JP2008269215A - 特異パターン検出システム、モデル学習装置、特異パターン検出方法、及び、コンピュータプログラム - Google Patents

特異パターン検出システム、モデル学習装置、特異パターン検出方法、及び、コンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】センサネットワーク上の各センサの観測値から正常モデルを学習する過程に、センサに関する事前知識を導入することで、機械学習の効率化を図るとともに、高精度なモデルの構築を可能とする。
【解決手段】モデル学習装置300は、観測値データベース200から、センサネットワーク100に設置された各センサの観測値のデータを受信し、この観測データと、事前知識データベース600から得たセンサに関する事前知識とから各センサの親センサ群を求め、求められたセンサと親センサ群との依存関係を元に、センサ観測値の統計的なパラメータを求めて特異パターン検出装置400に送信する。特異パターン検出装置400は、観測値データベース200から、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信し、親センサ群の情報と統計的なパラメータを用いて、受信した観測パターンの特異性を判定し、異常を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ユビキタスセンサネットワーク環境における異常を検出する特異パターン検出システム、モデル学習装置、特異パターン検出方法、及び、コンピュータプログラムに関する。
近年、ユビキタスコンピューティングの発展に伴い、バーコードのRFID(Radio Frequency Identification)化が推し進められ、自動車や情報家電など身の回りの様々なものにセンサが搭載されつつある。また特に、家庭やオフィスなどの生活空間へセンサネットワークを導入し、老人の見守りやオフィスオートメーションを行うといった利用分野が注目を集めている。更には、センサデータを利用して人の存在や行動等の高度なコンテキストを抽出するなどの発展的な利用方法にも期待が寄せられている。
これまではセンサは工場や航空機等において、特定の事象を監視もしくは検出するために設置されていた。具体的には、あらかじめ検出したい異常を想定し、それを検出するためにセンサを配置し、また閾値等の判断基準を設定していた。しかしながら、生活環境に導入されたセンサネットワークにおいては、環境に対する分析が十分為されないままセンサ設置に至る場合も少なくなく、従来のようなアプローチは難しいと予想される。そこで予め取得された観測データから、センサ観測値の正常な変動を表すモデルを機械的に学習し、得られたモデルを元に異常検出ルールを構築するための手法の提案がなされた。
特許文献1に記載の独居老人在宅異常通報装置は、被観測者の行動や位置を検出する仮想的かつ高度なセンサを仮定し、センサ単体の平均や分散、反応頻度等のデータと被観測者の行動との対応を学習して異常検出を行うというものである。また非特許文献1では、センサデータ行列に対して行列計算を行いセンサ間の類似度を求めており、特許文献2に記載の計器異常検出装置ではニューラルネットを用いてセンサ間の関係を抽出し、それを元に異常検出を行っている。
特開2000−99858号公報 持開2000−18983号公報 S.W.ヴェゲリッヒ(S.W.Wegerich et al.),"ヘルスモニタ装置に対するバイブレーション・シグナル・フィーチャーのノンパラメトリック・モデリング(Nonparametric Modeling of Vibration Signal Features for Equipment Health Monitoring)", In Proc. IEEE Aeroconf. (7) ,p.3113〜3122, 2003年
特許文献1では、各センサを独立と仮定しているが、例えば室内の人の所在の有無に応じて、その部屋に設置された照度センサと温度センサの観測値が連動して変化するように、センサ観測値間には往々にして相関関係が現れる。これを無視して独立にセンサ観測値を扱えば、正確な確率密度分布の抽出は困難である。
これに対し、非特許文献1や特許文献2では相関を考慮した確率密度の推定を行い、異常検出を行うが、センサ数に応じた計算量の増加が著しく、大規模なセンサネットワークには適用することが難しい。また、センサ間の関係が可視化できないため、異常発生時の原因特定が困難である。
これらの点を解決するため、本出願の発明者が出願済みの特願2006−103018(以下、「特許文献3」と記載)では、ベイジアンネットワークとノンパラメトリック回帰を用いた手法が提案されている。特許文献3に記載のモデル学習装置によれば、センサ間にマルコフ性を仮定して関係を有向グラフの形で抽出するため、非特許文献1等の手法に比べて計算量を低く抑えることができ、また得られたモデルを利用すれば、異常発生時にセンサ間の関係を可視化して原因特定を支援することが可能である。
しかし、特許文献3では、観測データのみから統計モデルの学習を行うため、学習データ上に見せかけの関係が現れている場合も、そのセンサ間に関係があるものとしてしまう。またセンサ関係の構造を直接的に理解し可読性を高めるためには、他のセンサを介して結びつくような間接的な関係は排除することが望ましい。
また一般的にセンサはその周辺に設置されたセンサとより強く相関を持つと考えられるが、特許文献3ではセンサネットワーク内の全てのセンサ間に対して同程度の重みを持って探索を行うため、学習が非効率的である。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、多数の多様なセンサを含むセンサネットワークにおいて、観測データを元に当該センサネットワークの正常状態のモデルを得るためのモデル学習に、センサに関する事前知識、すなわち、センサ設置に際して得られる観測データ以外の情報を導入することで、機械学習の効率化を図るとともに、より事前知識を反映した高精度なモデルの構築を可能とすることのできる特異パターン検出システム、モデル学習装置、特異パターン検出方法、及び、コンピュータプログラムを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、センサを設置したネットワークであるセンサネットワークにおけるモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおいて、前記モデル学習装置は、前記センサネットワークに設置されたセンサについて、センサ間の関連を判断するための情報を示す事前知識情報を受信する事前知識受信部と、前記センサネットワークに設置された各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部と、前記事前知識受信部により受信した各センサについての事前知識情報と、前記学習データ受信部により受信した観測データとから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部と、前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データより得られるセンサ観測値から前記センサネットワークの正常なモデルを表す統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部と、前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部とを備え、前記特異パターン検出装置は、前記モデル学習装置から前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを受信するパラメータ受信部と、前記パラメータ受信部により受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ保管部と、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信部と、前記パラメータ保管部に格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信部により受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出部とを備える、ことを特徴とする特異パターン検出システムである。
