JP2008241953A - 波長選択反射回路及び多波長光源 - Google Patents

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由明 山林
Soichi Kobayashi
壮一 小林
Toshihisa Suda
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Abstract

【課題】本発明は、連続的、かつ、高速な波長掃引が可能であり、製造コストが低く、波長掃引の微調整が可能な波長選択反射回路、及び、その波長選択反射回路を備える多波長光源を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る波長選択反射回路100は、熱によって1個の方路112と4個の方路114のいずれかとを結合する1対4の光スイッチ110と、光スイッチ110の4個の方路114にそれぞれ接続され、反射波長が可変な4個の波長選択反射部120と、波長選択反射部120を加熱することによって波長選択反射部120の反射波長を変更するヒーター130と、光スイッチの4個の方路114のそれぞれに形成され、光スイッチ110を通過する光の一部を出力する光出力端子140と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光を反射する波長選択反射回路に関し、特に、光の位相を変化させる位相制御素子を有する波長選択反射回路に関する。また、本発明は、その波長選択反射回路を備える多波長光源に関する。
従来から、光ネットワークでは、レーザ光源が広く利用されている。レーザ発振のためには、発振すべき波長(周波数)の光に対して増幅器が与える利得が、共振器の光損失を上回るという振幅条件を満たすことが必要である。また、この光が共振器内で定在波として存在できる位相条件を満たすことが必要である。さらに、発振波長が連続的に可変であるためには、振幅条件及び位相条件を共に満たすことが必要である。振幅条件のみを満たし、位相条件を満たさない場合、発振モード飛び(モードホップ)が発生し、不連続な波長掃引となる。
ここで、レーザ光源は、外部共振型レーザ光源と内部共振型レーザ光源に区分できる。外部共振型レーザ光源は、増幅器の外部共振器側の端面に反射防止処理を施し、波長によって回折角又は屈折角が異なる回折格子、プリズム等の光学素子を外部共振器として有する(例えば、特許文献1を参照。)。外部共振型レーザ光源は、外部共振器の内部での波長に対する損失特性を大きく変化させ、特定の波長で共振器の光損失を下げることにより、波長選択に可変性を持たせ、振幅条件を波長可変とすることができる。
外部共振型レーザ光源は、さらに、Littrow型レーザ光源とLittman−Metcalf型レーザ光源に区分できる。図4に、従来のLittrow型レーザ光源の概念図を示した。Littrow型レーザ光源90は、例えば、増幅器(不図示)及び内部共振器(不図示)からなるレーザ光源本体92、並びに、レンズ95及び回折格子97からなる外部共振器94を有する。Littrow型レーザ光源90は、回折角と入射角の絶対値が同じで正負が逆になるように回折角を設定する。Littrow型レーザ光源90は、回折格子97を、回転軸aを中心軸に回転させることで波長掃引できる。しかし、Littrow型レーザ光源90は、増幅部の反射防止が不十分な場合にはレーザ光源本体92の内部共振器と外部共振器94が直列して複合共振器となり、レーザ光源本体92及び外部共振器94の両方の発振条件を満たす波長を有する光しか発振できない問題がある。このため、Littrow型レーザ光源90は、波長掃引が連続的にならず、モードホップを繰り返しつつ発振波長が変化する不連続な波長掃引になりやすい。
Littman−Metcalf型レーザ光源は、波長掃引に同期して共振器長が伸縮するため、モードホップが発生しない。増幅器の屈折率が1の場合、回折格子の回転軸は固定鏡と回折格子のなす面の交線となり、回転軸としてチューニングミラーを動かせば良い。しかし、Littman−Metcalf型レーザ光源は、増幅器の光導波路から出射された光を扱う光学部品が必要となるため、部品数が多く、組立工程の自動化が難しく、製造コストが高い問題がある。さらに、Littman−Metcalf型レーザ光源は、振動に弱く、振動対策が必要となる場合もある。
内部共振型レーザ光源は、分布帰還型半導体レーザ光源(DFB)と分布ブラッグ型半導体レーザ光源(DBR)に区分できる。分布帰還型半導体レーザ光源は、光導波路に形成された1次元の回折格子による分布反射を行う共振器を有する。格子面内の光導波路上に限定され回折格子が作用するため、発信波長λは、この回折格子の周期Λの2倍(λ=2nNΛ)となる。ここで、nはレーザ媒質の屈折率、Nは発振次数である。
