JP2008242958A - タッチパネルによる入力装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タッチパネル上に表示されている1つ又は複数のボタンの押下で入力を行う入力装置にて、ボタン毎に、タッチパネル上の接触検知領域を定義する接触検知領域定義手段と、過去の入力情報を記録する履歴記録手段と、利用者の接触位置が、各ボタンの接触検知領域のいずれかに含まれるかを判定する第1の判定手段と、第1の判定で含まれない場合、履歴記録情報にて、接触位置を接触検知領域のいずれかに含まれるかを判定する第2の判定手段と、第2の判定で含まれる場合、判定された接触検知領域に、接触位置を追加する位置追加手段とを備える。
【選択図】図6
Description
図8に、タッチパネルの検出方法について示す。本図では、説明を簡単化するため、タッチパネルをI行J列の格子に分割することで、接触位置を検出するものとする。ただし、その一つの検出格子は、利用者が押下したときの接触面と比較して小さい。つまり、実際の指の接触面には、複数の検出格子が含まれる。タッチパネル検出部は、その複数の検出格子の中から、ただ一つの格子を選択する。この選択方法は、指が接触した際に、最初に接触を検知した格子、あるいは、接触している格子の中で加わった圧力が最大であった格子など、タッチパネルの種類(検出方法)に依存する。その後、リモコン上の管理部は、タッチパネル検出部が検知した検出格子を、赤外線データエンコード部を経由して、STBに伝送する。
入力位置補正部では、リモコンから通知された検出位置の補正後、入力位置DBに各情報を記録する。図9に、入力位置データ記録時の処理シーケンス図を示す。入力位置DBは、データ収集開始からの経過時間、タッチパネル検出部にて検知した接触座標、前記接触座標に対応する検出格子の座標、補正により押下と判定されたボタン(入力判定ボタン)の識別子からなる。図10に、入力位置ログデータの例を示す。図11は、図10に対して、検出格子の位置を濃いハッチングで明記したものである。なお、薄いハッチングはボタンBk1の位置を示し、格子内の数字列は、経過時間を示す。
以下、入力位置補正部における、リモコンから通知された検出位置の補正方法について示す。図12に、検出位置補正時の処理シーケンス図を示す。まず、以下の説明で利用する各記号の定義を示す。
M[i,j]:i行j列目の格子
M:全格子領域
MBk:ボタンBkの領域に入っている格子の集合(ボタンBkの初期値)
*MBk:ボタンBkの領域に入っていない格子の集合(ボタンBkの領域でない領域の初期値)
NBk t:時刻tにおけるボタンBkの領域に入っている格子の集合(ボタンBkへの押下だと認識する格子の集合)
*NBk t:時刻tにおけるボタンBkの領域に入っていない格子の集合(ボタンBkへの押下だと認識しない格子の集合)
P(t):全格子における押下回数の総計ΣPi,j(t)
Pi,j(t):格子M[i,j]への押下回数
Qk i,j(t):格子M[i,j]への押下の結果、ボタンBkへの押下だと判定された回数
Rk i,j(t):Qk i,j(t)のうち、押し間違えなどの入力間違えだと判定された回数
Fk i,j(t):格子M[i,j]に対して押下されたとき、ボタンBkに対する押下だと判定するための優先度
入力位置補正部では、タッチパネル上のi行j列の検出格子と、ソフトウェアキーボードの各ボタンとの位置関係を保持している。図13はその概要図である。5行10列の格子領域に2つのボタンB1とB2が配置されている。図において、ハッチングされていない格子は、どのボタンも割り当てられていない状態を示す。このとき、ボタンB1およびボタンB2に対する格子の集合は、以下のように表される。
M={M[i,j]|0≦i≦5、0≦j≦9}
MB1={M[i,j]|0≦i≦2、0≦j≦2}
*MB1=M−MB1
MB2={M[i,j]|0≦i≦2、7≦j≦9}
*MB2=M−MB2
入力位置学習部では、各ボタン領域に入っている格子の集合MBkとは別に、各ボタンに対して、押下だと認識する格子の集合NBk tを管理している。これに基づき、利用者の接触操作時に優先度Fk i,j(t)を計算する。この優先度Fk i,j(t)は、各格子M[i,j]とボタンBkへの押下だと認識する領域NBk tとの位置関係、および、過去の入力履歴情報に基づいて求める。詳細な求め方は後述する。
図14は、初期状態(t=0)のときのFk i,j(t)値の例を示す。図は、ボタンB1とボタンB2を配置した5行10列の領域に属する格子に対するFk i,j(t)値の中で、0行目の格子部分のみを抽出したものである。横軸に列数、縦軸にFk i,j(t)値を示している。本図では、F[0、0]からF[0、4]は、ボタンB1での値を示し、F[0、5]からF[0、9]は、ボタンB2での値を示す。例えば、F[0、0]=F1 0,0(0)、F[0、9]=F2 0,9(0)である。本実施例では、初期状態(t=0)のとき、MBkに属する格子のFk i,j(t)値を1とし、MBkの領域からの距離および隣り合うボタンとの距離に応じて、F値を指数関数的に与えるものとする。
