JP2008240797A - はさみ金具 - Google Patents

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Yasuhiro Kimura
泰大 木村
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Abstract

【課題】簡単な構造で確実に壁に仮止めされ、紛失を防いで無駄をなくし、コンセント等の取り付け作業の効率も向上するはさみ金具を提供する。
【解決手段】薄板で作られ中央に空間を有する枠形の本体22と、本体22の空間に突出する凸部24と、凸部24に形成された螺孔26を有する。本体22の一側面には、側面から突出する爪部30と、爪部30以外の部分に設けられた両面テープ32による粘着部を備える。爪部30は、本体22に貼付された爪形成板28の角部を折り曲げて立設されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、壁面に配線器具(スイッチやコンセント等)を取り付ける際に、壁面の裏に取り付けてスイッチやコンセントの部材を保持するはさみ金具に関する。
従来、壁面に配線器具を取り付けるときは、壁面に取り付け用の開口部を形成し、開口部の中に所定の配線器具を収容するアウトレットボックス(スイッチボックスを含む)等を、壁ボードを取り付ける前に壁の内側に取り付けている。しかし、アウトレットボックス等は厚みがあるため、壁面の裏に取り付けに必要な空間がない場合、又は既設の壁やスチールパーティション等工場製作品の場合、事前にアウトレットボックス等を壁内に取り付けることができなかった。このような場合、壁の裏面に図5に示すはさみ金具1を取り付けて、配線器具を保持している。はさみ金具1は、コの字形の薄板で作られた本体2が設けられ、本体2の両方の端部2aには、中央の空間に、つまり互いに近づく方向へ突出する半円形の凸部3が設けられ、凸部3の中心には螺孔4が設けられている。
次に、はさみ金具1の使用方法について説明する。はさみ金具1は、壁を形成する石膏ボード等の壁面内装材である壁ボード5に配線器具を取り付ける際に、壁ボード5の裏面5aに取り付けられるものである。まず、壁ボード5には、配線器具を取り付ける矩形の開口部6が設けられている。はさみ金具1の本体2は、開口部6の周縁部を半周するコの字形状であり、一対の端部2aは開口部6の上端縁部6aまたは下端縁部6bのそれぞれ中心に位置し、上端縁部6aまたは下端縁部6bから開口部6の内側へ凸部3が突出して露出し、壁ボード5の表面5b側から見ることができる。
壁ボード5の表面5bには、取付板7が取り付けられる。取付板7は、壁ボード5の開口部6に嵌合して配線器具を保持する枠体8が設けられ、枠体8の内側は配線器具を取り付ける開口部8aとなっている。枠体8の上端縁部8bと下端縁部8cには、それぞれの中心に水平方向に長い長丸形の透孔9が設けられている。上端縁部8aと下端縁部8cには、それぞれの中心に上方または下方に突出する取付部10が各々設けられ、取付部10の中心には円形の螺孔11が形成されている。
取付板7の室内側にはカバープレート12が取り付けられる。カバープレート12は、壁ボード5の開口部6と、取付板7を覆う大きさの板体13が設けられている。板体13の、取付板7の開口部8aに対向する部分には、配線器具のスイッチ等に対応して矩形の開口部14が縦に1、2個形成されている。板体13の、取付板7の螺孔11に対向する部分に、透孔15が形成されている。
次に、はさみ金具1を壁ボード5に取り付ける工程について説明する。壁ボード5の開口部6からはさみ金具1を裏面5a側へ入れ、一対の凸部3が開口部6の上端縁部6aと下端縁部6bの中心付近から見える位置に指で押え、取付板7の透孔9とはさみ金具1の凸部3の螺孔4にネジ16を差し込んで締め、壁ボード5を挟持して保持する。または、はさみ金具1の一方の螺孔4と取付板7の一方の透孔9をあらかじめネジ16で仮に連結し、この状態ではさみ金具1と取付板7の角度を開きながらはさみ金具1のみを壁ボード5の開口部6から入れ、ネジ16を締め、他方の螺孔4と透孔9にも別のネジ16を入れて締め、保持してもよい。そして取付板7の室内側にカバープレート12を当て、取付板7の螺孔11とカバープレート12の透孔15にネジ17を差し込んで取付板7に固定する。
