JP2008241583A - 電流測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電流変動が緩やかであり、長期間にわたる電流値の測定を必要とする電気回路の電流の測定装置の小型化、軽量化を図る技術の提供。
【解決手段】 電気回路がN個ある場合に、全ての電気回路について電流変動が許容範囲ΔI以内となる期間をΔTとし、これをN等分した時間(すなわちΔT/N)をΔtとし、時刻tのΔtの時間の間、電流計に接続し、各電気回路(1〜N)の電流値を測定して時刻と共に記録後、適当な時間Tmが経過した時刻ti+1においてΔTの期間内に、Δtの時間ずつ1〜Nの電気回路の電流を測定、記録する。全測定期間にわたり測定及び記録を繰り返し、記録した電流を時系列的に並べて出力し、近似的な電流の経時変化を求める。
【選択図】図6

Description

本発明は、複数個設置されている電気回路に対して電気回路の数より少ない数の電流計を組み合わせて個々の電気回路内の電流を測定する方法、特に、電流変動が緩やかな、複数個設置されている電気回路に対して、一個または電気回路の数より少ない個数の電流計を組み合わせて、各電気回路の電流を順次測定し、一定時間経過後に再び測定して各電気回路の電流を記録し、測定終了後、各電気回路毎に電流測定値を時系列に出力し、全部の電気回路の電流測定値を経時変化として、近似的に求める方法に関するものである。
コンクリート構造物中に埋設されている鋼管に土壌中に埋設されている鋼管が接続されている場合に、土壌中とコンクリート中の各pHが相違するために(前者は中性、後者は強塩基性)、コンクリート中の鋼管と土壌中の鋼管では、各鋼管に生ずる電位に差異(前者は低電位、後者は高電位)が生ずる。これらの鋼管の間には電流が流れ、低電位側である土壌中の鋼管では激しい腐食が進行する現象が見られる。この現象はコンクリート/土壌系マクロセル腐食と呼ばれている。図2を用いてさらに詳細に説明する。コンクリート建築物11は土壌10に接触した状態で構築されている。土壌10内部に埋設された土壌内埋設鋼管14はコンクリート建築物11内埋設鋼管12に接続している。この場合、強塩基性環境にあるコンクリートの内部にあるコンクリート内埋設鋼管12の電位は土壌内埋設鋼管14の電位より高くなり、その結果、両埋設鋼管の間で一種の電池が形成される。コンクリート内埋設鋼管12から土壌内埋設鋼管14側に電流13(マクロセル腐食電流)が流れて、この電流が土壌中に流れ出すこととなり、腐食部分15が形成される。このようにして形成される腐食をコンクリート/土壌系マクロセル腐食と呼んでいる。
このような腐食の発生の有無や発生状況を調べるために、コンクリート内埋設鋼管12から土壌内埋設鋼管14側に流れる電流13を測定することが行われている(非特許文献1)。この測定方法を図3により説明する。土壌10を掘削して土壌内埋設鋼管14を露出させる。土壌内埋設鋼管14を途中から切断して、両方の土壌内鋼管を導線16で結び、直列に電流計5を接続することにより、コンクリート内埋設鋼管12から土壌内埋設鋼管14へ流れる電流13を測定する。この電流値からコンクリート/土壌系マクロセル腐食の有無や腐食の程度を評価する。コンクリート/土壌系マクロセル腐食に伴う電流の経時的な変化は小さく、特定の時刻での測定は電流が極めて安定しているため電流測定は容易である。腐食は長期間にわたる現象であり、腐食速度の経時的な変化を把握するためには30日程度以上の長期間にわたる測定が必要となる。図3の方法では一つの測定対象からなる電気回路では、電流計が一個必要となる。多数の測定対象を同時に測定する際にはこれと同数の電流計や記録装置を用意する必要があり、この場合、装置が大型となるという問題があった。
