JP2008264538A - 避難機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】避難者が建物の避難側壁に沿って、建物外部の地上面に避難する避難機器
【解決手段】避難者が避難機器10内のロープ20に加わる摩擦圧接材30,40による摩擦圧接力によって避難が可能となる。避難者が避難機器10に接続しているシートマット90に腰を掛けると、その人体の自重でロープに摩擦圧接力が加わり、避難機器10は静止の状態となる。人体が避難機器10に搭乗して、アーム50の先のアーム取手50aを握り、アームの取手50aを下に引き下げると、機器の摩擦圧接力が緩み、避難機器10は地上面に降下する。降下速度の関係もあるので、アームの取手50aを上下させて、降下速度の調整を図ることができる。避難機器10には1人の搭乗しかできないので、避難機器の上部のロープに、円筒型機器100を挟み乗せ、円筒型機器100の避難ベルトに人体を懸垂させることによって、更に複数避難させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物の避難側壁外部に設置して、地震や建物火災の際などに使用する、緊急避難機器に関する。
建物の避難側壁に突出する軒先などに垂下されたロープを伝って建物の避難側壁下方の地面上へと避難者を避難させる緊急避難用の避難機器として、特開2005−169055号公報記載の避難装置や、実開平5−91705号公報記載の避難者の自重を利用して地上面へと降下させる避難機器などが開発されている。
しかしながら、前者の避難装置は、1本のロープの中途部に取着された輪状のベルトに避難者の胴体部が腰を下ろす形態ではなく、胴体部を巻きつける等として、その1本のロープを支えに不安定な姿勢で避難者がロープを伝って建物避難側壁下方の地上面に降下するものであって、避難者が安心して建物外部の地上面に避難できる構造をしていない。また、その避難者の身体胴部を支えるベルトを1本のロープに沿って地上面へと降下させるベルト降下手段が、歯車機構を用いた複雑な構造をしていて、そのベルト降下手段が緊急避難時に避難者が謝りなく容易に操作できる構造をしていない。
後者の避難器具も、1本のロープの中途部に避難者の身体を吊り下げた不安定な姿勢で避難者が1本のロープを伝って建物外部の地上面に降下するものであって、避難者が安心して地上面に降下できる構造にはなっていない。また、その1本のロープの中途部に吊り下げた避難者の身体を、避難者の自重を利用して1本のロープに沿って地上面に降下させる降下機構に、複雑な油圧調整機構が用いられて、緊急避難時に避難者が、その油圧調整機構を誤りいなく容易に操作できる構造をしていない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、地震や建物火災の際などの緊急時に、避難者が斜め横向き等の不安定な姿勢をとらずに、ほぼ垂直に近い姿勢で、建物の避難側壁に沿って建物外部の地上面へと避難できる、避難器具を提供することを目的としている。
また、緊急避難時に、避難者が、誤りなく容易かつ的確に操作できる避難器具であって、誤りなく簡単な操作で、安全かつ迅速に建物外部の地上面に避難できる。
このような目的を達成するために、本発明の避難機器は新築建物または、既設建物の内部の窓際の天井、建物内部の窓際上部壁面、更には建物外部ベランダの手摺近くの天井部等に1本のロープを堅固に取り付けて置き、建物の避難側壁下方の地上面にロープを垂下させ、その垂下させたロープにあらかじめ地震、建物火災の際、用意しておって収納しておった避難機器を垂下しておるロープに取り付けることとなる。避難機器本体の手前壁面は左右に開口することができ、そこにロープを挟み込み本体を閉口する、挟み込んだ物体と、ロープとの間にロープは圧接されて摩擦抵抗が生ずることとなる。
この機器の構造上の特徴は摩擦抵抗を利用した構造となっており、人体が避難機器に搭乗すると、機器内のアームの中間のマット支点が人体の自重で、ロープは挟み込んだ摩擦圧接材により、圧接されて強い摩擦抵抗が生じ避難機器は停止した状態となるので、避難者は安心して搭乗することができる。したがって避難者が避難機器を携帯して懸垂しても降下または、落下の心配はまったくない。アームのマット支点に人体の自重が加わるとアームはその重みで下にさがり、その圧力はアームの連結軸を通してアームを挟み込んだ2枚の連結板に作用して、圧接軸を図上、左方向水平に動かし、圧接板を押すこととなり、摩擦圧接材に挟み込まれたロープは両摩擦圧接材からの摩擦圧接力の影響を受けることとなる。したがって人体が携帯した避難機器はその摩擦と圧接力によって降下せず静止の状態を保つこととなる。