温度を変化させて屈折率を変化させる分布帰還型半導体レーザ光源は、結果的に発信波長を可変にできる。但し、温度に対する屈折率の変化特性は、半導体では0.1nm/℃程度なので、何らかの手段により50℃の温度変化を実現しても波長掃引が5nm程度にしかならない問題がある。国際電気通信連合(ITU−T)で規格化されたC−bandは、1530〜1565nmと35nmの波長幅であるため、分布帰還型半導体レーザ光源は、C−bandをカバーできない。また、分布帰還型半導体レーザ光源は、製造後に回折格子の周期を変えることは容易でない。
複数の分布帰還型半導体レーザ光源を並列に配置し、これらが出力する光を光カプラで結合する分布帰還型半導体レーザ光源アレイが実用化されている。光カプラの損失は大きく、1つの分布帰還型半導体レーザ光源から合波側の光ファイバに結合する光電力は、1/X(Xは並列に配置した分布帰還型半導体レーザ光源の数)になる。例えば、8個の分布帰還型半導体レーザ光源を並列に配置した分布帰還型半導体レーザ光源アレイでは、1/8の光電力しか光ファイバ側に結合しない。このため、分布帰還型半導体レーザ光源アレイは、結合後に光電力を回復するために光増幅器を配置する場合があり、製造コストが高く、消費電力が多くなる。また、分布帰還型半導体レーザ光源アレイは、半導体チップの熱容量によって温度を変えるのに分単位の時間が必要になり、波長掃引を高速に行えない。
活性層前面に回折格子を形成するのでなく、反射鏡として両端に分布ブラッグ型反射器を有する分布ブラッグ型半導体レーザ光源がある。回折格子の周期を変化させれば、異なる波長の光を分布反射することが可能となり、より広い波長幅で共振可能な共振器にできる。しかし、実際の適用では、分布ブラッグ型半導体レーザ光源は、回折格子の屈折率を連続的に変化させることができず、ステップ状に屈折率を変化させざるを得ず、共振波長が離散的になってしまう。発振波長を単一化するためには、出力端に近い側の分布ブラッグ型反射器とその反対側に位置する分布ブラッグ型反射器の離散的共振波長の周期をわずかにずらしたSG−DBR型半導体レーザ光源(Sampled grating distributed Bragg Reflector)がある。これによって、分布ブラッグ型反射器の屈折率を変化させた場合、両方の分布ブラッグ型反射器が反射する波長のみ発振し、それ以外では発振せず、発振波長を単一化することができる。この場合、チューニング動作は必ずしも波長が連続的でなく、両方の分布ブラッグ型反射器が一致する波長に向けて発振波長が跳躍することがあり、発振波長の制御には精密さが要求される。
共振器内部と2つの光導波路が方向性結合器で結合したGACC型半導体レーザ光源(Grating Assisted Coupler Cavity)がある。GACC型半導体レーザ光源は、特定の波長の光の結合損失を低減することで振幅条件を満たしている。光カプラ領域では注入電流を変化させることでキャリア密度を変化させ、屈折率の変化から内部及び外部の光導波路で結合する光の波長を変化させる。注入電流を個別に制御することで、光カプラ領域と位相領域がそれぞれ振幅条件及び位相条件を独立に与えるので、光カプラ領域と位相領域を協調動作させることにより波長可変動作が実現できる。しかし、GACC型半導体レーザ光源は、光カプラ領域と位相領域を協調動作させたとしても、波長毎に光損失が異なるため、光出力が特定の幅の変動に収まるように利得領域を制御しなければならない問題がある。現実的には、GACC型半導体レーザ光源は、光カプラ領域、位相領域及び利得領域を協調動作させる制御回路が必要となり、環境温度も一定でなく、制御回路も経時劣化し、これら領域の制御がより複雑になる。
さらに、外部共振型レーザ光源と内部共振型レーザ光源の中間ともいえる面発光型半導体レーザ光源(VCSEL:Virticul Cavity Surface Emitting Laser)がある。面発光型半導体レーザ光源は、超短共振器であるために縦モード間隔が広い。よって、面発光型半導体レーザ光源は、共振器の外側の梁とともに微小な鏡を形成し、この梁の曲げを外部から制御すれば間隔可変な外部共振器が面発光型半導体レーザ共振器に直列に配置されていることになり、一種の外部共振型レーザ光源となる。しかし、面発光型半導体レーザ光源は、複合共振器であるため連続的な波長掃引ができず、超短共振器であるため共振器内部に蓄えられる光電力の上限が低く、出力側に光増幅器を必要とすることが多い。
特開2007−027306号公報
本発明は、連続的、かつ、高速な波長掃引が可能であり、製造コストが低く、波長掃引の微調整が可能な波長選択反射回路、及び、その波長選択反射回路を備える多波長光源を提供することを目的とする。
