JP2008261980A - 液晶表示素子 - Google Patents

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Hideki Ito
秀樹 伊藤
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昭夫 村山
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Abstract

【課題】良好な表示品位と広い視野角とを有する液晶パネルを提供する。
【解決手段】負の誘電率異方性を有する液晶層7の液晶分子LCの配向方向を、異なる画像を表示する副画素Pa,Pb毎に異ならせる。視角を大きくして隣接する副画素Paあるいは副画素Pbが視野角に入った場合でも、液晶分子LCの配向方向が異なるため副画素Paあるいは副画素Pbで表示する画像を視認することがなく、画像のクロストークを低減して良好な表示品位および広い視野角を確保できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の異なる画像を表示しながら視角方向によって個別の画像を表示できる液晶表示素子に関する。
従来、表示素子すなわち表示デバイスであるディスプレイの視野角特性に関しては、視角を広げる方向での改善が主になされてきた。これは、複数のユーザが同じディスプレイで同じ画像を同時に見ることが前提とされてきたからである。
しかしながら、ディスプレイの用途が多岐に渡るのに伴い、最近では異なる視野角設計のディスプレイも要求されるようになってきた。
1つは、視野角を用途に応じて切り換える機能を備えたディスプレイである。これはセキュリティやプライバシー保護が重視される用途で要求されている。例えば、携帯用情報端末の場合、電車内など不特定多数に表示内容を見られたくない場面では狭視角にし、個人で通常に使用する場合や複数のメンバーで使用する場合には広視角にするなど、利用の幅が広がる。
また、近年開発が進められているもう1つの視野角設計がマルチプルビューである。これは、複数の異なる画像を同時表示し、かつ、視角方向によって異なる画像を見ることができるものであり、現在、自動車に搭載するディスプレイとしての要求が見込まれている。
通常、車載用ディスプレイには、運転手が衛星ナビゲーションデータ(地図)やモニタ情報の確認に用いる他にも、同乗者が例えばDVDなどで映画を見るといった用途があり、従来はこれら両方の用途を満たす為に、2つのディスプレイを使用せざるを得なかった。しかし、マルチプルビューディスプレイを用いれば1つのディスプレイでよく、コストの低減や限られた空間の活用の上で非常に有利となる。
同様の効果は、例えば飛行機内の乗客用ディスプレイについても得られるが、さらに、他にも多くの応用例が考えられる。例えば、店頭型のゲーム機用ディスプレイに用いた場合、対戦型のゲーム時には各プレーヤに個別の画面を表示させ、単独型のゲーム時には単独画像を表示する等、よりパーソナルな表示が可能となる。
このようなマルチプルビューディスプレイは、大別して、表示素子本体である画像表示デバイスと、所定の画像が所定の方向に沿ってのみ視認されるように画像を分離する光学素子である光学デバイスとを備えている(例えば、特許文献1および2参照。)。
画像表示デバイスは、少なくとも同時に複数のインターレースされた画像を表示するための駆動回路を有し、複数の異なる画像を表示可能な機能が要求される。さらに、異なる視角方向にそれぞれ異なる画像を表示して使用することを前提とするものであるから、視野角特性が広いことも重要である。また、得られる表示も高品位であることが望ましい。
このような点を考慮し、例えば画像表示デバイスとして、VAモードの液晶表示素子を用いることは有効である。本方式は近年注目されている広視角表示モードであり、従来のTNモードに比べ応答速度が早く、視野角の補償設計も比較的容易であり、かつ、配向処理工程が不要であるなどの利点を有する。
ここで、マルチドメイン型VAモードの液晶表示素子は、アレイ基板上に積層された画素電極にスリットが形成され、対向基板上に積層された共通電極の表面には、突起が形成されている。また、これら基板には、垂直配向膜が塗布されている。そして、負の誘電異方性を示すネマチック液晶材料を液晶層として基板間に配設すると、電圧が印加されていない状態で液晶分子は垂直方向に配向し、所定の電圧を印加した状態で電界離散効果により画素電極のスリット外側に電界が傾斜して、液晶分子がスリットの内側へと傾斜する。
