JP2008247585A - 複数のデッキクレーン用ポンプユニット間のポンプ使用方法及びポンプユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】 異なるデッキクレーンで用いるポンプをバックアップできるようにする。
【解決手段】 8トンクレーンのポンプユニット55におけるポンプA´,B´,C´のうちの適宜のポンプのポンプ容量を、40トンクレーンのポンプユニット56におけるポンプA,B,Cのうちの適宜のポンプのポンプ容量と共通化させる。8トンクレーンのポンプが故障したとき、その故障したポンプと共通するポンプ容量としてある40トンクレーンのポンプでバックアップさせるようにする。
【選択図】図1
【解決手段】 8トンクレーンのポンプユニット55におけるポンプA´,B´,C´のうちの適宜のポンプのポンプ容量を、40トンクレーンのポンプユニット56におけるポンプA,B,Cのうちの適宜のポンプのポンプ容量と共通化させる。8トンクレーンのポンプが故障したとき、その故障したポンプと共通するポンプ容量としてある40トンクレーンのポンプでバックアップさせるようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、船舶に搭載されている異なる大きさのデッキクレーンのポンプユニットに関するもので、詳しくは、異なる大きさのデッキクレーンの各ポンプユニットにおける油圧ポンプの使用方法及び該使用方法が行えるようにしたポンプユニットに関するものである。
船舶に搭載されているデッキクレーンである舶用デッキクレーンとして一般的なものとしては、図3及び図4に示すようにしたものが提案されている。
すなわち、上部が若干上甲板より突き出た固定ポスト1の内部にポンプユニット2、スタータ3、水冷式オイルクーラ4等を配設し、固定ポスト1の頂部には軸受を介して回転本体5が旋回自在に装着してある。この回転本体5は、上部に運転室6を設け、下部に機械室7を設けている。機械室7は、巻上用油圧モータ8とブレーキ付き巻上用ドラム9、俯仰用油圧モータ10とブレーキ付き俯仰用ドラム11、旋回用油圧モータ12を備えた旋回用ユニット13、巻上用制御弁14、俯仰用制御弁15、旋回用制御弁16、ロータリージョイント17等を配設した構成としてある。
したがって、オペレータが運転室6で操作レバーを操作し制御弁14,15,16を切換えて油圧モータ8,10,12を作動し、巻上用ドラム9による荷18の巻上げ巻下げ、旋回用ユニット13による回転本体5の旋回及び俯仰用ドラム11によるブーム19の俯仰を適宜組合わせて荷役作業を行うことができるようにしてある。20はポンプ、21は電動機である(たとえば、特許文献1参照)。
又、舶用デッキクレーンの油圧回路として、図5に示す如く、デッキクレーンの機器をハウス部22とクレーンポスト23内に別けて配置し、エンジンルームに設けられた発電機24から送られた電源によりクレーンポスト23内に装備された電動モータ25を駆動し、該電動モータ25で油圧ポンプ26を回転し、接続部に回転継手27を介してハウス部22に行き油圧モータ28,29,30を駆動させ、それぞれウインチドラム31,32、旋回機33を作動させるように配管を行ったものもある(たとえば、特許文献2参照)。
更に、2つのデッキクレーンを並べて設置し、同時に又は個別に俯仰旋回、巻上げ巻下げを行うことができるようにしてあるダブルデッキクレーンも従来提案されている。
図6はその配管ブロック図で、エンジンルーム34に設けられた発電機35から送られた電源はクレーンポストを経て、スリップリング36を介してツインデッキボックス37に行き、該ツインデッキボックス37に設けられた電動モータ38,39を駆動し、該電動モータ38,39によって油圧モータ40,41を回転し、各々の回転継手42,42´を介してハウス部43,44の油圧モータ45,45´,46,46´,47,47´に行き、各々のドラム48,48´,49,49´、コモン旋回機50,50´を作動するようにしてある(たとえば、特許文献3参照)。
又、従来では、たとえば、冷凍運搬船の如き冷凍設備を装備している船舶にも荷役用のデッキクレーンが搭載してあり、必要な荷役作業を行うようにしてある。
この種冷凍運搬船の場合は、冷凍のために電力を消費しており、冷凍貨物の運搬を素早く行って電力の消費を防ぐことが要求され、船型を高速船の如き船型として高速航走できるものとしてあるが、反面、高速船化すると、バランスが悪くなることから、船の重心を低くして安定化を図ることが必要である。