人体が避難機器を携帯して懸垂し、降下しようとした時、まず右手でアーム先端の取手を握り、取手を下に引き下げるとアームの回転軸を基点にアームマット支点を引き上げる形態となる。丁度「梃子の原理」に相当するもので、回転軸の基点からマット支点までの距離に対して、回転軸の基点から取手の距離が長ければ、人体の重量を腕の僅かな力で引き上げることとなる。ただ避難者の取手までの長さにも限界もあるので、大きな力を必要とするならば、基点からのマット支点までの距離を短くするか、取手に手が届かずアームが長すぎれば、例として9図の如くアームを折り曲げた方式で、取手を避難者の手前に持ってくるかで、重い人体を僅かな腕の力で、引き上げられる。ただ重い人体といってもシートマット3支点で支えるから、1支点は実質、約3分の1の重量となるので、基点の位置によっては僅かな力で、人体を持ち上がることは充分できる。
取手の腕の力でアームを引き下げると「梃子の原理」で、人体が軽々と持ち上がる。人体が持ち上がることは、「0006」での説明の逆の作用が働き、ロープへの摩擦圧接作用が緩むこととなり、避難機器、すなわち人体は降下を始めることとなる。3図aの断面図で、アーム支点が上に上がると、同時に2枚の連結板と連結軸も、僅か左回りに回転することによって圧接軸すなわち圧接板が水平方向右に引っ張られ、摩擦圧接材はロープから離れ緩むこととなり、人体は降下をすることとなる。
本発明の避難機器はロープを挟み込んだ摩擦圧接材との摩擦抵抗との関係で成り立っているから、摩擦圧接材が摩擦圧接力によって、磨耗するのではないかとの心配が、当然あってしかるべきと思われるが、災害の危機はあってのことであって、たとえあっても災害の危機に遭遇するのは、万に一つのことであり、たとえあった場合、これが2回、3回と、めぐり合うなど通常考えられない。したがって、この機器を常備しておっても、使わずじまいに終わることは普通である。たとえ機器が多く使用されたとしても、せいぜい2回ぐらいと思われる。たとえば建物の階数が数拾回、高さが数拾米あっても使用回数は2回あるかないかというところと思われる。この程度の使用状況からみて摩擦圧接材の摩耗など考えるには及ばないと思われる。ロープと摩擦圧接材の摩擦力に充分たえられるものを選択すればよいわけである。救命用機器のように連続使用はないので、あまり心配するには及ばないと思われる。したがって1回使用して摩擦圧接材の磨耗が心配なら機器とも廃棄してしまうか、摩擦圧接材の交換は簡単にできるので、交換して再利用も考えられる。その件は後日判断して決めればよい、尚、現状のままでも充分利用できるとなったら、それでもよいことである。いずれにせよ、避難機器の常備は「備えあって、憂いなし」である。
本避難機器は地震や建物火災に際しての常備必要な数は、その家の家族数にも及ぶが一般の家庭ならば1機、家族数が多いなら2機、後述するが避難機器の上部に円筒型機器を乗せて利用すれば、円筒型機器1機には複数の人間が搭乗できるから、複数の人間の避難者を確保できる。更にロープへの接触長さを長くした摩擦圧接材なら摩擦力も大きくなるから、円筒型機器を多く重ね合わせることによって避難者を多数確保することも可能である。尚、避難機器を必要数以上に常備することも場所によっては考えられる。建物から堅固に地上面に懸垂される、引っ張り強度と、摩擦力に強い安全な1本のロープならば、一時に数機の避難機器を設置することも可能であり、さらにそれぞれの避難機器に円筒型機器も取りつければ、多数の避難者を助けることもできる。
本避難機器は構造上、機能上、特に操作上は実に簡単であり、しかも他の避難機器と比較して、構造面も簡単であり、その他いろいろな面からみても相当低廉と思われる。たとえて云えば、1家族に必要数常備しても、構造上、簡単な機器なので、それほど財政的負担は掛からないものと思われる。実際は地震や建物火災に遭遇することがあるのか無いのか分からないものに、高価なものは買えるだろうか、事実みて他社の製品は構造上かなり複雑であるので、相当高価な製品であると感じられる。尚、他社製は1機器1人の避難では多人数の場合には不都合と思われる。なかには搭乗し、降下した機器が地上面に到達すると、人為的又は機械的に避難階に戻す機器もあるが、そのため多数の避難者に大幅な時間的経過となり、これでは最良の避難機器とはまったく言えない。
