JP2008269188A - ペット用保険の支援システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ペットの個体識別を可能にすることで、診療費の支払いに関する処理を簡単確実に行う。保険証の不正使用を排除でき、しかも、その処理を比較迅速に行うことを目的とする。
【解決手段】 保険に加入しているペットの病院での診療に係る支払処理を支援するためのシステムであって、撮影機能を備える携帯端末であって、ペットの虹彩を含む画像データを取得するとともに、取得した前記画像データをホストコンピュータへ送信する携帯端末と、前記携帯端末から前記画像データを受けて、これに含まれる虹彩データを予め登録された顧客のペットの虹彩データと比較することで保険の適用の可否を決定するホストコンピュータと、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 保険に加入しているペットの病院での診療に係る支払処理を支援するためのシステムであって、撮影機能を備える携帯端末であって、ペットの虹彩を含む画像データを取得するとともに、取得した前記画像データをホストコンピュータへ送信する携帯端末と、前記携帯端末から前記画像データを受けて、これに含まれる虹彩データを予め登録された顧客のペットの虹彩データと比較することで保険の適用の可否を決定するホストコンピュータと、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、保険に加入しているペットが病院で診療を受けるときに、病院側のクライアントコンピュータと、保険会社側のサーバーコンピュータとの間で所定のデータを送受信することで、診療費の支払いに関する処理を行うペット用保険の支援システム及び方法に関する。
人が病院で保険による診療を受けるときは、病院側では、先ず、その診療を受ける人が保険加入者であるか否かを確認する。そして、病院側では、診療をしたときは、その診療費のうち、所定の割合を診療を受けた者に請求するとともに、病院側では、診療費請求書を作成し、診療費の他の割合の分を保険組合に請求する。保険組合は、その請求書を受け取ると、その請求書に従って、その診療を行った病院に対して、診療費の支払いを行う。
核家族化、高齢化、少子化などライフスタイルの多様化によって、ペットに癒しを求める人が増えている。ペットも動物であり、人と同じように病気を患い怪我することもある。その治療のための専門の獣医・動物病院がある。ペットの治療費を補償するペット向け保険がある。しかし、人の場合と異なり、ペットの保険は普及しておらず、ほとんどの場合はペットの医療費は飼い主が治療に要した費用の全額を負担することになる。
ペットの保険が普及しないのは、保険のコストが高くその掛け金が高額になるからである。保険のコストが高いのは、ペットの種類によってはその外観が近似しているため、そのペットが保険に加入しているか否かの特定が困難であり、保険に加入していないにもかかわらず保険の適用を受ける飼い主がいた場合、それを見抜くことが難しいからである。そのような不正行為による保険の給付が予想される以上、保険のコストは高くならざるを得ない。
保険対象であるペットかどうか判別するために、ペット用保険証に飼い主及びそのペットを特定するための属性を表示する属性表示領域を設け、そこにペットの鼻紋、眼底写真、遺伝子構造その他の身体的特徴を表示することが提案されている。しかし、それら身体的特徴に基づく判別が技術的に困難であり、実用には至っていない。ペット用保険証にバーコード等を表示すれば容易に判別できるが、紛失・汚損・改ざんのおそれがあるばかりでなく、身体的特徴に基づいていないので不正使用のおそれがある。
昨今注目されている動物の個体識別方法に、MC(Micro Chip)を利用した技術がある。これは超小型集積回路内蔵チップをガラス管に封入したもので、動物の生体内に注射器等の注入器によって埋め込み、識別の際には非接触検知器で埋め込み局所をなぞって、その出力信号を個体識別の情報とするものである。MCを利用するやり方は、一度埋め込めば半永久的に利用でき、利便性が高い等の利点もある。しかし、生体動物への埋め込みの操作性、埋め込み時の動物に与える疼痛性、腫脹、圧痛、化膿等の局所反応性、動物の運動機能障害や臨床上の異常性、MCの生体内での移動性、検知器の操作性、検知感度の変化及び安定性、信頼性で多くの課題を持っている。そして何よりも動物愛護の面から、MC方式の採用に抵抗感を持つ動物関係者もあり、MC識別方式に代わる利便性のある識別方法が望まれていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、ペットの生体的特徴に基づきペットの個体識別を行うことにより、診療費の支払いに関する処理を簡単確実に行うことのできるペット用保険の支援システム及び方法を提供することを目的とする。
