JP2008267308A - エンジンのegr制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルコール濃度に合わせてNOx低減、デポジット低減、燃料気化を十分に行い、アルコール濃度に関わらず安定した燃焼を維持する。
【解決手段】EGRバルブによって外部EGR量を調整し、吸排気バルブのオーバラップ期間によって内部EGR量を調整する。そして、エタノール濃度に応じて総EGR量を制御する。エタノール濃度がEGR抑制濃度範囲L内にある場合、EGR量を減少させていく。そして、境界濃度βを超えた高濃度範囲Mでは、EGR量を増加させていく。
【選択図】図4

Description

本発明は、エンジンのEGR(排気ガス再循環)装置に関し、特に、エタノール混合ガソリンなどのアルコール混合燃料を使用可能なエンジンのEGR制御に関する。
EGR装置では、排気ガスを吸気側へ環流させることによって、酸素成分が少なく不活性ガスの多い排気ガスを吸入空気と混合させる。これにより、燃焼室内の燃焼温度が下がり、NOx排出量の低減、燃費向上が実現される。排気管と吸気管とを繋ぐEGR管には、排ガス量を調整するEGRバルブが設けられており、エンジンの運転状態(エンジン回転数、負荷など)に応じて排気ガスの環流量(EGR量)およびEGR率が調整される。
一方、エタノール混合ガソリンなどのアルコール混合燃料がFFV(Flexible Fuel Vehicle)自動車に使用されているが、ある程度アルコール濃度が上がった燃料にEGRを働かせると、インジェクタでのデポジット生成が促進される。そのため、アルコール濃度が所定の低濃度値(30%)を超えた場合、EGRバルブを制御して排気ガスの環流を停止(OFF)し、あるいは排気ガスの環流量を減少させる(特許文献1、2参照)。
特開昭56−162256号公報 実開平1−145973号公報
アルコールは、ガソリンなどの燃料と比べて揮発性(蒸発特性)が良くない。そのため、アルコール濃度がより一層高濃度化することによって燃料に占めるアルコール成分の割合が大きくなると、燃料の蒸発特性が悪化し、十分な燃料気化が行われない。また、アルコールによる理論空燃比の違い(エタノールの場合、約9)のため、アルコール濃度が高いほど燃料噴射量を増加させる必要があり、燃料気化特性がさらに悪化する。その結果、不安定な燃焼による出力低下、有害な排気ガスの排出量増加を招く。
本発明のエンジンのEGR制御装置は、アルコール混合燃料を使用可能であって、排気ガスを燃焼室内へ環流させるEGR装置を備えたエンジンのEGR制御装置であり、アルコール混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、アルコール濃度に応じて排気ガスのEGR量を調整するEGR量制御手段とを備える。EGR装置としては、例えば、排気系と吸気系を繋ぐ管路を通して排気ガスを吸気系へ環流させる、いわゆる外部EGRを構成し、あるいは、吸排気バルブのオーバラップ期間の調整などによって燃焼室内の排気ガスを残留、環流させる、いわゆる内部EGRを構成してもよく、あるいは、外部EGR、内部EGR両方によってEGR装置を構成してもよい。
本発明のEGR量制御手段は、所定の濃度(以下では、境界濃度という)以下に定められるアルコール濃度範囲(以下では、EGR抑制アルコール濃度範囲という)では、境界濃度までEGR量を減少させる。EGR抑制アルコール濃度範囲は、EGR量の減少を開始する低濃度側の所定濃度から境界濃度までの範囲として設定される。
アルコールの含まれない燃料使用時のEGR量(以下では、基準EGR量という)の下でアルコール濃度が増加していくと、燃料噴射装置のデポジット生成が促進される。そのため、EGR抑制アルコール濃度範囲では、基準EGR量より少ないEGR量を設定し、EGR量をアルコール濃度に応じて減少させる。これに従い、EGR率も減少していく。
