JP2008237002A - 直流電源系統異常検出装置 - Google Patents

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孝仁 荒井
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Abstract

【課題】 従来の直流電源装置で出力経路の断線や電子基盤パターン破損およびコネクタ接触不良を含んだ電源系統の断路の発生した付近が熱して樹脂部品が溶けて熱変形する現象を確認した。従って最悪の場合には系統の断路に起因した火災を招く危険性があった。
【解決手段】 直流電源の出力部分と負荷装置の入力部分の電位差が異常レベルに達した場合に、その区間の電源経路に何らかの異常が発生したと判断して即座に電源出力を停止して異常な熱が未然にないように工夫することで火災を防止する事を特長とする構成とした直流電源系統異常検出装置。
【選択図】図1

Description

本発明は直流電源の出力経路に経路の断面積を小さくする何らかの不具合によって異常な発熱があった場合に出力を遮断することで火災を防止する構成とした直流電源系統異常検出装置に関するものである。
従来の直流電源装置を電源としている電気製品において購入後およそ半年経過した電気製品の直流電源装置の出力からの配線である電源コネクタの樹脂部分が熱で溶ける事象を確認した。使用を継続して購入後1年後には完全に熱変形で電源コネクタが接続できない状態となって部品交換で対応した。しかし、最悪の場合には火災を招く危険性があった。
発明が解決しようとする課題
従来技術には、次のような欠点があった。
従来は、負荷装置の内部で入力される電源電圧の異常を監視して装置を停止していた。しかしながら、そのような制御を行った場合には電源出力から負荷装置の入力までの電線の切断や基盤のパターン破損、コネクタの接触不良、部品の半田付け不良によって経路の異常が発生した場合は直流電源装置からの給電は停止せず、当該部分において異常発熱によって樹脂製の電源コネクタが熱変形する事象を確認した。これは購入して約半年の電気製品で購入後1年後には熱変形によって電源コネクタが接続できなるに到った。さらに、購入後6年で再発した。原因を究明したところ電気製品側の電源コネクタソケットの半田付けがフラックス残渣によって経年変化でクラックが入り最終的には完全に断路していた。この間も安全装置が十分に機能しなかったことから火災が発生する危険性があった。
課題を解決するための手段
直流電源の出力部分と負荷装置の入力部分の電位差が異常値に達した場合に、その区間の電源経路に何らかの異常が発生したと判断して即座に電源出力を停止して異常な加熱が未然にないよう工夫することで火災を防止することを特長とする構成とした直流電源系統異常検出装置である。
発明の効果
本発明は、直流電源装置AS1の出力電圧VSと負荷装置AL1の入力部分の電位差が異常値に達したとき電源経路の電線や基盤のパターンの破損およびコネクタの接触不良で経路の異常があったと想定して直流電源装置AS1の出力を即座に遮断することで従来の直流電源装置AS1の過電流検出機能で検出できない特定箇所における接触不良を含んだ不完全な断路によって発生する異常発熱を抑制して火災を防止することを特長としている。
発明の実施をするための最良の形態
以下、本発明の実施をするための最良の形態について説明する。
(イ)直流電源装置AS1の出力VSを抵抗R1およびR2によって分圧することで、基準電位VBを設定する構成とする。
(ロ)負荷AL1の電源入力部における電位VLを検出する。その電位を直流電源装置AS2内部の電位比較器AVCで基準電位VBと比較する。
(ハ)電位比較器AVCの出力を制御リレーコイルKSに接続する。
(ニ)リレーKS出力のB接点を直流電源AS1の出力VSの負荷側に接続する。
(ホ)制御電源である正極V+(VS)に制御リレーKS出力のA接点を接続して負荷側に点滅警告灯HL(赤色)および警報ブザーHAを負極V−に並列接続する。
本発明は、以上の構成となっている。
本発明では直流電源装置AS1の出力VSと負荷装置AL1の電源入力部分の電位VLを比較することで、この電源系統の電線や基盤パターンの破損およびコネクタの接触不良によって発熱することで発生する火災を防止するよう工夫しているものである。この場合検出電位VLをデジタル化して直流電源AS1側に信号を送信することも可能であるが、簡便化を目的として本発明は検出電圧を直接に直流電源装置AS2に戻して装置内の電位比較器AVCで異常を検出した場合に直流電源出力を停止する構成としている。もちろん電源経路以外の異常についての監視も必要だが本装置は電源経路の異常に特化している。従って従来の直流電源装置AS1において過電流検出装置が搭載されている場合が多いが併用することが望ましい。ところで実際に確認した事象から発熱する箇所を特定したとき次第に経路が切断する過程にあった場所であった。つまり結果から判断する限りにおいて導電路の単位面積当たりの電流値、つまり、その速度に関係して発熱すると考えられる。水道の蛇口に対して、ゴムホースを接続して先端を指で押し潰すと勢いよく水が飛び出す現象等の流体の作用を参考にすれば良いだろう。この現象についてはジュール熱の定義と冷熱におけるキャピラリーチューブから理論を合成すれば、おおよそ推測できるであろう。しかしながら残念なことにはこのような状況でも負荷装置の警告が常時発生しなかったということである。問題とする事象が部分的な問題のため電源経路全体のインピーダンスに大きな差異が認められず電流の値に大きな変化がなく検出が困難であったと考えられる。そこで不具合場所を特定せずに異常を検知して電源供給を中止する機能を持った本発明を提供する。確認した事例と同じノートパソコンで多用されているACアダプタの安全装置として大いに活用できると考えている。一方で直流化が前提条件となるが火災事故が報告されている浴室の換気扇等に対しても本発明で火災防止が実現できると考える。一方で、本発明の場合はマイクロコンピュータの利用を想定おらず、安価なコンパレータと電線の追加、コネクタ使用ピン数の増加に伴った部品選定変更及び基盤経路の設計変更によって対応できるので原価率に優れた状態において付加価値の提供が可能であると考える。
本発明の電気回路図である。 本発明の電気回路図(警告灯および警報ブザー制御)である。
符号の説明
AS1 従来の直流電源装置
AS2 本発明の直流電源装置
AL1 負荷(この場合コネクタから負荷までの基盤パターンや電線を含まない。)
AL2 負荷装置
KS 制御リレー
AVS 電位比較器
VS 直流電源装置の出力電源電圧
VL 負荷装置の入力電源電圧
VB 基準電圧
R1 抵抗1
R2 抵抗2
XB1 断路コネクタ1
XB2 断路コネクタ2
HL 点滅警告灯(赤色)
HA 警報ブザー
V+ 制御電源(正極)但し、この電位はVSと同電位とする。
V− 制御電源(負極)

Claims (1)

  1. 直流電源の出力部分と負荷装置の入力部分の電位差が異常値に達した場合に、その区間の電源経路に何らかの異常が発生したと判断して即座に電源出力を停止して異常な加熱が未然にないよう工夫することで火災を防止することを特長とする構成とした直流電源系統異常検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018026218A (ja) * 2016-08-09 2018-02-15 ボーンズ株式会社 電気機器
JP2019216495A (ja) * 2018-06-11 2019-12-19 三菱電機株式会社 励磁装置

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