JP2008259555A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作者及び被検体にとって自由度の高い構成で、高精度の3次元弾性画像を生成できる超音波診断装置を実現する。
【解決手段】被検体の組織に加わる圧力が変化する過程(1)で順次計測された超音波断層データに基づいて、被検体の断層面の組織の弾性情報を求めて弾性画像を生成する。これを被検体の断層面を順次切り替えてボリュームデータ(2)を生成する。ボリュームデータの各データブロック(3)〜(6)、つまり各断層面の複数の弾性画像から被検体の組織に加わる圧力が同等な状態で生成された弾性画像を選択し、該選択された弾性画像を合成する(7)。
【選択図】図4

Description

本発明は、超音波を利用して被検体内の撮像対象部位の断層画像、及び生体組織の硬さ又は軟らかさを示す弾性画像を生成して表示する超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、超音波探触子により被検体内部に超音波を送信し、被検体内部から生体組織の構造に応じた超音波の反射エコー信号を受信し、例えば超音波断層像(Bモード像)等の断層画像を構成して診断用に表示する。
近年、手動又は機械的な方法により超音波探触子で被検体を圧迫して、取得時刻の異なる一対(例えば、時間的に隣接する2フレーム)の超音波断層データに基づいて、被検体の断層面の組織の硬さ又は軟らかさを示す弾性画像を生成することが行われている。
特許文献1には、被検体を圧迫する前の状態で超音波を3次元走査してボリュームデータを生成するとともに、圧迫した後の状態で同様に3次元走査を行ってボリュームデータを生成することが記載されている。そして、圧迫前後の2つの超音波受信信号のボリュームデータに基づいて圧迫により生じた生体各部の変位を求め、その変位データに基づいて生体組織の弾性を表す3次元弾性画像を生成することが開示されている。
国際公開WO2004/010872号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術は、被検体に対する圧迫状態を固定したまま3次元超音波走査を行う必要があるので、操作者及び被検体にとって自由度の高いシステムとはいえない。
すなわち、圧迫状態を固定するためには、被検体と探触子との相対位置が固定されている必要があるので、被検体の動きが固定されるのはもちろん、特許文献1に記載のように探触子の位置を固定する加圧装置などが必要となる。
これに対し、現在の超音波診断装置では、加圧装置などを用いず、手動で探触子を操作して被検体に加圧と減圧を繰り返し与えながら弾性画像を生成する検査方法が主流となっている。したがって、このような手動圧迫を行いつつ複数断層面で弾性情報を取得して3次元の弾性画像を生成することが望まれるが、各断層面の異なる圧迫状態で生成された弾性画像を合成して3次元画像化すると、3次元画像が上下に波打つなど、画像精度の低下の弊害が生ずる場合がある。
そこで、本発明は、操作者及び被検体にとって自由度の高い構成で、高精度の3次元弾性画像を生成できる超音波診断装置を実現することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の超音波診断装置は、被検体の組織に圧力を印加して計測された超音波断層データに基づいて、被検体の断層面の組織の弾性情報を求める手段と、弾性情報に基づいて弾性画像を生成する手段と、被検体の断層面を切り替えて生成された弾性画像の3次元ボリュームデータから、被検体の組織に加わる圧力又は組織の変位が同等な状態で生成された弾性画像を選択し、選択された弾性画像を合成して3次元画像を生成する手段と、3次元画像を表示する表示手段とを備えてなることを特徴とする。
この構成によれば、被検体に対する圧力変化過程で生成された断層面ごとの弾性画像の中から、被検体の組織に加わる圧力又は組織の変位が同等な状態で生成された弾性画像のみが選択される。加わる圧力又は組織の変位が同等ということは、組織の上下方向、あるいは加圧減圧方向の位置関係が、各断層面で揃っているということなので、これらの選択された弾性画像を合成して精度の高い3次元弾性画像を生成することができる。
また、この構成では、探触子による被検体の圧迫状態を固定する必要がないため、探触子の位置固定のための加圧装置などを特に必要とせず、手動圧迫でも可能となり、装置を簡便に構成することができる。また、検査者は被検体の圧迫状態の固定を意識せず探触子の手動圧迫操作を繰り返し行えばよいし、被検体が多少動いたとしても画像精度に影響を及ぼさないので、検査者及び被検体にとって自由度の高いシステムとなる。
この場合において、弾性画像を生成する手段は、被検体の断層面ごとに複数の弾性画像を生成し、3次元画像を生成する手段は、各断層面の複数の弾性画像から被検体の組織に加わる圧力又は組織の変位が同等な状態で生成された弾性画像を選択し、選択された弾性画像を合成することが望ましい。
ここで、各断層面で同等な圧力状態で生成された弾性画像を選択する具体的な手法としては、以下の3態様のいずれかを、あるいはこれらを適宜組み合わせて用いることができる。
まず、第1の態様は、各断層面の画像間での相関演算を利用するものである。つまり、超音波断層データに基づいて、被検体の断層面の組織の断層画像を生成する手段を設ける。そして、3次元画像を生成する手段を、1の断層面の断層画像から基準断層画像を設定し、基準断層画像との相関演算係数が最も高い断層画像を他の断層面ごとに選択して、基準断層画像に対応する弾性画像と、他の断層面ごとに選択された断層画像に対応する弾性画像とを合成するよう構成することができる。
被検体の組織の断層画像は、組織の構造あるいは位置関係を表す画像なので、基準断層画像に対する相関演算を行うことにより、各断層面で組織の位置関係が最も近似した画像を選択することができる。
