JP2008241144A - 膨張弁及びこれを用いた冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】膨張弁の本体自体の大幅な加工工数の増加や、部品点数の増加を招くことなく絞り部の前後に消音室を形成することにより安価な膨張弁を提供すること、及び、この膨張弁を用いた冷凍装置を提供すること。
【解決手段】本発明に係る膨張弁は、本体1の内部に弁室3が設けられ、弁室3に収納される弁体2と弁座6との間に絞り部7が形成されている。絞り部7の前後に連通するように本体1に対し二つの継手用配管10,11が取り付けられる。継手用配管10,11は、出入口ポートとして機能するものであって、先端側に連絡配管を接続する接続部10b,11bが形成される。そして、少なくとも一方の継手用配管(図1では11)には、本体側に流体通路の断面積を大きくした拡大部11aが一体に成型されている。この拡大部11aを膨張室として作用させて冷媒の圧力変動を抑制し、騒音を低減する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る膨張弁は、本体1の内部に弁室3が設けられ、弁室3に収納される弁体2と弁座6との間に絞り部7が形成されている。絞り部7の前後に連通するように本体1に対し二つの継手用配管10,11が取り付けられる。継手用配管10,11は、出入口ポートとして機能するものであって、先端側に連絡配管を接続する接続部10b,11bが形成される。そして、少なくとも一方の継手用配管(図1では11)には、本体側に流体通路の断面積を大きくした拡大部11aが一体に成型されている。この拡大部11aを膨張室として作用させて冷媒の圧力変動を抑制し、騒音を低減する。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般の冷凍サイクルに用いられる冷媒減圧用の膨張弁及びこれを用いた冷凍装置に関する。
空気調和装置等の冷凍装置の分野では、近年は圧縮機及び送風機の運転音の低下が著しく、膨張弁周りの騒音にも関心が高まっている。特に、膨張弁に流入する冷媒流が気液二相流になった場合の騒音についての研究が進められている。膨張弁に流入する冷媒流が気液二相流になるのは、膨張弁の上流側の冷媒流通抵抗が増加して冷媒中に気泡が発生する場合や、運転条件の変化により凝縮器の能力が不足気味となり液化が不完全になる場合などが考えられる。また、このような運転環境となって気液二相流の状態の冷媒が膨張弁に流入すると、密度の異なる冷媒が不規則に膨張弁本体を通過するため、膨張弁内部における圧力脈度が激しくなり、この圧力脈動により冷媒通過音が大きくなるとともに、圧力脈動により膨張弁の振動が大きくなって、膨張弁周りの振動音が大きくなるという問題がある。
従来一般の膨張弁は、特許文献1における従来の膨張弁として記載されているものであって、これを図7に示す。なお、以下この膨張弁を従来一般の膨張弁と称する。
この従来一般の膨張弁は、図7に示すように、略円筒状の本体101の内部に、弁体102、弁体102を収納する略円柱状空間の弁室103、及び弁体102との間に絞り部を形成する弁座104を備えている。また、先端側を連絡配管を接続する接続部とした出入口ポートとしての二つの継手用配管105,106が本体101に取り付けられている。一方の継手用配管105は弁室103の側壁103aに取り付けられ、他方の継手用配管106は弁室103の底壁103bに取り付けられている。そして、これら継手用配管105,106に膨張弁への連絡配管が接続されて、空気調和機などの冷凍装置内に組み込まれていた。従来一般の膨張弁は、上記のような構造を備えているものであって、前述のような圧力脈動による騒音については、これを低減する方策が採られていなかった。なお、本体101の上部には、弁体102を弁棒102a介して駆動する駆動部107が搭載されていた。
