JP2008241334A - バイオセンサー - Google Patents

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福島  瑞惠
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Abstract

【課題】メディエーターを用いた酵素電極式センサーにおいて、従来の電極上に酵素、メディエーター、吸水性高分子からなる混合水溶液を塗布し乾燥することで形成する酵素電極式センサーは、測定対象物質が高濃度で試料に存在する場合、電極上全体で酵素と測定対象物質の反応によるメディエーターの還元が優先的に起こり、対極での反応に必要なメディエーター量が足りなくなり測定電流値の減少が生じるため、高測定対象物質濃度域での正確な反応電流値の測定は困難である。
【解決手段】作用極上に酵素とメディエーターからなり、酵素を固定化した酵素反応膜を設けるとともに、対極上にメディエーターと水溶性樹脂からなる対極反応膜を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体試料を分析するためのバイオセンサーに関し、特に生体試料中に含まれる測定対象物質を定量する酵素電極式のバイオセンサーであって、低濃度域から高濃度域の広い濃度範囲の測定対象物質の定量を行うためのバイオセンサーに関するものである。
生体試料中の測定対象物質と特異的に反応する酸化還元酵素を用い、測定対象物質と酸化還元酵素の電子移動による酵素反応により生じた試料溶液中の物質を電極にて酸化還元し、測定対象物質の濃度に応じた電流量を測定する酵素電極式のバイオセンサーが開発されている。例えば、グルコースセンサーで酸化還元酵素としてグルコースオキシダーゼを用いる場合、グルコースオキシダーゼとグルコースの反応により生成する過酸化水素を電極にて酸化しグルコース濃度を測定する方法がある。
しかしながら、過酸化水素の酸化電位が高いこと、並びに過酸化水素生成は試料中の溶存酸素濃度の影響が大きいことから、酵素反応により生じた酸化型、あるいは還元型酵素と電子の授受をし、かつ酸化還元電位の低い酸化還元性物質をメディエーターとして用いた酵素電極式のグルコースセンサーが知られている。
メディエーターを用いた酵素電極式のグルコースセンサーの反応について述べると、酵素電極で、まずグルコースオキシダーゼとグルコースの反応によりグルコースが酸化され、同時にグルコースオキシダーゼが還元型となる。次にこの還元型グルコースオキシダーゼとメディエーターが反応しメディエーターが還元され、還元型メディエーターが作用極で酸化されることにより酵素反応電流が得られる。
上記メディエーターを用いた酵素電極センサーは、人の全血から血中グルコース濃度を測定する簡易血糖計等に用いられている。
メディエーターとしてはフェリシアン化カリウム、ベンゾキノン化合物、オスミウム錯体、フェロセン誘導体等が用いられる。
これらのメディエーターを用いた酵素電極式のバイオセンサーの構成として特許文献1に記載のものが知られている。
特公平7−114705号公報(請求項1)
上記特許文献1のバイオセンサーは少なくとも作用極と対極からなる電極系表面に酵素、メディエーター、吸水性高分子の混合水溶液を塗布し乾燥することで酵素電極を形成している。
酵素電極センサーは、測定対象物を含む試料溶液を酵素電極上に導入し反応を開始させる。その後、一定時間後に作用極に一定の電圧を印加し得られる電流値より測定対象物質濃度を求める方法が多く用いられている。
電圧印加直後に得られる電流値は作用極近傍に存在する酵素反応に関わった還元型メディエーター濃度に由来するものであり、作用極から離れた部分で酵素反応に寄与した還元
型メディエーターは、拡散により作用極に到達しない限り反応電流としてとらえることはできない。
一方、正確な反応電流値が得られるためには作用極での還元型メディエーターの酸化反応に見合う還元反応が対極で起きる必要がある。対極ではメディエーターの還元反応が起こるわけであるが、従来のように酵素とメディエーターの混合物からなる膜を電極系全体においた場合、測定対象物質濃度が高い場合には、電極上全体で酵素と測定対象物質の反応によるメディエーターの還元が優先的に起こり、対極での反応に必要なメディエーター量が足りなくなり測定電流値の減少が生じるため、高測定対象物質濃度域での正確な反応電流値の測定は困難である。