本発明者らは、半導体内部の増幅器と外部共振器を備えるバイブリッド型の半導体レーザ光源とし、波長選択反射回路に光スイッチを加熱するヒーター及び光スイッチを通過する光の一部を出力する光出力端子を備えることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
具体的には、本発明に係る波長選択反射回路は、熱によって1個の方路とn個の方路(nは2以上の整数。)のいずれかとを結合する1対nの光スイッチと、前記光スイッチの前記n個の方路にそれぞれ接続され、反射波長が可変なn個の波長選択反射部と、前記波長選択反射部を加熱することによって前記波長選択反射部の反射波長を変更するヒーターと、前記光スイッチの前記1個の方路又は前記n個の方路にそれぞれ形成され、前記光スイッチを通過する光の一部を出力する光出力端子と、を備える。
上記発明に係る波長選択反射回路は、連続的、かつ、高速な波長掃引が可能であり、製造コストが低く、波長掃引の微調整が可能である。
本発明に係る波長選択反射回路では、前記光スイッチと前記波長選択反射部との間にそれぞれ配置され、通過する光の位相を変化させるn個の位相制御素子をさらに備えることが好ましい。
上記発明に係る波長選択反射回路は、より波長掃引の自由度を高めることができる。
本発明に係る波長選択反射回路では、前記光スイッチの前記1個の方路の側に配置され、通過する光の位相を変化させる位相制御素子をさらに備えることが好ましい。
上記発明に係る波長選択反射回路は、より波長掃引の自由度を高めることができる。
本発明に係る波長選択反射回路では、前記波長選択反射部は、屈折率が導波方向に対して周期的に変化したポリマー樹脂の光導波路であることが好ましい。
上記発明に係る波長選択反射回路は、より製造コストを低くできる。
本発明に係る多波長光源は、本発明に係る記載の波長選択反射回路と、前記波長選択反射回路の前記光スイッチの前記1個の方路に結合され、前記波長選択反射回路の側の端面が反射防止処理を施された半導体レーザ光源と、を備える。
上記発明に係る多波長光源は、連続的、かつ、高速な波長掃引が可能であり、製造コストが低く、波長掃引の微調整が可能である。
本発明は、連続的、かつ、高速な波長掃引が可能であり、製造コストが低く、波長掃引の微調整が可能な波長選択反射回路、及び、その波長選択反射回路を備える多波長光源を提供することができる。
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。また、同一部材及び同一部位には同一符号を付した。
(第1実施形態)
図1に、第1実施形態に係る波長選択反射回路100の上面図を示した。第1実施形態に係る波長選択反射回路100は、熱によって1個の方路112と4個の方路114のいずれかとを結合する1対4の光スイッチ110と、光スイッチ110の4個の方路114にそれぞれ接続され、反射波長が可変な4個の波長選択反射部120と、波長選択反射部120を加熱することによって波長選択反射部120の反射波長を変更するヒーター130と、光スイッチの4個の方路114のそれぞれに形成され、光スイッチ110を通過する光の一部を出力する光出力端子140と、を備える。さらに、図1には、結合回路116、結合回路加熱部118及び位相制御素子150を示し、方路112と方路114aの境界を一点鎖線で示した。
光スイッチ110は、例えば、4個の方路114を有するが、方路114の個数は2以上であれば良い。また、図1において、光スイッチ110は、方向結合型光スイッチであるが、1対2のY分岐回路を多段に接続した光スイッチ、又は、マッハツェンダー回路を多段に接続した光スイッチであっても良い(不図示)。
方路112と方路114が結合する箇所に、結合回路116が、形成される。結合回路116は、方路112と方路114が所定の間隔、例えば、1〜10μmで平行に形成され、方路112を伝搬する光の分布結合を利用して、方路112を伝搬する光を方路114に結合させる。なお、図1では、説明のために1個の結合回路116を示したが、結合回路116は、方路112と方路114が結合する箇所の全て、例えば、3個形成しても良い。ここで、方路112及び方路114としては、例えば、光導波路又は光ファイバがある。