しかし、はさみ金具1を取り付ける際に、はさみ金具1を先に壁ボード5の裏面5aに入れる場合は、はさみ金具1を裏面5aに当てた状態で指で押えなければならず、不用意に離して、壁ボード5の裏面5aの下方に落下して取れなくなることがあり、取り付け作業が難しいものであった。また、はさみ金具1と取付板7をあらかじめネジ16で仮に連結する場合も、はさみ金具1を開いて開口部6に挿入したりする必要があり、作業が面倒であった。配線器具を取り外すときも同様に、はさみ金具1が落下してしまうことがあった。
この問題を解決するため、特許文献1に開示されるような、バー等の壁面取り付け方法とこれに用いる取付具が開示されている。この取付具は、浴室やトイレ等の壁面に、握りバー、タオル掛け等を固定するためのバー等を取り付けるものである。壁の所要の部位に挿通孔と通孔とを設け、タコ糸を利用して固定金具を挿通孔から壁裏面に挿通し、固定金具に仮止めした止めネジを前記通孔から壁表面に引き出し、固定金具のネジ孔と通孔が合致する状態で固定金具を壁の裏面に仮固定する。その後、防水パッキン、化粧板、握りバーを当接して仮止めした止めネジで固定するものである。
2001−32492号公報
上記特許文献1の場合、タコ糸やネジを取付具にあらかじめ取り付けて壁の裏面に仮固定しなければならず、工程が複雑で部品点数も多く、作業が面倒であった。従って、より簡単で確実に、はさみ金具を仮止めする方法が求められていた。
この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で確実に壁に仮止めされ、紛失を防いで無駄をなくし、配線器具の取り付け作業の効率も向上するはさみ金具を提供することを目的とする。
本発明は、薄板で作られ中央に空間を有する枠形またはコの字状等の本体と、前記本体の前記空間に突出する凸部と、前記凸部に形成された螺孔が設けられ、前記本体の一側面には、前記側面に対して突出する爪部と、前記爪部以外の部分に設けられた粘着部を備えたはさみ金具である。
前記本体の前記爪部を有する側面には、前記側面に取り付けられる矩形の爪形成板が重ねられて設けられ、前記爪部は前記爪形成板の角部を折り曲げて立設されている。
前記爪部は、放射状の切断線で区切られた扇形の舌片を略直角に折り曲げて立設されているものでも良く、前記爪部は前記本体から一体に形成されているものでも良い。
本発明のはさみ金具は、簡単な構造で確実に壁に仮止めされ、簡易な作業でコンセント等を壁に取り付けることができる。さらに、はさみ金具は、確実に壁の裏面に仮止めされ、壁内への落下を防ぎ、紛失による無駄をなくすことができる。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図3はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態のはさみ金具20は、コの字形の薄板で作られた本体22が設けられ、本体22の両方の端部22aには、中央の空間に、つまり互いに近づく方向へ突出する半円形の凸部24が設けられ、凸部24の中心には螺孔26が設けられている。本体22の、互いに平行な部分には、一方向に長い矩形の爪形成板28が設けられている。
爪形成板28は、ステンレス製等の薄い金属製又は硬くて薄い樹脂製の板体であり、爪形成板28の4個の角部は爪形成板28に対してほぼ直角に折り曲げられて立設され、爪部30となっている。爪形成板28の両方の側面には、両面に粘着剤が設けられた両面テープ32が取り付けられ、爪部30が立設された側面の両面テープ32は後述する壁ボード34に粘着され、反対側の側面の両面テープ32は本体22に粘着されている。なおこのとき本体22の両端部の長手方向に、爪形成板28の長手方向がほぼ平行に位置している。
次に、はさみ金具20の使用方法について説明する。はさみ金具20は、壁を形成する壁ボード34に配線器具を取り付ける際に、壁ボード34の裏面34aに取り付けられるものである。まず、壁ボード34にはコンセント等を取り付ける矩形の開口部36が設けられている。はさみ金具20の本体22は、開口部36の周縁部を半周するコの字形状であり、一対の端部22aは開口部36の上端縁部36aまたは下端縁部36bのそれぞれ中心に位置し、上端縁部36aまたは下端縁部36bから開口部36の内側へ凸部24が露出して突出し、壁ボード34の表面34b側から見ることができる。
壁ボード34の表面34bには、取付板38が取り付けられる。取付板38は、壁ボード34の開口部36に嵌合される大きさの枠体40が設けられ、枠体40の内側は開口部42となっている。枠体40の上端縁部40aと下端縁部40bには、水平方向に長い長丸形の透孔44が各々設けられている。上端縁部40aと下端縁部40bには、それぞれの中心に上方または下方に突出する取付部46が各々設けられ、取付部46の中心には円形の螺孔48が形成されている。
