JP2008267434A - 電気融着式継手 - Google Patents

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剛志 久胡
Kazunori Fujita
一紀 藤田
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恒明 高橋
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Abstract

【課題】 接続管の種類によらず、融着ボイドを低減することができる電気融着式継手を提供する。
【解決手段】 熱可塑性樹脂からなり、内径側に軸方向の中央部から両端面に向かって電熱線3a、3bが埋設された小径段部22a、22bを有する継手本体2と、小径段部22a、22bに嵌装された拘束リング5a、5bとを有する。継手本体2に、両端部に軸方向の移動を規制する突出部222a、222bを設けることができる。拘束リング5a、5bは、継手本体2と同一又は同等の線膨張係数を有する熱可塑性樹脂で形成されていることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばガスや水等の流体が流動する樹脂管などを接続するために使用される電気融着式継手に関する。
ガス配管や給水用配管は、地中に埋設されるので、耐震性が大で、軽量で施工性に優れるといった利点を持つ、全体が熱可塑性樹脂で形成された樹脂管や、樹脂管の内部に金属製補強部材を設けた複合管が使用されている。樹脂管や複合管(以下接続管という。)の接続手段としては、例えば熱可塑性樹脂からなる継手本体と、その内周側に装着されている内筒部材(インナー)に電熱線を巻線したものとを有する電気融着式継手(以下EF継手という。)が使用されている。このEF継手によれば、継手内部に接続管を挿入して端面同士が近接するように対向させ、次いで電熱線に所定時間通電することによって、継手本体と接続管が一体化される。すなわち電熱線に発生したジュール熱で、その周囲の樹脂(主として内筒部材)が溶融・膨張し、内筒部材と接続管との間隙に充填され、接続管の外表面の樹脂も溶融するので、通電終了後は、溶融樹脂が収縮固化して円筒部材の内周面と接続管の外周面とが融着される。
上記のEF継手は、射出成形の手法により内筒部材を作製し、その内筒部材に電熱線を巻回した後に、それを金型にインサートして継手本体を射出成形することにより製造されるので、まず内筒部材を作製する工程が必要であること、さらに内筒部材のための射出成形用金型が必要となる。そこで、図7に示すように、継手本体11の内周面に螺旋状溝11a、11bが形成され、そこに電熱線12a、12bが巻回され、電熱線12a、12bの両端は端子ピン13a、13bに接続された構造を有する加工形EF継手10が提案されている。この加工形EF継手10は、例えば押出し成形にて円筒状樹脂体を作製後所定の長さに切断して継手本体11を作製し、次いで継手本体11の内周面に螺旋状溝11a、11bを形成するので、成形型が不要となり、多品種少量品(小ロット品)の製造に好適である。
しかるに上記の加工形EF継手10は、電熱線12a、12bが接続管に近接しているので、通電時間が長くなるのを回避できるが、例えば金属製補強部材を有する複合管や肉厚が厚い大口径の樹脂管を接続する場合、継手と接続管の接続強度が低下するといった問題がある。すなわち継手本体11の内部に複合管6を挿入し、電熱線12a(12b)に通電すると、図8に示すように、電熱線12aの周囲の樹脂と接続管6の表面部の樹脂が融着される。しかるに、溶融樹脂の冷却固化は矢印で示すように、電熱線の両端から中央に向かって進行し、電熱線12aの中央部(一点鎖線120で囲まれた領域)は最後に固化するので、その領域に融着ボイド(空孔)が発生し易く、接続強度が低下する。
そこで、継手本体の内面を接続管に均一に融着して、所定の接続強度を得るために種々の構造が提案されている。例えば特許文献1には、管との接合面に第1の電熱線を埋設し、継手外層部に第1の電熱線と絶縁され、第1の電熱線を流れる電流により誘導電流を発生させる第2の閉回路をなす電熱線を埋設した構造を有するエレクトロフュージョン継手が記載されている。このエレクトロフュージョン継手によれば、第2の電熱線が継手外層を軟化させるので、融着接合中の樹脂のはみ出しを防止できるとともに、融着終了後、冷却放置されるときに継手の外層部も共に収縮するため、溶融部分に融着ボイドが生じないとされている。
