JP2008270888A - 無線通信システム、無線通信方法、基地局、及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基地局と移動局が広帯域な周波数の無線リソースを使用して通信を行う無線システムと、この無線システムより狭帯域な周波数を使用する通信装置が相互に通信を行う無線システムとを、同じ周波数の無線リソースを使用して共存させる。
【解決手段】基地局は、無線リソースのうち予め定めた周波数帯域と時間領域からなる予約済み無線リソースを除いた部分に通信チャネルの割当てを行うチャネル割当て手段を備え、チャネル割当て手段によって割り当てた通信チャネルを用いて移動局と通信を行う。通信装置は、予約済み無線リソースの時間領域内でのみ通信を行うように送信タイミングを制御する送信制御手段を備え、他の通信装置と予約済み無線リソースを用いて通信を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、無線通信システム、無線通信方法、基地局、及び通信装置に関するものであり、特に、基地局が無線リソースを移動局に割り当てて基地局/移動局間で通信を行い、この基地局の通信エリア内に通信装置が複数存在してこれら通信装置間で通信を行うものに関する。
近年、多数のサブキャリアからなる広帯域な周波数の無線リソースを利用する無線システムとして、OFDMA方式でユーザアクセスを行うIEEE802.16e規格の無線システムが実用化され始めている。OFDMA方式では、サブキャリアまたはサブキャリアを複数束ねたサブチャネルを単位としてユーザ(移動局)に通信チャネルを割り当てることで、高速な通信を実現する(例えば、特許文献1参照)。
一方、例えば音声のみを扱う狭帯域な無線通信を行うトランシーバ等の無線システムも従来利用されている。
特開2000−188583号公報
上記OFDMA方式を始めとする移動体通信システムでは、基地局の周囲にセルと呼ばれる通信エリアが形成されて、基地局は、このセル内に存在する移動局と通信を行っている。そして一般的に、このセル内には他の通信方式で通信を行う通信装置、例えば上記のトランシーバ等も存在しており、これら方式の異なる局あるいは装置間での混信を防ぐために、法令などによって使用可能な無線周波数がアサインされて、各通信方式はそれら定められた周波数帯域を用いて通信を行うようにされている。
従来は、このように無線周波数を厳格に管理することによって混信を防いでいた。そのため、例えば、OFDMA方式で使用する周波数帯域(の一部)を用いてトランシーバが通信を行う、というような周波数の利用方法は実現不可能となっていた。また、その結果として、限りある周波数資源を効率的に利用するということを十分に達成することができなかった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、基地局と移動局が広帯域な周波数の無線リソースを使用して通信を行う無線システムと、この無線システムより狭帯域な周波数を使用する通信装置が相互に通信を行う無線システムとが、同じ周波数の無線リソースを使用して共存することが可能な無線通信システム、無線通信方法、基地局、及び通信装置を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、所定の周波数幅と所定の時間長を有する無線リソースを分割して移動局に通信チャネルとして割り当て、該移動局と前記割り当てた通信チャネルを用いて通信する基地局と、前記移動局と、前記無線リソースの一部を用いて相互に通信する複数の通信装置と、を含んだ無線通信システムであって、前記基地局は、前記無線リソースのうち予め定めた周波数帯域と時間領域からなる予約済み無線リソースを除いた部分に前記通信チャネルの割当てを行うチャネル割当て手段を備え、前記通信装置は、前記予約済み無線リソースの時間領域内でのみ通信を行うように送信タイミングを制御する送信制御手段を備えることを特徴とする。
また本発明は、上記無線通信システムにおいて、前記送信制御手段は、前記予約済み無線リソースの時間領域を示す時刻情報に基づいて送信タイミングを制御することを特徴とする。
また本発明は、上記無線通信システムにおいて、前記通信装置は、該通信装置の所在位置を示す自装置位置情報を取得する位置情報取得手段を更に備え、前記送信制御手段は、前記基地局の所在位置を示す基地局位置情報と前記位置情報取得手段によって取得された自装置位置情報とに基づいて前記基地局からの電波の到達所要時間を算出し、該算出した到達所要時間と前記時刻情報とに基づいて送信タイミングを制御することを特徴とする。
