JP2008238317A - 構造体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の両面を加工する際の汚染や損傷を防ぐことを可能とする方法を提供するこ
と。
【解決手段】貫通孔(24a,24b)を有する構造体の製造方法であって、(a)基板(10)の一
方面側に第1の凹部(16a,16b)を形成すること、(b)上記基板の上記第1の凹部内に、
当該第1の凹部の底部およびその近傍を覆い、かつ端部が上記第1の凹部の内壁と接する
樹脂膜(18a,18b)を形成すること、(c)上記基板の他方面側であって上記第1の凹部と
重畳する領域に、上記樹脂膜によって上記第1の凹部と隔てられた第2の凹部(22a,22b)
を形成すること、(d)上記樹脂膜を除去すること、を含む製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロマシン等と称される微細な構造を有するデバイスの製造技術に関す
る。
マイクロマシン技術の分野においては、半導体基板等の基板を加工することにより、所
望の形状(凹凸形状等)を有する微細な構造体が製造される。このとき、基板の表面およ
び裏面をそれぞれ加工する場合があり、一方の面(例えば表面)を加工する際には、他方
の面(例えば裏面)の汚染や損傷を防ぐ必要が生じる。これに対する従来技術は、例えば
特開平09−330892号公報(特許文献1)に開示されている。
上述の公報には、シリコン基板の一方面側に形成された凹部内に隙間なくシリコーン樹
脂を埋設し、その後シリコン基板の他方面側からエッチングを行うことにより、上記の凹
部と繋がった貫通孔を形成する技術が開示されている(図8〜図9及びこれに関する説明
参照)。この製造方法においては、凹部に埋設されたシリコーン樹脂の存在により伝熱面
積を確保し、シリコン基板の温度上昇を抑制することを1つの目的としている。それ故に
、凹部の内部全てにシリコーン樹脂で埋設することが必要となる。しかし、この製造方法
では、特に加工対象となる凹部が多い場合には、シリコーン樹脂の消費量が多くなると考
えられる。また、最終的にはこのシリコーン樹脂を除去する必要があるが、凹部の内部全
てに埋設されたシリコーン樹脂をきれいに取り除くためには、処理時間が長くなると考え
られる。
また、上記公報には、シリコン基板の一方面と当該一方面側に形成された凹部内壁とを
覆うクロム薄膜を成膜し、その後シリコン基板の他方面側からエッチングを行うことによ
り、上記の凹部と繋がった貫通孔を形成する技術が開示されている(図16〜図17及び
これに関する説明参照)。この製造方法においては、クロム薄膜の存在により、シリコン
基板の他方面側からのエッチング時における気体の非透過性が保たれ、かつ凹部内に冷却
ガスが供給されることにより、シリコン基板の温度上昇が抑制される。しかし、この製造
方法では、クロム薄膜の成膜に比較的高価な装置が必要となると考えられる。また、この
クロム膜が最終的には除去を要するものである場合には、シリコン基板の加工済みの部位
に損傷を与えることなく金属膜であるクロム薄膜を除去することはそう容易ではないと考
えられる。
特開平09−330892号公報
そこで、本発明は、上記の従来技術の課題を解決し、基板の両面を加工する際の汚染や
損傷を防ぐことを可能とする方法を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の態様の構造体の製造方法は、
貫通孔を有する構造体の製造方法であって、
(a)基板の一方面側に第1の凹部を形成すること、
(b)上記基板の上記第1の凹部内に、当該第1の凹部の底部およびその近傍を覆い、か
つ端部が上記第1の凹部の内壁と接する樹脂膜を形成すること、
(c)上記基板の他方面側であって上記第1の凹部と重畳する領域に、上記樹脂膜によっ
て上記第1の凹部と隔てられた第2の凹部を形成すること、
(d)上記樹脂膜を除去すること、
を含む。
上記製造方法によれば、第1の凹部と第2の凹部とが連通してなる貫通孔を有する基板
(すなわち構造体)が得られる。この本発明の製造方法では、第1の凹部の底部近くに樹
脂膜が形成され、この樹脂膜の存在により、第2の凹部を形成する際にエッチャントが回
り込むこと等による基板の一方面側の損傷が回避される。また、必要に応じて基板の一方
面側から冷却ガスを供給すれば、この冷却ガスが第1の凹部内に侵入することにより、基
板の温度上昇が効果的に抑制される。上記の樹脂膜は、第1の凹部の全体に埋設されるこ
となく、第1の凹部の底部及びその近傍を覆うのみであるため、樹脂膜の形成に要する材