この従来一般の膨張弁は、図7に示すように、略円筒状の本体101の内部に、弁体102、弁体102を収納する略円柱状空間の弁室103、及び弁体102との間に絞り部を形成する弁座104を備えている。また、先端側を連絡配管を接続する接続部とした出入口ポートとしての二つの継手用配管105,106が本体101に取り付けられている。一方の継手用配管105は弁室103の側壁103aに取り付けられ、他方の継手用配管106は弁室103の底壁103bに取り付けられている。そして、これら継手用配管105,106に膨張弁への連絡配管が接続されて、空気調和機などの冷凍装置内に組み込まれていた。従来一般の膨張弁は、上記のような構造を備えているものであって、前述のような圧力脈動による騒音については、これを低減する方策が採られていなかった。なお、本体101の上部には、弁体102を弁棒102a介して駆動する駆動部107が搭載されていた。
そこで、前述の圧力脈動による騒音を低減するものとして、特許文献1に記載の膨張弁が提案されている。この膨張弁は、図8に記載するものである。以下これを改良型従来膨張弁と称する。この改良型従来膨張弁は、従来一般の膨張弁と同様に、略円筒状の本体201の内部に、弁体202、弁体202を収納する略円柱状空間の弁室203、及び弁体202との間に絞り部を形成する弁座204を備えている。そして、この改良型従来膨張弁では、膨張弁内部における冷媒の圧力脈動を抑制するために、図7の従来一般の膨張弁に比し略円柱状空間である弁室203の径を大きくして、この弁室203を第一の膨張室として機能させるようにしている。また、この改良型従来膨張弁では、本体201内において、上記のように大きくした弁室203と同程度の大きさの第二の膨張室208を、弁座204を形成する壁体203bの下方に形成している。そして、絞り部の前後に連通する出入口ポートとしての二つの継手用配管205,206は、一方のものが第一の膨張室の側壁、つまり弁室203の側壁203aに対して取り付けられ、他方のものが第二の膨張室208の下壁208aに対して取り付けられている。なお、本体201の上部には、弁体202を弁棒202a介して駆動する駆動部207が搭載されていた。
図7に記載の従来一般の膨張弁では、膨張弁に流入する冷媒が気液二相流状態の場合には、冷媒の不均一状態により圧力脈動が引き起こされるとともに、減圧後の二相流冷媒による圧力脈動が大きくなる。これに対し、この特許文献1に記載の改良型従来膨張弁によれば、絞り部を挟んで前後に設けられた第一の膨張室(弁室203)及び第二の膨張室208がそれぞれ消音器(マフラー)の役目を果たす。このため、騒音レベルを低減しようとする周波数に対応して第一の膨張室(弁室203)及び第二の膨張室208の径寸法と高さ寸法を設定することにより、継手用配管205,206から流入する冷媒の圧力脈動を絞り部の前後で段階的に抑制することができる。
特開平11−325658号公報、図1、図18
このように改良型従来膨張弁は、騒音が改良される点で注目すべきものである。しかしながら、この膨張弁の場合は、膨張室を形成するために、本体201の加工が大幅に変更されて複雑化されるとともに、部品点数が増加し、さらに、本体201が大きくなるという問題もあった。このため、材料費及び製作工程が大幅に増加し、コストアップが大きくなるという問題があった。
本発明は、従来技術に存在するこのような問題点に着目してなされたものであって、膨張弁の本体自体の大幅な加工工数の増加や、部品点数の増加を招くことなく絞り部の前後に消音室を形成することにより安価な膨張弁を提供することを目的とする。また、このような安価な膨張弁を用いることにより、低騒音化された、安価な冷凍装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る膨張弁は、弁体、弁体を収納する弁室、及び弁体との間に絞り部を形成する弁座が内部に備えられる本体と、絞り部の前後に連通するように前記本体に取り付けられるとともに、先端側に連絡配管を接続する接続部が形成された、出入口ポートとしての二つの継手用配管とを備えた膨張弁であって、少なくとも一方の継手用配管は、本体側に流体通路の断面積を大きくした拡大部が一体に成型されていることを特徴とする。したがって、本発明は、従来一般の膨張弁において、本体は大幅な変更を必要としないものであって、継手用配管における本体側に流体通路の断面積を大きくした拡大部が形成されるだけの構成である。すなわち、本発明に係る膨張弁は、本体は略従来一般の膨張弁と同様の構成とするものであって、継手用配管に一体的に形成される拡大部の断面積を適宜設定することにより、この拡大部を消音室として機能させることができる。したがって、膨張弁の本体の大幅な加工工数の増加や部品点数の増加を招くことなく、絞り部の前後のうちの少なくとも一方に消音室を形成して、冷媒の圧力脈動を抑制することができる。このように、本発明に係る膨張弁は、コストをかけることなく、出入口ポートとしての継手用配管から流入する冷媒の圧力脈動を抑制し、膨張弁周りの騒音を低下することができる。
