間隙12を設定する。またベアリング押え環7の端面部7bの円周上一部に第二軸方向突出部7dを形成し、この突出部7dとベアリング5の間に第二軸方向間隙13を設定する。これら間隙の円周上の位置を揃えて互いを連通させ、これら間隙をもって潤滑剤充填スペース14を設定する。また、このスペース14に潤滑剤を注入するための注入口15を内環4の径方向突出部4fに設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等においてプロペラシャフトを回転自在にかつ弾性的に支持するセンターベアリングサポートに関するものである。
従来から図4に示すように、外環51の内周側にゴム状弾性体52を介して内環53を連結し、内環53の内周側にベアリング54を嵌合し、ベアリング54の軸方向一方にて内環53の内周側にダストシール55を設置し、ベアリング54の軸方向他方にて内環53の内周側にベアリング押え環56を嵌合し、ベアリング押え環56の内周側にダストシール57を設置してなるセンターベアリングサポートが知られている。上記構成要素のうちダストシール55,57は、ベアリング54を保護すべくプロペラシャフト(図示せず)の外周面に摺動自在に密接して、外部の泥水やダスト等の異物が侵入するのを防止する。またダストシール55,57とベアリング54との間の空間部58,59には、ダストシール55,57の摺動部を潤滑するための潤滑剤(図示せず)が充填されている。
しかしながら、上記従来技術には、以下のような不都合がある。
(1)悪路走行等、泥水・ダスト環境が厳しい状態が続くと、ダストシール55,57の摺動部に潤滑不良が発生することから、これを原因として、鳴き(リップのスティックスリップによる異音)が発生することがある。
(2)ダストシール55,57とベアリング54の間の空間部58,59が極めて狭い空間であることから、充填できる潤滑剤の量が限られてしまっている。したがって、定常の走行状態でも潤滑剤が消耗・枯渇しやすく、これを原因としても上記鳴きが発生することがある。
(3)上記従来構造では、装着状態においてダストシール55,57とベアリング54の間の空間部58,59が完全な密閉空間とされることから、潤滑剤を補充するのが容易でない。補充するにはセンターベアリングサポートを一旦取り外して分解しなければならない。
実開平4−54724号公報 特開平7−91442号公報
本発明は以上の点に鑑みて、ダストシールを有するセンターベアリングサポートにおいて、ダストシール摺動部の潤滑状態を良好に保って鳴きが発生するのを抑制することができ、しかも潤滑剤の補充作業を容易に行なうことができるセンターベアリングサポートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるセンターベアリングサポートは、外環の内周側にゴム状弾性体を介して連結された内環と、前記内環の内周側に嵌合されたベアリングと、前記ベアリングの軸方向一方にて前記内環の内周側に設置された第一ダストシールと、前記ベアリングの軸方向他方にて前記内環の内周側に嵌合されたベアリング押え環と、前記ベアリング押え環の内周側に設置された第二ダストシールとを有し、前記内環は、前記ベアリングが嵌合された第一筒状部と、前記第一筒状部の軸方向一方に一体成形されるとともに前記ベアリングが軸方向に突き当てられた平面部と、前記平面部の内周端部に一体成形された第二筒状部と、前記第一筒状部の軸方向他方に一体成形されるとともに前記ベアリング押え環が嵌合された第三筒状部とを一体に有し、前記ベアリング押え環は、前記第三筒状部に嵌合された円筒部と、前記円筒部の軸方向一方に一体成形されるとともに前記平面部との間で前記ベアリングを軸方向に挟み込んだ端面部とを一体に有するセンターベアリングサポートにおいて、前記第一筒状部は、その円周上一部を他の部位よりも径方向外方へ突出させることにより径方向突出部を有し、前記径方向突出部とベアリング外周面との間に径方向間隙が設定され、
