(A)第1の実施形態
以下、本発明によるデータ圧縮装置、データ併合装置、データ整序装置、データ統合システム、無線タグデータ統合システム、データ圧縮プログラム、データ併合プログラム及びデータ整序プログラムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、第1の実施形態のデータ整序装置及びデータ整序プログラムは、IDデータ整序装置及びIDデータ整序プログラムである。第1の実施形態のデータ圧縮装置及びデータ圧縮プログラムは、IDデータ圧縮序装置及びIDデータ圧縮プログラムである。第1の実施形態のデータ併合装置及びデータ併合整序プログラムは、IDデータ併合装置及びIDデータ併合プログラムである。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、この実施形態の無線タグデータ統合システム10の全体構成を示すブロック図である。
無線タグデータ統合システム10は、IDデータ整序装置12(12−1、12−2)、IDデータ圧縮装置13(13−1、13−2、13−3)、及び、IDデータ併合装置14を有している。
無線タグデータ統合システム10は、物品棚16(16−1、16−2)に配置された無線タグ15(15−1、15−2、…)に記憶されたIDデータを読取り、複数のIDデータを統合(圧縮、併合など)するものである。図示は省略しているが、物品棚16(16−1、16−2)には、複数の無線タグ15(15−1、15−2、…)が設置されている。尚、無線タグ15は、他の通信装置と無線通信によりデータの授受が可能なタグであり、例えば、RFIDによるICタグなどが該当する。無線タグ15は、それぞれ固有のIDデータを有しており、IDデータ読取装置11の要求に基づいて、そのIDデータをIDデータ読取装置11に与える。ここでは、店舗等の売り場に2つの物品棚(物品棚16−1、16−2)があり、それぞれの物品棚に書籍やゲームソフト等の物品が収納された状態で、各物品には無線タグ15が取り付けられており、無線タグデータ統合システム10は、それら無線タグ15のIDデータを統合するものとする。又、以下では、従来バーコード等により識別していた製造国、製造者、商品名を同じくする商品のグループ、即ち、IDデータのうち共通的な部分を「品目コード」と呼び、従来シリアル番号等により識別していた商品一点一点の番号、すなわち、IDデータのうち個別的な部分を「個品コード」と呼ぶものとする。尚、ここでは、説明を簡易にするため、無線タグ15に記憶されたIDデータは、例えば、品目コードと個品コードとを「−」で区切って、「6789-1234830」という形式で表記されるものとする。
IDデータ読取装置11は、物品棚16内に設置された商品に付されている無線タグ15(15−1、15−2、…)と通信して、無線タグ15のIDデータを読取り、IDデータ整序装置12に与えるものである。IDデータ読取装置11は、信号送出部11a(11a−1、11a−2)と、IDデータ受信部11b(11b−1、11b−2)を有している。信号送出部11aは、無線タグ15に無線通信により信号を送信するものである。IDデータ受信部11bは、無線タグ15から無線通信によりIDデータを受信すると、IDデータ整序装置12に与えるものである。
ここでは、IDデータ読取装置11−1は、物品棚16−1に配置された無線タグ15から、IDデータを読取り、IDデータ整序装置12−1に与え、IDデータ読取装置11−2は、物品棚16−2に配置された無線タグ15から、IDデータを読取り、IDデータ整序装置12−2に与えるものとする。
IDデータ整序装置12は、IDデータ読取装置11から与えられたIDデータについて、所定の順番に並び替えるなどの整序の処理を行い、IDデータリストとしてIDデータ圧縮装置13に与えるものであり、整序IDデータ一時記憶部12aを有している。IDデータ整序装置12は、例えば、マイクロプロセッサなどの情報処理装置(1台に限定されず、複数台を分散処理し得るようにしたものであっても良い。)に、IDデータ整序プログラムをインストールすることで構築することができるが、機能的には、図1に示すことができる。
整序IDデータ一時記憶部12aは、IDデータ読取装置11から与えられたIDデータを一時的に記憶するための記憶手段である。IDデータ整序装置12は、IDデータ読取装置11から与えられたIDデータを、一時的に整序IDデータ一時記憶部12aに記憶して、整序の処理を行った後、IDデータ一時記憶部12aのデータを、IDデータ圧縮装置13に与える。又、ここでは、IDデータ整序装置12−1は、IDデータ読取装置11−1から、与えられたIDデータを整序して、IDデータ圧縮装置13−1に与え、IDデータ整序装置12−2は、IDデータ読取装置11−1から、与えられたIDデータを整序して、IDデータ圧縮装置13−2に与えるものとする。
又、IDデータ整序装置12は、整序IDデータ一時記憶部12aに一時的に記憶したIDデータリストについて、品目コード別に区切り、かつ同一品目コードの個品コードがコードについて昇順に整序するものとする。又、IDデータ整序装置12は、整序IDデータ一時記憶部12aに記憶されたIDデータリストについて、IDデータの順序を入れ替え、品目コードの順序に整序し、同一品目コードを含むIDデータはさらに個品コードの順序に整序する。また、IDデータ整序装置12は、整序IDデータ一時記憶部12aに記憶されたIDデータリストにおいて、品目コードと個品コードとが共に同じであるIDデータがあれば、最新のIDデータを残し、他を消去する。IDデータ整序装置12は、さらに、整序されたIDデータを、同一品目コードを含むIDデータ別に区切り、個々のIDデータから品目コードを消去し、品目コード別に区切られたIDデータのリストを作成する。品目コード自体は品目コード毎に1つだけ、整序IDデータ一時記憶部12aに記憶されたIDデータリストに付加する。また品目コードだけでなく個品コードの上位桁等の共通部分を、品目コードの細分類や下位桁等として品目コードの一部とみなすように構成してもよい。
例えば、図8に示すように、整序IDデータ一時記憶部12aに記憶されたIDデータリストが、「6789-1234830、6789-1234600、6789-1234800、6789-1234700、6789-1234750、6789-1234730、6789-1234630、6789-1234500」であった場合、IDデータ整序装置12は、品目コード「6789」について、個品コードについて昇順に並べ替えて「1234500、1234600、1234630、1234700、1234730、1234750、1234800、1234830」と更新しても良い。また、この際、IDデータ整序装置12は、個品コードの共通部分を品目コードの一部とみなすように構成し、整序IDデータ一時記憶部12aに記憶されたIDデータリストを、品目コード「6789-1234」に、個品コード「500、600、630、700、730、750、800、830」と更新しても良く、共通部分の桁数については、読取り対象の無線タグ15に記憶されたIDデータの形式や分布傾向に合せて、静的又は動的に設定しても良い。
IDデータ圧縮装置13は、IDデータ整序装置12、又は、IDデータ併合装置14から与えられたIDデータリストの圧縮を行い、そのデータを、他のIDデータ併合装置14に与えるか、出力装置等に与えるものであり、圧縮IDデータ一時記憶部13aを有している。IDデータ圧縮装置13は、例えば、マイクロプロセッサなどの情報処理装置(1台に限定されず、複数台を分散処理し得るようにしたものであっても良い。)に、IDデータ圧縮プログラムをインストールすることで構築することができるが、機能的には、図1に示すことができる。尚、図示は省略しているが、IDデータ圧縮装置13は、圧縮したIDデータリストを、例えば、通信手段を介して他のマイクロプロセッサ等の情報処理装置に転送させたり、ディスク装置等の記憶装置に記憶させたりする構成としてもよく、その出力方法は問われないものである。
ここでは、IDデータ圧縮装置13−1は、IDデータ整序装置12−1から与えられたIDデータリストを圧縮して、IDデータ併合装置14に与えるものであり、IDデータ圧縮装置13−2は、IDデータ整序装置12−2から与えられたIDデータリストを圧縮して、IDデータ併合装置14に与えるものである。又、IDデータ圧縮装置13−3は、IDデータ併合装置14から与えられたIDデータリストを、更に圧縮して、出力装置等により出力するものである。
圧縮IDデータ一時記憶部13aは、IDデータ整序装置12から、IDデータ圧縮装置13に与えられたIDデータリストを、一時的に圧縮IDデータ一時記憶部13aに記憶するものである。IDデータ圧縮装置13は、圧縮IDデータ一時記憶部13aに記憶されたIDデータリストについて、圧縮可能なIDデータを圧縮されたデータに置換え、圧縮の処理の終了後、出力装置等に、圧縮IDデータ一時記憶部13aに記憶されたデータを与える。
