JP2008248714A - 凍結判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体の凍結を、融点付近の温度域にある場合を含めて正確に判定する。
【解決手段】液体の温度を検出可能に構成された第1のセンサと、液体を介する熱伝達の特性に応じた検出信号を出力する第2のセンサとを含んで凍結判定装置を構成する。演算ユニットにより、第1のセンサにより検出された温度(T)及び第2のセンサからの出力(D)に基づいて、液体が凍結しているか否かを判定する(S2〜4)。
【選択図】 図3

Description

本発明は、凍結判定装置に関し、詳細には、貯蔵タンク等における液体の凍結を、融点付近の温度域にある場合を含めて正確に判定するための技術に関する。本発明は、特に、尿素SCR法によるエンジン排気の浄化に用いられる尿素等の対象物質を水溶液の状態で貯蔵しておくための貯蔵タンクにおける、この水溶液の凍結を判定するための技術に関する。
エンジン排気の浄化に関する技術のうち、排気通路に設けられた還元触媒の上流で排気中に尿素水を噴射し、排気熱を利用した尿素の加水分解反応を生じさせて、NOxの還元剤であるアンモニアを発生させるものは、尿素SCR(Selective Catalytic Reduction)法と呼ばれる。
この尿素SCR法による排気浄化装置においては、尿素水の噴射により発生したアンモニアが還元触媒上でNOxと還元反応を生じることで、NOxが還元され、排気が浄化される。この排気浄化装置において、尿素水は、貯蔵タンクに貯えられており、実際の運転に際し、この貯蔵タンクから噴射ノズルに供給される。ここで、貯蔵タンクは、シャシーフレームに固定され、外気に晒された状態に置かれることから、気温が氷点下にまで低下するような寒冷地等での使用においては、停車中に内部の尿素水が冷却され、凍結する場合がある。尿素水が凍結すると、その後のエンジンの始動に際して凍結が解除されるまでの間、尿素水を噴射することができないため、その間におけるNOxの放出を有効に抑制することができない。従って、貯蔵タンクにおける尿素水の凍結を判定し得ることは、供給ポンプの無駄な作動を回避するばかりでなく、尿素水を噴射することができない状態での運転を制限し、NOxの放出を抑制するうえでも重要である。貯蔵タンクにおける尿素水の凍結は、温度センサを使用し、検出された温度が尿素水の融点以下の温度にあることをもって凍結したと判定するのが一般的である。
凍結自体の判定ではなく、凍結した尿素水の解凍を判定するものではあるが、温度センサにより検出された温度が尿素水の融点に相当する所定の温度に達したことをもって解凍したものと判定する技術が既に存在する(特許文献1)。
特開2005−315206号公報(段落番号0005)
しかしながら、温度センサを採用した上記の技術においては、貯蔵タンクにおける尿素水の状態を判定するための手段として、温度センサのみが設けられることから、次のことが問題となる。
凍結した状態からの解凍の過程において、尿素水は、融点付近の温度域で実質的な解凍前の固体の状態(固相)と、解凍後の液体の状態(液相)とをとり得るところ、温度センサからの出力のみからでは、この温度域において、尿素水が解凍前の固体の状態にあるのか、解凍後の液体の状態にあるのかの相状態の判別まではすることができないことである。このため、上記の技術においては、融点付近の温度域において、実際には固体の状態にあり、実質的な解凍には至っていないにも拘わらず、解凍したとの誤った判定がなされるおそれがある。このような誤判定を回避するため、解凍を判定するための閾値としての温度を融点に対して充分な余裕を持たせて設定したとすれば、尿素水の解凍を的確なタイミングで判定することができない。
なお、凍結の問題は、以上のような尿素水の場合に限らず、燃料電池システムにおける加湿用の水(たとえば、特開2004−335338号公報)や、尿素水以外の水溶液等の場合を含む液体一般についても妥当する。
