JP2007279887A - 特異パターン検出システム、モデル学習装置、特異パターン検出装置、特異パターン検出方法、及び、コンピュータプログラム - Google Patents

特異パターン検出システム、モデル学習装置、特異パターン検出装置、特異パターン検出方法、及び、コンピュータプログラム Download PDF

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【課題】多数の多様なセンサを含むセンサネットワークにおいて、センサ間の依存関係や各センサの観測値の統計的な振舞いから想定外の異常を検出する。
【解決手段】モデル学習サーバ300は、データベースサーバ200から、センサネットワーク100内の各センサから得た観測値を示す観測データを受信し、この観測データから親センサ群を求めるとともに、求められたセンサと親センサ群との依存関係を元に、センサ観測値の統計的なパラメータを求めて、特異パターン検出サーバ400に送信する。特異パターン検出サーバ400は、データベースサーバ200から、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信し、親センサ群の情報と統計的なパラメータを用いて、受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時にユーザ端末500へ警告を通知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ユビキタスセンサネットワーク環境における異常を検出する特異パターン検出システム、モデル学習装置、特異パターン検出装置、特異パターン検出方法、及び、コンピュータプログラムに関する。
近年まで、センサは工場や航空機等に設置され、作業工程や機器類の動作が正常であるかを監視するために利用されていた。現在、センサは、セキュリティやオフィスオートメーションのために、一般家庭やオフィス等の様々な場所に導入されている。またセンサを組み合わせて人の存在や行動等の高度なコンテキストを抽出するなどの利用法も考えられる。
現在、観測対象の異常検出については、あらかじめ検出したい異常な事象を想定し、それを検出するためのセンサを配置して、閾値等の判断基準を設定するのが一般的である。またセンサ自身の故障についても、電源不良等の特定の異常に対する自己診断装置を有する程度である。
しかしながら、このような事前に異常を想定して対策を行う手法では、想定外の異常に対しては為す術がなく、対応が遅れてしまう。特にネットワーク中のセンサの数や種類が多い場合、事前に異常を想定するのがより困難になる。また事前に想定できた異常であっても、発生頻度が低い、あるいは被害が深刻ではない異常に対しては、コストとの兼ね合いから対策が見送られることもある。
このため、センサから得られる観測データを統計的に解析し、標準的な振る舞いを抽出する手法が提案されている。特許文献1に記載の独居老人在宅異常通報装置は、被観測者の行動や位置を検出するセンサを設置し、就寝や入浴等の各行動に対する生起頻度・生起間隔・持続時間をデータから求め、異常監視時にはセンサの観測値から被観測者の行動を推定してその生起確率を求めるというものである。
また非特許文献1では行列計算を、特許文献2に記載の計器異常検出装置ではニューラルネットを用いてセンサ間の相関を抽出し、異常検出を行っている。
特開2000−99858号公報 持開2000−18983号公報 S.W.ヴェゲリッヒ(S.W.Wegerich et al.),"ヘルスモニタ装置に対するバイブレーション・シグナル・フィーチャーのノンパラメトリック・モデリング(Nonparametric Modeling of Vibration Signal Features for Equipment Health Monitoring)", In Proc. IEEE Aeroconf. (7) ,p.3113〜3122, 2003年
特許文献1では、センサの観測値を独立と考え確率分布を推定し乖離度を求めている。しかし、例えば同じ室内に置かれた照度センサと温度センサのように、センサ間には往々にして相関関係が存在する。センサ間に相関関係が存在する場合、これを無視して独立に各センサの観測値を扱えば、確率密度分布を正確に抽出することができない。特許文献1では、各行動パターンごとに乖離度を算出し、その重みつきの和を異常度と定義しているが、各行動パターンの乖離度は独立に算出されるため、センサ間の相関を正確に捉えることは困難である。
これに対し、非特許文献1や特許文献2は相関を利用して異常検出を行うが、計算量のオーダーが高く、大規模なセンサネットワークには適用することが難しい。またセンサ間の関係を可視化できないため、異常発生時の原因特定が困難である。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、多数の多様なセンサを含むセンサネットワークにおいて、センサ自身の故障や、センサの観測対象となる事象の異常を検出できる手段を提供し、センサ間の依存関係や各センサの観測値の統計的な振舞いから想定外の異常を検出することのできる特異パターン検出システム、モデル学習装置、特異パターン検出装置、特異パターン検出方法、及び、コンピュータプログラムを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおいて、前記モデル学習装置は、前記センサネットワークと接続されたデータベースサーバから、当該センサネットワーク内の各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部と、前記学習データ受信部により受信した観測データから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部と、前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データから得られるセンサ観測値の統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部と、前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部とを備え、前記特異パターン検出装置は、前記モデル学習装置から前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを受信するパラメータ受信部と、前記パラメータ受信部により受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ保管部と、前記データベースサーバから、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信部と、前記パラメータ保管部に格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信部により受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出部とを備える、ことを特徴とする特異パターン検出システムである。
上記によれば、センサの観測値間に内在する相関関係を観測データから学習することができる。
また、本発明は、上述する特異パターン検出システムであって、前記パラメータ学習部は、各センサ観測値に対する親センサ群からの重回帰モデルを構築し、構築した重回帰モデル中のパラメータを算出する回帰モデル学習部と、前記回帰モデル学習部により算出された重回帰モデル中のパラメータを用い、前記センサ観測値に対する条件付確率分布を算出する確率密度学習部とを備える、ことを特徴とする。
上記によれば、センサ観測値が連続値である場合にも、離散化等の操作を行うことなくそのまま扱って重回帰モデル中のパラメータを学習するとともに、観測値に対する条件付確率分布を学習することができる。