第1態様の変形として、3次元画像を生成する手段を、1の断層面の断層画像から基準断層画像を設定し、基準断層画像との相関演算係数が最も高い弾性画像を1の断層面を含むボリュームに隣接するボリューム内から選択して選択断層画像とするとともに、選択断層画像を次の相関演算の基準断層画像とする処理を、順次隣接する断層面間で相関演算を行いながら繰り返し、1の断層面の基準断層画像に対応する弾性画像と、各隣接断層面の選択断層画像に対応する弾性画像とを合成するよう構成することもできる。
すなわち、相関演算の基準となる断層画像を1つに固定せずに、相関係数が最も高い断層画像を順次基準断層画像に置き換えながら、隣接する断層面の断層画像間で順次相関演算を行うこともできる。被検体の組織形状は断層面間で連続的に変化するものであるので、これによれば、隣接する断層面間で圧力が同等な状態で生成された断層画像を最も適切に選択することができる。
次に、第2の態様として、被検体の組織に加わる実際の圧力値を用いることができる。つまり、被検体の組織に加わる圧力を検出する圧力検出手段を設け、3次元画像を生成する手段は、検出された圧力値に基づいて各断層面の被検体の組織に加わる圧力が同等な状態で生成された弾性画像を選択して合成するよう構成することも可能である。例えば、基準となる圧力値を設定して、各断層面で基準圧力値に最も近い弾性画像を選択して合成することができる。
次に、第3の態様として、被検体を圧迫する探触子の位置情報を用いることができる。つまり、被検体の組織に加わる圧力の変化を、超音波探触子による被検体への加圧及び減圧によって行うとともに、超音波探触子の加圧及び減圧方向の位置を検出する位置検出手段を設け、3次元画像を生成する手段は、検出された位置情報に基づいて各断層面の被検体の組織に加わる圧力又は組織の変位が同等な状態で生成された弾性画像を選択して合成するよう構成することができる。例えば、基準となる探触子の位置を設定して、各断層面で基準位置に最も近い弾性画像を選択して合成することができる。
本発明によれば、操作者及び被検体にとって自由度の高い構成で、高精度の3次元弾性画像を生成できる超音波診断装置を実現することができる。
以下、本発明を適用してなる超音波診断装置の実施例を説明する。なお、以下の説明では、同一機能部品については同一符号を付して重複説明を省略する。
図1は、本発明を適用した第1実施例の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、超音波診断装置1には、被検体10に当接させて用いる超音波探触子12と、超音波探触子12を介して被検体10に時間間隔をおいて超音波を繰り返し送信する送信部14と、被検体10から発生する時系列の反射エコー信号を受信する受信部16と、送信部14と受信部16を制御する送受信制御部17と、受信部16で受信された反射エコーを整相加算する整相加算部18とが備えられている。
また、整相加算部18からのRF信号フレームデータに基づいて被検体の濃淡断層画像、例えば白黒断層画像を構成する断層画像構成部20と、断層画像構成部20の出力信号を画像表示器26の表示に合うように変換する白黒スキャンコンバータ22とが備えられている。
また、整相加算部18から出力されるRF信号フレームデータを記憶し、少なくとも2枚のフレームデータを選択するRFフレームデータ選択部28と、被検体10の生体組織の変位を計測する変位計測部30と、変位計測部30で計測された変位情報から歪み又は弾性率などの弾性情報を求める弾性情報演算部32と、弾性情報演算部32で演算した歪み又は弾性率からカラー弾性画像を構成する弾性画像構成部34と、弾性画像構成部34の出力信号を画像表示器26の表示に合うように変換する弾性像スキャンコンバータ36とが備えられている。
そして、白黒断層画像とカラー弾性画像を重ね合わせたり、並列に表示させたり、切替えを行う2次元画像合成部72と、合成された合成画像を表示する画像表示器26とが備えられている。また、操作者が各種操作、設定を行うコントロールパネル75と、各機能ブロックを制御する制御部37が備えられている。なお、制御部37は図中、全ての機能ブロックと接続されており、制御命令の出力、各機能ブロックからの情報取得が可能である。
続いて、超音波診断装置1の各構成要素について詳細に説明する。超音波探触子12は、複数の振動子を配設して形成されており、被検体10に振動子を介して超音波を送受信する機能を有している。送信部14は、超音波探触子12を駆動して超音波を発生させるための送波パルスを生成するとともに、送信される超音波の収束点をある深さに設定する機能を有している。また、受信部16は、超音波探触子12で受信した反射エコー信号について所定のゲインで増幅してRF信号、すなわち受波信号を生成するものである。整相加算部18は、受信部16で増幅されたRF信号を入力して位相制御し、一点又は複数の収束点に対し超音波ビームを形成してRF信号フレームデータを生成するものである。
断層画像構成部20は、整相加算部18からのRF信号フレームデータを入力してゲイン補正、ログ圧縮、検波、輪郭強調、フィルタ処理等の信号処理を行い、断層画像データを得るものである。また、白黒スキャンコンバータ22は、断層画像構成部20からの断層画像データをデジタル信号に変換するA/D変換器と、変換された複数の断層画像データを時系列に記憶するフレームメモリと、制御コントローラを含んで構成されている。この白黒スキャンコンバータ22は、フレームメモリに格納された被検体内の断層画像フレームデータを1画像として取得し、取得された断像画像フレームデータをテレビ同期で読み出すものである。