しかしながら、アルコール濃度がさらに高濃度になっていくと、燃料中のアルコール成分の占める割合が大きくなり、燃料の蒸発特性がアルコールの蒸発特性に近づく。EGR抑制アルコール濃度範囲で減少させられたEGR量の下でアルコール濃度が高くなると、アルコールの蒸発特性の悪さの影響が出始める。ここでの境界濃度は、抑制されたEGR量の下で燃料の蒸発特性が悪化し始める付近の濃度を表し、例えば、相対的にアルコール濃度の高い濃度範囲に定められる。本発明では、EGR量制御手段は、境界濃度を超えると、EGR量を増加させる。これにより、EGR率も増加する。
EGR量が増加することによって、エンジン筒内へ流入される高温の排気ガスの量が増加し、これに伴って吸気温度が上昇する。その結果、アルコール成分の多い燃料の気化が促進される。アルコール濃度が高い燃料の場合、燃料の大半が一定温度以上で気化するため、燃料の微粒子化が促進されて安定した燃焼が維持される。
アルコール濃度が高いほど燃料噴射量を増加させることから、高濃度範囲ではアルコール濃度が上がるほど燃料の気化特性がより悪化する。そのため、境界濃度を超えたアルコール濃度範囲では、アルコール濃度が高いほどEGR量を増加させるのが望ましい。一方、急激に燃料の気化特性が悪化して境界濃度付近でEGR量が大きく変動するのを防ぐため、EGR抑制アルコール濃度範囲では、アルコール濃度が高くなるにつれてEGR量の減少率を小さくするのが望ましい。
内部EGRと外部EGRによってEGR装置が構成される場合、外部EGRによって吸気温度を調整するのが望ましい。そのため、EGR量制御手段が、アルコール濃度に応じて外部EGR量が変化するように、排気ガス環流量を調整する外部EGR調整弁を制御するのがよい。
EGR装置として、EGR管を流れる排気ガスを冷却するEGRクーラーと、EGRクーラーを流れる冷却水の量を調整する冷却水調整弁とが設けられる場合、冷却水の調整によってアルコール高濃度では吸気温度を上昇させるのが望ましい。そのため、EGR量制御手段が、アルコール濃度が高いほど冷却水の量を減少させるように、冷却水調整弁を制御するのがよい。
エンジンに吸気ポートへ燃料噴射する第1の燃料噴射装置と筒内へ燃料噴射する第2の燃料噴射装置が設けられている場合、燃料噴射割合を調整することによって吸気温度を調整し、燃料噴射装置のデポジットを抑制するのがよい。そのため、EGR量制御手段は、燃料噴射割合を調整し、境界濃度を超えたアルコール濃度範囲において、アルコール濃度が高いほど第1の燃料噴射装置の燃料噴射割合を上げるのが望ましい。
本発明のEGR量制御装置は、アルコール混合燃料を使用可能であり、排気ガスを燃焼室内へ環流させるEGR装置を備えたエンジンのEGR制御装置であって、アルコール混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、アルコール濃度に応じて排気ガスのEGR量を調整するEGR量制御手段とを備え、EGR量制御手段が、アルコールの含まれない燃料使用時の基準EGR量に比べて少ないEGR量が設定される境界濃度を超えたアルコール濃度の場合、境界濃度におけるEGR量以上のEGR量を設定する。
本発明によれば、NOx低減、デポジット低減、燃料気化が十分に行われることによって、アルコール濃度に関わらず安定した燃焼を維持することができる。
以下では、図面を参照して、本発明の実施形態であるEGR装置を備えたエンジンについて説明する。
図1は、第1の実施形態であるEGR装置を備えたエンジンの概略的構成図である。
エンジン10は、筒内および吸気ポートへ燃料を噴射可能な火花点火式の多気筒エンジンであり、図1には1つの気筒が図示されている。エアクリーナー12を通って吸気管14に吸入した空気は、吸気ポート14Aを通ってエンジン本体11のシリンダ13内部へ流入する。