前記平面部は、その円周上一部を他の部位よりも軸方向一方へ突出させることにより第一軸方向突出部を有し、前記第一軸方向突出部とベアリング端面との間に第一軸方向間隙が設定され、前記端面部は、その円周上一部を他の部位よりも軸方向他方へ突出させることにより第二軸方向突出部を有し、前記第二軸方向突出部とベアリング端面との間に第二軸方向間隙が設定され、前記径方向間隙、第一軸方向間隙および第二軸方向間隙は円周上の位置を揃えて配置されることにより互いに連通し、これら間隙による潤滑剤充填スペースが設定され、前記スペースに潤滑剤を注入する潤滑剤注入口が前記径方向突出部に設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2によるセンターベアリングサポートは、上記した請求項1記載のセンターベアリングサポートにおいて、潤滑剤注入口には、着脱可能な栓が取り付けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3によるセンターベアリングサポートは、上記した請求項2記載のセンターベアリングサポートにおいて、栓は、外環および内環を連結したゴム状弾性体によって一体に成形されていることを特徴とするものである。
上記従来のセンターベアリングサポートにおいては、内環およびベアリング押え環が共に単純な環状体構造であったところ、本発明では、内環における第一筒状部の円周上一部に径方向外方へ突出する径方向突出部を形成し、この径方向突出部とベアリング外周面との間に径方向間隙を設定する。また同じく内環における平面部の円周上一部に軸方向一方へ突出する第一軸方向突出部を形成し、この第一軸方向突出部とベアリング端面との間に第一軸方向間隙を設定する。またベアリング押え環における端面部の円周上一部に軸方向他方へ突出する第二軸方向突出部を形成し、この第二軸方向突出部とベアリング端面との間に第二軸方向間隙を設定する。そして、これら間隙の円周上の位置を揃えて互いを連通させ、これら間隙をもって従来構造には無かった潤滑剤充填スペースを設定する。したがって、このスペースに比較的多量の潤滑剤を充填することが可能とされている。また、このスペースに潤滑剤を注入するための潤滑剤注入口を内環の径方向突出部に設けたことから、センターベアリングサポートを取り外したり分解したりしなくても潤滑剤を補充することが可能とされている。注入口は定常時、栓により閉塞するのが好ましく、補充作業時のみ栓を外して潤滑剤を補充する。内環の外周面には外環および内環を連結するゴム状弾性体が被着されているので、このゴム状弾性体の一部をもって栓を成形すれば別途、栓部品を用意する必要がない。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、上記構成を有する本発明のセンターベアリングサポートにおいては上記したように、内環における第一筒状部の円周上一部に径方向突出部を形成し、この径方向突出部とベアリング外周面との間に径方向間隙を設定する。また同じく内環における平面部の円周上一部に第一軸方向突出部を形成し、この第一軸方向突出部とベアリング端面との間に第一軸方向間隙を設定する。またベアリング押え環における端面部の円周上一部に第二軸方向突出部を形成し、この第二軸方向突出部とベアリング端面との間に第二軸方向間隙を設定する。そして、これら間隙の円周上の位置を揃えて互いを連通させ、これら間隙をもって潤滑剤充填スペースを設定する。したがって、このスペースに比較的多量の潤滑剤を充填することができることから、ダストシール摺動部の潤滑状態を良好に保って、鳴きが発生するのを抑制することができる。また、このスペースに潤滑剤を注入するための潤滑剤注入口を内環の径方向突出部に設けたことから、センターベアリングサポートを取り外したり分解したりしなくても潤滑剤を補充することができ、よって潤滑剤の補充作業を容易化することができる。
また、潤滑剤注入口に着脱可能な栓を取り付けることにより注入口をシールすることができ、よって潤滑剤が漏れたり外部異物が侵入したりするのを防止することができる。
また、外環および内環を連結したゴム状弾性体によって栓を一体に成形することにより、部品点数を増加させることなく栓により注入口を開閉自在に閉塞することができる。
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)乗用車用のセンターベアリングサポートにおいて、軸受を保持する円筒部材(内環)および円筒部材(ベアリング押え環)に軸受を保護するためにダストシールを取り付けた構造がある。悪路走行等、泥水・ダスト環境が厳しい状態が続くとダストシール摺動部の潤滑不良が発生、鳴き(シールリップのスティックスリップ)が発生してしまう(異音不具合)。また、シール摺動部の潤滑として潤滑剤(例:リチウム系グリス)を塗布しているが、継続使用により潤滑剤が消耗、枯渇して上記鳴きが発生してしまう。また、従来構造ではダストシールと相手軸により密閉されているため、潤滑剤の補充が容易でない。補充のためには一度車輌より分解する必要がある。
(2)そこで、センターベアリングサポートを以下の形態とする。