RFフレームデータ選択部28は、整相加算部18からの複数のRF信号フレームデータを格納し、格納されたRF信号フレームデータ群から1組、すなわち2つのRF信号フレームデータを選択する。例えば、整相加算部16から時系列すなわち画像のフレームレートに基づいて生成されるRF信号フレームデータをRFフレームデータ選択部28に順次記憶し、記憶されたRF信号フレームデータ(N)を第1のデータとして選択すると同時に、時間的に過去に記憶されたRF信号フレームデータ群(N−1、N−2、N−3・・・N―M)の中から1つのRF信号フレームデータ(X)を選択する。なお、ここでN、M、XはRF信号フレームデータに付されたインデックス番号であり、自然数とする。
そして、変位計測部30は、選択された1組のデータすなわちRF信号フレームデータ(N)及びRF信号フレームデータ(X)から1次元或いは2次元相関処理を行って、断層画像の各点に対応する生体組織における変位や移動ベクトルすなわち変位の方向と大きさに関する1次元又は2次元変位分布を求める。ここで、移動ベクトルの検出にはブロックマッチング法を用いる。ブロックマッチング法とは、画像を例えばN×N画素からなるブロックに分け、関心領域内のブロックに着目し、着目しているブロックに最も近似しているブロックを前のフレームから探し、これを参照して予測符号化すなわち差分により標本値を決定する処理を行う。
弾性情報演算部32は、変位計測部30から出力される計測値、例えば移動ベクトルと、圧力計測部46から出力される圧力値とから断層画像上の各点に対応する生体組織の歪みや弾性率を演算し、その歪みや弾性率に基づいて弾性画像信号すなわち弾性画像フレームデータを生成するものである。
このとき、歪みのデータは、生体組織の移動量例えば変位を空間微分することによって算出される。また、弾性率のデータは、圧力の変化を歪みの変化で除することによって計算される。例えば、変位計測部30により計測された変位をL(X)、圧力計測部46により計測された圧力をP(X)とすると、歪みΔS(X)は、L(X)を空間微分することによって算出することができるから、ΔS(X)=ΔL(X)/ΔXという式を用いて求められる。
また、弾性率データのヤング率Ym(X)は、Ym=ΔP(X)/ΔS(X)という式によって算出される。このヤング率Ymから断層画像の各点に相当する生体組織の弾性率が求められるので、2次元の弾性画像データを連続的に得ることができる。なお、ヤング率とは、物体に加えられた単純引張り応力と、引張りに平行に生じるひずみに対する比である。
弾性画像構成部34は、フレームメモリと画像処理部とを含んで構成されており、弾性情報演算部32から時系列に出力される弾性画像フレームデータをフレームメモリに確保し、確保されたフレームデータに対し画像処理を行うものである。また、弾性画像構成部34では、RFフレームデータ選択部28、変位計測部30、又は弾性情報演算部32の出力情報から弾性画像のエラーを評価し、出力画像のマスキングを行っている。弾性像スキャンコンバータ36は、弾性画像構成部34からの弾性画像フレームデータを画像表示器26に合わせて座標変換する。
被検体の断層面の組織の弾性情報を求める手段、及び弾性情報に基づいて弾性画像を生成する手段は、RFフレームデータ選択部28、変位計測部30、弾性情報演算部32、弾性画像構成部34、弾性像スキャンコンバータ36などによって構成される。
なお、本実施例の超音波診断装置は、被検体の複数断層面で超音波送受信を行い、3次元画像を生成するものである。断層面の切り替えは、制御部37からの制御信号などを受けてモータ制御部61によって機械的に探触子12の短軸方向のスキャン位置を切り替えるモータ駆動であってもよいし、あるいは磁気センサ71によって探触子12の位置情報を取得しながらフリーハンドで短軸方向に移動しながらスキャンを行ってもよい。また、探触子ヘッドに配置された振動子が短軸方向にもk個に切断されて1〜kチャンネル分配列されている場合、探触子ヘッドの曲率に沿った短軸方向、もしくは電子フォーカスによって生成した短軸方向の超音波ビームにより3次元超音波データを収集することも可能である。
そして、本実施例の特徴部である3次元画像構成部24は、図2に示すように、白黒スキャンコンバータ22から出力される断層画像データを保存する断層像フレームメモリ62と、断層像フレームメモリ62からの出力を座標変換する断層像座標変換部64と、断層像座標変換部64で座標変換されたデータのボリュームレンダリングを行うボリュームレンダリング部66を備えている。
また、弾性像スキャンコンバータ36からの弾性画像データを格納する弾性像フレームメモリ63と、弾性像フレームメモリ63からの出力を座標変換する弾性像座標変換部65と、弾性像座標変換部65で座標変換されたデータのボリュームレンダリングを行うボリュームレンダリング部67を備えている。さらに、断層像フレームメモリ62、及び弾性像フレームメモリ63のそれぞれから、3次元画像生成のための画像合成に用いられる画像データを選択する画像選択部74が備えられている。
ここで、フレームメモリ62,63は、白黒スキャンコンバータ22からの断層画像データと弾性像スキャンコンバータ36からの弾性画像データとを1ボリューム以上格納するものである。
座標変換部64,65は、フレームメモリ62,63から出力された各フレームデータを短軸方向に再配置し、ボリュームデータを作成する。また、フレームメモリ62,63から出力された各フレームデータに対し、短軸方向の移動量、走査角度に応じた座標変換を行う。
ボリュームレンダリング部66,67は、出力する2次元投影面上の各ピクセルの視線方向に存在するボリュームデータに対し、ボリュームレンダリング、最大値、最小値投影、あるいは平均処理などを行って、入力データから3次元画像を作成する。
画像合成部68は、ボリュームレンダリング部66,67で作成した断層画像データと弾性画像データとの合成処理、カラー変換するものである。合成画像の各画素の輝度情報及び色相情報は、白黒断層画像とカラー弾性画像の各情報を合成割合で加算し、RGB変換を行って画像表示器26に表示する画像を作成する。