結合回路加熱部118は、光スイッチ110の表面、例えば、波長選択反射回路100を上面視した際に結合回路116と結合回路加熱部118で方路114を挟むように形成される。結合回路加熱部118は、例えば、Al、Cu、Cr等の金属膜をメッキ又は金属板を接着剤で接着し、電源(不図示)からの電流により発熱して結合回路116を加熱する。例えば、結合回路加熱部118が結合回路116を加熱しているとき、方路112から方路114に光が結合し、結合回路加熱部118が結合回路116を加熱していないとき、光が方路112を伝搬し、方路114aに入射する。一方、結合回路加熱部118が結合回路116を加熱しているとき、光が方路112を伝搬し、方路114aに入射し、結合回路加熱部118が結合回路116を加熱していないとき、方路112から方路114に光が結合しても良い。なお、図1では、説明のために1個の結合回路加熱部118を示したが、結合回路加熱部118は、結合回路116と同数、例えば、3個形成しても良い。
第1実施形態に係る波長選択反射回路100では、波長選択反射部120は、屈折率が導波方向に対して周期的に変化したポリマー樹脂の光導波路であることが好ましい。屈折率が導波方向に対して周期的に変化した波長選択反射部120としては、例えば、回折格子がある。波長選択反射回路100は、波長選択反射部120をポリシラン、ポリイミド、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)等ポリマー樹脂とすることで、石英で形成された光スイッチと比較し、約10倍の屈折率温度変化特性を得ることができる。これによって、波長選択反射回路100は、石英の1/10の温度変化で反射波長を可変とすることができ、また、光スイッチ110自体も容易に製造できることから、より製造コストを低くすることができる。また、波長選択反射部120として、ファブリ・ペロー型共振器又はファイバグレーティングを用いても良い。波長選択反射部120としてファイバグレーティングを用いると、波長選択機能と反射機能を両立できる利点がある。さらに、第1実施形態に係る波長選択反射回路100では、光スイッチ110をポリマー樹脂とすることがより好ましい。光スイッチと波長選択反射部120を同一基板上に形成することができ、製造コストをより低くすることができる。
4個の波長選択反射部120のそれぞれの中心反射波長は、例えば、1531nm、1532nm、1533nm及び1534nmである。
ヒーター130は、光スイッチ110の表面、例えば、波長選択反射回路100を上面視した際、波長選択反射部120の上面又は導波方向に対して波長選択反射部120の直後の上面に位置するように形成される。ヒーター130は、例えば、Al、Cu、Cr等の金属膜をメッキ又は金属板を接着剤で接着し、電源からの電流により発熱して波長選択反射部120を加熱し、波長選択反射部120の反射波長を可変にできる。ヒーター130によって波長選択反射部120の温度を変えることで波長選択反射部120の屈折率が変化し、波長選択反射部120の反射波長を微調整することができる。
光出力端子140は、例えば、方路114のそれぞれの端に形成されるが、その位置は制限されない。また、光出力端子140は、方路112に形成しても良い(不図示)。さらに、第1実施形態に係る波長選択反射回路では、光出力端子140は、波長モニタ又は光強度モニタ等の測定器(不図示)を接続することが好ましい。波長選択反射回路100は、測定器により波長掃引の微調整が可能となる。
第1実施形態に係る波長選択反射回路100では、光スイッチ110と波長選択反射部120との間にそれぞれ配置され、通過する光の位相を変化させる4個の位相制御素子150をさらに備えることが好ましい。位相制御素子150は、例えば、位相条件を満たすように共振器長を調整する。光スイッチ110の熱膨張等の経時変化が無視できる場合は位相シフト値を固定しても良い。また、光スイッチ110の経時変化が無視できない場合は、光の発振をモニタリングしつつ位相条件を満たすように制御し続けるフィードバック制御を行っても良い。波長選択反射回路100は、位相制御素子150によって位相条件を容易に満たすことができ、より波長掃引の自由度を高めることができる。ここで、第1実施形態に係る波長選択反射回路では、位相制御素子150を制御する位相制御回路(不図示)をさらに備えることが好ましい。位相制御回路に位相制御素子150に上記の制御を自動的に行わせることで、波長選択反射回路100は、容易に位相条件を満たすことができる。
位相制御素子150は、方路112又は方路114の途中に配置すれば良く、その位置は制限されない。