また、本発明は、上述する特異パターン検出システムであって、前記構造学習部は、前記センサネットワークに設置されたセンサの中から、評価対象としてのセンサ及び当該センサの親センサ群を選択し、この選択されたセンサとその親センサ群の依存関係に対応して、前記パラメータ学習部により推定された統計的パラメータと、当該統計的パラメータを定量的に評価する情報量規準とを取得することを、情報量規準が改善されなくなるまで繰り返すことにより、各センサの親センサ群と、正常状態モデルの統計的なパラメータとを定め、前記パラメータ学習部は、前記構造学習部によって選択されたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データより得られるセンサ観測値から前記センサネットワークの正常なモデルを表す統計的なパラメータを求めるとともに、求めた統計的パラメータの情報量規準を前記事前知識情報で示されるセンサ間の関連より得られる事前確率を用いて算出する、ことを特徴とする。
また、本発明は、上述する特異パターン検出システムであって、事前知識情報は、センサの種別、データ発信間隔、設置位置、設置状況、検出動作に関する条件を示すパラメータ設定のうち1以上の情報を含むことを特徴とする。
また、前記課題を解決するために、本発明は、センサを設置したネットワークであるセンサネットワークにおけるモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記モデル学習装置であって、前記センサネットワークに設置されたセンサについて、センサ間の関連を判断するための情報を示す事前知識情報を受信する事前知識受信部と、前記センサネットワークに設置された各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部と、前記事前知識受信部により受信した各センサについての事前知識情報と、前記学習データ受信部により受信した観測データとから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部と、前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データより得られるセンサ観測値から前記センサネットワークの正常なモデルを表す統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部と、前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部と、を備えることを特徴とするモデル学習装置である。
また、前記課題を解決するために、本発明は、センサを設置したネットワークであるセンサネットワークにおけるモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける特異パターン検出方法であって、前記モデル学習装置が、前記センサネットワークに設置されたセンサについて、センサ間の関連を判断するための情報を示す事前知識情報を受信する事前知識受信ステップと、前記センサネットワークに設置された各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信ステップと、前記事前知識受信ステップにおいて受信した各センサについての事前知識情報と、前記学習データ受信ステップにおいて受信した観測データとから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習ステップと、前記構造学習ステップにおいて求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データより得られるセンサ観測値から前記センサネットワークの正常なモデルを表す統計的なパラメータを求めるパラメータ学習ステップと、前記構造学習ステップにおいて求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信ステップと、前記特異パターン検出装置が、前記モデル学習装置から前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを受信するパラメータ受信ステップと、前記パラメータ受信ステップにおいて受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ格納ステップと、前記観測値記憶装置から、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信ステップと、前記パラメータ記憶ステップにおいて格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信ステップにおいて受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出ステップと、を有することを特徴とする特異パターン検出方法である。
また、前記課題を解決するために、本発明は、上述したモデル学習装置としてコンピュータを動作させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
本発明によれば、センサネットワークにおいて、センサの観測値に加えて、事前知識、すなわち、観測データ以外の、センサ設置に際して得られる情報全般を利用して、高度なモデルの構築が可能となる。また、事前知識を利用することにより、親集合やパラメータの探索範囲を狭めることができるとともに、センサ間の関連性の事前知識を反映した学習が可能になる。
さらには、ユーザが想定できない異常を検出することが可能となりことに加え、センサ間の構造を可視化でき、異常発生時の原因特定が容易になるという効果もある。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
[1.特異パターン検出システムの構成と動作]
図1は、本発明の一実施形態による特異パターン検出システムのシステム構成図である。
センサネットワーク100には、センサネットワーク100に設置されているセンサに関する事前知識を保持する事前知識データベース600と、センサ観測値を保持する観測値データベース200とが接続されている。また、事前知識データベース600には、さらに、センサネットワーク100の正常状態のモデルを学習するモデル学習装置300が接続されており、観測値データベース200には、モデル学習装置300と、センサネットワーク100における特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置400が接続されており、モデル学習装置300には、特異パターン検出装置400も接続されている。
図2は、本実施形態の特異パターン検出システムが対象とするセンサネットワーク100の構成の一例を示す。