また、前記二つの継手用配管は、それぞれ、本体側に流体通路の断面積を大きくした拡大部が一体に成型されていることが好ましい。このようにすれば、二つの継手用配管の何れから冷媒が流入する場合においても、絞り部の前後において段階的に圧力脈動を抑制することができる。
また、このように前記二つの継手用配管それぞれを、本体側に流体通路の断面積を大きくした拡大部が一体に成型されたものとする場合は、両者を同一形状に形成することが好ましい。このようにすれば、部品の共通化によりコストを削減することができる。
また、前記拡大部が形成された継手用配管は、前記先端側の連絡配管を接続する接続部と本体側の拡大部とがテーパ部により連結されていることが好ましい。このように構成すれば、消音室と接続部との間における流路が滑らかに変化するように形成される。したがって、流路面積の急激な変化による冷媒流の乱れがなくなり、騒音がより低下する。また、配管から拡大部と接続部とを一体に成型することも容易になる。
また、前記二つの継手用配管は、一方が弁室を形成する側壁に取り付けられ、他方が弁座を形成する弁室の底壁に取り付けられていることが好ましい。このように構成すると、従来一般の膨張弁の構造からの変化を少なくすることができる。
また、上記のように構成された膨張弁を用いて冷凍装置を形成することもできる。このようにすれば、膨張弁周りの騒音の低い空気調和機等の冷凍装置を安価に提供することができる。
本発明に係る膨張弁によれば、膨張弁の本体の大幅な加工工数の増加や、部品点数の増加を招くことなく絞り部の前後のうちの少なくとも一方に消音室を形成することができる。この結果、出入口ポートとしての継手用配管から流入する冷媒の圧力脈動を抑制し、膨張弁周りの騒音を低下することができる。また、このような膨張弁を利用することにより低騒音の冷凍装置を安価に提供することができる。
以下、本発明の各実施の形態に係る膨張弁について、図面に基づき説明する。なお、各実施の形態に共通する要素には同一の符号を付し、重複説明を省略する。
(実施の形態1)
以下、この発明の実施の形態1に係る膨張弁について、図1に基づき説明する。図1は実施の形態1に係る膨張弁の縦断面図である。本実施の形態に係る膨張弁は、図1に示すように、本体1と、本体1の上部に取り付けられた駆動部20とからなる。
(実施の形態1)
以下、この発明の実施の形態1に係る膨張弁について、図1に基づき説明する。図1は実施の形態1に係る膨張弁の縦断面図である。本実施の形態に係る膨張弁は、図1に示すように、本体1と、本体1の上部に取り付けられた駆動部20とからなる。
本体1は、略円筒状であって、内部に弁体2を収納する略円柱状空間の弁室3が形成されている。弁体2は弁棒4の先端部に形成されたニードル弁である。弁室3の底壁3aには弁孔5が形成されている。そして、弁孔5の上端周囲を弁座6として、弁体2と弁座6との間に絞り部7が形成されている。また、弁室3の側壁3b及び底壁3aに対し出入口ポートとしての二つの継手用配管10,11がロー付けにより取り付けられている。弁室3の側壁3bに取り付けられた継手用配管10は、弁室3の側壁3bに形成された連絡孔8と弁室3とを介し絞り部7の一方の側(図1においては上側)に連通されている。また、弁室3の底壁3aに取り付けられた継手用配管11は、底壁3aに形成された弁孔5を介し絞り部7の他方側(図1においては下側)に連通されている。
駆動部20は、弁棒4を上下動させるための駆動部であって、弁棒4に連結されるロータ21、ロータ21を囲うロータケース22、ロータケース22の外側に取り付けられたステータ23、ステータ23を囲うステータケース24などから構成されている。以上の構成は、弁室3の底壁3aに取り付けられた継手用配管11とその取付部を除いては、前述の従来一般の膨張弁と同一の構成である。このため、弁室3は、改善型従来膨張弁のように、径を大きくしたものではない。