(2−1)円筒部材(内環)の複数箇所に軸受外径よりも大なる凸部を設ける。
(2−2)円筒部材(ベアリング押え環)に上記凸部に対応した位置に凹部を設ける。
(2−3)上記により車輌前側・後側のダストシール部の空間が軸受外周を通じて一体となる。
(2−4)また、上記凸部に貫通孔を設ける。
(2−5)弾性体を加硫成形の際にその孔に弾性体を流入させ、弾性体により孔を塞ぐ。
(2−6)このとき孔の周囲は加硫接着せず、のちに脱着が可能な栓を成形する。
(2−7)栓には脱着が容易となるよう、突起(つまみ)を設けても可。
(3)上記形態のセンターベアリングサポートによれば、以下の作用効果が発揮される。
(3−1)通常は栓により塞がれている空間に潤滑剤を充填することで、走行により消耗した潤滑剤は栓を外すことで車輌から分解することなく孔より補充することが可能となる。
(3−2)潤滑剤を充填する容積が増えることで従来よりも潤滑不良発生までを延命させることも可能。軸受外周部の潤滑剤は熱膨張によりダストシール側へ流れる。
(3−3)栓は弾性体成形の際に同時成形ができ、部品点数を増加させることなく機能向上が可能。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係るセンターベアリングサポート1の断面を示しており、当該実施例に係るセンターベアリングサポート1は以下のように構成されている。
すなわち先ず、当該センターベアリングサポート1は、外環2の内周側にゴム状弾性体3を介して連結された内環4と、内環4の内周側に嵌合されたベアリング5と、ベアリング5の軸方向一方(図では左方)にて内環4の内周側に設置された第一ダストシール6と、ベアリング5の軸方向他方(図では右方)にて内環4の内周側に嵌合されたベアリング押え環7と、ベアリング押え環7の内周側に設置された第二ダストシール8とを有している。
外環は2、金属プレス環よりなり、図示するように筒状部2aと、この筒状部2aの軸方向一方の端部から径方向外方へ向けて一体成形されたフランジ部2bとを一体に有している。
内環4は、金属プレス環よりなり、図1の下半分に示すように、ベアリング5が内周に嵌合された第一筒状部4aと、第一筒状部4aの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて一体成形され、ベアリング5が軸方向他方から突き当てられた環状の平面部4bと、平面部4bの内周端部から軸方向一方へ向けて一体成形され、第一ダストシール6が内周に設置された第二筒状部4cと、第一筒状部4aの軸方向他方の端部に段差部4dを介して一体成形され、ベアリング押え環7が内周に嵌合された第三筒状部4eとを一体に有している。
ゴム状弾性体3は、所定のゴム状弾性材によって環状に成形されており、外環2に被着された外環被着部3aと、ベロー状のバネ部3bと、内環4に被着された内環被着部3cとを一体に有し、その加硫成形と同時に外環2および内環4に加硫接着されている。
ベアリング押え環7は、金属プレス環よりなり、内環4の第三筒状部4eの内周に嵌合された第一円筒部7aと、第一円筒部7aの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて一体成形され、内環4の平面部4bとの間でベアリング5を軸方向に挟み込んだ環状の端面部7bと、端面部7bの内周端部から軸方向他方へ向けて一体成形され、第二ダストシール8が内周に設置された第二円筒部7cとを一体に有している。
ベアリング5は、ボールベアリングよりなり、内環4側に嵌合されたアウターレース5aと、シャフト側に嵌合されるインナーレース5bと、多数の転動体5cとを有している。
第一ダストシール6は、取付部6aとシールリップ6bとを一体に有し、シールリップ6bはその先端を軸方向一方へ向けて配置されている。第二ダストシール8は、同じく取付部8aとシールリップ8bとを一体に有し、シールリップ8bはその先端を軸方向他方へ向けて配置されている。
第一ダストシール6とベアリング5との間および第二ダストシール8とベアリング5との間にはそれぞれ、ダストシール6,8の摺動部を潤滑する潤滑剤(図示せず)を充填する環状の空間部9,10が設けられている。
また、当該実施例に係るセンターベアリングサポート1においては、特に以下の構成が設けられている。
