JP2008246706A - 樹脂製スロットルボディの射出成形方法及びこの樹脂製スロットルボディの射出成形用金型及び樹脂製スロットルボディ - Google Patents

樹脂製スロットルボディの射出成形方法及びこの樹脂製スロットルボディの射出成形用金型及び樹脂製スロットルボディ Download PDF

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Abstract

【技術課題】熱可塑性樹脂を用いたの射出成形において、真円度が高く、機械的強度に優れたスロットルボディの成形方法および金型及びスロットルボディを提供する。
【解決手段】円筒状ボア部2の一端に取り付け用のフランジ5を形成したスロットルボディ1を成形するための金型キャビティ10において、スロットル弁が組み込まれるボア部2の外側に加圧流体注入口6を設け、キャビティ10内に樹脂を充填後、キャビティ内の圧力が低下したタイミングに合わせて加圧流体注入口6から不活性ガス等の加圧流体を注入してスロットル弁が位置するボア部2の外側領域に圧力をかける。次に、樹脂保圧をかけ、この保圧停止後も加圧流体圧をかけながら冷却を行い、固化後に型開きを行って成形品を取り出す。この結果、ボア部2の内径部3において、限りなく真円度を高めることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車等の内燃機関(エンジン)の吸気通路の一部を形成し、かつ吸入空気量を制御するスロットルボディを熱可塑性樹脂を用いて射出成形する成形方法及びこの樹脂製スロットルボディの射出成形用金型及び樹脂製スロットルボディに関する。
従来、自動車等の内燃機関(エンジン)には、燃焼用空気をエンジン内にとり込むための吸気通路が形成されていて、この吸気通路には、吸入空気量を制御するためのスロットルバルブが取り付けられている。このスロットバルブは、円筒状に形成したスロットルボディにおいて、動作時に高い駆動制御精度が必要であることから、アルミなどの金属を切削加工したものが用いられている。
しかし、近年になり、環境問題や低燃費化等の経済性の理由などから、自動車部品の軽量化が図られるようになり、上記スロットルボディも射出成形方法を用いて樹脂化が進められるようになった。
一般的に射出成形では、溶融した樹脂を金型キャビティ内に充填した後に樹脂圧力を高めて保圧を付加し、溶融樹脂を冷却固化ことにより成形品を得るものであるが、この成形品は、金型キャビティ形状、金型構造、成形条件(特に充填圧力、保持圧力)、金型温度等の様々な要因の影響を受けながら固化するため、成形品全体の収縮率を完全に同じにすることは難しい。そして、この収縮率の不均一により、射出成形品にヒケやそりなどの変形が発現する。
また、スロットルボディでは、円筒状ボアの内部内の真円度およびボアの間口片面に形成される取り付け用のフランジの平面度が重要な寸法となる。特にボアの内径部の真円度は、バタフライ弁が設置された金属シャフトが回転動作することにより、ボア部内部を通過する空気の流量を制御する必要があるため、高い寸法精度(真円度)が要求される。このため、高い寸法精度を得るためには、成形工程中に金型キャビティ内に充填した溶融樹脂を均一に収縮させる必要がある。
しかし、スロットルボディ形状を射出成形する場合、前述の理由により、目的のボア内径部の真円度およびフランジの平面度の寸法精度を高めることは非常に難しい。更にスロットルボディの使用環境を踏まえ樹脂の耐熱温度や耐薬品性を考慮すると、成形する樹脂にはガラス繊維やガラスフレークなどの充填材が高含有で添加されていることから、樹脂収縮の不均一に加え充填材の配向の影響も受けて、ますます複雑な変形プロセスとなり、成形品の寸法精度を制御するのが困難となる。
樹脂製スロットルボディの射出成形方法に関して、これまで様々な発明が出願されている。例えば、成形用金型の構造に関する発明や、インサート成形を利用した成形方法に関する発明、成形する樹脂の種類や成分に関する発明などが上げられるが、いずれの射出成形方法も、成形機動作または金型入子動作により樹脂圧力を高めて保圧を加えており、樹脂収縮不均一による成形品の変形は免れない。