本発明は、以上の問題を考慮した凍結判定装置を提供するものである。
本発明に係る凍結判定装置は、液体の凍結を判定するための装置であって、液体の温度を検出可能に構成された第1のセンサと、液体を介する熱伝達の特性に応じた検出信号を出力する第2のセンサと、第1のセンサにより検出された温度及び第2のセンサからの出力に基づいて、液体が凍結しているか否かを判定する演算ユニットと、を含んで構成される。
本発明によれば、液体の温度を検出する第1のセンサに加えて第2のセンサを設け、これらのセンサからの出力に基づいて、液体が凍結しているか否かの判定を行うこととした。凍結した状態からの解凍の過程において、液体は、融点付近の温度域で実質的な解凍前の固体の状態(固相)と、解凍後の液体の状態(液相)とをとり得るところ、液体の状態と固体の状態とでは、この液体を媒体とする熱伝達の特性が大きく異なる。第2のセンサによれば、これが熱伝達の特性に応じた検出信号を出力するものであることから、解凍したか否かを、相状態の判別を含めて判定することが可能となる。従って、本発明によれば、液体が凍結し、又は凍結した液体が解凍したか否かを、融点付近の温度域にある場合を含めて正確に判定することができる。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る凍結判定装置のうち、センサ部の構成を機能ブロックにより示している。
本実施形態に係る凍結判定装置は、センサ部に感温型の濃度センサを備え、この濃度センサからの出力に基づいて、図示しない演算ユニットにより凍結の判定に関する所定の演算を実行するものである。この濃度センサは、センサ素子部Aと、回路部Bとから構成されており、判定の対象とする液体の温度を検出する「第1のセンサ」としての機能と、この液体を媒体とする熱伝達の特性に応じた検出信号を出力する「第2のセンサ」としての機能とを、この濃度センサに兼ねさせている。凍結の判定に際し、濃度センサは、センサ素子部Aが液体中に浸漬させた状態に置かれる。センサ素子部Aは、液体に対して直接的又は間接的に接触させた状態に置かれる感温体A1と、この感温体A1に対して熱的に接続されたヒータA2とを有しており、感温体A1をヒータA2により強制的に加熱した場合における、この感温体A1の電気特性値の変化に基づいて、液体の濃度を検出するものである。感温体A1及びヒータA2は、いずれも電源Cに(ヒータA2については、スイッチDを介して)接続されており、回路部BからスイッチDにヒータ駆動信号Sdrvが出力されることによりヒータA2が所定の期間に亘って作動し、感温体A1が加熱される。加熱された感温体A1の電気特性値(感温体A1からの出力を信号Sdtcとして示す。)が信号増幅器Zを介して回路部Bに読み込まれ、液体の濃度として検出される。ここで、感温体A1は、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有しており、感温体A1の電気特性値は、液体を媒体とする熱伝達の特性に相関するものとして、その濃度に応じて異なる変化を示す。
図2は、本実施形態に係る凍結判定装置のセンサ部の作動原理を示している。
ヒータA2による感温体A1の加熱は、回路部Bからの信号Sdrvに基づいて、所定の時間Δt01に亘ってヒータA2にヒータ駆動電流ihを通電することにより行う。ここで、回路部Bは、ヒータA2による加熱前の時刻t0における感温体A1の電気特性値(ここでは、抵抗値)R0を検出するとともに、ヒータA2への通電を停止した時点t1における抵抗値R1を検出し、検出した抵抗値R1,R0の差DLTR(=R1−R0)を算出する。この差DLTRは、液体を媒体とする熱伝達の特性に相関するものであり、この熱伝達の特性は、液体の濃度に応じて変化するものであるため、算出した差DLTRを、濃度に換算することが可能である。本実施形態において、センサ部を構成する濃度センサは、濃度の検出する機能以外に、液体の温度を検出する「第1のセンサ」としての機能を兼ね備えるものである。液体の温度は、加熱前の抵抗値R0に基づいて算出される。
