JP2008241577A - ポリフェノール化合物を検出又は分離する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリフェノール化合物を特異的に検出又は分離する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ポリフェノール化合物を含有する試料を、ペプチド又はタンパク質にアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させた検出又は分離用反応剤と接触させることを特徴とする、ポリフェノール化合物の検出又は分離方法により、上記の課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリフェノール化合物、特に1,2,3−トリヒドロキシベンゼン環を有する化合物を検出又は分離する方法に関する。
生化学や遺伝子工学などの分野において、タンパク質、例えば酵素が示す基質特異性や親和性を利用して、タンパク質を分離又は検出する方法が知られている。例えば、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)とその基質であるグルタチオンとの結合特異性を利用して、グルタチオンが結合した担体を用いてGSTを融合させたタンパク質を分離する方法や、ヒスチジンとNi2+やCu2+との親和性を利用して、Ni2+やCu2+が結合した担体を用いてヒスチジンの繰り返し配列を付加したタンパク質を分離する方法(特許文献1)などが知られている。
ポリフェノール化合物は、植物ではタンニンなどとして存在することが知られている物質である。ワイン、ジュースなどの飲料や動物用飼料の品質管理において、その存在を検出したり、定量したりすることが重要である。
従来、ポリフェノール化合物の定量は、塩基性条件下でフォリン−チオカルト試薬と反応させるフォリン反応の呈色を測定することにより行われている。この反応は、フェノールの還元性を利用したものであり、タングステン酸青の吸光度を測定するものであるが、ポリフェノールでないフェノール化合物、例えばフェノール、チロシン、チロシンを含むタンパク質など、さらにはシステイン、アルデヒドや糖類のような還元性のある化合物、或いはEDTAのような金属配位試薬にも反応するので、ポリフェノール化合物を特異的に測定できる試薬ではない。
その他のポリフェノール化合物の定量法としては、塩基性条件下で鉄イオンを反応させる呈色方法やカテコールの還元力を利用する方法が知られている。
米国特許第4551271号明細書
本発明者らは、ポリフェノール化合物、特に1,2,3−トリヒドロキシベンゼン環を有する化合物と、塩基性アミノ酸であるアルギニン及び/又はリジンとの親和性が高いことを見出した。そして、アルギニン及びリジンから選択されるアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させたペプチド又はタンパク質を用いてポリフェノール化合物を検出又は分離できることを見出して、本発明を完成した。
本発明は、ポリフェノール化合物を含有する試料を、ペプチド又はタンパク質にアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させた検出又は分離用反応剤と接触させることを含む、ポリフェノール化合物の検出又は分離方法である。
本発明の検出又は分離方法により、ポリフェノール化合物を特異的に検出又は分離することができる。
本発明の検出又は分離方法は、ポリフェノール化合物を含有する試料を、ペプチド又はタンパク質にアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させた検出又は分離用反応剤と接触させることからなる。
本発明において、ポリフェノール化合物は、同一ベンゼン環上に複数の水酸基を有する化合物であれば特に限定されず、カテキン、エピカテキン、シアニジン、ルテオリン、コーヒー酸などの2つの水酸基を同一ベンゼン環上に有する二価フェノール、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、没食子酸、タンニン酸などの3つの水酸基を同一ベンゼン環上に有する三価フェノール、タンニンなどのポリフェノール縮合物及びこれらの塩、エステルなどの誘導体を含む。特に、三価フェノールが好ましく、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン環を有する化合物がより好ましい。
上記のポリフェノール化合物を含有する試料は、上記のポリフェノール化合物が溶解された溶液であってよい。このような溶液としては、例えば果実汁、ワインなどの飲料が挙げられる。また、ポリフェノール化合物は植物全般に広く分布するので、植物から得られる抽出物、例えば植物の実、茎、葉、根から得られる汁や抽出物、植物から作製された植物組織なども試料に含まれ得る。