以上の樹脂収縮不均一を低減するために特開2006-2674においては、インサート射出成形用の金型キャビティの表面温度を均一にするための温調回路を提案している。これに方法により、金型キャビティに充填された樹脂は全体的に均一な温度プロファイルを得て収縮するため、結果成形品の変形を低減することができる。しかし、樹脂の収縮は、温度だけでなく、充填工程、保圧工程時の樹脂圧力の影響を大きく受けるため、上記の方法を用いても成形品全体の収縮率を完全に同じにすることはできない。また金型構造が複雑となり、金型作製費用が高くなる問題がある。
一方、射出成形において成形品のヒケやそりなどの変形を低減する手法として、不活性ガスを利用する成形方法が提案されている。これは、金型内に溶融樹脂を充填させた後に不活性ガスを注入して成形品の肉厚内部に中空を形成させる方法である。この成形方法を用いてスロットルボディ成形品を成形した場合、成形品の肉厚内部に中空が形成されるため、成形品の強度が低下し、実用的ではない。
特開昭53-47457では、円筒の外部に真円度が要求される成形品形状を用いて、溶融樹脂を金型キャビティに充填した後、円筒内部の非可視裏面から不活性ガスを注入し、ガスで可視面側に押圧することにより、可視面側円筒の真円度精度を向上させている。このように不活性ガスを非可視面側に注入することにより、容易に可視面側の寸法精度を高めることができる。
しかし非可視面のガス注入側には樹脂の収縮が起こり、顕著なヒケが発生する。例えば、本発明で取り上げているスロットルボディ形状のボア内部内の真円度精度を向上させるために、溶融樹脂を金型キャビティに充填した後、ボア外部から不活性ガスを注入すると、ボア内部の真円度は向上する可能性があるものの、ボア円筒端面に設置されたフランジの面精度を高めることは難しい。
特開2006-2674公報 特開昭53-47457公報
以上のように、円筒状のボア部およびその端面に取り付け平面部のフランジを有するスロットルボディ形状を従来の射出成形法を用いて成形を行うと、金型構造、金型キャビティ形状、成形条件、金型温度、成形される樹脂特性などの影響を受けて、成形品に収縮の不均一が発生し、目的の寸法精度を有する成形品を得ることは難しい。また一般的な不活性ガスを利用した射出成形方法では、成形品内部にガス中空が形成されるため、強度の観点から実用化できない。また金型キャビティに樹脂を充填した後、円筒形状のボア部の外部から不活性ガスを注入し、溶融樹脂を押圧しただけでは、精度が必要となるすべての成形品部位の寸法精度を改善することはできない。
本発明の目的は、内径の真円度とボア部の強度を高め、かつフランジの取付面の面精度を高めることができる樹脂製スロットルボディの射出成形方法及びこの金型及び前記方法及び金型により成形された高品質の樹脂製スロットルボディを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明においては、円筒状ボア部の一端に取り付け用のフランジを形成し、前記ボア部の内径部内にスロットル弁を組み付けるように形成して成る樹脂製スロットルボディの射出成形方法において、前記スロットルボディを成形するキャビティ内であって、前記スロットル弁が組み込まれるボア部の外側に、加圧流体注入口を形成し、キャビティ内に樹脂を充填した後、前記加圧流体注入口から加圧流体を注入して、スロットル弁が位置するボア部の外側領域に外圧をかけながら、次に、成形機スクリューを前進させてキャビティ内に樹脂保圧をかけることにより、ボア部のスロットル弁組み付け部における内径部の真円度を高めることを特徴とするものである。
この発明によると、キャビティ内に樹脂を充填後、加圧流体注入口から不活性ガス等の加圧流体を注入してスロットル弁が位置するボア部の外側領域に外圧をかけて中子に対する密着度を高めながら樹脂保圧をかけることによって、ボア部におけるスロットル弁組み付け部の内径部の真円度を高めることができる。
更に、請求項2に記載の発明においては、円筒状ボア部の一端に取り付け用のフランジを形成し、前記ボア部の内径内にスロットル弁を組み付けるように形成して成る樹脂製スロットルボディの射出成形用金型において、前記ボア部であって、スロットル弁組み付け部の外径側に位置するキャビティ面に、加圧流体注入口を形成して成ることを特徴とするものである。
この発明によると、加圧流体圧をスロットル弁組み付け部の外径側領域に、効果的に付加して内径部の真円度を高めた成形品を成形するための金型を得ることができる。
更に、請求項3に記載の発明においては、請求項2に記載の樹脂製スロットルボディの射出成形用金型において、前記スロットル弁組み付け部の外径側であって、加圧流体注入口を間に置いてその両サイドのキャビティ面に、断続又は環状にリブ形成用の溝を形成して成ることを特徴とするものである。