図3は、演算ユニットの動作の内容を示すフローチャートである。
演算ユニットは、濃度センサの回路部Bと接続され、この回路部Bにより検出された液体の温度及び濃度を入力し、これに基づいて所定の演算を実行して、液体が凍結しているか否かを判定するものである。
S1では、液体の温度T及び濃度Dを読み込む。既に述べたように、液体の温度Tは、ヒータA2による加熱前における感温体A1の抵抗値R0に基づいて、また、濃度Dは、ヒータA2による加熱前後に亘る感温体A1の抵抗値R0,R1の差DLTRに基づいて、夫々検出される。
S2では、液体の温度Tが、液体の融点を示す設定温度Tslよりも高いか否かを判定する。Tslよりも高いときは、この判定を終了し、Tsl以下であるときは、S3へ進む。本実施形態において、温度に関してこの設定温度Tslを下限として定められる範囲が「第1の領域」に相当する。
S3では、液体の濃度Dが設定濃度Dsl以下であるか否かを判定する。Dsl以下であるときは、S4へ進み、Dslよりも高いときは、凍結の判定に関する動作を終了する。液体が液体の状態(液相)にある場合と、凍結した固体の状態(固相)にある場合とでは、この液体を媒体とする熱伝達の特性が大きく異なり、凍結した状態では、加熱に対する感温体A1の抵抗値Rの変化が極めて小さくなる。先に示した図2は、液体が液相にある場合と、固相にある場合とで抵抗値Rの変化を比較したものであり、両者の変化に顕著な違いがあることを示している。同図において、実線Aは、液相にある規定濃度の液体に関して得られる変化を、二点鎖線Bは、固相にある液体に関して得られる変化を夫々示している。このことから、設定濃度Dslは、液相にある場合に得られる濃度と、固相にある場合に得られる濃度との間の値を持たせたものとして設定される。濃度に関してこの設定濃度Dslを下限として定められる範囲が「第2の領域」に相当する。
S4では、液体が凍結している(実質的な解凍には至っておらず、固体の状態にある場合を含む。)ものと判定する。
次に、本実施形態に係る凍結判定装置をエンジンの排気浄化装置に適用した場合について、具体的に説明する。
図4は、本実施形態に係る凍結判定装置を適用したエンジン1の排気浄化装置の構成を示している。
エンジン1は、直噴型のディーゼルエンジンであり、トラック等の大型車両の駆動源を構成する。
エンジン1の吸気通路11には、可変ノズル型のターボチャージャ12を備えており、吸気通路11に導入された吸入空気は、このターボチャージャ12のコンプレッサ12aにより圧縮され、更にサージタンク13を介して各気筒に分配される。エンジン本体において、シリンダヘッドには、燃料供給用のインジェクタ21が気筒毎に設置されている。インジェクタ21は、エンジン1のコントロールユニット(図示せず。)からの信号により作動して、燃料を燃焼室内に直接供給する。図示しない燃料ポンプにより送り出された燃料は、コモンレール22を介してインジェクタ21に供給される。
排気通路31には、マニホールド部の下流にターボチャージャ12のタービン12bが設置されており、排気によりタービン12bが駆動されることで、コンプレッサ12aが回転する。タービン12bの下流には、上流側から順に酸化触媒32、NOx浄化触媒33及びアンモニア浄化触媒34が設置されている。酸化触媒32は、排気中の炭化水素及び一酸化炭素を酸化するとともに、排気中の一酸化窒素(以下「NO」という。)を、二酸化窒素(以下「NO2」という。)を主とするNOxに転換するためのものであり、排気に含まれるNOとNO2との比率を、後述するNOxの還元反応に最適なものに調整する作用を奏する。NOx浄化触媒33は、NOxを還元し、浄化するためのものである。このNOx浄化触媒NOx33でNOxの還元を生じさせるため、本実施形態では、NOx浄化触媒33の上流で排気に還元剤としてのアンモニアを添加する。アンモニア浄化触媒34は、NOx浄化触媒33を通過したスリップアンモニアを酸化し、浄化するためのものであり、これにより大気中へのアンモニアの放出が抑制される。