料の消費量が少なく済む。また、最終的にはこの樹脂膜を取り除きたい場合であっても、
第2の凹部が形成された後の樹脂膜は第1の凹部の内壁のみと接した状態となるので、除
去が容易であり、かつ処理時間が少なく済む。したがって、本発明によれば、従来技術の
課題を克服しつつ、基板の両面を加工する際の汚染や損傷を防ぐことが可能な製造技術を
提供することができる。
好ましくは、上記(b)は、液滴吐出装置を用いて液体材料を上記第1の凹部内に滴下
することによって上記樹脂膜を形成する。
これにより、適量の液体材料を短時間で第1の凹部内に滴下することができる。
本発明に係る第2の態様の構造体の製造方法は、
貫通孔を有する構造体の製造方法であって、
(a)基板の一方面側に第1の凹部を形成すること、
(b)上記基板の上記第1の凹部内に、当該第1の凹部の底部およびその近傍を覆い、か
つ端部が上記第1の凹部の内壁と接する樹脂膜を形成すること、
(c)上記(b)と並行し、上記基板の一方面上に接着材膜を形成すること、
(d)上記接着材を介して、サポート用基板を上記基板の一方面に貼り合わせること、
(e)上記基板の他方面側であって上記第1の凹部と重畳する領域に、上記樹脂膜によっ
て上記第1の凹部と隔てられた第2の凹部を形成すること、
(f)上記樹脂膜及び上記接着材膜を除去すること、
(g)上記サポート用基板を上記基板から取り外すこと、
を含む。
上記製造方法によっても、上記第1の態様の本発明の場合と同様に、従来技術の課題を
克服しつつ、基板の両面を加工する際の汚染や損傷を防ぐことが可能な製造技術を提供す
ることができる。また、サポート用基板を用いるための接着材膜を樹脂膜の形成と並行し
てことにより、処理時間を短縮することができる。
好ましくは、上記樹脂膜と上記接着材膜とが同一の液体材料を用いて形成される。
これにより、用いる液体材料が統一されるので、樹脂膜の形成工程と接着材膜の形成工
程とを並行して行うのにより都合がよい。また、後に樹脂膜及び接着材膜を除去する場合
にあっては、例えば共通の除去溶剤等を用いて両者を除去できるため都合がよい。
好ましくは、上記製造方法において、
上記(b)は、液滴吐出装置を用いて液体材料を上記第1の凹部内に滴下することによ
って上記樹脂膜を形成し、
上記(c)は、上記液滴吐出装置を用いて上記液体材料を上記基板の一方面上に滴下す
ることによって上記接着材膜を形成する。
これにより、適量の液体材料を短時間で第1の凹部内や基板の一方面上に滴下すること
ができる。
好ましくは、上記樹脂膜の膜厚よりも上記接着材膜の膜厚が小さく設定される。特に、
液滴吐出装置を用いた場合にはこのような膜厚の調整を容易に実現できる。
これにより、基板とサポート用基板との接合強度を確保しつつ後の除去が容易な程度ま
で薄くし、樹脂膜についてはエッチャントの回り込みを防ぐのに必要十分な厚さを確保で
きる。なお、エッチャントとは、ウェットエッチングにおいてはエッチング溶液であり、
ドライエッチングではエッチングガスである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態の微細構造体の製造方法を示す模式断面図である。まず、基板
10の一方面上に、開口14a、14bを有するエッチングマスク12を形成する(図1
(A))。基板10は、例えばシリコン基板などの半導体基板である。エッチングマスク
12は、例えば基板10上に液状の感光性樹脂膜を塗布し、その後この感光性樹脂膜を露
光し、現像することによって得られる。
次に、エッチングマスク12を介して基板10にエッチングを施すことにより、基板1
0の各開口14a、14bに対応する部位を除去する(図1(B))。それにより、基板
10の一方面側に凹部(第1の凹部)16a、16bがそれぞれ形成される。各凹部16
a、16bの深さは、例えば数十μm〜100μm程度である。エッチングの手法は、ド
ライエッチングでもよくウェットエッチングでもよい。
次に、液滴吐出装置50を用いて、基板10の各凹部16a、16bのそれぞれの底部
を覆う樹脂膜18a、18bを各凹部16a、16bに形成する(図1(C))。各樹脂
膜18a、18bは、各凹部16a、16bの底部(底面)及びその近傍を覆うに足り、
かつ各凹部16a、16bの内壁と十分に接する膜厚であればよく、例えば数μm程度で
ある。換言すると、各樹脂膜18a、18bは、各凹部16a、16bのそれぞれの内側
全体に埋設される必要はない。液滴吐出装置50は、例えば図2(C)に示すようにヘッ
ド部が一方向にスライドし、任意の位置で液体材料を微少量に制御して吐出可能に構成さ
れたものを用いることができる。あるいは、図2に模式的に示すように、ヘッド部が長尺