この発明によると、注入した加圧流体が、加圧したい領域から外に逃れないように局部的に集中させて加圧流体付加効果を高めることができる。
更に、請求項4に記載の発明においては、請求項2又は3に記載の樹脂製スロットルボディの射出成形用金型において、前記フランジ成形部又はこの近傍に樹脂充填用のゲートを形成して成ることを特徴とするものである。
この発明によると、樹脂保圧がフランジ部において効果的に利くため、フランジの取付面の面精度を高めることができると共に、充填する樹脂中のフィラー等の配向を樹脂の流動方向に整えてボア部の強度を高めることができる。
更に、請求項5に記載の発明においては、樹脂製スロットルボディにおいて、 請求項1の射出成形方法又は請求項2又は3又は4の金型により成形されたことを特徴とするものである。
本発明の射出成形方法は、円筒状ボア部の前端に取り付け用のフランジを形成し、前記ボア部の内径部内にスロットル弁を組み付けるように形成して成る樹脂製スロットルボディの射出成形方法において、前記スロットルボディを成形するキャビティ内であって、前記スロットル弁が組み込まれるボア部の外側に、不活性ガス等の加圧流体注入口を形成し、キャビティ内に樹脂を充填後、前記加圧流体注入口から不活性ガス等の加圧流体を注入して、スロットル弁が位置するボア部の外側領域に外圧をかけてボア部の内径部の中子に対する密着度を高め、次に樹脂保圧を付加することにより、スロットル弁組み付け部における内径部の真円度を限りなく高めることができる。
これにより、スロットル弁との密閉度が高まり、吸入空気量を高精度に制御可能な樹脂製スロットルボディを得ることができる。
また、ボア部外周に断続的または環状にリブを形成することにより、加圧流体の拡散を防ぐ効果があり、真円度が必要とされる部分に対して集中的に流体圧をかけることができる。また、製品においては、ボア部外周面にリブが形成されるため、ボア部の強度を向上させることができる。特にスロットルボディを車両に実装すると、過激な温度変化が考えられ、昇温および降温の繰り返しにより発生する熱的応力に対してボア部の変形を抑制する効果があり、真円度を安定させることができる。
また、ボア部外周面にリブを形成することにより、従来の樹脂製スロットルボディに比較して使用する樹脂量を減らしても強度を維持することができるため、省資源及び製品の軽量化を図り、環境問題に対する負荷を低減することができる。
また、溶融樹脂充填用のゲートをフランジ部分又はこの近傍に形成したことにより、樹脂保圧をこのフランジ部分又はこの近傍に集中してかけることができるため、フランジ部分の面精度を高めることができる。これにより、スロットルボディを高気密で機体側に取り付けることができる。
また、ゲートから充填された樹脂は、フランジ部分からボア部分を流動し、ボア部分の末端に至るため、樹脂中のフィラー等の配向を樹脂の流動方向に整えることができる。この結果、製品強度を高める効果がある。
以上の効果により、現行の射出成形製のスロットルボディに比較して、高精度で吸気制御が可能となることから、従来のアルミ製のスロットルボディに代えて自動車等への搭載が可能となり、自動車等の軽量化に寄与することができると共に、自動車業界に与える経済的な効果も大きい。
次に、本発明に係るスロットルボディの射出成形方法及び金型を各図に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定するものではなく、またこれらの実施例の組み合わせでも良い。
本発明で用いられる樹脂は、スロットルボディに必要とされる樹脂特性(例えば成形性、寸法安定性、耐熱性および耐薬品性等)に優れた熱可塑性樹脂で、例えばポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミドが望ましい。その他、上記樹脂特性を満たす熱可塑性樹脂であれば樹脂の種類を問わない。また樹脂の中にガラスフィラー、ガラスフレーク、ガラスビース、炭素繊維、タルク、マイカ等のフィラーが混入されていても良い。
次に、本発明で用いられる実用加圧流体としては、常温においてガス状または液状のものが上げられる。また、射出成形の温度及び圧力下で、成形に用いる溶融樹脂と反応又は相溶しないものが好ましい。例えば、窒素、炭酸ガス、空気、ヘリウム、グリセリン、流動パラフィンなどが挙げられる。通常は加圧ガスが使用され、特に窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの不活性ガスを使用することができる。