本発明は、低濃度から高濃度の広い測定対象物質濃度に対応可能なメディエーターを用いた酵素電極式のバイオセンサーを提供することを目的とする。
本発明のバイオセンサーは酸化還元酵素とメディエーターと作用極と対極とを有する酵素電極式のバイオセンサーであって、作用極の表面に酸化還元酵素とメディエーターとを具備する酵素反応膜を有し、対極の表面にメディエーターを具備する対極反応膜を有することを特徴とするものである。
また、本発明のバイオセンサーの酵素反応膜は、酸化還元酵素とメディエーターと酸化還元酵素を固定化する水溶性光感光性樹脂である水溶性高分子との混合液を用い、混合液を作用極上に塗布して乾燥した後、紫外線照射することにより形成されることが好ましい。
更に、本発明のバイオセンサーの対極反応膜は、メディエーターと水溶性樹脂との混合液を対極上に塗布して乾燥することにより形成されることが好ましい。
本発明のバイオセンサーに用いる酸化還元酵素は、測定対象物質を酸化、あるいは還元する酸化還元酵素であれば用いることができ、一例としてグルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、乳酸オキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ等が挙げられる。
本発明のバイオセンサーに用いるメディエーターは、用いる酸化還元酵素、並びに電極と効率よく電子の授受が可能である酸化還元性物質であれば用いることができ、一例としてフェリシアン化カリウム、フェナジンメトサルフェート誘導体、ジクロロフェニル−p−インドフェノール、ベンゾキノン誘導体、フェロセン誘導体、オスミウム錯体、ルテニウム錯体等が挙げられる。
本発明のバイオセンサーの酵素反応膜で、水溶性高分子として用いる酸化還元酵素を固定化する水溶性光感光性樹脂は、感光基としてスチルバゾリウム基、アジド基等を有する水溶性高分子であれば用いることができる。
本発明のバイオセンサーの対極反応膜に用いる水溶性樹脂として、ポリビニルアルコールやカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子を用いることが出来る。
(作用)
本発明のバイオセンサーは、酵素反応に寄与する酸化還元酵素が作用極上に固定化されているため効率よく酵素反応が起こるとともに、対極上にはメディエーターからなる膜が
存在するため、作用極における酵素反応に寄与した還元型メディエーターの酸化反応電流量に対応した量の対極でのメディエーター還元反応が進行することで、対極反応が測定電流値の律速となることが無い。
本発明によれば、従来のように電極系全体に酵素を塗布する必要が無く、作用極上に酸化還元酵素が固定化されているので、酵素電極に用いる酵素量の低減化が可能となる。更に、作用極上の酵素反応膜と対極上の対極反応膜との反応が互いに機能分離されていることから、低濃度域から高濃度域の基質濃度範囲において直線性を有するバイオセンサーを提供することが可能となり、得られる電流値から濃度を概算する際の装置側の複雑な補正工程が不必要となる。
図1に酵素電極式のバイオセンサーの1例を平面図及び断面図を用いて示す。図1の(a)はバイオセンサーの平面図であり、図1の(b)は図1の(a)の平面図をA−A’で切断したときの断面図である。絶縁基板1上に銀ペースト2にて電極と配線下地が形成されている。作用極上に酵素反応膜5、対極上に対極反応膜6が塗布されており、作用極と対極、並びに接続端子7に通じる配線はカーボンペースト3を用いてスクリーン印刷することで形成されている。作用極、対極からの配線は絶縁材4にて被覆される。
以下、本発明のバイオセンサーについて測定対象物質としてグルコースを、酸化還元酵素としてグルコースオキシダーゼを、メディエーターとしてフェリシアン化カリウムを用いた実施例を示し、更に詳しく説明する。
(実施例1)
pH6.5の50mM-リン酸バッファーで溶解したグルコースオキシダーゼ濃度4mg/mLの酵素溶液50μLと、300mMフェリシアン化カリウム水溶液50μLと、感光基としてアジド基を有する6wt%−感光性ポリビニルアルコール水溶液50μLを混合し酵素反応膜溶液を調製し、この酵素反応膜溶液3μLを7mm2のセンサーチップの作用極上に滴下し乾燥させた。
