JP2008253216A - 刈払機用ロータリーカッタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 コードの保持力が強く、かつコード挟持部からコードが切れにくく、さらに断面形状の異なるコードや曲がったコードに対応可能なコード締付け手段を有する刈払機用ロータリーカッタの提供。
【解決手段】 回転駆動される切断ヘッドより延出された所望長さのコードにより草、芝等を刈り払いする刈払機用ロータリーカッタであって、切断ヘッド本体に前記コードの一端を固定する少なくとも一つの締付け手段を有し、該コード締付け手段は切断ヘッド本体に回動可能に軸支されかつばねにて常時一定方向の回転力を付勢された一対のラチェットで構成され、該ラチェットにてコードがクランプされて締付けられる方式となし、ヘッド本体側壁より差込まれたコードの内側端部が前記締付け手段にて締付けられ、コードが摩耗した場合は当該コードを抜き取り新しいコードと交換する方式の刈払機用ロータリーカッタにおいて、前記一対のラチェットで構成するコード締付け手段を少なくとも2枚以上の薄板状ラチェットで構成したことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、モータ等により駆動シャフトを介して回転駆動される切断ヘッドの半径方向に延出された所望長さのコードにより草、芝等を刈り払いする刈払機用のロータリーカッタに係り、より詳しくは前記コードが摩耗した時に当該コードを抜き取り新しいコードと容易に交換できる刈払機用ロータリーカッタに関するものである。
従来、この種のロータリーカッタとしては、例えば中央に駆動シャフト連結部を有し外周に側壁が設けられた円板状の基板と、該基板に向い合って側壁に着脱可能に取付けられたほぼ円筒状の保護カバーとから構成された切断ヘッドの内部に、回転して草、芝などの刈り払いを行う所望長さのコードを締付けるための締付け手段が前記円板状の基板に設けられ、その締付け手段はコイルばねや捩じりばね等の弾性部材とカム形状や円筒棒形状などの締付け部材によりコードを前記基板の側壁に設けた押圧壁に押え付けて固定する方式となしたものが提案されている(特許文献1参照)。
また、図4、図5に示すごとく、中央部に駆動シャフト連結軸筒部10−1aを有するケース10−1と、中央部に前記駆動シャフト連結軸筒部10−1aの貫通孔10−2aを有する前記ケース10−1と対をなすカバー10−2とからなる円盤状の切断ヘッド本体10の外周端部に、所望長さのコード12を締付けるための締付け手段11が設けられ、切断ヘッド本体10内に差し込まれた所望長さのコード12が摩耗した場合、当該コードを切断ヘッド本体10から抜き取り新しいコードと取替える方式のロータリーカッタが知られている。このロータリーカッタの前記コード締付け手段11は、切断ヘッド本体10の側壁に形成された開口に設けられたコードガイド11−1の内側に設置され、その構造は、切断ヘッド本体10のカバー10−2側に突設した該カバー10−2とケース10−1とを締結用ねじ15にて締結するための支軸10−3に回動可能に軸支されかつ支軸10−3に外装したばね11−3にて常時一定方向の回転力を付勢された一対のラチェット11−2で構成されている。すなわち、このコード締付け手段11はコード導出用出口(コードガイド)11−1より切断ヘッド本体10内に差し込まれた所望長さのコード12の一端が一対のラチェット11−2にてクランプされて締付けられる方式となっている。そのため、このロータリーカッタの場合は、前記ラチェット11−2と切断ヘッド本体中央部の駆動シャフト連結軸筒部10−1aとの間に、コードの交換時にコード12を抜き取る際に当該コードを掴むためのスペース10−4が設けられている。
なお、切断ヘッド本体1の駆動シャフト13の装着は、図4に示すように、切断ヘッド本体11の底部に被せる蓋体14を介して連結ボルト16により行われる構造となっている。
米国特許第5,896,666号公報