また、本発明は、上述する特異パターン検出システムであって、前記特異パターン検出部は、前記観測パターンに対して、前記パラメータ格納部に格納された前記統計的なパラメータを用いて、親センサ群の値から各センサ観測値の予測値を算出する予測部と、前記観測パターンの示す実際のセンサ観測値と、前記予測部によって算出されたセンサ観測値の予測値との乖離度を、前記パラメータ格納部に格納された前記統計的なパラメータを用いて算出する乖離度算出部と、各センサごとに定められる閾値を保持し、前記乖離度算出部により算出された乖離度が閾値を超えた場合にユーザ端末に通知を行う診断部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上述する特異パターン検出システムであって、前記特異パターン検出装置は、前記特異パターン検出部による出力に対応した判断結果を受信して前記閾値を調整する閾値操作部をさらに備える、ことを特徴とする。
また、本発明は、上述する特異パターン検出システムであって、前記特異パターン検出装置は、前記特異パターン検出部による出力及び前記閾値操作部により受信した判断結果の履歴情報を保存し、当該履歴情報からあるセンサ群に対して継続的に異常が発生したことを検出した場合に、部分的あるいは全体的な統計モデルの再学習を前記モデル学習装置へ指示するモデル診断部をさらに備える、ことを特徴とする。
上記発明によれば、センサネットワークの異常検出において、想定外の異常をも検出可能な手段を提供するために、モデル学習装置により観測データの統計的な振舞いを抽出する。ここでグラフィカルモデリング機能を用い、センサ間の依存関係をグラフの形で記述することで異常発生時の故障箇所の特定を容易にする。また回帰機能を用い、センサ間の関係を抽出して観測値の信頼度を高める。回帰機能を用いることにより、観測データを離散化することなくそのまま利用でき、またセンサ間の関係がまったく未知の場合でも、観測データから関係を抽出することができる。
さらに、上記発明によれば、学習された統計モデルを用い、乖離度を元に特異的な観測パターンを検出してユーザに通知するとともに、ユーザからのフィードバックを受け、乖離度に対する閾値やモデル内のパラメータをリアルタイムに調節し、外界の変化を追従する。
また、本発明は、センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記モデル学習装置であって、前記センサネットワークと接続されたデータベースサーバから、当該センサネットワーク内の各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部と、前記学習データ受信部により受信した観測データから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部と、前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データから得られるセンサ観測値の統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部と、前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部と、を備えることを特徴とするモデル学習装置である。
また、本発明は、上述するモデル学習装置であって、前記パラメータ学習部は、各センサ観測値に対する親センサ群からの重回帰モデルを構築し、構築した重回帰モデル中のパラメータを算出する回帰モデル学習部と、前記回帰モデル学習部により算出された重回帰モデル中のパラメータを用い、前記センサ観測値に対する条件付確率分布を算出する確率密度学習部とを備える、ことを特徴とする。
また、本発明は、センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記特異パターン検出装置であって、前記センサネットワーク内の各センサの観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群の情報と、センサ及び当該センサの親センサ群の依存関係を元に得られるセンサ観測値の統計的なパラメータとを前記モデル学習装置から受信するパラメータ受信部と、前記パラメータ受信部により受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ保管部と、前記データベースサーバから、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信部と、前記パラメータ保管部に格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信部により受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出部と、を備えることを特徴とする特異パターン検出装置である。
また、本発明は、上述する特異パターン検出装置であって、前記特異パターン検出部は、前記観測パターンに対して、前記パラメータ格納部に格納された前記統計的なパラメータを用いて、親センサ群の値から各センサ観測値の予測値を算出する予測部と、前記観測パターンの示す実際のセンサ観測値と、前記予測部によって算出されたセンサ観測値の予測値との乖離度を、前記パラメータ格納部に格納された前記統計的なパラメータを用いて算出する乖離度算出部と、各センサごとに定められる閾値を保持し、前記乖離度算出部により算出された乖離度が閾値を超えた場合にユーザ端末に通知を行う診断部とを備える、ことを特徴とする。
また、本発明は、センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける特異パターン検出方法であって、前記モデル学習装置が、前記センサネットワークと接続されたデータベースサーバから、当該センサネットワーク内の各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信ステップと、前記学習データ受信ステップにおいて受信した観測データから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習ステップと、前記構造学習ステップにおいて求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データから得られるセンサ観測値の統計的なパラメータを求めるパラメータ学習ステップと、前記構造学習ステップにおいて求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信ステップと、前記特異パターン検出装置が、前記モデル学習装置から前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを受信するパラメータ受信ステップと、前記パラメータ受信ステップにおいて受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ格納ステップと、前記データベースサーバから、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信ステップと、前記パラメータ記憶ステップにおいて格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信ステップにおいて受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出ステップと、を有することを特徴とする特異パターン検出方法である。