次にフェリシアン化カリウムを200mMで溶解した0.5wt%のカルボキシメチルセルロース水溶液5μLを12mm2のセンサーチップの対極上に滴下し乾燥させた。その後、100mJ/cm2の紫外線を照射することで酵素反応膜と対極反応膜を形成した。
このように作製したバイオセンサーを用い、種々のグルコース濃度のPBS溶液を作用極と対極とを覆うように10μL添加した。添加120秒後に対極に対して作用極に+0.2Vの電圧を印加し、電流値を測定した。各グルコース濃度に対する反応電流値の時間変化を図2に、電圧印加100秒後の電流値を図3に示す。
図2より、グルコース濃度が増加するに伴い反応電流値が増加すること、並びに図3よりグルコース濃度0から1000mg/dLの濃度域まで直線関係が得られているので、低濃度域から高濃度域まで測定が可能であることが判る。
(比較例1)
対極反応膜を設けない以外は実施例1と同様に作製したバイオセンサーを用い、実施例1と同様に種々のグルコース濃度に対する反応電流を測定した。各グルコース濃度に対する反応電流値の時間変化を図4に、電圧印加100秒後の電流値を図5に示す。
(比較例2)
酵素反応膜に用いる水溶性高分子を感光基としてアジド基を有する6wt%−感光性ポリビ
ニルアルコール水溶液から0.5%カルボキシメチルセルロース水溶液に変更した以外は実施例1と同様に作製したバイオセンサーを用い、実施例1と同様に種々のグルコース濃度に対する反応電流を測定した。電圧印加100秒後の電流値を図6に示す。
比較例1の場合、図4と図5より、グルコース濃度500mg/dL以上で測定電流値が落ち込み、データが直線からずれていることが判る。グルコース低濃度域では作用極より溶解拡散するメディエーターにより、対極では作用極の酵素反応に見合ったメディエーターの還元反応が進行するが、高濃度域では作用極近傍で多くのメディエーターが還元型となるため酸化型のメディエーターが不足し、対極での反応が律速となってしまう事が原因と考えられる。
また、比較例2の場合、図6より、グルコース濃度に対する電流値の傾きが実施例1と比較すると小さく、また高濃度域になるほど電流値の傾きが更に小さくなることが判る。この現象は、酵素反応膜に用いた水溶性高分子であるカルボキシメチルセルロースは酵素を固定化する能力を有さないため酵素が試料全体に溶解し、作用極近傍の酵素濃度が低下することが原因と考えられる。
以上、実施例と比較例の結果より、本発明のバイオセンサーを用いることで測定対象物質の広い濃度範囲の測定が可能となることが判る。
本発明のバイオセンサーの一例を示す平面図および断面図である。 本発明のバイオセンサーを用いた実施例1の各グルコース濃度に対する反応 電流値の時間変化を示す図である。 本発明のバイオセンサーを用いた実施例1の各グルコース濃度に対する電圧 印加100秒後の電流値を示す図である。 比較例1の各グルコース濃度に対する反応電流値の時間変化を示す図である 。 比較例1の各グルコース濃度に対する電圧印加100秒後の電流値を示す図で ある。 比較例2の各グルコース濃度に対する電圧印加100秒後の電流値を示す図で ある。
符号の説明
1 絶縁性基板
2 銀ペースト
3 カーボンペースト
4 絶縁材
5 酵素反応膜
6 対極反応膜
7 接続端子

Claims (3)

  1. 酸化還元酵素とメディエーターと作用極と対極とを有する酵素電極式のバイオセンサーであって、前記作用極の表面に前記酸化還元酵素と前記メディエーターとを具備する酵素反応膜を有し、前記対極の表面に前記メディエーターを具備する対極反応膜を有するバイオセンサー。
  2. 前記酵素反応膜が前記酸化還元酵素と前記メディエーターと、前記酸化還元酵素を固定化する水溶性光感光性樹脂である水溶性高分子との混合液を用い、該混合液を前記作用極上に塗布して乾燥した後、紫外線照射することにより形成されることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサー。
  3. 前記対極反応膜が前記メディエーターと水溶性樹脂との混合液を前記対極上に塗布して乾燥することにより形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバイオセンサー。
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