エンジン1においては、車上でのアンモニアの貯蔵容易性を考慮して、アンモニアの前駆体としての尿素を水溶液の状態で貯蔵することとしている。尿素の水溶液(以下「尿素水」という。)を貯蔵するための貯蔵タンク(以下、単に「貯蔵タンク」という。)41は、車両のシャシーフレームに固定されている。この貯蔵タンク41には、尿素水供給管42が接続されており、尿素水の添加ユニット43に対し、この尿素水供給管42を介して貯蔵タンク41に貯えられている尿素水が供給される。また、尿素水供給管42には、図示しない尿素水戻り管が接続されており、規定圧力を超える分の余剰の尿素水が、この尿素水戻り管を介して貯蔵タンク41に戻されるように構成されている。
添加ユニット43は、エアアシスト式のインジェクタを構成するものである。添加ユニット43に供給された尿素水は、図示しなしエアタンクから供給された圧縮空気と混合され、ノズル部43aを介して排気中に噴射される。ノズル部43aは、酸化触媒32と、NOx浄化触媒33とを接続する排気通路31aの管壁を貫通させて設置されており、その噴射方向は、排気の流れと平行な方向に、NOx浄化触媒33の端面に向けて設定されている。添加ユニット43により尿素水が噴射されると、噴射された尿素水中の尿素が排気熱により加水分解反応を生じ、アンモニアが発生する。発生したアンモニアは、NOx浄化触媒33でNOxの還元剤として作用し、NOxを還元させる。
また、排気通路31は、EGR管35により吸気通路11と接続されている。このEGR管35を介して排気が吸気通路11に還流される。EGR管35には、EGR弁36が介装されており、このEGR弁36により還流される排気の流量が制御される。
排気通路31において、酸化触媒32とNOx浄化触媒33との間には、尿素水添加前の排気の温度を検出するための温度センサ71が設置されている。アンモニア浄化触媒34の下流には、還元後の排気の温度を検出するための温度センサ72、及び還元後の排気に含まれるNOxの濃度を検出するためのNOxセンサ73が設置されている。また、貯蔵タンク41には、貯えられている尿素水に含まれる尿素の濃度を検出するための尿素センサ74が設置されている。尿素センサ74は、本実施形態に係る凍結判定装置のセンサ部を構成するものであり、この尿素センサ74に「第1のセンサ」及び「第2のセンサ」としての機能を兼ねさせている。凍結判定装置の「演算ユニット」としての機能は、排気浄化装置のコントロールユニット(以下「SCR−C/U」と略す。)51が兼ね備えており、温度センサ71,72、NOxセンサ73及び尿素センサ74の検出信号は、SCR−C/U51に出力される。SCR−C/U51は、入力した信号をもとに、最適な尿素水噴射量を演算及び設定して、添加ユニット43に指令信号を出力するとともに、エンジン1の始動に際し、貯蔵タンク41に貯えられている尿素水が凍結しているか否かを判定し、凍結している場合は、これが解除された後、排気に対する尿素水の噴射を開始する。
図5は、貯蔵タンク41の内部の構成を示している。
尿素センサ74は、感温型の濃度センサを構成するものであり、感温体を有するセンサ素子部741と、センサ素子部741からの出力に基づいて尿素の濃度を演算する回路部742とを備えている。センサ素子部741は、「感温体」が測温抵抗層の形態で設けられたセンサ素子741aを有しており、回路部742は、この測温抵抗層の抵抗値(感温体の「電気特性値」に相当する。)に基づいて、尿素の濃度を算出する。濃度の検出に際し、センサ素子部741は、貯蔵タンク41に挿入されて、貯蔵タンク41の底面近傍に配置される一方、回路部742は、貯蔵タンク41外に配置される。径の異なる2つの筒部材743,744が設けられ、これらの筒部材743,744は、互いに同心に配置されるとともに、一端で回路部742の底面に接合されて、尿素センサ74の内筒及び外筒を形成している。内筒743及び外筒744は、貯蔵タンク41の天蓋を上下に貫通して、貯蔵タンク41の底面近傍にまで延伸しており、内筒743の先端に、尿素センサ74のセンサ素子部741が取り付けられている。センサ素子部741と回路部742とは、内筒743に封入された配線(図示せず。)を介して接続されている。本実施形態では、後述する液位の検出のため、外筒744に、軸方向に延伸するスリット744aが形成されている。尿素水がこのスリット744aを介して外筒744の内部に流入し、又は外部に流出することで、内筒743及び外筒744の間における静電容量に変化が生じるため、この静電容量に基づいて尿素水の液位を検出することが可能である。