以下に、本実施例の超音波診断装置の特徴部である3次元画像構成部24の内容について、超音波診断装置の動作とともに説明する。
まず、操作者は、図3(A)〜(C)に示すように、被検体10に探触子12を当てて、例えば5%〜20%程度の歪みが生じるように一定の応力を加えた初期状態から、0.2%〜1%程度の微少な歪み変化を生じさせるように探触子12を上下に繰り返し操作する。
この操作とともに超音波送受信が行われて、整相加算部18からのRF信号フレームデータ、つまり超音波断層データに基づいて断層画像フレームデータが生成され、白黒スキャンコンバータ22を介して2次元画像合成部72に入力される。また、超音波断層データに基づいて弾性画像フレームデータが生成され、弾性像スキャンコンバータ36を介して2次元画像合成部72に入力される。
2次元画像合成部72は、入力された2つの画像を合成、カラー変換し、画像表示器26へ出力する。断層画像と弾性画像の2次元合成画像の表示は毎フレーム、リアルタイムに表示されるものであり、操作者は、加圧操作中に手技の成否を認識することができ、うまく弾性画像が得られていない場合には操作を中断し、再試行することができる。
そして、操作者は、画像表示器26を確認しながら、探触子12による加圧操作が適切に行われていると判断したら、例えばコントロールパネル75からスタート信号を入力して、3次元画像生成が開始される。
変位計測部30は、1フレーム分の変位計測値を弾性情報演算部32に出力するとともに、1フレームの変位計測値の平均値を求め、モータ制御部61と、3次元画像構成部24の画像選択部74に出力する。
実施例1における超音波探触子12は、モータ制御部61による短軸方向への移動によりRF信号フレームデータを複数断層面で3次元的に収集し、同時に操作者によって加圧操作(上下に動かし、被検体に対し垂直に圧力を加える)が行われる。探軸方向のスキャン面の切り替えは、モータ制御部61からの制御信号により操作者の加圧動作に依存して動的に制御される。モータ制御部61による断層面の切り替え制御の詳細については後述する。
短軸方向のスキャン面の切り替えを行いながら取得された断層画像フレームデータ及び弾性画像フレームデータは、それぞれ白黒スキャンコンバータ22及び弾性像スキャンコンバータ36を介して断層像フレームメモリ62及び弾性像フレームメモリ63へ入力される。
ここで、超音波断層データは被検体の体表面に対して略垂直方向に上下の圧迫を加える加圧操作を行いながら取得されるため、各メモリ62,63には、被検体に加わる圧力が異なる状態で取得されたデータが含まれている。これらの全てのデータを取り込んで3次元画像を作成すると、あるいは各断層面から適当に画像データを選択して合成すると、上下に波打ったボリュームデータが作成され、画像精度が悪化することとなる。
そこで、本実施例では、画像選択部74が、各メモリ62,63から被検体の組織に加わる圧力が同等な状態で生成された画像データを選択し、選択された画像データを合成して3次元画像を生成している。同等圧力状態の画像データを選択する具体的な手法は、以下のとおりである。
まず、加圧操作が垂直方向に同じ位置を通過する周期運動であるとすれば、上から下への押し込み操作と下から上への引き戻し操作で垂直方向に同じ位置の画像(以下、垂直方向に同相の画像という。)が出現する。すなわち、加圧操作の中で押し込み操作中に1枚、引き戻し操作中に1枚ずつ垂直方向に同相の画像を取得することができ、この画像を選択できれば上下の波うちのないボリュームデータを作成することができる。
操作者による加圧操作において、押し込み操作中は変位が正の値として算出され、反対に引き戻し操作中には変位が負の値として算出される。よって、加圧操作中、正と負の変位が周期的に繰り返され、ある画像を基準として設定したとき、連続した同符号のデータの中に、垂直方向に最も近い位置にある画像が1枚だけ得られる。
そこで、モータ制御部61は、スキャン開始後、短軸スキャン位置を固定し、変位計測部30から得られる変位方向が変化したとき、探軸方向のスキャン位置を進めることで手動による加圧操作に同期して探触子の探軸方向スキャンを動作させている。
この方法により、フレームデータの過不足のない、最適なスキャンを行うことが可能である。また、モータ制御部61は操作者が任意に指定した短軸スキャン範囲を等速度で1方向にスキャンする事も可能である。
ここで、断層像フレームメモリ62と弾性像フレームメモリ63に格納される全てのフレームデータには、フレーム毎に画像選択部74を介して送られる変位計測値の平均値が付加される。
スキャン終了後、画像選択部74は断層像フレームメモリ62に保存した断層像と各フレームに付加された変位計測値の平均値を用いて3次元画像に使用するフレームを選択する。断層像フレームメモリ62と弾性像フレームメモリ63は選択されたフレームデータのみを断層像座標変換部64、弾性像座標変換部65に出力する。
次に、手動圧迫における画像選択部74の処理と、断層像フレームメモリ62と弾性像フレームメモリ63の動作について、図4,5を用いて詳述する。
上述したように、手動圧迫において、基準とした画像に対し、垂直方向に最も近い位置にある画像は、連続した同符号のデータの中に1枚だけ得られる。図4に断層像フレームメモリ62内のデータの概念図を示す。図4の(2)は断層像フレームデータ、(1)は各フレームに添付した変位計測値の平均値である。
ここで、(1)の変位計測値の平均値は、圧迫の上下に伴い正、負が交互に現れる。本方式では符号が変化したとき、短軸スキャン位置が変わることから符号の反転のタイミングで別の位置をスキャンしていることになる。