に形成された液滴吐出装置50aを用いることもできる。この液滴吐出装置50aにおい
ては、ヘッド部をスライドさせることなく任意の位置に一挙に液滴を吐出することが可能
であるため、工程の時間短縮の点でより好ましい。
ここで、各樹脂膜18a、18bの形成条件の一例について詳細に説明する。各樹脂膜
18a、18bの材料としては、例えばポリイミド系樹脂を用いることができる。このポ
リイミド系樹脂の溶液を、例えば数cP(センチポアズ)〜50cP程度の粘度に調製す
る。液滴吐出送致50としては、例えば吐出ヘッド(インクジェットヘッド)のノズルピ
ッチが70.5μm(360dpi相当)の一般的なものを用いることができる。吐出ヘッ
ドの構造としては、例えば静電駆動式を採用することができる。樹脂膜18a、18bの
成膜時には、例えば基板10をヒータによって数十℃(例えば70℃程度)に加熱してお
く。それにより、ポリイミド系樹脂の液体材料を滴下した際に溶媒を蒸発させることがで
きる。この溶媒の蒸発により、滴下された液体材料の体積が減少し、平坦化する。体積の
減少が激しい場合には、樹脂膜として必要十分な膜厚が得られるまで、液体材料の滴下(
供給)を繰り返し行う。以上により、各樹脂膜18a、18bが得られる。その後、これ
らの樹脂膜18a、18bを完全に乾燥させるために、更に加熱処理を行うことも好まし
い。
次に、基板10の他方面上に、開口20a、20bを有するエッチングマスク20を形
成する(図1(D))。エッチングマスク20は、上記のエッチングマスク12と同様に
形成することができる。各開口20a、20bは、図示のように各凹部16a、16bと
重畳する位置に設けられる。開口20aは、凹部16aよりも小さい面積に形成される。
また、開口20bは、凹部16bとほぼ同じ面積に形成される。
次に、エッチングマスク20を介して基板10にエッチングを施すことにより、基板1
0の各開口20a、20bに対応する部位を除去する(図1(E))。それにより、基板
10の他方面側に各凹部(第2の凹部)22a、22bが形成される。詳細には、凹部1
6aと重畳する領域に凹部22aが形成され、凹部16bと重畳する領域に凹部22bが
形成される。各凹部22a、22bの深さは、例えば数十μm〜100μm程度である。
本例では、各凹部22a、22bを形成するためにエッチングを施した際、各樹脂膜18
a、18bがエッチングストッパーとして機能する。すなわち、基板10の他方面側から
各凹部22a、22bとなるべき領域の除去が進んだときに、各樹脂膜18a、18bが
露出した時点でエッチングの進行を停止することができる。エッチングの手法は、ドライ
エッチングでもよくウェットエッチングでもよい。
ここで、各樹脂膜18a、18bについて更に詳述する。図示のように、凹部16aと
凹部22aとの相互間には樹脂膜18aが配置された状態となる。これにより、凹部16
aと凹部22aとの相互間が樹脂膜18aによって隔てられる。本例では、樹脂膜18a
は、凹部16aの内壁と接して設けられた状態となる。また、凹部16bと凹部22bと
の相互間には樹脂膜18bが配置された状態となる。これにより、凹部16bと凹部22
bとの相互間が樹脂膜18bによって隔てられる。これらの樹脂膜18a、18bが存在
しない場合を考えると、基板10の他方面側からのエッチングが進行し、凹部16aと凹
部22a、凹部16bと凹部22b、のそれぞれが連通することにより、基板10を貫通
する孔が出来上がる。この貫通孔を通じて、エッチャントが回り込んでしまい、基板10
の一方面側に既に形成された凹凸部等にダメージを与えてしまうおそれがある。また、凹
部16a、凹部16bの各々についても必要以上にエッチャントに曝されることにより、
本来意図した形状ではなくなるおそれがある。各樹脂膜18a、18bが存在することに
よりこれらの不都合が回避される。また、このエッチング工程において、基板10の一方
面側から基板冷却用のガス(例えば低温のヘリウムガス)を供給する場合においては、各
凹部16a、16bを通って冷却ガスが樹脂膜18a、18b付近まで到達する。すなわ
ち、基板10においてエッチングの進行により発熱している部位に近い位置まで冷却ガス
を供給し、当該部位を冷却することができる。したがって、基板10の温度上昇を効果的
に抑制することが可能となる。
なお、各凹部16a、16bの大きさや形状等に対応し、各樹脂膜18a、18bの厚
み、材質などを個別に設定してもよい。液滴吐出装置50(又は50a)を用いることに
より、このような調整も容易に実現できる。