本避難機器の構造材は鉄、アルミ、銅等、その他の金属材の利用、特に鉄、鋼、真ちゅう、ステンレス、その他、繊維強化プレスチック、化学的強化合成材等の利用。摩擦圧接材に利用される物質はゴム材、その他植物材、金属、又は滑り難い摩擦係数の高い化学的に形成された強化合成材。ロープ材は麻材、他の繊維植物材、ナイロン、ビニロン系も含めた、全ての化学的強化繊維合成材等々の材質でロープとして形成された物。
本発明の避難機器は天井面から、降下する地上面に垂下させたロープに、避難機器を取り付けるわけだが、まず機器を収納場所より取り出し、避難階のベランダ、廊下床等の平面で、機器マット左端支点の金具シートチャックを外し、人体はシートマットに跨ぐように搭乗したら機器にロープをセットする。セットが終了したら機器に錠をする。次にシートチャックをする。これで降下体制に入ったわけだが、次の避難者も別の同避難機器を、その場で同様のセットをするわけだが、更に多くの避難者がいて避難機器が不足した場合は、その各々の避難機器に円筒型機器を取り付けることとなる。すべて作業が終了した時点で、最初にセットした避難者から静かに次々に降下することとなる。避難機器や円筒型機器が充分あって、ロープが頑丈なら時には降下の必要数は充分応えられる。尚、各避難階が共通のベランダ、外廊下等であれば、下階の避難者も上階からの垂下しているロープを手元に引き寄せて、避難機器を携帯し、そのまま利用することもできる。姿勢もシートマットに腰掛ける形であるので、多少の姿勢の傾きは当然あるが、ほぼ安定した状態で避難することができる。
以上説明したように、本発明の避難機器は地震や建物火災の際などの緊急時に避難者がシートマットに腰掛ける形で、多少の傾きはあるが、ほぼ安定した姿勢で避難できる建物側壁面に沿って外部地上面に避難するわけだが、シートマットに腰を掛けることは避難者にとっては安心感があり、更に避難機器に延設されたアームの取手を上下するだけで、地上面に避難できることは心が動揺した避難者にとっても操作が簡単なので、大きな安心感が持たれる。本発明の避難機器を誤りなく操作すれば、安全かつ、迅速に地上面に避難できる。更に、複数の避難者を同時に避難させるにも、一本のロープに避難機器を複数台利用するもよいが、1台の避難機器に搭乗者の他に、複数搭乗できる円筒型機器を取り付けられることは大変画期的なことであり、更にその上に2機、3機と円筒型機器を複数重ね合わせて避難者を搭乗させることもできることは、避難機器と共に、円筒型機器が最良の「発明の効果」である。
本発明の避難機器は好条件の形態を示している。以下、この避難機器の構造上、機能上の最良の形態の説明に入る。
建物の避難するところの側壁外側に突出する軒先の内面に、しっかりと固定されたロープ20が懸垂されている。その懸垂されたロープ20は軒先の内面から地上面までの長さである。その機器10は開口軸10aが存在し、その反対側には開口部10bがあって、左右に開口することができる。開口されたら、そこにロープを両摩擦圧接材30,40に挟み込む、挟み込んだら開口部10bを閉じる。閉じ終わったならロック10cする。機器10内部には左右同質の2個の摩擦圧接材30,40があり、3図の摩擦圧接材30は機器10の左内面に固定されている。その向かい合った摩擦圧接材40は圧接板40aに固定されている。この圧接板40aに圧接軸40bがあり、その圧接軸40bは機器10の移動孔40cに突き出ている。尚、圧接軸40bは回転自由な2枚の連結板60によって挟まれている。圧接板40aを挟んで連結している。2枚の連結板60上部は連結軸60aによって、回転自由なアーム50を挟んで連結している。アーム50の延長にはシートベルト受50cがあり、そこに人体を支えるシートベルト90dを受けている。更に、そのアームの延長には回転自由な回転軸50bがあり、そしてその延長はアーム50が機器10の外部に突出して、取手50a付きとなっている。本避難機器は以上説明した如き構造となっている。