しかしながら、前記した特許文献1、2に記載されているロータリーカッタに採用されているコード締付け手段、すなわちコイルばねや捩じりばね等の弾性部材とカム形状や円筒棒形状などの締付け部材によりコードを前記基板の側壁に設けた押圧壁に押え付けて固定する方式となしたコード締付け手段の場合は、締付け部材によるコード挟持部が少ないためコードの保持力が弱く、コードに遠心力が発生しコードに引抜き力が作用すると容易に抜けてしまうという欠点がある。また、図4、図5に示すロータリーカッタに採用されている一対のラチェット11−2にてクランプして締付ける方式のコード締付け手段の場合は、コードの保持力が弱いだけでなく、ラチェットの歯がコードに食い込むことにより当該挟持部からコードが切れてしまうという欠点がある。さらに、従来のコード締付け手段は、断面形状の異なるコードや曲がったコードに対応できないという欠点があった。
本願発明は、上記した従来のロータリーカッタのコード締付け手段、特にラチェットによる締付け方式の欠点を解消するためになされたもので、コードの保持力が強く、かつコード挟持部からコードが切れにくく、さらに断面形状の異なるコードや曲がったコードに対応可能なコード締付け手段を有する刈払機用ロータリーカッタを提供することを目的とするものである。
本発明に係る刈払機用ロータリーカッタは、駆動シャフトを介して回転駆動される切断ヘッドより当該ヘッドの半径方向に延出された少なくとも一つの所望長さのコードにより草、芝等を刈り払いする刈払機用ロータリーカッタであって、ケースとカバーとで構成された切断ヘッド本体に前記コードの一端を固定する少なくとも一つの締付け手段を有し、該コード締付け手段は切断ヘッド本体に回動可能に軸支されかつばねにて常時一定方向の回転力を付勢された一対のラチェットで構成され、該ラチェットにてコードがクランプされて締付けられる方式となし、ヘッド本体側壁より差込まれたコードの内側端部が前記締付け手段にて締付けられ、コードが摩耗した場合は当該コードを抜き取り新しいコードと交換する方式の刈払機用ロータリーカッタにおいて、前記一対のラチェットで構成するコード締付け手段を少なくとも2枚以上の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成したことを特徴とするものである。また、前記薄板状ラチェットは、コードの太さより薄い板状部材で形成されていることを好ましい態様とするものである。
本発明の刈払機用ロータリーカッタは、駆動シャフトを介して回転駆動される切断ヘッドより当該ヘッドの半径方向に延出された少なくとも一つの所望長さのコードにより草、芝等を刈り払いする刈払機用ロータリーカッタであって、ケースとカバーとで構成された切断ヘッド本体に前記コードの一端を固定する少なくとも一つの締付け手段を有し、ヘッド本体側壁より差込まれたコードの内側端部が前記締付け手段にて締付けられ、コードが摩耗した場合は当該コードを抜き取り新しいコードと交換する方式の刈払機用ロータリーカッタにおいて、コード締付け手段を少なくとも2枚以上の薄板状ラチェットで構成したことにより、コードが少なくとも2組以上のラチェットでクランプされるのでコードの保持力が高められて、コードに遠心力が発生しコードに引抜き力が作用しても容易に抜けることがほとんどなくなり、また同時にコード挟持力が一か所に集中することなく分散するのでラチェットの歯がコードに食い込むことによるコードの破断が大幅に少なくなるという効果が得られる。さらに、断面形状の異なるコードや曲がったコードにも対応可能であるという優れた効果を奏する。
図1は本発明に係る刈払機用ロータリーカッタの一実施例を示す横断平面図、図2は図1に示す刈払機用ロータリーカッタのコード締付け用ラチェットを拡大して示す斜視図、図3は同上ロータリーカッタのコード締付け用ラチェットと断面形状の異なるコードの実施態様例で、(a)は2枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が円形のコードを示す概略断面図、(b)は3枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が円形のコードを示す概略断面図、(c)は2枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が菱形のコードを示す概略断面図、(d)は2枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が多角形のコードを示す概略断面図、(e)は3枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が多角形のコードを示す概略断面図であり、1は切断ヘッド本体、2はケース、3はカバー、4はコード締付け手段、5はラチェット、5−1、5−2は薄板状ラチェット、6はコードガイド、7、7a、7bはコードをそれぞれ示す。