ここでは、IDデータ圧縮装置13おける、圧縮IDデータ一時記憶部13aに記憶されたIDデータのリストに対する処理は、(1)与えられたIDデータリストのデータを品目コード別に走査し、「圧縮」または「連結」または「合併」する要素がないか検査し、そのような要素があれば、個品コードの並びを、少なくとも始まりの個品コード(先頭のIDデータ)、個品コード間の間隔(差分)、個品コードの個数の3つデータで表現することでデータ量を低減する処理を行ない、(2)又、圧縮したIDデータリストのデータに、圧縮したデータまたは圧縮していないデータを連結する操作を行ない、(3)又、始まりの個品コードが違うが個品コード間の間隔が同じ複数の圧縮したデータを、1つの圧縮したデータに合併する操作により行われる。
ここではIDデータ圧縮装置13においては、まず、圧縮IDデータ一時記憶部13aに記憶されたIDデータリストを品目コード別に走査し、ある個品コードと次の個品コードとの間隔を得る。次に、当該間隔と同じ間隔でIDデータがリストにあるかを検査する。当該間隔と同じ間隔でIDデータがリストにある場合は、さらに同じ間隔でIDデータがリストにあるかを検査して、IDデータが一定の上記の間隔で連続した部分リストを一時的に作成する。
IDデータ圧縮装置13における、「圧縮」とは、個品コードの並びを、少なくとも始まりの個品コード、個品コード間の間隔、個品コードの個数の3つデータで表現するものとする。例えば、個品コードの並び (1234500,1234600,1234700) を、始まりの個品コード、個品コード間の間隔、個品コードの個数の3つ情報で表現し、(1234500,100,3)として良い。
又、ここでいう圧縮する効果とは、上記の圧縮したデータ量と圧縮前のデータ量との差の大きさが、実際の実施に当たって必要となる圧縮したデータと圧縮していないデータとの識別のためのデータ等の圧縮したデータの運用に必要なデータの増加分を、上回った分をいう。例えば、ここでは、IDデータが3個以上一定の上記の間隔で連続した場合、すなわち、3個以上のIDデータを1つのデータに圧縮可能な場合には、圧縮した方がデータ量の節約となり、効果があるものとする。
図10は、圧縮IDデータ一時記憶部13aに記憶されたIDデータリストについて、圧縮前と圧縮後の更新の例を示した説明図である。例えば、圧縮IDデータ一時記憶部13aに記憶されたIDデータリストが、品目コード「6789」について、個品コードが「1234500、1234600、1234630、1234700、1234730、1234750、1234800、1234830」というリストであった場合には、まず、IDデータ圧縮装置13は、リストの先頭にある「1234500」と「1234600」の番号の間隔として「100」を得る。次に、IDデータ圧縮装置13は、「1234500」を先頭に、間隔「100」で連続するIDデータとして、IDデータリストから、「1234500、1234600、1234700、1234800」の4つのIDデータを抽出して、IDデータの部分データリストを一時的に作成する。次に、IDデータ圧縮装置13は、上記の部分リストを圧縮する効果を検査し、圧縮した方がデータ量の節約となる場合は当該部分リストを圧縮し、入力したIDデータのリストの当該部分リストを上記の圧縮した部分リストで置換する。ここでは、上述の通り、3個以上のIDデータが、一つのデータに圧縮可能な場合は圧縮の効果があると判断されるところ、上記のIDデータの部分データリストには、4つのIDデータが含まれるので、圧縮した方がデータ量の節約になると判断して圧縮し、「(1234500,100,4)」という圧縮済のデータに置換する更新を行う。尚、置換の際には、「(1234500,100,4)」は、IDデータの部分データリストの先頭である「1234500」の位置に記憶されるものとする。
IDデータ圧縮装置13における、「連結」とは、圧縮したデータに、圧縮したデータ、又は、圧縮していないデータを連結する操作であり、以下の3通りが存在する。(1)非圧縮のIDデータに、圧縮したIDデータが続く場合は、例えば、「1234400」に、(1234500,100,3)が続く場合は、始まりの個品コード、個品コードの個数の2つデータを更新して(1234400,100,4)とする。(2)圧縮したIDデータに、非圧縮のIDデータが続く場合は、例えば、 (1234500,100,3)に、「1234800」が続く場合は、個品コードの個数を更新して(1234500,100,4)とする。(3)圧縮したIDデータに、圧縮したIDデータが続く場合は、例えば、(1234200,100,3)に、(1234500,100,3)が続く場合は、個品コードの個数を更新して(1234200,100,6)とする。
IDデータ圧縮装置13における、「合併」とは、1つのIDデータリスト内に、始まりの個品コードが違うが個品コード間の間隔が同じ複数の圧縮したデータがある場合に、それらを1つの圧縮したデータに合併する操作をいうものとする。例えば、圧縮したデータ(1234500,100,3)と、圧縮したデータ(1234550,100,3)とが並ぶ場合は、個品コード間の間隔、個品コードの個数の2つデータを更新して (1234500,50,6) とする。
IDデータ併合部は、IDデータ圧縮装置13から与えられた、2つ以上のIDデータリストを、整序された1つのIDデータのリストに併合し、IDデータ圧縮部に与えるものであり、併合IDデータ一時記憶部14aを有する。IDデータ併合装置14は、例えば、マイクロプロセッサなどの情報処理装置(1台に限定されず、複数台を分散処理し得るようにしたものであっても良い。)に、IDデータ併合プログラムをインストールすることで構築することができるが、機能的には、図1に示すことができる。ここでは、IDデータ併合装置14は、IDデータ圧縮装置13−1、及び、IDデータ圧縮装置13−2からそれぞれIDデータリストが与えられると、2つのIDデータリストを併合し、IDデータ圧縮装置13−3に与える。
併合IDデータ一時記憶部14aは、併合されたIDデータリストを一時的に記憶する記憶手段である。
IDデータ併合装置14は、例えば、与えられた2つ以上のIDデータリストの、それぞれの先頭のIDデータを比較して、最も順序が先のIDデータ、又は、最も順序が先のIDデータを含む圧縮済のIDデータを取り出して、併合IDデータ一時記憶部14aのIDデータリストの末尾に記憶し、取り出したリストについて先頭のIDデータを取り出したIDデータの次のIDデータに移動しても良い。以上を、IDデータ圧縮装置13から与えられたIDデータリストのすべてのIDデータを、併合IDデータ一時記憶部14aに移動するまで繰り返すことにより、IDデータ併合装置14は、与えられた2つ以上のIDデータのリストを、整序された1つのIDデータのリストに併合する。尚、圧縮されたIDデータは、始まりの個品コードが、比較の対象となる。
図12は、IDデータ圧縮装置13−1とIDデータ圧縮装置13−2から与えられた2つのIDデータリストが、IDデータ併合装置14において併合される例について示した説明図である。例えば、IDデータ圧縮装置13−1から「(1234500,100,4)、(1234630,100,3)、1234750」という第1のIDデータリストが与えられ、IDデータ圧縮装置13−2から「1234550、1234650」という第2のIDデータリストが与えられ、これらの2つのIDデータリストを、IDデータ併合装置14において併合する場合を想定する。まず、2つのIDデータリストの中で、最も順序が先のIDデータは、第1のIDデータリストの「(1234500,100,4)」に含まれる「123500」であるので、「(1234500,100,4)」が最初に取り出され、併合IDデータ一時記憶部14aの末尾に記憶される。次に、2番目の順序のIDデータは、第2のIDデータリストの「1234550」であるので、「1234550」が、取り出され、併合IDデータ一時記憶部14aの末尾に記憶される。同様の処理を繰り返すと、第1のIDデータリストと、第2のIDデータリストを併合したIDデータリストは、「(1234500,100,4)、1234550、(1234630,100,3)、1234650、1234750」となる。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態の無線タグデータ統合システム10におけるIDデータの統合の動作を説明する。
(A−2−1)無線タグデータ統合システム全体の動作
図2は、無線タグデータ統合システム10のIDデータの統合の動作について示したフローチャートである。