そして、この実施の形態1に係る膨張弁は、このような構成において、弁室3の底壁3aに取り付けられる継手用配管11の本体側の部分は、拡径して流体通路の断面積を大きくした拡大部11aに形成されている。また、この拡大部11a内の空間は、消音室として機能するように適宜の径寸法及び長さに形成されている。また、継手用配管11の先端側の部分は、連絡配管を接続するための接続部11bとして形成されている。この場合の連絡配管とは、空気調和機などの冷凍装置内に膨張弁を接続するための配管をいう。
なお、他方の、弁室3の側壁3bに取り付けられる継手用配管10は、先端部が連絡配管を接続するための接続部10bとして形成されたものであって、接続部10bから側壁3bに至るまで一定の径である。また、二つの継手用配管10,11の接続部10b,11bの径は同一である。
弁室3の底壁3aに取り付けられる継手用配管11は、拡大部11aと接続部11bとの間にテーパ部11cが形成され、拡大部11aと接続部11bとの間が連続的に断面が変化するように形成されている。継手用配管11は、このような構成とすることにより、1本の配管を素材として絞り加工又は拡管加工により、拡大部11aと接続部11bとが一体に成型されている。
実施の形態1の膨張弁は、上記のように構成された膨張弁であって、次のようにして騒音が低減される。
例えば、弁室3の側壁3bに取り付けられた継手用配管10から冷媒が流入する場合は、図示しない連絡配管からの冷媒は、弁室3に流入する。弁室3に流入した冷媒は、絞り部7で減圧されて、拡大部11aに流入し、急拡大により脈動が低減されて継手用配管11から図示しない連絡配管へ流出する。また、弁室3の底壁3aに取り付けられた継手用配管11から冷媒が流入する場合は、図示しない連絡配管からの冷媒は、拡大部11aに流入する。このとき、拡大部11aに流入すると同時に膨張し脈動が低減される。拡大部11aに流入した冷媒は、弁孔5を介し絞り部7で減圧されて弁室3に流入し、継手用配管11から図示しない連絡配管へ流出する。連絡配管から膨張弁に流入する冷媒は、膨張弁の上流側の冷媒流通抵抗の増加や凝縮器の能力不足などにより気液二相流となることがある。この場合、圧力変動が大きくなるが、前述の流体通路の断面積を大きくした拡大部11aが膨張室の役目を果たすため騒音の上昇が抑制される。特に、騒音レベルを低減しようとする周波数に合うように拡大部11aの径寸法及び長さ寸法を設定しておくと、効果的に騒音を低減することが可能である。
例えば、弁室3の側壁3bに取り付けられた継手用配管10から冷媒が流入する場合は、図示しない連絡配管からの冷媒は、弁室3に流入する。弁室3に流入した冷媒は、絞り部7で減圧されて、拡大部11aに流入し、急拡大により脈動が低減されて継手用配管11から図示しない連絡配管へ流出する。また、弁室3の底壁3aに取り付けられた継手用配管11から冷媒が流入する場合は、図示しない連絡配管からの冷媒は、拡大部11aに流入する。このとき、拡大部11aに流入すると同時に膨張し脈動が低減される。拡大部11aに流入した冷媒は、弁孔5を介し絞り部7で減圧されて弁室3に流入し、継手用配管11から図示しない連絡配管へ流出する。連絡配管から膨張弁に流入する冷媒は、膨張弁の上流側の冷媒流通抵抗の増加や凝縮器の能力不足などにより気液二相流となることがある。この場合、圧力変動が大きくなるが、前述の流体通路の断面積を大きくした拡大部11aが膨張室の役目を果たすため騒音の上昇が抑制される。特に、騒音レベルを低減しようとする周波数に合うように拡大部11aの径寸法及び長さ寸法を設定しておくと、効果的に騒音を低減することが可能である。
以上のごとく構成された実施の形態1の膨張弁によれば次のような効果を奏することができる。
(1)弁室3の底壁3aに取り付けられた継手用配管11には拡径して流体通路の断面積を大きくした拡大部11aが形成されるので、この拡大部11aを膨張室として冷媒の圧力脈動を低減することができる。また、拡大部11aの径及び長さ寸法を低減しようとする周波数に合うように適宜設定することにより、より効果的に騒音を低減することができる。