図2は、光出力端子に接続された波長モニタによる波長特性の測定を説明する図であり、(a)は合成型波長モニタの概略図であり、(b)は波長特性のグラフの一例である。図2(a)に示すように、合成型波長モニタ200は、例えば、2個の光方向性結合器210、2個の波長モニタ220、加算回路230及び除算回路240を有する。また、図2において、測定対象となる光が光方向性結合器210によって2本に分岐されており、一方を破線で示し、他方を実線で示した。合成型波長モニタ200は、例えば、2個の光方向性結合器210によって、破線で示す光が波長モニタ220aに入射し、実線で示す光が波長モニタ220bに入射する。波長モニタ220a,220bの測定値は、例えば、加算回路230及び除算回路240に入力される。加算回路230で計算される2本の光の出力からの出力データに換算し、除算回路240で計算される2本の光の出力の比から、波長データに換算する。ここで、2本の光の出力の比からの求まる波長データ情報を予め算出しておき、波長モニタ220a,220bの測定値で波長データ情報を参照して波長データを換算する。なお、波長モニタとして、エタロン等を利用する波長モニタを用いても良い(不図示)。
以上のように、第1実施形態に係る波長選択反射回路100は、レンズ等の空間光学系部品が不要となり、部品数の削減、組み立てコストを低減でき、製造コストを低くすることができる。また、第1実施形態に係る波長選択反射回路100は、光スイッチ110の1個の方路112の側に半導体レーザ光源(不図示)を直接又は光ファイバを介して接続することで、多波長光源として機能させることができる。この多波長光源は、光スイッチ110の動作速度で発振波長を切り替えることができ、連続的、かつ、高速の波長掃引を可能とすることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る多波長光源102について、第1実施形態に係る波長選択反射回路100と異なる点を主に説明する。図3に、第2実施形態に係る多波長光源102の上面図を示した。第2実施形態に係る多波長光源102は、波長選択反射回路100と、波長選択反射回路100の光スイッチ110の1個の方路112に結合され、波長選択反射回路100の側の端面が反射防止処理(不図示)を施された半導体レーザ光源160と、を備える。
光出力端子140は、方路112の途中に形成しても良い。ここで、方路112を伝搬する光のエバネッセント波を直接モニタリングしても良い。
半導体レーザ光源160は、例えば、外部共振型半導体レーザ光源であり、発振可能な波長領域が、1500〜1600nmである。半導体レーザ光源160は、光スイッチ110で選択された波長選択反射部120が反射する光の波長で発振する。具体的には、ヒーター130で波長選択反射部120を加熱して波長選択反射部120の反射波長を可変し、半導体レーザ光源160が出力する光の波長を制御する。1個の波長選択反射部120の反射波長の範囲を超えると、当該波長選択反射部120から他の波長選択反射部120に切り替える。このとき、対応表に基づいてヒーター130で波長選択反射部120を予め加熱しておく。このように、波長選択反射部120に切り替える際、予め波長選択反射部120を加熱しておくと、発振波長が不連続となることはない。上記の対応表としては、例えば、ヒーター130に印加する電流と波長選択反射部120の反射波長を対応付けした電流波長対応表がある。このようにして、多波長光源102は、連続的な波長掃引を可能とする。
多波長光源102で特定の波長の光を出力する場合、その特定の波長が反射波長の範囲に含まれる波長選択反射部120を選択し、対応表に基づいてヒーター130で波長選択反射部120を加熱し、波長選択反射部120の反射波長をその特定の波長に一致させる。
環境温度が変化した場合、多波長光源102は、対応表を利用せずに波長選択反射部120の反射波長を可変とすることが好ましい。対応表が環境温度の変化に対応していないので、対応表に基づいて波長選択反射部120の反射波長を設定すると、波長選択反射部120の反射波長が誤差を生じる場合がある。このとき、多波長光源102は、波長選択反射部120の反射波長が所望の値となるように波長選択反射部120の切り替えやヒーター130による波長選択反射部120の加熱を行い、波長選択反射部120の反射波長を波長モニタで測定し、ヒーター130で印加する電流を制御すれば良い。
第2実施形態に係る多波長光源102は、光スイッチ110の1個の方路112の側に配置され、通過する光の位相を変化させる位相制御素子150をさらに備えることが好ましい。波長選択反射回路100は、位相制御素子150によって位相条件を容易に満たすことができ、より波長掃引の自由度を高めることができる。さらに、位相制御素子150の数を最小にでき、製造コストをより低くすることができる。
第2実施形態に係る多波長光源102では、光出力端子140に接続された光出力測定器(不図示)と位相制御回路(不図示)を協調動作させることが好ましい。位相制御回路によるフィードバック制御は、例えば、以下の手順となる。位相制御回路は、位相制御素子150の光導波路を高屈折率化する。その後、位相制御回路は、光出力端子に接続された測定器より光出力を求める。求めた光出力が以前の光出力より高ければ、位相制御回路は、位相制御素子150の光導波路をさらに高屈折率化する。一方、求めた光出力が以前の光出力より低ければ、位相制御回路は、位相制御素子150の光導波路を低屈折率化する。上記の手順を繰り返して、光出力が最高となるように位相制御素子150を制御する。なお、上記の手順において、位相制御素子150の光導波路の低屈折率化と高屈折率化を逆にしても良い。
