JP2008242490A - マイクロレンズシートおよびそれを用いたディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】背面投影型プロジェクションTV向けの映像表示スクリーンや、内蔵光源による照明光を利用した各種の表示装置における導光体などに用いられて有効なレンズシートとして、単位レンズ群が200μm以下の高精細なピッチで並設され、レンズ部による表示光の出射方向(範囲)を広い視域となるように制御することの可能なマイクロレンズシートを提供する。
【解決手段】個々の単位レンズによる光線射出角度の範囲が、マイクロレンズシート主平面への法線に対して±30°以上であり、かつ、個々の単位レンズにより生じる横球面収差の範囲を、レンズ径に対して、0%<横球面収差/レンズ径≦50%となるように設計してなることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】個々の単位レンズによる光線射出角度の範囲が、マイクロレンズシート主平面への法線に対して±30°以上であり、かつ、個々の単位レンズにより生じる横球面収差の範囲を、レンズ径に対して、0%<横球面収差/レンズ径≦50%となるように設計してなることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、背面投影型プロジェクションTV向けの映像表示スクリーン(以下、透過型プロジェクションスクリーンあるいはリア型プロジェクションスクリーンと称する)や、内蔵光源による照明光を利用した各種の表示装置における導光体などに用いられて有効な、単位レンズが2次元配列されてなる構成のマイクロレンズシートの改良に関する。
透過型プロジェクションスクリーンは、一般に、フレネルレンズシートとレンチキュラーシートとの組み合わせにより構成される。
フレネルレンズシートは、プロジェクタからの投影光(小口径レンズから発散する)を、凸レンズ特性により略並行光として、レンチキュラーシート側に出射する。
レンチキュラーシートは、フレネルレンズシートで略並行光とされて入射した投影光を、水平方向に並列されたシリンドリカル・レンズ群の特性により水平方向に広げて、観察者側に表示光として出射する。
また、リア型プロジェクションスクリーンには、表示光を垂直方向にも広げる、プロジェクタからの投影光を結像させる、プロジェクタのレンズが小口径であることに起因するシンチレーションと呼ばれる画像の不要なちらつきを低減する、などの目的で、慣用的に光拡散層が形成されている。
光拡散層は、レンチキュラーシート,フレネルレンズシート,あるいは保護板として機能する最外面の前面板などの少なくとも何れかに形成され、形成にあたっては、塗布,積層,混入など適宜の手法が採用されている。
光拡散層は、レンチキュラーシート,フレネルレンズシート,あるいは保護板として機能する最外面の前面板などの少なくとも何れかに形成され、形成にあたっては、塗布,積層,混入など適宜の手法が採用されている。
近年、3管式(R,G,B)のCRT方式のプロジェクタに代えて、液晶式プロジェクタや、TI(テキサス・インスツルメンツ)社の登録商標である「DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)あるいはDLP(デジタル・ライト・プロセッシング)」と称される反射型ライトバルブ方式に係る単管式のプロジェクタを用いた表示デバイスが普及しており、これら新規デバイス向けに好適なリア型プロジェクションスクリーンが要求されている。
本出願人は、特許文献1から特許文献3に例示されるレンチキュラーシートを備えるリア型プロジェクションスクリーンを提案しているが、何れも水平方向に並列されたシリンドリカル・レンズ群を有し、内部の何れかに十分な光拡散特性を持つ光拡散層を備えることを必須とするレンチキュラーシートに関する。
上述のように、既存のレンチキュラーシートによる表示光の視野角(範囲)の制御は、レンズ機能では水平方向のみの制御だけが可能であり、垂直方向の制御は光拡散層に依存することになる。
レンズ機能による視野角制御の効果は、高くダイナミックであるが、光拡散層による視野角制御の効果は、相対的に低くなだらかである。
一般に光拡散層は、光拡散性微粒子を樹脂中に分散混合してなるが、光拡散性微粒子と前記樹脂との屈折率差、光拡散性微粒子の粒径(および、その分布)、あるいは分散適性、などの好適な両者の組み合わせの選定が困難であるだけでなく、垂直方向のみの光拡散性を制御することは構造的に困難であり、水平方向の光拡散性にも影響を及ぼすことは必然的である。