また、コンクリートのかぶり圧やコンクリートに添加する化学物質の影響などにより引き起こされる、様々な条件下のコンクリート/土壌系マクロセル腐食の変化を調べるためには、図4のような模擬試験装置を作成し、多数の模擬試験体を用いて同時に電流測定を行うことが必要となる。図4では土壌10内部に埋設された土壌内埋設鋼管試験片9と、様々な条件で製作されたコンクリート試験片1の内部に設置されたコンクリート内埋設鋼管試験片8とを、導線16を介して電流計5に接続し電流を測定し、これを信号処理装置6に記録して、測定終了後それぞれの電流を出力する。このような実験で測定される電流の変化は1日に数%程度以内であることが多く、腐食速度の経時変化を把握するには少なくても30日程度以上にわたり、電流を測定することが必要となる。この場合においても、電流の測定にはコンクリート試験片の数と同数の電流計を用いており、測定装置が大型化、操作の煩雑化を避けることができないという問題があった。
図2のコンクリート/土壌系マクロセル腐食と類似した現象である、異種金属の接触及び導通によるマクロセル腐食現象の測定例を図5により説明する(非特許文献2)。この例ではコンクリート19の内部に埋めこまれた丸鋼試験片21(炭素鋼)とステンレス試験片20が導線16により電流計5を介して結線され、導通している。これらの試験片は反応容器17内に充填されたNaCl水溶液18の中に浸漬されている。この例では両試験片周囲のpHは同一であるが、異なる金属が接触している場合、環境が同一でも異なる電位を示す性質がある。その結果、丸鋼試験片21とステンレス試験片20の間に電位差が発生することとなる。この例ではステンレス試験片20の方が高電位となってステンレス試験片20から丸鋼試験片21の方に電流13が流れ、低電位側の丸鋼試験片21から電流が流れ出し、腐食部分15では腐食が激しく進行する。非特許文献2では65±3℃のNaCl水溶液に24時間浸漬しながら電流測定をした後、24時間乾燥し、また24時間浸漬しながら電流測定をするという操作を繰り返している。この例でも電流変化は緩やかであり、24時間程度の測定ではほとんどが10%以下であった。このような腐食電流の測定では30日程度以上の長期間にわたる測定結果から腐食の進行速度の変化や全腐食量を求めることが重要であることが多い。24時間で10%程度の電流変動が認められる場合には、この時間内の各時刻における電流変動を連続して詳細に測定する必要はなく、この時間範囲内でのいずれかの時刻で電流を測定し記録しておけば十分である場合が多い。非特許文献2の場合では電流計を常に接続し、電流を連続的に測定している。このため、一対の試験片を接続した反応器から構成される測定装置では、各反応容器ごとに電流計を接続して測定することが必要であり、測定装置は大規模になるという問題があった。
上記のような腐食に伴う電流ではなく、土壌中の防食被覆付鋼材において被覆重なり部の欠陥から進行する腐食を外部から防食電流を流して防止する際に、重なり欠陥部を模擬した円筒形セルを土壌内に多数設置し、円筒形セルへ流入する防食電流を実測しながら防食電流発生装置の制御を行う従来例が記載されている(特許文献1)。この例でも各円筒形セルに対しそれぞれ一個の電流計が設置されており、円筒形セルが多数の場合は多数の電流計が必要で、装置が大規模で複雑になるという問題があった。
特開平11−311653号公報 周東茂夫、大熊秀明、"埋設配管維持管理技術の開発"、高圧ガス、VOL32、No.6、p41(1995). 鈴木計夫、大野義照、吉田達行、"コンクリート中鉄筋のマクロセル腐食に及ぼすかぶり厚さ、水セメント比及び打込方向の影響"、セメント、コンクリート研究討論会論文報告集、VOL18、p85(1991).