本発明の方法において、上記のペプチド又はタンパク質にアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させた検出又は分離用反応剤(以下、検出又は分離用反応剤という)は、アルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を有し、好ましくは20以下、より好ましくは10以下の残基を有する。より具体的には、上記の検出又は分離用反応剤は、アルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種を2残基、3残基、4残基、5残基、6残基、7残基、8残基、9残基又は10残基有するものが好ましい。該検出又は分離用反応剤は、アルギニン及びリジンのいずれか1種のみを含んでもよく、アルギニン及びリジンをともに含んでもよい。アルギニン及びリジンは、上記のペプチド又はタンパク質のアミノ酸配列において連続して存在することが好ましい。
上記の検出又は分離用反応剤は、ペプチド又はタンパク質にアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させることにより得ることができる。このような検出又は反応剤は、当該技術において公知の方法を用いて得ることができる。例えば、あるペプチド又はタンパク質のN末端及び/又はC末端にアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基が付加したペプチド又はタンパク質に対応する核酸分子を作製し、それを適切なベクターに組み込み、得られたベクターで宿主細胞を形質転換することにより、N末端及び/又はC末端にアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基が付加した検出又は分離用反応剤を作製できる。
アルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を有するペプチド又はタンパク質は、例えば当該技術において公知のペプチド又はタンパク質であってもよい。このようなペプチド又はタンパク質は、細胞膜を介するタンパク質の輸送に関連するシグナルペプチドであることが知られており、例えば次の文献に記載されている:Futaki S, et al., J. Biol. Chem., 276(8), 5836-5840, 2001;Jehangir S Wadia及びSteven F Dowdy, Current Opinion in Biotechnology, 2002, 13:52-56;Matsui H, et al., Folia Pharmacol. Jpn. 121, 435-439, 2003;及びBrooks H, et al., Adv Drug Deliv Rev. 57(4), 559-77, 2005。
上記の検出又は分離用反応剤に用いることができるペプチド又はタンパク質は、アルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基と結合できるものであれば特に限定されない。上記のペプチド又はタンパク質は、検出又は反応剤の作製の簡便性の点で、200〜10000、より好ましくは200〜3000の分子量を有するものが好ましい。
本発明の方法のある実施形態において、上記の検出又は分離用反応剤は、例えばポリフェノール化合物の検出又は分離を容易にするための所望の物質と結合していてもよい。上記の検出又は分離用反応剤は、標識物質で標識されているのが好ましい。該標識物質は、当該技術において通常用いられる標識物質であれば特に限定されず、酵素(例えばアルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、チロシナーゼなど)、放射性標識(例えば35S−メチオニンや32Pなど)、蛍光標識(例えばフルオレセインイソチオシアネート(FITC)、ローダミン、フィコエリスリン、緑色蛍光タンパク質(GFP)など)、色素標識(例えばブロモフェノールブルー、コチニールなど)などが挙げられる。
上記の標識物質で標識された検出又は分離用反応剤は、当該技術において公知の方法により作製できる。例えば、上記の標識物質が有するか又は標識物質に導入した適切な反応性部位と、上記のアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させたペプチド又はタンパク質が有するアミノ基又はカルボキシル基またはチオール基を反応させて結合させることにより、標識物質で標識された検出又は分離用反応剤を作製できる。このような適切な反応性部位は、当該技術において公知であり、例えばマレイミド基、イソチオシアネート基などが挙げられる。
本発明の方法の別の実施形態において、上記の検出又は分離用反応剤は、適切な担体に固定化していることが好ましい。適切な担体は、通常のクロマトグラフィーで用いられる担体を含み、例えばアガロース、セファデックス(Sephadex(登録商標)、GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製)、セルロファイン(Cellulofine(登録商標)、チッソ株式会社製)、例えばトヨパール(登録商標)(東ソー株式会社製)のような合成クロマト担体、セライト、濾紙などを含む。
上記の検出又は分離用反応剤を固定化する方法としては、当該技術において公知の方法を用いることができる。例えば、上記の担体に導入した適切な反応性部位と、上記のアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させたペプチド又はタンパク質が有するアミノ基、カルボキシル基又はチオール基を反応させて結合させることにより、検出又は分離用反応剤を固定化した担体を得ることができる。