次に避難手順の説明にはいる。まず機器10に固定されている左端のシートベルト90bのチャック90aをはずし、シートマット90に人体が跨ぐようにして搭乗する。搭乗と同時にロープ20を機器10に挟み込む手順を取る。それが終ったならロック10cして完全な降下体勢をとり、階床面から宙ずり状態となる。すなわち降下懸垂状態となる。機器10は人体の自重によりアーム50支点50cのシートベルトが下がると、アーム50に連動する2枚の連結板60が人体の自重で下降し、圧接軸40cが移動孔40cに沿って水平に押され移動することによって、圧接板aに接続している摩擦圧接材40がロープ20を押すことにより、両摩擦圧接材30,40でロープ20は強い摩擦圧接力を受け、人体は機器10と共に降下せず静止の状態となる。尚、避難者が複数いた場合は、1本のロープ20に、別の同機に同様の行為を行えばよいわけであって、更に円筒型機器も活用すれば、より多数の避難者を救うことができる。したがって、人体が機器10に搭乗すれば、ロープ20に摩擦圧接力が働いて降下せず、安定した静止の状態となる。
機器10はアーム50の回転軸50bはシートベルト3支点50c,80a,80bのうち支点50cに人体の重量が加わると、回転軸50bを基点に反時計回りに回転して、アーム50を下方に引き下げる働きをする。これが連結軸60aを通して、アーム50を挟んでいる2枚の連結板60を押し下げる結果、圧接軸40bに水平左方向に押し出す力となる。その力を水平方向に動かすものが、機器10の両側面にある移動孔40cである。その移動孔40cには圧接軸40bが突き出ている形で、圧接軸40bが移動孔40cに沿って、水平方向に移動することによって、圧接板40aを通して、ロープ20を挟んでいた両摩擦圧接材のうち、摩擦圧接材40がロープ20に圧接力を加わることとなり、人体が機器10に搭乗しても、人体は降下せず静止の状態を保つこととなる。
摩擦圧接材30,40の有効な働きは機器10に移動孔40cがあって、これに圧接軸40bが突き出ていること、その移動孔40cは水平方向に自由に動く形式となって、図面上、圧接軸40bが左に動けば、ロープに対して圧接力となり、その反対に右に動けば、摩擦圧接材40はロープ20より離れることとなり、圧接力は緩むこととなる。機器10に避難者が搭乗した避難機器は前段述べた如く、降下せず静止の状態となっているが、機器10の突出しているアーム50先の取手50aを握り締め、アームを下方に引き下げると、アームの回転軸50bを基点に、「梃子の原理」でアーム50は上方に押し上げることとなる。回転軸50bの基点から、シートベルト50cまでの距離より、アーム取手までの距離が相当に長ければ、シートベルト50cに加わる人体の重い重量でも、腕の力で軽がる持ち上げることができる。取手50aを握り締め、腕の力で引き下げると、人体が持ち上がり、すなわち、アーム50も持ち上がると同時に、2枚の連結板60は上方に移動する。連結板60が移動することは、取りも直さず水平移動孔40cより、圧接軸40b、圧接板40aも水平移動し、そして摩擦圧接材40をロープ20より引き離すこととなり、摩擦圧接力がロープより緩むことにより、人体は避難機器共に降下の状態となる。尚、取手50aをあまりにも強く引き下げると、ロープは摩擦圧接材30,40から引き離されると、急激な落下の恐れが生じる危険性がある。これを防ぐ方法として、本体の壁面と圧接板との間にスプリング70があるが、この役割は取手の操作上の急激な落下を防ぐための、安全装置である。
前段で説明してあるが、人体がシートマット90に腰を下ろすと、人体の自重でロープ20に両ゴム板30,40からの圧接力で摩擦抵抗が生じる。その機器の3支点80a80b,50cのうち、50cのシートベルト90dは、アーム50を引き下げることとなる。したがって、ロープ20は両ゴム板30,40からの圧接力が加わり、その結果、懸垂、垂下したロープ20に人体は安定し、機器10と共に宙ずりとなる。宙ずりとなった場合、この機器10の運転操作は、右手で取手50aを握り締め、そのままの状態で取手をじょじょに下に引き下げることによるか、または取手50aを上下させながら降下速度の調整も計ることができるので、適度な速度で地上面に、降下することは可能である。更に、取手50aから手を離すか、取手の上下行為を停止すれば静止状態となる。