また、特許文献2には、スリーブ部材の内面の両端に螺旋状に巻回されたワイヤを備え、このスリーブ部材は、中央のより厚い応力抵抗部と、2つのより厚い終端部との間に直径を小さくした溶融調節部分を備えた形状とする管継手が記載されている。この管継手によれば、ワイヤに電流が供給されると、溶融調節部分が外方に放射状に膨らむので、パイプ(接続管)とスリーブ部材(継手本体)との間の溶接(融着)ラインに沿って過剰の圧力が低減され、またスリーブの端面の内径エッジ部が内側に動くので、パイプとスリーブとの隙間を無くすことができるとされている。
また、特許文献3には、一端に差し口を有する熱可塑性樹脂製接続管と、一端に受け口を有する熱可塑性樹脂製被接続管と、被接続管の受け口の内周面近傍または接続管の差し口の外周面近傍に巻設された電熱線とからなり、被接続管の受け口の外周面近傍に段落部を設け、そこに締結具の帯状部材を装着するようにした熱可塑性樹脂製管の接続構造が記載されている。この接続構造によれば、締付具により締め付け、ギャップを小さくするよう変形させた上で電熱線に通電することによって、接続管と被接続管とをより確実に一体に溶着接合できるとされている。
特開2000−104883号公報(第2〜3頁、図1) 特開平6−26594号公報(第3〜4頁、図1) 特開2002−253892号公報(第3〜4頁、図3)
しかしながら特許文献1に記載されたエレクトロフュージョン継手は、第2の電熱線を加熱することによって継手の外層を軟化させると、第1の電熱線によって加熱融着された継手と管との間の融着界面に存在する溶融樹脂に十分な圧力が印加されず、融着強度が低下するという問題があり、また継手本体に2つの電熱線を埋設するので、その分の製造コストが増大し、実用性に欠けるという問題もある。また、特許文献2に記載されたEF継手も、特許文献1と同様に、ワイヤに通電したときに継手側が軟化してしまうので、特に溶融調節部分において融着界面での圧力が低下して、十分な接続強度が得られないという問題がある。また特許文献3に記載された接続構造であると、配管施工現場で締付具を締め付ける面倒な作業が発生すると共に、その締め付けトルクを一定に管理する必要があり、施工工数の増大を伴うという大きな問題がある。
従って本発明の目的は、従来の電気融着式継手の問題点を解決し、接続管の種類によらず、接続管と継手との融着部に融着ボイドが発生するのを防止できる電気融着式継手を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の電気融着式継手は、内径側に電熱線が巻回された小径段部を有し熱可塑性樹脂で形成された継手本体と、前記小径段部に外嵌され熱可塑性樹脂で形成された拘束リングを有することを特徴とするものである。
本発明において、前記継手本体は、両端部に前記拘束リングの軸方向の移動を規制する突出部を有することが好ましい。また、前記拘束リングは、前記継手本体と同一又は同等の線膨張係数を有する熱可塑性樹脂で形成されていることが好ましい。さらに、前記拘束リングは、前記小径段部の外径(D3)と同等もしくはそれ以下の内径(D5)を有するることが望ましい。
本発明によれば、薄肉部分である小径段部は継手本体と接続管との間隙に流入した溶融樹脂量に見合う分だけ変形することができ、融着ボイドの発生を従来よりも低減することができる。しかも小径段部は拘束リングで接続管側に押え付けられた状態で加熱融着されるので、継手と管との間の融着界面に圧力を印加することができる。これにより、複合管や肉厚の大なる樹脂管に適用しても、所定の接続強度を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態に係わるEF継手の断面図、図2は図1のEF継手に接続管を挿入した状態を示す断面図、図3〜5は図2のA部を拡大した模式図であり、図3は通電開始時の状態を、図4は通電途中の状態を、図5は通電終了後の状態を各々示し、図6は拘束リングの温度変化を示す。