そのため、搭載されるデッキクレーンについては、背を低くしてクレーン自体の重心を低くできる効果がある俯仰用シリンダでジブを俯仰させるようにする形式のデッキクレーンが採用されている。すなわち、図3及び図4や図5や図6に示す如きデッキクレーンのように、俯仰用ドラムに巻き取られたワイヤロープを介してジブを俯仰させるようにした形式に代えて、図7に概略を示す如く、ジブ51の根本側の下面部と旋回フレーム52との間に俯仰用シリンダ53を介在させ、該俯仰用シリンダ53の伸縮作動によりジブ51を俯仰させるようにしてあるシリンダ式デッキクレーンが採用されている。54は巻上下用のドラムである。
かかる形式のシリンダ式デッキクレーンのポンプユニットには、巻上下用、俯仰用、旋回用の油圧ポンプが用意され、1台の電動機で駆動されるようにしてある。
又、上記の如き冷凍運搬船には、4台のシリンダ式デッキクレーンが搭載されており、2台は最大40トンのクレーンであり、他の2台は最大8トンのクレーンとなっており、8トンのクレーンは、パレットの荷役用とし、40トンのクレーンはコンテナ等の重量物用としてあり、各々モータ及び減速機は8トン用と40トン用で異なるものとしてある。上記40トンのクレーンは、40トン用と8トン用に2段切換えができるようにしてあって、上記のようなパレットを荷役したり、コンテナの積込み、積卸しもできるようにしたものとしてあり、8トンのクレーンは、8トンモードのみとしてある。
ところが、上記従来の冷凍運搬船に搭載されているような2種類のシリンダ式デッキクレーンのポンプユニットに設置されている巻上下用、俯仰用、旋回用の各油圧ポンプの容量は、ばらばらに考えられており、40トンクレーンの油圧ポンプと8トンクレーンの油圧ポンプの共通化は全く考えられていなかった。すなわち、これまでの上記40トンクレーンと8トンクレーンのポンプ容量は、各動作に適したものとして予め決められており、40トンクレーンの油圧ポンプを8トンクレーンの油圧ポンプに流用することは考えられていなかった。
そこで、本発明は、デッキクレーンのポンプユニットにおける巻上下用、俯仰用、旋回用の各ポンプを8トンクレーンと40トンクレーン間で共通に使えるようにしてバックアップできるようにしようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、船舶に搭載されている大小異なるデッキクレーンの各ポンプユニットに設置される巻上下用と俯仰・旋回用の各ポンプのポンプ容量を、互いに他のクレーンのポンプ容量を考慮して一部共通化させるようにし、一方のクレーン用の或るポンプが故障して使用できなくなったときに、そのポンプに流用可能な他方のクレーン用のポンプに置き換えて使用することを特徴とする複数のデッキクレーン用ポンプユニット間のポンプ使用方法、及び船舶に搭載されている大小異なるデッキクレーンの巻上下用と俯仰・旋回用の各ポンプが設置してある各クレーンのポンプユニットにおいて、他のクレーンの動作に必要なポンプ容量で且つ共通して使用できるポンプ容量のものとし、一方のクレーン用の上記各ポンプにおける少なくとも1つのポンプと他方のクレーン用の上記各ポンプにおける少なくとも1つのポンプのポンプ容量を共通化して設置した構成を有することを特徴とする複数のデッキクレーン用ポンプユニットとする。
又、置き換え使用を、一方のクレーンの使用できなくなったポンプを取り外して他方のクレーンのポンプに置き換えて使用するようにするか、一方のクレーンの使用できなくなったポンプの吐出側圧油供給ラインを遮断して、その下流側に、他方のクレーンのポンプから吐出される圧油を供給するようにして置き換え使用できるようにする。
更に、上記構成において、ポンプ容量を共通化した一方のクレーン用のポンプの吐出側圧油供給ラインと他方のクレーン用のポンプの吐出側圧油供給ラインとを連通、遮断できるように油圧回路を備えて、上記一方のクレーン用のポンプに代えて上記他方のクレーン用のポンプを流用できるようにした構成とする。
本発明によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)船舶に搭載されている大小異なるデッキクレーンの各ポンプユニットに設置される巻上下用と俯仰・旋回用の各ポンプのポンプ容量を、互いに他のクレーンのポンプ容量を考慮して一部共通化させるようにし、一方のクレーン用の或るポンプが故障して使用できなくなったときに、そのポンプに流用可能な他方のクレーン用のポンプに置き換えて使用することを特徴とする複数のデッキクレーン用ポンプユニット間のポンプ使用方法、及び船舶に搭載されている大小異なるデッキクレーンの巻上下用と俯仰・旋回用の各ポンプが設置してある各クレーンのポンプユニットにおいて、他のクレーンの動作に必要なポンプ容量で且つ共通して使用できるポンプ容量のものとし、一方のクレーン用の上記各ポンプにおける少なくとも1つのポンプと他方のクレーン用の上記各ポンプにおける少なくとも1つのポンプのポンプ容量を共通化して設置した構成を有することを特徴とする複数のデッキクレーン用ポンプユニットとしてあるので、たとえば、小さいクレーン側のポンプが故障したときに、大きいクレーン側のポンプでバックアップさせることが可能となる。