すなわち、図1に示す刈払機用ロータリーカッタは、前記図4、図5に示すものと同様のケース2と、該ケース2と対をなすカバー3とからなる円形の切断ヘッド本体1の外周端部に、所望長さのコード7を締付けるための締付け手段4(ここでは2組)が設けられている。このコード締付け手段4は、切断ヘッド本体1の側壁に形成された開口部にケース2とカバー3間に挟持されるように設けられたコードガイド6の内側に設置され、その構造は、切断ヘッド本体1のカバー3側に突設した支軸3−2に回動可能に軸支されかつ該支軸3−2に外装したばね3−3にて常時一定方向の回転力を付勢された一対のラチェット5で構成され、かつ該一対のラチェット5は例えば図2に拡大して示すように、2枚の薄板状ラチェット5−1を相互に重ねて構成している。すなわち、このコード締付け手段4は、コードガイド6より切断ヘッド本体1内に差し込まれた所望長さのコード7の一端が、前記ばね3−3にて一定方向の回転力を付勢された2枚の薄板状ラチェット5−1で構成された一対のラチェット5にてクランプされて締付けられる方式となっている。なお、ケース2とカバー3は、各一対のラチェット5が取着されている4本の支軸3−2の部分にケース2を貫通して螺着された締結用ねじ1−2にて一体に結合されている。
また、本発明では、コード締付け用ラチェットと断面形状の異なるコードの組み合わせ例を図3に示すように、コードの断面形状に合わせて薄板状ラチェットの使用枚数を種々変えて用いることができる。
すなわち、図3(a)は断面形状が円形のコード7に対して2枚の薄板状ラチェット5−1で構成した一対のコード締付け用ラチェットを例示したもので、この組み合わせの場合は、円形のコード7が2組のラチェットでクランプされるので、コードクランプ箇所が2箇所となる。同(b)は断面形状が円形のコード7に対して3枚の薄板状ラチェット5−2で構成した一対のコード締付け用ラチェットを例示したもので、この組み合わせの場合は、円形のコード7が3組のラチェットでクランプされるので、コードクランプ箇所が3箇所となる。同(c)は断面形状が菱形のコード7aに対して2枚の薄板状ラチェット5−1で構成した一対のコード締付け用ラチェットを例示したもので、この組み合わせの場合は、菱形のコード7aが2組のラチェットでクランプされるので、コードクランプ箇所が2箇所となる。同(d)は断面形状が多角形のコード7bに対して2枚の薄板状ラチェット5−1で構成した一対のコード締付け用ラチェットを例示したもので、この組み合わせの場合は、菱形のコード7bが2組のラチェットでクランプされるので、コードクランプ箇所が2箇所となる。同(e)は断面形状が多角形のコード7bに対して3枚の薄板状ラチェット5−1で構成した一対のコード締付け用ラチェットを例示したもので、この組み合わせの場合は、菱形のコード7bが3組のラチェットでクランプされるので、コードクランプ箇所が3箇所となる。
なお、使用する薄板状ラチェット5−1、5−2の枚数および各薄板状ラチェット5−1、5−2の各隙間は、当該コードの断面形状、太さ、径、に応じて適宜設定し、また各薄板状ラチェット間には必要に応じその隙間にスペーサ(図示せず)等を用いる。
上記構成の刈払機用ロータリーカッタにおいて、所望長さのコード7の一端部は、切断ヘッド本体1の側壁部に形成された開口に設けられたコードガイド6より差し込まれて内部へ案内されかつ一対のラチェット5間を通過して内部に導入される。その際、一対のラチェット5間でのコード7の通過は、図1、図2に示すラチェット5の場合は当該ラチェット5をばね3−3の付勢力に抗して矢印ア方向に回転させ、所定の位置で停止したコード7がばね3−3の付勢力で一対のラチェット5との間に締付けられて固定されるが、本発明の複数枚の薄板状ラチェット5−1で構成した一対のコード締付け用ラチェットの場合は、図3に例示するように、コード7が少なくとも2組以上のラチェットでクランプされるのでコードの保持力が高められて、コードに遠心力が発生しコードに引抜き力が作用しても容易に抜けることがほとんどなくなる。また同時に、コード挟持力が一か所に集中することなく分散するのでラチェットの歯がコードに食い込むことによるコードの破断が大幅に少なくなる。さらに、断面形状の異なるコード7、7a、7bに対しても、複数枚の薄板状ラチェット5−1や5−2を用いることにより容易にかつ的確にクランプすることができる。