(1)弁室3の底壁3aに取り付けられた継手用配管11には拡径して流体通路の断面積を大きくした拡大部11aが形成されるので、この拡大部11aを膨張室として冷媒の圧力脈動を低減することができる。また、拡大部11aの径及び長さ寸法を低減しようとする周波数に合うように適宜設定することにより、より効果的に騒音を低減することができる。
(2)拡大部11aは、継手用配管11に一体的に成型されているので、膨張弁の本体1の大幅な加工工数の増加や部品点数の増加を来たすことなく、絞り部7の前後の一方に消音室を安価に形成することができる。
(3)継手用配管11は、先端側の接続部11bと本体側の拡大部11aとがテーパ部11cにより連結されているので、流路の滑らかな変化させることができる。これにより、断面積拡大部に発生し易い渦の発生を抑制することができ、より一層騒音を低減することができる。
(4)二つの継手用配管のうち、一方の、弁室3の側壁3bに取り付けられる継手用配管10は、従来のものと全く同様に取り付けられている。他方の、弁座6を形成する弁室3の底壁3aに取り付けられている継手用配管11は、本体側が流体通路の断面積を大きくした拡大部11aに構成されている。このように、本実施の形態に係る膨張弁は、継手用配管11及びその取付部において、従来一般の膨張弁と相違するが、弁室3の径を大きくする必要もなく、従来一般のものからの構造変化が少ない。したがって、このような構成とすることにより安価な膨張室付の膨張弁を提供することができる。
(5)上記のように構成された膨張弁を用いて空気調和機等の冷凍装置を構成すれば、膨張弁周りの騒音の低い空気調和機等の冷凍装置を安価に提供することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る膨張弁は、図2に示すように、実施の形態1に対して拡大部を形成する継手用配管を入れ換えたものである。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る膨張弁は、図2に示すように、実施の形態1に対して拡大部を形成する継手用配管を入れ換えたものである。
すなわち、この実施の形態においては、弁室3の側壁3bに取り付けられる継手用配管10における本体側に拡径して流体通路の断面積を大きくした拡大部10aを形成し、先端部が連絡配管を接続する接続部10bとして形成されている。一方、弁室3の底壁3aに取り付けられる継手用配管11は、先端部から底壁に至るまで一定の配管径であり、先端部は連絡配管を接続する接続部11bとして形成されたものである。なお、この実施の形態においては、弁室3の側壁3bに拡径された拡大部10aが接続される関係上、弁室3の軸方向(高さ方向)の寸法が従来一般の膨張弁や実施の形態1の膨張弁に比し長く形成されているが、弁室3の径はこれら膨張弁と同一とされているので、改良型従来品のように弁室3自体が大きく形成されたものではない。
したがって、この実施の形態2も実施の形態1と同様に機能することができる。
すなわち、弁室3の側壁3bに取り付けられた継手用配管10から冷媒が流入する場合は、図示しない連絡配管からの冷媒は、拡大部10aに流入する。このとき、拡大部10aに流入すると同時に冷媒が膨張し冷媒の圧力脈動が低減される。拡大部10aの冷媒は、連絡孔8を介して弁室3に流入し、絞り部7で減圧されて継手用配管11から図示しない連絡配管へ流出する。また、弁室3の底壁3aに取り付けられた継手用配管11から冷媒が流入する場合は、図示しない連絡配管からの冷媒は、弁孔5を介し絞り部7で減圧されて弁室3に流入する。弁室3に流入した冷媒は連絡孔8から拡大部10aに流入し、急拡大により脈動が低減されて継手用配管11から図示しない連絡配管へ流出する。
すなわち、弁室3の側壁3bに取り付けられた継手用配管10から冷媒が流入する場合は、図示しない連絡配管からの冷媒は、拡大部10aに流入する。このとき、拡大部10aに流入すると同時に冷媒が膨張し冷媒の圧力脈動が低減される。拡大部10aの冷媒は、連絡孔8を介して弁室3に流入し、絞り部7で減圧されて継手用配管11から図示しない連絡配管へ流出する。また、弁室3の底壁3aに取り付けられた継手用配管11から冷媒が流入する場合は、図示しない連絡配管からの冷媒は、弁孔5を介し絞り部7で減圧されて弁室3に流入する。弁室3に流入した冷媒は連絡孔8から拡大部10aに流入し、急拡大により脈動が低減されて継手用配管11から図示しない連絡配管へ流出する。