この発明は、保険に加入しているペットの病院での診療に係る支払処理を支援するためのシステムであって、
撮影機能を備える携帯端末であって、ペットの虹彩を含む画像データを取得するとともに、取得した前記画像データをホストコンピュータへ送信する携帯端末と、
前記携帯端末から前記画像データを受けて、これに含まれる虹彩データを予め登録された顧客のペットの虹彩データと比較することで保険の適用の可否を決定するホストコンピュータと、を備えるものである。
撮影機能を備える携帯端末であって、ペットの虹彩を含む画像データを取得するとともに、取得した前記画像データをホストコンピュータへ送信する携帯端末と、
前記携帯端末から前記画像データを受けて、これに含まれる虹彩データを予め登録された顧客のペットの虹彩データと比較することで保険の適用の可否を決定するホストコンピュータと、を備えるものである。
この発明は、保険に加入しているペットの病院での診療に係る支払処理を支援するための方法であって、
撮影機能を備える携帯端末でペットの虹彩を含む画像データを取得するステップと、
取得した前記画像データを前記携帯端末から外部へ送信する携帯端末と、
予め登録された顧客のペットの虹彩に係るデータベースを備えるホストコンピュータで前記携帯端末から前記画像データを受けるステップと、
ホストコンピュータで前記画像データに含まれる虹彩データを前記データベースに含まれる虹彩データと比較することで保険の適用の可否を決定するステップと、を備えるものである。
撮影機能を備える携帯端末でペットの虹彩を含む画像データを取得するステップと、
取得した前記画像データを前記携帯端末から外部へ送信する携帯端末と、
予め登録された顧客のペットの虹彩に係るデータベースを備えるホストコンピュータで前記携帯端末から前記画像データを受けるステップと、
ホストコンピュータで前記画像データに含まれる虹彩データを前記データベースに含まれる虹彩データと比較することで保険の適用の可否を決定するステップと、を備えるものである。
より具体的には、以下のようなものである。なお、以下の(1)〜(3)は準備段階である。
(1)獣医に写真撮影可能な携帯電話を与えるとともに、当該携帯電話固有のインターネットアクセス手段を用意する。
(2)保険会社内に証明センターを設立し、顧客のペットの虹彩データを記録し、これに基づき顧客のペットの治療記録を管理する。
(3)保険請求のための報告(medical statement)を獣医が作成する際に使用するPCソフトウエアを保険会社が用意し、動物病院へ与える。
(4)携帯電話で診療対象であるペットの虹彩を撮影し、証明センターへ送り、これを登録する。証明センターでは、保険の適用の可否を判定する際に登録された虹彩データを使用する。
(5)獣医がペットの治療を行ったとき、携帯電話でその状況を撮影し、証明センターへ送る。
(6)証明センターでは、送られてきた虹彩データを予め登録されている虹彩データと比較することで識別を行う。
(7)さらに、月次報告に基づき、通常の保険支払手順を実行する。
(8)虹彩データに対応づけた医療データベース(ペットの種類・大きさ・体重、ペットの画像、診療記録、既往歴、飼い主の情報などを含む)を用意してもよい。
(1)獣医に写真撮影可能な携帯電話を与えるとともに、当該携帯電話固有のインターネットアクセス手段を用意する。
(2)保険会社内に証明センターを設立し、顧客のペットの虹彩データを記録し、これに基づき顧客のペットの治療記録を管理する。
(3)保険請求のための報告(medical statement)を獣医が作成する際に使用するPCソフトウエアを保険会社が用意し、動物病院へ与える。
(4)携帯電話で診療対象であるペットの虹彩を撮影し、証明センターへ送り、これを登録する。証明センターでは、保険の適用の可否を判定する際に登録された虹彩データを使用する。
(5)獣医がペットの治療を行ったとき、携帯電話でその状況を撮影し、証明センターへ送る。
(6)証明センターでは、送られてきた虹彩データを予め登録されている虹彩データと比較することで識別を行う。
(7)さらに、月次報告に基づき、通常の保険支払手順を実行する。