(2)上記構成において、ポンプ容量を共通化した一方のクレーン用のポンプの吐出側圧油供給ラインと他方のクレーン用のポンプの吐出側圧油供給ラインとを連通、遮断できるように油圧回路を備えて、上記一方のクレーン用のポンプに代えて上記他方のクレーン用のポンプを流用できるようにした構成とすることにより、圧油供給ラインの切換えを行うだけで大小異なるクレーンのポンプを流用できて、使用できないポンプを取り外したりすることをなくすことができる。
(1)船舶に搭載されている大小異なるデッキクレーンの各ポンプユニットに設置される巻上下用と俯仰・旋回用の各ポンプのポンプ容量を、互いに他のクレーンのポンプ容量を考慮して一部共通化させるようにし、一方のクレーン用の或るポンプが故障して使用できなくなったときに、そのポンプに流用可能な他方のクレーン用のポンプに置き換えて使用することを特徴とする複数のデッキクレーン用ポンプユニット間のポンプ使用方法、及び船舶に搭載されている大小異なるデッキクレーンの巻上下用と俯仰・旋回用の各ポンプが設置してある各クレーンのポンプユニットにおいて、他のクレーンの動作に必要なポンプ容量で且つ共通して使用できるポンプ容量のものとし、一方のクレーン用の上記各ポンプにおける少なくとも1つのポンプと他方のクレーン用の上記各ポンプにおける少なくとも1つのポンプのポンプ容量を共通化して設置した構成を有することを特徴とする複数のデッキクレーン用ポンプユニットとしてあるので、たとえば、小さいクレーン側のポンプが故障したときに、大きいクレーン側のポンプでバックアップさせることが可能となる。
(2)上記構成において、ポンプ容量を共通化した一方のクレーン用のポンプの吐出側圧油供給ラインと他方のクレーン用のポンプの吐出側圧油供給ラインとを連通、遮断できるように油圧回路を備えて、上記一方のクレーン用のポンプに代えて上記他方のクレーン用のポンプを流用できるようにした構成とすることにより、圧油供給ラインの切換えを行うだけで大小異なるクレーンのポンプを流用できて、使用できないポンプを取り外したりすることをなくすことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の一形態を示すもので、船体上に搭載されるシリンダ方式の8トンクレーンと40トンクレーンの各ポンプユニット55と56における巻上下用と俯仰・旋回用の各ポンプの容量を、他のクレーンに必要な容量を考慮して共通に使用できる容量を選択して決定するようにする。
すなわち、40トンクレーンのポンプユニット56における電動機57により駆動される片側の三連ポンプのうち、2つの巻上下用ポンプA及びBと1つの俯仰・旋回用ポンプCの各ポンプ容量を、8トンクレーンのポンプユニット55における電動機58により駆動される三連ポンプのうち、8トンクレーンで使用される2つの巻上下用ポンプA´及びB´と1つの俯仰・旋回用ポンプC´の各ポンプ容量を考慮して、上記8トンクレーンのポンプユニット55における2つの巻上下用ポンプA´とB´のポンプ容量を66ガロンと28ガロンとし且つ1つの俯仰・旋回用ポンプC´のポンプ容量を31ガロンとするとき、40トンクレーンのポンプユニット56における2つの巻上下用ポンプAとBのポンプ容量を66ガロンと42ガロンとし且つ1つの俯仰・旋回用ポンプCのポンプ容量を17ガロンとし、8トンクレーンで用いるポンプA´と40トンクレーンで用いるポンプAとを共通させると共に、8トンクレーンで使用するポンプB´に40トンクレーンで用いるポンプCを使用できるようにする。
又、40トンクレーンのポンプユニット56における電動機57の反対側にある三連ポンプの1つの巻上下用ポンプDのポンプ容量は50ガロン、2つの俯仰・旋回用ポンプE,Fのうち、ポンプEのポンプ容量は31ガロン、他の1つのポンプFのポンプ容量は20ガロンとし、巻上下、俯仰、旋回の各動作を行わせるようにする。