図15は、ボタンB1に対するt=0における初期値の計算に関する概要図を示す。領域MB1の補集合*MB1に対して、8つの部分集合*MB1 1〜*MB1 8を考える。このとき、領域*MB1 1〜*MB1 8におけるFk i,j(t)値は、以下の式で与える。以下において、IMAX、JMAXは、全格子領域M内の全格子数(i 、j)の最大値+1を表す。また、領域MB1の左上の格子の座標を[IB1 S、JB1 S ]、右下の格子の座標を[IB1 D 、JB1 D]で表す。
<領域*MB1 1>
0≦i≦IB1 S−1、JB1 S≦j≦JBl Dで表され、
Fk i,j(t)値は、IB1 Sとiとの距離に依存し、
<領域*MB1 2>
IB1 S≦i≦IB1 D 、0≦j≦JB1 S−1で表され、
Fk i,j(t)値は、JB1 Sとjとの距離に依存し、
<領域*MB1 3>
IB1 D+1≦i≦IMAX−1 、JB1 S≦j≦JB1 Dで表され、
Fk i,j(t)値は、IB1 Dとiとの距離に依存し、
<領域*MB1 4>
IB1 S≦i≦IB1 D 、JB1 D+1≦j≦JMAX−1で表され、
Fk i,j(t)値は、JB1 Dとjとの距離に依存し、
<領域*MB1 5>
0≦i≦IB1 S−1 、0≦j≦JB1 S−1で表され、
Fk i,j(t)値は、
<領域*MB1 6>
IB1 D+1≦i≦IMAX−1 、0≦j≦JB1 S−1で表され、
Fk i,j(t)値は、
<領域*MB1 7>
IB1 D+1≦i≦IMAX−1 、JB1 D+1≦j≦JMAX−1で表され、
Fk i,j(t)値は、
<領域*MB1 8>
0≦i≦IB1 S−1 、JB1 D+1≦j≦JMAX−1で表され、
Fk i,j(t)値は、
入力位置補正部では、時刻tにおける検出位置M[i,j]とボタンBkの領域NBk t−1との距離関係、および、過去の入力履歴情報に基づいて、格子M[i,j]に対して以下に示す値を求める。
<値1:u1 k i,j>
この値は、格子M[i,j]と、それに最も近いNBk t−1(初期値はMBk)に属している格子との距離(行数α、列数β)に依存する。格子M[i,j]がNBk t−1に属している場合は、α、βともに0になる。NBk t−1に属している格子のすべてについて距離を求め、その中で最小値を与える格子とする。つまり、以下の式で表す。
u1 k i,j(t)=1/(1+√(α2+β2))
u1 k i,j(0)=0
<値2:u2 k i,j>
この値は、格子M[i,j]に対する押下回数Pi,j(t−1)と、全格子への押下回数の総数P(t−1)に依存する。つまり、以下の式で表す。
u2 k i,j(t)=Pi,j(t−1)/P(t−1)
u2 k i,j(0)=0
<値3:u3 k i,j>
この値は、格子M[i,j]に対する押下回数Pi,j(t−1)と、格子M[i,j]に押下されたときにボタンBkへの押下だと認識された回数Qk i,j(t)に依存する。つまり、以下の式で表す。
u3 k i,j(t)=Qk i,j(t−1)/Pi,j(t−1)
u3 k i,j(0)=0
<値4:u4 k i,j>
この値は、Qk i,j(t)に対して、押し間違えなどの入力間違えだと判定された回数Rk i,j(t)に依存する。つまり、以下の式で表す。
u4 k i,j(t)=Rk i,j(t−1)/Qk i,j(t−1)
u4 k i,j(0)=0
なお、入力間違えだと判定された回数Rk i,j(t)の算出方法は後述する。
Fk i,j(t)=Fk i,j(0)+a1×u1 k i,j(t)+a2×u2 k i,j(t)
+a3×u3 k i,j(t)+a4×u4 k i,j(t)
以下、時刻tにおいて、検出格子M[i,j]に対して、ボタンBkへの押下であると判定された場合を例として、各種パラメータの更新方法を示す。
<NBk t:ボタンBkへの押下だと認識する格子の集合>
集合に、格子M[i,j]を追加する。
<*NBk t:ボタンBkへの押下だと認識しない格子の集合>
集合から、格子M[i,j]を削除する。
<P(t):全格子における押下回数の総計ΣPi,j(t)>
1増加させる。
<Pi,j(t):格子M[i,j]への押下回数>
1増加させる。
<Qk i,j(t):格子M[i,j]への押下の結果、ボタンBkへの押下だと判定された回数>
1増加させる。
<Rk i,j(t):Qk i,j(t)のうち、押し間違えなどの入力間違えだと判定された回数>
変更なし。
表示画面管理部は、利用者がソフトウェアキーボードに対して操作した結果を画面に表示する。このとき、利用者は、以下の2つの場合において、その結果を削除し、入力し直す。一つは、利用者が入力したかったボタンとは異なるボタンを押して間違えた場合であり、もう一つは、上記検出位置の補正・学習処理によって、利用者が入力したかったボタンとは異なるボタンの入力だと認識してしまった場合である。そこで、入力位置補正部では、以下の条件のいずれかを満たす場合、上記検出位置の補正・学習処理における結果を修正する。
<条件1>
利用者の操作に伴う検出格子が存在し、検出位置の補正・学習処理の結果、ボタンBk1への押下であると判定され、
かつ、その結果に対して利用者がキャンセル操作を行い、
かつ、利用者が改めて入力操作を行い、
かつ、その入力操作に対して、検出格子が存在し、検出位置の補正・学習処理の結果、ボタンBk2(k1とk2は異なる)への押下であると判定される。