降下する距離面や階数からいっても、また1回使用ぐらいで連続使用などありえないので、両摩擦圧接材30,40は、ゴム板以外にも選択する余地は充分あるが、通常はゴム板が選択肢になると思われる。なるべく磨耗と耐熱性のあるゴム板の選択も重要な要素のひとつである。ここではゴム板で話を進めたいと思う。両ゴム板30,40が摩擦抵抗による摩擦熱によって磨耗する危険もあろう。その面を充分考慮した避難機器にすることも大切ではあるが、しかし地震や建物火災に遭遇するのかどうか、まったく未知数であり、あっても生涯1回あるかないかで、避難機器を連続使用するものではないので、それほど心配に値するものではないかと思われる。しかし避難機器に搭乗した者の降下の安全性はもとより、機器が軽くて、強度的にも考慮した避難機器であることは重要である。しかも他社の避難機器と比較して、構造的、機能的にも簡単ゆえ、かなり低廉と思われる。「備えあれば憂い無し」とのことでは重要な避難機器でもある。避難上、家族数に対しても1機の避難機器にそれに見合った円筒型機器を用意し置けばよい。通常は避難機器1機に対して、円筒型機器は構造的にも簡単ゆえ、低廉であり、したがって、財政的にもそれほど大きな負担にはならないものと思われる。
尚、本製品の最大の長所は動力の必要はなく、機器内の回転軸、連結軸、圧接軸等がアーム、連結板、圧接板や機器側面なりには、かなり緩い単なる貫通孔で構成されて運転できることは、機器に対しての定期的保守管理たとえば、油を注す、磨く、油圧の交換等々の必要はまったくないので、保守管理はなくとも、半永久的に製作した当時のまま保存できることが何にも増しての長所である。ただ製作時には金属部分に充分塗装しておくことと、シートマットとゴム板の交換はある期間に至っては必要かもしれないが、ゴム板にいたっても、暗い機器内に定置しているので、風化や変質はかなり少ない。又シートマットもそれなりの袋に入れ、機器に結び付けて保管してあれば、充分変質に耐えられるものと思う。しかしそうは言ってもこれらについては、ある期間たとえば、5年なり10年なりおいたら、定期的に保守管理はしたほうがよい。充分塗装された金属部分に関しては保守管理なくとも数拾年後、極端な言い方をすれば数百年後に災害に遭遇しても使用は充分可能である。
尚、大多数の家族、事務所、デパート、劇場、その他、多くの人の集まる所等々では各階、屋上等には避難機器は円筒型機器も含めて多数用意しておく必要はある。又、避難用ロープも数本は必要となるので、直ちに懸垂できるよう、準備しておく必要はある。
7図に示してあるように、ロープ20の端末に機器10のロープ孔より大きいある程度重い錘のような固体物を取り付けておけば、最初の避難者が地上面に降下終了した時点で機器10前面の錠10cをして避難階に合図を送ることで、避難階の避難者はロープを手に持って、機器を引っ張り挙げて、次の避難者はそれに搭乗し、避難すればよい、次の避難者もその行為を繰り返せば良いわけで、補助的手段としての役割は充分あるわけである。尚、必要とあれば次の方法もある。8図の如く、機器10の上部に補助ロープの取り付け金具をあらかじめ付けておき、そこに補助ロープで結んでおいて、次に予定している避難者がいま降下している避難者の安全面の手助けに、補助者は手を持って補助ロープを避難者の避難機器共に下ろしていくことも考えられる。降下の途中避難者に急を要した場合、補助者は補助ロープを引っ張り上げ、次の避難者が機器に搭乗する手助けにもなる。
そこで地震や建物火災が突然発生したした場合、1人ないし、複数の人間でもよろしいが、窓からでもよいが、ベランダ等があれば速ベランダ等に出て、内壁、天井等からロープ20を取り出し、避難機器10をロープに取り付け、人体はそれぞれの避難機器に搭乗する。円筒型機器4図dもあれば、それも取り付ける。全員搭乗が完了したならば、ロープを地上面に垂下させ、最初に取り付けたものから、次々に地上面に降下していく。なお、下階の人も上階からのロープ20を手元に引き寄せて、そのロープ20を利用し、避難機器を取り付けて地上面に降下することもできる。