センサネットワーク100は、センサ130、無線タグセンサ110、無線タグリーダ120、センササーバ140からなる。センサ130及び無線タグリーダ120はセンササーバ140と連結し、センササーバ140は、他のセンササーバ140や観測値データベース200とネットワーク150を介して連結している。センササーバ140は定められた時間間隔で、接続されたセンサ130からセンサデータを取得し、また無線タグリーダ120からタグデータを受信し、センサネットワーク150を介して観測値データベース200へ取得したデータを送信する。また無線タグセンサ110は、センサを内蔵した無線タグであり、定められた時間間隔で内蔵するセンサからデータを取得し、無線を介して無線タグリーダ120に送信する。
図3は、本実施形態の特異パターン検出システムを適用可能なオフィスオートメーションのためのセンサネットワーク100の具体例である。
センサネットワーク150に接続される照度センサ131、温度センサ132、湿度センサ133はそれぞれ照明や空調を監視するためのものであり、連続値を返す。また、センサネットワーク150に接続される人感センサ134、磁気センサ135は、それぞれオフィス内の人の存在、扉の開閉を監視するためのものであり、ON/OFFの2値を返す。RFID(Radio Frequency Identification)タグ111は、物品管理用のものであり、そのタグIDが、センサネットワーク150に接続されるRFIDタグタグリーダ121によって収集される。タグの付いた物品が存在する時「1」、存在しない時「0」を返す2値のセンサと設定することもできるし、電波強度を実数値で返すセンサとしてもよい。
図4は、本実施形態による事前知識データベース600の構成を示す機能ブロック図である。事前知識データベース600は、センサネットワーク100中に存在するセンサ130及び無線タグリーダ120(以下、総称して単に「センサ」とも記載する)に関する事前知識に関する情報を格納するセンサリスト格納部610と、ネットワークを介して外部の装置とデータを送受信する通信部620とからなる。事前知識とは、センサ間の関連や、関連の強さを判断するための内容を含んだ情報であり、センサ管理者がセンサ間の関連を判断するために使用できると思った情報や、何かしらの知見を持って事前確率の大小を定められる情報である。
表1および表2に事前知識データベース600のセンサリスト格納部610に格納されるセンサリストの一例を示す。表1は、センサ130についてのセンサリストであり、表2は、無線タグセンサ110についてのセンサリストである。
Figure 2008269215
Figure 2008269215
センサ130についてのセンサリストには、センサ130のID、種別、設置箇所、設置位置、間隔、設定、接続されるサーバのアドレスを示すサーバIP、設置者、管理者などの情報が含まれる。また、無線タグセンサ110についてのセンサリストには、タグID、種別、設置箇所、設置位置、間隔、設定、設置者、管理者などの情報が含まれる。
ここで種別はセンサ種別を、間隔はデータ送信間隔を示す。また設定とは、検出動作の条件に関するパラメータ設定を示すものであり、例えば、温度センサであれば、感知する温度の上限や下限、人感センサであれば、視野角や距離などの感知する範囲を示す情報を保持することができる。このパラメータ設定は、センサ種別ごとに定められたコーディング規則により、数値列で与えられているものとする。また設置位置は、センサ設置位置の座標を示す。
事前知識データベース600のセンサリスト格納部610は、さらに、前記センサリストの保持する事前知識に対してセンサ設置者もしくは管理者が定める一定の規則の情報(センサ間関連規則情報)を保持する。例えば、設置箇所及び設置位置に対し、設置箇所が等しく設置位置が一定距離以内のセンサ間には高い事前確率を、逆に設置箇所が異なるセンサ間には低い事前確率を設定した情報を保持する。あるいは、照度センサと温度センサ、温度センサと湿度センサ等、関係が強いと思われる特定のセンサ種別間に高い事前確率を設定した情報を保持する。この規則はif-then形式のルールのリストとして与えられるものとする。
表3は、観測値データベース200が備える観測データ記憶部(図示せず)に記憶される観測データの一例を示す。観測データは、センサIDまたはタグID、観測されたデータ、および観測時刻の3つの値が組で記憶される。
Figure 2008269215
観測時刻を取得するためのタイマは、観測値データベース200に設置しても、各センサに設置してもよい。タイマを観測値データベース200に設置した場合、観測値データベース200はセンサネットワーク100より観測データを受信し、タイマから受信時点の時刻を取得して、受信した観測データと時刻を組にして記録する。しかし、この手法ではセンサが実際に観測値を取得した時間と、データベース200に記録された時間とに若干のずれが生じる。一方、各センサにタイマを持たせた場合には、各タイマの同期を取る必要がある。
観測値データベース200は、センサ観測値の正常状態を示すモデルを構築するための学習データの要求メッセージをモデル学習装置300から受信した場合、観測値データ記憶部から必要な観測データを抽出し、時刻とセンサIDを軸とするデータ行列を生成して、欠損値補完や正規化等の前処理を加え、モデル学習装置300ヘ学習データとして送信する。
Figure 2008269215
表4は、観測値データベース200が生成し、モデル学習装置300ヘ送信する学習データ行列の一例を示す。IDの項を横軸、時間の項を縦軸として、観測値データ記憶部内の観測値データを整列したものである。横軸のIDについては、全センサ130および全無線タグセンサ110が対象である。縦軸の時刻については、どこからどこまでを学習対象とするのか、また時間間隔をどの程度に設定するかに基づき、ユーザが指定する。また、欠損値はデータ前処理機能により補完されているものとする。
なお、欠損データの補完方法については0で補完する、全体の平均値で補完する、前後の時点における観測値の平均値で補完する等の簡易な手法から、Rubin[Rubin DR. “Multiple imputation for nonresponse in surveys." New York: John Wiley &Sons; 1987]によって提唱されたMultiple Imputation等の高精度な手法まで様々な方法を用いることが可能であり、処理時間と精度の兼ね合いから適切な手法を選択する。
また、正規化については、モデル学習に用いる各センサの観測値がそれぞれ平均0、分散1となるように行う。p個のセンサが存在するセンサネットワーク100において、モデル学習にn組の観測データを用いたと仮定すると、学習データは、n×p行列であるx=(x,・・・,x、x=(xi1,・・・,xipで表すことができる(i=1〜n)。なお、右肩のTの文字はベクトル、行列の転置を表す。p個のうちj番目のセンサであるセンサjの時刻iにおける観測値xijの正規化後の値は、xij’=(xij−μ)/σで得られる。ただし、μ、σは、以下である。
Figure 2008269215
センサネットワーク100の観測データには欠損値の存在が予想され、また観測値の値域もセンサ種別によって大幅に異なるため、必要に応じてこのような前処理を行うことで予測精度を向上させることが出来る。
図5は、本実施形態によるモデル学習装置300の構成を示すブロック図であり、モデル学習装置300は、事前知識受信部305、学習データ受信部310、構造学習部320、パラメータ学習部330、パラメータ送信部340を備える。また、図6は、本実施形態による特異パターン検出装置400の構成を示すブロック図であり、特異パターン検出装置400は、パラメータ受信部410、パラメータ保管部420、データ受信部430、及び、特異パターン検出部440を備える。
