JP2008241809A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】光量ロスを低減できる比較的安価な偏光変換装置を組み込んだプロジェクタを提供すること。
【解決手段】照明光学系30において、偏光変換装置34を構成する各偏光変換素子10A,10B,10Cが、配列されるX方向に関して等しい入射開口幅w1を有し、入射面11aの入射開口位置がシステム光軸OA方向に関して相対的にシフトするように配置されている。よって、各偏光変換素子10A,10B,10Cにおいて、第2レンズアレイ32を経た各部分光束すなわち入射光ILa,ILb,ILcが各偏光変換素子10A,10B,10Cに入射する際の断面幅w2を小さく抑えることができ、入射光ILa,ILb,ILcの遮光を防止できるので、照明光の光量ロスを安価な手法で抑えて明るい画像を投射できるプロジェクタ100を提供することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶パネル等の光変調装置によって形成した画像を投射レンズにてスクリーン上に投射するプロジェクタに関する。
プロジェクタの照明装置として、一対のフライアイレンズと、後段のフライアイレンズの光射出側に配置される偏光変換装置と、偏光変換装置の光射出側に配置される重畳レンズとを備えるものがある。このような照明装置において、例えば偏光変換装置を構成する複数の光学ユニットの配列ピッチを中心部と周辺部とで異ならせているものがある(特許文献1参照)。
また、表示装置として、光路に対して傾斜した方向にPBSを配列したマルチプリズムアレイと、マルチプリズムアレイの両側に配置される一対のミラーと、一対のミラーの反射光路上に配置される一対の波長板とを備える光学ブロックを、光源の後段に設けたものが存在する。
特開平10−319349号公報 特開平9−133966号公報
しかしながら、前者の偏光変換装置は、複数の光学ユニットのサイズを変更するため、製造工程が複雑になってコストを増加させる。
また、後者の光学ブロックは、平行光束が入射することが前提になっており、フライアイレンズと組み合わせた場合、フライアイレンズからの発散光によって光量ロスが大きくなる。
そこで、本発明は、光量ロスを低減できる比較的安価な偏光変換装置を組み込んだプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタは、(a)光束を射出する光源と、(b)光源からの光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイと、(c)第1レンズアレイからの部分光束を個別に集光する第2レンズアレイと、(d)偏光分離膜と反射膜と位相差板とをそれぞれ有するとともに第2レンズアレイの光射出側に配列される複数の偏光変換素子を含み、複数の偏光変換素子を構成する各偏光変換素子は、配列方向に関して等しい入射開口幅の入射面を有し、入射面のシステム光軸方向に関する入射開口位置が相対的にシフトした状態で配置される偏光変換装置と、(e)偏光変換装置を経た照明光を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する光変調装置と、(f)光変調装置で形成された画像光を投射する投射光学系と、を備える。
上記プロジェクタによれば、偏光変換装置を構成する各偏光変換素子が、配列方向に関して等しい入射開口幅の入射面を有し、入射面のシステム光軸方向に関する入射開口位置が相対的にシフトした状態で配置されるので、第2レンズアレイを経た各部分光束が各偏光変換素子に入射する際に光路の断面幅が大きくなって大きなケラレすなわち遮光が発生することを防止できる。よって、照明光の光量ロスを安価な手法で抑えて、明るい画像を投射できるプロジェクタを提供することができる。
また、本発明の具体的な態様又は側面によれば、上記プロジェクタにおいて、偏光分離膜が、透過及び反射によって2つの偏光の分離を行い、反射膜が、偏光分離膜で反射された一方の偏光の光路を偏光分離膜で透過された他方の偏光の光路に対して平行にし、位相差板が、偏光分離膜の透過光路と反射膜からの射出光路とのいずれか一方の光路上に設けられる。この場合、各偏光変換素子によって効率の良い偏光変換が可能になる。