円筒型機器4図dは避難機器の補間的機器とでも言おうか、避難機器10での避難は操作を伴い1人の避難者だけとなる。それを補うため複数の避難者が同時に避難できるために考案した円筒型機器100である。避難機器10のセットとして有効的役割を果たす重要な機器である。次に構造上の説明に入る。この機器は円筒形をしており、材料は鉄、その他金属、又は塩化ビニロン系合成樹脂、化学的合成樹脂等のもので形成。形体は円筒形を2つに割った半円にしたものであり、この両半円を開閉できるように開閉帯を取り付けたものである。開閉帯は鉄その他、金属、強度の植物繊維布、化学的合成布又は、化学的繊維布等で形成されている。尚、半円を閉じて円筒とした開閉錠は金属とし、更にその円筒の上下にはさらに安全確保のため植物性の縄、化学的合成繊維縄等が取り付けられている。これら真横には、複数の布製避難ベルトが取り付けられている。尚、円筒型機器はあえて円筒でなくてもよい、角塔でもよい便宜上したものである。
避難方法は4図aの如く、避難者が搭乗している避難機器10の上部に円筒型機器100を乗せ、ロープ20を中にして閉じ円筒形として錠をし、更に2重の安全性確保のため上下に、錠が外れ開円筒の事故を防ぐ目的に上下縄を厳重に結ぶ、これら行為が終わったら、直ちに避難安全ベルトを腕の両脇に架け、1人避難機器10に搭乗している避難者の降下と一共に降下することができる。尚、多くの避難者を確保する必要なら、今取り付けられている円筒型機器100の上に、更に円筒型機器100を重ね合わせて避難することもできる。大変画期的な装置である。
避難機器9図は3図の避難機器10とまったく同様の装置である。ただ避難機器10との構造上はまったく同じであるが、異なるところは運転操作が両腕でできる点にある。内容的には両摩擦圧接材の内、避難機器10の摩擦圧接材30は機器10の内壁に固定され、片腕で操作する形式であるが、一方この避難機器は両方にアーム取手がついて両腕で操作が可能な方式となっている。尚、避難機器10のアームのように直線的であると、アームが相当長くなって両腕が届かなくなり、運転操作が困難となるので、取手の位置は両アームを折り曲げて運転者の手前に持ってきたことである。更にこの避難機器に搭乗する人体は機器のほぼ中央に座す形で、垂直に近い姿勢となり、安定している。
本発明の避難機器に人体が懸垂している説明 本発明の避難機器が建物壁面に懸垂している説明図 本発明の避難機器の正断面図の説明図 本発明の避難機器の上断面図の説明図 本発明の避難機器の正側面図の説明 本発明の円筒型機器に搭乗して避難している人体の説明図 本発明の円筒型機器の半円開口状態の説明図 本発明の円筒型機器の開閉帯の説明図 本発明の円筒型機器の閉口状態とシートベルトの説明図 本発明の円筒型機器の開閉錠、結束縄、シートベルトの説明図 本発明の避難機器の上に円筒型機器を乗せロープを挟み上よりの説明図 本発明の避難ききの上に円筒型機器を乗せロープを挟み横よりの説明図 本発明の避難機器が連続垂下の状態の説明図 本発明の避難機器のロープの端末に固体付きの説明図 本発明の避難機器に補助ロープ付の説明図 本発明の避難機器で両腕にて操作可能な両腕式避難機器の説明図
符号の説明図
10 避難機器のボックス又は避難機器本体を示す。10a避難機器の開口軸
10b避難機器の開口部 10c避難機器の開口錠 10d避難機器の錠の引輪
20 避難用のロープ
30 固定した摩擦圧接材
40 左右稼動する摩擦圧接材 40a圧接板 40b圧接板の左右移動軸
40c左右に圧接軸が移動する移動孔
50 避難機器手動操作のアーム
50aアームの取手 50bアームの回転軸(基点) 50cアームのシートベルト 支点
60 2枚の連結板 60aアームと連結板の連結軸
70 ばね(スプリング)
80a,80b避難機器に固定しているシートベルト支点
90aシートベルトのチャック 90b、90c、90d各々のシートベルト
100 円筒型機器 100a円筒型機器の開口帯 100b避難ベルト
100c開閉口の錠 100d機器結束縄
91 引き戸つきの錠 20a 搬送用引きロープ 20b 錘を吊るすロープ
21 カラビナ

Claims (9)

  1. 取手が上下自在に動く避難機器と建物の避難側壁が外方の軒先に、固定され懸垂された1本のロープがあって、ロープは避難場所から地上面までの長さとし、そのロープを避難機器に挟み、人体が避難機器を携帯してロープを地上面に垂下させる。避難機器本体の外側にはシートマットがあり、人体はこれに搭乗する手段とする避難機器。