<条件2>
利用者の操作に伴う検出格子が存在し、検出位置の補正・学習処理の結果、どのボタンへの押下ではないと判定され、
かつ、直後に利用者が改めて入力操作を行い、
かつ、その入力操作に対して、検出格子が存在し、検出位置の補正・学習処理の結果、ボタンBk3への押下であると判定される。
<NBk1 t:ボタンBk1への押下だと認識する格子の集合>
集合から、格子M[i1,j1]を削除する。
<*NBk1 t:ボタンBk1への押下だと認識しない格子の集合>
集合に、格子M[i1,j1]を追加する。
<NBk2 t:ボタンBk2への押下だと認識する格子の集合>
集合に、格子M[i2,j2]を追加する。
<*NBk2 t:ボタンBk2への押下だと認識しない格子の集合>
集合から、格子M[i2,j2]を削除する。
<P(t):全格子における押下回数の総計ΣPi,j(t)>
1減少させる。
<Pi1,j1(t):格子M[i1,j1]への押下回数>
1減少させる。
<Pi2,j2(t+2):格子M[i2,j2]への押下回数>
1増加させる。
<Qk i1,j1(t):格子M[i1,j1]への押下の結果、ボタンBk1への押下だと判定された回数>
1減少させる。
<Qk i2,j2(t+2):格子M[i2,j2]への押下の結果、ボタンBk2への押下だと判定された回数>
1増加させる。
<Rk i,j(t):Qk i1,j1(t)のうち、押し間違えなどの入力間違えだと判定された回数>
1増加させる。
Claims (9)
- タッチパネル上に表示されている1つ又は複数のボタンを押下することにより入力を行う入力装置において、
前記ボタンごとに、前記タッチパネル上の接触検知領域を定義する接触検知領域定義手段と、
過去の入力情報を記録する履歴記録手段と、
利用者による接触位置が、前記各ボタンの接触検知領域のいずれかに含まれるかどうか判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定により含まれない場合、前記履歴記録情報に基づいて、前記接触位置を前記接触検知領域のいずれかに含められるかどうか判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定により含められる場合、前記含められると判定された接触検知領域に、前記接触位置を追加する位置追加手段と、
を備えている入力装置。 - 前記第2の判定により含められる場合、前記利用者による接触を、前記接触検知領域に対応するボタンへの押下とする押下検知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
- 前記タッチパネル上に表示されるボタン表示領域を決定するボタン表示領域決定手段をさらに備え、
前記ボタン表示領域は、矩形、円形、又は、あらかじめ定めた任意の形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の入力装置。 - 前記ボタン表示領域は、前記ボタンの接触検知領域と等しいことを特徴とする請求項3に記載の入力装置。
- 前記履歴記録情報は、前記利用者による接触位置、前記ボタンごとの接触検知領域、および各ボタンに対する入力回数であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の入力装置。
- 前記第2の判定手段は、
前記接触位置に対して、前記各ボタンに対応する接触検知領域に含めるかどうかを表す判定確率を算出する判定確率算出手段と、
全ボタンに対する前記判定確率の値を比較する判定確率比較手段と、
を備え、前記判定確率の最大値を与えるボタンに対応する接触検知領域に、前記接触位置を含められると判定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の入力装置。 - 利用者のタッチパネル上への前記接触位置は、タッチパネル全体の検知可能領域を任意の大きさの格子状に分割した中の一つであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の入力装置。
- 前記ボタンに対する前記接触検知領域ごとに、前記格子の大きさを変更することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の入力装置。
- タッチパネル上に表示されている1つ又は複数のボタンを押下することにより入力を行う入力方法において、
前記ボタンごとに、前記タッチパネル上の接触検知領域を定義する接触検知領域定義ステップと、
過去の入力情報を記録する履歴記録ステップと、
利用者による接触位置が、前記各ボタンの接触検知領域のいずれかに含まれるかどうか判定する第1の判定ステップと、
前記第1の判定により含まれない場合、前記履歴記録情報に基づいて、前記接触位置を前記接触検知領域のいずれかに含められるかどうか判定する第2の判定ステップと、
前記第2の判定により含められる場合、前記含められると判定された接触検知領域に、前記接触位置を追加する位置追加ステップと、
を含む入力方法。
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