また本発明は、所定の周波数幅と所定の時間長を有する無線リソースを分割して移動局に通信チャネルとして割り当て、該移動局と前記割り当てた通信チャネルを用いて通信する基地局と、前記移動局と、前記無線リソースの一部を用いて相互に通信する複数の通信装置と、を含んだ無線通信システムにおける無線通信方法であって、前記無線リソースのうち予め定めた周波数帯域と時間領域からなる予約済み無線リソースを除いた部分に前記通信チャネルを割り当てることによって前記基地局と前記移動局が通信を行い、前記予約済み無線リソースの時間領域内でのみ通信を行うように送信タイミングを制御することによって前記通信装置が相互に通信を行うことを特徴とする。
また本発明は、所定の周波数幅と所定の時間長を有する無線リソースを分割して移動局に通信チャネルとして割り当て、該移動局と前記割り当てた通信チャネルを用いて通信する基地局において、前記無線リソースのうちの予め定めた周波数帯域と時間領域からなる一部分であって、該基地局の通信エリア内に存在し相互に通信する複数の通信装置が使用する予約済み無線リソースを除いて、前記通信チャネルを割り当てるチャネル割当て手段を備えることを特徴とする。
また本発明は、所定の周波数幅と所定の時間長を有する無線リソースのうち予め定めた周波数帯域と時間領域からなる予約済み無線リソースを除いた部分を通信チャネルとして移動局と通信する基地局の通信エリア内において相互に通信を行う通信装置であって、前記予約済み無線リソースの時間領域内でのみ通信を行うように送信タイミングを制御する送信制御手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、通信装置は送信タイミングを制御して予約済み無線リソースの時間領域内で通信を行い、基地局と移動局は予約済み無線リソースを除いた無線リソースに通信チャネルを割り当てて通信を行うので、基地局と移動局と通信装置とが同じ無線リソースを使用して共存することが可能である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明が適用された無線通信システムの一実施形態としての構成図を示したものである。この無線通信システムにおいて、基地局10は移動局20とOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access;直交周波数分割多元接続)方式により通信を行う。基地局10との通信が可能な通信エリアであるセル内には、3つの移動局20が存在しており、OFDMA通信によって基地局10と3つの移動局20間には一対多のP−MP(Point to Multipoint)接続が実現される。
また、基地局10のセル内には、OFDMA方式以外の通信方式を用いる2つの通信装置30が存在する。これら通信装置30は、例えば一対一の通信を行うトランシーバであり、基地局10や移動局20に接続されることなく、通信装置30間でのみ相互に通信を行う。ここで、通信装置30が用いる通信方式は、次に説明するように、基地局/移動局間で用いられる通信方式(OFDMA方式)の周波数帯域幅よりも、その周波数帯域幅が狭帯域なものであるとする。
図2は、図1の基地局10と移動局20がOFDMA通信において用いる無線リソースの構成(チャネルの割当て)を示した図である。無線リソースは、周波数と時間で特徴付けられた、通信データが配置される領域である。図2において、無線リソースの一つの単位は、周波数方向に周波数幅BW、時間方向に時間長T0(=1タイムスロット)を有する。
OFDMA方式では、上記周波数幅BWの中に通信データを載せる搬送波であるサブキャリアが多数設けられ、サブキャリアを複数まとめたサブチャネル単位で移動局20へ無線リソースを割り当てる。また、図2の無線リソース構成は、複信方式としてTDD(Time Division Duplex;時分割複信)方式を適用した場合のものであり、1タイムスロットが下り回線DL(Downlink)と上り回線UL(Uplink)に時分割されて、同じ周波数帯域を用いた下り(基地局10から移動局20へ)と上り(移動局20から基地局10へ)の通信が行われる。