図1に示すように、EF継手1は、中央部21とその両側に形成された小径段部22a、22bからなる継手本体2と、その内周側に形成された螺旋溝225a、225bに埋設されかつわたり線30でつながっている電熱線3a、3bと、小径段部22a、22bに外嵌される拘束リング5a、5bを有する。図2に示すように、拘束リング5a、5bは継手本体2の小径段部22a、22bに装着されて、EF継手1が組み立てられ、その内部に接続管{内層樹脂と外層樹脂との間に補強金属部材60(例えば軟鋼からなるパンチングメタル)を設けた複合管6}が挿入される。
上記の継手本体2及び拘束リング5a、5bは、接続管と同一又は同系統の熱可塑性樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリブテン、ポリプロピレンなどに代表されるポレオレフィン系樹脂)からなり、例えば押出し成形の手法により形成することができる部材であり、これらの詳細は次の通りである。
継手本体2において、中央部21は外径D1、内径D2(厚さt1)の部分であり、また小径段部22a、22bは、外径D3(<D1)、厚さt2(<t1)、長さL1の部分である。小径段部22a、22bは、電熱線3a、3bに通電したときに、全体が軟化して、通電切断後は収縮し得るような寸法をもつことが好ましい。例えば、小径段部22a、22bの外表面近傍がその樹脂の熱変形温度(例えば、中密度ポリエチレンにおいては、32〜41℃)より高い温度になるように、その外径D3が設定される。一例として肉厚t2は中央部21の肉厚t1の半分よりも幾分大きくなるような寸法とすればよい。また小径段部22a、22bの長さL1は、その終端が電熱線3a(3b)の長さL3の途中(例えば略半分程度)に位置するように設定される。これは、使用時の流体圧により継手本体2が破損するのを防止するためである。なお上記の熱変形温度は、ASTM D−648(荷重1.82MPa)による測定値である。
また融着ボイドの発生をより確実に防止するために、継手本体2の小径段部22a(22b)の外径と肉厚の比率SDR(=D3/t2)は、13以上であることが好ましい。但し、SDRが大きすぎる(継手が薄くなる)と、継手が溶融時に過度に熱変形して溶融前の形状を保持できなくなるので、18以下が好ましい。すなわちSDRが13〜18の範囲であると、継手本体2と複合管6の境界部が適度に溶融し、冷却固化の過程で収縮するときに、継手本体2が変形しやすくなり、融着ボイドの発生を防止することができるとともに、継手本体の過度の変形が防止される。
上記の小径段部22a(22b)には、拘束リング5a、5bの抜け出しを防止するために、端面の外周エッジ部にリング状の突起部222a(222b)が形成されている。また小径段部22a(22b)には、端子孔223a(223b)が設けられ、そこに電熱線3a、3bの巻き始め(又は巻き終わり)が結線される端子ピン(いずれも不図示)が挿入される。
拘束リング5a、5bは、外径D4、内径D5、長さL4を有する部材であり、長さL4は、L4≧L1−L2の関係を満足すればよく、図示の例では、L4=L1に設定されている。特に、拘束リング5a、5bは、電熱線に通電して、継手本体2の内周部と接続管の外周部が溶融した時に、前述した小径段部22a、22bの終端(電熱線側)を締め付けて、溶融樹脂が冷却固化する時に、小径段部22a、22bが接続管に近づき得るような寸法に設定される。そのために、拘束リング5a、5bを、例えば焼き嵌めあるいは冷やし嵌めなどの手法で継手本体2に外嵌する(継手本体2と一体化する)ために、締まり嵌めとなるような寸法関係(D4>D3≧D5)とし、具体的な寸法は接続管の種類や口径に応じて設定すればよい。
また、環境温度は季節(例えば冬季と夏季)により大きく変動するが、そのような場合でも、融着ボイドを低減できるようにするために、加熱融着工程において継手と管との間の融着界面に、環境温度によらず一定の圧力が印加された状態で加熱融着が行われることが望ましい。そのためには、例えば拘束リング5a、5bを継手本体2と同一又は同系統の熱可塑性樹脂で形成し、継手本体2と同一又は同等の線膨張係数をもつようにすればよい。
上記の拘束リング5a、5bは、その端面が中央部21の端面に当接して両端面間に隙間ができないようにするために、一方の側の内周エッジ部には、テーパ部51a(51b)が形成されている。小径段部22a(22b)に拘束リング5a、5bをより挿入しやすくするために、このテーパ部51a(51b)の代わりに、例えば円弧形状とすることもできる。また、他方の側の内周エッジ部には、円周溝52a(52b)が設けられ、これらの円周溝52a(52b)に継手本体2の突起部222a(222b)が入り込み、拘束リング5a、5bが融着後に軸方向に移動して、継手本体2から抜け出すのを防止できるように構成されている。