  2. 人体が携帯する避難機器内には2個の摩擦圧接材があり、互いにあい向き合って、ロープは2個の摩擦圧接材に挟まれる形態となっている機器。一方の圧接材は避難機器内壁面に固定され、他方の圧接材は圧接板に固定され、連結板、アーム、取手へと連続した構造となっている。ここにはアームの回転軸の回転により、アームの取手の上下の操作する仕組みで、避難の構図が成り立っている。 請求項1記載の避難機器。
  3. ロープは両摩擦圧接材の中間に挟まれる形で存在し、一方の摩擦圧接材は機器内壁に固定され、他方の摩擦圧接材は人体が避難機器に搭乗すると、人体の自重で圧接材は移動孔により左に移動してロープは両圧接材の摩擦圧接力によって強く締め付けられ、避難機器は降下せず、静止状態となる構造。アームと圧接板との間には2枚の連結板があり、2枚の連結板はアームには連結軸、圧接板には圧接軸が、2枚の連結板はアーム並びに、圧接板をそれぞれ挟んでいる構造。機器の両壁面前後2箇所に移動孔があって、この移動孔に圧接軸が壁面外部に突き出ている構造。人体が搭乗し静止しているシートマットにアームの取手を握り下方に引き下げると、アームの回転軸を基点とした「梃子の原理」でアームの先端は上に上がる、すると連結板は右上方に引っ張られると、両移動孔をレールにした圧接軸と、圧接板にセットされている図上右側の摩擦圧接材も、その引っ張り力で、向って右方向に水平移動する。この移動作用で、ロープは摩擦圧接材から離れることにより、ロープへの摩擦圧接力は緩み、人体が搭乗している避難機器は降下の状態となる。すなわち、避難者が避難機器の取手を握り締め、引き下げることによって降下、それを上方に緩めることによって、降下速度の緩和、必要あれば、腕を取手から離すか、取手を強く上方に押し上げるかで、人体が搭乗している避難機器は停止、すなわち静止するのである。この取手の上下繰り返しの動作によって、降下速度の調整を図ることができて、安全に避難することができる避難機器。
    請求項1又は請求項2記載の避難機器。
  4. ロープの圧接手段は避難機器の両摩擦圧接材をゴム板とし、圧接させるものであることを特徴とする。 請求項1又は請求項2又は請求項3記載の避難機器。
  5. 前記アームの取手による操作手段が、2個の摩擦圧接材に介して、建物の避難側壁とほぼ平行な方向に回転軸のあるアームが収納された避難機器の一方外方向に、アームに延設された取手があることを特徴とした。 請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4の記載の避難機器。
  6. 円筒型機器の断面は円又は角形で正面左右開口し避難機器の上に乗せ、ロープを挟み開口を閉め錠と縄で結び、シートベルトで複数の避難者が降下する避難機器の補間機器。
  7. 錠は91に示す如く構造とする、この構造は下方に引き戸があって、引き戸を閉めることにより完全にロックすることができる。又円筒型機器の錠も同様にすることもできる。
  8. 人体が搭乗し静止しているシートマットにアームの取手を握り下方に引き下げると、アームの回転軸を基点とした「梃子の原理」でアームの先端は上に上がる。すると連結板は右上方に引っ張られと、両斜め移動孔をレールに圧接軸と、圧接板にセットされている摩擦圧接材も、その引張り力で向かって斜め右方向に移動する。この移動作用でロープは摩擦圧接材から離れることにより、ロープへの摩擦圧接力は緩み人体が搭乗している避難機器は降下の状態となる。
    請求項1又は請求項2又は請求項3記載の避難機器
  9. 搭乗した機器から人体が降下して地上面に降りたとき、更に避難機器を上部に搬送するときロープ20aを手元に引き寄せ上階に送ることができる。又はロープ20bは避難機器より重い錘がロープの反対側にある場合、人体が地上面に降りた時点で避難機器は自動的に元の避難階に戻ることができる。更に避難階にいた人体は再度機器に搭乗して避難することができる。そのロープと錘は鉄管又は塩化ビニール管内に納めておく必要もあり、本立管は周りにじゃまにならないことから建物の壁際につい立てて置く必要もある。
    請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5記載の避難機器
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