下り回線DLには、タイムスロットの最初に、移動局20が基地局10の存在とタイムスロットのタイミングを見出すための信号であるプリアンブルが配置される。プリアンブルの後ろには、下り回線DLにおける各移動局20へのチャネルの割当てを示す情報であるDL−MAPと、上り回線ULにおける各移動局20へのチャネルの割当てを示す情報であるUL−MAPが配置される。そして更にその後ろに、DL−MAPに従って各移動局20に割り当てた通信チャネルが設けられて、この各移動局20の通信チャネルに当該移動局への送信データが配置される。
また、上り回線ULでは、UL−MAPに従って各移動局20に割り当てた通信チャネルが設けられ、各移動局20は送信データをこの通信チャネルに配置して基地局10へ送信する。
ここで、図2において、下り回線DLと上り回線ULにおける各移動局20への通信チャネルの割当ては、無線リソースの周波数幅BW全体のうち、通信装置30が通信に用いる周波数帯域を除いて行う。通信装置30が通信に用いる周波数帯域は、図2中に予約済み無線リソースとして示した部分であり、周波数幅BW1(但し、BW1<BW)を有する。例えば、一般的にOFDMA方式では無線リソースの周波数幅BWは数MHz程度であり、トランシーバ等の通信装置30が用いる周波数帯域幅BW1は数kHz〜数十kHz程度である。
一方、通信装置30は、予約済み無線リソースを用いて通信を行う。ここで、基地局10が送信するプリアンブルとDL−MAP/UL−MAPが無線リソースの周波数幅BW全体を占めているため、予約済み無線リソースは、時間方向には上記プリアンブルとDL−MAP/UL−MAPを除いた領域を持つことになる。そこで、通信装置30は、プリアンブルとDL−MAP/UL−MAPの時間帯には通信を行わないようにデータの送信タイミングを制御することにより、予約済み無線リソースのみを用いて通信を行う。
このようにして、基地局10と移動局20は無線リソースのうち予約済み無線リソースを除いた部分に通信チャネルを割り当てて通信を行い、通信装置30は上記無線リソースの一部である予約済み無線リソースを用いて通信を行うことで、異なる通信方式を使う無線システムが同一の無線リソースを共有して共存することができる。そして、通信装置30は送信タイミングを制御することによりプリアンブルとDL−MAP/UL−MAPの時間帯では通信を行わないので、上記通信装置30が基地局10のセル内に存在しても、移動局20は通信装置30から干渉を受けることなくプリアンブルとDL−MAP/UL−MAPを正しく受信することができる。
図3は、基地局10が備える送信機の構成を示すブロック図である。
基地局10の送信機は、データ制御部101と、チャネル割当て部102と、変調部103と、S/P変換部104と、IFFT部105と、GT付加部106と、無線部107と、アンテナ108と、を含んで構成される。
図3において、各移動局20宛ての送信データはデータ制御部101へ入力される。データ制御部101は、チャネル割当て部102からの指示に従って、入力された送信データを各移動局20に割り当てられた通信チャネルに配置し、変調部103へ出力する。
チャネル割当て部102は、スケジューリング情報の入力を受けて、無線リソースを当該スケジューリング情報に従って分割し各移動局20へ通信チャネルとして割り当て、その割当て結果をデータ制御部101へ指示する。スケジューリング情報は、例えば、移動局20からの割当て要求や、無線通信路の伝搬状況や、通信データの容量などに応じて、どの移動局20にどの通信チャネルを割り当てるかを決定する情報である。また、このスケジューリング情報には、基地局10が使用する無線リソースのうちどの周波数帯域を通信装置30が使用可能とするかの情報も含まれる。これらの情報を用いて、チャネル割当て部102は、予約済み無線リソースを決定し、この予約済み無線リソースを除いた部分の無線リソースに各移動局20の通信チャネルを割り当てる。
変調部103は、データ制御部101から入力された送信データに、適宜、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying;4相位相偏移変調)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation;直交振幅変調)、64QAMなどの変調方式のうち所定の方式で変調を行って、変調後のデータをS/P変換部104へ出力する。
S/P(Serial/Parallel;直並列)変換部104は、入力された変調データに対して直並列変換を行い、データを無線リソースのサブチャネルに対応した並び順に配列してIFFT部105へ出力する。