現在、PON(Passive Optical Network)では、光スプリッタを用いて光を分岐している。光スプリッタ以外にAWG(Arrayed Waveguide Grating)等のWDM(Wavelength Division Multiplexing)素子を用いて光を分岐するWDMアクセスがある。WDM素子は、分岐数によらず固定光損失とみなせるため、送受信レベル差(システムが有するダイナミックレンジ)のうち、WDM素子に対する光損失マージンを現在のPONシステムより少なくすることができる。これによって、光損失マージンをアクセス系光ネットワークの延長化や分岐数の増加に割り当てることができる。アクセス系光ネットワークの分岐数を増加することで、OLT(Optical Line Terminal)の1ユーザ当たりのコストをさらに低下でき、アクセス系光ネットワークのさらなる低コスト化を図ることができる。
WDMアクセスでは、各ユーザには異なる波長の光源を割り当てることになる。これを実現する方法として、アクセスノード側に必要な波長の光源を用意する方法と、ユーザ側で所定の波長で発振する光源を用意する方法がある。後者の場合、所定の波長で発振する光源を用意することは、設備節約の観点から実用性に乏しい。例えば、本発明に係る多波長光源をアクセスノード側に配置することで、発振波長の自由度を最小限のコストで担保することができる。
本発明に係る波長選択反射回路は、光の反射回路として利用することができる。また、本発明に係る多波長光源は、光WDM等の光ネットワーク用の光源として利用することができる。
第1実施形態に係る波長選択反射回路の上面図である。 波長モニタによる波長特性の測定を説明する図であり、(a)は合成型波長モニタの概略図であり、(b)は波長特性のグラフの一例である。 第2実施形態に係る多波長光源の上面図である。 従来のLittrow型レーザ光源の概念図である。
符号の説明
90 Littrow型レーザ光源
92 レーザ光源本体
94 外部共振器
95 レンズ
97 回折格子
100 波長選択反射回路
102 多波長光源
110 光スイッチ
112 方路
114,114a 方路
116 結合回路
118 結合回路加熱部
120 波長選択反射部
130 ヒーター
140 光出力端子
150 位相制御素子
160 半導体レーザ
200 合成型波長モニタ
210,210a,210b 光方向性結合器
220,220a,220b 波長モニタ
230 加算回路
240 除算回路
a 回転軸

Claims (5)

  1. 熱によって1個の方路とn個の方路(nは2以上の整数。)のいずれかとを結合する1対nの光スイッチと、
    前記光スイッチの前記n個の方路にそれぞれ接続され、反射波長が可変なn個の波長選択反射部と、
    前記波長選択反射部を加熱することによって前記波長選択反射部の反射波長を変更するヒーターと、
    前記光スイッチの前記1個の方路又は前記n個の方路にそれぞれ形成され、前記光スイッチを通過する光の一部を出力する光出力端子と、
    を備える波長選択反射回路。
  2. 前記光スイッチと前記波長選択反射部との間にそれぞれ配置され、通過する光の位相を変化させるn個の位相制御素子をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の波長選択反射回路。
  3. 前記光スイッチの前記1個の方路の側に配置され、通過する光の位相を変化させる位相制御素子をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の波長選択反射回路。
  4. 前記波長選択反射部は、屈折率が導波方向に対して周期的に変化したポリマー樹脂の光導波路であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の波長選択反射回路。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の波長選択反射回路と、
    前記波長選択反射回路の前記光スイッチの前記1個の方路に結合され、前記波長選択反射回路の側の端面が反射防止処理を施された半導体レーザ光源と、
    を備える多波長光源。
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