一方、対向基板側では、突起の形状効果により液晶分子は突起の外側に傾斜する。この原理に従えば、画素電極のスリットおよび対向突起を、複数の方向への異方性を有するパターンに形成するだけで、液晶層を容易に複数のドメインに分割することが可能である。
また、光学デバイスには、画像分離の機能が要求される。例えば、透明基板上に遮光部(視差バリア層)とスリット部とを交互に形成した光学デバイスの場合には、所定の一方の視角方向からパネルを見た場合、隣接する一方の画素の表示が遮光部により遮断され、他方の画素の表示のみがスリット部から視認される。同様に、他方の視角方向からは、他方の画素の表示が遮光部により遮断され、一方の画素の表示のみがスリット部から視認されるため、一方の画像を一方の画素に、この画像と異なる他方の画像を他方の画素に表示することで、視角方向により異なる2つの画像を同時に表示可能となる。
特開平11−205822号公報 特開2005−78094号公報
しかしながら、上述のマルチプルビューディスプレイは多用途に応用可能、かつ、利点の多い表示方式であるものの、なおいくつかの改善すべき課題を有している。
すなわち、画像表示デバイス側では、突起が透過率に寄与しない上に、この突起の近傍で光漏れが発生し、輝度やコントラストが低下するという問題がある。この影響は、特に画素サイズが小さい場合に大きく、高精細設計を難しくしている。
また、光学デバイス側では、視認ポイントが設計された方向からずれた場合に、異なる2つの画像が重なって見える画像クロストークが発生するなど正常な画像が得られないという問題がある。マルチプルビューディスプレイでは、用途に応じた視角方向の設計が要求されていることから、画像クロストークの軽減は非常に重要な課題である。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、良好な表示品位と広い視野角とを有する液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、一対の基板と、液晶分子を備え前記一対の基板間に介在された液晶層とを有し、複数の画素が形成され、これら画素のうち交互に位置する複数の画素で構成される複数の画素群で異なる画像を表示可能とする表示素子本体と、この表示素子本体の各画素群で表示する画像を視差により分離して表示させる光学素子とを具備し、前記液晶層は、異なる画像を表示する前記画素毎に前記液晶分子の配向方向が異なっているものである。
そして、異なる画像を表示する画素毎に液晶分子の配向方向を異ならせる。
本発明によれば、視角を大きくして隣接する画素が視野角に入った場合でも、液晶分子の配向方向が異なるためこの画素で表示する画像が視認されることがなく、画像のクロストークを低減して良好な表示品位および広い視野角を確保できる。
以下、本発明の一実施の形態の構成を図1ないし図4を参照して説明する。
図1ないし図3において、1は液晶表示装置としてのマルチプルビューディスプレイを示し、このマルチプルビューディスプレイ1は、例えば自動車に搭載する車載ディスプレイなどとして用いられるものである。
そして、このマルチプルビューディスプレイ1は、表示素子本体としての表示デバイス2と、この表示デバイス2と一体的に設けられた光学素子としての光学デバイス3とを有する液晶表示素子としての液晶パネル4と、表示デバイス2に面状の白色光(単色光)を照射する面状光源装置としての図示しないバックライトとを備え、このバックライトからの光を透過して利用する、いわゆる透過型のものである。
表示デバイス2は、本実施の形態において、例えばMVAモード方式のアクティブマトリクス型TFT液晶表示ディスプレイであり、基板としてのアレイ基板5と、このアレイ基板5と対向配置される基板としての対向基板6との間に、光変調層である液晶層7を介在して形成され、これら基板5,6間に、これら基板5,6の間隔を保持する間隔保持部材である図示しない柱状スペーサが形成されているとともに、液晶層7の周囲を囲む熱硬化性樹脂などの図示しない接着層により基板5,6が互いに貼り合わされて、複数の画素としての副画素Pをマトリクス状に備えた四角形状の表示領域を形成している。さらに、基板5,6の外側の主面には、偏光板8,9が貼り付けられている。
そして、表示デバイス2は、図示しない駆動回路により、例えば、インターレースされた画像を表示可能としており、さらに、複数の異なる画像も表示可能としている。すなわち、複数の副画素Pのうち、例えば左右方向等の視差により画像を分離する方向に1列ずつ交互に位置する複数の副画素Paで構成される画素群と複数の副画素Pbで構成される画素群とで2つの画素群を構成し、各画素群によって個別の画像を表示可能としている。