まず、IDデータ読取装置11−1、11−2において、物品棚16−1、16−2に配置された、無線タグ15(15−1、15−2、…)のIDデータの読取りが行われ、そのIDデータが、それぞれ、IDデータ整序装置12−1、12−2に与えられる(S201)。
ここでは、IDデータ読取装置11−1から、IDデータ整序装置12−1へは、「6789-1234830、6789-1234600、6789-1234800、6789-1234700、6789-1234750、6789-1234730、6789-1234630、6789-1234500」というIDデータリストが与えられ。IDデータ読取装置11−2から、IDデータ整序装置12−2へは「6789-1234550、6789-1234650」というIDデータリストが与えられたものとする(S201)。
次に、IDデータリストが与えられると、IDデータ整序装置12−1、12−2において、IDデータリストの整序が行われ、整序済のIDデータリストが、それぞれIDデータ圧縮装置13−1、13−2に与えられる(S202)。
ここでは、図8に示す通り、IDデータ整序装置12−1においては、上記のIDデータ読取装置11−1から与えられたIDデータリストが、品目コード「6789」について、「1234500、1234600、1234630、1234700、1234730、1234750、1234800、1234830」というリストに整序される。又、IDデータ整序装置12−2においては、図9に示す通り、IDデータ読取装置11−2から与えられたIDデータリストが、品目コード「6789」について、個品コードについて、「1234550、1234650」というリストに整序される。
次に、整序されたIDデータリストが与えられると、IDデータ圧縮装置13−1、13−2において、与えられたIDデータリストの圧縮が行われ、圧縮済のIDデータリストが、IDデータ併合装置14に与えられる(S203)。
ここでは、IDデータ圧縮装置13−1においては、圧縮の動作の結果、図10に示す通り、「(1234500,100,4)、(1234630,100,3)、1234650、1234750」というIDデータリストが作成され、IDデータ併合装置14に与えられる。又、IDデータ圧縮装置13−1においては、圧縮の動作の結果、図12に示す通り、「1234550、1234650」というIDデータリストが作成され、IDデータ併合装置14に与えられる。
次に、圧縮されたIDデータリストが、IDデータ圧縮装置13−1、13−2のそれぞれから与えられると、IDデータ併合装置14において、与えられた2つのIDデータリストが併合され、併合済のIDデータリストが、IDデータ圧縮装置13−3に与えられる(S204)。
ここでは、併合の動作の結果、図12に示す通り、「(1234500,100,4)、1234550、(1234630,100,3)、1234750」というIDデータリストが作成され、そのIDデータリストが、IDデータ圧縮装置13−3に与えられる。IDデータ併合装置14における動作の詳細については後述する。
併合されたIDデータリストが与えられると、IDデータ圧縮装置13−3において、与えられたIDデータリストが更に圧縮され、その圧縮済のIDデータリストが、出力装置などに与えられる(S205)。
ここでは、IDデータ圧縮装置13−3において、圧縮の動作の結果、図12に示す通り、圧縮IDデータ一時記憶部13a−3において、「(1234500,50,7)、(1234630,100,3)」というIDデータリストが作成され、出力装置等に与えられる。IDデータ圧縮装置13−3における圧縮の動作の詳細については後述する。
(A−2−2)IDデータ圧縮装置の動作
図3は、IDデータ圧縮装置13(13−1、13−2、13−3)における、上記のステップS203、S205のIDデータリストの圧縮の動作について示した説明図である。ここでは、IDデータリストにおいてn番目のIDデータを「IDn」、その次のIDデータ(初期値をn+1番目のIDデータとするIDデータ)を「IDm」と表すものとする。
まず、IDデータ圧縮装置13において、IDデータ整序装置12、又は、IDデータ併合装置14から与えられた、IDデータリストのIDn(nの初期値は「1」とする)とIDmについて参照され、「両方未圧縮」、「両方圧縮済」、「一方圧縮済」の3つのいずれかに該当するか判断される(S301)。
「両方未圧縮」の場合には、IDデータ圧縮装置13において、後述する「圧縮」の処理が行われ(S304)、後述するステップS308から動作する。
「一方圧縮済」の場合には、IDデータ圧縮装置13において、後述する「連結」の処理が行われ(S305)、後述するステップS308から動作する。
一方、「両方圧縮済」の場合には、まず、IDnとIDmの圧縮されたIDデータのうち、「間隔」が同じ値か否かについて判断される(S302)。
S302の判断において、間隔が同じと判断された場合には、さらに、IDnのIDデータに対して、IDmのIDデータが「内」か「外」について判断される(S303)。上記の「内」とは、IDnの圧縮されたIDデータの、末尾のIDデータが、IDmの圧縮されたIDデータの先頭よりも小さいID番号であった場合をいい、該当しない場合を「外」というものとする。
S303の判断において、「外」と判断された場合には、IDnとIDmの圧縮されたIDデータについて、後述する「連結」の処理がおこなわれ(S306)、「内」と判断された場合には、IDnとIDmの圧縮されたIDデータについて「合併」の処理が行われ(S307)、後述するステップS308から動作する。
一方、S302において、IDnとIDmの圧縮されたIDデータのうち、「間隔」が、異なると判断された場合には、特に更新の処理は行われずに、後述するステップS308から動作する。
上述の、ステップ304(圧縮処理)、ステップS305、S306(連結処理)、ステップS307(合併処理)、ステップS302(「異なる」と判断された場合)において、IDnとIDmのIDデータについて、圧縮、連結、合併のいずれかの処理により、何らかの更新が行われた場合には、「n」が「1」に初期化され、上記のステップS301から動作する(S308)。
一方、S308の判断において、更新が行われていないと判断された場合には、「n」に「1」が加算され「n=n+1」と更新される(S308、S309)。次に、n+1番目のIDデータが存在する場合は、上記のステップS301から動作し、存在しない場合は、IDデータリストが終了したと判断して、処理が終了される(S310)。
図4は、上記のステップS304における「圧縮」の動作について示したフローチャートである。
まず、IDデータ整序装置12において、IDn(n番目のIDデータ)とIDm(初期値が、n+1番目のIDデータ)の間隔が計算される。なお、上記の「間隔」は、以降Dnと表すものとする(S401)。
そして、圧縮されるIDデータの個数を「Nn」と表すものとすると、Nnの初期値として「2」が設定される(S402)。
次に、IDデータリスト内に、Dn=IDx−IDm(IDxはIDデータリスト内の任意の未圧縮のIDデータ)が成り立つ「IDx」が、存在するか否か判断される(S403)。
上記のステップS403の判断において、該当するIDxが存在するという結果であった場合には、「Nn」に1が加算され「Nn=Nn+1」とし、又、「IDm=IDx」とし、上記ステップS403から動作する(S404)。
一方、上記のステップS403において、該当するIDxが存在しないと判断された場合には、さらに、Nnの値が所定の閾値以上であるか否かが判断される(S405)。ここでは、上記の所定の閾値は「3」と設定されていたものとする。
ステップS405において、Nnが所定の閾値以上と判断された場合には、IDn、IDm、及び、上記のステップS403において、所定の条件に該当するIDxと判断されたIDデータが、(IDn、Dn、Nn)の形式に圧縮されたデータに置き換えられる更新が行われ、処理が終了する(S406)。
一方、上記のステップS405において、Nnが所定の閾値未満であった場合には、IDデータリストの更新は行われずに処理が終了される。
図5は、上記ステップS305及びS306における、「連結」の動作について示したフローチャートである。尚、ここでは、n番目のIDデータについて、未圧縮である場合には「IDn」と表し、圧縮済である場合には「(IDn、Dn、Nn)」と表すものとする。又、n+1番目のIDデータについて、未圧縮である場合には「IDm」と表記し、圧縮済である場合には「(IDm、Dm、Nm)」と表記するものとする。
まず、IDデータ圧縮装置13において、n番目のIDデータと、n+1番目のIDデータが参照され、「n番目のみ圧縮済」、「n+1番目のみ圧縮済」、「n番目もn+1番目も両方圧縮済」のいずれに該当するか判断される(S501)。