本発明の方法において、上記の接触は、ポリフェノール化合物と検出又は分離用反応剤との間に相互作用が働く条件下で行われる。該条件は、好ましくは、1〜50mMの塩濃度、2〜10のpH、0〜50℃の温度である。また、上記の接触は、これらの条件下で、1〜60分間行われることが好ましい。
本発明の方法のある実施形態、特に検出方法は、ポリフェノール化合物と検出又は分離用反応剤との間で形成された複合体を検出する工程をさらに含むことが好ましい。該複合体は、当該技術において公知の技術により検出できる。例えば、該複合体は、上記の標識を検出することにより検出できるか、或いはポリフェノール化合物又はペプチド若しくはタンパク質に対する抗体を用いて検出できるが、これらに限定されない。
上記の好ましい実施形態において、ポリフェノール化合物を検出した結果に基づいて、ポリフェノール化合物の定量を行うことができる。例えば、上記の検出工程において検出された標識の放射性、蛍光強度、発光強度などを、既知量の物質を用いて作成した標準曲線と比較することにより、ポリフェノール化合物の量を測定できる。
本発明の方法のある実施形態、特に分離方法は、ポリフェノール化合物と検出又は分離用反応剤との間で形成された複合体から、ポリフェノール化合物を回収する工程をさらに含むことが好ましい。回収は、ポリフェノール化合物と検出又は分離用反応剤との間の相互作用を切断する条件下で行われる。該回収は、例えば、塩、アルギニン、リジン、又は界面活性剤、特にSDSの濃度を50〜1000mMとすること、pHを10〜12とすることなどにより行うことができる。
上記のペプチド又はタンパク質にアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させた検出又は分離用反応剤は、従来技術では特異的に検出することが困難であったポリフェノール化合物と特異的に相互作用して該化合物を検出又は分離することを可能にする。よって、このような検出又は分離用反応剤も、本発明の一つである。
上記の検出又は分離用反応剤のある実施形態、特に検出用反応剤は、上記の標識物質により標識されていることが好ましい。
上記の検出又は分離用反応剤のある実施形態、特に分離用反応剤は、上記の担体に固定化されていることが好ましい。
製造例1 アルギニン付加GSTタンパク質の作製
グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)のC末端部分に9つの連続したアルギニン残基を導入したタンパク質を作製する。
以下のオリゴヌクレオチドを作製した。
オリゴヌクレオチドFor-(E/N)5G9R:5’-AATTCCGGTGGTGGTGGTGGTCGTCGTCGTCGTCGTCGTCGTCGTCGTTGAGC-3’(配列番号1);
オリゴヌクレオチドRev-(E/N)5G9R:5’-GGCCGCTCAACGACGACGACGACGACGACGACGACGACCACCACCACCACCGG-3’(配列番号2)。
これらのオリゴヌクレオチドを、95℃で5分間の熱処理後、4℃に冷却することによって2本鎖DNAを合成した。得られた2本鎖DNAをEcoRIとNotIで消化し、同じ制限酵素で消化したGST融合タンパク質発現用ベクターであるpGEX-4T3(GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社)のEcoRIとNotI制限酵素サイトに挿入し、プラスミドpGEX-5G9Rを得た。
得られたプラスミドを、大腸菌(Escherichia coli BL21株)に導入し、C末端部分に9つの連続したアルギニン残基を有するGST(以下、(Arg)9付加GSTタンパク質という)を発現させた。
菌体を50mMリン酸緩衝液(pH8)中でハンディーソニック(トミー精工社製、モデルUR-20P型)を用いて破砕し、25℃で15000rpmにて5分間遠心分離して、上清を回収した。この上清は、(Arg)9付加GSTタンパク質を、3500μg/mL含有していた。なお、タンパク質の濃度は、牛血清アルブミンを標準物質としてローリーの方法により測定した。
製造例2 没食子酸ドデシルを固定化した担体の製造
没食子酸ドデシル(和光純薬工業株式会社製)を、50μmol/mLの濃度でエタノール(特級、和光純薬工業株式会社製)に溶解した。エタノールで膨潤させたSephadex LH-20(GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製)を、ほぼ等容量の没食子酸ドデシルエタノール溶液と混合し、ロータリーエバポレータ(東京理科機器株式会社製、ロータリーエバポレータN−2N型)を40℃にて減圧下(50hPa)で10分間用いて乾固させた。これを純水になじませ、HPLC用カラム(長さ100mm×内径6mm)に充填して、没食子酸ドデシル固定化担体カラムを作製した。
実施例1
製造例1で得られた(Arg)9付加GSTタンパク質溶液を、50mMリン酸緩衝液(pH8)で2倍に希釈し、100μlをサンプルとして、製造例2で作製したカラムに注入した。
(Arg)9付加GSTタンパク質溶液の注入から10分毎にフラクションコレクターを用いて溶出液を回収し、分析した。