以下、本実施形態による特異パターン検出システムの動作を説明する。
まず、ユーザは事前知識データベース600のセンサリスト格納部610に、監視対象となるセンサについてのセンサリストと、センサリストの保持する事前知識に対してセンサ設置者もしくは管理者が定める一定の規則を示すセンサ間関連規則情報を登録する。
一方、センサネットワーク100は、定期的にセンサの観測値を取得し、観測値データベース200に送信する。観測値データベース200は、センサネットワーク100からの観測データを受信し、内部の観測値データ記憶部に登録する。
モデル学習装置300は、観測値データベース200及び事前情報データベース600に対してモデル学習に必要なデータを要求する。事前知識データベース600は、センサリスト格納部610内に格納されているセンサリスト及びセンサ間関連規則情報からなるセンサの事前知識情報を読み出してモデル学習装置300へ返送する。
また、観測値データベース200は、モデル学習装置300からの要求メッセージを受信し、観測値データ記憶部から必要な観測データを抽出し、時刻とセンサIDを軸とするデータ行列を生成して、前述の欠損値補完や正規化等の前処理を加えて、モデル学習装置300ヘ学習データとして送信する。観測値データベース200から取得する学習用データは、ある程度蓄積された観測データを用いてもよいし、観測データをリアルタイムに取得してもよい。
モデル学習装置300において、事前知識受信部305により受信した事前知識情報と学習データ受信部310により受信した学習データとを元に、構造学習部320では、各センサに対する親センサ群を抽出し、パラメータ学習部330では、その親センサ群に対してのパラメータの学習を行い、学習されたモデルの良さを評価する。これを繰り返して最適な親センサ群や統計的なパラメータを求め、パラメータ送信部340により特異パターン検出装置400に送信する。
特異パターン検出装置400は、モデル学習装置300から親センサ群や正常状態のモデルの統計的なパラメータをパラメータ受信部410により受信し、パラメータ保管部420に格納する。次に、データ受信部430により観測値データベース200から逐次的に観測パターンを受信し、特異パターン検出部440において観測パターンの特異性を判定し、特異的だと判断された場合にはユーザ端末500に警告を発信する。
[2. 統計モデルの学習]
モデル学習装置300は、事前知識データベース600に登録された事前知識情報と、観測値データベース200から受信した学習データとを利用して、センサ観測値の正常状態を示すモデルを統計的に構築する。具体的には、統計モデルの学習は、(1)センサ間の相関の有無の学習(定性的な関係の学習)と、(2)定性的な関係があるとみなされたセンサ間の相関関係を表すためのパラメータの学習の2段階に分かれている。(1)では、構造学習部320において、全解探索または近似的な探索アルゴリズムを用いて各センサの親センサ群を選択し、(2)では、パラメータ学習部330において、選択された親センサから該当センサヘの回帰パラメータを最適化する。この2つの段階を反復的に行うことで、(1)、(2)のそれぞれを局所的に最適化する。以下に、(1)について[2.1]に、(2)について[2.2]に説明する。そして、事前知識を用いたモデルを学習について[2.3]で具体的に説明する。
[2.1 センサ間の依存関係抽出]
ここでは、モデル学習装置300の構造学習部320による、センサ間の依存関係抽出手順を説明する。
構造学習部320は、センサ間の依存関係を、グラフィカルモデリング手法を用いて抽出する。ここでは、代表的なグラフィカルモデリング手法であるベイジアンネットワークを用いた手法を説明する。本来、ベイジアンネットワークは離散変数(質的変数)に適用されるものであるが、本実施形態では、条件付確率表を確率密度関数に置き換え、またセンサ間の関係を、回帰モデルを用いて表すことにより、量的変数に対してもベイジアンネットワークを適用することを可能としている。
ベイジアンネットワークは確率変数間の関係を非循環な有向グラフで表す。ここでは、まず1つ1つのセンサ観測値を確率変数とみなし、それぞれにノードを1つずつ割り当てる。次に、センサ間に依存関係が存在する場合、そのセンサに対応するノードにリンクを張る。例えば、センサAとセンサBの観測値に相関があれば、ノードAとノードBの間にリンクを張る。センサA及びセンサB間の関係が因果関係であるときは、矢印でその向きを表現する。例えば、センサAがセンサBに影響を与える場合、センサAをセンサBの親と呼び、A→Bという矢印でその関係を表す。
図7に一例を示す。グラフ中のノードはセンサを、矢印は依存関係を表す。同図において、矢印の始点側のセンサ(親)が、矢印の終点側のセンサ(子)に影響を与えることを示している。図7中のセンサネットワークは5つのセンサ1〜5を持ち、子であるセンサ2は親であるセンサ1に、子であるセンサ5は親であるセンサ3とセンサ4にそれぞれ依存する。
センサ間の依存関係が既知である時、観測データの同時確率は各センサの条件付確率の積として求めることができる。つまり、時刻iにおける観測値の同時確率P(X(i))、学習データ全体の同時確率P(X)は、以下の形で与えられる。
Figure 2008269215
Figure 2008269215
ここでX,X(i),Xijは、観測値行列x、観測値ベクトルx(i)、観測値xijにそれぞれ対応する確率変数であり、
Figure 2008269215
(以下、「Pa (i)」と記載)は、センサjの親集合の時刻iにおける観測値ベクトルに対応する確率変数である。またxの密度関数f(x)は以下となる。
Figure 2008269215
ここで、
Figure 2008269215
(以下、「pa (i)」と記載)は、Pa (i)の観測値ベクトルである。
なお、本実施形態では、条件付確率分布の形でセンサ間の関係のモデルを構築するため、センサ間の関係はすべて因果関係とみなされる。
このように、ベイジアンネットワークを用いると、観測データの同時確率を各センサの条件付確率の積に置き換えることができるため、観測データの同時確率計算量が大幅に短縮されると共に、センサ間の関係を有向グラフとして可視化でき、異常発生時の原因特定が容易になる。
[2.2 センサ間の相関関係を表すためのパラメータの学習]
図8は、モデル学習装置300のパラメータ学習部330内の構成を示す機能ブロック図を示す。同図において、図5のモデル学習装置300と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図8に示すように、モデル学習装置300のパラメータ学習部330は、各センサ観測値に対する親センサ群からの重回帰モデルを構築し、重回帰モデル中のパラメータを算出する回帰モデル学習部331と、回帰モデル学習部331により算出されたパラメータを用い、観測値に対する条件付確率分布を算出する確率密度学習部332を有する。
上述した[2.1]に記載のベイジアンネットワークモデルにおいて、各センサの観測値が離散値であれば、学習データから条件付確率表を作成することにより、条件付確率P(Xij|Pa (i))を求めることが出来る。また連続値である場合には、条件付確率密度関数f(xij|pa (i))を以下のように構築する。
まず、センサの観測値xijを観測値ベクトルpa (i)の関数m(pa (i))で回帰し、xij=m(pa (i))+εという式を得る。
m(pa (i))に対して加法モデルを当てはめ、
Figure 2008269215
を得る。ここでqは、センサjの親数、
Figure 2008269215