一般に光拡散層は、光拡散性微粒子を樹脂中に分散混合してなるが、光拡散性微粒子と前記樹脂との屈折率差、光拡散性微粒子の粒径(および、その分布)、あるいは分散適性、などの好適な両者の組み合わせの選定が困難であるだけでなく、垂直方向のみの光拡散性を制御することは構造的に困難であり、水平方向の光拡散性にも影響を及ぼすことは必然的である。
レンズ機能により、水平/垂直双方の光拡散性を図る試みも従来から行なわれているが、水平方向の光拡散性を制御するためのレンズシートに加え、垂直方向の光拡散性を制御するためのレンズシートを追加する手法は、スクリーンのセット化の上で双方のレンズのアライメントが困難となったり、部材の増加によるコストアップを招くことになる。
フレネルレンズシートとレンチキュラーシートの組み合わせからなる構成のスクリーンで、レンチキュラーシートに代えて、水平以外の方向にもレンズ機能による光拡散性の制御が可能な構成のレンズシートを採用する手法も、特許文献4などで提案されている。
上記公報による提案は、光学的に凹又は凸の回転対称な形状をしたマイクロレンズを、その形状をひし形にして配列した層を形成したマイクロレンズアレイ部を備えるレンズシートであるが、出射面側に拡散シート層を配置するか前記マイクロレンズアレイ部内部に拡散剤が入ったシート層を要する構成のマイクロレンズシートである。
上記公報による提案は、光学的に凹又は凸の回転対称な形状をしたマイクロレンズを、その形状をひし形にして配列した層を形成したマイクロレンズアレイ部を備えるレンズシートであるが、出射面側に拡散シート層を配置するか前記マイクロレンズアレイ部内部に拡散剤が入ったシート層を要する構成のマイクロレンズシートである。
上記の新規デバイスでは、ハイビジョンTVやXGAなどに代表されるように、高解像度な画質を提供するため、投影画像を規定するパネル(液晶やマイクロミラー・アレイ)も、画素数の増加に応じて高精細化しており、スクリーン側でもシリンドリカル・レンズ群の並列ピッチの高精細化が望まれている。
以上のような背景に鑑み、1枚のレンズシートのレンズ機能により、水平方向だけでなく出射方向の360°に渡る光拡散性を制御可能とするマイクロレンズシートに対する要求も高まっているが、単位レンズの並列ピッチが高精細化するに伴い、反レンズ部側に形成する遮光パターン(BM=ブラック・マトリクス)も透光部が高精細化し、マイクロレンズアレイ部による集光部に鮮明に開口部を形成する精度が要求されることになる。
ブラック・マトリクスは、ファインピッチ(高精細)なレンズ部を有するレンズシートの場合には、レンズシートの反レンズ面に形成した感光性樹脂層に対するレンズ部自身の集光特性を利用して、正確に個々のレンズ部の非集光部にあたる位置を規定する、所謂セルフアライメント方式により形成される。
セルフアライメント方式には、露光した感光性樹脂層に現像処理を施した上で遮光パターンを形成するウェット方式や、露光した感光性樹脂層に現像処理を施さずに着色して遮光パターンを形成するドライ方式がある。
ドライ方式においては、感光/非感光に応じて粘着性の有無が発生する特性を持つ感光性粘着剤が用いられ、粘着性の有無に対応して着色が行なわれる。
ドライ方式においては、感光/非感光に応じて粘着性の有無が発生する特性を持つ感光性粘着剤が用いられ、粘着性の有無に対応して着色が行なわれる。
透過型液晶プロジェクションスクリ−ンとして好適な遮光率(経験的に60%以上の範囲が、画像のコントラストの上で良いとされている)のブラック・マトリクスを形成するため、レンズ部による集光(フォーカス)位置は、感光性樹脂層の出射面側でなく、感光性樹脂層の内部で、形成するパターンの遮光率に応じて適宜に設定される。
レンズ形状が球面の場合、収差によって焦点位置が(レンズ中心部と端部で)異なるため、セルフアライメント方式により遮光パターンを形成する場合、感光性樹脂層が変性する箇所が明確に決定されず、開口部と遮光部の境界が鮮明になりづらい。
特に、高コントラスト化を図って遮光率を高くする場合、単位レンズの並列ピッチが高精細であり、単位レンズ1つ1つが微小である程、微小な開口部と遮光部の境界が鮮明なブラック・マトリクスの形成は困難となる。
特開平9−120101号公報
特開平8−269546号公報
特開平10−83029号公報
特開2000−131506号公報