その後、各樹脂膜18a、18bを基板10から除去する(図1(F))。それにより
、貫通孔24a、24bを有する基板10が得られる。貫通孔24aは、樹脂膜18aが
除去され、上記の凹部16aと凹部22aとが連通したことによって形成されたものであ
り、相対的に小径の部位と大径の部位とを有する。貫通孔24bは、樹脂膜18bが除去
され、上記の凹部16bと凹部22bとが連通したことによって形成されたものであり、
全体的に略同一の径を有する。
なお、各樹脂膜18a、18bをデバイスの一部を構成する要素として積極的に利用す
る場合など、各樹脂膜18a、18bを除去する必要がない場合には上記工程を省略でき
る。その場合には、各貫通孔24a、24bの途中に各樹脂膜18a、18bがそれぞれ
設けられてなる基板10が得られる。
ところで、上記第1の実施形態において、先に加工された基板10の一方面側の破損等
を防止するために当該一方面側にサポート用基板を貼り合わせることもできる。以下、こ
の場合の実施態様を第2の実施形態として説明する。なお、上記第1の実施形態と共通す
る事項については適宜説明を省略する。
図3は、第2の実施形態の微細構造体の製造方法を示す模式断面図である。まず、上記
第1の実施形態と同様に基板10の一方面上にエッチングを施すことにより、基板10の
一方面側に凹部16a、16bを形成する(図示省略)。次に、液滴吐出装置50(又は
液滴吐出装置50a;図2参照)を用いて、基板10の各凹部16a、16bのそれぞれ
の底部を覆う樹脂膜18a、18bを各凹部16a、16bに形成する(図3(A))。
このとき、基板10の一方面上に、後にサポート用基板を貼り合わせるための接着層と
しての樹脂膜(接着材膜)26も併せて形成する(図3(A))。樹脂膜18a、18b
と樹脂膜26とは、同一の液体材料を用いて形成することが好ましい。後に、各樹脂膜を
除去したい場合に、両者を同一の処理で同時に除去できるからである。なお、各々に別個
の液体材料を用いても各樹脂膜を形成しても良い。別個の液体材料を用いた場合には、樹
脂膜18a、18bとしてより望ましい液体材料と、接着層としての樹脂膜26としてよ
り望ましい液体材料とを使い分けることができる。また、樹脂膜18a、18bの各々の
厚みと、樹脂膜26の厚みとは、同じであっても相違していてもよい。例えば、後の除去
工程の容易さのために樹脂膜26の厚みをより小さくすることができる。液滴吐出装置5
0(又は50a)を用いることにより、各樹脂膜の膜厚や材質を相違させることも容易と
なる。
次に、接着層としての樹脂膜26を介して、サポート用基板28を基板10の一方面側
に貼り合わせる(図3(B))。サポート用基板28は、例えばガラス基板である。この
サポート用基板28によって基板10の一方面側が覆われることにより、後の工程におい
て基板10の一方面側に損傷が生じることを回避できる。
なお、上記の樹脂膜26を基板10の一方面上ではなくサポート用基板28の表面上(
基板10の一方面と接するべき面上)に形成しておき、その後にこの樹脂膜26が形成さ
れたサポート用基板28と基板10とを貼り合わせてもよい。
その後、上記第1の実施形態と同様の工程を行う。具体的には、基板10の他方面上に
、開口20a、20bを有するエッチングマスク20を形成する(図3(C))。次に、
このエッチングマスク20を介して基板10にエッチングを施すことにより、基板10の
各開口20a、20bに対応する部位を除去する(図3(D))。それにより、基板10
の他方面側に凹部22a、22bがそれぞれ形成される。これらの各工程を行う間、サポ
ート用基板28により基板10の一方面側が保護される。その後、各樹脂膜18a、18
bを基板10から除去する(図3(E))。このとき、樹脂膜26も除去される。それに
より、サポート用基板28と基板10とが分離する。サポート用基板28を取り外すこと
により、図示のように、貫通孔24a、24bを有する基板10が得られる。なお、上記
のように各樹脂膜18a、18bを除去する必要がない場合には、樹脂膜26のみが除去
される。
以上のように、本実施形態によれば、各凹部16a、16bの底部近くに樹脂膜18a
、18bが形成され、これらの樹脂膜18a、18bの存在により、各凹部22a、22
bを形成する際にエッチャントが回り込むこと等による基板10の一方面側の損傷が回避
される。また、必要に応じて基板10の一方面側から冷却ガスを供給すれば、この冷却ガ
スが各凹部16a、16b内に侵入することにより、基板10の温度上昇が効果的に抑制
される。上記の樹脂膜18a、18bは、各凹部16a、16bの全体に埋設されること