センサ素子部741のセンサ素子741aは、測温抵抗層と、ヒータ層(「ヒータ」を構成する。)とを、電気絶縁膜を介して積層させた薄膜チップとして構成される。センサ素子741aは、伝熱性のフィンプレート741bの一方の端部に接合されており、このフィンプレート741bは、センサ素子741aが接合された端部が内筒743に挿入された状態で、ホルダー741cにより支持されている。このホルダー741cは、フィンプレート741bを固定して、センサ素子741aを支持するものであるとともに、内筒743の内部への尿素水の流入を阻止するシールとしての機能を有するものである。フィンプレート741bは、センサ素子741aが接合された端部とは反対側の端部において、ホルダー741cを貫通し、尿素水に接触している。本実施形態では、センサ素子部741の保護のため、外筒744を内筒743よりも大きな長さを持たせて形成しており、フィンプレート741bの端部を、外筒744の内部で尿素水に接触させている。
回路部742は、センサ素子部741の測温抵抗層及びヒータ層と接続されており、ヒータ層に通電して測温抵抗層を加熱するとともに、加熱された測温抵抗層の抵抗値を検出する。測温抵抗層は、その抵抗値が温度に比例して変化する特性を有するものであり、回路部742は、検出した抵抗値に基づいて、後に述べるように尿素の濃度を算出する。
本実施形態では、寒冷地等におけるエンジン1の始動に際して貯蔵タンク41内で尿素水が凍結している場合に、その解凍を促進させるため、貯蔵タンク41において、尿素水を強制的に加熱するためのタンクヒータを設置している。このタンクヒータは、エンジン本体におけるエンジン冷却水の通路から分岐させて形成されるものであり、貯蔵タンク41の内部に配置された、エンジン冷却水を流通させるための熱交換パイプ81を含んで構成される。この熱交換パイプ81は、貯蔵タンク41の天蓋にエンジン冷却水の流入部81a及び流出部81bが設けられるとともに、貯蔵タンク41の内部において、尿素センサ74のセンサ素子部741と、尿素水供給管42の吸入部(図示せず。)とを取り囲むように配置されている。タンクヒータによる加熱は、熱交換パイプ81を流れるエンジン冷却水の流量を制御することにより調整される。
次に、SCR−C/U51の動作をフローチャートにより説明する。
図4は、SCR−C/U51が凍結の判定に関して行う動作を示すフローチャートである。
S101では、凍結判定フラグFfrzを読み込み、読み込んだFfrzが0であるか否かを判定する。0であるときは、S102へ進み、0でないときは、S109へ進む。制御開始後第1回目のルーチンにおいて、凍結判定フラグFfrzは、イニシャライズにより0に設定されている。
S102では、尿素水の温度Tが、尿素水の融点を示す設定温度Tslよりも高いか否かを判定する。Tslよりも高いときは、S103へ進み、Tsl以下であるときは、S105へ進む。尿素水の温度Tは、ヒータ層による加熱前の測温抵抗層の抵抗値R0に基づいて算出される(図2)。
S103では、尿素水が凍結していないか、又は解凍したものとして、凍結判定フラグFfrzを1に設定する。
S104では、カウンタの値CNTを0にリセットする。