また、本発明は、センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記モデル学習装置に用いられるコンピュータを、前記センサネットワークと接続されたデータベースサーバから、当該センサネットワーク内の各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部、前記学習データ受信部により受信した観測データから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部、前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データから得られるセンサ観測値の統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部、前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部、として動作させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
また、本発明は、センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記特異パターン検出装置に用いられるコンピュータを、前記センサネットワーク内の各センサの観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群の情報と、センサ及び当該センサの親センサ群の依存関係を元に得られるセンサ観測値の統計的なパラメータとを前記モデル学習装置から受信するパラメータ受信部、前記パラメータ受信部により受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ保管部、前記データベースサーバから、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信部、前記パラメータ保管部に格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信部により受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出部、として動作させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
本発明によれば、多数の多様なセンサを含むセンサネットワークにおいて、学習データからセンサ間の依存関係や各センサの観測値の統計的な振舞いを抽出し、想定外の異常をも検出できる。また、特殊な装置を必要としないためコスト的にも有利であり、従来の異常検出システムと併用することでより強固な監視を行うことが出来る。
さらに、本発明によれば、センサ間の依存関係を抽出することにより、各センサの信頼性を高めることができ、これによって、異常発生時の原因特定を容易にすることができるとともに、ユーザからのフィードバックを受け、システムを環境に追従させることも可能である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による特異パターン検出システムのシステム構成図である。
同図において、センサネットワーク100は、センサネットワーク100に設置されているセンサのリストを保持するセンサリスト格納部210を備えたデータベースサーバ200と接続されており、データベースサーバ200には、モデル学習サーバ300と、モデル学習サーバ300及びユーザ端末500に接続される特異パターン検出サーバ400とが接続されている。
図2は、本実施形態が対象とするセンサネットワーク100の構成の一例を示す。
センサネットワーク100は、センサ130、無線タグセンサ110、無線タグリーダ120、センササーバ140からなる。センサ130及び無線タグリーダ120はセンササーバ140と連結し、センササーバ140は、他のセンササーバ140やデータベースサーバ200とネットワーク150を介して連結している。センササーバ140は定められた時間間隔で、接続されたセンサ130からセンサデータを取得し、また無線タグリーダ120からタグデータを受信し、ネットワーク150を介してデータベースサーバ200へ取得したデータを送信する。また無線タグセンサ110は、センサを内蔵した無線タグであり、定められた時間間隔で内蔵するセンサからデータを取得し、無線を介して無線タグリーダ120に送信する。
図3に本実施形態によるデータベースサーバ200の構成の一例を示す。
データベースサーバ200は、センサネットワーク100中に存在するセンサ130及び無線タグリーダ120(以下、総称して単に「センサ」とも記載する)に対する情報を格納するセンサリスト格納部210と、センサネットワーク100から得られる観測データを受信するデータ受信部220と、データ受信部220の受信した観測データを保持するデータ記憶部230と、モデル学習サーバ300や特異パターン検出サーバ400の要求を受け、観測時刻と、センごとにそれぞれ整列するデータ整形部240と、前記モデル学習サーバ300や前記特異パターン検出サーバ400に対して整形されたデータを送信するデータ送信部250とからなる。
表1および表2にデータベースサーバ200のセンサリスト格納部210に格納されるセンサリストの一例を示す。表1は、センサ130についてのセンサリストであり、表2は、無線タグセンサ110についてのセンサリストである。なお、各リストにおいては、センサIDまたはタグIDの項さえあればよく、その他の項は必要に応じて適宜、設ければよい。
Figure 2007279887
Figure 2007279887
表3にデータベースサーバ200のデータ記憶部230に記憶されるデータの一例を示す。データ記憶部230に記憶されるデータは、センサIDまたはタグID、観測されたデータ、および観測時刻の3つの値が組で記憶される。
Figure 2007279887
観測時刻を取得するためのタイマは、データベースサーバ200に設置しても、各センサに設置してもよい。タイマをデータベースサーバ200に設置した場合、データベースサーバ200はセンサネットワーク100より観測データを受信し、タイマから受信時点の時刻を取得して、受信した観測データと時刻を組にして記録する。しかし、この手法ではセンサが実際に観測値を取得した時間と、データベース200に記録された時間とに若干のずれが生じる。一方、各センサにタイマを持たせた場合には、各タイマの同期を取る必要がある。
図4は、に本実施形態によるモデル学習サーバ300の構成を示すブロック図であり、モデル学習サーバ300は、学習データ受信部310、構造学習部320、パラメータ学習部330、パラメータ送信部340を備える。また、図5は、本実施形態による特異パターン検出サーバ400の構成を示すブロック図であり、特異パターン検出サーバ400は、パラメータ受信部410、パラメータ保管部420、データ受信部430、及び、特異パターン検出部440を備える。
以下、本実施形態による特異パターン検出システムの動作の詳細を説明する。
まず、ユーザはデータベースサーバ200のセンサリスト格納部210に監視対象となるセンサリストを登録する。
センサネットワーク100は、定期的にセンサの観測値を取得し、データベースサーバ200に送信する。データベースサーバ200はセンサネットワーク100からの観測データをデータ受信部220により受信し、データ記憶部230に登録する。
モデル学習サーバ300はデータベースサーバ200に対してモデル学習に必要なデータを要求する。この学習用データはある程度蓄積されたデータを用いてもよいし、観測データをリアルタイムに取得してもよい。
データベースサーバ200はモデル学習サーバ300からの要求メッセージを受信し、データ記憶部230から必要なデータを抽出し、データ整形部240で時刻とセンサIDを軸とするデータ行列を生成して、欠損値補完や正規化等の前処理を加え、モデル学習サーバ300ヘ送信する。
Figure 2007279887
表4は、データベースサーバ200が生成し、モデル学習サーバ300ヘ送信するデータ行列の一例を示す。IDの項を横軸、時間の項を縦軸として、データ記憶部230のデータを整列したものである。横軸のIDについては、全センサ130および全無線タグセンサ110が対象である。縦軸の時刻については、どこからどこまでを学習対象とするのか、また時間間隔をどの程度に設定するかに基づき、ユーザが指定する。また、欠損値はデータ前処理機能により補完されているものとする。