本発明の別の具体的な態様では、各偏光変換素子の入射開口位置が、第2レンズアレイを経た各部分光束が各偏光変換素子に入射する際の断面幅が入射開口幅以下となっている光路範囲内に設定される。この場合、第2レンズアレイを経た各部分光束が各偏光変換素子に入射する際にケラレすなわち遮光が発生することを防止できる。
本発明のさらに別の具体的な態様では、各偏光変換素子の入射開口位置が、第2レンズアレイを経た各部分光束のうち、システム光軸を通って複数の偏光変換素子の配列方向に平行な基準面の近傍を通過する一群の部分光束が各偏光変換素子に入射する際の断面幅を最小とする位置に設定される。この場合、第2レンズアレイを経た部分光束のうち断面幅が広くなる傾向のある基準面近傍を通過する一群の部分光束に関して、確実に光量ロスの発生を防止できる。
本発明のさらに別の具体的な態様では、各偏光変換素子が、偏光分離膜、反射膜、及び位相差板を一体化したブロック状部材である。この場合、各偏光変換素子をブロック部材としてシステム光軸の方向にシフトさせながら調整を行って組み立てることにより、簡易に偏光変換装置を構成することができる。
本発明のさらに別の具体的な態様では、各偏光変換部材が、同一形状を有する。この場合、各偏光変換部材を同様の工程で製造することができ、偏光変換装置の製造コストを抑えることができる。
本発明のさらに別の具体的な態様では、第2レンズアレイからの各部分光束を光変調装置の被照明領域上で重畳させる重畳レンズをさらに有する。この場合、第2レンズアレイからの各部分光束を被照明領域上に重畳させて均一な照明光を得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態であるプロジェクタの光学系の構造を概念的に説明する平面図である。このプロジェクタ100は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、この光学像をスクリーン上に拡大投射する光学機器であり、照明光学系30、色分離導光光学系40、光変調部60、クロスダイクロイックプリズム70、及び投射光学系80を備えて構成される。
以上のプロジェクタ100において、照明光学系30は、被照明領域に面内照度を均一化した照明光を照射するための光学系であり、光源ランプユニット20と、第1及び第2レンズアレイ31,32と、偏光変換装置34と、重畳レンズ35とを備える。このうち、光源ランプユニット20は、光源ランプ21から周囲に放射された光束を集めて射出し、色分離導光光学系40等を介して光変調部60を照明するための光源であり、発光管である光源ランプ21と、光源ランプ21から射出された光源光を反射する楕円面型の凹面鏡22と、凹面鏡22で反射された光源光をコリメートする凹レンズ23とを備える。この光源ランプユニット20において、光源ランプ21から射出された光源光は、凹面鏡22及び凹レンズ23を経て平行化され、前方側すなわち重畳レンズ35側に射出される。なお、上述した楕円面型の凹面鏡22に代えて、放物面等の各種凹面鏡を用いることができる。放物面の凹面鏡を用いた場合、凹面鏡22の後段に凹レンズ23等を設けなくとも、光源ランプユニット20から平行光束を射出させることが可能となる。
第1レンズアレイ31は、光源ランプ21から射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、システム光軸OAと直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズ31aを備えて構成される。各小レンズ31aの輪郭形状は、後述する光変調部60を構成する液晶表示パネル61b,61g,61rの画像形成領域すなわち被照明領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。第2レンズアレイ32は、前述した第1レンズアレイ31により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ31と同様にシステム光軸OAに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズ32aを備えているが、集光を目的としているため、各小レンズ32aの輪郭形状が液晶表示パネル61b,61g,61rの画像形成領域の形状と対応している必要はない。