エンジン10では、吸気ポート14Aおよびシリンダ13内に燃料噴射可能であって、燃料をシリンダ13内へ噴射するインジェクタ16と、吸気ポート14Aに燃料噴射するインジェクタ32が設けられている。ここでは、インジェクタ32によって燃料が所定のタイミングで噴射され、筒内へ燃料噴射するインジェクタ16は所定の運転状況下に従って燃料を噴射する。吸入空気と燃料とが混合することによって均質な混合気が形成される。点火栓18によって混合気が点火され、均質燃焼が生じる。
燃焼によって生じる排気ガスは、排気ポート19Aを通って排気管19を流れ、三元触媒20へ送られる。三元触媒20は、酸化、還元作用によってNOx、未燃のHC等を含む排気ガスを清浄化する。Oセンサ47は、理論空燃比に基づくエンジン運転を行うため、酸素濃度を検出する。
ピストン22は、コンロッド24を介してクランクシャフト26と接続されており、クランクシャフト26の回転に連動してピストン22がシリンダ13内を往復運動する。吸気バルブ28、排気バルブ30は、クランクシャフト26に連動するカムシャフト(図示せず)の回転に従い、それぞれ吸気ポート14A、排気ポート19Aを吸気〜排気のサイクルに合わせて開閉する。
燃焼室17から排出された排気ガスの一部は、EGR管34を通って吸気管14に環流され、吸入空気と排気ガスとの混合ガスが燃焼室17へ送られる。これにより、燃焼温度の低下によるNOx低減など、いわゆる外部EGRが機能する。EGRバルブ35は、EGR管34を通る排気ガスの環流量(外部EGR量)を調整する。一方、EGRクーラー38は、冷却水を循環させることによってEGR管34を通る排気ガスの温度を低下させる。そして、クーラー制御弁43は、EGRクーラー38を流れる冷却水の量を調整する。
吸気バルブ28のカムシャフトには、ベーン式の位相連続可変バルブタイミング機構(以下では、VVT機構という)39が設けられており、カム位相を変化させることによって吸排気のオーバラップ期間が調整される。オーバラップ期間を調整するによって、燃焼室へ燃焼ガスが還流される量(内部EGR量)が調整され、いわゆる内部EGRが機能する。
燃料タンク50には、エタノール混合ガソリンが燃料として貯留されており、燃料ポンプ52によって吸い上げられる。吸い上げられたエタノール混合ガソリンは、燃料供給管53を通ってインジェクタ16、32へ送られる。ここで、エタノール混合ガソリンには、エタノール濃度0%の純ガソリン、エタノール濃度100%の純エタノールも含まれる。誘電型のエタノール濃度センサ54は、インジェクタ16、32へ供給されるエタノール混合ガソリンのエタノール濃度を検出する。
CPU、RAM、ROMを備えたECU36は、エンジン10のサイクル運動を制御し、スロットルポジションセンサ29、吸入空気温度センサ42、アクセル開度センサ44、クランクポジションセンサ46、Oセンサ47、カムポジションセンサ48、エアフロメーター49など、各センサからの信号を検出する。また、クランクシャフト26の回転位置に従ってインジェクタ16、32、点火栓18、スロットルバルブ31などへ制御信号を出力する。ECU36のROMには、エンジン制御に関するプログラムがあらかじめ格納されている。
ECU36は、後述するように、検出されるエタノール濃度に基づいて、内部EGR、外部EGRを含めたEGR量を調整し、EGR率を制御する。内部EGRを調整する場合、ECU36からの制御信号に基づいてVVT機構39がカム位相を変化させる。外部EGRを調整する場合、ECU36からの制御信号に基づいてEGRバルブ35がバルブ開度を変化させる。
図2は、ECU36において実行されるEGR制御処理を示したフローチャートである。また、図3は、吸気温度とEGR量との関係を示した図であり、図4は、エタノール濃度とEGR量との関係を表した図である。EGR制御処理は、ECU36のメイン処理に所定時間間隔で割り込んで実行される。
ステップS101では、エタノール混合ガソリンのエタノール濃度が検出される。そしてステップS102では、図4に示すEGR量とエタノール濃度との関係に基づき、EGR量が設定される。ただし、EGR量は、内部EGR、外部EGRによってシリンダ13内へ環流させる排気ガスの総量を表す。また、ここでは、ポート噴射、すなわちインジェクタ32からの燃料噴射によって運転が行われる。