モデル学習サーバ300は学習データ受信部310により受信したデータを元に、構造学習部320において各センサに対する親センサ群を抽出し、パラメータ学習部330ではその親センサ群に対してのパラメータの学習を行い、学習されたモデルの良さを評価する。これを繰り返して最適な親センサ群や統計的なパラメータを求め、パラメータ送信部340により特異パターン検出サーバ400に送信する。
特異パターン検出サーバ400はモデル学習サーバ300から親センサ群や統計的なパラメータをパラメータ受信部410により受信し、パラメータ保管部420に格納する。次に、データ受信部430によりデータベースサーバ200から逐次的に観測パターンを受信し、特異パターン検出部440において観測パターンの特異性を判定し、特異的だと判断された場合にはユーザ端末500に警告を発信する。
なお、欠損データの補完方法については0で補完する、全体の平均値で補完する、前後の時点における観測値の平均値で補完する等の簡易な手法から、Rubin[Rubin DR. “Multiple imputation for nonresponse in surveys." New York: John Wiley &Sons; 1987]によって提唱されたMultiple Imputation等の高精度な手法まで様々な方法を用いることが可能であり、処理時間と精度の兼ね合いから適切な手法を選択する。
また、正規化については、モデル学習に用いる各センサの観測値がそれぞれ平均0、分散1となるように行う。p個のセンサが存在するセンサネットワーク100において、モデル学習にn組の観測データを用いたと仮定すると、学習データは、n×p行列であるx=(x,・・・,x、x=(xi1,・・・,xipで表すことができる(i=1〜n)。なお、右肩のTの文字はベクトル、行列の転置を表す。p個のうちj番目のセンサであるセンサjの時刻iにおける観測値xijの正規化後の値は、xij’=(xij−μ)/σで得られる。ここで
Figure 2007279887
である。
センサネットワーク100の観測データには欠損値の存在が予想され、また観測値の値域もセンサ種別によって大幅に異なるため、必要に応じてこのような前処理を行うことで予測精度を向上させることが出来る。
図6は、本実施形態の特異パターン検出システムを適用可能なオフィスオートメーションのためのセンサネットワークの具体例である。
照度センサ131、温度センサ132、湿度センサ133はそれぞれ照明や空調を監視するためのものであり、連続値を返す。また人感センサ134、磁気センサ135はそれぞれオフィス内の人の存在、扉の開閉を監視するためのものであり、ON/OFFの2値を返す。RFID(Radio Frequency Identification)タグ111は、物品管理用のものであり、そのタグIDがRFIDタグタグリーダ121によって収集される。タグの付いた物品が存在する時「1」、存在しない時「0」を返す2値のセンサと設定することもできるし、電波強度を実数値で返すセンサとしてもよい。
ユーザは本特異パターン検出システムの監視対象となるセンサ群のリストを予め前述ようようにデータベースサーバ200に登録するが、本手法では観測データからそのセンサの特徴を把握するため、センサ種別や物理的な配置等の情報は未知であってもよい。またそれらの情報が既知であるならば、モデル学習時にそれらの情報を利用することも可能である。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態のモデル学習サーバ300の構造学習部320を説明するためのものである。
本実施形態はセンサ間の依存関係を、グラフィカルモデリング手法を用いて抽出する。ここでは、代表的なグラフィカルモデリング手法であるベイジアンネットワークを用いた手法を説明する。本来、ベイジアンネットワークは離散変数(質的変数)に適用されるものであるが、本実施形態では、条件付確率表を確率密度関数に置き換え、またセンサ間の関係を、回帰モデルを用いて表すことにより、量的変数に対してもベイジアンネクトワークを適用することを可能としている。
ベイジアンネットワークは確率変数間の関係を非循環な有向グラフで表す。ここでは、まず1つ1つのセンサ観測値を確率変数とみなし、それぞれにノードを1つずつ割り当てる。次に、センサ間に依存関係が存在する場合、そのセンサに対応するノードにリンクを張る。例えば、センサAとセンサBの観測値に相関があれば、ノードAとノードBの間にリンクを張る。センサA及びセンサB間の関係が因果関係であるときは、矢印でその向きを表現する。例えば、センサAがセンサBに影響を与える場合、センサAをセンサBの親と呼び、A→Bという矢印でその関係を表す。
図7に一例を示す。グラフ中のノードはセンサを、矢印は依存関係を表す。同図において、矢印の始点側のセンサ(親)が、矢印の終点側のセンサ(子)に影響を与えることを示している。図7中のセンサネットワークは5つのセンサ1〜5を持ち、子であるセンサ2は親であるセンサ1に、子であるセンサ5は親であるセンサ3とセンサ4にそれぞれ依存する。
センサ間の依存関係が既知である時、観測データの同時確率は各センサの条件付確率の積として求めることができる。つまり、時刻iにおける観測値の同時確率P(X(i))、学習データ全体の同時確率P(X)は、以下の形で与えられる。
Figure 2007279887
Figure 2007279887
ここでX,X(i),Xijは、観測値行列x、観測値ベクトルx(i)、観測値xijにそれぞれ対応する確率変数であり、
Figure 2007279887
(以下、「Pa (i)」と記載)は、センサjの親集合の時刻iにおける観測値ベクトルに対応する確率変数である。またxの密度関数f(x)は以下となる。
Figure 2007279887
ここで、
Figure 2007279887
(以下、「pa (i)」と記載)は、Pa (i)の観測値ベクトルである。
なお、本実施形態では、条件付確率分布の形でセンサ間の関係のモデルを構築するため、センサ間の関係はすべて因果関係とみなされる。
このように、ベイジアンネットワークを用いると、観測データの同時確率を各センサの条件付確率の積に置き換えることができるため、観測データの同時確率計算量が大幅に短縮されると共に、センサ間の関係を有向グラフとして可視化でき、異常発生時の原因特定が容易になる。
センサ間の関係の有無は、モデル学習サーバ300の構造学習部320においてデータから学習する。統計モデルの学習は、(1)後述する第3の実施形態に記載のセンサ間の相関の有無の学習(定性的な関係の学習)と、(2)後述する第4の実施形態に記載の定性的な関係があるとみなされたセンサ間の相関関係を表すためのパラメータの学習の2段階に分かれている。従来の手法では、(1)については人為的に決定し、(2)のパラメータのみを学習していた。これに対し、本実施形態では、まず第3の実施形態に記載の通り、全解探索または近似的な探索アルゴリズムを用いて各センサに相関のあるセンサ群を選択し、第4の実施形態に記載の通り選択されたセンサ群から対象センサヘの回帰パラメータを最適化する。この2つの段階を反復的に行うことで、(1)、(2)のそれぞれを局所的に最適化する。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、第1の実施形態のモデル学習サーバ300の構造学習部320を説明するためのものである。