偏光変換装置34は、第2レンズアレイ32の射出側に対向して配置される。偏光変換装置34は、Y方向にそれぞれ延びシステム光軸OAを挟んで±X方向に対称に配列される6本の同一構造の偏光変換素子10からなる。このような偏光変換装置34を用いることにより、光源ランプ21から射出される光束を、一方向の偏光光束に無駄なく揃えることができるため、光変調部60で利用する偏光照明光の利用率を向上させることができる。
重畳レンズ35は、第1レンズアレイ31、第2レンズアレイ32、及び偏光変換装置34を経た複数の部分光束を集光して、液晶表示パネル61b,61g,61rの画像形成領域に対応する被照明領域上に重畳させて入射させるための光学素子である。この重畳レンズ35から射出された光束は、均一化されつつ次段の色分離導光光学系40に射出される。つまり、両レンズアレイ31,32と重畳レンズ35とを経た照明光は、以下に詳述する色分離導光光学系40を経て、光変調部60の照明領域すなわち各色の液晶表示パネル61b,61g,61rの画像形成領域を均一に重畳照明する。
図2(A)は、偏光変換装置34の平面図であり、図2(B)は、偏光変換装置34の入射側の正面図である。また、図3は、偏光変換装置34の一部の構造等を説明する拡大平面図である。
この偏光変換装置34は、システム光軸OAを挟んで、略+X方向に配列される3本の偏光変換素子10A,10B,10Cと、略−X方向に配列される3本の偏光変換素子10A,10B,10Cとを備える。これら偏光変換素子10A,10B,10Cは、Y方向に延びる四角柱のブロック状部材であり、互いに同一構造を有しているが、後述するように特殊な配置となっている。
中央側の第1偏光変換素子10Aは、第1、第2、及び第3プリズム11,18,19と、偏光分離膜13と、反射膜14と、位相差板15と、マスク16とを一組とした変換ユニットである。周辺側の第2及び第3偏光変換素子10B,10Cも、それぞれ、第1、第2、及び第3プリズム11,18,19と、偏光分離膜13と、反射膜14と、位相差板15と、マスク16とを一組とした変換ユニットである。
偏光変換素子10Aにおいて、第1プリズム11は、ガラス等で形成された透光性の部材であり、底面(XZ面に平行な面)が平行四辺形である四角柱状の外形を有している。第2及び第3プリズム18,19は、それぞれガラス等で形成された透光性の部材であり、それぞれ底面が三角形である三角柱状の外形を有している。各第1プリズム11の両端の斜面には、この斜面を充填してコーナを形成するように第2及び第3プリズム18,19が接合されており、全体として、底面が長方形の四角柱の外形をなす。
以上のうち、第1プリズム11は、図3に示すように、XY面に対してともに平行な入射面11a及び射出面11bと、これらの面11a,11bに対して所定の角度をなし互いに平行な分離面11c及び反射面11dとを備える。ここで、分離面11cは偏光分離膜13を支持し、反射面11dは反射膜14を支持する。なお、詳細な説明は省略するが、第2プリズム18は、射出面18bと、分離面18cとを有し、第3プリズム19は、反射面19dを有する。これらのプリズム11,18,19は、第2及び第3プリズム18,19によって第1プリズム11を挟むように組み合わされた状態で光学接着剤によって互いに接着されている。この際、両プリズム11,18の分離面11c,18c同士を対向させ、両プリズム11,19の反射面11d,19d同士を対向させる。
偏光分離膜13は、一対のプリズム11,18の分離面11c,18c間において、光束の進行方向であるZ軸方向に対して所定角度、具体的には45°傾斜した状態でされている。偏光分離膜13は、入射光ILの光束に含まれるP偏光光束及びS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する。この場合、偏光分離膜13は、誘電体多層膜からなる偏光分離素子として、偏光変換装置34に入射した入射光ILの偏光成分のうち、S偏光を反射により第1の偏光として折り曲げ、P偏光を透過により第2の偏光として直進させることによって分離するものとする。なお、偏光分離膜13は、第1プリズム11の一方の傾斜側面である分離面11c上に蒸着等を含む各種成膜法を利用して形成される。