このような流れをする場合において、連絡配管から膨張弁に流入する冷媒は、膨張弁の上流側の冷媒流通抵抗の増加や凝縮器の能力不足などにより気液二相流となることがある。この場合、圧力変動が大きくなるが、前述の流体通路の断面積を大きくした拡大部10aが膨張室の役目を果たす。また、騒音レベルを低減しようとする周波数に対応して拡大部10aの径寸法及び長さ寸法を設定しておくことにより、効果的に騒音を低減することが可能である。
実施の形態2に係る膨張弁は、以上のように、実施の形態1と比較すると、流体通路の断面積を大きくした拡大部10aの形成位置が相違するのみであって、実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る膨張弁は、図3に示すように、拡大部を二つの継手用配管それぞれに形成したものである。
実施の形態3に係る膨張弁は、図3に示すように、拡大部を二つの継手用配管それぞれに形成したものである。
すなわち、この実施の形態においては、弁室3の側壁3bに取り付けられる継手用配管10及び弁室3の底壁3aに取り付けられる継手用配管11のそれぞれの本体側に、拡径して流体通路の断面積を大きくした拡大部10a,11aが形成されている。また、二つの継手用配管10,11それぞれの先端部は、連絡配管を接続する接続部10b,11bとして形成されている。また、拡大部10a,11aと接続部10b,11bの間にテーパ部10c,11cが形成されている。このように、二つの継手用配管10,11は、共に拡大部10a,11a、テーパ部10c,11c、接続部10b,11bを備えたものであって、両者全く同一形状であり同一の部品として形成されている。なお、弁室3の大きさは、実施の形態2の場合と同一である。したがって、弁室3の軸方向(高さ方向)の寸法は、弁室3の側壁3bに拡径された拡大部10aが接続される関係上、従来一般の膨張弁や実施の形態1の膨張弁に比し長く形成されている。
以上のように構成された実施の形態3に係る膨張弁によれば、絞り部7の前後に流体通路の断面積を大きくした拡大部10a,11aが形成されているため、継手用配管10或いは継手用配管11の何れから冷媒が流入する場合においても、絞り部7の前後において拡大部10a,11aにより圧力脈動が抑制される。したがって、実施の形態1及び2の場合よりも圧力脈動を抑制する効果が大きくなる。また、この膨張弁においては、二つの継手用配管10,11は同一の部品として形成されている。したがって、部品共通化によりコスト削減が行われている。なお、その他の点については、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
(変形例)
(1)実施の形態2及び実施の形態3における継手用配管10は、図4(a)の斜視図及び図4(b)の拡大部断面図のように、本体側の拡大部10aの断面形状を拡径した円形断面にし、先端部に接続部10bが形成されたものである。しかしながら、継手用配管10は、図5(a)の斜視図及び図5(b)の拡大部断面図のように、拡大部10aの断面形状を、高さ方向の径を接続部10bの直径と略同一とし、水平方向の径のみを接続部10bの直径より大きくした扁平な長円形(図5(b)参照)としてもよい。このようにすれば、弁室3の軸方向の寸法を従来一般のものに比し大きくする必要を無くすことができる。また、継手用配管10は、拡大部10aの断面積を大きくするものであればよく、図6(a)の斜視図及び図6(b)の拡大部断面図のように、拡大部10aの断面形状を、2個の円形断面を連結したような形状としてもよい。また、実施の形態1〜3において、継手用配管11の拡大部11aの形状についても、図5〜図6のような形状、あるいは他の形状に変更することもできる。