本実施の形態においては、モデル学習サーバ300の構造学習部320は、各センサに対する未知の親センサ集合を観測データから学習する。センサ数が20〜30程度のセンサネットワークにおいては、全解探索を行い、最適解を求める。また、それ以上のセンサネットワークにおいては、greedy hill climbing [Friedman, N. and Goldszmidt, M.“Learning Bayesian Networks With Local Structure", Proc. Twelfth Conf. on Uncertainty in Artificial Intelligence, 252-262, 1996]や、simulated annealing [Carrillo,M.A., Cantu Ortiz, F.J., Morales-Menendez, R. and Garza Castanon, L.E.“Learning Bayesian Network Structures from Small Datasets using Simulated Annealing and Bayesian Score", Proc. Artificial Intelligence and Applications, 453:122-, 2005]等のアルゴリズムを用いて近似解を探索する。
図8に、greedy hill climbingを用いた場合のモデル学習サーバ300の処理フローを示す。まず、モデル学習サーバ300の学習データ受信部310は、データベースサーバ200から学習用データを受信する(ステップS11)。構造学習部320は、対象となるセンサjを選択し(ステップS12)、各センサjに対して親集合Paをそれぞれ定める(ステップS13)。
パラメータ学習部330は、構造学習部320が定めた親集合も用い、第2の実施形態で述べたように、Pa (i)からXijへの回帰を行い、各センサの条件付確率密度関数f(xij|pa (i))のパラメータの推定を行う(ステップS14)。
次に、構造学習部320は、情報量基準が改善されたかにより、推定されたモデルの良さを計算する(ステップS15)。ここではAIC[Akaike, H.,“A new look at the statistical model identification.",IEEE Trans Automatic Control, 19:716-723, 1974.]や、BIC[Schwarz, G., “Estimating the dimension of a model.", Ann. Stat.6:461-464, 1978]のような情報量規準に基づいてモデルの良さを判断する。情報量規準が直前のものより良い値であった場合は(ステップS16:YES)、パラメータを更新して再び親集合の選択を行う(ステップS17)。これを情報量規準の変化がなくなるまで繰り返し(ステップS16:NO)、各センサjに対する親集合Pa、及び対応するパラメータを定める(ステップS18)。
[第4の実施形態]
図9は、本実施形態におけるモデル学習サーバ300の構成図を示す。
同図において、図4のモデル学習サーバ300と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が図4と異なる点は、各センサ観測値に対する親センサ群からの重回帰モデルを構築し、重回帰モデル中のパラメータを算出する回帰モデル学習部331と、回帰モデル学習部331により算出されたパラメータを用い、観測値に対する条件付確率分布を算出する確率密度学習部332がパラメータ学習部300に設けられている点である。
第2の実施形態に記載のベイジアンネットワークモデルにおいて、各センサの観測値が離散値であれば、学習データから条件付確率表を作成することにより、条件付確率P(Xij|Pa (i))を求めることが出来る。また連続値である場合には、条件付確率密度関数f(xij|pa (i))を以下のように構築する。
まず、xijをpa (i)の関数m(pa (i))で回帰し、xij=m(pa (i))+εという式を得る。
m(pa (i))に対して加法モデルを当てはめ、
Figure 2007279887
を得る。ここでqは、センサjの親数、
Figure 2007279887
(以下、「pajk (i)」と記載)は、センサjのk番目の親となるセンサの時刻iにおける観測値である。ここでm(・)に対して線形式を当てはめると線形回帰、スプライン等のノンパラメトリック基底関数を用いるとノンパラメトリック回帰となる。また、εは誤差項であり、εに対して特定の確率分布を仮定することで、条件付確率密度関数f(xij|pa (i))を構築することが出来る。例えばεが平均0、
Figure 2007279887
の正規分布に従うとき、条件付確率密度関数f(xij|pa (i))は、以下となる。
Figure 2007279887
ベイジアンネットワークと線形回帰を用いた場合、本実施形態中のm(pa (i))はそれぞれの親の観測値pajk (i)の線形和となる。つまり、m(pajk (i))=αjkpajk (i)である。この場合、学習対象のパラメータは、αjk(センサjとそのk番目の親との関係を表す係数)と標準偏差σである。
また、例えば、Bスプラインを基底関数とするノンパラメトリック回帰を用いた場合は、以下となる。
Figure 2007279887
ここで、
Figure 2007279887
はBスプライン規定関数であり、Mはユーザにより定義される定数なので、学習対象パラメータは、それぞれのBスプライン基底関数に対する係数γmkと標準偏差σになる。
センサ間の依存関係、つまり各センサに対する親集合Paについては、事前に分かっていれば予めモデル学習サーバに登録する。分からない場合は、第3の実施形態の通り学習データから抽出する。
図10は、線形回帰の場合のモデル学習サーバ300における処理フローを示す図である。
同図において、回帰モデル学習部331は、構造学習部320からセンサjに対する親集合Paを受信する(ステップS21)。回帰モデル学習部331は、センサjの親センサ群の観測行列Paとセンサjの観測ベクトルxに対して、x=Paβ+eと線形モデルを考え、最小二乗法により以下のパラメータを求める(ステップS22)。
Figure 2007279887
回帰モデル学習部331は、εijが正規分布に従うとし、
Figure 2007279887
として
Figure 2007279887
を求める(ステップS23)。但し、kは、センサjの親センサ数である。
回帰モデル学習部331は、確率密度学習部332により以下にように算出されるxijの条件付確率密度f(xij|Pa (i))を用いて、情報量基準AICを算出する(ステップS24)。
Figure 2007279887
Figure 2007279887
回帰モデル学習部331は、
Figure 2007279887
と、算出された情報量基準AICの値を構造学習部320へ送信する(ステップS25)。
図11は、ノンパラメトリック回帰の場合のモデル学習サーバ300における処理フローを示す図である。
同図において、回帰モデル学習部331は、構造学習部320からセンサjに対する親集合Paを受信する(ステップS31)。回帰モデル学習部331は、センサjの親センサ群の観測行列Paとセンサjの観測ベクトルxに対して、以下のノンパラメトリック行列を考え、係数用列γ(j)と誤差ベクトルeを最適化する(ステップS32)。
Figure 2007279887
回帰モデル学習部331は、εijがN(0,1)の正規分布に従うとし、上記ノンパラメトリック回帰モデルに基づいて以下のように分散σを求める(ステップS33)。但し、kは、センサjの親センサ数である。
Figure 2007279887
回帰モデル学習部331は、確率密度学習部332により以下にように算出されるxijの条件付確率密度f(xij|Pa (i))を用いて、情報量基準AICを算出する(ステップS34)。
Figure 2007279887
Figure 2007279887
回帰モデル学習部331は、パラメータγ(j),σと、算出された情報量基準AICの値を構造学習部320へ送信する(ステップS35)。
[第5の実施形態]
図12に本実施形態における特異パターン検出サーバ400の構成図を示す。
同図において、図5の特異パターン検出サーバ400と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が図5と異なる点は、特異パターン検出部440に予測部441、乖離度算出部442、及び、診断部443を備える点である。