上記のステップS501において、「n番目のみ圧縮済」と判断された場合には、IDデータ圧縮装置13において、IDm=IDn+Dn×(Nn+1)が成立するか否か判断される(S502)。
上記のステップS502において、所定の条件が成立すると判断された場合には、n番目の圧縮済のIDデータである「(IDn、Dn、Nn)」及び、n+1番目の未圧縮のIDデータである「IDm」を、「(IDn、Dn、Nn+1)」に置換する更新が行われる(S505)。一方、上記のステップS502において、所定の条件が成立しない(不成立)と判断された場合には、更新の処理は行われずに、連結の処理が終了される。
上記のステップS501において、「n+1番目のみ圧縮済」と判断された場合には、IDデータ圧縮装置13において、IDn=IDm−Dmが成立するか否か判断される(S503)。
上記のステップS503において、所定の条件が成立すると判断された場合には、
n番目の未圧縮のIDデータである「IDn」及び、n+1番目の圧縮されたIDデータである「(IDm、Dm、Nm)」を、「(IDn、Dm、Nm+1)」に置換する更新が行われる(S506)。一方、上記のステップS503において、所定の条件が成立しない(不成立)と判断された場合には、更新の処理は行われずに、連結の処理が終了される。
上記のステップS501において、「n番目もn+1番目も両方圧縮済」と判断された場合には、IDデータ圧縮装置13において、「IDm=IDn×(Nn+1)」、及び、「Dn=Dm」のいずれもが成立するか否か判断される(S504)。
上記のステップS504において、所定の条件が成立すると判断された場合には、n番目の圧縮済のIDデータである「(IDn、Dn、Nn)」及び、n+1番目の圧縮済のIDデータである「(IDm、Dm、Nm)」を、「(IDn、Dn、Nn+Nm)」に置換する更新が行われる(S507)。一方、上記のステップS509において、所定の条件が成立しない(不成立)と判断された場合には、更新の処理は行われずに、連結の処理が終了される。
図6は、上記ステップS307における、「合併」の動作について示したフローチャートである。
まず、IDデータ圧縮装置13において、「IDm−IDn=Dn/2」及び「|Nn−N|m≦1」のいずれもが成立するか否かが判断される(S701)。
上記のステップS701において所定の条件が成立すると判断された場合には、n番目の圧縮済のIDデータである「(IDn、Dn、Nn)」及び、n+1番目の圧縮済のIDデータである「(IDm、Dm、Nm)」を、「(IDn、Dn/2、Nn+Nm)」に置換する更新が行われる(S702)。一方、上記のステップS701において、所定の条件が成立しない(不成立)と判断された場合には、更新の処理は行われずに、合併の処理が終了される。
次に、IDデータ圧縮装置13における詳細な動作の例として、IDデータ圧縮装置13−1における、圧縮の動作について説明する。ここでは、IDデータ圧縮装置13−1においては、品目コード「6789」について、「1234500、1234600、1234630、1234700、1234730、1234750、1234800、1234830」というIDデータリストが、IDデータ整序装置12−1から与えられており、上記IDデータリストが、どのように圧縮されるかについて説明する。
図10は、上記のIDデータリストについて、IDデータ圧縮装置13−1が圧縮の動作を行った場合に、段階的に更新される様子について示した説明図である。まず、上記IDデータリストのうち、「1234500、1234600、1234700、1234800」が、「(1234500,100,4)」に置換えられる。さらに、置換え後の「(1234500,100,4)、1234630、1234730、1234750、1234830」というIDデータリストのうち「1234630、1234730、1234830」が、「(1234630,100,3)」に置換えられ、置換え後の「(1234500,100,4)、(1234630,100,3)、1234750」は、これ以上「圧縮」、「連結」、「合併」のいずれも行うことはできないため、上記IDデータリストがIDデータ併合装置14に与えられるデータとなる。
次に、「1234500、1234600、1234630、1234700、1234730、1234750、1234800、1234830」のうち、「1234500、1234600、1234700、1234800」が、「(1234500,100,4)」に置き換えられる動作の詳細について、上記の図3及び図4のフローチャートに沿って説明を行う。
まず、上記のステップS301により、IDデータ圧縮装置13−1において、IDデータリストの1番目の「1234500」と、2番目の「1234600」が参照され、いずれも未圧縮のIDデータであるため、上記のステップS304に進み、「圧縮」の処理のため、上記のステップS401から動作する。
次に、上記のステップS401において、1番目の「1234500」と、2番目の「1234600」の間隔(Dn)が計算され、Dnは「100」と計算される。
次に、ステップS402において、個数(Nn)は「2」に初期化される。
次に、上記のステップS403において、Dn=IDx−IDmを満たすIDxが存在するか否かについて判断される。IDx=Dn+IDm=100+1234600=1234700となるので、「1234700」というIDデータが、圧縮IDデータ一時記憶部13aに存在するか否か、IDデータ圧縮装置13−1において検索され、存在すると判断される。
次に、ステップS404において、Nnに1加算され、「Nn=2+1=3」となり、「IDm=IDx=1234700」となる。
次に、ステップS403に戻り、上記と同様に、IDxが求められ、「1234800」というIDデータが、圧縮IDデータ一時記憶部13a−1に存在するか否か、IDデータ圧縮装置13−1において検索され、上記IDデータリストにおいては、存在すると判断される。
次に、ステップS404において、Nnに1が加算され、「Nn=3+1=4」となり、「IDm=IDx=1234800」となる。
次に、ステップS403に戻り、上記と同様に、IDxが求められ、「1234900」というIDデータが、圧縮IDデータ一時記憶部13a−1に存在するか否か、IDデータ圧縮装置13−1において検索され、上記IDデータリストにおいては、存在しないため、ステップS405に進む。
次に、ステップS405において、個数(Nn)が所定の閾値以上か否かが判断されるが、ここではNnは「4」であり、所定の閾値は「3」であるので、所定の閾値以上と判断され、ステップS406へ進む。
次に、ステップS406において、図10に示す通り、圧縮IDデータ一時記憶部13a−1に記憶されたIDデータリストのうち、「1234500、1234600、1234700、1234800」が、「(1234500,100,4)」に置換される。
次に、上記の図3におけるステップS308に進み、更新が行われたか否か判断されるが、更新は行われていると判断され、nは「0」に初期化され、ステップS301に戻る。
以上の動作により、IDデータ圧縮装置13−1において、「1234500、1234600、1234700、1234800」が、「(1234500,100,4)」に置き換えられ、以降同様に上記の図3、図4、図5及び図6のフローチャートに沿って動作し、最終的に圧縮IDデータ一時記憶部13a−1には「(1234500,100,4)、(1234630,100,3)、1234750」というIDデータリストが記憶され、上記のIDデータリストがIDデータ圧縮装置13−1から、IDデータ併合装置14に与えられる。
(A−2−3)IDデータ併合装置の動作
図7は、上記のステップS204において、IDデータ併合装置14により行われる「併合」の動作について示したフローチャートである。
IDデータ圧縮装置13−1から与えられたIDデータリストについて、i番目の未圧縮のIDデータは「ID1−i」、圧縮済のIDデータは「(ID1−i、D1−i、N1−i)」と表すものとする。又、IDデータ圧縮装置13−2から与えられたIDデータリストについては、j番目の未圧縮のIDデータは「ID2−j」、圧縮済のIDデータは「(ID2−j、D2−j、N2−j)」と表すものとする。又、IDデータ圧縮装置13−1から与えられたIDデータリストは「第1のIDデータリスト」、IDデータ圧縮装置13−2から与えられたIDデータリストは「第2のIDデータリスト」と表記するものとする。