取付板38の室内側にはカバープレート50が取り付けられる。カバープレート50は、壁ボード34の開口部36と、取付板38を覆う大きさの板体52が設けられている。板体52の、取付板38の開口部42に対向する部分には、配線器具のスイッチ等に対応して、矩形の開口部54が1,2個形成されている。板体52の、取付板38の螺孔48に対向する部分には、透孔56が形成されている。
次に、はさみ金具20を壁ボード34に取り付ける工程について説明する。壁ボード34の開口部36から、はさみ金具20を裏面34a側へ入れ、一対の凸部24が上端縁部36aと下端縁部36bのそれぞれ中心付近から見える位置に指で押える。この状態で、両面テープ32が壁ボード34の裏面34aに貼付され、爪部30が裏面34aに食い込む。これにより、はさみ金具20は壁ボード34から脱落しない状態となる。
次に、取付板38を壁ボード34の表面34bに当て、取付板38の透孔44とはさみ金具20の凸部24の螺孔26にネジ58を差し込んで締め、壁ボード34をはさみ金具20と取付板38で挟持して保持する。そして取付板38の室内側にカバープレート50を当て、取付板38の螺孔48とカバープレート50の透孔56にネジ60を差し込んで取付板38に固定する。
この実施形態のはさみ金具20によれば、簡単な構造で確実に壁ボード34に壁ボード34が仮止めされ、落下による紛失を防ぎ、作業性を高め、落下による無駄をなくすことができる。コンセント等を壁に取り付ける作業は、はさみ金具20から手を離してネジ58を回すことができ、また、ネジ58を回すときの連れ回りを防ぎ、作業効率が向上する。ネジ58を完全に締めると、爪部30が壁ボード34に食い込み、確実に固定される。また配線器具を外すときも、はさみ金具20は壁ボード34の裏面34aに仮止めされているので落下することが無く、回収して再利用することができ、経済的である。
なお、はさみ金具20の爪形成板28は上記の形態に限定されず、図4に示す爪形成板62でもよい。爪形成板62は、一方向に長い矩形の金属板であり、爪形成板62の両端部近傍には、放射状に交差する切断線が設けられ、この切断線で区切られた扇形の舌片を略直角に折り曲げて立設して、三角形の爪部64が設けられている。爪部64は例えば5個が切断線を囲む円周上に並んで設けられている。爪部64の数や長さは自由に変更可能である。爪部64は、爪形成板62の両端部付近にそれぞれ設けられ、爪部64の間に両面テープ32が貼付されている。
また爪部は、はさみ金具の本体から一体に形成されたものでも良く、よりコストを安価に形成することができる。
さらに、この発明は上記実施の形態に限定されず、各部材の材質や形状は適宜変更可能であり、はさみ金具の本体は、コの字形以外に環状の枠体でもよい。コンセント以外にスイッチ等、いろいろな用途に使用可能である。使用する場所は、壁以外に床や天井でもよい。
この発明の一実施形態のはさみ金具の使用状態を示す分解斜視図である。 この実施形態のはさみ金具を示す正面図である。 この実施形態のはさみ金具の爪形成板を示す分解斜視図である。 この実施形態のはさみ金具の爪形成板の変形例を示す斜視図である。 従来の技術のはさみ金具の使用状態を示す分解斜視図である。
符号の説明
20 はさみ金具
22 本体
24 凸部
26 螺孔
28 爪形成板
30 爪部
32 両面テープ
34 壁ボード
38 取付板
50 カバープレート

Claims (4)

  1. 薄板で作られ中央に空間を有する本体と、前記本体の前記空間に突出する凸部と、前記凸部に形成された螺孔が設けられ、前記本体の一側面には、前記側面に対して突出する爪部と、前記爪部以外の部分に設けられた粘着部を備えたことを特徴とするはさみ金具。
  2. 前記本体の前記爪部を有する側面には、前記側面に取り付けられる矩形の爪形成板が重ねられて設けられ、前記爪部は前記爪形成板の角部を折り曲げて立設されていることを特徴とする請求項1記載のはさみ金具。
  3. 前記爪部は、放射状の切断線で区切られた扇形の舌片を略直角に折り曲げて立設されていることを特徴とする請求項1記載のはさみ金具。
  4. 前記爪部は前記本体から一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載のはさみ金具。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111101677A (zh) * 2019-12-23 2020-05-05 中国建筑第二工程局有限公司 一种高层建筑外墙装饰施工方法

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