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform;逆高速フーリエ変換)部105は、上記サブチャネルに対応した並び順のデータをIFFT処理によって時間領域の信号に変換し、GT付加部106へ出力する。
GT(Guard Time)付加部106は、入力されたデータの先頭の所定長さ部分を当該データの末尾にコピーすることによって、送信データにガードタイムを付加し、無線部107へ出力する。
無線部107は、入力された送信データを無線周波数で変調し、変調された無線信号をアンテナ108から各移動局20へ送信する。
このような構成と各部の機能により、基地局10から移動局20への送信データが下り回線DLの通信チャネルにマッピングされて送信される。マッピングされた送信データは予約済み無線リソースを除いた部分の無線リソースに存在し、予約済み無線リソースには送信データが存在しないように、通信チャネルの割当てが行われる。
なお、基地局10は、プリアンブルとDL−MAP/UL−MAPを無線リソースの全周波数帯域BWを使って移動局20へ送信する。こうすることで、制御情報であるプリアンブルとDL−MAP/UL−MAPを、移動局20が無線リソース内のどのサブチャネルにおいても受信可能となる。これによって、予約済み無線リソースを動的に変更することが可能である。例えば、通信装置30が基地局10のセル内に存在しない場合等には、予約済み無線リソースを設けることなく、全ての無線リソースを基地局/移動局の通信に利用し、通信装置30がセル内に存在する場合には、通信装置30間の通信に必要なサイズの予約済み無線リソースを設ける、といったことが可能である。
図4〜図6は、通信装置30の構成を示すブロック図であり、それぞれ別々の構成を有する通信装置30の実施態様を3つ示している。
図4の実施態様に係る通信装置30は、送信制御部301と、変復調部302と、無線部303と、アンテナ304と、送信タイミング判定部305と、を含んで構成される。
同図において、通信相手である通信装置30宛ての送信データは送信制御部301へ入力される。送信制御部301は、入力された送信データを送信タイミング判定部305から指示された送信タイミングで変復調部302へ出力する。この送信データは、変復調部302によって所定の変調方式で変調された後、無線部303によって無線周波数で変調されてアンテナ304から通信相手の通信装置30へ送信される。また、通信相手の通信装置30から送信されたデータは、アンテナ304により受信され、無線部303と変復調部302によりそれぞれ復調されて、受信データとして取得される。
送信タイミング判定部305は、1タイムスロットのうち制御情報であるプリアンブルとDL−MAP/UL−MAPの時間帯には通信を行わないように送信タイミングを決定して、送信制御部301へ決定した送信タイミングを指示する。この処理のために通信装置30は予約済み無線リソースの開始時刻と終了時刻の情報を保持しており、送信タイミング判定部305はこれらの時刻情報に基づいて、上記の送信タイミングを決定する。なお、時刻情報としては、基地局10におけるプリアンブルの送信開始時刻t(iはi番目のタイムスロットであることを示す)と、制御情報(プリアンブルおよびDL−MAP/UL−MAP)の送信スロット長T1とを保持しても同じことである。
ここで、通信装置30が保持している予約済み無線リソースの開始時刻t+T1、および終了時刻ti+1は、基地局10における時刻を基準としたものである。したがって、基地局10からある距離だけ離れた場所に存在する通信装置30の位置においては、制御情報の末端の時刻即ち予約済み無線リソースの開始時刻t+T1や、制御情報の先頭の時刻即ち予約済み無線リソースの終了時刻ti+1は、基地局10から発せられた電波が通信装置30の位置に到達するのに要する時間だけ、時間的に遅れることになる。この時間は、基地局10と通信装置30間の距離に依存する。そこで、このことを考慮し、送信タイミング判定部305は、例えば、時刻t+T1+αから時刻ti+1+βまでの時間を、上記の送信タイミングとして決定しこれを送信制御部301へ指示するのが好適である。これによって、αとβを適切な値に設定することで、基地局10からの制御情報と通信装置30からの送信データがセル内の移動局20において干渉しないようにすることができる。