まず、IDデータ併合装置14において、i及びjの初期値を「1」として、第1のIDデータリストのi番目のIDデータと、第2のIDデータリストのj番目のIDデータが比較され、どちらの番号の方が小さいか判断される(S701)。尚、第1のIDデータリストにおいて、i番目のIDデータが未圧縮の場合は、ID1−iが比較の対象となり、圧縮済の場合には、「(ID1−i、D1−i、N1−i)」のうち「ID1−i」が比較の対象となる。第2のIDデータリストにおいても、同様に「ID2−j」又は、「(ID2−j、D2−j、N2−j)」のうち「ID2−j」が比較の対象となる。
上記のステップS701において、第1のデータリストのID1−iの方が、第2のデータリストのID2−jよりも小さいと判断された場合には、IDデータ併合装置14において、ID1−iが、併合IDデータ一時記憶部14aに記憶されたIDデータリストの末尾に記憶される(S702)。
次に、iに「1」が加算され「i=i+1」とされる(S703)。
次に、第1、第2のIDデータリストが終了、すなわち、第1のIDデータリストにおいてi番目のデータが存在せず、かつ、第2のIDデータリストにおいてj番目のデータも存在しないという条件のいずれも成立するか否か判断される(S706)。上記のステップS706において、所定の条件が成立すると判断された場合には、併合IDデータ一時記憶部14aに記憶されたIDデータリストが、IDデータ圧縮装置13−3に与えられて併合の処理が終了し、成立しないと判断された場合には、上記のステップS701に戻って動作する。
一方上記のステップS701において、第2のデータリストのID2−jの方が、第1のデータリストのID1−iよりも小さいと判断された場合には、IDデータ併合装置14において、ID2−jが、併合IDデータ一時記憶部14aに記憶されたIDデータリストの末尾に付加される(S704)。
次に、jに「1」が加算され「j=j+1」とされ(S705)、次に、上記のステップS706から動作する。
図12は、IDデータ併合装置14において、IDデータ圧縮装置13−1、13−2から与えられたIDデータリストが、併合される例を説明した説明図である。
ここでは、上述の通り、IDデータ圧縮装置13−1から与えられる第1のIDデータリストは「(1234500,100,4)、(1234630,100,3)、1234750」で、IDデータ圧縮装置13−2から与えられる第2のIDデータリストは「1234550、123650」であるものとして説明を行う。
まず、ステップS701において、「i=1」、「j=1」を初期値として、ID1−iとID−j、すなわち、第1のIDデータリストの先頭である「(1234500,100,4)」と、第2のIDデータリストの先頭である「1234550」とが比較される。「(1234500,100,4)」は圧縮されたIDデータであるので、「1234500」が比較の対象となる。よって、「(1234500,100,4)」の方が小さいと判断され、ステップS702に進む。
次に、ステップS702において、ID1−i、すなわち「(1234500,100,4)」が、併合IDデータ一時記憶部14aの末尾に記憶される。
次にステップS703において、iにのみ「1」が加算され「i=1+1=2」となる。
次に、ステップS706において、第1のIDデータリストにおいてi番目(2番目)のデータが存在せず、かつ、第2のIDデータリストにおいてj番目(1番目)のデータも存在しないという条件のいずれも成立するか否か判断される。ここでは、いずれのIDデータも存在すると判断されるため、ステップS801に戻って動作する。
以降、IDデータ併合装置14において、同様の動作を繰り返すことにより、併合の動作の終了後には、図10に示す通り、併合IDデータ一時記憶部14aに、「(1234500,100,4)、1234550、(1234630,100,3)、1234650、1234750」というIDデータリストが記憶され、そのIDデータリストが、IDデータ圧縮装置13−3に与えられる。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することが可能となる。
IDデータ圧縮装置13においては、IDデータリストを、始まりの個品コード、個品コード間の間隔、個品コードの個数の3つデータで表現する「(1234500,100,4)」という形式に圧縮することにより、圧縮したIDデータリストでは圧縮前の個品コードがいくら多くても、個品コードの個数の値が大きくなるだけで、データ量はさして増加しないという効果を奏する。従って圧縮前の個品コードが多いほど、圧縮したデータ量は圧縮前のデータ量との差が大きくなるという効果も奏する。
又、IDデータ圧縮装置13においては、所定の個数以上のIDデータを1つのデータに圧縮可能な場合にのみ、圧縮した方がデータ量の節約となり効果があるものと判断して、圧縮の処理を行っている。これにより、圧縮によるデータ量の節約ができない場合でもデータ圧縮の動作を行ってしまうことを防ぐことができ、圧縮の効果をより高めることが可能となる。尚、ここでいう圧縮する効果とは、圧縮したデータ量と圧縮前のデータ量との差の大きさが、実際の実施に当たって必要となる圧縮したデータと圧縮していないデータとの識別のためのデータ等の圧縮したデータの運用に必要なデータの増加分を、上回った分をいう。
又、IDデータ圧縮装置13においては、圧縮されたIDデータについて、更に「連結」や「合併」の処理を行うことにより、圧縮の効果をより高めることが可能となる
又、IDデータ圧縮装置13において、上記のような圧縮の形式を採用することにより、IDデータ併合装置14においては、上記の図10に示すように、一旦圧縮した「(1234500,100,4)」などのIDデータを「1234500、1234600、1234700、1234800」のように展開せずとも、2つのIDデータリストの各要素を並べ替えるだけで併合することができ、併合処理の、高速化、及び、必要な記憶容量などのリソースの低減をすることが可能となる。
以上のように第1の実施形態の無線タグデータ統合システム10によれば、多地点からの膨大なIDデータを、段階的にIDデータの重複を縮約しながら収集し、一旦圧縮したデータを展開しなくても良いため、容易にデータベースに集中統合することが可能となる。
(B)第2の実施形態
以下、本名発明によるデータ圧縮装置、データ併合装置、データ整序装置、データ統合システム、無線タグデータ統合システム、データ圧縮プログラム、データ併合プログラム及びデータ整序プログラムの第2の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態のデータ整序装置及びデータ整序プログラムは、IDデータ整序装置及びIDデータ整序プログラムである。第2の実施形態のデータ圧縮装置及びデータ圧縮プログラムは、IDデータ圧縮序装置及びIDデータ圧縮プログラムである。第2の実施形態のデータ併合装置及びデータ併合整序プログラムは、IDデータ併合装置及びIDデータ併合プログラムである。
(B−1)第2の実施形態の構成
図14は、第2の実施形態に係る無線タグデータ統合システムの構成を示すブロック図であり、上述した図1との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。 第1の実施形態の、無線タグデータ統合システム10におけるIDデータ圧縮装置23と、IDデータ併合装置24は、IDデータリストを一時記憶部に一旦記憶して蓄積してから、圧縮又は併合の処理を行い、圧縮又は併合の処理が全て完了してから次の処理を行っていたが、第2の実施形態においては、圧縮又は併合の処理を逐次的に行い、パイプラインのように動作させる点において、第1の実施形態と異なっている。
無線タグデータ統合システム10Aは、計4つの物品棚16(16−1、16−2、16−3、16−4)に配置された商品に付された無線タグ15(15−1、15−2、…)のIDデータを読み込んで、そのIDデータの統合を行うものである。無線タグデータ統合システム10Aは、IDデータ読取装置11、IDデータ整序装置12、IDデータ圧縮装置23、IDデータ併合装置24を有する。
IDデータ読取装置11、IDデータ整序装置12については、第1の実施形態の無線タグデータ統合システム10と同様のものであるのでその説明を省略する。
第1の実施形態のIDデータ圧縮装置13は、IDデータ整序装置12又は、IDデータ併合装置14から受信したIDデータリストを、全て一旦圧縮IDデータ一時記憶部13aに記憶してから、圧縮の処理を行っているが、第2の実施形態のIDデータ圧縮装置23は、IDデータリストを読み込んでいる途中から、既に読み込み済のIDデータのみにおいて圧縮の処理を開始する点で、第1の実施形態のIDデータ圧縮装置13と異なっている。例えば、既に読み込み済のIDデータのみにおいて圧縮の処理を開始して、その時点で圧縮できるものは圧縮しておくことにより、IDデータリストの読み込み中においても圧縮の処理を行っても良い。