(以下、「pajk (i)」と記載)は、センサjのk番目の親となるセンサの時刻iにおける観測値である。ここでm(・)に対して線形式を当てはめると線形回帰、スプライン等のノンパラメトリック基底関数を用いるとノンパラメトリック回帰となる。また、εは誤差項であり、εに対して特定の確率分布を仮定することで、条件付確率密度関数f(xij|pa (i))を構築することが出来る。例えばεが平均0、
Figure 2008269215
の正規分布に従うとき、条件付確率密度関数f(xij|pa (i))は、以下となる。
Figure 2008269215
ベイジアンネットワークと線形回帰を用いた場合、本実施形態中のm(pa (i))はそれぞれの親の観測値pajk (i)の線形和となる。つまり、m(pajk (i))=αjkpajk (i)である。この場合、学習対象のパラメータは、αjk(センサjとそのk番目の親との関係を表す係数)と標準偏差σである。
また、例えば、Bスプラインを基底関数とするノンパラメトリック回帰を用いた場合は、以下となる。
Figure 2008269215
ここで、
Figure 2008269215
はBスプライン規定関数であり、Mはユーザにより定義される定数なので、学習対象パラメータは、それぞれのBスプライン基底関数に対する係数γmkと標準偏差σになる。
以下に、図9及び図10を用いて、事前知識を利用せずにAIC[Akaike, H.,“A new look at the statistical model identification.",IEEE Trans Automatic Control, 19:716-723, 1974.]を用いた、従来技術(非特許文献3)による処理フローを説明する。
図8は、線形回帰の場合のモデル学習サーバ300における処理フローを示す図である。
同図において、回帰モデル学習部331は、構造学習部320からセンサjに対する親集合Paを受信する(ステップS21)。回帰モデル学習部331は、センサjの親センサ群の観測行列Paとセンサjの観測ベクトルxに対して、x=Paβ+εと線形モデルを考え、最小二乗法により以下のパラメータを求める(ステップS22)。なお、^(ハット)は、推定されるパラメータやモデルに基づく予測を意味する。
Figure 2008269215
回帰モデル学習部331は、εijが正規分布に従うとし、
Figure 2008269215
として
Figure 2008269215
を求める(ステップS23)。但し、kは、センサjの親センサ数である。
回帰モデル学習部331は、確率密度学習部332により以下にように算出されるxijの条件付確率密度f(xij|Pa (i))を用いて、(式A)のように情報量規準AICを算出する(ステップS24)。
Figure 2008269215
Figure 2008269215
回帰モデル学習部331は、
Figure 2008269215
と、算出された情報量規準AICの値を構造学習部320へ送信する(ステップS25)。
図10は、ノンパラメトリック回帰の場合のモデル学習サーバ300における処理フローを示す図である。
同図において、回帰モデル学習部331は、構造学習部320からセンサjに対する親集合Paを受信する(ステップS31)。回帰モデル学習部331は、センサjの親センサ群の観測行列Paとセンサjの観測ベクトルxに対して、以下のノンパラメトリック行列を考え、係数用列γ(j)と誤差ベクトルeを最適化する(ステップS32)。
Figure 2008269215
回帰モデル学習部331は、εijがN(0,1)の正規分布に従うとし、上記ノンパラメトリック回帰モデルに基づいて以下のように分散σを求める(ステップS33)。但し、kは、センサjの親センサ数である。
Figure 2008269215
回帰モデル学習部331は、確率密度学習部332により以下にように算出されるxijの条件付確率密度f(xij|Pa (i))を用いて、(式B)のように情報量規準AICを算出する(ステップS34)。
Figure 2008269215
Figure 2008269215
回帰モデル学習部331は、パラメータγ(j),σと、算出された情報量規準AICの値を構造学習部320へ送信する(ステップS35)。
[2.3 事前知識を用いたモデル学習]
上記の通り統計モデルを定めると、モデル学習とはそれぞれのセンサjに対する親集合Paの観測値pa (i)からセンサjの観測値xijへの回帰モデルxij=m(pa (i))+ε中のパラメータθを求めることと同義である。ここでパラメータθとは、線形回帰を用いた場合は、センサjとそのk番目の親との関係を表す係数αjk(k=1〜q)と標準偏差σであり、ノンパラメトリック回帰の場合は係数γmkと標準偏差σに相当する([2.2]参照)。
本実施の形態では、前述の[2.1]の通り、構造学習部320でPaを探索し、そこで定められたPaに対してパラメータ学習部330でθを最適化するという2つのプロセスを反復的に行う。
モデル学習装置300の構造学習部320は、各センサに対する未知の親センサ集合を観測データから学習する。
図11に、本実施の形態によるモデル学習装置300の処理フローを示す。まず、モデル学習装置300の事前知識受信部305は、事前情報データベース600から、事前知識に関する規則の情報を受信する(ステップS51)。さらに、モデル学習装置300の学習データ受信部310は、観測値データベース200から学習用データを受信する(ステップS52)。構造学習部320は、対象となるセンサjを選択し(ステップS53)、各センサjに対して親集合Paをそれぞれ定める(ステップS54)。
パラメータ学習部330は、構造学習部320が定めた親集合も用い、[2.2]にも記載したように、Pa (i)からxijへの回帰を行い、各センサの条件付確率密度関数f(xij|pa (i))のパラメータの推定を行う(ステップS55)。これは、線形回帰を用いた場合は、図9のステップS22に相当し、ノンパラメトリック回帰の場合は、図10のステップS32に相当する。
次に、構造学習部320は、情報量規準が改善されたかにより、推定されたモデルの良さを計算する(ステップS56)。つまりパラメータ学習部330から得た情報量規準が直前のものより良い値であった場合は(ステップS57:YES)、パラメータを更新して再び親集合の選択を行う(ステップS58)。これを情報量規準の変化がなくなるまで繰り返し(ステップS57:NO)、各センサjに対する親集合Pa、及び対応するパラメータを定める(ステップS59)。
上述するステップS46において、従来技術(非特許文献3)においては、AICを用いてモデルの良さを判断していたのに対し、本実施の形態では、事前知識を事前確率として導入した情報量規準を用いる。その導出過程を以下に示す。
ベイズ統計では、最良のモデルは(式1)に示す事後確率π(G|X)を最大化する。なお、∝は、比例を示す。
Figure 2008269215
ここでπ(G)はセンサ関係の構造についての事前確率である。また、
Figure 2008269215
は回帰パラメータθに対して周辺化された尤度である。周辺化とは、目的とする変数の確率分布を、同時確率分布の他方の変数について全ての場合の確率を足し合わせることにより求めることをいう。
上述した、AICを用いた従来の方法では、事前知識がないものと仮定し、事前確率π(G)に一様分布を与えるが、一方、本実施形態では、グラフ構造に対する事前知識を事前確率π(G)に導入する。