次に図5の実施態様に係る通信装置30は、送信制御部301と、変復調部302と、無線部303と、アンテナ304と、送信タイミング判定部305と、位置情報取得部306と、GPSアンテナ307と、を含んで構成される。この通信装置30において、送信制御部301、変復調部302、無線部303、およびアンテナ304の構成と機能は図4と同じであるので、ここでは説明を省略する。
位置情報取得部306は、GPS(Global Positioning System)アンテナ307によって受信したGPS衛星からのGPS信号に基づいて、通信装置30の所在位置を示す位置情報(緯度および経度)を取得し、送信タイミング判定部305へこの取得した位置情報を出力する。なお、GPS信号を利用して高精度な時刻合わせをすることもでき、これによって、通信装置30は基地局10との時間の同期をとっている。
送信タイミング判定部305は、図4の場合と同様に、1タイムスロットのうち制御情報であるプリアンブルとDL−MAP/UL−MAPの時間帯には通信を行わないように送信タイミングを決定して、送信制御部301へ決定した送信タイミングを指示する。この処理のために、通信装置30は、基地局10の所在位置を示す位置情報(緯度および経度)と、予約済み無線リソースの開始時刻および終了時刻の情報(基地局10における時刻を基準とする)とを保持している。
そして、送信タイミング判定部305は、基地局10の位置情報と通信装置30の位置情報とに基づいて、基地局10から発せられた電波が通信装置30の位置に到達するのに要する時間を算出する。更に送信タイミング判定部305は、予約済み無線リソースの開始時刻および終了時刻にそれぞれ上記算出した電波の到達所要時間を加算して、加算後の開始時刻から終了時刻までの時間を上記の送信タイミングとして決定する。送信タイミング判定部305は、こうして決定した送信タイミングを送信制御部301へ指示する。
上記のように送信タイミングを決定することによって、通信装置30の位置における実際の予約済み無線リソースの開始・終了時刻(基地局10から送信される制御情報が受信されなくなってから次の制御情報が受信され始めるまでが実際の予約済み無線リソースの時間領域である)が、通信装置30が保持している開始・終了時刻(基地局10基準)に対して遅れることになる時間のずれを、正確に補正することが可能である。また、この時間ずれの補正は、通信装置30の位置によらず正確に行うことが可能である。これによって、通信装置30は制御情報の送信時間帯には通信を行わないことが確実に保証されることになるので、基地局10からの制御情報と通信装置30からの送信データがセル内の移動局20において干渉しないようにする制御の精度を高めることができる。
次に図6の実施態様に係る通信装置30は、送信制御部301と、変復調部302と、無線部303と、アンテナ304と、送信タイミング判定部305と、を含んで構成される。この通信装置30において、上記各部の機能の一部は図4と共通であるので、それらについての説明は省略し、図4と異なる機能についてのみ説明を行う。
変復調部302は、基地局10から下り回線DLで送信されるプリアンブルの先頭を検出して、その先頭のタイミングを示す信号を送信タイミング判定部305へ出力する。送信タイミング判定部305は、このプリアンブルの先頭のタイミングを示す信号と、通信装置30が保持している制御情報の送信スロット長T1(一定値)の情報とに基づいて、制御情報が受信されなくなる時刻を算出する。そして、送信タイミング判定部305は、当該算出した時刻から次のプリアンブルの先頭が検出される時刻までの時間を送信タイミングと決定し、送信制御部301へ指示する。
このように送信タイミングを決定することにより、基地局10からの実際の信号に従って正確に送信タイミングを決定し、基地局10からの制御情報と通信装置30からの送信データがセル内の移動局20において干渉しないようにすることができる。また、基地局10からの実際の信号を用いているので、通信装置30の位置によらずに送信タイミングを正確に決定することができる。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、図2に示す無線リソース構成は本発明を適用した一つの実例であって、適宜変更することが可能である。具体的には、予約済み無線リソースは、無線リソースの周波数幅BWの中であればどこに配置されていてもよい。また、通信装置が多数存在する場合には、予約済み無線リソースをそれに応じて広くとればよい。その際、予約済み無線リソースを一つにまとめず、複数の予約済み無線リソースとして無線リソース内に離散的(周波数方向)に分散させて配置させてもよい。