したがって、(2)の断層像フレームデータは、(1)の変位計測値の平均値の符号変化によってスキャン位置ごとに(3)〜(6)の小さなデータブロックに分割することができ、各データブロックから垂直方向に同相な1フレームを選択し、出力ボリュームデータ(7)を作成する。
出力ボリュームデータ(7)の詳細な作成手段を図5のフローチャートを用いて以下に説明する。まず、先頭のデータブロック(図4中、(3)のデータブロック)中のフレーム数Nを取得するとともに、i=1と設定する(S1)。先頭のデータブロックよりi番目のフレームを初期基準画像として取得し、基準画像を更新する(S2)。次に、基準画像と、次のスキャン位置のデータブロックの各フレームとで相関演算を行い、画像の類似度を表す相関係数を求める(S3)。
相関係数の最も高いフレームを選択し、そのデータブロックにおける垂直方向に同相なフレームとして出力ボリュームデータに加え、基準画像を更新する(S4)。ボリュームiにおける信頼度k(i)に選択したフレームの相関係数を加算する(S5)。ここで、信頼度k(i)は0を最低値とするボリュームの精度を表す指標であり、iを更新するたびに0に初期化されるものとする。
上述の(S3)〜(S5)の処理を取得したデータブロック全てに対して行い(S6)、その後、iを更新し(S2)〜(S7)の処理をN回繰り返す(S8)。そして、最も信頼度k(i)の高かったボリュームを出力ボリュームデータとして断層像座標変換部64へ出力する(S9)。
相関係数は1.0を最大値とし、画像の類似度が高いほど大きくなることから、上述の信頼度k(i)が最大となる場合の出力ボリュームデータを自動的に選択することで、最も画質の良い3次元画像を作成することができる。
ここで、上記の演算は断層像フレームメモリ62のデータを用いて画像選択部74にて行われる。また、画像選択部74は断層像フレームメモリ62において作成された出力ボリュームデータに対応する弾性像データを、弾性像フレームメモリ63から選択し、弾性像座標変換部65に出力する。
なお、(S3)の処理において、相関係数に明らかな差が見られない場合は、相関値の大きい2フレームを検出し、各相関値を重みとして重み付き平均演算を行い、合成画像を作成することで画像の改善することも可能である。
このようにして各データブロックから選択された断層画像フレームデータ、及び弾性画像フレームデータは、上述したように各座標変換部64,65、ボリュームレンダリング部66,67を介して画像合成部68に入力され、合成された後に画像表示器26に表示される。
本実施例によれば、被検体に対する圧力変化過程で生成された断層面ごとに、被検体の組織に加わる圧力が同等な状態で生成された断層及び弾性フレームデータのみが選択される。加わる圧力が同等ということは、組織の上下方向、あるいは加圧減圧方向の位置関係が、各断層面で揃っているということなので、これらの選択された断層及び弾性フレームデータを合成すれば、上下波打ちの抑制された精度の高い3次元画像を生成することができる。
また、従来技術のように、ある圧迫状態で探触子を固定して3次元走査を行い、圧迫状態を変えてまた3次元走査を行った場合は、探触子の接触位置や接触具合などによって所望の3次元画像が得られなかった場合に、何度も撮像を繰り返す手間がかかる。この点、本実施例では、まず被検体の圧迫を繰り返しながら2次元断層画像及び弾性画像で、適切な撮像位置を確保したのちに3次元計測が行われるので、撮像を繰り返す手間が省けて使い勝手がよい。
さらには、探触子と被検体の相対位置固定が必要ないため、被検体に与えるストレスを軽減でき、検査者に対しては探触子の位置固定が不要であるので、自由度の高い構成である。
以上の処理は、自動的に最も画質の良いデータを選択する方法について記したが、操作者が目視により3次元化するデータを選択することも可能である。以下にその方法を述べる。
手動での加圧による垂直方向の総移動量は変位量を時間的に積算することで簡易的に表すことが可能である。図6は上から変位量、変位量の積算により求められる総変位量を模式的に表したものであり、先頭データブロックは最初の押し込み、もしくは引き戻し操作が行われている区間である。
図6中、総変位量の模式図より、位置Pを基準画像とした場合には圧迫の全ての区間で総変位量が等しいフレームが存在し、良好な3次元画像が得られることが期待できるが、位置Mを基準画像とした場合には、総変位量が等しいフレームが存在しない区間があり、良好な3次元画像が得られないことが容易に把握できる。
図7,8は、操作者がコントロールパネル75から初期基準画像を任意に設定するため変位量グラフ作成部80において作成され、画像表示器26に表示される図の表示形態である。図7,8は、フレーム番号を横軸にとり、総変位量を縦軸にプロットしたグラフで、操作者がコントロールパネル75から初期基準画像選択バーを操作することができる。変位量グラフ作成部80は、変位計測部30から入力される変位情報と、3次元画像構成部24から入力される相関演算値とを用いて、図7,8のような表示画像を生成する。
図中、先頭データブロックにおいて、初期基準画像選択バーと総変位量のグラフが交差した点のフレームが初期基準画像として選択される。このとき、図7のように全てのデータブロックにおいて初期基準画像選択バーと総変位量のグラフが交差していれば、全ての短軸スキャン位置において垂直方向に同期したフレームが取得できるが、図8のように交差しないデータブロックが存在する場合には同期したフレームが取得できていない可能性がある。
したがって、図8のようなケースを回避し、図7のように全てのデータブロックにおいて初期基準画像選択バーと総変位量のグラフが交差するように初期基準画像選択バーの位置を調節することで精度の高い3次元画像を得ることができる。