アレイ基板5は、絶縁基板としてのガラス基板である透明基板11上に、複数の走査線12と複数の信号線14とが格子状に配設され、走査線12と信号線14との交差位置に、スイッチング素子であるTFT15が設けられている。さらに、このTFT15を覆って透光性を有する絶縁層16が設けられ、この絶縁層16に設けられたコンタクトホール17を介して、この絶縁層16上に設けられた電極としての透明電極である画素電極18がTFT15に電気的に接続され、この画素電極18上に、液晶層7を構成する液晶分子LCを配向するための垂直配向膜19が形成されている。
各走査線12は、一端部が図示しない駆動手段である走査線駆動ICに電気的に接続されている。
各信号線14は、走査線12に対して略直交するように形成され、一端部が図示しない駆動手段である信号線駆動ICに電気的に接続されている。
各TFT15は、例えばトップゲート型のもので、信号線14と電気的に接続されるソース電極15sと、画素電極18に電気的に接続されるドレイン電極15dとの上部に、半導体層15pと図示しないゲート絶縁膜とがそれぞれ積層され、このゲート絶縁膜の上部に、走査線12と電気的に接続されるゲート電極15gが設けられている。そして、これらTFT15は、走査線駆動ICから各走査線12を介してゲート電極15gへと供給される走査信号によりオンオフされ、このオンオフのタイミングに同期して信号線駆動ICから信号線14を介してソース電極15sへと供給される画素信号を、ドレイン電極15dを介して、このドレイン電極15dとコンタクトホール17にて電気的に接続された画素電極18へと書き込むことで、画像を表示させるものである。
画素電極18は、例えばITOなどの透明部材により形成され、副画素P毎に形成されている。また、隣接する画素電極18間には、スリットSがそれぞれ形成されている。
対向基板6は、絶縁基板としてのガラス基板である透明基板21上に、例えばRGBの三原色に対応する着色層22r,22g,22bを備えたカラーフィルタ層22が形成されている。また、このカラーフィルタ層22上には、例えばITOなどの透明部材により形成された電極としての透明電極である共通電極すなわち対向電極23が各副画素Pに対応する位置に形成されているとともに、周縁部に図示しない額縁部が形成されている。そして、副画素Pは、カラーフィルタ層22の着色層22r,22g,22bに対応する3つで1つの画素部を構成している。
さらに、対向電極23の所定位置には、構造体としてのリブ状の対向突起25がそれぞれ形成されている。そして、対向電極23と対向突起25とを覆って、液晶分子LCを配向するための垂直配向膜26が形成されている。
対向突起25は、断面が例えばアレイ基板5側へと先端が突出する三角形状に形成され、異なる画像に対応した左右に隣接する2つの副画素Pa,Pbの画素電極18の端部に沿って、直線状に形成されている。したがって、対向突起25は、2つの副画素Pa,Pb毎に配設されている。
また、液晶層7は、負の誘電率異方性を有するMVA型のものである。そして、この液晶層7を構成する液晶材料中の液晶分子LCは、画素電極18と対向電極23との間に電圧を印加した状態で、対向突起25、および、画素電極18と対向電極23との間の電界離散効果によるスリットSの外側での電界の傾斜などの作用により、副画素Paでは図1中の右方向に、副画素Pbでは図1中の左方向に、換言すれば、隣接する副画素Pa,Pbにおいて反対方向となるように、それぞれ配向設計されている。すなわち、液晶分子LCは、その配向方向が、異なる表示画像が視認される視角方向に対応して設定されており、液晶層7が、隣接する副画素Pa,Pb毎に複数のドメインに分割されている。
一方、光学デバイス3は、表示デバイス2で表示された画像のそれぞれが所定の方向に沿ってのみ視認されるように画像分離をするもので、透明基板31上に遮光部である視差バリア層32と透過部であるスリット部33とを形成し、透明な接着剤などにより形成される屈折率調整層である調整層34を介して対向基板6の透明基板21の液晶層7と反対側である表示面側に接着されている。
視差バリア層32は、視角方向と異なる方向への画素群による画像を遮光するもので、例えば非光透過性金属であるクロム、あるいはカーボンブラックなどの黒色顔料が分散された樹脂により、異なる画像に対応した左右に隣接する2つの副画素Pa,Pbの間の位置に対応して形成されている。したがって、視差バリア層32は、1つのドメインにつき1つずつ設けられ、対向突起25と重畳(対向)する位置に配設されている。