又、第1の実施形態のIDデータ圧縮装置13は、IDデータ整序装置12又は、IDデータ併合装置14から受信したIDデータリストのIDデータについて圧縮の処理が完了した後、圧縮済のIDデータリストを、IDデータ併合装置14などに出力しているが、第2の実施形態のIDデータ圧縮装置23は、圧縮の処理の途中においても、その時点で圧縮済のIDデータを出力する点において、第1の実施形態のIDデータ圧縮装置13と異なっている。例えば、圧縮処理が完了したIDデータ、又は、圧縮不可だったIDデータが、所定の量に達した場合には、圧縮処理が完了したIDデータを、IDデータ併合装置24などに出力することを繰り返す構成が挙げられる。又、圧縮が完了したIDデータ、又は、圧縮不可だったIDデータを、逐次IDデータ併合装置24などに出力しても良い。上記の圧縮不可だったIDデータとしては、例えば、上述の図3のフローチャートなどの動作により、他のIDデータとの圧縮、連結、合併の可否について判断する処理が行われたが、いずれも不可だったIDデータが挙げられる。
第1の実施形態のIDデータ併合装置14は、IDデータ圧縮装置13から与えられたIDデータリストを、全て一旦併合IDデータ一時記憶部14aに記憶してから、併合の処理を行っているが、第2の実施形態のIDデータ併合装置24は、IDデータリストを読み込んでいる途中から、既に読み込み済のIDデータのみにおいて併合の処理を開始する点において、第1の実施形態のIDデータ併合装置14と異なっている。又、第1の実施形態のIDデータ併合装置14は、IDデータ圧縮装置13から与えられた全てのIDデータリストのIDデータについて併合の処理が完了した後、IDデータ圧縮装置13に併合されたIDデータリストを与えているが、併合の処理の途中において、併合済のIDデータを、IDデータ圧縮装置23に与える動作を開始する点において、第1の実施形態のIDデータ併合装置14と異なっている。例えば、IDデータ圧縮装置23から与えられた2つ以上のIDデータリストの、それぞれの先頭のIDデータを比較して、最も順序が先のIDデータ、又は、最も順序が先のIDデータを含む圧縮済のIDデータを取り出して、併合済のIDデータリストの末尾に追加していき、併合済のIDデータリストのIDデータが所定の量に達した場合、それらのIDデータを圧縮装置23に逐次与えることを繰り返す構成が挙げられる。又、IDデータ圧縮装置23から与えられた2つ以上のIDデータリストの、それぞれの先頭のIDデータを比較して、最も順序が先のIDデータ、又は、最も順序が先のIDデータを含む圧縮済のIDデータを取り出して、逐次圧縮装置23に与える構成としても良い。
無線タグデータ統合システム10Aは、2つのIDデータ読取装置11(11−1、11−2)を有する。IDデータ読取装置11−1は、物品棚16−1、16−2に配置された無線タグ15のIDデータを読み込み、IDデータ整序装置12−1に与えるものである。又、IDデータ読取装置11−2は、物品棚16−3、16−4に配置された無線タグ15のIDデータを読み込み、IDデータ整序装置12−2に与えるものである。
無線タグデータ統合システム10Aは、2つのIDデータ整序装置12(12−1、12−2)を有する。IDデータ整序装置12−1は、IDデータ読取装置11−1から与えられたIDデータを整序してIDデータリストとし、IDデータ圧縮装置23に与えるものである。IDデータ整序装置12−2は、IDデータ読取装置11−2から与えられたIDデータを整序してIDデータリストとし、IDデータ圧縮装置23に与えるものである。
無線タグデータ統合システム10Aは、1つのIDデータ圧縮装置23を有する。IDデータ圧縮装置23は、IDデータ整序装置12−1、12−2から与えられた、IDデータリストを圧縮して、IDデータ併合装置24に与える。又、IDデータ併合装置24から与えられた併合済のIDデータリストを、更に圧縮して、出力装置等に与える。
無線タグデータ統合システム10Aは、1つのIDデータ併合装置24を有する。IDデータ併合装置24は、IDデータ圧縮装置23から与えられた2つのIDデータリスト、すなわち、IDデータ整序装置12−1、12−2により整序されたIDデータリストを併合して、IDデータ圧縮装置23に与えるものである。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態の無線タグデータ統合システム10AにおけるIDデータの統合の動作を説明する。
図15は、無線タグデータ統合システム10Aが、物品棚16−1、16−2、16−3、16−4に配置された無線タグ15のIDデータを読み込んで統合する各動作のタイミングについて示したタイムチャートである。
まず、物品棚16−1に配置された無線タグ15のIDデータが、IDデータ読取装置11−1において読込まれ、IDデータ整序装置12−1に与えられる(S1501)。又、物品棚16−3に配置された無線タグ15のIDデータが、IDデータ読取装置11−2において読込まれ、IDデータ読取装置11−2に与えられる(S1502)。
IDデータ読取装置11−1において、上記のステップS1501の動作が終了すると、物品棚16−2に配置された無線タグ15のIDデータが読込まれ、IDデータ整序装置12−1に与えられる(S1503)。又、物品棚16−1に関するIDデータが、IDデータ読取装置11−1から、IDデータ整序装置12−1に与えられると、IDデータ整序装置12−1において、物品棚16−1に関するIDデータが整序されて、IDデータリストが作成され、IDデータ圧縮装置23に与えられる(S1504)。又、IDデータ読取装置11−2において、上記のステップS1502の動作が終了すると、物品棚16−4に配置された無線タグ15のIDデータが読込まれ、IDデータ整序装置12−2に与えられる(S1505)。又、物品棚16−3に関するIDデータが、IDデータ読取装置11−2から、IDデータ整序装置12−2に与えられると、IDデータ整序装置12−2において、物品棚16−3に関するIDデータが整序されて、IDデータリストが作成され、IDデータ圧縮装置23に与えられる(S1506)。
IDデータ読取装置11−1から物品棚16−2に関するIDデータが、IDデータ整序装置12−1に与えられ、上記のステップS1504の動作が終了すると、IDデータ整序装置12−1において、物品棚16−2に関するIDデータが整序されて、IDデータリストが作成され、IDデータ圧縮装置23に与えられる(S1507)。IDデータ読取装置11−2から物品棚16−4に関するIDデータが、IDデータ整序装置12−2に与えられ、上記のステップS1506の動作が終了すると、IDデータ整序装置12−2において、物品棚16−4に関するIDデータが整序されて、IDデータリストが作成され、IDデータ圧縮装置23に与えられる(S1508)。
物品棚16−1に関するIDデータリストが、IDデータ整序装置12−1から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始めると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−1に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1509)。物品棚16−3に関するIDデータリストが、IDデータ整序装置12−2から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始め、上記のステップS1509の動作が終了すると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−3に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1510)。物品棚16−2に関するIDデータリストが、IDデータ整序装置12−1から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始め、上記のステップS1510の動作が終了すると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−2に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1511)。
物品棚16−1に関するIDデータリスト、及び、物品棚16−2に関するIDデータリストが、IDデータ圧縮装置23から、IDデータ併合装置24に与えられ始めると、IDデータ併合装置24において、2つのIDデータリストの併合処理が開始され、物品棚16−1、16−2に関するIDデータリストとして、併合処理が完了したIDデータからIDデータ圧縮装置23に与えられる(S1512)。