S105では、尿素の濃度Dが設定濃度Dsl以下であるか否かを判定する。Dsl以下であるときは、S106へ進み、Dslよりも高いときは、S103進む。尿素水が液体の状態にある場合と、凍結した固体の状態にある場合とでは、尿素水を媒体とする熱伝達の特性が大きく異なり、凍結した状態では、加熱に対する測温抵抗層の抵抗値Rの変化が極めて小さくなり(図2)、濃度Dが設定濃度Dsl以下となることは、図3のフローチャートに関する説明として既に述べたのと同様である。
S106では、カウンタの値CNTを1だけ増加させる。
S107では、増加後のカウンタの値CNTが所定の値CNT1に達したか否かを判定する。達したときは、S108へ進み、達していないときは、S109へ進む。
S108では、尿素水が凍結している(実質的な解凍には至っておらず、固体の状態にある場合を含む。)ものとして、凍結判定フラグFfrzを0に設定する。
S109では、以上のようにして設定された凍結判定フラグFfrzが1であるか否かを判定する。1であるときは、S110へ進み、1でないときは、S113へ進む。
S110では、熱交換パイプ81を流れるエンジン冷却水の流量を制御し、貯蔵タンク41の内部を尿素水の融点よりも高い一定の温度に保持する。保温時における流量の制御は、尿素センサ74により検出される尿素水の温度Tに基づいて行われる。
S111では、添加ユニット43に尿素水を供給するためのフィードポンプを作動させて、尿素水供給管42内の尿素水を昇圧させる。
S112では、排気に対する尿素水噴射量を演算及び設定し、設定した尿素水噴射量に応じた指令信号を添加ユニット43に出力する。尿素水噴射量の演算は、NOxセンサ73により検出されたNOxの濃度及び尿素センサ74により検出された尿素の濃度、ならびにエンジン1の運転状態等に基づいて行われる。
S113では、熱交換パイプ81を流れるエンジン冷却水の流量を、保温時(S110)と比較して増大させ、凍結した尿素水の解凍を促進させる。
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
本実施形態では、液体の温度を検出する「第1のセンサ」に加えて「第2のセンサ」を設け、これらのセンサからの出力に基づいて、液体が凍結しているか否かの判定を行うこととした。凍結した状態からの解凍の過程において、液体は、融点付近の温度域で実質的な解凍前の固体の状態(固相)と、解凍後の液体の状態(液相)とをとり得るところ、液体の状態と固体の状態とでは、この液体を媒体とする熱伝達の特性が大きく異なる。第2のセンサによれば、これが熱伝達の特性に応じた検出信号を出力するものであり、凍結している場合の出力の変化が極端に小さくなることから、解凍したか否かを、相状態の判別を含めて判定することが可能となる。従って、液体が凍結し、又は凍結した液体が解凍したか否かを、融点付近の温度域にある場合を含めて正確に判定することができる。
具体例として、エンジン1の排気浄化装置における適用については、尿素水の温度Tのみによっては融点付近の温度域で尿素水が液体の状態にあるのか、又は凍結した固体の状態にあるのかの相状態の判別までは行うことができないところ、「第2のセンサ」としての機能を備える尿素センサ74を採用したことで、液体の状態にある場合と、固体の状態にある場合との尿素水を媒体とする熱伝達の特性の違いに基づいて、相状態の判別を行うことが可能となる。従って、尿素水が凍結しており、又は解凍したことを、融点付近の温度域にある場合を含めて正確に判定して、添加ユニット43による還元剤の添加を適切に行うことができる。
尿素水の温度の検出と、尿素の濃度の検出との各機能を兼ね備える尿素センサとしては、先に述べたような1つ感温体のみを有するものに限らず、2つの感温体が形成されたセンサ素子を有する濃度センサを採用することができる。図7は、このような濃度センサによる場合の濃度の検出原理を示している。ヒータ層に対して時間Δt01に亘ってヒータ駆動電流ihを通電し、「感温体」としての一方の測温抵抗層の抵抗値R1の変化に基づいて濃度Dを検出することは、既に述べたものと同様である。2つの測温抵抗層を有するものでは、ヒータ層による加熱の対象とするのは一方の測温抵抗層のみとし、他方の測温抵抗層は、ヒータ層から熱的に絶縁された状態で設置される。ヒータ駆動電流ihを停止した時点における一方の測温抵抗層の抵抗値R1と、他方の測温抵抗層の抵抗値R2との差Dr1(=R1−R2)を検出し、これを濃度に換算する。なお、この場合において、尿素水の温度Tは、他方の測温抵抗層の抵抗値R2に基づいて算出することが可能である。この抵抗値R2によれば、ヒータ層からの加熱の影響を受けないので、常に温度Tを測定することができる。