異なる2つのセンサj,k間に相関があるという仮説をH (j,k)、その対立仮説をH (j,k)とする。仮説H (j,k),H (j,k)に対する確率をそれぞれ、P (j,k),P (j,k)とすると、P (j,k)=1−P (j,k)である。センサ設置者は、互いに影響すると思われるセンサ間に対しては高いPを、そうでないセンサ間には、Pを低く設定し、その値を前もって事前知識データベース600に登録しておく。モデル学習装置300の構造学習部320は、学習過程において適宜この値を事前知識データベース600から読み出して利用する。
事前確率P (j,k)の一例を以下に示す。
例えば、オフィスビルや家庭といった屋内に設置されたセンサネットワークにおいて、センサ位置情報を事前知識として利用する場合、センサj,kが同一の室内におかれている場合には、事前確率P (j,k)=0.9、別の部屋に設置されている場合はP (j,k)=0.3と設定する。なお、この確率値は、あくまで一例であり、学習結果に対するユーザのフィードバックを元に、適宜調整されるような利用法を想定する。ある建物のネットワーク中にセンサ1,2,3,4,5が存在し、センサ1、2が部屋Aに、センサ3,4が部屋Bに、センサ5が部屋Cに設置されているとき、事前確率P (j,k)は、以下の表5で示されるような値をとる。
Figure 2008269215
また、センサ種別も事前知識として利用できる。屋外に設置された照度センサ・温度センサ・湿度センサからなるセンサネットワークを想定する。それぞれ、同種のセンサは近い値をとることが予想され、また、照度センサと温度センサ間、照度と湿度センサ間にも一定の関係が現れると考えられるため、事前確率P (j,k)は、以下の表6で示されるような値をとる。
Figure 2008269215
上記2例は、ひとつの事前知識から事前確率P (j,k)を定めたが、複数の情報を組み合わせて事前確率P (j,k)を構成することもできる。例えば、位置情報とセンサ種別を組み合わせ、同じ部屋に設置されたある種のセンサ間に、センサ間関連規則情報に規定されるように、特定のP (j,k)値を割り振るようなことが考えられる。また、センサ間関連規則情報から、任意の一以上の事前知識、すなわち、センサリスト内の各種情報やセンサの感度など、センサ管理者がセンサ間の関連を判断するために使用できると思った情報や、何かしらの知見を持って事前確率の大小を定められる情報の中の任意の組み合わせにより事前確率を得られるようにしてもよい。
ネットワーク全体の事前確率π(G)は、各センサの事前確率の積と考えられるため、以下(式2)のように表すことができる。
Figure 2008269215
(式1)の右辺に対し、積分を、ラプラス近似を用いて展開することにより、以下の(式3)に示す情報量規準を得ることが出来る。
Figure 2008269215
ここで、l(θ|X)とJ(θ)はそれぞれ、以下である。
Figure 2008269215
(式3)は、以下の(式4)に示すように、それぞれのセンサに対する情報量規準の和の形に分解できる。
Figure 2008269215
ここで、l(θ|X)とJ(θ)はそれぞれ、以下である。
Figure 2008269215
(式4)中のπ(Pa)に、(式2)で定義された事前確率を導入することにより、新しい情報量規準を得る。前記構造学習部は、この情報量規準を最小化するPaを、直接に影響を与えるセンサ群として、前述のアルゴリズムを用いて探索する。つまり、[数17]に示す(式A)、及び、[数22]に示す(式B)により得られる情報量規準(AIC)の値を、上述した(式4)の結果得られた情報量規準の値で置き換える。
[3. 特異パターン検出装置の動作]
特異パターン検出装置400の動作を以下に示す。具体的には、以下の[3.1]に記載のように異常診断を行い、結果をユーザに提示し、[3.2]に記載のように、ユーザフィードバックに基づいて異常検出の閾値を調整する。
以下に具体的な実施形態を説明する。
[3.1 異常診断]
図12に、特異パターン検出装置400の特異パターン検出部440内の構成を示す機能ブロック図を示す。同図において、図6の特異パターン検出装置400と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図12に示すように、特異パターン検出部440は、予測部441、乖離度算出部442、及び、診断部443を備える。
本実施形態の特異パターン検出装置400は、学習された親センサ集合とパラメータをモデル学習装置300からパラメータ受信部410により受信し、パラメータ保管部420に格納する。学習されたパラメータは、パラメータθ、すなわち、αjk(k=1〜q)またはγmk、及び、標準偏差σである。次にデータ受信部430により観測値データベース200から逐次的に観測パターンを受信し、予測部441により各センサの予測値を求め、乖離度算出部442によりこの予測値に対する各センサ観測値の乖離度を学習されたパラメータを利用してそれぞれ求め、診断部443により観測パターンが特異的であるかを判断する。
例えば、各センサの観測値が正規分布に従うと仮定したとき、センサjの観測値xに対する乖離度は(x−μ)/σの形で与えられる。ここでμ=m(pa)であり、m(・)の中のパラメータやσは、モデル学習装置300より受信したものである。
ここで、モデル学習装置300から送信され、特異パターン検出装置400のパラメータ保管部420に格納されるデータについて説明する。
親センサ群を示す情報のパラメータ構造は、1行につき、センサとそのセンサに対する親センサ集合を記述した表形式になっている。例えば3つのセンサが存在し、センサ2の親センサ集合が{センサ1}、センサ3の親センサ集合が{センサ1、センサ2}であるとき、以下の表形式となる。
Figure 2008269215
また、パラメータ保管部420に格納される統計的なパラメータは、線形回帰モデルを用いる場合は係数行列βと分散ベクトルσであり、ノンパラメトリック回帰モデルの場合は係数行列γ、分散ベクトルσである。
但し、β={βij}は、センサjのi番目の親に対する係数の行列である。
また、
Figure 2008269215
は、センサjとそのk番目の親との関係を示すBスプライン基底関数族のうち、m番目のBスプラインに関する係数である。つまり、βは、実数の2次元配列、すなわち、センサ1については(センサ1の1番目の親の係数,…,センサ1のq番目の親の係数)、センサ2については(センサ2の1番目の親の係数,…,センサ2のq番目の親の係数)、…という2次元配列である。
また、γは各センサj に対する係数行列γ(j)を、1番目の親については(1番目のBスプラインに対する係数,…,M番目のBスプラインに対する係数)、2番目の親については(1番目のBスプラインに対する係数,…,M番目のBスプラインに対する係数)、…、q番目の親については(1番目のBスプラインに対する係数,…,M番目のBスプラインに対する係数)とし、これらをこれを各センサについて求めた3次元配列となる。なお、Mは、Bスプラインの本数であり、システム構成時に予め設定されるパラメータである。
また、σは、実数のベクトルである。
図13に、本実施形態による特異パターン検出装置400の処理フローを示す。特異パターン検出装置400のパラメータ受信部410は、モデル学習装置300から、学習によって得られた親集合及びパラメータを受信し、パラメータ保管部420へ格納する。データ受信部430は、観測値データベース200から監視対象となる観測データを逐次受信し(ステップS41)、センサjをセットする(ステップS42)。
続いて、各センサjの観測値xに対して期待値μ及び乖離度を計算する。すなわち、予測部441は、親集合Paの観測値ベクトルを学習により得られた回帰式に当てはめ、期待値μ=m(pa)を算出する(ステップS43)。さらに、乖離度算出部442は、ステップS43において得られた期待値μと、観測値xから乖離度(x−μ)/σを計算する(ステップS44)。