本実施形態の特異パターン検出サーバ400は、学習された親センサ集合とパラメータをモデル学習サーバ300からパラメータ受信部410により受信し、パラメータ保管部420に格納する。次にデータ受信部430によりデータベースサーバ200から逐次的に観測パターンを受信し、予測部441により各センサの予測値を求め、乖離度算出部442によりこの予測値に対する各センサ観測値の乖離度を学習されたパラメータを利用してそれぞれ求め、診断部443により観測パターンが特異的であるかを判断する。
例えば、各センサの観測値が正規分布に従うと仮定したとき、センサjの観測値xに対する乖離度は(x−μ)/σの形で与えられる。ここでμ=m(pa)であり、m(・)の中のパラメータやσは、モデル学習サーバ300より受信したものである。
ここで、モデル学習サーバ300から送信され、特異パターン検出サーバ400のパラメータ保管部420に格納されるデータについて説明する。
親センサ群を示す情報のパラメータ構造は、1行につき、センサとそのセンサに対する親センサ集合を記述した表形式になっている。例えば3つのセンサが存在し、センサ2の親センサ集合が{センサ1}、センサ3の親センサ集合が{センサ2、センサ3}であるとき、以下の表形式となる。
Figure 2007279887
また、パラメータ保管部420に格納される統計的なパラメータは、線形回帰モデルを用いる場合は係数行列βと分散ベクトルσであり、ノンパラメトリック回帰モデルの場合は係数行列γ、分散ベクトルσである。
但し、β={βij}は、センサjのi番目の親に対する係数である。
また、
Figure 2007279887
は、センサjとそのk番目の親との関係を示すBスプライン基底関数族のうち、m番目のBスプラインに関する係数である。つまり、βは、実数の2次元配列、すなわち、センサ1については(センサ1の1番目の親の係数,…,センサ1のq番目の親の係数)、センサ2については(センサ2の1番目の親の係数,…,センサ2のq番目の親の係数)、…という2次元配列である。
また、γは各センサj に対する係数行列γ(j)を、1番目の親については(1番目のBスプラインに対する係数,…,M番目のBスプラインに対する係数)、2番目の親については(1番目のBスプラインに対する係数,…,M番目のBスプラインに対する係数)、…、q番目の親については(1番目のBスプラインに対する係数,…,M番目のBスプラインに対する係数)とし、これらをこれを各センサについて求めた3次元配列となる。なお、Mは、Bスプラインの本数であり、システム構成時に予め設定されるパラメータである。
また、σは、実数のベクトルである。
図13に、本実施形態による特異パターン検出サーバ400の処理フローを示す。特異パターン検出サーバ400のパラメータ受信部410は、モデル学習サーバ300から、学習によって得られた親集合及びパラメータを受信し、パラメータ保管部420へ格納する。データ受信部430は、データベースサーバ200から監視対象となる観測データを逐次受信し(ステップS41)、センサjをセットする(ステップS42)。
続いて、各センサjの観測値xに対して期待値μ及び乖離度を計算する。すなわち、予測部441は、親集合Paの観測値ベクトルを学習により得られた回帰式に当てはめ、期待値μ=m(pa)を算出する(ステップS43)。さらに、乖離度算出部442は、ステップS43において得られた期待値μと、観測値xから乖離度(x−μ)/σを計算する(ステップS44)。
診断部443は、ステップS44において算出された乖離度が予め診断部443内の保持されているセンサjに対する閾値thrを越えていると判断した場合(ステップS45:YES)、観測データを特異と判定し、ユーザ端末500に警告を送信する(ステップS46)。ステップS46において警告を送信した後、あるいは、ステップS45において乖離度がセンサjに対する閾値thr以下であると判断した場合、全てのセンサについて終了したかを判断し、全てについて終了していない場合には(ステップS47:NO)、ステップS42からの処理を繰り返す。そして、全てのセンサについて終了した場合には(ステップS47:YES)、処理を終了する。
なお、閾値thrの値が小さいほど検出の精度が高まるが、同時に誤検出も増加する。閾値thrは前もってユーザにより設定され、また後述する第6の実施形態で述べるとおり、ユーザからのフィードバックを受けて適宜調整される。
[第6の実施形態]
図14に本実施形態における特異パターン検出サーバ400の構成図を示す。
同図において、図12の特異パターン検出サーバ400と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が図12と異なる点は、閾値調整部450が設けられている点である。
ユーザはユーザ端末500により警告を受けた観測データが、真に異常であるかを診断し、その結果をユーザ端末によって特異パターン検出サーバ400に送信する。
例えば、本特異パターン検出システムにより、ある温度センサの観測値に対して異常が検出されたとする。ユーザは本特異パターン検出システムからの警告をユーザ端末500により受け、温度センサが故障していないか、温度センサの観測対象(室温等)が異常ではないかを検査する。その結果、実際に異常が発見されれば本特異パターン検出システムの結果が正しかった、異常がなければ間違っていたと診断する。
ユーザが異常ではないと判断した場合、その旨がユーザ端末500の入力部510により入力され、特異パターン検出サーバ400へ通知される。特異パターン検出サーバ400の閾値調整部450は、異常ではないと判断されたその観測データを記録し、また内部に記憶している閾値thrの値を増加させて同様の警告を発さないようにする。
この機能により、ユーザからのフィードバックを以後の異常検出に反映し、誤検出を減少させてユーザの負荷を減らすことが出来る。
センサネットワーク中には重要なセンサもそうでないものも混在していると考えられるので、重要なセンサに対しては小さな異常も検出できるよう閾値を低く、そうでないセンサは誤検出を避けるために高めに設定することが望ましい。しかし事前に全てのセンサに適切な閾値を設定するのは困難である。そこで、本実施形態では予め初期値を低く設定し、誤検出が頻発するセンサに対しては閾値を高め、また異常が見過ごされたセンサについては閾値を低めることで、各センサごとにsensitivity(検出感度)とspecificity(特異性)のバランスの取れた閾値を設定する。
[第7の実施形態]
図15に本実施形態における特異パターン検出サーバ400の構成図を示す。
同図において、図14の特異パターン検出サーバ400と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が図14と異なる点は、モデル診断部460が設けられている点である。モデル診断部460は特異パターン検出部440の出力の履歴や、それに対して閾値調整部450がユーザ端末500から受信したユーザのフィードバックを記録し、解析する。
モデル診断部460は、特異パターン検出部440によって予め決められた短期間に多数の特異的な観測パターンが検出され、かつユーザによってそれらが異常ではないと診断されたことを、内部に記憶しているフィードバックから検出した時、学習されたモデルが現在の監視対象の状態に適さないと判定し、モデル再構築要求をユーザ端末500に送信する。
ユーザは、モデル再構築が必要か不要かを判断し、その判断結果をユーザ端末500の入力部510により入力し、特異パターン検出サーバ400のモデル診断部460に対して通知する。モデル診断部460は、ユーザ端末500からモデル再構築が必要であるとの通知を受取った場合、モデル学習サーバ300にモデル再構築を要求する。
モデル学習サーバ300は、モデル再構築の要求に応じて、部分的にあるいは全センサに対する親センサ集合及びパラメータの学習を、上述した実施形態2、3、4のように行うことにより、再学習する。
この機能により、正常状態が次第に変化するようなセンサネットワークにおいて、モデルを環境変化に追従させることが可能になる。