図4では、エタノール濃度に応じて変化するEGR量が曲線Vによって表されている。エタノール濃度が低〜中程度のエタノール濃度範囲では、エタノール濃度が高くなるほどEGR量が減少していく(以下では、濃度α〜濃度βのエタノール濃度範囲をEGR抑制濃度範囲とし、濃度βを境界濃度とする)。EGR抑制濃度範囲Lを超えた濃度範囲(以下では、高濃度範囲という)Mでは、エタノール濃度が高くなるほどEGR量が増加していく。EGR量の増減に伴ってEGR率も増減する。
エタノールの含まれない純ガソリン、あるいは純ガソリンに近い濃度αより低濃度のエタノール混合ガソリンの場合、純ガソリン使用時のEGR量(基準EGR量)Esによって排気ガスの再循環が行われる。そして、EGR抑制濃度範囲Lおよび高濃度範囲Mでは、境界濃度βのEGR量Euを最小とする二次関数的な曲線VによってEGR量が表される。
EGR抑制濃度範囲Lでは、インジェクタ32におけるデポジット生成、出力低下等を防ぐため、エタノール濃度を減少させていくようにEGR量が制御される。エタノールは、ガソリンと比べてNOx排出量が少ないことから、必要以上に燃焼温度を下げることによって出力低下、燃焼の不安定化を生じさせないように、EGR量が抑えられる。エタノール濃度が高くなるに従い、EGR量も減少し続ける。濃度αは、基準EGR量の影響の下に燃焼不安定化し始める付近の濃度として定められる。
一方、エタノール濃度がさらに高くなっていくと、ガソリンと比べて気化潜熱の大きい、すなわち揮発しにくいエタノールの割合が増加する。また、理論空燃比に基づいて運転を行うため、エタノール濃度が高くなるにつれて燃料噴射量が増加していく。その結果、燃料気化が悪化し、不均質が混合気が形成され、燃焼の不安定、排ガス量増加を招く。境界濃度βは、EGR量を減少させた影響下で燃料気化が悪化し始める付近の濃度を表す。
本実施形態では、エタノール濃度がEGR量を抑制すべき濃度範囲L(境界濃度β)を超えてさらに高濃度になると、EGR量を増加させていく。EGR量の増加によって高温である排気ガスの割合が増加すると、吸入空気と排気ガスとを合わせたガス(ここでは、混合ガスという)の温度が上昇する。その結果、吸気ポート14A付近で混合ガスに燃料が噴射されると、燃料が十分に気化し、均質な混合気が形成されることによって燃焼が安定する。なお、エタノールの気化潜熱が高いことから、シリンダ13内へ吸入される混合気の温度はエタノール濃度の変化によっても大きく変化しない。
エタノール濃度が高くなる、すなわち燃料に占めるエタノール濃度の割合が大きくなるほど、エタノールの蒸発特性(揮発性)が燃料の蒸発特性となって現れる。したがって、エタノールの蒸発する温度まで混合ガス温度を上昇させれば、ほとんどの燃料が気化するため、燃料噴射量およびエタノール濃度に応じてEGR量を調整することによって燃焼が安定化する。なお、部分負荷、高負荷それぞれに合わせて図4に示すようなEGR量の曲線が設定される。
ステップS103では、設定されたEGR量に基づいて吸気ポート14A付近における目標吸気温度が設定される。ECU36のROMには、EGR量と目標吸気温度との関係を示すマップデータがあらかじめ記憶されており、マップデータから目標吸気温度が求められる。そして、目標吸気温度に基づいて、外部EGR量が求められるとともに内部EGR量と外部EGR量の割合が求められる。
図3は、シリンダ13へ流入される混合気の温度、すなわち吸気温度と外部EGR量との関係を示した図である。図3から明らかなように、外部EGR量に比例して吸気温度は上がる。ここでは、外部EGR量を変化させることによって総EGR量を変化させる。したがって、ステップS102で設定された総EGR量に応じた吸気温度から外部EGR量を増減させる。ECU36のROMには、吸気温度と外部EGR量との関係を示すデータがエンジン回転数ごとにマップデータとしてあらかじめ記憶されている。
