JP2008256100A - 油静圧軸受用固定絞り装置 - Google Patents
油静圧軸受用固定絞り装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 従来装置の固定絞りの径では、同一径に加工し、仕上げることが出来ず、滑り面Aにある穴径との不一致や固定絞り長さLの公差±0.1程度の変化により各ポケット圧P2が異なとなり超精密機械に使用されるテーブル等が傾いてしまうということがあり、これらを取除いた油静圧軸受に用いる固定絞り装置を提供する。
【解決手段】 油静圧軸受に用いる流体の流量を絞る固定絞り装置において、円筒状の固定絞り本体と、同固定絞り本体に設けた円筒状部を貫通する複数個の流体の流量絞り用細い貫通孔とを得て構成したことを特徴とする油静圧軸受に用いる固定絞り装置とした。
【選択図】 図1
【解決手段】 油静圧軸受に用いる流体の流量を絞る固定絞り装置において、円筒状の固定絞り本体と、同固定絞り本体に設けた円筒状部を貫通する複数個の流体の流量絞り用細い貫通孔とを得て構成したことを特徴とする油静圧軸受に用いる固定絞り装置とした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、油静圧軸受に用いる流体の流量を絞る固定絞り装置に関する。
従来からこの種の固定絞り装置は、工作機械や精密機械等の直線軸あるいは回転軸の油静圧に用いられている。
従来の装置について図3により説明すると、固定絞り1は、工作機械等の滑り面Aを有するベッド2等に埋め込まれ、滑り面A上をテーブル等の移動部材3が、図中左右方向に移動するようになっている。このような構成において、作動油は、元ポケット4より元圧P1で固定絞り1に設けた導入管5から細径に絞った貫通孔6を介し滑り面ポケット7に送られ、滑り面Aにポケット圧P2として作用させるようにされている。
そして元圧P1からポケット圧P2とする絞り用の計算式は、Q=Rπd4/128μL*(P1−P2)*60で表示される。
(ただし、Q:流量、R:総流係数、d:固定絞り径、μ:作動油粘性係数、P1:元圧、
P2:ポケット圧となる)
今仮にP1=2МPa、P2=1МPa、R=0.7、μ=0.0075Pa・s(at20℃、作動油HL32)、L=30mm、Q=0.2L/minとすると、d=0.81mmとなる。
そして元圧P1からポケット圧P2とする絞り用の計算式は、Q=Rπd4/128μL*(P1−P2)*60で表示される。
(ただし、Q:流量、R:総流係数、d:固定絞り径、μ:作動油粘性係数、P1:元圧、
P2:ポケット圧となる)
今仮にP1=2МPa、P2=1МPa、R=0.7、μ=0.0075Pa・s(at20℃、作動油HL32)、L=30mm、Q=0.2L/minとすると、d=0.81mmとなる。
この式により滑り面A上に複数個ある各ポケット圧P2を均一にするためには、絞り径d、絞り長さLが重要となってくることがわかる。(ただし、Q:一定、R:定数、μ:定数、P1:一定)
また、工作機械用のテーブルについて考察すると、たとえば特開平11−277350号公報の図1に示されるように、テーブル3の摺動面3aの潤滑面を作用させる際、ポケット6に供給路7から作動油を絞り弁8を介して行なっていた。
特開平11−277350号公報
また、工作機械用のテーブルについて考察すると、たとえば特開平11−277350号公報の図1に示されるように、テーブル3の摺動面3aの潤滑面を作用させる際、ポケット6に供給路7から作動油を絞り弁8を介して行なっていた。
前述の従来装置は、各ポケットに一個ずつある固定絞りの径は各個とも同一径に加工し、仕上げることは難しく、滑り面Aにある穴径との不一致、固定絞り長さLの公差±0.1程度の変化により各ポケット圧P2は夫々異なる値となり超精密機械に使用されるテーブル等が傾いてしまうという欠点があった。
本発明の目的は、前述のように従来の装置にあった欠点を解消する油静圧軸受用固定絞り装置を提供することにある。
前述の目的を達成するため本発明は、油静圧軸受に用いる流体の流量を絞る固定絞り装置において、円筒状の固定絞り本体と、同固定絞り本体に設けた円筒状部を貫通する複数個の流体の流量絞り用細い貫通孔とを備えて構成したことを特徴とする油静圧軸受に用いる固定絞り装置とした。
この複数個の細い貫通孔は、円筒状の絞り本体中心から一定距離にある円周上に等間隔に設ければ、より好適な油静圧軸受に用いる固定絞り装置となる。