次に、上記一実施の形態の作用を説明する。
上記表示デバイス2では、コンピュータなどから送信され各ドライバICにより変換された画像信号が、走査信号によりオンされたTFT15の駆動により各画素電極18に書き込まれる。
そして、複数の副画素Pのうち、視差により画像を分離する方向(図1中左右方向)に1列ずつ交互に位置する複数の副画素Paで構成される画素群と複数の副画素Pbで構成される画素群とで異なる画像信号が書き込まれることで、この画像信号に応じて、各ドメインの液晶分子LCの傾きが垂直状態〜傾斜状態と変化する。
この結果、図4(a)に示すように、所定の視角方向L1から見た場合には、バックライトから照射された面状光により複数の副画素Pbの画素群で表示する画像を視差バリア層32にて遮光し、複数の副画素Paの画素群で表示する画像がカラーフィルタ層22の各着色層22r,22g,22bを通じてスリット部33から視認される。
一方、所定の視角方向R1から見た場合には、バックライトから照射された面状光により複数の副画素Paの画素群で表示される画像を視差バリア層32にて遮光し、複数の副画素Pbの画素群で表示される画像がカラーフィルタ層22の各着色層22r,22g,22bを通じてスリット部33から視認される。
このとき、各視角方向L1,R1において、RGB各色のカラーフィルタ層22を通過した光LR,LG,LBおよび光RR,RG,RBが視認されることで、これらの色の画像が混合され、カラーの画像として視認される。
さらに、図4(b)に示すように、視角を大きく振って、視角方向L1,R1に対して図中左右方向にそれぞれずれた視角方向L2,R2から見た場合には、隣接する副画素Pa、あるいは副画素Pbが視野角に入ったとしても、液晶分子LCが逆方向に配向されているため黒くしか見えず(黒表示B)、画像クロストークとしては視認されない。
この結果、画像クロストークを低減して良好な表示品位および広い視野角を確保できる。
また、液晶分子LCの配向制御用の対向突起25を非表示領域である視差バリア層32と重畳して配置するため、対向突起25の頂上部などからの光漏れを防止でき、輝度やコントラストの低下を避けることができ、高精細設計がしやすくなる。
すなわち、視角範囲が広く、明るく高コントラストな表示品位を有するマルチプルビューディスプレイ1を提供できる。
なお、上記一実施の形態において、光学素子は、視差バリア層32以外でも、例えばプリズムシートを用いるなど、任意の構成を用いることが可能である。
また、対向突起25の形状は、断面三角形状でなくとも、例えば断面略半円状などでも同様の作用効果を奏することができる。
さらに、液晶分子LCの配向方向は、対向突起25で制御するだけでなく、例えば隣接する副画素Pa,Pbの画素電極18間のスリットSを調整することで制御したり、配向膜のラビング方向を変えることで制御したりするなど、他の様々な方法で制御可能である。
そして、例えばカラーフィルタ層22を例えば2色、あるいは4色以上の着色層を有する構成とすることも可能である。
また、カラーフィルタ層22を設けない構成とすることも可能である。この場合には、上記各副画素Pをそれぞれ画素とすることで、同様の作用効果を奏することができる。
次に、マルチプルビューディスプレイ1の実施例1と比較例1とについて、表示の特性を評価した。
実施例1は、前記実施の形態に示した構造であり、一般的なアクティブマトリクス素子を形成するプロセスと同様に成膜とパターニングを繰り返してTFT15を形成し、一般的なプロセスを用いて液晶パネル4を形成した。
すなわち、アレイ基板5では、透明基板11上にソース電極15sとなる信号線14およびドレイン電極15dをそれぞれ膜厚0.3μmのアルミニウムにより成膜し、その上に、半導体層15pと、膜厚0.15μmに二酸化珪素あるいは窒化珪素からなるゲート絶縁膜とを順次形成し、その上に、モリブデンを膜厚約0.3μmにスパッタリング成膜してゲート電極15gとし、TFT15を形成した。
続いて、感光性レジストをスピンナで全面塗布し、ハーフ露光により、パターン設計されたフォトマスクを用いて露光・現像することで絶縁層16を形成した後、ITOを膜厚約0.1μmにスパッタリングしてフォトリソグラフィにより画素電極18のパターンを形成し、さらに、透明樹脂レジストを塗布し、フォトリソグラフィにより図示しない柱状スペーサを形成した。