すなわち、図1の上半分に示すように、内環4の第一筒状部4aに、その円周上の一部が他の部位よりも径方向外方へ突出することにより径方向突出部4fが設けられ、この径方向突出部4fとベアリング5外周面との間に径方向間隙11が設定されている。また内環4の平面部4bに、その円周上の一部が他の部位よりも軸方向一方へ突出することにより第一軸方向突出部4gが設けられ、この第一軸方向突出部4gとベアリング5端面との間に第一軸方向間隙12が設定されている。またベアリング押え環7の端面部7bに、その円周上の一部が他の部位よりも軸方向他方へ突出することにより第二軸方向突出部7dが設けられ、この第二軸方向突出部7dとベアリング5端面との間に第二軸方向間隙13が設定されている。
上記径方向間隙11、第一軸方向間隙12および第二軸方向間隙13は、円周上の位置を揃えて配置されることにより互いに連通しており、よってこれらの間隙11,12,13によってベアリング5の周りに潤滑剤充填スペース14が設定されている。
また、この潤滑剤充填スペース14に潤滑剤を注入するための潤滑剤注入口15が内環4の径方向突出部4fに設けられており、この注入口15に、着脱可能な栓16が取り付けられ、栓16は、外環2および内環4を連結したゴム状弾性体3によって一体に成形されている。
すなわち栓16は、内環4の径方向突出部4fの外周面に被着された弾性体3の内環被着部3cの一部よりなり、図2(A)および(B)に示すように、片持ち状に開閉される舌片状を呈し、その内面に、注入口15に圧入される突起状の圧入部16a(図1参照)が一体に設けられるとともに、その外面に、栓16を開くときに手指で摘むための突起状の摘み16bが一体に設けられている。
この栓16は、以下のようにして成形されている。
すなわち、弾性体3を加硫成形する際に、内環4の径方向突出部4fに予め設けた注入口15に弾性体3成形材料の一部を流入させ、この流入させた成形材料によって注入口15を塞ぐ。このとき、注入口15の周囲は加硫接着せず、のちに開閉が可能となるようにする。次いで加硫成形後、メスカットにより舌片状の栓16を成形する。
また、上記径方向突出部4f、第一軸方向突出部4gおよび第二軸方向突出部7dはそれぞれ、円周上に複数が一定間隔で設けられている(例えば3等配)。したがってこれに伴って、径方向間隙11、第一軸方向間隙12、第二軸方向間隙13および潤滑剤充填スペース14、ならびに潤滑剤注入口15および栓16もそれぞれ円周上に複数が一定間隔で設けられている(例えば3等配)。
上記構成のセンターベアリングサポート1は、外環2をブラケット(図示せず)を介して車体側に接続するとともにベアリング5の内周にプロペラシャフト(図示せず)を挿通してこのプロペラシャフトを回転自在にかつ弾性的に支持するものである。また、ダストシール6,8がプロペラシャフトの外周面に摺動自在に密接して外部の泥水やダスト等の異物が侵入するのを防止するものであって、上記構成により以下の作用効果を発揮する点に特徴を有している。
すなわち、上記構成のセンターベアリングサポート1においては上記したように、内環4における第一筒状部4aの円周上の一部に径方向突出部4fが形成され、この径方向突出部4fとベアリング5外周面との間に径方向間隙11が設定されている。また同じく内環4における平面部4bの円周上の一部に第一軸方向突出部4gが形成され、この第一軸方向突出部4gとベアリング5端面との間に第一軸方向間隙12が設定されている。またベアリング押え環7における端面部7bの円周上の一部に第二軸方向突出部7dが形成され、この第二軸方向突出部7dとベアリング5端面との間に第二軸方向間隙13が設定されている。そして、これらの間隙11,12,13は円周上の位置を揃えられて互いに連通しており、よってこれらの間隙11,12,13をもって潤滑剤充填スペース14が設定されている。したがって、空間部9,10に加えてこの潤滑剤充填スペース14にも潤滑剤が充填されることから比較的多量の潤滑剤を充填することができ、よってダストシール6,8の摺動部の潤滑状態を良好に保って、鳴きが発生するのを抑制することができる。
また、潤滑剤充填スペース14に潤滑剤を注入するための潤滑剤注入口15が内環4の径方向突出部4fに設けられていることから、センターベアリングサポート1を取り外したり分解したりしなくても潤滑剤を補充することができる。したがって、潤滑剤の補充作業を容易化することができる。
また、潤滑剤注入口15に着脱可能な栓16が取り付けられていることから、この栓16によって注入口15をシールすることができる。したがって、注入口15から潤滑剤が漏れたり外部異物が侵入したりするのを防止することができる。