船体上で8トンクレーンを使用して荷役作業を行っているとき、たとえば、2つの巻上下用ポンプA´とB´のうち、ポンプA´が故障して巻上下用の作業がパワー不足でできなくなったときは、そのポンプA´を取り外した後、同じ船上にある40トンクレーンのポンプユニット56におけるポンプAを、8トンクレーン側の上記故障したポンプA´に置き換えて使用し、8トンクレーンのポンプユニット55における巻上下用ポンプA´のバックアップをさせるようにする。これにより、8トンクレーンを継続して運転して必要な荷役作業を行わせることができる。
上記と同様に、8トンクレーンのポンプユニット55における巻上下用ポンプA´,B´のうち、上記とは異なる容量の小さいポンプB´が故障して使用できなくなったときは、40トンクレーンのポンプユニット56におけるポンプ容量が17ガロンのポンプCを、上記ポンプ容量が28ガロンのポンプB´に代えて用いるようにする。この場合は、ポンプ容量は共通ではないが、8トンクレーン用のポンプB´のポンプ容量よりも少ないポンプ容量のポンプCを使用することで、支障なく使用することができる。この際、ポンプ容量が28ガロンのポンプB´に代えて、40トンクレーン用のポンプ容量が17ガロンのポンプCでバックアップさせることから、ポンプ容量が少なくなっている分、吐出油量が減少し速度が低下するが、所定の作業は行うことができる。
因に、図1に示す8トンクレーンのポンプユニット55における俯仰・旋回用ポンプC´が故障した場合に、ポンプ容量が近い40トンクレーンのポンプユニット56におけるポンプ容量42ガロンのポンプBをバックアップとして使用することはできない。この場合は、ポンプ容量が42ガロンのポンプBの方が、ポンプ容量が31ガロンのポンプC´よりもポンプ容量が大きい分、吐出油量が増加し、必要パワーが増加することにより動力系に支障を来たすおそれが考えられるので、流用することはできない。
この実施の形態では、8トンクレーンで使用するポンプA´,B´,C´の一部のポンプ容量と40トンクレーンで使用するポンプA,B,Cの一部のポンプ容量を共通化させるようにして、異なるクレーンのポンプ間で流用できるようにしているので、8トンクレーンのポンプのいずれかが故障すると、そのポンプを取り外し、そのポンプへ流用可能な40トンクレーンのポンプユニット56におけるポンプに交換して使用することが可能となる。
次に、図2は本発明の実施の他の形態を示すもので、図1に示したものと同様な構成において、8トンクレーンのポンプユニット55における巻上下用ポンプA´とB´の各吐出側の圧油供給ライン59,60の途中に、三方弁61と62を設ける。一方、40トンクレーンのポンプユニット56におけるポンプAとCの各吐出側の圧油供給ライン63,64の途中に、三方弁65と66を設ける。更に、上記40トンクレーン側の圧油供給ライン63上の三方弁65と上記8トンクレーン側の圧油供給ライン59上の三方弁61とを圧油ライン67で接続し、又、上記40トンクレーン側の圧油供給ライン64上の三方弁66と上記8トンクレーン側の圧油供給ライン60上の三方弁62とを圧油ライン68で接続し、8トンクレーンのポンプユニット55におけるポンプA´又はB´の故障時に、三方弁61,65又は62,66の切換えにより、40トンクレーンのポンプユニット56を8トンクレーンのポンプユニット55に切換えて運転できるようにしたものである。その他の構成は図1に示したものと同じであり、同一のものには同一符号が付してある。
この実施の形態によれば、たとえば、8トンクレーンの運転において、巻上下用ポンプA´が故障した場合には、圧油供給ライン59上の三方弁61を、該三方弁61の上流側を閉じて下流側と圧油ライン67が連通状態になるように切換えると共に、40トンクレーンのポンプユニット56における巻上下用ポンプAの圧油供給ライン63上の三方弁65を、該三方弁65の下流側を閉じて上流側と圧油ライン67が連通状態になるように切換える。これにより40トンクレーンのポンプユニット56におけるポンプ容量66ガロンのポンプAの吐出側が、三方弁65、圧油ライン67、三方弁61を介して8トンクレーンのポンプユニット55におけるポンプA´の吐出側に連通させられ、40トンクレーン用のポンプAを8トンクレーン用のポンプA´に代えて用いることができ、1台の40トンクレーンのポンプユニット56を8トンクレーンのポンプユニット55として使用することが可能となる。
8トンクレーンのポンプユニット55における上記巻上下用ポンプA´が故障から回復すると、三方弁61と65を切換えて圧油供給ライン59及び63と圧油ライン67との連通を断つようにすることにより、8トンクレーンのポンプユニット55における回復した巻上下用ポンプA´を使用した運転に切り換えることができる。