本発明が適用された無線通信システムの一実施形態としての構成図である。 図1の基地局と移動局がOFDMA通信において用いる無線リソースの構成を示した図である。 基地局が備える送信機の構成を示すブロック図である。 通信装置の構成を示すブロック図である。 他の実施態様に係る通信装置の構成を示すブロック図である。 さらに他の実施態様に係る通信装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10…基地局 20…移動局 30…通信装置 101…データ制御部 102…チャネル割当て部 103…変調部 104…S/P変換部 105…IFFT部 106…GT付加部 107…無線部 108…アンテナ 301…送信制御部 302…変復調部 303…無線部 304…アンテナ 305…送信タイミング判定部 306…位置情報取得部 307…GPSアンテナ

Claims (6)

  1. 所定の周波数幅と所定の時間長を有する無線リソースを分割して移動局に通信チャネルとして割り当て、該移動局と前記割り当てた通信チャネルを用いて通信する基地局と、前記移動局と、前記無線リソースの一部を用いて相互に通信する複数の通信装置と、を含んだ無線通信システムであって、
    前記基地局は、前記無線リソースのうち予め定めた周波数帯域と時間領域からなる予約済み無線リソースを除いた部分に前記通信チャネルの割当てを行うチャネル割当て手段を備え、
    前記通信装置は、前記予約済み無線リソースの時間領域内でのみ通信を行うように送信タイミングを制御する送信制御手段を備える
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記送信制御手段は、前記予約済み無線リソースの時間領域を示す時刻情報に基づいて送信タイミングを制御することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記通信装置は、該通信装置の所在位置を示す自装置位置情報を取得する位置情報取得手段を更に備え、
    前記送信制御手段は、前記基地局の所在位置を示す基地局位置情報と前記位置情報取得手段によって取得された自装置位置情報とに基づいて前記基地局からの電波の到達所要時間を算出し、該算出した到達所要時間と前記時刻情報とに基づいて送信タイミングを制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 所定の周波数幅と所定の時間長を有する無線リソースを分割して移動局に通信チャネルとして割り当て、該移動局と前記割り当てた通信チャネルを用いて通信する基地局と、前記移動局と、前記無線リソースの一部を用いて相互に通信する複数の通信装置と、を含んだ無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    前記無線リソースのうち予め定めた周波数帯域と時間領域からなる予約済み無線リソースを除いた部分に前記通信チャネルを割り当てることによって前記基地局と前記移動局が通信を行い、
    前記予約済み無線リソースの時間領域内でのみ通信を行うように送信タイミングを制御することによって前記通信装置が相互に通信を行う
    ことを特徴とする無線通信方法。
  5. 所定の周波数幅と所定の時間長を有する無線リソースを分割して移動局に通信チャネルとして割り当て、該移動局と前記割り当てた通信チャネルを用いて通信する基地局において、
    前記無線リソースのうちの予め定めた周波数帯域と時間領域からなる一部分であって、該基地局の通信エリア内に存在し相互に通信する複数の通信装置が使用する予約済み無線リソースを除いて、前記通信チャネルを割り当てるチャネル割当て手段を備える
    ことを特徴とする基地局。
  6. 所定の周波数幅と所定の時間長を有する無線リソースのうち予め定めた周波数帯域と時間領域からなる予約済み無線リソースを除いた部分を通信チャネルとして移動局と通信する基地局の通信エリア内において相互に通信を行う通信装置であって、
    前記予約済み無線リソースの時間領域内でのみ通信を行うように送信タイミングを制御する送信制御手段を備える
    ことを特徴とする通信装置。
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