(8)虹彩データに対応づけた医療データベース(ペットの種類・大きさ・体重、ペットの画像、診療記録、既往歴、飼い主の情報などを含む)を用意してもよい。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明を加える。
図1は、本発明の実施の形態に係る虹彩走査システムを用いた動物保険管理システムの概念図である。図2は、同システムによる処理フローチャートである。
図1は、本発明の実施の形態に係る虹彩走査システムを用いた動物保険管理システムの概念図である。図2は、同システムによる処理フローチャートである。
本発明の実施の形態に係るシステム/方法が処理の対象とするものは、犬又は猫等のペットを保険に加入させ、病院(動物病院)にて保険による診療を行うものである。
図1において、CPは撮影機能付きの携帯電話(携帯端末)、CENは保険会社等に設けられたホストコンピュータである。ホストコンピュータCENは、少なくとも、顧客から予めペットの虹彩データを受け、当該虹彩データを登録したデータベースを備える。データベースは、当該虹彩データに対応づけた医療情報(ペットの種類・大きさ・体重、ペットの画像、診療記録、既往歴、飼い主の情報など)を含んでいてもよい。携帯電話CPからホストコンピュータCENへ画像データを送信できるようになっている。
先ず、保険申込者である飼い主(顧客)は、加入申込書に所定事項を記入する。記入内容としては、飼い主の住所及び氏名等、並びに保険の対象となるペットの種別(犬又は猫)、加入保険項目、性別、年齢、品種等が挙げられる。
保険会社は、これらの所定事項が記入された加入申込書を受け取ると、その記入内容を、ホストコンピュータCENに入力する。このホストコンピュータCENは、保険会社側に設けられたコンピュータであって、保険契約や請求された診療費の支払い等の処理を実行するためのものである。
併せて、申し込みの後に、飼い主はペットの虹彩をデジタルカメラや携帯電話で撮影し、そのデータをホストコンピュータCENへ送る。ホストコンピュータCENは、虹彩データをデータベースに登録する。
データベースに記憶される内容としては、虹彩データの他に、例えば、加入保険の種類、保険加入対象体の種別(犬又は猫)、加入保険項目、性別、年齢、品種、掛け金、保険有効期間が挙げられる。また、飼い主のデータもデータベースに登録される。その内容としては、例えば、飼い主の住所及び氏名が挙げられる。
契約が成立すると、保険の加入対象であるペットの保険証が交付される。これは、動物病院で診療を受ける場合に保険に加入していることを証明するためのものである。
次に、図2を参照して、ペットに保険を適用する際の処理について説明する。
S10:病院で診療を受けるときは、獣医師は、携帯電話CPで対象となるペットの虹彩を撮影する。
S11:撮影した虹彩データ(虹彩の画像)をホストコンピュータCENへ送信する。
S11:撮影した虹彩データ(虹彩の画像)をホストコンピュータCENへ送信する。
S20:ホストコンピュータCENは、携帯電話CPの認証を行う。
S21:認証をパスしたものについて、その虹彩データを受け入れる。
S22:受け入れた虹彩データを、データベースに予め登録された虹彩データと比較することで、保険の適用の可否を決定する。
S23:S22の判定の結果を記憶するとともに、それを携帯電話CPへ送信する(S24)。
S21:認証をパスしたものについて、その虹彩データを受け入れる。
S22:受け入れた虹彩データを、データベースに予め登録された虹彩データと比較することで、保険の適用の可否を決定する。
S23:S22の判定の結果を記憶するとともに、それを携帯電話CPへ送信する(S24)。
S12:携帯電話CPで判定結果を受信する。
S13:受信した判定結果を携帯電話CPの画面に表示する。判定結果を参照して、獣医師はペットの飼い主に保険の適用の可否を告げる。
S13:受信した判定結果を携帯電話CPの画面に表示する。判定結果を参照して、獣医師はペットの飼い主に保険の適用の可否を告げる。
S25:ホストコンピュータCENは、獣医師から受けた月次報告(レセプト: 医療機関が健康保険組合に請求する診療報酬明細書)を処理するに当たり、S23で記憶した判定結果を参照する。例えば、受信したレセプトに係る診療費が妥当であるか否かを査定する。ホストコンピュータCENは、診療内容に対応する診療費の基準額を記憶したデータテーブルを備えている。そして、ホストコンピュータCENは、受信したレセプトの診療内容から、その診療内容に対応する診療費の基準額を前記データテーブルから検索し、受信したレセプトに係る診療費と、前記データテーブルに記憶された診療費の基準額とを対比し、レセプトに係る診療費を査定する。