診断部443は、ステップS44において算出された乖離度が予め診断部443内の保持されているセンサjに対する閾値thrを越えていると判断した場合(ステップS45:YES)、観測データを特異と判定し、ユーザ端末500に警告を送信する(ステップS46)。ステップS46において警告を送信した後、あるいは、ステップS45において乖離度がセンサjに対する閾値thr以下であると判断した場合、全てのセンサについて終了したかを判断し、全てについて終了していない場合には(ステップS47:NO)、ステップS42からの処理を繰り返す。そして、全てのセンサについて終了した場合には(ステップS47:YES)、処理を終了する。
なお、閾値thrの値が小さいほど検出の精度が高まるが、同時に誤検出も増加する。閾値thrは前もってユーザにより設定され、また後述するとおり、ユーザからのフィードバックを受けて適宜調整される。
[3.2 ユーザフィードバックに基づく異常検出閾値の調整]
図14に、ユーザフィードバックに基づく異常検出閾値の調整を行う特異パターン検出装置400の構成図を示す。
同図において、図12の特異パターン検出装置400と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が図12と異なる点は、閾値調整部450が設けられている点である。
ユーザはユーザ端末500により警告を受けた観測データが、真に異常であるかを診断し、その結果をユーザ端末によって特異パターン検出装置400に送信する。
例えば、本特異パターン検出システムにより、ある温度センサの観測値に対して異常が検出されたとする。ユーザは本特異パターン検出システムからの警告をユーザ端末500により受け、温度センサが故障していないか、温度センサの観測対象(室温等)が異常ではないかを検査する。その結果、実際に異常が発見されれば本特異パターン検出システムの結果が正しかった、異常がなければ間違っていたと診断する。
ユーザが異常ではないと判断した場合、その旨がユーザ端末500の入力部510により入力され、特異パターン検出装置400へ通知される。特異パターン検出装置400の閾値調整部450は、異常ではないと判断されたその観測データを記録し、また内部に記憶している閾値thrの値を増加させて同様の警告を発さないようにする。
この機能により、ユーザからのフィードバックを以後の異常検出に反映し、誤検出を減少させてユーザの負荷を減らすことが出来る。
センサネットワーク中には重要なセンサもそうでないものも混在していると考えられるので、重要なセンサに対しては小さな異常も検出できるよう閾値を低く、そうでないセンサは誤検出を避けるために高めに設定することが望ましい。しかし事前に全てのセンサに適切な閾値を設定するのは困難である。そこで、本実施形態では予め初期値を低く設定し、誤検出が頻発するセンサに対しては閾値を高め、また異常が見過ごされたセンサについては閾値を低めることで、各センサごとにsensitivity(検出感度)とspecificity(特異性)のバランスの取れた閾値を設定する。
[4.効果]
以上説明したように、本実施の形態の特異パターン検出システムは、センサネットワークの観測データからセンサ間の関係を抽出し、そこから外れた特異な観測データを検出する特異パターン検出システムであって、ネットワーク中に設置されたセンサに関する情報を保持する事前知識データベースと、センサネットワークの観測データを取得し格納する観測値データベースと、学習用の観測データからセンサ間の関係を抽出するモデル学習装置と、モデル学習装置によって得られたモデルから観測データの特異を判定する特異パターン検出装置と、検出結果をユーザに通知し、また、ユーザからの判断結果を取得するユーザ端末とを備える。そして、モデル学習装置においては、センサに関する利用可能な事前知識を用いて学習の精度を高めることで、特異パターン検出装置の検出精度を高め、センサネットワークの安定運用を可能にする。
よって、本実施の形態によれば、センサネットワークにおいて、センサの観測値に加えて、事前知識、すなわち、観測データ以外の、センサ設置に際して得られる情報全般を利用し、高度なモデルの構築が可能となる。例えば、センサ種別、視野角や感度等のセンサ設定、設置位置や観測対象等を事前知識として利用することができる。これらの情報は予めデータベースに登録され管理されていることが多く、利用は容易であると考えられる。
また、事前知識を利用することにより、親集合やパラメータの探索範囲を狭めることができる。例えばオフィス空間においては人の存在と空調や照明が連動すると考えられるため、人感センサと温度センサ、照度センサがそれぞれ相関を持つと予想される。この時、位置とセンサ種別とを用いてパラメータに適切な重みをかけることで、より事前知識を反映した学習が可能になる。
また、ユーザが想定できない異常を検出することが可能となりことに加え、センサ間の構造を可視化でき、異常発生時の原因特定が容易になるという効果もある。
[5.その他]
なお、上述の特異パターン検出システムの観測値データベース200、モデル学習装置300、特異パターン検出装置400、及び、事前知識データベース600は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、観測値データベース200、モデル学習装置300、特異パターン検出装置400、及び、事前知識データベース600の各部の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
本発明の一実施形態による特異パターン検出システムの構成を示す図である。 図1に示すセンサネットワークの構成例を示す図である。 図2に示すセンサネットワークの具体例を示す図である。 図1に示す事前知識データベースの機能ブロック図である。 図1に示すモデル学習装置の機能ブロック図である。 図1に示す特異パターン検出装置の機能ブロック図である。 ベイジアンネットワークの例を示す図である。 図5に示すモデル学習装置におけるパラメータ学習部の詳細な機能ブロック図である。 従来のモデル学習装置の処理フローを示す図である。 従来のモデル学習装置の処理フローを示す図である。 図8に示すモデル学習装置の処理フローを示す図である。 図6に示す特異パターン検出装置における特異パターン検出の詳細な機能ブロック図である。 図12に示す特異パターン検出装置の処理フローを示す図である。 異常検出閾値調整を行う特異パターン検出装置の機能ブロック図である。
符号の説明
100…センサネットワーク
110…無線タグセンサ
111…RFIDタグ
120…無線タグリーダ
121…RFIDタグリーダ
130…センサ
131…照度センサ
132…温度センサ
133…湿度センサ
134…人感センサ
135…磁気センサ
140…センササーバ
150…センサネットワーク
200…観測値データベース(観測値記憶装置)
300…モデル学習装置
305…事前知識受信部
310…学習データ受信部
320…構造学習部
330…パラメータ学習部
331…回帰モデル学習部
332…確率密度学習部
340…パラメータ送信部
400…特異パターン検出装置
410…パラメータ受信部
420…パラメータ保管部
430…データ受信部
440…特異パターン検出部
441…予測部
442…乖離度算出部
443…診断部
450…閾値調整部
500…ユーザ端末
510…入力部
600…事前知識データベース(事前知識記憶装置)
610…センサリスト格納部
620…通信部

Claims (6)

  1. センサを設置したネットワークであるセンサネットワークにおけるモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおいて、