特に、高コントラスト化を図って遮光率を高くする場合、単位レンズの並列ピッチが高精細であり、単位レンズ1つ1つが微小である程、微小な開口部と遮光部の境界が鮮明なブラック・マトリクスの形成は困難となる。
本発明は、特にフレネルレンズシートとの組み合わせによる2枚のレンズシートからなる透過型プロジェクションスクリーン向けのレンズシートとして好適なマイクロレンズシートにおいて、単位レンズ群が200μm以下の高精細なピッチで並設され、レンズ部による表示光の出射方向(範囲)を広い視域となるように制御することの可能なマイクロレンズシートを提供することを目的とする。
特に、上記マイクロレンズシートの反レンズ部側に、遮光率の高い(75%以上)ブラック・マトリクスを形成する上でも、開口部/遮光部の境界が鮮明な高精細なブラック・マトリクスの形成が容易な構成のマイクロレンズシートを提供することを目的とする。
本発明によるマイクロレンズシートは、基板の少なくとも片面に、単位レンズが2次元的に配列してなるマイクロレンズアレイ部を有しており、
個々の単位レンズ径およびその配列ピッチは200μm以下であり、
個々の単位レンズによる光線射出角度の範囲が、マイクロレンズシート主平面への法線に対して±30°以上であり、
かつ、個々の単位レンズにより生じる横球面収差の範囲を、レンズ径に対して、0%<横球面収差/レンズ径≦50%となるように設計してなることを特徴とする。
個々の単位レンズ径およびその配列ピッチは200μm以下であり、
個々の単位レンズによる光線射出角度の範囲が、マイクロレンズシート主平面への法線に対して±30°以上であり、
かつ、個々の単位レンズにより生じる横球面収差の範囲を、レンズ径に対して、0%<横球面収差/レンズ径≦50%となるように設計してなることを特徴とする。
ここで、単位レンズ形状に応じた集光特性と横球面収差について説明する。
図1は、単位レンズが球面形状の場合の光路を示す断面図(図1(a))と横球面収差を表すグラフ(図1(b))であり、図2は、単位レンズが本発明で規定するような非球面形状の場合の光路を示す断面図(図2(a))と横球面収差を表すグラフ(図2(b))である。
図1は、単位レンズが球面形状の場合の光路を示す断面図(図1(a))と横球面収差を表すグラフ(図1(b))であり、図2は、単位レンズが本発明で規定するような非球面形状の場合の光路を示す断面図(図2(a))と横球面収差を表すグラフ(図2(b))である。
図1(a)では、同図の左側から単位レンズ10に入射する平行光線が、球面形状の単位レンズ表面に入射した後、屈折を受け、同図の右側に焦点を結ぶように集光した後、同図で上下に広がって出射する。
この際、球面収差により、単位レンズの中心部に入射した光線の焦点が長く(同図で右側に位置する)、単位レンズの端部に入射した光線の焦点が短い(同図で左側に位置する)ことになる。(縦球面収差)
この際、球面収差により、単位レンズの中心部に入射した光線の焦点が長く(同図で右側に位置する)、単位レンズの端部に入射した光線の焦点が短い(同図で左側に位置する)ことになる。(縦球面収差)
一方、球面収差により、単位レンズの中心部をy=0として横軸(PY)にし、出射光線と、出射面が交わる位置の光軸からの距離をΔy(y=0の時、Δy=0)として縦軸(EY)にしてプロットすると、横球面収差を表すグラフ:図1(b)となる。
図2では、球面収差の少ない単位レンズ形状であり、図2(a)に示すように、単位レンズの中心部から端部に至るまで焦点位置が略一致しており(縦球面収差が少ない)、それに応じて、図2(b)では、EYの変動が小さく横球面収差が少ないことを表している。
図4は、横球面収差が少ない本発明による単位レンズ形状の断面形状の一例を示す曲線である。
図4は、横球面収差が少ない本発明による単位レンズ形状の断面形状の一例を示す曲線である。
尚、本発明によるマイクロレンズシートは、その用途が透過型プロジェクションスクリーンに限定されるものではなく、反射型プロジェクションスクリーンであっても、あるいは透過型/反射型プロジェクションスクリーンのように大サイズ(30インチ以上)でなく、バックライトなどの内蔵光源を備えるディスプレイにおいて、前記光源からの照明光を、表示画面内で均一な輝度および/または均一な出射方向に制御するための導光体としても適用される。
<作用>
単位レンズ形状に応じた光学特性により、表示光の出射方向(範囲)を制御するにあたって、リア型プロジェクションスクリーンの場合には、光軸(スクリーン主面に対する法線方向)に対して広くすることが、光拡散剤に依存せずに視域を広げられ、光拡散剤の多量の使用を必要とせずスクリーンのコストアップを招かない点で好適であり、望まれている。