ステップS104では、内部EGR量の割合に基づいて排気行程における吸気バルブ28、排気バルブ30のオーバラップ期間が求められる。そしてステップS105では、外部EGR量の割合に基づいてEGRバルブ35の開度が求められる。EGRバルブ35の開度と外部EGR量の割合との関係を示すマップデータがあらかじめ記憶されており、外部EGR量の割合からEGRバルブ35の開度が決定される。EGRバルブ35は、ECU36からの制御信号に基づいてバルブの開度を上げる(または下げる)。
このように第1の実施形態によれば、EGRバルブ35によって外部EGR量が調整され、吸排気バルブ28、30のオーバラップ期間によって内部EGR量が調整される。そして、エタノール濃度に応じて総EGR量が制御され、エタノール濃度がEGR抑制濃度範囲L内にある場合、EGR量を減少させていく。そして、境界濃度βを超えると、アルコール濃度が高いほどEGR量を増加させる。これにより、エタノール濃度が高濃度になっても吸気温度上昇によって燃料気化が悪化せず、有害な排ガスの排出量を抑えることができる。また、エタノール濃度に応じて外部EGR量を調整するため、低〜中濃度のEGR抑制濃度範囲においてはインジェクタ32のデポジット生成を抑制し、高濃度では燃料気化が促進される。また、境界濃度に近づくにつれてEGR量の減少率を下げていき、境界濃度を超えてからEGR量の増加率を上げていくので、境界濃度前後付近で燃料気化特性の変化に対して迅速なEGR量の制御を行うことができる。さらに、外部EGR量の変化によって総EGR量の調整を行っているため、高濃度において燃料気化が促進される。
次に、図5、6を用いて、第2の実施形態であるエンジンについて説明する。第2の実施形態では、EGRクーラー38の冷却水の流量がエタノール濃度に応じて調整される。それ以外の構成については、第1の実施形態と実質的に同じである。
図5は、第2の実施形態におけるEGR制御処理を示したフローチャートである。図6は、エタノール濃度とクーラー制御弁43との関係を示した図である。なお、第2の実施形態では、内部EGRは実行しない。
ステップS201、S202の実行は、第1の実施形態における図2のステップS101、S102の実行と同じであり、エタノール濃度が検出されるとともに、EGR量が設定される。ここでは、外部EGR量がそのままEGR量として設定される。そして、ステップS203では、求められたEGR量に基づいて目標吸気温度が算出され、目標吸気温度に応じたEGRバルブ35の開度が算出される。なお、目標吸気温度とEGRバルブ35の開度との対応関係を示すデータがエンジン回転数ごとにあらかじめ記憶されている。
ステップS204では、クーラー制御弁43の開度が、エタノール濃度に応じて求められる。図4に示すように、エタノール濃度が高いほどクーラー制御弁43の開度が小さくなる。すなわち、エタノール濃度が高いほどEGRクーラー38に流れる冷却水の量を減らす。クーラー制御弁43の開度と吸気温度との対応関係を示すデータがあらかじめ記憶されており、目標吸気温度に基づいてクーラー制御弁43の開度が求められる。
エタノール濃度が低濃度であって燃料性状が純ガソリンに近い場合、燃焼室17で発生するNOx低減のため、クーラー制御弁43を開けて積極的にEGR管34を通る排気ガス温度を減少させる。一方、エタノール濃度が高くなるについてNOx低減の必要性が薄れること、および高濃度のエタノール混合ガソリンに対して気化特性を向上させるため、EGR管34を通る排気ガスの温度低下を抑制する。これにより、エタノール濃度が高くなるほど吸気温度がより一層上昇しやすくなり、エタノール濃度の変化に対して吸気温度を迅速に変化させることができる。