物品棚16−4に関するIDデータリストが、IDデータ整序装置12−2から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始め、上記のステップS1511の動作が終了すると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−4に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1513)。
併合された、物品棚16−1、16−2に関するIDデータリストが、IDデータ併合装置24から与えられ始め、上記のステップS1513の動作が終了すると、IDデータ圧縮装置23において、上記IDデータリストについて更に圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1514)。
物品棚16−3に関するIDデータリスト、及び、物品棚16−4に関するIDデータリストが、IDデータ圧縮装置23から、IDデータ併合装置24に与えられ始め、上記のステップS1512の動作が終了すると、IDデータ併合装置24において、上記の2つのIDデータリストの併合処理が開始され、物品棚16−3、16−4に関するIDデータリストとして、併合が完了したIDデータからIDデータ圧縮装置23に与えられる(S1515)。
併合された、物品棚16−3、16−4に関するIDデータリストが、IDデータ併合装置24から与えられ始め、上記のステップS1524の動作が終了すると、IDデータ圧縮装置23において、上記IDデータリストについて更に圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1516)。
併合された物品棚16−1、16−2に関するIDデータリストと、併合された物品棚16−3、16−4に関するIDデータリストが、IDデータ圧縮装置23から与えられ始めると、IDデータ併合装置24において、上記2つのリストの併合処理が開始され、併合が完了したIDデータからIDデータ圧縮装置23に与えられる(S1517)。
併合された、物品棚16−1、16−2、16−3、16−4に関するIDデータリストが、IDデータ併合装置24から与えられ始めると、IDデータ圧縮装置23において、上記IDデータリストについて更に圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータから出力装置等に与えられる(S1518)。
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、以下の効果を奏することができる。
第1の実施形態の、無線タグデータ統合システム10におけるIDデータ圧縮装置23と、IDデータ併合装置24は、IDデータリストを一時記憶部に一旦記憶して蓄積してから圧縮又は併合の処理を行い、圧縮又は併合の処理が全て完了してから次の処理を行っているが、第2の実施形態においては、圧縮又は併合の処理を逐次的に行い、パイプラインが流れるように前の処理の完了を待たずに後の処理を開始させている。これにより、第1の実施形態に比べて、第2の実施形態のIDデータ圧縮装置23と、IDデータ併合装置24は、一旦全てのIDデータリストを蓄積して記憶する必要が無いため、より少ない記憶容量で構築することができるという効果を奏する。又、第1の実施形態に比べて、第2の実施形態のIDデータ圧縮装置23と、IDデータ併合装置24は、前の処理の完了を待たずに後の処理を開始することができるため、効率的に動作させることができるので、より処理性能の低い情報処理装置(マイクロプロセッサなど)を用いても構築することができるという効果を奏する。又、IDデータ圧縮装置23と、IDデータ併合装置24が、逐次的に圧縮又は併合の処理ができることにより、例えば、多地点からの膨大なIDデータの統合であっても、膨大なIDデータを一旦蓄積せずに逐次的な処理のみで、ID情報の重複を統合しながら収集していくことができ、膨大なIDデータをデータベースに集中統合することが容易にできるようになるという効果を奏する。
第1の実施形態においては、IDデータ読取装置11、IDデータ整序装置12、IDデータ圧縮装置23は、物品棚16ごとに配置されていたが、第2の実施形態においては、物品棚16−1、16−2に共有のIDデータ読取装置11−1、IDデータ整序装置12−1を配置し、物品棚16−3、16−4にも共有のIDデータ読取装置11−2、IDデータ整序装置12−2、を配置している。又、第2の実施形態においては、物品棚16は4つあるので、第1の実施形態と同様に並列的に作用させる構成とした場合、IDデータ圧縮装置23は7つ、IDデータ併合装置24は3つ必要となるが、第2の実施形態においては、逐次的に作用させることにより、IDデータ圧縮装置23、IDデータ併合装置24は共に1つの構成となっている。よって、第1の実施形態のように、IDデータ読取装置11、IDデータ整序装置12、IDデータ圧縮装置23、IDデータ併合装置24の各構成要素を多数配置させて、並列に作用させれば、高速にIDデータの取得収集が可能になり、第2の実施形態のように、少数を配置して逐次的に作用させれば、より少ないリソースでもIDデータの取得収集が可能になる。
(C)第3の実施形態
以下、本名発明によるデータ圧縮装置、データ併合装置、データ整序装置、データ統合システム、無線タグデータ統合システム、データ圧縮プログラム、データ併合プログラム及びデータ整序プログラムの第3の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、第3の実施形態のデータ整序装置及びデータ整序プログラムは、IDデータ整序装置及びIDデータ整序プログラムである。第3の実施形態のデータ圧縮装置及びデータ圧縮プログラムは、IDデータ圧縮序装置及びIDデータ圧縮プログラムである。第3の実施形態のデータ併合装置及びデータ併合整序プログラムは、IDデータ併合装置及びIDデータ併合プログラムである。
(C−1)第3の実施形態の構成
図16は、第3の実施形態に係る無線タグデータ統合システムの構成を示すブロック図であり、上述した図14との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。
第2の実施形態の無線タグデータ統合システム10Aにおいては、IDデータ読取装置11及び、IDデータ整序装置12は、物品棚16−1、16−2、16−3、16−4に対して2つずつ配置されていたが、第3の実施形態の無線タグデータ統合システム10Bにおいては、IDデータ読取装置11、IDデータ整序装置12は、いずれも1つの構成となっている点で、第2の実施形態と異なっている。
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第3の実施形態の無線タグデータ統合システム10BにおけるIDデータの統合の動作を説明する。
図17は、無線タグデータ統合システム10Bが、物品棚16−1、16−2、16−3、16−4に配置された無線タグ15のIDデータを読み込んで統合する各動作のタイミングについて示したタイムチャートである。
まず、物品棚16−1に配置された無線タグ15のIDデータが、IDデータ読取装置11において読込まれ、IDデータ整序装置12に与えられる(S1701)。次に、物品棚16−2に配置された無線タグ15のIDデータが、IDデータ読取装置11において読込まれ、IDデータ整序装置12に与えられる(S1702)。物品棚16−1に関するIDデータが、IDデータ読取装置11から、IDデータ整序装置12に与えられると、IDデータ整序装置12において、物品棚16−1に関するIDデータが整序されて、IDデータリストが作成され、IDデータ圧縮装置23に与えられる(S1703)。
上記のステップS1702の動作が終了すると、IDデータ読取装置11において、物品棚16−3に配置された無線タグ15のIDデータが読込まれ、IDデータ整序装置12に与えられる(S1704)。又、物品棚16−2に関するIDデータが、IDデータ読取装置11から、IDデータ整序装置12に与えられ、上記ステップS1703の動作が終了すると、IDデータ整序装置12において、物品棚16−2に関するIDデータが整序されて、IDデータリストが作成され、IDデータ圧縮装置23に与えられる(S1705)。物品棚16−1に関するIDデータリストが、IDデータ整序装置12から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始めると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−1に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1706)。