本発明では、個々のレンズの光線射出角度を光軸に対して±30°以上とすることで、透過型スクリーンとして必要な視野角特性を得ることが出来、更に以下の作用効果が期待される。
単位レンズ形状に応じた光学特性により、表示光の出射方向(範囲)を制御するにあたって、リア型プロジェクションスクリーンの場合には、光軸(スクリーン主面に対する法線方向)に対して広くすることが、光拡散剤に依存せずに視域を広げられ、光拡散剤の多量の使用を必要とせずスクリーンのコストアップを招かない点で好適であり、望まれている。
本発明では、個々のレンズの光線射出角度を光軸に対して±30°以上とすることで、透過型スクリーンとして必要な視野角特性を得ることが出来、更に以下の作用効果が期待される。
BM率の向上
上記のように、セルフアラインメント方式によってマイクロレンズシート上の微細なレンズに平行光線を入射した場合の集光パターンでBMを形成出来るが、本発明のような横球面収差を持つ微細な単位レンズによれば、その開口部面積を極めて小さくすることが可能となる。
図5は、単位レンズが本発明で規定するような非球面形状の場合の、BM面での露光分布例を示すグラフであるが、集光部がパルス波状に切り立った形状であることから、集光部/非集光部の境界が明確であり、セルフアライメント方式によるBM形成に際しては、上述のような感光性粘着剤の粘着部/非粘着部に基づく遮光層の形成部/非形成部が明確にしやすく、鮮明な遮光パターンが形成しやすい。これにより、高い遮光率(75%以上)を持つBMを得ることが出来、容易に高コントラストな画像を表示できるスクリーンを得ることが出来る。
上記のように、セルフアラインメント方式によってマイクロレンズシート上の微細なレンズに平行光線を入射した場合の集光パターンでBMを形成出来るが、本発明のような横球面収差を持つ微細な単位レンズによれば、その開口部面積を極めて小さくすることが可能となる。
図5は、単位レンズが本発明で規定するような非球面形状の場合の、BM面での露光分布例を示すグラフであるが、集光部がパルス波状に切り立った形状であることから、集光部/非集光部の境界が明確であり、セルフアライメント方式によるBM形成に際しては、上述のような感光性粘着剤の粘着部/非粘着部に基づく遮光層の形成部/非形成部が明確にしやすく、鮮明な遮光パターンが形成しやすい。これにより、高い遮光率(75%以上)を持つBMを得ることが出来、容易に高コントラストな画像を表示できるスクリーンを得ることが出来る。
BMを形成する表面(セルフアライメント方式の場合には、感光材料の表面)とレンズシート基材との境界を「結像面」と定義した時の、横球面収差の変動範囲を単位レンズ径の50%以下とすることにより、BM面積率(遮光率)を75%以上で形成する上で好適であるが、さらに、横球面収差の変動範囲を単位レンズ径の31%以下とすることで、BM面積率(遮光率)を90%以上とすることも可能となり、コントラストと共に大幅にS/Nを高めることが出来る。
歩留まりの向上
セルフアライメント方式によるBM形成時に、球面収差が少ないため、焦点における集光が高まることから、露光部の照度が向上し、外来光(単位レンズを通って出射する非平行光)に対するS/Nが向上する。その結果、外乱に左右されにくい正確な遮光パターンを有するレンズシートを得ることが出来る。
また、感光材料層として、レンズシートよりも低屈折率の層を設け、その厚さを調節することで、BMの精鋭度を容易に調整することが可能となる。
セルフアライメント方式によるBM形成時に、球面収差が少ないため、焦点における集光が高まることから、露光部の照度が向上し、外来光(単位レンズを通って出射する非平行光)に対するS/Nが向上する。その結果、外乱に左右されにくい正確な遮光パターンを有するレンズシートを得ることが出来る。
また、感光材料層として、レンズシートよりも低屈折率の層を設け、その厚さを調節することで、BMの精鋭度を容易に調整することが可能となる。
以上のように、本発明によって、単位レンズ群が200μm以下の高精細なピッチで並設され、レンズ部による表示光の出射方向(範囲)を広い視域となるように制御することの可能なマイクロレンズシートが提供される。
特に、本発明によると、上記マイクロレンズシートの反レンズ部側に、遮光率の高い(75%以上)ブラック・マトリクスを形成する上でも、開口部/遮光部の境界が鮮明な高精細なブラック・マトリクスの形成が容易となる。