反射膜14は、一対のプリズム11,19の反射面11d,19d間において光束の進行方向であるZ軸方向に対して所定角度、具体的には45°傾斜した状態で配置されている。つまり、反射膜14は、第1プリズム11を挟んで偏光分離膜13に対向して平行に配置されている。反射膜14は、誘電体多層膜からなる反射素子として、偏光分離膜13により反射された第1の偏光をさらに反射することで、その光路を第2の偏光と同一の方向に変換させる。なお、反射膜14は、第1プリズム11の他方の傾斜側面である反射面11d上に蒸着等を含む各種成膜法を利用して形成される。
位相差板15は、第2プリズム18の射出面18bに対向して接合されており、半波長位相差板として、偏光分離膜13を透過したP偏光である第2の偏光をS偏光に変換する。なお、位相差板15は、第1プリズム11の射出面11b上に設けることもできるが、この場合、偏光分離膜13で反射されたS偏光である第1の偏光をP偏光に変換することになる。
マスク16は、第3プリズム19の入射側に接合されており、遮光性の材料からなる遮光板としてプリズム19に直接入射する不要な光を遮断する。
以上の第1偏光変換素子10Aでは、第1プリズム11に入射した入射光ILのうち、Z軸に平行な光線PL0が、偏光分離膜13により、反射される一方の偏光である第1光線PL1と、通過する他方の偏光である第2光線PL2とに分岐される。この際、不要な光がマスク16により遮断される。次に、偏光分離膜13により反射された第1光線PL1は、再度反射膜14で反射され、位相が変わることなく射出面11bからS偏光として射出される。一方、偏光分離膜13を透過した第2光線PL2は、位相差板15により位相が反転し、S偏光として射出される。以上により、偏光変換装置34に入射した入射光ILは、すべての偏光光束の偏光方向がS偏光に揃えられた照明として同一方向に射出される。
以上は、第1偏光変換素子10Aの構造等の説明であったが、第2及び第3偏光変換素子10B,10Cも、詳細な説明を省略するが、第1偏光変換素子10Aと同様の構造を有する。
図4は、偏光変換装置34を構成する各偏光変換素子10A,10B,10Cの配置を説明する平面図である。これらの偏光変換素子10A,10B,10Cは、X方向に隙間なく配列されており、第1プリズム11の入射面11aは、X方向に等しいピッチで配列されているが、Z方向に関してはその位置を相対的にシフトさせて位置ズレを生じさせている。すなわち、中央側の第1偏光変換素子10Aを基準として、その±X方向に関する外側に設けられた一対の第2偏光変換素子10B,10Bは、−Z側すなわち第2レンズアレイ32側に距離d1だけシフトしたオフセット状態で配置されている。また、さらに外側に設けられた一対の第3偏光変換素子10C,10Cは、第1偏光変換素子10Aを基準として、さらに−Z側すなわち第2レンズアレイ32側に距離d2だけシフトしたオフセット状態で配置されている。
以下、偏光変換素子10A,10B,10Cをシステム光軸OAに関してオフセット状態で配置する理由について説明する。各偏光変換素子10A,10B,10Cには、第1プリズム11の入射面11aを介して、第2レンズアレイ32から射出された照明光である入射光ILa,ILb,ILcがそれぞれ入射する。ここで、各入射面11aは、各偏光変換素子10A,10B,10Cの配列方向に関して等しい入射開口幅w1を有している。各入射面11aに入射する各入射光ILa,ILb,ILcは、第2レンズアレイ32を構成する小レンズ32aの偏芯等によって±X方向に関する中心位置が第1プリズム11の入射面11aの±X方向に関する中心位置に略一致するように入射する。これらの入射光ILa,ILb,ILcは、光源ランプ21のアーク像に対応するものであり、完全に一点に結像するのではなく、第2レンズアレイ32の小レンズ32aによって絞られているが有限の断面状態で入射面11aに入射する。しかしながら、具体的な製品において、各入射光ILa,ILb,ILcの±X方向に関するサイズが最も絞られる位置は、光源ランプユニット20、第1レンズアレイ31等を含む他の調整要因によってバラツキを有し、XY面に平行な同一平面上に全てを一致させることは容易でない。