次に、図7、図8を用いて、第3の実施形態であるエンジンについて説明する。第3の実施形態では、筒内、吸気ポート両方に燃料を噴射し、エタノール濃度に応じて燃料噴射割合を調整する。それ以外の構成については、実質的に第2の実施形態と同じである。
図7は、第3の実施形態におけるEGR制御処理を示したフローチャートである。図8は、エタノール濃度と吸気ポート噴射割合との関係を示した図である。
ステップS301〜S303の実行は、図5のステップS201〜S203の実行と同じであり、エタノール濃度に応じてEGR量が設定され、目標吸気温度が求められる。そして、EGRバルブ35の開度が算出される。
ステップS304では、エタノール濃度および目標吸気温度に基づき、吸気ポート14Aにインジェクタ32から噴射される燃料の噴射割合が求められる。第3の実施形態では、インジェクタ16とインジェクタ32の両方から燃料が噴射され、エタノール濃度に応じて燃料噴射量の割合が図6に示すグラフに基づいて求められる。
図8に示すように、純ガソリン使用時には、所定の燃料噴射割合でインジェクタ16、32から燃料が噴射される。エタノール濃度が所定濃度γを超えるまでは、インジェクタ32の燃料噴射割合が減少し、インジェクタ16の燃料噴射割合が大きくなる。所定濃度γまでは、シリンダ13内に吸入されたガスの流動性を強める(噴流効果)ため、エタノール濃度に応じた燃料噴射量増加分がインジェクタ16へ送られ、シリンダ13内で渦流を強める方向に燃料が噴射される。
エタノール濃度が所定濃度γを超えると、エタノール濃度に応じたさらなる燃料噴射量の増加分はインジェクタ32の燃料噴射量として割り当てられる。そのため、エタノール濃度が高くなるにつれてインジェクタ32の燃料噴射割合が増加していく。したがって、エタノール濃度増加に伴うEGR量の増加に合わせてインジェクタ32からの燃料噴射量が増加するため、燃料気化が促進される。ECU34のROMには、図8に示すインジェクタ32の燃料噴射割合とエタノール濃度との関係を示すデータがエンジン回転数ごとに格納されており、エタノール濃度に応じたインジェクタ32の燃料噴射割合が求められる。
ステップS305では、図5のステップS204と同様、エタノール濃度に基づいてクーラー制御弁43の開度が求められる。ECU34のROMには、エタノール濃度とクーラー制御弁43の開度との関係を示すデータがインジェクタ32の燃料噴射割合ごとにあらかじめ格納されており、エタノール濃度、インジェクタ32の燃料噴射割合に応じたクーラー制御弁43の開度が求められる。
図3に示すEGR量の曲線Vは、均質燃焼による運転に基づいているが、成層燃焼による運転など運転状態が異なる場合においても、同様なEGR量の制御を行えばよい。また、燃料噴射に関しては、ポート噴射、直噴いずれか一方のみで構成されるエンジンに適用してもよい。さらに、エタノール混合ガソリンに限定されず、他のアルコールを混合した燃料に対してもEGR量の制御を行うことが可能である。
エタノール濃度とEGR量との関係は、図4に示すような2次関数的な曲線で定めることに限定されない。例えば、EGR抑制濃度範囲では、エタノール濃度に比例してEGR量を減少させてもよく、あるいは、境界濃度βまで一定のEGR量(例えば、実質的に0とみなせるEGR量)に設定してもよい。あるいは、濃度αから途中の濃度まで減少させ、それ以降、境界濃度βまで一定濃度に定めてもよい。境界濃度βまでEGR量の変化率が負又は0になるようにEGR量を調整すればよい。
また、境界濃度βを超えた高濃度範囲Mでは、エタノール濃度に比例してEGR量を増加させてもよく、あるいは、一定のEGR量に設定してもよく、この場合、境界濃度βのEGR量以上のEGR量を設定すればよい。例えば、エタノール濃度が濃度βを超えるとそれまで連続的に減少させてきたEGR量を一定に維持するように構成してもよい。境界濃度βのEGR量より多い基準EGR量が設定され、境界濃度βを超えたアルコール濃度の場合、境界濃度βのEGR量以上のEGR量を設定するように構成すればよい。