本発明の刈払機用ロータリーカッタは、ケースとカバーとで構成された切断ヘッド本体に前記コードの一端を固定する少なくとも一つの締付け手段を有し、ヘッド本体側壁より差込まれたコードの内側端部が前記締付け手段にて締付けられ、コードが摩耗した場合は当該コードを抜き取り新しいコードと交換する方式の刈払機用ロータリーカッタにおいて、コード締付け手段を少なくとも2枚以上の薄板状ラチェットで構成したことにより、コードが少なくとも2組以上のラチェットでクランプされるのでコードの保持力が高められて、コードに遠心力が発生しコードに引抜き力が作用しても容易に抜けることがほとんどなくなり、また同時にコード挟持力が一か所に集中することなく分散するのでラチェットの歯がコードに食い込むことによるコードの破断が大幅に少なくなるという効果が得られ、さらに、断面形状の異なるコードや曲がったコードにも対応可能であるという優れた効果を奏し、極めて実用性に富むものである。
本発明に係る刈払機用ロータリーカッタの一実施例を示す横断平面図である。 図1に示す刈払機用ロータリーカッタのコード締付け用ラチェットを拡大して示す斜視図である。 同上ロータリーカッタのコード締付け用ラチェットと断面形状の異なるコードの実施態様例で、(a)は2枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が円形のコードを示す概略断面図、(b)は3枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が円形のコードを示す概略断面図、(c)は2枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が菱形のコードを示す概略断面図、(d)は2枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が多角形のコードを示す概略断面図、(e)は3枚の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成した一対のコード締付け用ラチェットと断面形状が多角形のコードを示す概略断面図である。 本発明の対象とする従来の刈払機用ロータリーカッタの一実施例を示す縦断正面図である。 図4b−b線上の横断平面図である。
符号の説明
1 切断ヘッド本体
2 ケース
3 カバー
4 コード締付け手段
5 ラチェット
5−1、5−2 薄板状ラチェット
6 コードガイド
7、7a、7b コード

Claims (2)

  1. 駆動シャフトを介して回転駆動される切断ヘッドより当該ヘッドの半径方向に延出された少なくとも一つの所望長さのコードにより草、芝等を刈り払いする刈払機用ロータリーカッタであって、ケースとカバーとで構成された切断ヘッド本体に前記コードの一端を固定する少なくとも一つの締付け手段を有し、該コード締付け手段は切断ヘッド本体に回動可能に軸支されかつばねにて常時一定方向の回転力を付勢された一対のラチェットで構成され、該ラチェットにてコードがクランプされて締付けられる方式となし、ヘッド本体側壁より差込まれたコードの内側端部が前記締付け手段にて締付けられ、コードが摩耗した場合は当該コードを抜き取り新しいコードと交換する方式の刈払機用ロータリーカッタにおいて、前記一対のラチェットで構成するコード締付け手段を少なくとも2枚以上の薄板状ラチェットを同軸に相重ねて構成したことを特徴とする刈払機用ロータリーカッタ。
  2. 前記薄板状ラチェットは、コードの太さより薄い板状部材で、形成されていることを特徴とする請求項1に記載の刈払機用ロータリーカッタ。
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