なく、各凹部16a、16bの底部及びその近傍を覆うのみであるため、樹脂膜18a、
18bの形成に要する材料の消費量が少なく済む。また、最終的にはこれらの樹脂膜18
a、18bを取り除きたい場合であっても、各凹部22a、22bが形成された後の各樹
脂膜18a、18bは各凹部16a、16bの内壁のみと接した状態となるので、除去が
容易であり、かつ処理時間が少なく済む。したがって、本実施形態によれば、従来技術の
課題を克服しつつ、基板の両面を加工する際の汚染や損傷を防ぐことが可能な製造技術を
提供することができる。
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範
囲内において種々に変形して実施することが可能である。例えば、上述した実施形態にお
いては、基板の一例としてシリコン基板等の半導体基板を例示したが、基板はこれに限定
されるものではない。また、樹脂膜や接着材膜を形成する具体的手段の一例として液滴吐
出装置を例示していたが、他の手段(例えばポッティング装置)が用いられてもよい。
第1の実施形態の微細構造体の製造方法を示す模式断面図である。 液滴吐出装置の他の例を示す模式斜視図である。 第2の実施形態の微細構造体の製造方法を示す模式断面図である。
符号の説明
10…基板、12…エッチングマスク、14a、14b…開口、16a、16b…凹部
(第1の凹部)、18a、18b…樹脂膜、20…エッチングマスク、20a、20b…
開口、22a、22b…凹部(第2の凹部)、24a、24b…貫通孔、26…樹脂膜(
接着材膜)、28…サポート用基板、50、50a…液滴吐出装置

Claims (6)

  1. 貫通孔を有する構造体の製造方法であって、
    (a)基板の一方面側に第1の凹部を形成すること、
    (b)前記基板の前記第1の凹部内に、当該第1の凹部の底部およびその近傍を覆い、か
    つ端部が前記第1の凹部の内壁と接する樹脂膜を形成すること、
    (c)前記基板の他方面側であって前記第1の凹部と重畳する領域に、前記樹脂膜によっ
    て前記第1の凹部と隔てられた第2の凹部を形成すること、
    (d)前記樹脂膜を除去すること、
    を含む、構造体の製造方法。
  2. 前記(b)は、液滴吐出装置を用いて液体材料を前記第1の凹部内に滴下することによ
    って前記樹脂膜を形成する、
    請求項1に記載の構造体の製造方法。
  3. 貫通孔を有する構造体の製造方法であって、
    (a)基板の一方面側に第1の凹部を形成すること、
    (b)前記基板の前記第1の凹部内に、当該第1の凹部の底部およびその近傍を覆い、か
    つ端部が前記第1の凹部の内壁と接する樹脂膜を形成すること、
    (c)前記(b)と並行し、前記基板の一方面上に接着材膜を形成すること、
    (d)前記接着材を介して、サポート用基板を前記基板の一方面に貼り合わせること、
    (e)前記基板の他方面側であって前記第1の凹部と重畳する領域に、前記樹脂膜によっ
    て前記第1の凹部と隔てられた第2の凹部を形成すること、
    (f)前記樹脂膜及び前記接着材膜を除去すること、
    (g)前記サポート用基板を前記基板から取り外すこと、
    を含む、構造体の製造方法。
  4. 前記樹脂膜と前記接着材膜とが同一の液体材料を用いて形成される、
    請求項3に記載の構造体の製造方法。
  5. 前記(b)は、液滴吐出装置を用いて液体材料を前記第1の凹部内に滴下することによ
    って前記樹脂膜を形成し、
    前記(c)は、前記液滴吐出装置を用いて前記液体材料を前記基板の一方面上に滴下す
    ることによって前記接着材膜を形成する、
    請求項4に記載の構造体の製造方法。
  6. 前記樹脂膜の膜厚よりも前記接着材膜の膜厚が小さい、
    請求項3乃至請求項5の何れか1項に記載の構造体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014080935A1 (ja) * 2012-11-21 2014-05-30 アルバック成膜株式会社 エッチング方法、マスク、機能部品、及び機能部品の製造方法

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WO2014080935A1 (ja) * 2012-11-21 2014-05-30 アルバック成膜株式会社 エッチング方法、マスク、機能部品、及び機能部品の製造方法

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