第1の実施形態であるEGR装置を備えたエンジンの概略的構成図である。 ECUにおいて実行されるEGR制御処理を示したフローチャートである。 吸気温度とEGR量との関係を示した図である。 エタノール濃度とEGR量との関係を表した図である。 第2の実施形態におけるEGR制御処理を示したフローチャートである。 エタノール濃度とEGRクーラー調整弁との関係を示した図である。 第3の実施形態におけるEGR制御処理を示したフローチャートである。 エタノール濃度と吸気ポート噴射割合との関係を示した図である。
符号の説明
10 エンジン
16 インジェクタ
28 吸気バルブ
30 排気バルブ
32 インジェクタ
34 EGR管
35 EGRバルブ
36 ECU
38 EGRクーラー
39 VVT機構
42 吸気温度センサ
43 クーラー制御弁
54 エタノール濃度センサ
L EGR抑制濃度範囲(EGR抑制アルコール濃度範囲)
M 高濃度範囲

Claims (7)

  1. アルコール混合燃料を使用可能であって、排気ガスを燃焼室内へ環流させるEGR装置を備えたエンジンのEGR制御装置であって、
    アルコール混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、
    アルコール濃度に応じて排気ガスのEGR量を調整するEGR量制御手段とを備え、
    前記EGR量制御手段が、所定の境界濃度以下に定められるEGR抑制アルコール濃度範囲では、前記境界濃度までEGR量を減少させ、前記境界濃度を超えると、EGR量を増加させることを特徴とするEGR制御装置。
  2. 前記EGR量制御手段が、前記境界濃度を超えたアルコール濃度範囲では、アルコール濃度が高いほどEGR量を増加させることを特徴とする請求項1に記載のEGR制御装置。
  3. 前記EGR量制御手段が、前記EGR抑制アルコール濃度範囲では、アルコール濃度が高くなるにつれてEGR量の減少率を小さくすることを特徴とする請求項2に記載のEGR制御装置。
  4. 前記EGR装置が、内部EGR量を調整するため吸排気弁のオーバラップ期間を調整するバルブタイミング調整機構と、外部EGR量を調整するため排気系と吸気系とを繋ぐEGR管の排気ガス環流量を調整する外部EGR量調整弁とを有し、
    前記EGR量制御手段が、アルコール濃度に応じて外部EGR量を変えるように、前記外部EGR調整弁を制御することを特徴とする請求項2に記載のEGR制御装置。
  5. 前記EGR装置が、前記EGR管を流れる排気ガスを冷却するEGRクーラーと、前記EGRクーラーを流れる冷却水の量を調整する冷却水調整弁とを有し、
    前記EGR量制御手段が、アルコール濃度が高いほど冷却水の量を減少させるように、前記冷却水調整弁を制御することを特徴とする請求項1に記載のEGR制御装置。
  6. 前記EGR量制御手段が、吸気ポートへ燃料噴射する第1の燃料噴射装置と筒内へ燃料噴射する第2の燃料噴射装置との間の燃料噴射割合を調整し、前記境界濃度を超えたアルコール濃度範囲において、アルコール濃度が高いほど前記第1の燃料噴射装置の燃料噴射割合を上げることを特徴とする請求項5に記載のEGR制御装置。
  7. アルコール混合燃料を使用可能であり、排気ガスを燃焼室内へ環流させるEGR装置を備えたエンジンのEGR制御装置であって、
    アルコール混合燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、
    アルコール濃度に応じて排気ガスのEGR量を調整するEGR量制御手段とを備え、
    前記EGR量制御手段が、アルコールの含まれない燃料使用時の基準EGR量に比べて少ないEGR量が設定される境界濃度を超えたアルコール濃度の場合、前記境界濃度におけるEGR量以上のEGR量を設定することを特徴とするEGR制御装置。
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