この発明によれば、固定絞り本体の長さLは、研磨等により公差±0.01mm程度に加工が可能で、貫通孔も同一段取りで複数個加工可能であるため、各ポケット圧P2が限りなく均一に近づけることが可能である。
次に本発明の一実施形態例を図1および図2により説明する。
図1および図2において符号10は、本発明の固定絞り装置であって固定絞り本体11および上側、下側ハウジング14a,14bなどから構成される。図1(イ)および図1(ロ)において、固定絞り装置10は、この装置の主要構成部品である厚さL(長さ)の円筒状の固定絞り本体11と、同固定絞り本体11の中心から一定距離Rにある円周上に等間隔に設けた筒状部を貫通する複数個の細い流体の流量絞り用貫通孔12(この実施形態例では、仮に貫通穴の個数を8箇所としたがこれに限られない。)を備えている。この固定絞り本体11の中心には、止めボルト15用の孔13が設けてある。
ここでこの貫通孔12は、中心から一定距離Rにある円周上に等間隔に設けた例を説明したが勿論これに限らず、例えば円筒状の固定絞り本体11にランダムに設けても良い。
図1および図2において符号10は、本発明の固定絞り装置であって固定絞り本体11および上側、下側ハウジング14a,14bなどから構成される。図1(イ)および図1(ロ)において、固定絞り装置10は、この装置の主要構成部品である厚さL(長さ)の円筒状の固定絞り本体11と、同固定絞り本体11の中心から一定距離Rにある円周上に等間隔に設けた筒状部を貫通する複数個の細い流体の流量絞り用貫通孔12(この実施形態例では、仮に貫通穴の個数を8箇所としたがこれに限られない。)を備えている。この固定絞り本体11の中心には、止めボルト15用の孔13が設けてある。
ここでこの貫通孔12は、中心から一定距離Rにある円周上に等間隔に設けた例を説明したが勿論これに限らず、例えば円筒状の固定絞り本体11にランダムに設けても良い。
本実施形態例の固定絞り装置は、上述の固定絞り本体を有しており、次にその全体的なを構成の組立て状態を図2(イ)(ロ)を用いて説明すると、固定絞り本体11は、止めボルト15により固定され上側と下側のハウジング14a,14b 内に装着される。油圧源(図示省略)からの導入管16から作動油が矢印aのように下側ハウジング14b内に円形の溝により設けられた元ポケット17に元圧P1で作用する。次いで元ポケット17内の作動油は、導入管16よりも流量を絞った細径の貫通孔12を抜けポケット圧P2となって、上側ハウジング14aのオーリングを備えた配管用きり穴40に達する。さらに上側ハウジング14aにおいて配管のため用いられる配管プラグ21を通りポケット圧用の配管19を通ってテーブル20の滑り面にあるポケット18に入り、テーブル20を良好に移動させるようポケット圧P2にて作用する。なお、この図で元ポケット17の左右には、油シール用のオーリング(o−ring)22a,22bを示してある。
この実施形態例では、本発明の固定絞り装置をテーブル駆動のすべり面に使用した例を示したが、これに限定されず、回転用の軸受やロールのような円筒形状のワークの受けに使用しても良い。図2(ロ)は、本発明の固定絞り装置を、前述のテーブルのすべり面に替えて、このような軸受用等に使用した例を示したものであって、軸30(あるいは円筒のロール形状のワーク等でも良い)の軸受用の使用例である。この場合、軸を図の上下方向および図示していない図の前後方向から支えるための固定絞り装置10からの配管19による油圧が軸受31のポケット32に作用して軸支する。このような軸受では、上下および左右(あるいは前後)の4箇所のポケットをささえるため4つの配管19が一つの軸支部で必要となり、この図では右側の軸支部のみを示したが、左右の軸の支えが必要であることを考慮すると、8つのポケット圧用の配管19が必要な場合が多い。従って図1の貫通穴12は、8個所とすると好都合の場合が多いことが理解される。
この実施形態例では、本発明の固定絞り装置をテーブル駆動のすべり面に使用した例を示したが、これに限定されず、回転用の軸受やロールのような円筒形状のワークの受けに使用しても良い。図2(ロ)は、本発明の固定絞り装置を、前述のテーブルのすべり面に替えて、このような軸受用等に使用した例を示したものであって、軸30(あるいは円筒のロール形状のワーク等でも良い)の軸受用の使用例である。この場合、軸を図の上下方向および図示していない図の前後方向から支えるための固定絞り装置10からの配管19による油圧が軸受31のポケット32に作用して軸支する。このような軸受では、上下および左右(あるいは前後)の4箇所のポケットをささえるため4つの配管19が一つの軸支部で必要となり、この図では右側の軸支部のみを示したが、左右の軸の支えが必要であることを考慮すると、8つのポケット圧用の配管19が必要な場合が多い。従って図1の貫通穴12は、8個所とすると好都合の場合が多いことが理解される。