又、8トンクレーンのポンプユニット55におけるポンプ容量が28ガロンの巻上下用ポンプB´が故障した場合は、該ポンプB´吐出側の圧油供給ライン60上の三方弁62と、40トンクレーンのポンプユニット56における俯仰・旋回用ポンプC吐出側の圧油供給ライン64上の三方弁66とをそれぞれ切換えて、上記40トンクレーン用のポンプCからの圧油を圧油ライン68を経て8トンクレーン用のポンプB´吐出側の圧油供給ライン60へ導くようにする。これにより、8トンクレーン用のポンプB´に代えて、40トンクレーン用のポンプCを使用することができて、40トンクレーンのポンプユニット56を8トンクレーンのポンプユニット55として使用することが可能となる。この際、流用した40トンクレーン用のポンプCのポンプ容量は17ガロンであるのに対し、流用される8トンクレーン用のポンプB´のポンプ容量は28ガロンであるため、そのポンプ容量の差分、圧油供給ライン60に導かれる圧油の量は減少し、これに伴い動作速度は、前記した図1の実施の形態の場合と同様に低下することになるが、動作は支障なく行われることになる。
なお、本発明は、上記した実施の形態のみに限定されるものではなく、たとえば、ポンプの流用については、40トンクレーンのポンプを8トンクレーンのポンプに流用する場合を説明したが、40トンクレーンのポンプが故障した場合に、そのバックアップ用として8トンクレーンのポンプを流用するようにしてもよい。又、この考え方から、図2において、8トンクレーンのポンプユニット55における俯仰・旋回用ポンプC´の吐出側の圧油供給ライン上に三方弁を設けると共に、40トンクレーンのポンプユニット56における巻上下用ポンプBの吐出側の圧油供給ライン上に三方弁を設けて、ポンプ容量の小さい8トンクレーン側のポンプC´を、ポンプ容量の大きい40トンクレーン側のポンプBに流用させるように圧油ラインを接続するようにしてもよい。更に、図1及び図2において、各ポンプに表示したポンプ容量の値は、クレーン動作で必要なポンプ容量を示すものであるが、これに限定されるものではないこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
55 ポンプユニット
56 ポンプユニット
57 電動機
58 電動機
59,60 圧油供給ライン
61,62 三方弁
63,64 圧油供給ライン
65,66 三方弁
67,68 圧油ライン
A,B,A´,B´ 巻上下用ポンプ
C,C´ 俯仰・旋回用ポンプ
56 ポンプユニット
57 電動機
58 電動機
59,60 圧油供給ライン
61,62 三方弁
63,64 圧油供給ライン
65,66 三方弁
67,68 圧油ライン
A,B,A´,B´ 巻上下用ポンプ
C,C´ 俯仰・旋回用ポンプ
Claims (5)
- 船舶に搭載されている大小異なるデッキクレーンの各ポンプユニットに設置される巻上下用と俯仰・旋回用の各ポンプのポンプ容量を、互いに他のクレーンのポンプ容量を考慮して一部共通化させるようにし、一方のクレーン用の或るポンプが故障して使用できなくなったときに、そのポンプに流用可能な他方のクレーン用のポンプに置き換えて使用することを特徴とする複数のデッキクレーン用ポンプユニット間のポンプ使用方法。
- 一方のクレーンの使用できなくなったポンプを取り外して他方のクレーンのポンプに置き換えて使用するようにする請求項1記載の複数のデッキクレーン用ポンプユニット間のポンプ使用方法。
- 一方のクレーンの使用できなくなったポンプの吐出側圧油供給ラインを遮断して、その下流側に、他方のクレーンのポンプから吐出される圧油を供給するようにして置き換え使用できるようにする請求項1記載の複数のデッキクレーン用ポンプユニット間のポンプ使用方法。
- 船舶に搭載されている大小異なるデッキクレーンの巻上下用と俯仰・旋回用の各ポンプが設置してある各クレーンのポンプユニットにおいて、他のクレーンの動作に必要なポンプ容量で且つ共通して使用できるポンプ容量のものとし、一方のクレーン用の上記各ポンプにおける少なくとも1つのポンプと他方のクレーン用の上記各ポンプにおける少なくとも1つのポンプのポンプ容量を共通化して設置した構成を有することを特徴とする複数のデッキクレーン用ポンプユニット。
- ポンプ容量を共通化した一方のクレーン用のポンプの吐出側圧油供給ラインと他方のクレーン用のポンプの吐出側圧油供給ラインとを連通、遮断できるように油圧回路を備えて、上記一方のクレーン用のポンプに代えて上記他方のクレーン用のポンプを流用できるようにした請求項4記載の複数のデッキクレーン用ポンプユニット。
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