よって、本実施形態の場合、偏光変換素子10A,10B,10Cをシステム光軸OA方向にシフトさせて、各入射光ILa,ILb,ILcが最小の断面幅w2となる位置に、第1プリズム11の入射面11aを配置する。結果的に、上述のように、中央側の第1偏光変換素子10Aを基準として、一対の第2偏光変換素子10B,10Bは、−Z側に距離d1だけシフトして配置され、一対の第3偏光変換素子10C,10Cは、−Z側に距離d2だけシフトして配置されている。これにより、各偏光変換素子10A,10B,10Cにおいて、第2レンズアレイ32を構成する小レンズ32aからの入射光ILa,ILb,ILcを最も絞った状態で第1プリズム11の入射面11aに入射させることができ、各入射光ILa,ILb,ILcの断面幅w2を各偏光変換素子10A,10B,10Cの配列方向に関し入射開口幅w1より小さくすることができる。つまり、各入射光ILa,ILb,ILcが入射面11aではなくマスク16に入射し遮光されることによる光の利用効率低下を防止することができる。
以上で説明した入射光ILa,ILb,ILcは、第2レンズアレイからの部分光束のうち、システム光軸OAを通って偏光変換素子10A,10B,10Cが配列されるX方向に平行な基準面SS(図2(B)参照)の近傍を通過する部分光束に対応するものである。これらの入射光ILa,ILb,ILcは、偏光変換装置34の中でも比較的システム光軸OAに近い位置に入射するものであり、光量が多く比較的断面幅w2が大きいので、各偏光変換素子10A,10B,10Cのシフト量を決定する上で重要になる。しかしながら、上記のような基準面SSから離れた光路上を通過する入射光ILd,ILe,ILfも、これらがマスク16入射することはあまり望ましくない。よって、第1偏光変換素子10AのZ方向の位置を調整する際には、入射光ILaのみならず入射光ILdが入射開口幅w1に納まるようにする。具体的には、例えば、入射光ILaの断面幅w2が最小になる位置と、入射光ILdの断面幅w2が最小になる位置との中間位置に第1偏光変換素子10Aを配置する。同様に、第2偏光変換素子10BのZ方向の位置を調整する際には、入射光ILbのみならず入射光ILeが入射開口幅w1に納まるようにする。同様に、第3偏光変換素子10CのZ方向の位置を調整する際には、入射光ILcのみならず入射光ILfが入射開口幅w1に納まるようにする。つまり、第1〜第3偏光変換素子10A〜10Cのそれぞれについて、入射光ILa,ILb,ILcだけでなく、入射光ILd,ILe,ILfの入射状態が最適となり、照明光学系30を明るくすることができる。以上のような調整を行った場合、入射光ILa,ILb,ILcの断面幅w2が入射開口幅w1以下となっているZ方向に沿った光路範囲R内のいずれかの位置において、第1プリズム11の入射面11aの位置すなわち入射開口位置が設定される。
以上では、基準面SSに最も近い入射光ILa,ILb,ILcと、基準面SSに次に近い入射光ILd,ILe,ILfとを各偏光変換素子10A,10B,10Cの位置シフトの基準としたが、基準面SSからさらに離れた入射光を各偏光変換素子10A,10B,10Cの位置シフトの基準とすることもできる。ただし、この場合も、基準面SSに最も近い入射光ILa,ILb,ILcを優先することが望ましい。具体的な調整では、各偏光変換素子10A,10B,10Cをシステム光軸OAに沿って個別にZ方向に微小量シフトさせつつ照明光学系30から取り出される照明光の照度が最大になる点を検出すればよい。
図1に戻って、色分離導光光学系40は、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41b、反射ミラー42a,42b,42c、コンデンサレンズ43b,43g,43r、及びリレーレンズ45,46を備える。これらのうち、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41bを含んで構成される色分離光学系は、照明光を、青(B)色光、緑(G)色光、及び赤(R)色光の3つの光束に分離する。