上記のステップS1704の動作が終了すると、IDデータ読取装置11において、物品棚16−4に配置された無線タグ15のIDデータが読込まれ、IDデータ読取装置11に与えられる(S1707)。物品棚16−3に関するIDデータが、IDデータ読取装置11から、IDデータ整序装置12に与えられ、上記ステップS1705の動作が終了すると、IDデータ整序装置12において、物品棚16−3に関するIDデータが整序されて、IDデータリストが作成され、IDデータ圧縮装置23に与えられる(S1708)。
物品棚16−2に関するIDデータリストが、IDデータ整序装置12から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始め、上記のステップS1706が終了すると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−2に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1709)。圧縮された物品棚16−1に関するIDデータリスト、及び、圧縮された物品棚16−2に関するIDデータリストが、IDデータ圧縮装置23から、IDデータ併合装置24に与えられ始めると、IDデータ併合装置24において、2つのIDデータリストの併合処理が開始され、併合が完了したIDデータリストからIDデータ圧縮装置23に与えられる(S1710)。併合された物品棚16−1、16−2に関するIDデータリストが、IDデータ併合装置24から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始めると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−1、16−2に関するデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1711)。
物品棚16−4に関するIDデータが、IDデータ読取装置11から、IDデータ整序装置12に与えられ、上記ステップS1708の動作が終了すると、IDデータ整序装置12において、物品棚16−4に関するIDデータが整序されて、IDデータリストが作成され、IDデータ圧縮装置23に与えられる(S1712)。物品棚16−3に関するIDデータリストが、IDデータ整序装置12から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始め、上記のステップS1711の動作が終了すると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−3に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1713)。圧縮された物品棚16−3に関するIDデータリスト、及び、併合された物品棚16−1、16−2に関するIDデータリストが、IDデータ圧縮装置23から、IDデータ併合装置24に与えられ始めると、IDデータ併合装置24において、2つのIDデータリストの併合処理が開始され、併合が完了したIDデータリストから物品棚16−1、16−2、16−3に関するIDデータリストとして、IDデータ圧縮装置23に与えられる(S1714)。物品棚16−1、16−2、16−3に関するIDデータリストが、IDデータ併合装置24から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始めると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−1、16−2、16−3に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1715)。
物品棚16−4に関するIDデータリストが、IDデータ整序装置12から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始め、上記のステップS1715の動作が終了すると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−4に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータからIDデータ併合装置24に与えられる(S1716)。圧縮された物品棚16−4に関するIDデータリスト、及び、併合された物品棚16−1、16−2、16−3に関するIDデータリストが、IDデータ圧縮装置23から、IDデータ併合装置24に与えられ始めると、IDデータ併合装置24において、2つのIDデータリストの併合処理が開始され、物品棚16−1、16−2、16−3、16−4に関するIDデータリストとして、併合の完了したIDデータからIDデータ圧縮装置23に与えられる(S1717)。
物品棚16−1、16−2、16−3、16−4に関するIDデータリストが、IDデータ併合装置24から、IDデータ圧縮装置23に与えられ始めると、IDデータ圧縮装置23において、物品棚16−1、16−2、16−3、16−4に関するIDデータリストの圧縮処理が開始され、処理が完了したIDデータから出力装置等に与えられる(S1718)。
(C−3)第3の実施形態の効果
第3の実施形態によれば、第2の実施形態の効果に加え、以下の効果を奏することができる。
無線タグデータ統合システム10Aにおいては、物品棚16−1、16−2、16−3、16−4に対して、IDデータ読取装置11、IDデータ整序装置12は2つずつ配置された構成となっていたが、第3の実施形態においては、いずれも1つの構成となっており、第2の実施形態と比べて、更に少ないリソースで無線タグデータ統合システムを構築することが可能となる。又、無線タグデータ統合システムにおいて、IDデータ読取装置11、IDデータ整序装置12、IDデータ圧縮装置23、IDデータ併合装置24の各要素は、少なくとも1つ以上配置されていれば、無線タグ15からIDデータを収集し、整序、圧縮、併合を行って1つのIDデータリストに統合することが可能である。
(D)他の実施形態
上記の実施形態だけなく、更に、以下に例示するような実施形態も挙げることができる。
(D−1)上記の各実施形態においては、物品棚16内の静止した物品に無線タグ15が付されていたが、移動する物品に付されたものとしても良い。例えば、IDデータ読取装置11が、無線タグ15の移動量を補正するような手段を有することで、移動する物品に付された無線タグ15の位置を推定することができる。これは例えば、無線タグ15が付された物品の追跡監視に適用して好適なものである。
(D−2)上記の各実施形態において、IDデータ整序装置12、IDデータ圧縮装置13、IDデータ併合装置14は、無線タグ15のIDデータの統合の処理をするものであるが、バーコードによる在庫管理システムなどに用いても良く、統合の対象となるデータは無線タグのIDデータに限られず、統合される対象は限られないものである。
(D−3)上記の各実施形態において、IDデータ整序装置12、IDデータ併合装置14ではIDデータリスト内の各IDデータを昇順に配置していたが、降順に配置しても良い。
(D−4)上記の各実施形態において、各IDデータの個品コード(個別部分)は、10進数の数字で構成されているが、8進数や16進数などで構成されたものでも良い。又、各IDデータの個品コード(個別部分)は、アルファベット(A、B、C、…)や日本語の平仮名(い、ろ、は、…)など、順序が明確で、昇順又は降順に配置可能なものであれば数字による表示に限られないものである。尚、各IDデータの品目コード(共通部分)については、特に順序が明確な文字等でなくても良く、その形式は問われないものである。
(D−5)上記の各実施形態において、IDデータ併合装置14は、2つのIDデータリストを1つの整序されたIDデータリストに併合しているが、3以上のIDデータリストを併合する構成としても良い。
(D−6)上記の各実施形態においては、IDデータ読取装置11、IDデータ整序装置12、IDデータ圧縮装置13、IDデータ併合装置14は全て別の装置となっているが、上記の4種類の装置の中から複数の装置を組み合わせて、一つの装置として構築しても良い。例えば、IDデータ整序装置12と、IDデータ圧縮装置13の2つの装置を1つの装置として構築しても良いし、IDデータ整序装置12、IDデータ圧縮装置13及び、IDデータ併合装置14の3つの装置を1つの装置として構築しても良く、その組み合わせや、組み合わせる装置の種類の数は問われないものである。
10…無線タグデータ統合システム、11…IDデータ読取装置、12…IDデータ整序装置、13…IDデータ圧縮装置、14…IDデータ併合装置、15…無線タグ。