特に、上記の拘束リング5a、5bは、継手本体2に嵌め込まれたときに、その外周面が継手本体の外周面と一致するような寸法に設定されているので、不要な(無駄な)部分が無く、実用性が高いものである。但し、拘束リング5a、5bは、通電切断後に小径段部22a(22b)と一体になって変形(縮径)し得るものであればよく、その外径は中央部の外径より大きくてもあるいは小さくてもよい。
電熱線3a(3b)は、全長にわたって同じピッチで巻回してもよく、あるいは電熱線3a(3b)の巻回長さ(L3)の中央に存在する部分が粗く巻回され、そこから小径段部22a(22b)の端面に向かって、密に巻線を施してもよい。特に、巻線ピッチをこのように変化させることにより、融着範囲での温度分布が軸方向に沿って均一化され、均等に冷却固化されるので、融着ボイドをさらに低減することができる。
また、継手本体2を押出し成形法で作製し、螺旋溝225a(225b)を切削加工で形成することにより、電熱線3a(3b)の巻回ピッチを任意の値に設定することが可能となる。
図2に示すEF継手1の電熱線に所定時間(数分程度)通電後、自然冷却した場合の融着部の詳細を図3〜5により説明する。なお、図3〜5において、理解を容易にするために端子ピンは省略されている。
まず図3に示すように、電熱線3aに通電することにより、電熱線3a近傍を樹脂の融点{例えば中密度ポリエチレンの場合は、120〜126℃(ASTM D2117による測定値)}以上の温度に加熱する。通電を継続すると、電熱線3aの周囲の樹脂(一点鎖線の内側の領域210)が長さLa(>L3)の範囲だけ溶融し、継手本体2と複合管6との間隙gに流入する。
通電をさらに継続すると、継手本体2と複合管6との間隙gに流入した溶融樹脂からの熱伝達により、複合管6の表面近傍の熱可塑性樹脂も溶融するので、図4に示すように、継手本体2と複合管6との間隙gには長さLb(<La)の範囲にわたって継手本体2が溶融した樹脂と複合管6が溶融した樹脂が混在した融着領域220が形成される。この溶融過程で、小径段部22aは電熱線3aからの熱を受けて軟化し、それと同時に膨張しようとするが、小径段部22aの外周面には拘束リング5aが嵌装されているので、その膨張が抑制され、融着領域220に融着接合に必要な界面圧力を維持することができる。
図5に示すように、溶融樹脂の固化(再結晶化)が完了すると、継手本体2と接続管6の界面には融着部230(長さLc)が形成される。このように継手本体の内周側及び複合管の外周側の樹脂が溶融し、固化する(収縮する)過程で、領域230は収縮しようとするが、同時に継手本体2の小径段部22aが熱変形温度以上であるので、内径側に変形(収縮)して、融着ボイドの発生が低減される。したがって所定の接続強度を得ることができる。
なお、図3〜5では、継手のうち電熱線3a側のみを示すが、電熱線3b側も上記と同様の現象が発生し、融着ボイドの発生を低減することができる。
中密度ポリエチレンにより形成した継手本体2と拘束リング5a、5bを組合せて図1に示すEF継手1を作製した。このEF継手の寸法は、継手本体2がD1=143.5mm、t1=16mm、D2=111.2mm、D3=130mm、t2=8.6mm、L1=53mm、L2=32mm、L3=32mm(電熱線は16ターン)、SDR=13.8で、拘束リング5a(5b)の寸法はD4=140mm、D5=127mm、L4=53mmに設定し、継手本体2と拘束リング5a、5bとの締め代を0.5mmとした。呼び径が100Aの複合管をEF継手1に挿入し、ついで電熱線に通電し、継手と複合管との間に融着部を形成し、両者を接合した。この融着部(小径段部の終端位置)の断面を観察した結果、融着界面に融着ボイドは存在せず、所定の接続強度が得られることが確認された。また、SDRを18及び22.5に変更した以外は、上記と同様のEF継手をそれぞれ作製し、融着部の断面を観察した結果、いずれも融着界面に融着ボイドは存在せず、所定の接続強度が得られることが確認された。
また、締め代を1.0mm、2.0mm、3.0mmに変更した以外は上記と同様のEF継手を作製し、上記と同様の条件で継手と複合管とを接合し、剥離試験を行った結果、いずれの締め代の場合も、所定の接続強度が得られることが確認された。