特に、本発明によると、上記マイクロレンズシートの反レンズ部側に、遮光率の高い(75%以上)ブラック・マトリクスを形成する上でも、開口部/遮光部の境界が鮮明な高精細なブラック・マトリクスの形成が容易となる。
図3は、本発明に係るマイクロレンズシート1の一例を示す断面図である。
透明支持体3の片面に、放射線硬化性樹脂の硬化物によりレンズ部(単位レンズ群)2を形成し、透明支持体3の反対側の平坦面に、各単位レンズの非集光部に相当する位置に、ポジ型感光性粘着層4を介して、スポット状の開口を有する遮光パタ−ン(BM=ブラック・マトリクス)5を形成した構成である。
透明支持体3の片面に、放射線硬化性樹脂の硬化物によりレンズ部(単位レンズ群)2を形成し、透明支持体3の反対側の平坦面に、各単位レンズの非集光部に相当する位置に、ポジ型感光性粘着層4を介して、スポット状の開口を有する遮光パタ−ン(BM=ブラック・マトリクス)5を形成した構成である。
透明支持体3には、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET),ポリカ−ボネイト(PC)などが挙げられる。
単位レンズ径およびその並設されるピッチは、高精細映像の観察に適したスクリ−ンとする上で、200μm以下であることが好ましい。
このようなファインピッチ化は、レンズ部を放射線硬化性樹脂の硬化物により2P法(Photo-polymer法)で成型することで可能となる。
このようなファインピッチ化は、レンズ部を放射線硬化性樹脂の硬化物により2P法(Photo-polymer法)で成型することで可能となる。
図3の例は、屈折率1.50,厚さ75μmの透明支持体3の片面に、2P法により、非球面レンズ形状で単位レンズ径が80μmのレンズ部を、放射線硬化性樹脂の硬化物により形成している。
同図の場合、横球面収差の最大幅が6μm(レンズ径に対して、7.5%)となり、92.5%の遮光率でBMを形成することが可能である。
同一材料・寸法であっても、単位レンズ形状が球面の場合には、横球面収差の最大幅が30μm(レンズ径に対して、37.5%)であり、形成可能なBMの遮光率は、最大で62.5%までとなる。
同図の場合、横球面収差の最大幅が6μm(レンズ径に対して、7.5%)となり、92.5%の遮光率でBMを形成することが可能である。
同一材料・寸法であっても、単位レンズ形状が球面の場合には、横球面収差の最大幅が30μm(レンズ径に対して、37.5%)であり、形成可能なBMの遮光率は、最大で62.5%までとなる。
上記のマイクロレンズシートを、1枚あるいは複数枚の繋ぎ合わせによって、画面サイズが30インチ以上のリアプロジェクション式表示装置に適用することで、コントラストが高く、視域の広い映像を視覚することが可能となる。
マイクロレンズシートの場合には、シリンドリカルレンズ群を有するレンチキュラーシートに比べ、レンズシートの繋ぎ合わせの境界が目立たず、大画面化の上で弊害が少ない。
マイクロレンズシートの場合には、シリンドリカルレンズ群を有するレンチキュラーシートに比べ、レンズシートの繋ぎ合わせの境界が目立たず、大画面化の上で弊害が少ない。
また、上記において、映像光源であるプロジェクタ側に、フレネルレンズシートを配置すると、マイクロレンズシートに対して平行光を入射させる際に、プロジェクタとスクリーンとの距離を短くすることが出来、表示装置の奥行きをコンパクト化出来るだけでなく、必要な範囲のみに輝度の高い表示映像光を出射させる上で好ましい。
また、上記において、光拡散剤を分散してなる構成の光拡散層を、フレネルレンズシート側および/またはマイクロレンズシート側の何れかの位置に配置しても良い。
光拡散層の併用により、視域の制御の上で、正面から離れた観察方向でも輝度がなだらかに低下するように出来ると共に、微小なレンズアレイの凹凸(マット面)による結像に加えて、映像光を結像させる作用が向上する。
単位レンズが微細であるほど、マイクロレンズシートのレンズ部表面はマット面と同様に機能するため、光拡散剤を用いた光拡散層に対する依存度は低くなるが、前記レンズ部表面のみによる結像および光拡散性では不十分な場合に、前記光拡散層が併用される。
光拡散層の併用により、視域の制御の上で、正面から離れた観察方向でも輝度がなだらかに低下するように出来ると共に、微小なレンズアレイの凹凸(マット面)による結像に加えて、映像光を結像させる作用が向上する。