また、外環2および内環4を連結したゴム状弾性体3によって栓16が一体に成形されていることから、部品点数を増加させることなく栓16により注入口15を開閉自在に閉塞することができる。
尚、上記実施例において、ベアリング押え環7は、その内周側に第二ダストシール8を非接着にて嵌合するものとされているが、これに代えて図3に示すように、ベアリング押え環7に第二ダストシール8を一体成形(加硫接着)する構造としても良い。この場合、ベアリング押え環7は、金属プレス環よりなり、内環4の第三筒状部4eの内周に嵌合された第一円筒部7aと、第一円筒部7aの軸方向一方の端部から径方向内方へ向けて一体成形され、内環4の平面部4bとの間でベアリング5を軸方向に挟み込んだ環状の端面部7bとを一体に有し、若干テーパー状に設定された端面部7bの内周端部に第二ダストシール8が一体成形されている。すなわちベアリング押え環7は、第二円筒部7cを有さない形状とされており、換言すると、シール環でベアリング押えを兼用することにより部品点数を削減した構造とされている。
本発明の実施例に係るセンターベアリングサポートの断面図 (A)は栓の閉状態を示す斜視図、(B)は栓の開状態を示す斜視図 本発明の他の実施例に係るセンターベアリングサポートの断面図 従来例にかかねセンターベアリングサポートの断面図
符号の説明
1 センターベアリングサポート
2 外環
2a 筒状部
2b フランジ部
3 ゴム状弾性体
3a 外環被着部
3b バネ部
3c 内環被着部
4 内環
4a 第一筒状部
4b 平面部
4c 第二筒状部
4d 段差部
4e 第三筒状部
4f 径方向突出部
4g 第一軸方向突出部
5 ベアリング
5a アウターレース
5b インナーレース
5c 転動体
6 第一ダストシール
6a,8a 取付部
6b,8b シールリップ
7 ベアリング押え環
7a 第一円筒部
7b 端面部
7c 第二円頭部
7d 第二軸方向突出部
8 第二ダストシール
9,10 空間部
11 径方向間隙
12 第一軸方向間隙
13 第二軸方向間隙
14 潤滑剤充填スペース
15 潤滑剤注入口
16 栓
16a 圧入部
16b 摘み

Claims (3)

  1. 外環の内周側にゴム状弾性体を介して連結された内環と、前記内環の内周側に嵌合されたベアリングと、前記ベアリングの軸方向一方にて前記内環の内周側に設置された第一ダストシールと、前記ベアリングの軸方向他方にて前記内環の内周側に嵌合されたベアリング押え環と、前記ベアリング押え環の内周側に設置された第二ダストシールとを有し、
    前記内環は、前記ベアリングが嵌合された第一筒状部と、前記第一筒状部の軸方向一方に一体成形されるとともに前記ベアリングが軸方向に突き当てられた平面部と、前記平面部の内周端部に一体成形された第二筒状部と、前記第一筒状部の軸方向他方に一体成形されるとともに前記ベアリング押え環が嵌合された第三筒状部とを一体に有し、
    前記ベアリング押え環は、前記第三筒状部に嵌合された円筒部と、前記円筒部の軸方向一方に一体成形されるとともに前記平面部との間で前記ベアリングを軸方向に挟み込んだ端面部とを一体に有するセンターベアリングサポートにおいて、
    前記第一筒状部は、その円周上一部を他の部位よりも径方向外方へ突出させることにより径方向突出部を有し、前記径方向突出部とベアリング外周面との間に径方向間隙が設定され、
    前記平面部は、その円周上一部を他の部位よりも軸方向一方へ突出させることにより第一軸方向突出部を有し、前記第一軸方向突出部とベアリング端面との間に第一軸方向間隙が設定され、
    前記端面部は、その円周上一部を他の部位よりも軸方向他方へ突出させることにより第二軸方向突出部を有し、前記第二軸方向突出部とベアリング端面との間に第二軸方向間隙が設定され、
    前記径方向間隙、第一軸方向間隙および第二軸方向間隙は円周上の位置を揃えて配置されることにより互いに連通し、これら間隙による潤滑剤充填スペースが設定され、
    前記スペースに潤滑剤を注入する潤滑剤注入口が前記径方向突出部に設けられていることを特徴とするセンターベアリングサポート。
  2. 請求項1記載のセンターベアリングサポートにおいて、
    潤滑剤注入口には、着脱可能な栓が取り付けられていることを特徴とするセンターベアリングサポート。
  3. 請求項2記載のセンターベアリングサポートにおいて、
    栓は、外環および内環を連結したゴム状弾性体によって一体に成形されていることを特徴とするセンターベアリングサポート。
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