図1は、本発明により成形されたスロットルボディの外観図である。このスロットルボディ1には、円筒状のボア部2、円筒状のボア内径部3が形成されていると共に、ボア部2には、中心を横断する線上に対向するようにしてスロットル弁の金属シャフトが入る取付軸穴4、4aが形成され、更に、他のパーツに取り付けるための平面形状のフランジ5が図1において、左端開口の周囲に形成されている。このスロットルボディ1の大きさは、ボア部2の外径が60mm、内径が56mm、フランジ5の縦寸法80mm、横寸法80mm、厚さ5mm、ボア部2の長さ110mmである。この形状を型締め力220tの成形機(株式会社日本製鋼所製;J220E2−P−2M)を用いて成形した。金型キャビティ内に充填する加圧流体として窒素ガスを用いた。使用した金型には、フランジ成形部にゲートを設け、スロットル弁の弁シート部7のボア部2の外径側に位置するキャビティ10面に、加圧流体注入口6を対向する位置に2ヶ所設けた。
なお、この加圧流体注入口6の数は、スロットルボディ1のボア部2の外形にもよるが、2ヶ所以上8ヶ所以内が実用範囲である。
更に、前記スロットル弁の弁シート部7の外径側であって、加圧流体注入口6を間に置いてその前後のキャビティ10面に環状の溝8を形成した。
次に、図2〜図6を用いて射出成形方法を説明する。樹脂にはポリフェニレンサルファイド(大日本インキ化学工業株式会社製、FZ-6600)を用いた。充填時間1.1sec、溶融樹脂温度315℃で、130℃に設定した金型キャビティ10内(材質S45CおよびNAC80、入れ子型)にゲート9を介して溶融樹脂を充填した(図3)。
充填直後、金型キャビティ圧力が低下したタイミングでガス圧力10MPaに設定した窒素ガスを加圧流体注入口6から注入した(図4)。その後、1秒遅れのタイミングで成形機スクリューを前進させてゲート付近の樹脂圧が30MPaの樹脂保圧を8秒間付加した。樹脂保圧完了後、窒素ガスは注入したままで40秒間維持し、この間に冷却を行い、型開きから10秒前に窒素ガスの圧力を開放し(図5)、型開きを行い(図6)、成形品(スロットルボディ)を離型した。
このようにして成形した成形品について、ミツトヨ株式会社製三次元測定機を用いて、ボア内径部3におけるスロットル弁が密閉する位置(図2の符号7)において、その真円度を測定した。ボア内径部3を5°刻みで計測し、真円度を算出した。
また、他パーツに対する取り付け用フランジ5の取付面5aの平面度を三次元測定機を用いて、24点計測し平面度を算出した。その結果、成形品ボア部2の内径部3の真円度は0.015mmで、フランジ5の取付面5aの平面度は0.020mmで良好な寸法精度の成形品を得ることができた。得られた成形品には、ボア部2の外径部にリブ2aが形成されており、このリブ2aは、使用環境時の昇温および降温によるボア部2(内径部3)の変形を抑制することができる。
図2〜図6において、6aは加圧流体注入路、11は固定側金型、12は可動側金型、13は中子、14、14aは割り型、15はスプルー、16はシリンダーヘッド、18はガスシール用Oリングである。
実施例1において、ゲート9をフランジ5の成形部に設けたが、本実施例においては、フランジ5と直近のリブ2a間のボア部2にゲート9を設け、更に、ボア部2に環状リブ2aを加圧流体注入口6を間において、2ヶ所形成した。更に、本実施例2では、2ヶ所の環状リブ2aを連結するため、ボア部2の円筒の軸方向に向けて等間隔に4ヶ所の横リブ2bを設け、環状リブ2aをこの横リブ2bでつなぎ、リブ2a、2bで囲まれたブロック17をボア部2の外径部に形成した。この場合、加圧流体注入口6は、各々のブロック17内の中央に設けた。他は実施例1と全く同様に成形を行なった。
その結果、得られた成形品を図7に示す。この成形品の場合、ボア部2の内径部3の真円度は、0.015mmで、フランジ5の取付面の平面度は0.020mmで良好な寸法精度の成形品を得ることができた。得られた成形品は、ボア部2の外周部に形成されたブロック17のリブ形状により、実施例1よりも更に温度変化及び外力によるボア部2(内径部3)の変形を抑制することができた。
実施例2においては、ボア部2の外周部に環状リブ2aおよび環状リブ2a同士を接続せする横リブ2bを設けたが、実施例3では、横リブ2bの一部に切り欠き部2cを形成し、この切り欠き部2cによって、ブロック17同士を連通させた。これにより、加圧流体注入口6の数を実施例2に比べて少なくできるため、金型の構造が簡素化できる効果がある。他は実施例1と全く同様に成形を行った。