各ダイクロイックミラー41a,41bは、透明基板上に、所定の波長領域の光束を反射し他の波長領域の光束を透過する波長選択作用を有する誘電体多層膜を形成することによって得た光学素子であり、システム光軸OAに対してともに傾斜した状態で配置される。第1ダイクロイックミラー41aは、赤・青・緑(R・G・B)の3色のうち青色光LBを反射し、緑色光LGと赤色光LRとを透過させる。また、第2ダイクロイックミラー41bは、入射した緑色光LG及び赤色光LRのうち緑色光LGを反射し赤色光LRを透過させる。色分離導光光学系40の射出側に設けられた各色用のコンデンサレンズ43b,43g,43rは、第2レンズアレイ32から射出され光変調部60に入射する各部分光束が、システム光軸OAに対して適当な収束度又は発散度となるように設けられている。一対のリレーレンズ45,46は、青色用の第1光路OP1や緑色用の第2光路OP2よりも相対的に長い赤色用の第3光路OP3上に配置されている。これらのリレーレンズ45,46は、入射側の第1のリレーレンズ45の直前に形成された像を、ほぼそのまま射出側のコンデンサレンズ43rに伝達することにより、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止している。
この色分離導光光学系40において、光源ランプユニット20から照明光学系30を経て入射した照明光は、まず第1ダイクロイックミラー41aに入射する。第1ダイクロイックミラー41aで反射された青色光LBは、第1光路OP1に導かれ、反射ミラー42aを経て最終段のコンデンサレンズ43bに入射する。また、第1ダイクロイックミラー41aを透過して第2ダイクロイックミラー41bで反射された緑色光LGは、第2光路OP2に導かれ最終段のコンデンサレンズ43gに入射する。さらに、第2ダイクロイックミラー41bを通過した赤色光LRは、第3光路OP3に導かれ、反射ミラー42b,42cやリレーレンズ45,46を経て最終段のコンデンサレンズ43rに入射する。
光変調部60は、3色の照明光LB,LG,LRがそれぞれ入射する3つの液晶表示パネル(液晶表示パネル)61b,61g,61rと、各液晶表示パネル61b,61g,61rを挟むように配置される3組の偏光フィルタ62b,62g,62rとを備える。ここで、例えば青色光LB用の液晶表示パネル61bと、これを挟む一対の偏光フィルタ62b,62bとは、照明光を画像情報に基づいて2次元的に輝度変調するための液晶ライトバルブを構成する。同様に、緑色光LG用の液晶表示パネル61gと、対応する偏光フィルタ62g,62gも、液晶ライトバルブを構成し、赤色光LR用の液晶表示パネル61rと、偏光フィルタ62r,62rも、液晶ライトバルブを構成する。各液晶表示パネル61b,61g,61rは、一対の透明なガラス基板間に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に従って、それぞれに入射した偏光光束の偏光方向を変調する。
この光変調部60において、第1光路OP1に導かれた青色光LBは、コンデンサレンズ43bを介して液晶表示パネル61bの位置に設けた照明領域に入射し液晶表示パネル61b内の画像形成領域を照明する。第2光路OP2に導かれた緑色光LGは、コンデンサレンズ43gを介して液晶表示パネル61gの位置に設けた照明領域に入射し液晶表示パネル61g内の画像形成領域を照明する。第3光路OP3に導かれた赤色光LRは、第1及び第2リレーレンズ45,46及びコンデンサレンズ43rを介して液晶表示パネル61rの位置に設けた照明領域に入射し液晶表示パネル61r内の画像形成領域を照明する。各液晶表示パネル61b,61g,61rは、入射した照明光の偏光方向の空間的分布を変化させるための非発光で透過型の光変調装置である。各液晶表示パネル61b,61g,61rにそれぞれ入射した各色光LB,LG,LRは、各液晶表示パネル61b,61g,61rに電気的信号として入力された駆動信号或いは制御信号に応じて、画素単位で偏光状態が調整される。その際、偏光フィルタ62b,62g,62rによって、各液晶表示パネル61b,61g,61rに入射する照明光の偏光方向が調整されるとともに、各液晶表示パネル61b,61g,61rから射出される光から所定の偏光方向の変調光が取り出される。