    前記モデル学習装置は、
    前記センサネットワークに設置されたセンサについて、センサ間の関連を判断するための情報を示す事前知識情報を受信する事前知識受信部と、
    前記センサネットワークに設置された各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部と、
    前記事前知識受信部により受信した各センサについての事前知識情報と、前記学習データ受信部により受信した観測データとから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部と、
    前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データより得られるセンサ観測値から前記センサネットワークの正常なモデルを表す統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部と、
    前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部とを備え、
    前記特異パターン検出装置は、
    前記モデル学習装置から前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを受信するパラメータ受信部と、
    前記パラメータ受信部により受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ保管部と、
    特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信部と、
    前記パラメータ保管部に格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信部により受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出部とを備える、
    ことを特徴とする特異パターン検出システム。
  2. 前記構造学習部は、前記センサネットワークに設置されたセンサの中から、評価対象としてのセンサ及び当該センサの親センサ群を選択し、この選択されたセンサとその親センサ群の依存関係に対応して、前記パラメータ学習部により推定された統計的パラメータと、当該統計的パラメータを定量的に評価する情報量規準とを取得することを、情報量規準が改善されなくなるまで繰り返すことにより、各センサの親センサ群と、正常状態モデルの統計的なパラメータとを定め、
    前記パラメータ学習部は、前記構造学習部によって選択されたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データより得られるセンサ観測値から前記センサネットワークの正常なモデルを表す統計的なパラメータを求めるとともに、求めた統計的パラメータの情報量規準を前記事前知識情報で示されるセンサ間の関連より得られる事前確率を用いて算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の特異パターン検出システム。
  3. 事前知識情報は、センサの種別、データ発信間隔、設置位置、設置状況、検出動作に関する条件を示すパラメータ設定のうち1以上の情報を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の特異パターン検出システム。
  4. センサを設置したネットワークであるセンサネットワークにおけるモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記モデル学習装置であって、
    前記センサネットワークに設置されたセンサについて、センサ間の関連を判断するための情報を示す事前知識情報を受信する事前知識受信部と、
    前記センサネットワークに設置された各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部と、
    前記事前知識受信部により受信した各センサについての事前知識情報と、前記学習データ受信部により受信した観測データとから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部と、
    前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データより得られるセンサ観測値から前記センサネットワークの正常なモデルを表す統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部と、
    前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部と、
    を備えることを特徴とするモデル学習装置。
  5. センサを設置したネットワークであるセンサネットワークにおけるモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける特異パターン検出方法であって、
    前記モデル学習装置が、
    前記センサネットワークに設置されたセンサについて、センサ間の関連を判断するための情報を示す事前知識情報を受信する事前知識受信ステップと、
    前記センサネットワークに設置された各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信ステップと、
    前記事前知識受信ステップにおいて受信した各センサについての事前知識情報と、前記学習データ受信ステップにおいて受信した観測データとから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習ステップと、
    前記構造学習ステップにおいて求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データより得られるセンサ観測値から前記センサネットワークの正常なモデルを表す統計的なパラメータを求めるパラメータ学習ステップと、
    前記構造学習ステップにおいて求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信ステップと、
    前記特異パターン検出装置が、
    前記モデル学習装置から前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを受信するパラメータ受信ステップと、
    前記パラメータ受信ステップにおいて受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ格納ステップと、
    前記観測値記憶装置から、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信ステップと、
    前記パラメータ記憶ステップにおいて格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信ステップにおいて受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出ステップと、
    を有することを特徴とする特異パターン検出方法。
  6. 請求項4に記載のモデル学習装置としてコンピュータを動作させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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