図9,10は、選択した初期基準画像において画像選択部74で算定された相関係数のグラフと、信頼値k(i)をデータブロック数で除し、正規化した平均相関係数の表示形態であり、それぞれ図7,8での初期基準画像の選択に対応している。また、図9,10は、図7,8と同様に変位量グラフ作成部80において作成され、図7,8の表示と同期して画像表示器26に表示される。
図9,10の画像は、選択した初期基準画像の信頼度を操作者に視覚的に認識させるために表示されるものである。図中の平均相関係数は最大1.0であり、この値が高いほど精度の高い3次元画像が作成できることを示している。また、相関係数グラフはピークが鋭く立っているほど精度の高い3次元画像が作成できることを示している。
ここで、図9は、図7における初期基準画像選択バーの位置で相関係数のグラフを作成したものであり、各データブロックに相関値のピークがあるため、圧迫の過程において位相ごとに同じ深度のデータが存在していることを示し正確な3次元画像を作成できることを示している。
また、図10は、図8における初期基準画像選択バーの位置で相関係数のグラフを作成したものであり、2番目のデータブロックには相関値のピークが存在しないことがわかる。したがって、この図から、操作者は作成される3次元画像は正確でないという判断が可能であり、初期基準画像選択バーを図7の位置に変更することによって3次元画像の精度を向上することができる。
上述の処理は、圧迫の過程において得られる複数の3次元画像から最も精度の良い1画像を選択する方法について述べたが、全てのデータを用いて、圧迫の過程における3次元画像の動画を作成する機能も有する。以下、図11を用いてその具体的な手段を説明する。
複数の3次元画像から最も精度の良い1画像を選択することを目的とした前述方法では、先頭データブロックにおいて1枚のフレームを初期基準画像として設定したが、3次元動画を作成する場合には先頭データブロックに存在するすべてのフレーム、あるいは一定間隔で複数毎のフレームを選択する。
まず、先頭データブロックからQ枚の画像を初期基準画像1〜Qとして選択し、i=1と設定する(S11)。次に、先頭のデータブロックよりi番目のフレームを初期基準画像として取得し、基準画像を更新する(S12)。そして、基準画像と、次のスキャン位置のデータブロックの各フレームとで相関演算を行い、画像の類似度を表す相関係数を求める(S13)。相関係数の最も高いフレームを選択し、そのデータブロックにおける垂直方向に同相なフレームとして出力ボリュームデータに加え、基準画像を更新する(S14)。
(S13),(S14)の処理を取得したデータブロック全てに対して行い(S15)、その後、iを繰り上げて基準画像を更新して(S16)、(S12)〜(S16)の処理をQ回繰り返す(S17)。
そして、作成したQセットのボリュームデータを基準画像の順に従い、1〜Qの順番で断層像座標変換部64へ出力する(S18)。弾性像フレームメモリ63から弾性像座標変換部65へのボリュームデータの出力も同様に行う。
Qセットのボリュームデータは断層像座標変換部64、弾性像座標変換部65にて短軸方向の移動量に応じた座標変換を行われ、ボリュームレンダリング部66、67で各3次元画像となる。そして、各3次元画像は画像合成部68で画像合成処理、カラー変換が行われて画像表示器26に表示される。
このとき、ボリュームレンダリング部66,67は、圧迫の過程におけるQ個の時相のボリュームデータを順番に処理して画像表示器26へ出力することで3次元動画を表示できる。
これによれば、同等の圧力状態の弾性画像を合成した3次元弾性画像を、複数の圧力状態で生成することができるので、ある圧力状態の静止3次元弾性画像のみならず、圧力が変化する過程の3次元弾性画像の変化を動画像として観察することができる。
次に、第2実施例について図12、13を用いて説明する。図12に示すように、第1実施例と異なるのは、探触子12が圧迫制御部60によって上下に自動圧迫されながらモータ制御部61によって断層面を切り替える点と、画像選択部74が相関演算を用いずに、被検体の組織に加わる圧力が同等な状態で生成された画像データを選択する点である。それ以外の部分は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
圧迫制御部60は、被検体に対して垂直方向に上下の圧迫を加える加圧制御を行い、モータ制御部61は、探触子ヘッドを短軸方向へ移動する制御を行う。このとき、圧迫制御部60は、加圧操作及び減圧操作の切り替えを検出できるものであり、この検出信号をモータ制御部61に入力している。
モータ制御部61は、加圧操作が行われているときは短軸位置を固定し、加圧を終了して減圧に切り替わるタイミングで短軸方向への位置移動を行う。減圧から加圧に切り替わる場合も同様である。このようにして自動圧迫器の加圧動作と探触子の探軸方向スキャンが同期して動作する。なお、圧迫制御部を備えた自動圧迫器は、例えば、検査者が探触子を把持して被検体に当てた状態で、検査者の手元は動かさずに、探触子のみを圧迫方向あるいは超音波送受信方向に所定範囲内で進退させるようなものを用いることができる。
断層像フレームメモリ62は、白黒スキャンコンバータ22の出力データを1ボリューム分保存するが、このとき、圧迫制御部60から圧迫位置情報を取得し、ボリューム中の全短軸スキャン位置において同じ加圧位置のフレームを加圧中のフレームの中から選択して保存する。この加圧位置は任意に指定が可能である。よって、圧迫制御部60を用いた自動圧迫では実施例1のように相関演算によって垂直方向の同相フレームを検出する必要はない。
断層像座標変換部64は、断層像フレームメモリ62から出力されたデータに対して短軸方向の移動量に応じた座標変換を行い、断層像ボリュームデータを作成する。