(1)実施の形態2及び実施の形態3における継手用配管10は、図4(a)の斜視図及び図4(b)の拡大部断面図のように、本体側の拡大部10aの断面形状を拡径した円形断面にし、先端部に接続部10bが形成されたものである。しかしながら、継手用配管10は、図5(a)の斜視図及び図5(b)の拡大部断面図のように、拡大部10aの断面形状を、高さ方向の径を接続部10bの直径と略同一とし、水平方向の径のみを接続部10bの直径より大きくした扁平な長円形(図5(b)参照)としてもよい。このようにすれば、弁室3の軸方向の寸法を従来一般のものに比し大きくする必要を無くすことができる。また、継手用配管10は、拡大部10aの断面積を大きくするものであればよく、図6(a)の斜視図及び図6(b)の拡大部断面図のように、拡大部10aの断面形状を、2個の円形断面を連結したような形状としてもよい。また、実施の形態1〜3において、継手用配管11の拡大部11aの形状についても、図5〜図6のような形状、あるいは他の形状に変更することもできる。
(2)各実施の形態において、拡大部10a,11aと接続部10b,11bの間にテーパ部10c,11cが形成されているが、テーパ部10c,11cを省略したものとすることもできる。但し、この場合は流路断面が段付状態で変わるため、この段付部に渦が発生し易くその分騒音低減効果が小さくなる可能性がある。
(3)各実施の形態において、膨張弁は冷媒が可逆に流通することを前提としているが、冷媒が一方向にのみ流通するものであってもよい。
(4)各実施の形態いおいて、弁室3は略円柱状空間とされているが、この形状は特に円筒状にこだわるものではなく、例えば、断面四角形の空間でもよい。
(4)各実施の形態いおいて、弁室3は略円柱状空間とされているが、この形状は特に円筒状にこだわるものではなく、例えば、断面四角形の空間でもよい。
(5)上記各実施の形態では、膨張弁のみについて説明しているが、これら膨張弁は、家庭用空気調和機、店舗、オフィスビルなどの業務用エアコン、冷蔵庫、冷凍庫などあらゆる冷凍装置に使用することができ、これら装置における膨張弁の騒音を低減することができる。
1…本体、2…弁体、3…弁室、3a…底壁、3b…側壁、6…弁座、7…絞り部、10,11…継手用配管、10a,11a…拡大部、10b、11b…接続部、10c、11c…テーパ部。
Claims (6)
- 弁体、弁体を収納する弁室、及び弁体との間に絞り部を形成する弁座が内部に備えられる本体と、絞り部の前後に連通するように前記本体に取り付けられるとともに、先端側に連絡配管を接続する接続部が形成された、出入口ポートとしての二つの継手用配管とを備えた膨張弁であって、少なくとも一方の継手用配管は、本体側に流体通路の断面積を大きくした拡大部が一体に成型されていることを特徴とする膨張弁。
- 前記二つの継手用配管は、それぞれ、本体側に流体通路の断面積を大きくした拡大部が一体に成型されていることを特徴とする請求項1記載の膨張弁。
- 前記二つの継手用配管は、同一の形状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の膨張弁。
- 前記拡大部が形成された継手用配管は、前記先端側の連絡配管を接続する接続部と本体側の拡大部とがテーパ部により連結されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の膨張弁。
- 前記二つの継手用配管は、一方が弁室を形成する側壁に取り付けられ、他方が弁座を形成する弁室の底壁に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の膨張弁。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の膨張弁を用いたことを特徴とする冷凍装置。
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JP2007082834A JP2008241144A (ja) | 2007-03-27 | 2007-03-27 | 膨張弁及びこれを用いた冷凍装置 |
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-
2007
- 2007-03-27 JP JP2007082834A patent/JP2008241144A/ja active Pending
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