単位レンズが微細であるほど、マイクロレンズシートのレンズ部表面はマット面と同様に機能するため、光拡散剤を用いた光拡散層に対する依存度は低くなるが、前記レンズ部表面のみによる結像および光拡散性では不十分な場合に、前記光拡散層が併用される。
また、映写スクリーンとしては、背面投影型だけでなく、上記マイクロレンズシートを、1枚あるいは複数枚の繋ぎ合わせによって、画面サイズが30インチ以上のフロントプロジェクション式表示装置に適用することも可能である。
反射型スクリーンとして用いる場合には、マイクロレンズシートの反レンズ部側全面に光反射層が形成される。
反射型スクリーンとして用いる場合には、マイクロレンズシートの反レンズ部側全面に光反射層が形成される。
さらに、上記マイクロレンズシートは、光源からの照明光を、表示画面内で均一な輝度および/または均一な出射方向に制御するための導光体として適用することも可能である。
このようなディスプレイとしては、バックライトを備える液晶表示装置(モニターや携帯端末など)が代表的である。
このようなディスプレイとしては、バックライトを備える液晶表示装置(モニターや携帯端末など)が代表的である。
1…マイクロレンズシート
2…レンズ部(単位レンズ群)
3…透明支持体
4…ポジ型感光性粘着層
5…遮光パタ−ン(BM=ブラック・マトリクス)
10…単位レンズ
2…レンズ部(単位レンズ群)
3…透明支持体
4…ポジ型感光性粘着層
5…遮光パタ−ン(BM=ブラック・マトリクス)
10…単位レンズ
Claims (7)
- 基板の少なくとも片面に、単位レンズが2次元配列してなるマイクロレンズアレイ部を有するマイクロレンズシートにおいて、
個々の単位レンズ径およびその配列ピッチは200μm以下であり、
個々の単位レンズによる光線射出角度の範囲が、マイクロレンズシート主平面への法線に対して±30°以上であり、
かつ、個々の単位レンズにより生じる横球面収差の範囲を、レンズ径に対して、
0%<横球面収差/レンズ径≦50%となるように設計してなり、
正面からの離れた観察方向でも輝度がなだらかに低下することを特徴とする液晶表示装置用マイクロレンズシート。 - 基板の片面に、単位レンズが2次元配列してなるマイクロレンズアレイ部を有するマイクロレンズシートにおいて、
個々の単位レンズによる光線射出角度の範囲が、マイクロレンズシート主平面への法線に対して±30°以上であり、
かつ、個々の単位レンズにより生じる横球面収差の範囲を、レンズ径に対して、0%<横球面収差/レンズ径≦50%となるように設計してなり、
反マイクロレンズアレイ部側となる基板の他面には、個々の単位レンズによる集光部にあたる箇所が開口部となる遮光層が形成された構成であることを特徴とするマイクロレンズシート。 - 前記遮光層が、マイクロレンズアレイ部の全面積に対して75%以上の面積で形成されてなることを特徴とする請求項2に記載のマイクロレンズシート。
- 前記遮光層は、マイクロレンズアレイ部自身の集光特性に応じて、集光部/非集光部が規定される感光性樹脂層の前記非集光部表面にドライ方式により転写形成されてなることを特徴とする請求項2または3に記載のマイクロレンズシート。
- 前記感光性樹脂層は、基板よりも低屈折率な透光性樹脂層を介して、反マイクロレンズアレイ部側となる基板の表面に形成されているか、あるいは、前記感光性樹脂層が基板よりも低屈折率であり、反マイクロレンズアレイ部側となる基板の表面に直接形成されている構成であることを特徴とする請求項4に記載のマイクロレンズシート。
- 請求項1〜5の何れかに記載のマイクロレンズシートを、光源からの照明光を、表示画面内で均一な輝度および/または均一な出射方向に制御するための導光体として適用してなる液晶表示装置。
- 請求項1に記載する液晶表示装置用のマイクロレンズシートの製造方法であって、
透明支持体の上に、
レンズ部を放射線硬化型樹脂の硬化物により成型することにより作製することを特徴とする液晶表示装置用のマイクロレンズシートの製造方法。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080703 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080724 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110322 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110719 |