上述した実施形態によれば、以下の4点の効果がある。
第1に、本実施形態では連続値の取り扱いを可能にしたことで、特定のセンサを前提とすることなく幅広いセンサネットワークに適用可能である。第2に、グラフィカルモデリング機能によりセンサ間の構造を可視化することで、それぞれのセンサの信頼性を高めることができ、また異常発生時に原因特定が容易になる。第3に、学習データから統計モデルを学習するため、ユーザが事前に想定できなかった異常を検出できる可能性がある。第4に、ユーザからのフィードバックを受け、モデル構造や閾値を変化させることで、外界の変化にリアルタイムに追従可能である。
このように、本実施形態によれば、多数の多様なセンサを含むセンサネットワークにおいて、学習データからセンサ間の依存関係や各センサの観測値の統計的な振舞いを抽出し、想定外の異常をも検出できる。また、特殊な装置を必要としないためコスト的にも有利であり、従来の異常検出システムと併用することでより強固な監視を行うことが出来る。
さらに、センサ間の依存関係を抽出することにより、各センサの信頼性を高めることができ、これによって、異常発生時の原因特定を容易にすることができるとともに、ユーザからのフィードバックを受け、システムを環境に追従させることも可能である。
なお、上述の特異パターン検出システムのデータベースサーバ200、モデル学習サーバ300、及び、特異パターン検出サーバ400は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、データベースサーバ200、モデル学習サーバ300、及び、特異パターン検出サーバ400の各部の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
本発明の第1の実施形態による特異パターン検出システムの構成を示す図である。 図1に示すセンサネットワークの構成例を示す図である。 図1に示すデータベースサーバのブロック図である。 図1に示すモデル学習サーバのブロック図である。 図1に示す特異パターン検出サーバのブロック図である。 図1に示すセンサネットワークの具体例を示す図である。 第2の実施形態によるベイジアンネットワークの例を示す図である。 第3の実施形態によるモデル学習サーバの処理フローを示す図である。 第4の実施形態によるモデル学習サーバのブロック図である。 図9に示すモデル学習サーバの処理フローを示す図である。 図9に示すモデル学習サーバの他の処理フローを示す図である。 第5の実施形態による特異パターン検出サーバのブロック図である。 図12に示す特異パターン検出サーバの処理フローを示す図である。 第6の実施形態による特異パターン検出サーバのブロック図である。 第7の実施形態による特異パターン検出サーバのブロック図である。
符号の説明
100…センサネットワーク
110…無線タグセンサ
111…RFIDタグ
120…無線タグリーダ
121…RFIDタグリーダ
130…センサ
131…照度センサ
132…温度センサ
133…湿度センサ
134…人感センサ
135…磁気センサ
140…センササーバ
150…センサネットワーク
200…データベースサーバ
210…センサリスト格納部
220…データ受信部
230…データ記憶部
240…データ整形部
250…データ送信部
300…モデル学習サーバ
310…学習データ受信部
320…構造学習部
330…パラメータ学習部
331…回帰モデル学習部
332…確率密度学習部
340…パラメータ送信部
400…特異パターン検出サーバ
410…パラメータ受信部
420…パラメータ保管部
430…データ受信部
440…特異パターン検出部
441…予測部
442…乖離度算出部
443…診断部
450…閾値調整部
460…モデル診断部
500…ユーザ端末
510…入力部

Claims (12)

  1. センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおいて、
    前記モデル学習装置は、
    前記センサネットワークと接続されたデータベースサーバから、当該センサネットワーク内の各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部と、
    前記学習データ受信部により受信した観測データから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部と、
    前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データから得られるセンサ観測値の統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部と、
    前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部とを備え、
    前記特異パターン検出装置は、
    前記モデル学習装置から前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを受信するパラメータ受信部と、
    前記パラメータ受信部により受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ保管部と、
    前記データベースサーバから、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信部と、
    前記パラメータ保管部に格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信部により受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出部とを備える、
    ことを特徴とする特異パターン検出システム。
  2. 前記パラメータ学習部は、
    各センサ観測値に対する親センサ群からの重回帰モデルを構築し、構築した重回帰モデル中のパラメータを算出する回帰モデル学習部と、
    前記回帰モデル学習部により算出された重回帰モデル中のパラメータを用い、前記センサ観測値に対する条件付確率分布を算出する確率密度学習部とを備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の特異パターン検出システム。
  3. 前記特異パターン検出部は、
    前記観測パターンに対して、前記パラメータ格納部に格納された前記統計的なパラメータを用いて、親センサ群の値から各センサ観測値の予測値を算出する予測部と、
    前記観測パターンの示す実際のセンサ観測値と、前記予測部によって算出されたセンサ観測値の予測値との乖離度を、前記パラメータ格納部に格納された前記統計的なパラメータを用いて算出する乖離度算出部と、
    各センサごとに定められる閾値を保持し、前記乖離度算出部により算出された乖離度が閾値を超えた場合にユーザ端末に通知を行う診断部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の特異パターン検出システム。
  4. 前記特異パターン検出装置は、
    前記特異パターン検出部による出力に対応した判断結果を受信して前記閾値を調整する閾値操作部をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項3に記載の特異パターン検出システム。
  5. 前記特異パターン検出装置は、
    前記特異パターン検出部による出力及び前記閾値操作部により受信した判断結果の履歴情報を保存し、当該履歴情報からあるセンサ群に対して継続的に異常が発生したことを検出した場合に、部分的あるいは全体的な統計モデルの再学習を前記モデル学習装置へ指示するモデル診断部をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の特異パターン検出システム。