本発明の一実施形態に係る凍結判定装置のセンサ部の構成 同上凍結判定装置の作動原理 同上凍結判定装置の動作を示すフローチャート 同上凍結判定装置を組み込んだエンジンの排気浄化装置の構成 同上排気浄化装置を構成する貯蔵タンクの内部構成 凍結判定ルーチンのフローチャート 他の状態センサによる場合の凍結の判定原理
符号の説明
A…センサ素子部、A1…感温体、A2…ヒータ、B…回路部、C…電源、D…スイッチ、Z…信号増幅器、1…ディーゼルエンジン、11…吸気通路、12…ターボチャージャ、13…サージタンク、21…インジェクタ、22…コモンレール、31…排気通路、32…酸化触媒、33…NOx浄化触媒、34…アンモニア浄化触媒、35…EGR管、36…EGR弁、41…貯蔵タンク、42…尿素水供給管、43…添加ユニット、43a…ノズル部、44…空気供給管、51…「演算ユニット」を兼ねるSCR−C/U、71,72…排気温度センサ、73…NOxセンサ、74…「状態センサ」としての尿素センサ。

Claims (7)

  1. 液体の凍結を判定するための装置であって、
    前記液体の温度を検出可能に構成された第1のセンサと、
    前記液体を介する熱伝達の特性に応じた検出信号を出力する第2のセンサと、
    前記第1のセンサにより検出された温度及び前記第2のセンサからの出力に基づいて、前記液体が凍結しているか否かを判定する演算ユニットと、を含んで構成される凍結判定装置。
  2. 前記第2のセンサは、
    温度に応じて電気特性値が変化する性質を有し、前記液体に対して直接的又は間接的に接触させた状態で設けられた感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有するセンサ素子部と、
    前記ヒータを駆動するとともに、前記ヒータにより加熱された前記感温体の電気特性値を検出する回路部と、を含んで構成される請求項1に記載の凍結判定装置。
  3. 前記第2のセンサは、前記液体の濃度を示す検出信号を出力する請求項1又は2に記載の凍結判定装置。
  4. 前記演算ユニットは、前記第1のセンサにより検出された温度が前記液体の融点以上の所定の温度を境界として定められる第1の領域外にあり、かつ前記第2のセンサにより検出された濃度が所定の第2の領域外にあるときに、前記液体が凍結していると判定する請求項3に記載の凍結判定装置。
  5. 液体の凍結を判定するための装置であって、
    前記液体の温度及び濃度を検出するための状態センサであって、温度に応じて電気特性値が変化する性質を有し、前記液体に対して直接的又は間接的に接触させた状態で設けられた感温体と、この感温体に対して熱的に接続されたヒータとを有し、前記ヒータを駆動するとともに、前記ヒータにより加熱された前記感温体の電気特性値を、前記液体の濃度として出力する一方、前記ヒータの駆動前における前記感温体の電気特性値を、前記液体の温度として出力する状態センサと、
    前記状態センサにより検出された前記液体の温度及び濃度に基づいて、前記液体が凍結しているか否かを判定する演算ユニットと、を含んで構成される凍結判定装置。
  6. 前記液体が貯蔵タンクに貯えられ、
    前記演算ユニットが、前記貯蔵タンクにおける前記液体の凍結を判定する請求項1〜5のいずれかに記載の凍結判定装置。
  7. 前記液体が尿素水である請求項1〜6のいずれかに記載の凍結判定装置。
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