弾性像フレームメモリ63は、弾性像スキャンコンバータ36の出力データを1ボリューム分保存する。そして、同様に圧迫制御部60から圧迫位置情報を取得し、ボリューム中の全短軸スキャン位置において同じ加圧位置のフレームを加圧中のフレームの中から選択して保存する。弾性像座標変換部65は、弾性像フレームメモリ63から出力されたデータに対して短軸方向の移動量に応じた座標変換を行い、弾性像ボリュームデータを作成する。このようにして断層像ボリュームデータと弾性像ボリュームデータが生成された後の処理は、実施例1と同様である。
なお、本実施例では、圧迫制御部60からの圧迫位置情報に基づいて、同じ加圧位置のフレームを加圧中のフレームの中から選択して保存しているが、この圧迫位置情報に代えて、圧力計測部46で検出された圧力値を用いてもよい。
つまり、同じ圧力状態で生成されたフレームデータを加圧中の複数フレームデータの中から選択して保存することができる。また、生成されるフレームデータのそれぞれに対して、生成されたときの圧力値を付加し、フレームメモリ62,63にいったん格納された全てのフレームデータから、同等な圧力状態で生成されたフレームデータのみを選択するようにしてもよい。
また、例えば、基準となる圧力値を画像表示器26上で操作者が設定できるように構成し、基準圧力値に最も近い状態で生成されたフレームデータを選択するよう構成することができる。
第2実施例の動作について図13を用いて説明する。はじめに、モータ制御部61に設定する短軸スキャン枚数Nを設定する(S21)。次に、歪み/弾性演算に必要なRF信号フレームデータ数:Eを設定する(S22)。
次に、探触子ヘッドが短軸スキャン位置にセットされ(S23)、加圧しながら(S24)超音波スキャンが行われる(S25)。そして、断層画像フレームデータ及び弾性画像フレームデータが作成されて(S26)、各フレームメモリ62,63に順次格納される(S27)。
(S24)〜(S27)の処理がEフレームの全てについて行われたら(S28)、短軸スキャン位置を切り替えながら設定した短軸スキャン枚数N分だけ繰り返される(S29)。
次に、第3実施例について図14を用いて説明する。第1,2実施例と異なるのは、断層面の切り替えをモータ制御部61で機械的に行うのではなく、探触子12の探触子ヘッドに2次元配置された振動子によって電子制御で行う点と、画像選択部74が相関演算などを用いずに、被検体の組織に加わる圧力が同等な状態で生成された画像データを選択する点である。それ以外の部分は、実施例1,2と同様であるため、説明を省略する。
本実施例の探触子12は、振動子が短軸方向にもk個に切断されて1〜kチャンネル分配列されている探触子であり、電子制御による3次元データ収集が可能であるためモータ制御部61を必要としない。また、探触子12による被検体の圧迫は、自動圧迫器による自動圧迫を用いず手動圧迫によって行われる。実施例1と異なるのは、探触子12の加圧及び減圧方向に沿った位置情報を取得するために、例えば探触子12に取り付けられる磁気センサ71と、センサ制御部70とが設けられている。
本実施例では、断層像フレームメモリ62及び弾性像フレームメモリ63には、白黒スキャンコンバータ22及び弾性像スキャンコンバータ36からの出力データがすべて保存される。そして、スキャン終了後、画像選択部74は、実施例1の相関演算は行わず、センサ制御部70から入力される探触子の圧迫位置情報に基づいて、各断層面から同等圧迫状態のフレームデータを選択して合成する。
例えば、スキャン終了後、画像表示器26上で基準となる圧迫位置を選択して、各断層面から基準圧迫位置に最も近い位置で生成されたフレームデータを選択するようにすることができる。
フレームメモリ62,63から基準圧迫位置に最も近い位置で生成されたフレームデータが選択されて、座標変換部64,65に出力された後の処理は、実施例1,2と同様である。
以上、各実施例を用いて本発明の超音波診断装置を説明したが、本発明は、これらの実施例に限定されない。例えば、被検体に圧迫を加えるための手動圧迫と自動圧迫、断層面を切り替えるためのモータ制御と電子制御などは任意に組み合わせ可能である。そして、これらの任意の組み合わせに、本発明の特徴である画像選択部による画像選択の3態様、つまり相関演算を用いた画像選択、圧力値を用いた画像選択、探触子位置情報を用いた画像選択を適宜組み合わせることが可能である。
また、各実施例では、断層画像フレームデータに基づく3次元断層画像と、弾性画像フレームデータに基づく3次元弾性画像とを合成して3次元画像としているが、これに限らず、各データブロックから選択された弾性画像フレームデータに基づく3次元弾性画像のみを生成して、これを3次元画像として表示することも可能である。
実施例1の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 3次元画像作成部の構成を示すブロック図である。 探触子による被検体の圧迫操作を説明する模式図である。 断層像フレームメモリ内のデータの概念図である。 実施例1の画像選択のフローチャートである。 被検体の組織の変位量、及び変位量の積算により求められる総変位量を模式的に表した図である。 操作者がコントロールパネルから初期基準画像を任意に設定する際に画像表示器に表示される図である。 操作者がコントロールパネルから初期基準画像を任意に設定する際に画像表示器に表示される図である。 初期基準画像を選択した際に画像表示機に表示される、相関係数のグラフと、平均相関係数の図である。 初期基準画像を選択した際に画像表示機に表示される、相関係数のグラフと、平均相関係数の図である。 3次元画像の動画を作成するフローチャートである。 実施例2の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 第2実施例の動作のフローチャートである。 実施例3の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 超音波診断装置