本発明の課題は、コンクリート/土壌系マクロセル腐食及び異種金属の接触導通によるマクロセル腐食に見られる腐食電流や、防食電流のように電流変動が緩やかな、複数個の電気回路に個々に流れる電流を測定するときに、各時刻の刻々の電流変化及び長期間に渡る電流変動の把握をするためにこれら個々の電気回路に流れる電流の経時変化を近似的に求める方法を提供することである。
前記課題を解決するために以下の点を見出して、本発明を完成させた。
本発明者らは、多数の電気回路の各々電流を、電流計を切り換えて測定することにより小規模な測定装置で簡便に測定することを可能にすることを見出したものであり、電気回路数より少ない個数の電流計を用いて、各電気回路の電流を順次、一定時間毎に測定して記録しておき、測定終了後、各電気回路毎の一連の電流測定値を時系列的に出力することにより、前記の課題を解決したものである。
具体的には、以下の通りである。
緩やかに変化する各電流回路の電流値の測定を、全ての電流回路に対して接続する電流計を組み換えて時系列に測定して、記録し、一定時間が経過後、個々の電流回路の測定結果を時系列的に出力することにより実行する。
電流変動が許容範囲で変化するΔI以内で変動しており、期間ΔTにおいて、測定対象がN個ある場合に、(ΔT/N)の時間において、各測定対象の電流を順次測定して記録し、次のΔTの期間内に同様にN個の測定対象の電流を測定、記録し、これを全測定期間まで繰り返した後、N個の測定対象の夫々を記録した電流を時系列的に並べて出力し、近似的に電流の経時変化を求めるものである。
本発明の方法によれば、測定対象とする電流変動が緩やかな電気回路が複数個存在する時に、一個またはこの電気回路数より少ない個数の電流計を用いて、これら全ての電気回路の電流の経時変化を近似的に求めることができる。
電流変動が緩やかな電気回路には、コンクリート/土壌系マクロセル腐食、異種金属の接触、導通によるマクロセル腐食等に伴う電流の経時変化、防食電流の経時変化の測定や、蓄電池、乾電池、燃料電池などの放電に伴う電流値及び充電性能や・劣化現象などに伴って形成される電気回路がある。
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明の電気回路の電流測定を示す実施形態であり、図6は測定結果の内容を示す。図4は本発明との比較として示す従来例である。
図1は、多数のコンクリート模擬試験片についてコンクリート/土壌系マクロセル腐食に伴う電流を測定する場合である。コンクリート試験片は4個用いる場合を例に取り説明するが、これはコンクリート試験片の数が増大しても同様の手法を用いて測定できる。測定の対象となる装置は、コンクリート試験片1、コンクリート内埋設鋼管試験片8、土壌内埋設鋼管試験片9、土壌10から構成されている。
この例では各鋼管試験片と電流計5は直接結線されず、タイマー制御リレー8を介して結線される。すなわち、それぞれのコンクリート内埋設鋼管試験片8の入力側導線2は、タイマー制御リレー3により一つの入力側端子と、又、コンクリート内埋設鋼管試験片8と対をなす土壌内埋設鋼管試験片9は、同様にタイマー制御リレー3の入力側端子のもう一方に結線される。
電流測定を行わない時にはタイマー制御リレー3内部で導通されており、両鋼管試験片の間にコンクリート/土壌系マクロセル腐食が継続して進行し、これに伴い電流が流れている。これにより、回路を遮断することにより腐食反応が停止、中断したり、回路遮断後、再び導通させた直後に発生しやすい、過渡的に大きな電流が流れるような現象を防ぐことができる。
タイマー制御リレー3に示すNo.1〜3が電流測定を行わない状態である。電流測定を行う際には、タイマー制御リレー3に示すNo.4(一番下側)のようにコンクリート内埋設鋼管試験片8と土壌内埋設鋼管試験片9は電流計5を介して導通され、測定結果の電流値は信号処理装置6に測定時刻と共に記録される。
コンクリート内埋設鋼管試験片8と土壌内埋設鋼管試験片9とで形成される電気回路のうち、いずれか一個の電流が測定されている間は、他の電気回路は電流計とは接続されていないので、コンクリート内埋設鋼管試験片8と土壌内埋設鋼管試験片9は直接導通している。
この各電気回路と電流計とが接続される時間がΔtに相当する。電流計と接続される電気回路とその接続時間はタイマー7によりあらかじめ自由に設定され、制御される。
この信号処理装置6はパーソナルコンピューター等であり、これは各時間の電流を記録する機能と、前記の様に測定電流I(ti、k)(ここではk=4)を、各回路毎に時系列的にグラフ、数値等で出力する機能を持つ。各回路からの電流が電流計に流れている時間Δtのうち、この信号処理装置6が電流計5の測定値を記録する回数は、1度でも、複数回でもよい。また、複数回測定し記録した電流値を平均し、それをこのΔtのいずれかの時刻の電流値として記録しても良い。