S26:判定結果に基づき保険支払い処理を行う。ホストコンピュータCENは、査定済みのレセプトに基づいて、支払書を作成する。
S26:判定結果に基づき保険支払い処理を行う。ホストコンピュータCENは、査定済みのレセプトに基づいて、支払書を作成する。
本発明の実施の形態によれば、ペットの虹彩データに基づきペットの個体識別を行うことにより、診療費の支払いに関する処理を簡単確実に行うことができる。
虹彩データは個体識別のやり方として優れていて、保険証の不正使用を排除することができる。しかも、その処理が比較的簡単であり、DNA鑑定などに比べて迅速に処理でき、実現性が高い。
次に、虹彩データに基づく個体識別について説明を加える。
虹彩データに基づく個体識別は、生体認証(バイオメトリクス認証)のひとつである。生体認証では、通常、テンプレートとよばれる情報を事前に採取登録し、認証時にセンサで取得した情報と比較することで認証を行う。
虹彩データに基づく個体識別は、生体認証(バイオメトリクス認証)のひとつである。生体認証では、通常、テンプレートとよばれる情報を事前に採取登録し、認証時にセンサで取得した情報と比較することで認証を行う。
虹彩データに基づく個体識別は、虹彩の画像パターンを用いる認証方式であり、正確な認証を行えることから、高い認証精度を有している。非接触式であるため衛生的で、ペットへの適用も容易である。経年により変化することがなく、偽造も難しい。
人間の眼球の黒目部分には、瞳孔の外側に「虹彩」(アイリス)と呼ばれる環状の部分がある。ここには瞳孔を拡大したり縮小したりする筋肉があり、眼球の形成時に細かい皺が寄る。この皺は誕生する前から形成が始まり、ある時期を過ぎるとほとんど変化しない。虹彩認証は、眼球の黒目に現れる皺のパターンを識別して本人確認を行なう認証方式であり、人体の特徴を利用するバイオメトリクス認証(生体認証)の一つである。
人間を対象とした、虹彩データに基づく個体(個人)識別方法は種々提案されている。しかし、人間を対象とする識別方法をペットの個体識別にそのまま適用することはできない。公知の人間を対象とする識別方法では、人間の眼の虹彩及び瞳孔の輪郭の形状が円であることを前提としているが、動物ではそうとは限らないからである。例えば、猫の目は縦長であるし、馬などの草食動物は横長である。
ペットの個体識別を虹彩データに基づいて行うやり方として、虹彩の形状に依存しない、虹彩の濃淡値のヒストグラム(眼球の黒目に現れる皺のパターンの濃淡値のヒストグラム)を利用することが考えられる。例えば、濃淡の最小値と最大値に基づき正規化したヒストグラムを標準パターンとし、この標準パターンとの差の距離の合計(分散)を求め、その値が予め定めた閾値以下であるとき両者が一致したとき保険の適用を許可する。すなわち、携帯電話CPで撮影したペットは、保険に加入していると判定する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
CP 携帯電話
CEN ホストコンピュータ
CEN ホストコンピュータ
Claims (2)
- 保険に加入しているペットの病院での診療に係る支払処理を支援するためのシステムであって、
撮影機能を備える携帯端末であって、ペットの虹彩を含む画像データを取得するとともに、取得した前記画像データをホストコンピュータへ送信する携帯端末と、
前記携帯端末から前記画像データを受けて、これに含まれる虹彩データを予め登録された顧客のペットの虹彩データと比較することで保険の適用の可否を決定するホストコンピュータと、を備えるペット用保険の支援システム。 - 保険に加入しているペットの病院での診療に係る支払処理を支援するための方法であって、
撮影機能を備える携帯端末でペットの虹彩を含む画像データを取得するステップと、
取得した前記画像データを前記携帯端末から外部へ送信する携帯端末と、
予め登録された顧客のペットの虹彩に係るデータベースを備えるホストコンピュータで前記携帯端末から前記画像データを受けるステップと、
ホストコンピュータで前記画像データに含まれる虹彩データを前記データベースに含まれる虹彩データと比較することで保険の適用の可否を決定するステップと、を備えるペット用保険の支援方法。
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