10 被検体
12 超音波探触子
18 整相加算部
20 断層画像構成部
22 白黒スキャンコンバータ
24 3次元画像構成部
26 画像表示器
28 RFフレームデータ選択部
30 変位計測部
32 弾性情報演算部
34 弾性画像構成部
36 弾性像スキャンコンバータ
37 制御部
60 圧迫制御部
61 モータ制御部
62 断層像フレームメモリ
63 弾性像フレームメモリ
64 断層像座標変換部
65 弾性像座標変換部
66 ボリュームレンダリング部
67 ボリュームレンダリング部
68 画像合成部
70 センサ制御部
71 磁気センサ
72 2次元画像合成部
74 画像選択部
75 コントロールパネル
80 変位量グラフ作成部

Claims (12)

  1. 被検体の組織に圧力を印加して計測された超音波断層データに基づいて、前記被検体の断層面の組織の弾性情報を求める手段と、該弾性情報に基づいて弾性画像を生成する手段と、
    前記被検体の断層面を切り替えて生成された前記弾性画像の3次元ボリュームデータから、前記被検体の組織に加わる圧力又は組織の変位が同等な状態で生成された弾性画像を選択し、該選択された弾性画像を合成して3次元画像を生成する手段と、前記3次元画像を表示する表示手段とを備えてなる超音波診断装置。
  2. 前記弾性画像を生成する手段は、前記被検体の断層面ごとに複数の弾性画像を生成し、前記3次元画像を生成する手段は、各断層面の複数の弾性画像から前記被検体の組織に加わる圧力又は組織の変位が同等な状態で生成された弾性画像を選択し、該選択された弾性画像を合成することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記超音波断層データに基づいて、前記被検体の断層面の組織の断層画像を生成する手段を備え、前記3次元画像を生成する手段は、1の断層面の断層画像から基準断層画像を設定し、該基準断層画像との相関演算係数が最も高い断層画像を他の断層面ごとに選択するとともに、
    前記基準断層画像に対応する弾性画像と、他の断層面ごとに選択された断層画像に対応する弾性画像とを合成することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記超音波断層データに基づいて、前記被検体の断層面の組織の断層画像を生成する手段を備え、前記3次元画像を生成する手段は、1の断層面の断層画像から基準断層画像を設定し、該基準断層画像との相関演算係数が最も高い弾性画像を前記1の断層面を含むボリュームに隣接するボリューム内から選択して選択断層画像とするとともに、該選択断層画像を次の相関演算の基準断層画像とする処理を、順次隣接する断層面間で相関演算を行いながら繰り返し、
    1の断層面の基準断層画像に対応する弾性画像と、各隣接断層面の選択断層画像に対応する弾性画像とを合成することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  5. 前記被検体の組織に加わる圧力の変化に伴う組織の変位量を前記表示手段に表示するとともに、該表示手段上で前記1の断層面の基準断層画像を設定可能とすることを特徴とする請求項3又は4に記載の超音波診断装置。
  6. 前記表示手段上で前記1の断層面の基準弾性画像が設定されたときの断層面ごとの相関演算係数を、組織の変位量の表示とともに前記表示手段に表示することを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
  7. 前記被検体の組織に加わる圧力を検出する圧力検出手段を備え、前記3次元画像を生成する手段は、検出された圧力値に基づいて前記各断層面の前記被検体の組織に加わる圧力が同等な状態で生成された弾性画像を選択して合成することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  8. 前記検出された圧力値を前記表示手段に表示するとともに、前記表示手段上で基準圧力値を設定する手段を備え、前記3次元画像を生成する手段は、設定された基準圧力値に最も近い状態で生成された弾性画像を断層面ごとに選択して合成することを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置。
  9. 前記被検体の組織に加わる圧力の変化は、超音波探触子による被検体への加圧及び減圧によって行われるとともに、該超音波探触子の前記加圧及び減圧方向の位置を検出する位置検出手段を備え、前記3次元画像を生成する手段は、検出された位置情報に基づいて前記各断層面の前記被検体の組織に加わる圧力又は組織の変位が同等な状態で生成された弾性画像を選択して合成することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  10. 前記設定された超音波探触子の位置情報を前記表示手段に表示するとともに、前記表示手段上で基準位置を設定する手段を備え、前記3次元画像を生成する手段は、設定された基準位置に最も近い状態で生成された弾性画像を断層面ごとに選択して合成することを特徴とする請求項9に記載の超音波診断装置。
  11. 前記被検体の組織に加わる圧力の変化に伴う組織の変位方向の変化に対応して、前記被検体の断層面を他の断層面に切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
  12. 前記3次元画像を生成する手段は、前記3次元画像を前記被検体の組織に加わる圧力が異なる状態で複数生成し、前記圧力の変化の過程に対応させて順次前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
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