図4の場合は従来例であり、タイマー制御リレー3はなく、各電気回路は各電流計が接続している。
図6は測定原理を示すための模式図であり、同図では全測定期間の内の一部のみを示していて、全測定期間はこの図に示されたものよりずっと長い。
図6の上図では、測定対象である電気回路を流れる電流1〜4ともその変動は緩やかである。全体として電流変動がどのようなものであるかを経時変化として把握するためには、この図に示された期間よりずっと長期間測定を行う必要があるとする。
ΔI以下の電流変動は電流の経時変化の傾向を把握するために重要ではないとし、図6下図のΔTの期間内では測定対象1〜4とも電流変動はΔI以下であるとする。この時、ΔTの期間内では各時刻の電流値全てを測定する必要はなく、この期間内のいずれかの時刻の電流を測定すれば十分である。そこで、ΔTを4分割した時間をΔtとして、まず時刻t≦t<t+Δtのいずれかの時刻tにおいて測定対象1の電気回路の電流測定を行う。測定を行ったときの時刻をti1とする。測定終了後、次にt+Δt≦t<t+2Δtのいずれかの時刻tに測定対象2の電気回路の電流測定を行う。
この測定を行ったときの時刻をti2とする。以下同様にしてt≦t<t+3Δtにおいて測定対象3の電気回路の電流測定を、又、t≦t<t+4Δtにおいて測定対象4の電気回路の電流測定を行い、それぞれの測定を行ったときの時刻をti3、ti4とする。これらの電流値を記録した後、図6の下図に示した如く時ti+1において同様に測定(ti+1、k;k=1〜4)を行い、各測定対象の電気回路の電流値を記録する。図6ではt+4Δtの測定終了後一定時間Tmを経過した時刻をti+1のとして測定を開始しているが、これはTmが0すなわち、t+4Δtの測定終了後、間隔をあけずに直ちに時刻ti+1の測定を行っても良い。このようにして、全測定期間にわたり測定を行って、測定結果を記録する。このとき、時刻tよりtまでE回測定を行ったとし、tにおける測定対象k(k=1〜4)の電気回路の電流、すなわち時刻ti、kにおける測定電流をI(ti、k)のように表記する(k=1〜4、i=1〜E)。全測定終了後、各測定対象の電気回路について記録した電流I(ti、k)について、I(t1、k)、I(t2、k)・・・・・・I(tE、k)を出力し、これより近似的な電流の経時変化を求める。
これまでの説明では全ての測定対象である電気回路について同一のΔt(Δ/N)を用いるものとしたが、これは各測定対象毎に、それぞれ別個に最適な値を定めても良い。また、ΔTやTmについては全測定期間で同一である必要はなく、各測定時期について最適な値を設定してもよい。このΔTやTmの値はΔIの値から推定してあらかじめ予想した値を設定しても良く、あるいは、実際に電流を測定し、ΔIと比較しながら、各時間において最適と思われる値を適宜設定しても良い。また、Δtの時間内の時刻において電流を測定し記録する回数は一回でも複数回でも良い。電流測定・記録を複数回行う場合、tにおける測定対象kの電気回路の測定・記録回数をn回として、これをI(ti、k、m)と表記すると(m=1〜n)、測定結果をI(ti、k、1)、I(ti、k、2)・・・・・I(ti、k、n)のようにΔt内の全ての電流測定値を時系列的に出力して経時変化を求める。または、このΔtの中の測定値のうち、代表的な一個のみを出力したり、測定された電流値の平均値を算出してこれをI(ti、k)として出力しても良い。
また、電流計を一個ではなく測定対象数より少ない複数個用いる場合には、測定対象である電気回路数をN個とし、電流計数をM個(M>N)とすると、M−1個の電流計それぞれで測定対象M−1個をそれぞれ連続測定し、残る一個の電流計で、残ったN−M+1個の測定対象について、前記の方法で測定を行えば良い。
以下に実施例により更に詳細に発明の内容を説明する。本発明はこれにより限定を受けるものではない。
図1の装置により、8個のコンクリート試験片を用いて、コンクリート/土壌系マクロセル腐食に伴う電流の経時変化を測定した。コンクリート試験片は普通ポルトランドセメントを用い、水/セメント比約60%として、様々な腐食防止剤を添加して混練し、養生したものである。