本実施形態例では、以上説明したように構成され作用するので、従来の固定絞り存在した当初に掲げたような、固定絞りの径が滑り面Aにある穴径との不一致、固定絞り長さLの変化により各ポケット圧P2が夫々異なり、超精密機械に使用されるテーブル等が傾いてしまう、というような欠点は、取除かれる。
10 固定絞り装置
11 固定絞り本体
12 複数個の細い貫通孔
13 ボルト用孔
14a 上側ハウジング
14b 下側ハウジング
15 止めボルト
16 導入管
17 元ポケット
18 ポケット
20 テーブル
21 配管用プラグ
22a オーリング
22b オーリング
30 軸(円筒状ロール等)
31 油静圧用軸受
32 ポケット
40 配管用きり穴
11 固定絞り本体
12 複数個の細い貫通孔
13 ボルト用孔
14a 上側ハウジング
14b 下側ハウジング
15 止めボルト
16 導入管
17 元ポケット
18 ポケット
20 テーブル
21 配管用プラグ
22a オーリング
22b オーリング
30 軸(円筒状ロール等)
31 油静圧用軸受
32 ポケット
40 配管用きり穴
Claims (4)
- 油静圧軸受に用いる流体の流量を絞る固定絞り装置において、
円筒状の固定絞り本体と、
前記固定絞り本体に設けた円筒状部を貫通する複数個の流体の流量絞り用細い貫通孔と、
を備えて構成したことを特徴とする油静圧軸受に用いる固定絞り装置。 - 前記複数個の流体の流量絞り用貫通孔は、前記円筒状の絞り本体の中心から一定距離にある円周上に等間隔に設けられたことを特徴とする請求項1記載の油静圧軸受に用いる固定絞り装置。
- 油静圧用の固定絞り装置であって、この固定絞り装置は、
円筒状の固定絞り本体と、
前記固定絞り本体に設けた円筒状部を貫通する複数個の流体の流量絞り用細い貫通孔と、
を備えて構成したことを特徴とする油静圧用の固定絞り装置。 - 前記複数個の流体の流量絞り用貫通孔は、前記円筒状の絞り本体の中心から一定距離にある円周上に等間隔に設けられたことを特徴とする請求項1記載の油静圧用の固定絞り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007099116A JP2008256100A (ja) | 2007-04-05 | 2007-04-05 | 油静圧軸受用固定絞り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008256100A true JP2008256100A (ja) | 2008-10-23 |
Family
ID=39979860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007099116A Pending JP2008256100A (ja) | 2007-04-05 | 2007-04-05 | 油静圧軸受用固定絞り装置 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2008256100A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0294924A (ja) * | 1988-09-30 | 1990-04-05 | Tokyo Electric Co Ltd | マトリックス配設スイッチの読取回路 |
JPH0861369A (ja) * | 1994-08-12 | 1996-03-08 | Ntn Corp | 静圧気体軸受 |
JP2007002862A (ja) * | 2005-06-21 | 2007-01-11 | Olympus Corp | 静圧軸受 |
-
2007
- 2007-04-05 JP JP2007099116A patent/JP2008256100A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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