  6. センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記モデル学習装置であって、
    前記センサネットワークと接続されたデータベースサーバから、当該センサネットワーク内の各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部と、
    前記学習データ受信部により受信した観測データから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部と、
    前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データから得られるセンサ観測値の統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部と、
    前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部と、
    を備えることを特徴とするモデル学習装置。
  7. 前記パラメータ学習部は、
    各センサ観測値に対する親センサ群からの重回帰モデルを構築し、構築した重回帰モデル中のパラメータを算出する回帰モデル学習部と、
    前記回帰モデル学習部により算出された重回帰モデル中のパラメータを用い、前記センサ観測値に対する条件付確率分布を算出する確率密度学習部とを備える、
    ことを特徴とする請求項6に記載のモデル学習装置。
  8. センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記特異パターン検出装置であって、
    前記センサネットワーク内の各センサの観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群の情報と、センサ及び当該センサの親センサ群の依存関係を元に得られるセンサ観測値の統計的なパラメータとを前記モデル学習装置から受信するパラメータ受信部と、
    前記パラメータ受信部により受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ保管部と、
    前記データベースサーバから、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信部と、
    前記パラメータ保管部に格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信部により受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出部と、
    を備えることを特徴とする特異パターン検出装置。
  9. 前記特異パターン検出部は、
    前記観測パターンに対して、前記パラメータ格納部に格納された前記統計的なパラメータを用いて、親センサ群の値から各センサ観測値の予測値を算出する予測部と、
    前記観測パターンの示す実際のセンサ観測値と、前記予測部によって算出されたセンサ観測値の予測値との乖離度を、前記パラメータ格納部に格納された前記統計的なパラメータを用いて算出する乖離度算出部と、
    各センサごとに定められる閾値を保持し、前記乖離度算出部により算出された乖離度が閾値を超えた場合にユーザ端末に通知を行う診断部とを備える、
    ことを特徴とする請求項8に記載の特異パターン検出装置。
  10. センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける特異パターン検出方法であって、
    前記モデル学習装置が、
    前記センサネットワークと接続されたデータベースサーバから、当該センサネットワーク内の各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信ステップと、
    前記学習データ受信ステップにおいて受信した観測データから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習ステップと、
    前記構造学習ステップにおいて求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データから得られるセンサ観測値の統計的なパラメータを求めるパラメータ学習ステップと、
    前記構造学習ステップにおいて求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信ステップと、
    前記特異パターン検出装置が、
    前記モデル学習装置から前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを受信するパラメータ受信ステップと、
    前記パラメータ受信ステップにおいて受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ格納ステップと、
    前記データベースサーバから、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信ステップと、
    前記パラメータ記憶ステップにおいて格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信ステップにおいて受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出ステップと、
    を有することを特徴とする特異パターン検出方法。
  11. センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記モデル学習装置に用いられるコンピュータを、
    前記センサネットワークと接続されたデータベースサーバから、当該センサネットワーク内の各センサから得たセンサ観測値を示す観測データを受信する学習データ受信部、
    前記学習データ受信部により受信した観測データから、各センサ観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群を求める構造学習部、
    前記構造学習部によって求められたセンサと当該センサの親センサ群との依存関係を元に、前記観測データから得られるセンサ観測値の統計的なパラメータを求めるパラメータ学習部、
    前記構造学習部により求められた前記親センサ群の情報と、前記パラメータ学習部により求められた前記統計的なパラメータを、前記特異パターン検出装置に送信するパラメータ送信部、
    として動作させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  12. センサネットワークのモデルを学習するモデル学習装置と、当該センサネットワークにおける特異的な観測値を検出する特異パターン検出装置とを有する特異パターン検出システムにおける前記特異パターン検出装置に用いられるコンピュータを、
    前記センサネットワーク内の各センサの観測値に対して直接的に影響を与えるセンサ観測値を有するセンサ群である親センサ群の情報と、センサ及び当該センサの親センサ群の依存関係を元に得られるセンサ観測値の統計的なパラメータとを前記モデル学習装置から受信するパラメータ受信部、
    前記パラメータ受信部により受信した前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを格納するパラメータ保管部、
    前記データベースサーバから、特異パターン検出対象となる各観測時刻ごとの観測データである観測パターンを受信するデータ受信部、
    前記パラメータ保管部に格納された前記親センサ群の情報と前記統計的なパラメータを用いて、前記データ受信部により受信した観測パターンの特異性を判定し、異常検出時には警告を出力する特異パターン検出部、
    として動作させることを特徴とするコンピュータプログラム。

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