また、比較のために、SDRを9及び11に変更した以外は、上記と同様のEF継手をそれぞれ作製し、融着部の断面を観察した結果、SDRが9の場合は、融着界面に複数の融着ボイド(合計長さ24mm)が発生し、またSDRが11の場合も、融着界面に複数の融着ボイド(合計長さ11mm)が発生し、いずれの場合も接続強度が低下することが確認された。さらに、SDRを22.5に変更した以外は、上記と同様のEF継手をそれぞれ作製し、融着部の断面を観察した結果、融着界面に融着ボイドは存在しなかったが、接続管の外周面が溶融・変形して実用に供し得ないことが確認された。
上記の実施例において、電熱線に通電開始後、小径段部22aの表面近傍の温度を測定した結果を図6に示す。図6において、t1は通電が停止された時間を示し、曲線R1は、端子ピン側(図3に矢印X1で示す位置)の温度を、曲線R2は継手の軸心に関してX1と対称な位置の温度変化を示す。図6から、通電開始後、小径段部22aの表面温度は上昇し、時間t1(276sec)において端子ピン側で74℃(Ta)、端子ピンと反対側で69℃になることがわかる。通電切断後も、小径段部22aの表面温度は上昇し、端子ピン側では時間t2(609sec)で極大値(Tb=94℃)を、端子ピンと反対側では時間t3(647sec)で極大値(Tc=85℃)を示すことがわかる。
図6から、通電切断後の継手本体の冷却過程においても、小径段部22aの温度は上昇するが、これは電熱線の周囲の温度上昇が小径段部22aの表面へ伝達されることによる(熱伝達に300sec程度の時間を要する)と考えられる。そして上記の実施例では、通電切断後300sec程度の時間が経過してから、小径段部22aの冷却が開始されるので、その時点で小径段部22aが収縮し(ひけが生ずる)、融着界面の収縮に追従するので、融着界面における融着ボイドの発生が低減される。
また、図7に示す従来のEF継手(主要部の寸法及び電熱線の巻線ピッチは上記と同様)について、上記と同様の条件で通電を行った結果、通電切断後300sec程度の時間が経過したときに、図8に示すような融着ボイドが発生することが確認された。すなわち本発明の継手構造を採用することにより、従来の継手で融着ボイドが発生していた時間帯で、小径段部の収縮が開始されるので、複合管や厚肉の樹脂管の接続において融着ボイドを低減できると推定される。
本発明の実施の形態に係わるEF継手の断面図である。 EF継手に複合管を挿入した状態を示す断面図である。 溶着開始時の状態を示す、図2のA部を拡大した模式図である。 溶着途中の状態を示す、図2のA部を拡大した模式図である。 溶着終了時の状態を示す、図2のA部を拡大した模式図である。 拘束リングの温度変化を示す図である。 従来のEF継手の一例を示す断面図である。 図7の要部を拡大した断面図である。
符号の説明
1:EF継手
2:継手本体、21:中央部、22a、22b:小径段部、221a、221b:ネック部、222a、222b:突起部、225a、225b:螺旋溝
3a、3b:電熱線、30:わたり線、30a、30b:奥側電熱線
4a、4b:端子ピン
5a、5b:拘束リング、51a、51b:テーパ部、52a、52b:円周溝、53a、53b:端子孔、
6:複合管、60:補強金属部材

Claims (4)

  1. 内径側に電熱線が巻回された小径段部を有し熱可塑性樹脂で形成された継手本体と、前記小径段部に外嵌され熱可塑性樹脂で形成された拘束リングを有することを特徴とする電気融着式継手。
  2. 前記継手本体は、両端部に前記拘束リングの軸方向の移動を規制する突出部を有することを特徴とする請求項1に記載の電気融着式継手。
  3. 前記拘束リングは、前記継手本体と同一又は同等の線膨張係数を有する熱可塑性樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の電気融着式継手。
  4. 前記拘束リングは、前記小径段部の外径(D3)と同等もしくはそれ以下の内径(D5)を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電気融着式継手。
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