その結果、得られた成形品(図8)は、ボア部2の内径部3の真円度は0.015mmで、フランジ5の取付面5aの平面度は0.020mmで良好な寸法精度の成形品を得ることができた。得られた成形品は、ボア部2の外周部に設置したリブ2a、2bの形状により、実施例1よりも更に温度変化によるボア部2の変形を抑制することができた。
本実施例4は、図9に示すように、リブ2aに相当する大径部2dをボア部2の両端側に形成した例であって、実施例1の製品と真円度は同等であった。
実施例1において使用する流体に二酸化炭素を使用した以外は、全く同様に成形を行なった。その結果、ボア部2の内径部3の真円度は0.015mmで、フランジ5の取付面5aの平面度は0.020mmで良好な寸法精度の成形品を得ることができた。
[比較例1]
実施例1において窒素ガスの注入を行なわなかった以外は、全く同様に成形を行なった。この方法は一般的に射出成形で行なう方法である。その結果、ボア部2の内径部3の真円度は0.060mm、フランジ5の取付面5aの平面度は0.020mmであった。この数値は、実施例1よりも悪い。
[比較例2]
実施例1において、樹脂保圧を行なわなかった以外は、全く同様に成形を行なった。その結果、ボア部2の内径部3の真円度は0.015mmで、フランジ5の平面度は0.100mmであった。フランジ5の平面度が、実施例1よりも悪い。
本発明により成形されたスロットルボディの外観図 スロットルボディ射出成形用金型の説明図 金型内に樹脂を充填している状態の説明図 不活性ガスを注入している状態の説明図 不活性ガス圧を解散している状態の説明図 型開きを行った状態の説明図 ボア部の外周面にブロック状にリブを形成した状態のスロットルボディの外観図 横リブに切り欠きを形成したスロットルボディの外観図 ボア部の外周の前後端に大径部を形成したスロットルボディの外観図
符号の説明
1 スロットルボディ
2 ボア部
3 内径部
4、4a シャット取付軸穴
5 フランジ
6 加圧流体注入口
7 スロットル弁の弁シート部
8 溝
9 ゲート
10 キャビティ
11 固定側金型
12 可動側金型
13 中子
14、14a 割り型
15 スプルー
16 シリンダーヘッド
17 ブロック
18 Oリング

Claims (5)

  1. 円筒状ボア部の一端に取り付け用のフランジを形成し、前記ボア部の内径部内にスロットル弁を組み付けるように形成して成る樹脂製スロットルボディの射出成形方法において、前記スロットルボディを成形するキャビティ内であって、前記スロットル弁が組み込まれるボア部の外側に、加圧流体注入口を形成し、キャビティ内に樹脂を充填した後、前記加圧流体注入口から加圧流体を注入して、スロットル弁が位置するボア部の外側領域に外圧をかけながら、次に、成形機スクリューを前進させてキャビティ内に樹脂保圧をかけることにより、ボア部のスロットル弁組み付け部における内径部の真円度を高めることを特徴とする樹脂製スロットルボディの射出成形方法。
  2. 円筒状ボア部の一端に取り付け用のフランジを形成し、前記ボア部の内径部内にスロットル弁を組み付けるように形成して成る樹脂製スロットルボディの射出成形用金型において、前記ボア部であって、スロットル弁組み付け部の外径側に位置するキャビティ面に、加圧流体注入口を形成して成る樹脂製スロットルボディの射出成形用金型。
  3. 前記スロットル弁組み付け部の外径側であって、加圧流体注入口を間に置いてその両サイドのキャビティ面に、断続又は環状にリブ形成用の溝を形成して成る請求項2に記載の樹脂製スロットルボディの射出成形用金型。
  4. 前記フランジ成形部又はこの近傍に樹脂充填用のゲートを形成して成る請求項2又は3に記載の樹脂製スロットルボディの射出成形用金型。
  5. 請求項1の射出成形方法又は請求項2又は3又は4の金型により成形された樹脂製スロットルボディ。
JP2007087664A 2007-03-29 2007-03-29 樹脂製スロットルボディの射出成形方法及びこの樹脂製スロットルボディの射出成形用金型及び樹脂製スロットルボディ Pending JP2008246706A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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