また、対向基板6では、例えば赤、緑および青のそれぞれ顔料を分散させた感光性レジストを塗布してフォトリソグラフィにより各着色層22r,22g,22bを形成し、その上に、ITOを膜厚約0.1μmでスパッタリングして対向電極23を形成し、さらに、感光性レジストを用いて配向制御用の対向突起25を形成した。その後、パネル周辺部には額縁部を形成した。対向突起25のサイズは、高さ1.5μm、幅10μmとした。
また、隣接する画素電極18間の距離は、対向突起25が設けられた領域では4μm、その他の領域では10μmとした。
上述のようにして作製したアレイ基板5と対向基板6とに、それぞれ垂直配向膜19,26を70nmの厚さで塗布した後、アレイ基板5の端面と対向基板6の端面とを図示しない治具で合わせ、エポキシ系の熱硬化性樹脂などの接着層を用いて貼り合わせた。
さらに、接着層により区画された図示しない注入口から、誘電率異方性が負の液晶材料を接着層内にてアレイ基板5と対向基板6との間に充填し、注入口を紫外線硬化樹脂で封止して表示デバイス2を作製した。
また、光学デバイス3は、透明基板31上に視差バリア層32とスリット部33と調整層34とを形成し、これを表示デバイス2の上層に実装してマルチプルビューディスプレイ1を作成した。
一方、比較例1は、各画像の視角方向に応じた配向設計を採用しておらず、全副画素Pで左右2方向に配向分割をしている点を除いては、実施例1と同じ構成および条件でマルチプルビューディスプレイを作成した。
このように作製した各マルチプルビューディスプレイにおいて、表示デバイス2に1列おきに各副画素Paと各副画素Pbとに異なる画像をそれぞれ表示し、視角を振ってパネル評価を行った。
この結果、実施例1および比較例1のいずれでも、各視角方向L1,R1からは各画像をそれぞれ見ることができるものの、実施例1では、比較例1に対し、高輝度、高コントラストであることが確認できた。
また、視角をさらに大きく振ってパネル評価を行った場合にも、実施例1では両画像が混在して見える画像クロストーク不良が発生せず、良好な表示が得られたのに対して、比較例1では隣接する副画素Pの画像が混じってしまい、良好な表示を得られなかった。
さらに、副画素Pを詳細に観察したところ、液晶分子LCの配向分割のために設けられた対向突起25により開口率が低下し、かつ、対向突起25の近傍の液晶分子LCの配向乱れによる光漏れが原因であることが確認された。
本発明の一実施の形態の液晶表示素子の一部を示す縦断面図である。 同上液晶表示素子の一部を示す平面図である。 同上液晶表示素子の一部を示す等価回路図である。 (a)は同上液晶表示素子の画像の表示作用を示す説明図、(b)は同上液晶表示素子の視角を振った状態での作用を示す説明図である。
符号の説明
2 表示素子本体としての表示デバイス
3 光学素子としての光学デバイス
4 液晶表示素子としての液晶パネル
5 基板としてのアレイ基板
6 基板としての対向基板
7 液晶層
18 電極としての画素電極
23 電極としての対向電極
25 構造体としての対向突起
32 視差バリア層
LC 液晶分子
P 画素としての副画素

Claims (4)

  1. 一対の基板と、液晶分子を備え前記一対の基板間に介在された液晶層とを有し、複数の画素が形成され、これら画素のうち交互に位置する複数の画素で構成される複数の画素群で異なる画像を表示可能とする表示素子本体と、
    この表示素子本体の各画素群で表示する画像を視差により分離して表示させる光学素子とを具備し、
    前記液晶層は、異なる画像を表示する前記画素毎に前記液晶分子の配向方向が異なっている
    ことを特徴とした液晶表示素子。
  2. 前記液晶層は、負の誘電率異方性を有している
    ことを特徴とした請求項1記載の液晶表示素子。
  3. 光学素子は、視角方向と異なる方向への前記画素群による画像を遮光する視差バリア層を有し、
    前記視差バリア層と重畳する位置に形成され、前記液晶分子を配向制御する構造体を具備した
    ことを特徴とした請求項1または2記載の液晶表示素子。
  4. 前記一対の基板は、それぞれ電極を有し、
    前記液晶分子は、前記一対の基板間での前記電極間の電界の傾斜により配向制御される
    ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか一記載の液晶表示素子。
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