クロスダイクロイックプリズム70は、射出側の偏光フィルタ62b,62g,62rから射出された各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光合成光学系である。このクロスダイクロイックプリズム70は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、X字状に交差する一対の誘電体多層膜71,72が形成されている。一方の第1誘電体多層膜71は青色光を反射し、他方の第2誘電体多層膜72は赤色光を反射する。このクロスダイクロイックプリズム70は、液晶表示パネル61bからの青色光LBを第1誘電体多層膜71で反射して進行方向右側に射出させ、液晶表示パネル61gからの緑色光LGを第1及び第2誘電体多層膜71,72を介して直進・射出させ、液晶表示パネル61rからの赤色光LRを第2誘電体多層膜72で反射して進行方向左側に射出させる。
このようにクロスダイクロイックプリズム70で合成された像光は、拡大投影レンズとしての投射光学系80を経て、適当な拡大率でスクリーン(不図示)にカラー画像として投射される。
以上で説明した本実施形態のプロジェクタ100によれば、照明光学系30において、偏光変換装置34を構成する各偏光変換素子10A,10B,10Cが、これらの配列されるX方向に関して等しい入射開口幅w1を有し、入射面11aの入射開口位置がシステム光軸OA方向に関して相対的にシフトするように配置されている。よって、各偏光変換素子10A,10B,10Cにおいて、第2レンズアレイ32を経た各部分光束すなわち入射光ILa,ILb,ILcが各偏光変換素子10A,10B,10Cに入射する際の断面幅w2を小さく抑えることができ、入射光ILa,ILb,ILcがマスク16へ入射することを防止できるので、照明光の光量ロスを安価な手法で抑えて明るい画像を投射できるプロジェクタ100を提供することができる。
具体的な偏光変換装置34を組み込んだ照明光学系30で、各偏光変換素子10A,10B,10Cのシステム光軸OA方向の位置をシフトさせる効果の確認を行った。照明光の光量を測定しながら第1偏光変換素子10Aのみをシステム光軸OA方向に動かし、照明光の光量が最も大きくなる、第1偏光変換素子10Aのシステム光軸OA方向の位置を決定する。その後、偏光変換素子10B,10Cにおいても、それぞれ順次照明光の光量を測定しながらこれらをシステム光軸OA方向に動かし、照明光の光量が最も大きくなる、各偏光変換素子10B,10Cのシステム光軸OA方向の位置を決定する。結果的に、両偏光変換素子10B,10Cの相対的なシフトによって、従来の照明光量が100%とすると、本実施形態で達成される照明光量は100.5%に上昇し、明るさが0.5%改善された。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態において、偏光変換装置34を構成する偏光変換素子10A,10B,10Cの本数は、第2レンズアレイ32の横方向の分割数に応じて適宜変更できる。
また、偏光変換素子10A,10B,10Cは、Y方向に延びるだけでなく、X方向に延びY方向に配置され、Z方向に所定量シフトさせたものとできる。
また、上記実施形態では、光変調装置を3つ用いたプロジェクタ100の例について説明したが、本発明は、光変調装置を1つ、2つ、あるいは4つ以上用いたプロジェクタにも適用することができる。
また、上記実施形態では、透過型のプロジェクタに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型プロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶表示パネル等を含むライトバルブが光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、ライトバルブが光を反射するタイプであることを意味している。反射型プロジェクタの場合、ライトバルブは液晶表示パネルのみによって構成することが可能であり、一対の偏光板は不要である。なお、光変調装置は、液晶表示パネル等からなる液晶ライトバルブに限られず、例えばマイクロミラーを用いた光変調装置であってもよい。