HPLCの分析条件は、次のとおりである。
HPLCポンプ:DP−8020(東ソー株式会社製)
分光光度計:UV−8020(東ソー株式会社製)
フラクションコレクター:DC−1500(東京理科機器株式会社製)
溶離液:A液=50mMリン酸緩衝液(pH8);
B液=300mM NaCl含有50mMリン酸緩衝液(pH8)
流速:0.2mL/分
グラジエント条件
時間(分) A液(%) B液(%)
0 100 0
30 0 100
60 0 100
70 100 0
80 100 0
得られた溶出液2mLを、Ultrafree-MCフィルタを用いるUltrafree-MC 5000 NMWL Filter Unit(ともにMILLIPORE社製)を用いて、約50μlまで濃縮して、エッペンドルフチューブに入れた。ここに、SDS-PAGE用サンプル処理液(水中に15%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、10% 2−メルカプトエタノール、330mM Tris−HCl緩衝液、pH7.0、25%グリセリン及び1%ブロモフェノールブルー(BPB))10μlを加えて沸騰水中で5分間加熱した。放冷後、40μlをe-PAGEL:E-T1020L(10〜20%アクリルアミドゲル、アトー株式会社製)にアプライし、AE-6531P型pageRun(アトー株式会社製)を用いて20mAで80分間電気泳動を行った。なお、SDS-PAGEの泳動バッファーは、25mMトリスヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)、0.1%SDS、192mMグリシンの水溶液を用いた。
コントロールとして、プレシジョンPlusスタンダード(バイオラッド社製)5μLを用いた。
ゲルを、クーマシーブリリアントブルー(CBB)0.1%溶液を用いて染色し、メタノール:酢酸:水=3:1:6の混液を用いて脱色した。
得られたゲルの写真を、図1に示す。
図1の矢印部分は、(Arg)9付加GSTタンパク質のバンドの位置を示し、コントロールではこの位置にバンドが見られるが、0〜10分及び10〜20分の溶出フラクションにおいてはこのバンドが見られない。つまり、カラムにかける前に試料中に含有されていた(Arg)9付加GSTタンパク質のバンドが、溶出フラクション中に存在せず、没食子酸ドデシル固定化担体に吸着され分離されたことがわかる。
実施例2
アルギニン塩酸塩(Arg1)、Arg−Arg酢酸塩(Arg2)、Arg−Arg−Arg酢酸塩(Arg3)(いずれもBachem社製、H-1790)を、それぞれ50mMリン酸緩衝液(pH8)に溶解して1%溶液を作製した。各溶液15〜30μlを、製造例2で作製した没食子酸ドデシル固定化担体にアプライし、実施例1と同様のグラジエント条件で溶出した。
溶出液のUV280nmは、分光光度計UV−8020(東ソー株式会社製)を用いて測定した。
また、対照として、30μLの上記のArg1溶液、15μLのArg2溶液又は20μLのArg3溶液を、Sephadex LH-20(GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社製)にアプライして溶出したときの溶出液のUV280nmを測定した。
これらの結果を、図2に示す。
図2の結果から、没食子酸ドデシル固定化担体のカラムを用いると、アルギニンの重合度に応じて溶出時間が遅くなることがわかる。これに対して、没食子酸ドデシルを固定化していない担体のカラムでは、アルギニンの重合度が変化しても、溶出時間は変化しない。
没食子酸ドデシルを固定化していない担体のカラムを用いた場合の各アルギニン塩の溶出時間を100とすると、没食子酸ドデシル固定化担体のカラムを用いた場合の各アルギニン塩の溶出時間は、Arg1について119、Arg2について123、Arg3について136であった。アルギニンの重合度が高いほど、ポリフェノール化合物との親和性も高くなると考えられる。
没食子酸ドデシル固定化担体のカラムに(Arg)9付加GSTタンパク質溶液を供した後の溶出フラクションのSDS-PAGEの結果を示すゲルの写真である。 種々の重合度のアルギニンの塩を没食子酸ドデシル固定化担体のカラムに通したときの溶出液のUV280nmを示すチャートである。

Claims (5)

  1. ポリフェノール化合物を含有する試料を、
    ペプチド又はタンパク質にアルギニン及びリジンから選択されたアミノ酸の同一又は異なる種の2以上の残基を結合させた検出又は分離用反応剤と接触させることを特徴とする、ポリフェノール化合物の検出又は分離方法。
  2. 前記検出又は分離用反応剤が、標識物質により標識されている請求項1に記載の方法。
  3. 前記標識物質が、酵素、放射性標識物質及び蛍光標識物質からなる群より選択される請求項2に記載の方法。
  4. 前記検出又は分離用反応剤が、担体に固定化されている請求項1に記載の方法。
  5. 前記ポリフェノール化合物が、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン環を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
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