鋼管試験片はガス管と同様のSGP鋼管を用いた。これを一方は山土に、もう一方は上記のコンクリート内部に装置して、両者を流れる電流を測定した。ΔIは0.3μA程度と考え、ΔTは4時間、8個の試験片に対しΔtは0.5時間(30分)とした。また、Tmは20時間とした。すなわち、電流の測定は1個の試験片について30分ずつNo.1から8まで順次電流計に接続して行い、この操作の終了後(すなわち4時間経過後)は20時間は、測定を行わず、各試験片は電流計を通さず直接導通させるように設定した。ΔT、Δt、Tmの値は全測定期間中一定とした。すなわち、各試験片対について、一日に30分ずつ電流計に接続した後、電流計との接続を切り、試験片対を直接23時間30分導通させた。この時の電流計の実測値を図7に示す。測定された電流値は、この30分内に5分間隔で6回コンピューターに記録したが、このうち3番目(10分経過時)に記録された値のみを出力し、各試験片について近似的な電流の経時変化としてまとめた例を図8に示す。図では560〜720日経過時の値を示している。図に示されるように電流変化は緩やかであり、電流の経時変化を調べるには一日一度、30分程度の測定で十分である。本実施例では8個の試験片対の測定を行ったが、Tmを短くすることによりもっと多数(最大48個、Tm=0)の試験片対の測定が可能である。このように、一個の電流計のみを用いて簡便に多数の試験片対の測定が可能であることが示された。
本発明における好適な測定装置の実施形態を説明する図である。 コンクリート/土壌系マクロセル腐食を説明する図である。 コンクリート/土壌系マクロセル腐食に伴う電流を測定する方法を説明する図である。 多数の模擬試験体を用いてコンクリート/土壌系マクロセル腐食特性を調べる際に、これに伴う電流を同時に測定する方法について説明する図である。 異種金属の接触、導通によるマクロセル腐食現象及びこれに伴う電流の測定方法を説明する図である。 本発明の測定原理を説明する、測定電流の経時変化を示す図である。 本発明の実施例による、8個の模擬試験体のコンクリート/土壌系マクロセル腐食に伴う電流を測定する際の、電流計の実際の測定値を示す図である。 本発明の実施例による、8個の模擬試験体それぞれについての、コンクリート/土壌系マクロセル腐食に伴う電流の経時変化を示す図である。
符号の説明
1 コンクリート試験片
2 入力側導線
3 タイマー制御リレー
4 出力側導線
5 電流計
6 信号処理装置
7 タイマー
8 コンクリート内埋設鋼管試験片
9 土壌内埋設鋼管試験片
10 土壌
11 コンクリート建築物
12 コンクリート内埋設鋼管
13 電流
14 土壌内埋設鋼管
15 腐食部分
16 導線
17 反応容器
18 NaCl水溶液
19 コンクリート
20 ステンレス試験片
21 丸鋼試験片

Claims (6)

  1. 測定対象である複数個(1〜Nまで、全N個)の電気回路に対し、1個又はN個より少ない電流測定用の電流計が制御機構を介して接続されており、各電気回路の電流値を測定するに際し、いずれの電気回路の電流値についても一定時間(ΔT)では電流変動が別途設定される許容範囲(ΔI)以内である場合に、ΔT/NをΔtとすると、ある時刻tにおいて、t+(k−1)Δt≦t<t+kΔtの期間にk番目(k=1〜N)の電気回路を電流計に接続して電流値を測定し、t+(k−1)Δt≦t<t+kΔtの期間内のいずれかの時刻ti、kの電流値I(ti、k)として記録計に記録し、この測定終了後、直ちに、或いは一定時間Tm経過後の時刻に、これをti+1として同様の測定及び電流値の記録を行い、これを繰り返して全測定期間tに達した後に、測定開始時の時刻をtとすると各電気回路k(k=1〜N)それぞれ電流値I(ti、k)(i=1〜E)を出力して、これにより各電気回路kの電流の近似的な経時変化を求めることを特徴とする個々の電気回路を流れる電流値の測定方法。
  2. 電気回路kが電流計に接続されている間は、これ以外の電気回路は電流計に接続されず短絡するようにすることを特徴とする特許請求項1の電流測定方法。
  3. 電流計の数が一個ではなく複数個であり、電気回路の個数N個より少ないM個(N<M)である場合に、M−1個の電流計とM−1個の電気回路とを常時結線して電流を測定しておき、残ったN−M+1個の電気回路を順次、1個の電流計に接続して電流を測定することを特徴とする特許請求項1及び2の電流測定方法。
  4. ΔTに対するΔtの値を、全ての電気回路に対して一様にΔT/Nとするのではなく、時間ΔTの間で各電気回路毎に個別のΔtの値を定めて測定することを特徴とする、特許請求項1及び2の電流測定方法。
  5. ΔTの値を全測定期間で固定せず、測定開始前にあらかじめΔIのみを設定しておき、ΔTの値は実際の電流測定値に基づき、その経時的な電流変動幅とΔIとを比較して、随時、適切な値を求めて設定しながら測定を行うことを特徴とする、特許請求項1及び2の電流測定方法。
  6. 電気回路を流れる電流が、マクロセル腐食とよばれる現象により引き起こされるもの、自然電位の異なる金属が水、水溶液又は土壌と接触することにより生ずるもの、防食電流の経時変化、電池の放電に伴う電流値及び充電性能や劣化現象などに伴って形成される電流であることを特徴とする特許請求項1から5の電流測定方法。
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