また、プロジェクタとしては、投射面を観察する方向から画像投射を行う前面プロジェクタと、投射面を観察する方向とは反対側から画像投射を行う背面プロジェクタとがあるが、図1のプロジェクタ100の構成は、いずれにも適用可能である。
本発明の一実施形態に係るプロジェクタを説明する図である。 (A)、(B)は、それぞれ図1の偏光変換装置を説明する平面図及び正面図である。 図2の偏光変換装置を構成する偏光変換素子の動作を説明するための拡大平面図である。 偏光変換装置における偏光変換素子の配置を説明する平面図である。
符号の説明
10…偏光変換素子、 10A,10B,10C…偏光変換素子、 11…第1プリズム、 11a…入射面、 11b…射出面、 11c…分離面、 11d…反射面、 13…偏光分離膜、 14…反射膜、 15…位相差板、 16…マスク、 18…第2プリズム、 19…第3プリズム、 20…光源ランプユニット、 21…光源ランプ、 22…凹面鏡、 30…照明光学系、 31…第1レンズアレイ、 31a…小レンズ、 32…第2レンズアレイ、 32a…小レンズ、 34…偏光変換装置、 35…重畳レンズ、 40…色分離導光光学系、 41a…第1ダイクロイックミラー、 41b…第2ダイクロイックミラー、 60…光変調部、 61b,61g,61r…液晶表示パネル、 62b,62g,62r…偏光フィルタ、 70…クロスダイクロイックプリズム、 80…投射光学系、 100…プロジェクタ、 ILa,ILb,ILc…入射光、 LB,LG,LR…各色光、 OA…システム光軸、 w1…入射開口幅、 w2…断面幅

Claims (7)

  1. 光束を射出する光源と、
    前記光源からの光束を複数の部分光束に分割する第1レンズアレイと、
    前記第1レンズアレイからの部分光束を個別に集光する第2レンズアレイと、
    偏光分離膜と反射膜と位相差板とをそれぞれ有するとともに前記第2レンズアレイの光射出側に配列される複数の偏光変換素子を含み、前記複数の偏光変換素子を構成する各偏光変換素子は、配列方向に関して等しい入射開口幅の入射面を有し、前記入射面のシステム光軸方向に関する入射開口位置が相対的にシフトした状態で配置される偏光変換装置と、
    前記偏光変換装置を経た照明光を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する光変調装置と、
    前記光変調装置で形成された画像光を投射する投射光学系と、
    を備えるプロジェクタ。
  2. 前記偏光分離膜は、透過及び反射によって2つの偏光の分離を行い、前記反射膜は、前記偏光分離膜で反射された一方の偏光の光路を前記偏光分離膜で透過された他方の偏光の光路に対して平行にし、前記位相差板は、前記偏光分離膜の透過光路と前記反射膜からの射出光路とのいずれか一方の光路上に設けられる、請求項1に記載のプロジェクタ。
  3. 前記各偏光変換素子の前記入射開口位置は、前記第2レンズアレイを経た各部分光束が前記各偏光変換素子に入射する際の断面幅が前記入射開口幅以下となっている光路範囲内に設定される、請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
  4. 前記各偏光変換素子の前記入射開口位置は、前記第2レンズアレイを経た各部分光束のうち、前記システム光軸を通って前記複数の偏光変換素子の配列方向に平行な基準面の近傍を通過する一群の部分光束が前記各偏光変換素子に入射する際の断面幅を最小とする位置に設定される、請求項1から請求項2までのいずれか一項に記載のプロジェクタ。
  5. 前記各偏光変換素子は、前記偏光分離膜、前記反射膜、及び前記位相差板を一体化したブロック状部材である、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のプロジェクタ。
  6. 前記各偏光変換部材は、同一形状を有する、請求項5に記載のプロジェクタ。
  7. 前記第2レンズアレイからの前記各部分光束を前記光変調装置の被照明領域上で重畳させる重畳レンズをさらに有する、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のプロジェクタ。
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